JP2012177551A - 分光測定装置、測定システムおよび分光測定方法 - Google Patents

分光測定装置、測定システムおよび分光測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】分光された光のスペクトルを検出して分光測定を行うときに、測定時間を短縮化することを目的とする。
【解決手段】本発明の分光測定装置は、LED11からの光を分光した光を波長ごとに受光する複数の受光素子を有する光センサ16と、光センサ16の各受光素子についてのスペクトルデータを順番に生成するAD変換部21および補正部22と、補正部22が全ての前記受光領域のスペクトルデータを生成するよりも前に、既に生成されたスペクトルデータを用いて演算処理を開始する演算部24と、を備えている。これにより、スペクトルデータの生成動作と演算動作とをオーバラップさせることができ、分光測定の時間を短縮化できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被測定物からの光を分光した光を測定する分光測定装置、測定システムおよび分光測定方法に関するものである。
LED等の照明光源の光学特性を測定するために分光器を用いて分光測定が行われる。分光器は、照明光源の光を分光して、分光した光(分光光)を受光してスペクトルを検出している。この検出されたスペクトルを用いて照明光源の分光測定が行われる。分光器にはコンピュータが接続されており、分光器はスペクトルの検出までを行い、検出したスペクトルのデータ(スペクトルデータ)をコンピュータに転送する。
コンピュータでは転送されたスペクトルデータに対して種々の演算(色度座標や放射束、分光密度、主波長、ピーク波長、半値全幅等)を行う。そして、その演算結果に基づいて照明光源の光学特性が測定される。この種の技術としては例えば特許文献1に開示されている技術がある。
図8は従来の測定システム100を示している。この測定システム100は分光器101とコンピュータ102とを備えて構成している。分光器101は分光光が矩形103を有しており、この分光光学系103は光センサ104を有している。照明光源から射出した光は回折格子等の分光手段により分光されて、分光光は光センサ104で受光される。
光センサ104には縦横に受光素子を配列しており、分光光は縦横に配列した受光素子に受光される。各受光素子が受光した分光光はそれぞれ波長が異なっている。つまり、各受光素子は受光した分光光の波長に対応した関係になる。ここでは、受光素子の個数を1024とし、これを1024ピクセルとする。
光センサ104の各受光素子は受光した光を光電変換する。そして、光電変換した電気信号sigをデータ処理装置110に出力する。データ処理装置110はスペクトルデータを生成するための処理装置であり、AD変換部111と補正部112とメモリ113と通信部114と制御部115とを備えている。
光センサ104が出力する電気信号sigはアナログ信号となっている。AD変換部111はこのアナログ信号をデジタル信号(測定信号MD)に変換する。補正部112は測定信号MDを入力して、入力した測定信号MDに対して1次補正(オフセットやゲイン、感度等)を行う。この1次補正を行うことにより、スペクトルデータSDが生成される。
メモリ113はスペクトルデータSDを記憶する。光センサ104は1024ピクセルを有して構成しており、各ピクセルについてのスペクトルデータSDが生成される。従って、メモリ113には1024個分のスペクトルデータSDが記憶される。通信部114はメモリ113に記憶されたスペクトルデータSDをコンピュータ102に転送する。以上のAD変換部111、補正部112、メモリ113、通信部114並びに光センサ104は制御部115によって、その動作制御がされている。
図9は図8の測定システム100の動作を示している。光センサ104の各受光素子は電気信号sigを出力する(図中のセンサ出力)。このとき、光センサ104は1024ピクセル分の電気信号sigを順番に出力する。つまり、シリアルに出力している。AD変換部111は光センサ104が出力した電気信号sigを測定信号MDに変換する(図中のAD)。そして、補正部112が測定信号MDに対して1次補正を行うことで(図中の補正)、スペクトルデータSDを生成する。
光センサ104はシリアルに電気信号sigを出力している。よって、AD変換部111の変換動作および補正部112の補正動作もシリアル動作になっている。そして、生成されたスペクトルデータSDはメモリ113に順番に記憶される。
光センサ104は1024ピクセル分の電気信号sigを出力する。よって、1024個のスペクトルデータSDがメモリ113に記憶された時点でスペクトルデータSDの取得が完了する。この時点で、スペクトルデータSDの転送が開始される。このために、制御部115はメモリ113から全てのスペクトルデータSDの読み出しを行い、通信部114に転送を行うように制御を行う。
このとき、制御部115は全てのスペクトルデータSDを一括してコンピュータ102に転送するように通信部114を制御する。これにより、コンピュータ102は1024ピクセル分のスペクトルデータSDを取得できる。そして、当該スペクトルデータSDに基づいて種々の演算(色度座標や放射束、分光密度、主波長、ピーク波長、半値全幅等)を行う。そして、演算した結果をコンピュータ102に設けた記憶装置に格納している。これにより、LEDの光学特性の測定を行う。
特開2010−117343号公報
スペクトルデータSDを用いて行う種々の演算には複雑な演算処理を行うものがある。このために、分光器101ではスペクトルデータSDの検出までを行い、その後の演算は高速演算可能なコンピュータ102で行うようにしている。従って、分光器101が生成したスペクトルデータSDはコンピュータ102に転送するようにしている。
前記の種々の演算のうち主波長やピーク波長、半値全幅等は全てのスペクトルデータSDが生成された時点で得ることができる値になる。例えば、ピーク波長は全ての波長域のうち何れの波長がピークになっているかを示すものであり、これは全てのスペクトルデータSDが生成されたときに初めて得られる値になる。
このために、データ処理装置110でシリアルに生成されるスペクトルデータSDは順次メモリ113に格納し、全て(1024個)のスペクトルデータSDがメモリ113に格納された時点で、一括してコンピュータ102に転送するようにしている。そして、コンピュータ102は転送されたスペクトルデータSDに基づいて、例えばピーク波長を求める演算を行うようにしている。
従って、コンピュータ102で演算を開始できるのは、全てのスペクトルデータSDが生成され、且つコンピュータ102に全てのスペクトルデータSDが転送された後になる。このために、演算を開始するまでに長い時間を要するようになる。これがオーバヘッドとなり、演算結果を早期に取得できなくなる。これにより、照明光源の光学特性を測定できるまでの時間が長くなり、測定速度が低速になる。
そこで、本発明は、分光された光のスペクトルを検出して分光測定を行うときに、測定時間を短縮化することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の分光測定装置は、被測定物からの光を分光した光を波長ごとに受光する複数の受光領域を有する受光部と、この受光部の各受光領域についてのスペクトルデータを順番に生成するスペクトルデータ生成部と、このスペクトルデータ生成部が全ての前記受光領域のスペクトルデータを生成するよりも前に、既に生成されたスペクトルデータを用いて演算処理を開始する演算部と、を備えたことを特徴とする。
この分光測定装置によれば、スペクトルデータが全て揃うよりも前に演算部が演算を開始している。これにより、スペクトルデータの生成動作と演算動作とをオーバラップさせることができる。このオーバラップにより、測定時間を実質的に短縮化することができる。
また、前記演算部は、2つのスペクトルデータが生成された時点で加算を行う演算を開始し、前記スペクトルデータが生成されるごとに順次加算の演算を行うことを特徴とする。2つのスペクトルデータを用いて加算処理が可能な演算の場合には、最初の2つのスペクトルデータが生成された時点で演算処理を開始することができる。これにより、スペクトルデータの生成動作と演算動作とを殆どオーバラップさせることができ、大幅な測定時間の短縮化を図れる。
また、前記演算部は、前記スペクトルデータを用いて、色度座標と光束と放射束とを演算することを特徴とする。色度座標と光束と放射束とは2つのスペクトルデータを用いて演算することができる。よって、これらの値については非常に早期に得ることができ、測定時間の短縮化を実現できる。
また、前記色度座標の2軸の座標上に設定されている複数の領域をそれぞれランクとして記憶し、前記演算部が演算した前記色度座標が前記ランクのうち何れのランクに属しているかを判定するランク判定部を備えたことを特徴とする。色度座標のランクを判定して分光測定をするときには、ランク判定部が色度座標のランクを判定することで、色度座標の演算が完了した時点で早期に測定することができる。且つ、コンピュータを用いることなく、分光測定装置は単独で演算処理を完結できる。
また、本発明の測定システムは、前記の分光測定装置を備える測定システムであって、請求項3記載の分光測定装置を備える測定システムであって、
前記分光測定装置に通信手段を介して接続され、全ての前記受光領域のスペクトルデータを一括して前記分光測定装置から取得して、取得した前記スペクトルデータを用いて、前記色度座標、前記光束および前記放射束以外の演算処理を行うコンピュータを備えていることを特徴とする。
また、本発明の分光測定方法は、被測定物からの光を分光して、分光された光を波長ごとに受光する複数の受光領域を有する受光部に受光させて、各受光領域についてのスペクトルデータを順番に生成するときに、全ての前記受光領域のスペクトルデータを生成するよりも前に、既に生成されたスペクトルデータを用いて演算処理を開始することを特徴とする。
本発明は、スペクトルデータを用いて被測定物の分光測定を行うときに、全てのスペクトルデータが生成されるよりも前のタイミングで分光測定を得るための演算を開始している。これにより、スペクトルデータの生成動作と演算動作とをオーバラップさせることができ、測定時間の短縮化を実現することができる。
実施形態における測定システムの構成を示すブロック図である。 分光光学系を示す図である。 図1の構成のハードウェア構成図である。 分光測定がされるまでの過程を示した図である。 図1のデータ処理装置の動作を説明した図である。 変形例の測定システムの構成を示すブロック図である。 ランク判定を説明するためのグラフである。 従来の測定システムの構成を示すブロック図である。 図8のデータ処理装置の動作を説明した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、分光測定により光学特性の測定を行う対象(被測定物)としてLEDを適用しているが、LED以外の照明光源を被測定物としてもよい。また、照明光源だけではなく、光を反射する反射体の特性を測定するような場合にも適用することができる。
図1は本実施形態の測定システム1を示している。この測定システム1は分光器2とコンピュータ3とを備えて構成している。分光器2はLEDの光を分光して、分光した光のスペクトルを測定する分光測定装置である。コンピュータ3は分光器2と通信手段(例えば、外部バス等)により接続される高速に演算可能な計算機である。
コンピュータ3は分光器2から転送されたスペクトルデータに基づいて所定の演算を行う。そして、演算した結果を所定の記憶装置に記憶し、或いは適宜の表示手段(ディスプレイ等)に演算結果を表示することができる。
分光器2は分光光学系4とデータ処理装置5とを備えている。図2は分光光学系4の一例としてポリクロメータを示している。この分光光学系4は、LED11とスリット12とコリメーティングミラー13と回折格子14とフォーカシングミラー15と光センサ16とを備えて構成している。
LED11は被測定物である照明光源である。LED11が発光した光はスリット12から射出する。この光がコリメーティングミラー13に入射する。コリメーティングミラー13は入射した光を平行光に変換して反射する。この反射した光が回折格子14に入射する。
回折格子14は入射した光を分光する分光手段である。これにより、反射する光は波長ごとに分光される。分光された光(分光光)はフォーカシングミラー15に入射する。なお、光を分光することができるのであれば、分光手段としては回折格子14以外のものを適用してもよい。フォーカシングミラー15は入射した光を光センサ16にフォーカスする。光センサ16は縦横に多数の受光素子を配列して構成している。ここでは、縦横に1024個(1024ピクセル)の受光素子を配列しており、縦横に配列した受光素子に分光光が受光される。
光センサ16の各受光素子(ピクセル)にはそれぞれ異なる波長の分光光が受光される。よって、各ピクセルはそれぞれ分光光の波長に対応している関係になる。ここでは、1つの受光素子(1つのピクセル)を1つの受光領域として、各受光領域は波長が異なる分光光を受光している。光センサ16の各受光素子は受光した光を光電変換して電気信号sigを生成する。光センサ16からは1ピクセルごとに電気信号sigが出力される。従って、1024個の電気信号sigが順番にシリアルに出力される。
図1に示すように、データ処理装置5はAD変換部21と補正部22とメモリ23と演算部24と通信部25と制御部26とを備えて構成している。AD変換部21は光センサ16が出力する電気信号sigを入力する。このときの電気信号sigはアナログ信号になっており、これをデジタル信号の測定信号MDに変換する。
補正部22は測定信号MDに対して1次補正を行う。1次補正は、主にオフセット(Offset)、ゲイン(Gain)、感度といった補正を行う。オフセットは光センサ16に流れる暗電流のオフセット成分を除去する補正になる。ゲインは傾きの補正であり、感度は光センサ16の固有の感度特性を補正している。
補正部22が測定信号MDに対して1次補正を行うことで、スペクトルデータSDが生成される。測定信号MDは光センサ16の各ピクセルについての値であり、各ピクセルは分光された光の波長λと対応している。そこで、スペクトルデータSDの値をSt(λ)、測定信号MDの値を「AD[n(λ)]」とし、波長感度係数をR(λ)としたときに、スペクトルデータSDの値St(λ)は以下の式1になる。
Figure 2012177551
つまり、波長λに応じた波長感度係数R(λ)に波長λについての測定信号MDの値を乗じることで、当該波長λに対応するスペクトルデータSDが得られる。波長λの個数は光センサ16のピクセル(1024個)に対応している。よって、スペクトルデータSDの値St(λ)は1024個分が得られる。なお、スペクトルデータSDの全パワーPwは以下の式2で表される(kは補正定数)。
Figure 2012177551
補正部22が測定信号MDの値に対して1次補正を行うことでスペクトルデータSDが得られる。よって、AD変換部21および補正部22がスペクトルデータSDを生成するスペクトルデータ生成部を構成する。生成したスペクトルデータSDはメモリ23に記憶される。従って、メモリ23は1024個のスペクトルデータSDを記憶する。
補正部22が生成したスペクトルデータSDはメモリ23に記憶されると共に、演算部24に対しても出力される。演算部24はこのスペクトルデータSDを入力して演算を行う。演算部24が行う演算は積和演算(Σ演算)である。Σ演算は波長λごとにスペクトルデータSDの値に対して所定の値を乗じて得られた結果を順次加算処理をする演算になる。
ここでは、演算部24が行う演算としては、色度座標と光束と放射束との3つの演算になる。まず、色度座標について説明する。CIE標準表色系における色を示す直交3軸で表した値は三刺激値X、Y、Zになる。三刺激値X、YおよびZは、波長λに対応するスペクトルデータSt(λ)、前後のスペクトルデータSDの波長λの差分Δλ、JISで定められた等色関数(x(λ)、y(λ)、z(λ):以下の式3に示すように、x、y、zにはオーバーライン(上線)が付されている)の値を用いて、以下の式3で表すことができる。なお、等色関数は波長λに対して所定の関数演算を行うことにより得られる値になる。
Figure 2012177551
色度座標は直交2軸を用いて色を表しており、三刺激値X、YおよびZを用いて得ることができる。つまり、色度座標の2軸のうちxの値は「x=X/(X+Y+Z)」になり、yの値は「y=Y/(X+Y+Z)」になる。光束Bは光の明るさを示すものであり、式3におけるYの値を絶対値化した値が光束Bになる。放射束Pは全スペクトルのエネルギーであり、以下の式4の結果Pを絶対値化した値になる。
Figure 2012177551
以上の色度座標xおよびy、光束Bおよび放射束Pの3つの値を演算部24が演算(Σ演算)する。この演算を行った3つの値は演算データCDとしてメモリ23に記憶される。演算データCDは分光測定を行った値であり、メモリ23にはスペクトルデータSDおよび演算データCDが記憶されることになる。
通信部25はメモリ23に記憶されているスペクトルデータSDおよび演算データCDを適宜の通信手段(外部バス等)を介してコンピュータ3に転送する。制御部26はAD変換部21、補正部22、メモリ23、通信部25並びに光センサ16の動作制御を行っており、この制御部26によって各部は動作制御がされる。
図3は図1の測定システム1の具体的なハードウェア構成図になる。同図に示すように、分光器2は分光光学系4とデータ処理装置5とを備えており、分光光学系4は光センサ16とアンプ32とを備えている。アンプ32は光センサ16の各受光素子が出力する電気信号sigを増幅している。
データ処理装置5はCPU31とRAM32とROM33と内部バス34と制御・演算ロジック回路35とAD変換部21とメモリ23と通信部25とを備えている。CPU31はデータ処理装置5の全体の動作制御を行っており、ROM33に記憶されているプログラムをRAM32に展開して実行することで制御を行う。
制御・演算ロジック回路35は内部バス34を介してCPU31等と接続されており、図1の制御部26および演算部24の機能を有している。制御・演算ロジック回路35の演算結果はメモリ23に記憶される。通信部25は外部バス36を介してコンピュータ3に演算データCDおよびスペクトルデータSDを転送する。
次に、図4を用いて、分光測定の過程について説明する。LED11が発光した光は回折格子14によって分光され、分光光が光センサ16に受光される。光センサ16の各ピクセルは分光光の波長に対応しており、各ピクセルは受光した光を電気信号sigに光電変換して、1ピクセルごとに順番に電気信号sigをデータ処理装置5にシリアルに出力する。
図4に示すように、AD変換部21がシリアルに電気信号sigを変換することで測定信号MDが生成される。そして、補正部22が測定信号MDに対して1次補正を行うことで、スペクトルデータSDが生成される。光センサ16の1ピクセルは分光光の波長λに対応している。よって、スペクトルデータSDは波長λに対応して生成される。
波長λに対応した1024個のスペクトルデータSDは順番に生成され、生成されるごとにメモリ23に記憶される。これと同時に演算部24が色度座標xおよびy、光束B、放射束Pの3つの値を演算する。このとき、全て(1024個)のスペクトルデータSDが生成されるよりも前に、演算可能になった時点で演算部24は演算処理を開始する。
色度座標xおよびyは、三刺激値X、YおよびZにより得られる値である。そして、三刺激値X、YおよびZは式3で表される。この式3からも明らかなように、X、YおよびZは波長λごとのスペクトルデータSDを順次加算する演算(Σ演算)を行なっているものになる。このため、2つのスペクトルデータSDが生成された時点で、これら2つのスペクトルデータSDについてはΣ演算を行うことが可能になる。
つまり、1個目のピクセルのスペクトルデータSDと2個目のピクセルのスペクトルデータSDとが生成された時点で、式3のΣ演算(加算処理の演算)を行うことが可能になる。図5はそのことを示しており、補正部22により2個目のピクセルのスペクトルデータSDが生成された時点で、Σ演算を開始するようにしている。
次に、3個目のピクセルのスペクトルデータSDが生成される。演算部24は前記のΣ演算の結果に対してさらに加算処理を行うことで、1個目のスペクトルデータSDから3個目のスペクトルデータSDについてのΣ演算を行う。以降、順次Σ演算を行い、1024個目のピクセルのスペクトルデータSDについてのΣ演算を終了した時点で三刺激値X、YおよびZが得られる。これにより、色度座標xおよびyが得られる。
つまり、全てのスペクトルデータSDが生成されるよりも前に順次Σ演算を行うようにしている。ここでは、2個目以降のピクセルのスペクトルデータSDが生成されるごとに順次Σ演算を行うようにしている。これにより、スペクトルデータSDの生成動作と演算部24の演算動作とをオーバラップさせることができる。つまり、並列処理を行うことができる。このため、色度座標xおよびyを早期に得ることができる。
特に、図5に示すように、AD変換部21の変換動作と補正部22の補正動作と演算部24の演算動作との動作時間が同程度であるとすると、スペクトルデータの生成動作(変換動作および補正動作)と演算動作とを殆どの部分でオーバラップさせることができる。これにより、大幅な時間短縮を実現することができる。
光束Bは三刺激値X、YおよびZのうちYの値になる。このYの値を絶対値に変換(絶対値化)することで、光束Bを得ることができる。よって、光束Bについても、色度座標xおよびyと同様にスペクトルデータの生成動作と演算動作とをオーバラップさせることができ、光束Bを得るまでの時間短縮を実現できる。
放射束Pも同様であり、式4により得られる値を絶対値化したものになる。式4はスペクトルデータSDの波長λについての値St(λ)についてΣ演算を行うことにより得られる値である。このため、色度座標xおよびyと同様にスペクトルデータの生成動作と演算動作とをオーバラップさせることができ、放射束Pを得るまでの時間短縮を実現できる。
なお、スペクトルデータSDを絶対値化することで、分光密度を得ることができる。この分光密度を用いて分光測定を行う場合もある。従って、分光密度はスペクトルデータSDを生成することで得られる値であるため、色度座標xおよびyと同様にスペクトルデータの生成動作と演算動作とをオーバラップさせることができ、分光密度を得るまでの時間短縮を実現できる。
色度座標xおよびy、光束B、放射束Pは分光測定の値である。よって、スペクトルデータSDの生成動作と演算部24の演算動作とをオーバラップさせることで、分光測定を行う時間を短縮化できる。つまり、高速に分光測定を行うことができる。特に、色度座標xおよびy、光束B、放射束Pのように2つのスペクトルデータSDが生成された時点でΣ演算を行うことが可能な場合には、殆どの部分をオーバラップさせることができ、大幅に時間短縮を図ることができる。
一方、色度座標xおよびy、光束B、放射束Pだけではなく、主波長(全てのスペクトルの中での主要な波長)、ピーク波長(全てのスペクトルの中でピークになっている波長)、半値全幅(ピーク波長の最大値の半分におけるガウス分布の幅)等を用いて分光測定を行う場合もある。これらの値は全てのスペクトルデータSDが生成された後に測定可能な値になる。
例えば、主波長は全てのスペクトルデータSDを得て、その中での主要な波長になる。また、ピーク波長は全てのスペクトルデータSDの中でピークになっている波長になる。よって、主波長、ピーク波長、半値全幅等といった値はメモリ23に全てのスペクトルデータSDが格納された後に、通信部25がコンピュータ3に全てのスペクトルデータSDを一括して転送する。
そして、コンピュータ3が全てのスペクトルデータSDを取得した後に、主波長、ピーク波長、半値全幅を演算するための処理が行われる。このとき、スペクトルデータSDと共に演算データCD(つまり、色度座標xおよびy、光束B、放射束P)もコンピュータ3に転送されている。よって、色度座標xおよびy、光束B、放射束Pといった値は演算が完了しており、コンピュータ3において、新たに演算を行う必要がない。このため、時間短縮効果を得ることができる。
以上において、色度座標xおよびy、光束B、放射束Pは2つのスペクトルデータSDが生成された時点で演算を開始しているが、3つのスペクトルデータSDが生成された時点で演算を開始するようにしてもよい。この場合でも、スペクトルデータSDの生成動作と演算部24の演算動作とをオーバラップさせることができ、時間短縮効果を得ることができる。要は、スペクトルデータSDの生成動作と演算部24の演算動作とをオーバラップさせることができればよく、つまり全てのスペクトルデータSDが生成されるよりも前のタイミングで演算部24が演算動作を開始できればよい。
従って、全てのスペクトルデータSDが生成されるよりも前のタイミングで演算部24が演算動作を開始できるものであれば、色度座標xおよびy、光束B、放射束P以外の演算を演算部24が行うようにしてもよい。
次に、変形例について説明する。図1では、測定システム1として分光器2にコンピュータ3を接続していたが、コンピュータ3を接続せずに分光器2だけで分光測定を完結してもよい。本変形例では通信部25にコンピュータ3を接続していない。ただし、スペクトルデータSDを転送しなければ、本変形例においてコンピュータ3を接続してもよい。
図6では、図1の構成にランク判定部50を追加している。このランク判定部50は演算部24から演算データCDを入力している。つまり、演算部24は色度座標xおよびy、光束B、放射束Pを得るための演算を行い、その演算結果をメモリ23に記憶させると共に、色度座標xおよびyをランク判定部50に出力している。
ランク判定部50は色度座標xおよびyのランクを判定する。図7a)は色度座標xおよびyで表現可能な全ての色を示しており、図中のグラフで囲まれた領域の何れの座標にあるかで色が表現される。なお、図中の曲線に付されている数値は波長を示しており、横軸が色度座標のx軸(cx)、縦軸が色度座標のy軸(cy)を示している。
図中のEで囲まれた領域は白色付近を示している。この領域Eは見た目では白色に見えるが、実際には青、緑或いは赤といった波長成分を含んでいる。照明光源としてのLED11が白色の場合、このLED11の光を分光して色度座標xおよびyを得ることで、色度座標xおよびyが領域Eのうち何れの位置にあるかを判定する。なお、領域E以外に位置する場合には、判定エラー(不良品)となる。
図7b)は領域Eを拡大した図になる。この図に示すように、領域Eは合計12個の領域(3K〜8K、3L〜8L)に分割されている。これらの領域は色度座標xおよびyのランクを示しており、色度座標xおよびyが何れの領域に属するかをランク判定部50が判定を行う。
これにより、演算部24が演算した色度座標xおよびyが何れのランク(領域3K〜8K、3L〜8L)に属しているかを判定する。そして、その判定結果(ランク)を分光器2に設けた適宜の表示手段(ディスプレイやデジタル表示計)等に表示を行う。これにより、分光測定をした結果を容易に認識できるようになる。
従って、色度座標xおよびyのランク判定を行うことにより分光測定を行う測定システム1においては、コンピュータ3にスペクトルデータSDを転送する必要がなくなる。これにより、分光器2が単独で分光測定を行うことができるようになる。且つ、スペクトルデータSDを転送する必要がないことから、転送時間を省略できる。これにより、測定時間が大幅に短縮化できる。
本変形例では、色度座標xおよびyのランク判定を分光器2で行うようにしているが、光束Bや放射束P等を分光器2でランク判定を行うようにしてもよい。この場合には、光束Bや放射束Pのランクを予め記憶しておき、記憶した値と演算結果とを比較することで、ランク判定を行う。また、図7b)では領域Eを合計12個の領域に分割しているが、これは一例であり、任意の数の領域に分割してもよい。さらに、領域E自体は白色のランクを判定しているが、他の色のランクを判定するものであってもよい。
1 測定システム
2 分光器
3 コンピュータ
4 分光光学系
5 データ処理装置
11 LED
14 回折格子
16 光センサ
21 AD変換部
22 補正部
23 メモリ
24 演算部
25 通信部
26 制御部
50 ランク判定部

Claims (6)

  1. 被測定物からの光を分光した光を波長ごとに受光する複数の受光領域を有する受光部と、
    この受光部の各受光領域についてのスペクトルデータを順番に生成するスペクトルデータ生成部と、
    このスペクトルデータ生成部が全ての前記受光領域のスペクトルデータを生成するよりも前に、既に生成されたスペクトルデータを用いて演算処理を開始する演算部と、
    を備えたことを特徴とする分光測定装置。
  2. 前記演算部は、2つのスペクトルデータが生成された時点で加算を行う演算を開始し、前記スペクトルデータが生成されるごとに順次加算の演算を行うこと
    を特徴とする請求項2記載の分光測定装置。
  3. 前記演算部は、前記スペクトルデータを用いて、色度座標と光束と放射束とを演算すること
    を特徴とする請求項2記載の分光測定装置。
  4. 前記色度座標の2軸の座標上に設定されている複数の領域をそれぞれランクとして記憶し、前記演算部が演算した前記色度座標が前記ランクのうち何れのランクに属しているかを判定するランク判定部を備えたこと
    を特徴とする請求項3記載の分光測定装置。
  5. 請求項3記載の分光測定装置を備える測定システムであって、
    前記分光測定装置に通信手段を介して接続され、全ての前記受光領域のスペクトルデータを一括して前記分光測定装置から取得して、取得した前記スペクトルデータを用いて、前記色度座標、前記光束および前記放射束以外の演算処理を行うコンピュータを備えていること
    を特徴とする測定システム。
  6. 被測定物からの光を分光して、分光された光を波長ごとに受光する複数の受光領域を有する受光部に受光させて、各受光領域についてのスペクトルデータを順番に生成するときに、
    全ての前記受光領域のスペクトルデータを生成するよりも前に、既に生成されたスペクトルデータを用いて演算処理を開始すること
    を特徴とする分光測定方法。
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