JP2012175119A - フィルタ特性補償回路およびフィルタ回路 - Google Patents

フィルタ特性補償回路およびフィルタ回路 Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信のチャネルに対してのリップルを改善することが可能な、フィルタ特性補償回路およびフィルタ回路の提供を図る。
【解決手段】フィルタ回路1は帯域通過フィルタ2とフィルタ特性補償回路3とを備える。フィルタ特性補償回路3と帯域通過フィルタ2とは直列に接続される。フィルタ特性補償回路3は誘電体共振器4とキャパシタンスCとの直列回路と、その直列回路に対して並列に接続される抵抗Rとを備える。誘電体共振器4とキャパシタンスCとの直列回路は共振周波数でインピーダンスが低下するものである。
【選択図】図2A

Description

この発明は、フィルタ特性を補償するフィルタ特性補償回路、および、フィルタにフィルタ特性補償回路を設けたフィルタ回路に関するものである。
帯域通過型のフィルタ回路などには、通過域のリップルを小さくするためにフィルタ特性補償回路(以下、単に補償回路と呼称する。)が設けられることがある(例えば、特許文献1,2参照。)。
図1Aは従来例のフィルタ回路図である。フィルタ回路101は、バンドパスフィルタ(BPF)102と補償回路103とを備える。補償回路103は抵抗R1とキャパシタンスC1と共振器104とインダクタンスL2とを備える。BPF102と補償回路103との接続点は、抵抗R1とインダクタンスL2との直列回路を介してグランドに接続される。インダクタンスL2には、キャパシタンスC1と共振器104との直列回路が並列に接続される。
図1Bは、従来例の補償回路の通過特性を例示する図である。補償回路103の通過特性(補償特性)は凹状の共振極を持ち、共振極のピークレベルは抵抗R1の値に応じて変化する。なお、共振極の周波数特性は、キャパシタンスC1の値や、共振器104、インダクタンスL2の値によって調整することができる。
図1Cは、BPF102、補償回路103、フィルタ回路101、それぞれの通過特性を例示する図である。なお、図中の破線が補償回路103の補償特性に対応し、図中の一点鎖線がBPF102の通過特性(フィルタ特性)に対応し、図中の実線がフィルタ回路101の通過特性(補償後フィルタ特性)に対応している。BPF102のフィルタ特性は前述の凹状の補償特性とは逆に凸状であり、このため補償特性はフィルタ特性における通過域全域の形状に対して相補的になるように設定される。
特開2005−286893号
近年、無線通信ではチャネル毎の帯域幅が広帯域化してきている。そのためフィルタ回路では、フィルタ特性の全通過域に亘るリップルではなくチャネル毎のリップルが重要になってきている。
通常、特性補償対象となるフィルタ特性は、フィルタ通過域の最端のチャネルほど減衰量とリップルが大きく、最端のチャネルから離れるチャネルほど減衰量もリップルも小さくなる凸状のフィルタ特性を持つ。したがって、チャネル毎のリップルを抑制するために理想的な補償特性は、最端のチャネルに近いほど減衰量の変化が大きく、最端のチャネルから離れるほど減衰量の変化が小さくなる特性曲線のものである。
しかしながら、従来の補償回路は、局所的に減衰量の変化が大きい理想的な特性曲線とすることが難しく、フィルタ特性の全通過域に亘るリップルを改善することはできても、チャネル毎のリップルを改善することは難しかった。
そこで、この発明の目的は、無線通信のチャネル毎のリップルを改善することが可能な、フィルタ特性補償回路およびフィルタ回路を提供することにある。
この発明のフィルタ特性補償回路は共振回路と抵抗とを備え、特性補償対象のフィルタに対して直列に接続される。共振回路は入出力端子間に直列に設けられ、共振周波数でインピーダンスが低下するものである。抵抗は、共振回路に対して並列に接続されるものである。
また、この発明のフィルタ回路は、上記フィルタ特性補償回路をフィルタに直列に接続して構成される。
これらの回路構成では、共振周波数で信号が通過する凸状の共振極を持つ補償特性が得られる。この補償特性では、共振極に近いほど減衰量の変化が大きく、離れるほど減衰量の変化が小さくなる。したがって、チャネル毎のリップルを抑制するために理想的であり、フィルタ通過域の最端のチャネル付近に共振極を重ねることで、共振極から外れるチャネルに影響を及ぼすことなく、共振極に重なるチャネルのリップルを抑制することが可能になる。
上述の共振回路は、誘電体共振器とキャパシタとを直列に接続して構成されると好適である。
この回路構成では、共振回路の共振周波数や共振Qなどを、誘電体共振器や、抵抗、キャパシタの調整により精緻に制御することができる。また、補償回路の最小構成が抵抗と誘電体共振器とキャパシタとをそれぞれ一つ備えるものになるため、従来の回路構成より素子数を抑えることが可能である。
上述の誘電体共振器は、貫通孔を有する誘電体ブロックと、前記貫通孔に設けた内導体と、前記誘電体ブロックの複数の外面のうち前記貫通孔が開口する一面を外導体非形成面として、その他の外面に設けた外導体と、を備えると好適であり、前記共振回路は、前記誘電体共振器の前記貫通孔に挿入される端子ピンを備え、前記端子ピンの先端に前記キャパシタを接続して構成されると好適である。
また上述の誘電体共振器は、外導体として第一・第二の外導体を備え、第一の外導体は、前記内導体と対向するとともに前記内導体の一端に導通し、第二の外導体は、前記内導体と対向するとともに前記内導体および第一の外導体から分離し、前記抵抗は、第一の外導体と第二の外導体との間を接続するとともに、前記誘電体ブロックの外面に接合されてもよい。
これらの構成では、誘電体共振器として流通するディスクリート部品の流用によって補償回路を構成でき、製品コストを低廉にできる。また、補償回路の実装面積を低減できる。また、特性調整が容易である。
また上述の共振回路は、インダクタと、前記インダクタに並列に接続される第一のキャパシタと、前記インダクタと前記第一のキャパシタとの並列回路に対して直列に接続される第二のキャパシタと、を備えてもよい。
上述のフィルタ回路は、フィルタが、複数のチャネルに区分される無線通信帯域を通過域とするフィルタ特性を持ち、前記共振回路が、前記複数のチャネルのうちの最端のチャネルに重なる共振極を持つと好適である。
上述のフィルタ回路は、前記フィルタが帯域通過フィルタであり、前記無線通信信号帯域の高域側の最端のチャネルに重なる共振極を持つ第一の前記フィルタ特性補償回路と、前記無線通信信号帯域の低域側の最端のチャネルに重なる共振極を持つ第二の前記フィルタ特性補償回路と、を備えると好適である。
これらの構成では、帯域通過フィルタの高域側のチャネルでのリップルも低域側のチャネルでのリップルも抑制することができる。
この発明によれば、共振周波数でインピーダンスが小さくなる共振回路を特性補償対象のフィルタに直列に接続し、その共振回路に対して並列に抵抗を接続する回路構成によって、従来例のような凹状ではなく、共振周波数で信号が通過する凸状の共振極が得られる。このような凸状の共振極を備える特性曲線であれは、共振極を最端のチャネルに重ねることで、共振極から外れるチャネルに与える影響を抑えながら、最端のチャネルのリップルのみを補償することが可能になる。
従来例の補償回路を設けたフィルタ回路図である。 図1Aの補償回路の通過特性を例示する図である。 図1Aのフィルタ回路の通過特性を例示する図である。 本発明の第1の実施形態に係る補償回路を設けたフィルタ回路図である。 図2Aの補償回路の構成例の断面図である。 図2Aのフィルタ回路のモジュール構成例を示す平面図である。 図2Aの補償回路の通過特性を例示する図である。 図2Aのフィルタ回路の通過特性を例示する図である。 図1Cに示す補償後フィルタ特性と図3Bに示す補償後フィルタ特性を比較したデータについて説明する図である。 第2の実施形態に係る補償回路を設けたフィルタ回路図である。 図4Aの補償回路の通過特性を例示する図である。 第3の実施形態に係る補償回路を設けたフィルタ回路図である。 第4の実施形態に係る補償回路の構成例の断面図である。
《第1の実施形態》
以下、第1の実施形態に係る補償回路およびフィルタ回路について、バンドパスフィルタ(BPF)を補償対象とする回路構成を例に説明する。なお、補償対象とするフィルタとしては、BPFの他のフィルタ、LPF、HPF、BEF、ノッチフィルタなどを採用してもよく、いずれのフィルタでも通過域の平坦化に本発明の補償回路を用いることができる。
図2Aは第1の実施形態に係るフィルタ回路1の回路図である。
フィルタ回路1は、BPF2と補償回路3とを備える。BPF2と補償回路3とは、フィルタ回路1の入力端子INと出力端子OUTとの間に直列に接続される。補償回路3は、抵抗R、キャパシタC、および誘電体共振器4を備え、キャパシタCと誘電体共振器4との直列回路に対して抵抗Rが並列に接続される構成である。
図2Bは、補償回路3をディスクリート部品で構成した場合の構成例を示す図である。
誘電体共振器4はディスクリート部品31として構成されている。ディスクリート部品31は、誘電体ブロック31Aと、内導体31Bと、外導体31Cとを備える。誘電体ブロック31Aは角柱状であり、中心部に円形の貫通孔を設けた構成である。内導体31Bは誘電体ブロック31Aの貫通孔の内面に形成された電極である。外導体31Cは誘電体ブロック31Aの貫通孔開口面の一面を除く五面に形成された電極であり、下面で信号伝送路39Aに接続されている。なお、誘電体ブロック41Aの外導体31Cが除かれた貫通孔開口面の一面から、貫通孔に端子ピン31Dが挿入されている。
キャパシタンスCはディスクリート部品33として構成されている。ディスクリート部品33は、誘電体板33Aと、上面電極33Bと、下面電極33Cとを備える。上面電極33Bは、誘電体板33Aの上面に設けられ、端子ピン31Dが接続されている。下面電極33Cは、誘電体板33Aの下面に設けられ、信号伝送路39Bが接続されている。
抵抗Rはディスクリート部品35として構成される。ディスクリート部品35は、信号伝送路39Aと信号伝送路39Bとの間に直列に挿入されている。
以上のように補償回路3を構成することにより、補償回路3の実装面積を低減できる。また、信号伝送路39Aと信号伝送路39Bとの経路長を極めて短縮して信号伝送路39Aと信号伝送路39Bの誘導成分が特性に及ぼす影響を抑制することができる。また、ディスクリート部品31,33,35の部品変更により特性調整を容易に実施できる。
図2Cは、フィルタ回路1のモジュール構成例を示す平面図である。フィルタ回路1は、ディスクリート部品31〜36を基板5に実装して構成する。補償回路3は、前述のディスクリート部品31,33,35で構成する。BPF2は、ディスクリート部品32,34,36で構成する。ディスクリート部品32は前述のディスクリート部品31と同様な構成の誘電体共振器である。ディスクリート部品34は前述のディスクリート部品33と同様な構成のキャパシタである。ディスクリート部品36はインダクタである。
以上のようなモジュール構成を採用して、フィルタ回路1は構成できる。なお、フィルタ回路1は、各ディスクリート部品を基板に設ける電極パターンなどに替えて構成することもできる。また、BPF2と補償回路3とは単一の基板上に構成する他、別体の基板に構成してもよい。
図3Aは、補償回路3の通過特性(補償特性)を例示する図である。補償回路3におけるキャパシタンスCと誘電体共振器4との直列回路は、共振周波数でインピーダンスが低下して信号が通過する凸状の共振極を持つ。また、補償回路3は、その直列回路に並列に接続される抵抗Rの調整によって共振極のレベル変動量を設定することが可能である。また、共振周波数や共振Qは、誘電体共振器4とキャパシタンスCとの調整により設定が可能である。
ここで、補償回路3によってBPFの通過域平坦度を改善する具体例を、通信帯域1765〜1920MHz(中心周波数1842.5MHz,帯域幅155MHz)の無線通信を対象に説明する。なお通信帯域1765〜1920MHzは5MHz幅に区分される複数のチャネルを持つものとする。
図3Bは、フィルタ回路1、BPF2、補償回路3、それぞれの通過特性を例示する図である。図中に破線で示す特性曲線が補償回路3の通過特性(補償特性)に対応し、図中に一点鎖線で示す特性曲線がBPF2の通過特性(フィルタ特性)に対応し、図中に実線で示す特性曲線がフィルタ回路1の通過特性(補償後フィルタ特性)に対応している。なお、点線でチャネルの区画を表示している。
フィルタ特性(2)は、3dB帯域幅が約200MHzで、中心周波数が1850MHz近傍の通過域を持ち、約1800MHzよりも低域側、および、約1900MHzよりも高域側で減衰量とリップルが大きくなる特性曲線を持つ。
補償特性(3)は、約1750MHzから約1760MHzに掛けて減衰量が小さくなり、約1760MHzから約1780MHzに掛けて減衰量が大きくなる凸状の共振極を持ち、約1780MHzより高域側がほぼ平坦な特性曲線を持つ。則ち、補償特性(3)は、最端のチャネル1765〜1770MHzよりも外側に共振周波数を設定し、共振極の立ち下がり周波数帯域が最端のチャネルに重なるようにしている。なお、この特性曲線は、図3Aに示した{6.2Ω}の特性曲線と同一であり、抵抗の調整により共振極のピークレベルを共振極に重なる帯域でのフィルタ特性のリップルと同程度の大きさにしている。
このような補償特性(3)によりフィルタ特性(2)を補償することで、共振極よりも高域側の広域のチャネルに影響を与えずに、共振極に重なるチャネルに対してのみ補償を行い、実線で示す補償後フィルタ特性(1)が得られる。補償後フィルタ特性(1)は、1765MHz近傍から1920MHz近傍に掛けて比較的平坦な通過帯域を持つ。
特に、通信帯域の低域側の最端のチャネル1765〜1770MHzとその近傍のチャネル(1765MHzから1790MHzの複数のチャネル)を注目すると、この帯域で局所的にフィルタ特性(1)の立ち上がりと補償特性(3)の立ち下がりが相補的であり、これにより補償後フィルタ特性(フィルタ回路1)ではチャネル毎のリップルの改善ができている。
図3Cは、補償無しのフィルタ特性(2)、および、本願構成での補償後フィルタ特性(1)について特性値を例示する図である。なお図中に、図1Cで示した従来構成の補償後フィルタ特性(101)についても特性値も例示している。
なお、図中の「IL」欄は帯域内挿入損失の平均値(dB)を示している。「Ripple」欄は帯域内挿入損失の変動量(dB)を示している。「RL」欄は帯域内リターンロス(dB)を示している。「VSWR」欄は電圧定在波比を示している。「GDTmax」欄は最大群遅延時間を示している。「GDTmin」欄は最小群遅延時間を示している。「Delay Ripple」欄はディレイリップルを示している。「Ripple{every 5MHz BW}」欄はチャネル毎のリップルの最大値(dB)を示している。「ATT」欄は所定帯域での減衰量(dB)を示している。「F0」欄は中心周波数(MHz)を示している。「3dBBW」欄は帯域幅(MHz)を示している。「IL.top」は帯域内挿入損失の最大値(dB)を示している。
ここで、「Ripple」欄に示す帯域内リップルは、補償無しで0.44dB、本願構成で0.40dB、従来構成で0.28dBである。則ち、帯域内リップルの抑制については従来構成がより効果的であり、本願構成はその効果が限定的であった。一方、「Ripple{every 5MHz BW}」欄に示すチャネル内リップルの最大値は、補償無しで0.10dB、本願構成で0.05dB、従来構成で0.14dBであった。則ち、チャネル内リップルの改善については従来構成は不向きで逆にリップルの増大が生じることがあり、一方、本願構成は効果的にリップルを抑制できることが確認できる。
なお、本実施形態では、補償特性の共振極がフィルタ特性の低域側のチャネルに重なるように設定したが、高域側のチャネルに重なるように設定してもよい。
《第2の実施形態》
次に、第2の実施形態に係るフィルタ回路について説明する。
図4Aは、第2の実施形態に係るフィルタ回路11の回路図である。
フィルタ回路11は、BPF2と補償回路3,13とを備える。BPF2と補償回路3と補償回路13とは直列に接続される。補償回路13は、補償回路3と同様な回路構成であって、抵抗R’、キャパシタンスC’、および誘電体共振器4’を備える。
図4Bは、補償回路3,13の通過特性(補償特性)を例示する図である。ここでは、補償回路13の凸状の共振極の周波数を約1905MHzから約1935MHzの間としている。このように設定すれば、通信帯域1765〜1920MHzに含まれる複数のチャネルの高域側の最端のチャネル1915〜1920MHzの近傍でのリップル改善を図ることができる。
BPFの場合、本実施形態のように2つの補償回路を設けて通過帯域の高域側および低域側の両端のチャネルでリップルを改善するとより好ましい。
《第3の実施形態》
次に、第3の実施形態に係るフィルタ回路について説明する。
図5は、第3の実施形態に係るフィルタ回路21の回路図である。
フィルタ回路21はBPF2および補償回路23を備える。補償回路23は、インダクタL1とキャパシタC2との並列回路と、その並列回路に対して直列に接続されるキャパシタC1と、その並列回路とキャパシタC1との直列回路に対して並列に接続される抵抗R1と、を備える。
則ち、フィルタ回路21は、第1の実施形態で用いた誘電体共振器4を、インダクタンスL1とキャパシタンスC2との並列回路に変更した回路構成となっている。このような回路構成は、インダクタンスL1とキャパシタンスC2とをディスクリート部品や回路バターンで構成して実現できる。
《第4の実施形態》
次に、第4の実施形態に係る補償回路の構成について説明する。本実施形態の補償回路はディスクリート部品で構成する。
図6は、本実施形態の補償回路53の断面図である。
補償回路53は誘電体共振器51と、抵抗Rとを備える。誘電体共振器51は誘電体ブロック51A、内導体51B、および外導体51C,51Eを備える。誘電体ブロック51Aは角柱状であり、中心部に円形の貫通孔を設けた構成である。内導体51Bは誘電体ブロック51Aの貫通孔の内面に形成された電極である。外導体51C,51Eは、誘電体ブロック51Aの貫通孔開口面の一面を除く外面に形成されている。外導体51C,51Eの間には、電極を設けない分割領域51Dが形成されている。外導体51Cは内導体の一端に導通し、外導体51Eは、誘電体ブロック51Aの外導体非形成面に隣接する領域に形成されている。抵抗Rは、分割領域51Dの両側の外導体51C,51Eを接続するように設けられている。このような構成の補償回路53では、内導体51Bと外導体51CとがLC並列共振回路(図5のL1,C2に対応)を構成する。また、内導体51Bと外導体51Eとが、LC並列共振回路に対して直列に接続されるキャパシタンス(図5のC1に対応)を構成する。そして、それらのLC並列共振回路とキャパシタンスとに対して、抵抗Rが並列に接続される。このような構成でも、凸状の共振極を持つ補償回路53を構成することができる。
1,11,21…フィルタ回路
2…帯域通過フィルタ
3,13,23,53…フィルタ特性補償回路
4,51…誘電体共振器
5…基板
31〜36…ディスクリート部品
39A,39B…信号伝送路

Claims (8)

  1. 入出力端子間に直列に設けられ、共振周波数でインピーダンスが低下する共振回路と、
    前記共振回路に対して並列に接続される抵抗と、を備え、
    特性補償対象のフィルタに対して直列に接続される、フィルタ特性補償回路。
  2. 前記共振回路は、誘電体共振器とキャパシタとを直列に接続して構成される、請求項1に記載のフィルタ特性補償回路。
  3. 前記誘電体共振器は、貫通孔を有する誘電体ブロックと、前記貫通孔に設けた内導体と、前記誘電体ブロックの複数の外面のうち前記貫通孔が開口する一面を外導体非形成面として、その他の外面に設けた外導体と、を備え、
    前記共振回路は、前記誘電体共振器の前記貫通孔に挿入される端子ピンを備え、前記端子ピンの先端に前記キャパシタを接続して構成される、請求項2に記載のフィルタ特性補償回路。
  4. 前記誘電体共振器は、貫通孔を有する誘電体ブロックと、前記貫通孔に設けた内導体と、前記誘電体ブロックの複数の外面のうち前記貫通孔が開口する一面を外導体非形成面として、その他の外面に設けた第一・第二の外導体と、を備え、
    第一の外導体は、前記内導体と対向するとともに前記内導体の一端に導通し、
    第二の外導体は、前記内導体と対向するとともに前記内導体および第一の外導体から分離し、
    前記抵抗は、第一の外導体と第二の外導体との間を接続するとともに、前記誘電体ブロックの外面に接合される、請求項2に記載のフィルタ特性補償回路。
  5. 前記共振回路は、インダクタと、前記インダクタに並列に接続される第一のキャパシタと、前記インダクタと前記第一のキャパシタとの並列回路に対して直列に接続される第二のキャパシタと、を備える、請求項1に記載のフィルタ特性補償回路。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のフィルタ特性補償回路と、
    前記フィルタ特性補償回路に直列に接続されるフィルタと、を備えるフィルタ回路。
  7. 前記フィルタは、複数チャネルに区分される無線通信の通信帯域を通過域とするフィルタ特性を持ち、
    前記共振回路は、前記複数チャネルのうちの最端のチャネルに重なる共振極を持つ、請求項6に記載のフィルタ回路。
  8. 前記フィルタは帯域通過フィルタであり、前記通過域の高域側の最端のチャネルに重なる共振極を持つ第一の前記フィルタ特性補償回路と、前記通過域の低域側の最端のチャネルに重なる共振極を持つ第二の前記フィルタ特性補償回路と、を備える、請求項7に記載のフィルタ回路。
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