JP2012174847A - 電子部品およびモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】狭ピッチに形成されたバンプや柱状電極であっても、接合面積を増加させ、バンプと素子との接合部破断を防止できる電子部品およびモジュールを提供する。
【解決手段】素子11のパッド12上に形成されるバンプ15を、パッド12の長さ方向にパッド12よりはみ出して形成する。これによりバンプの接合面積を大きくすることができ、実装時に熱応力によるバンプ破断を抑制できる。また、バンプ同士が隣接する横方向にはみ出さないので、実装時に熱応力によるバンプ破断を抑制でき、隣接するバンプ間の距離を確保できるため、バンプ同士による短絡を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品およびモジュールに関する。特に本発明は基板に接合するための接合構造を備えた電子部品およびこの電子部品を用いたモジュールに関する。
近年、電子機器の小型化、高機能化により、電子部品の高密度実装が要求されている。その中で、電子部品を基板に実装する際には、フリップチップ実装が一般的に用いられている。このフリップチップ実装は一般的に、電子部品にバンプを設け、リフローにより、電子部品を基板にはんだ接合するものである。
そして、特に、電子部品を基板に、狭ピッチでフリップチップ実装するのに適したものとして、特許文献1に開示されたバンプを備えた電子部品が知られている。図6に、この電子部品80を示す。 図6に示すように、電子部品80は、素子81の実装面に複数のパッド82が設けられた構造からなる。より具体的には、前記素子81の実装面に絶縁膜83が塗布され、複数のパッド82部分が開口され、前記パッド82上に柱状電極84が備えられ、前記柱状電極84上にバンプ85が備えられている。前記柱状電極84の上にバンプ85を形成することにより、隣接するバンプとバンプの縁面距離が確保されている。
特開2006−202969号公報
しかしながら、電子機器等の小型化・高機能化による素子の小型化に伴い、さらに、パッドのピッチが小さくなり、柱状電極の形状も細くかつ小さくなる。そのため、特許文献1の構成では、柱状電極とパッドとの接合面積が小さくなり、実装時の熱応力により、柱状電極の根元が破断する問題があった。
そこで、この発明の目的は、狭ピッチに形成されたバンプや柱状電極であったとしても、接合面積を増加させ、バンプと素子との接合部破断を防止できる構成の電子部品およびモジュールを提供することである。
本発明の電子部品は、複数の辺を有する素子と、前記素子の実装面上に形成された複数のパッドと、前記パッド上に形成されたバンプとを備え、前記バンプは、前記パッド上および当該パッドの周囲の前記素子の実装面上にも形成されている。
このような前記バンプの形状により、バンプの接合面積を大きくすることができるため、バンプの接合力が強固となる。また、素子を実装するとき、およびこの素子を実装したモジュールをさらに回路基板に実装するとき、熱応力によるバンプ破断を抑制できる。
また、本発明の電子部品は、好ましくは、前記バンプの前記素子の実装面上にも形成されている部分が、前記素子の実装面の辺と前記パッドとの間の領域および/または前記領域と前記パッドを挟んで反対側の領域である。このように前記素子の実装面上で前記バンプの形成場所を、隣接するバンプ間には拡大せず、隣接するバンプ間と直交方向に接合面積を大きくすることができる。したがって、バンプの接合面積を大きくすることができるとともに、隣接するバンプ間の距離が確保でき、バンプ同士による短絡を防止することができる。
また、本発明の電子部品は、好ましくは、前記パッド上に柱状電極が形成され、前記柱状電極上にバンプが形成されるとよい。この場合は、前記柱状電極上に前記バンプを形成することにより、バンプをパッドから高い位置に形成できるため、実装時に素子と基板の熱膨張が異なることに起因する熱応力によるバンプの接合破断に対する抑制効果が大きくなる。
また、本発明の電子部品は、好ましくは、前記電子部品は、前記バンプが素子の実装面における周囲の辺と直交する方向を長辺とした長方形状である。
また、本発明の電子部品は、好ましくは、前記電子部品は、前記バンプが前記素子の実装面の辺と平行する方向に、前記パッドからはみ出さない形状で形成している。
また、本発明の電子部品は、好ましくは、前記パッドが前記素子の実装面上にペリフェラル状に配列されている。
また、本発明の電子部品は、好ましくは、前記バンプの平面形状が実装される基板の実装電極と同等形状である。前記バンプ形状と前記実装電極の形状をほぼ同一にすることにより、実装後の熱応力に対して応力集中を緩和でき、バンプの破断を防ぐことができる。
また、本発明のモジュールは、好ましくは、前記電子部品を基板に実装して構成される。
また、本発明のモジュールは、好ましくは、前記実装電極の平面形状が前記基板上で、前記基板の実装面における周囲の辺と直交する方向を長辺とした長方形状である。
本発明の電子部品は、バンプの形状により、バンプの接合面積を大きくすることができるため、実装時に熱応力によるバンプ破断を抑制できる。
本発明の実施形態1にかかる電子部品の横断面図および平断面図である。 実施形態1にかかる電子部品の形成工程を説明するための横断面図である。 図2の形成工程に続く、形成工程を説明するための横断面図である。 本発明の実施形態2にかかるモジュールの平断面図である。 本発明の実施形態2にかかるモジュールの横断面図である。 従来の電子部品の横断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
(実施形態1)
実施形態1の電子部品を、図1を用いて説明する。
図1に、実施形態1にかかる電子部品10を示す。電子部品10は素子11を有し、素子11は複数のパッド12が設けられた実装面を備える。この素子11は半導体素子などで、矩形状である。そのため、素子11上に形成されているパッドも矩形状である。素子11もパッド12も、矩形状には純粋な矩形とともに正方形も含み、角が丸みを帯びていたり、角を欠いていたり、さらには切り欠きや切り込みがある形状も含む。また、円形状や多角形状であってもよい。パッド12はAlで形成されているが、CuやAuなどのほかの金属でも構わない。図1(b)に示すように、パッド12は素子11実装面上周辺部に配置されている。この配置をペリフェラル配置と呼ぶ。ただし、いくつかのパッド12がペリフェラル配置よりも内側に点在していても構わない。素子11の実装面にはSiNなどの絶縁膜13が設けられており、パッド12を形成する部分に、絶縁膜13に窓を開けるようにして開口した上でパッド12が形成されている。
まず、柱状電極14がパッド12上とともにパッド12が設けられた領域から連続した素子11の実装面上にもはみ出して形成され、その柱状電極14上にバンプ15が形成されている。バンプ15も、柱状電極14上と平面的に同形状でパッド12上とともにパッド12の周囲の素子11の実装面上にもはみ出して形成されている。バンプ15の素子11の実装面上にも形成されている部分が、素子11の実装面の辺とパッド12との間の領域および/または前記領域とはパッド12を挟んで素子11の実装面の辺と反対側の領域である。このように素子11の実装面上でバンプ15の形成場所を、各バンプ15において、隣接するバンプの方向にはパッド12からはみ出さず、隣接するバンプの方向と直交する方向にはパッド12からはみ出して形成している。このため、隣接するバンプ間の距離が確保でき、バンプ同士による短絡を防止することができる。さらには、素子を実装するとき、およびこの素子を実装したモジュールをさらに回路基板に実装するとき、熱応力によるバンプ破断を抑制できる。
なお、柱状電極14を形成せずに、バンプ15が直接、パッド12上に形成されていてもよい。
次いで、実施形態1に係わる電子部品の製造方法について、図2および図3を参照しながら、電子部品の製造方法について説明する。
まず、図2(a)のように半導体等で、パッド12が形成された素子11を用意する。パッド12の寸法は、52×65μmで、パッドのピッチが80μmのものを使用する。
この素子11上に、パッド12の部分を開口させ、図2(a)のように絶縁膜13を設ける。絶縁膜13はSiNやSiO2などの無機膜、ポリイミドやPBOなどの有機膜によって設けることが可能である。図2(b)のように、パッド12および絶縁膜13が設けられた素子11の上に、シード層51を形成する。シード層51はCu/Tiで形成しているが、ほかの構成でも構わない。シード層51の形成方法はスパッタが一般的であるが、蒸着や無電解めっきでも構わない。続いて、図2(b)で示すように、レジスト52を形成する。レジスト52の形成は、まず、素子11上に所定の厚みの感光性樹脂層をスピンコート法または印刷法で形成する。感光性のフィルムで貼り付けるタイプでの形成も可能である。次にレジスト52となる開口40×250μmを有するフォトマスクを重ねて紫外線を照射、露光する。薬液に浸漬(現像)を行って、フォトマスクに遮られた部分の樹脂層を除去し、レジスト52を形成する。次に図2(c)に示すように、レジスト52の開口部にNiめっきを5μm、Cuめっきを30μm、SnAgめっきを10μm形成する。Cuめっき部が柱状電極14となる。SnAgめっき部がバンプ15となる。その際、めっき量の調整を慎重に行うことが重要である。その後、図3(d)で示すように、レジスト52を剥離する。さらに、図3(e)で示すように、柱状電極14およびバンプ15を残し、シード層51をエッチングにより除去する。最後にリフロー処理を行い、図3(f)で示すように、バンプ15を丸める。
バンプ15形成後に1バンプのシェア強度を測定した。試験方法はEIAJの信頼性試験ED‐4701/400−1における3.3.6シェア試験に準じて行った。 ツール高さは10±5μm、ツール速度は300±50μm/秒とした。従来の40μmφ丸型バンプと、本実施形態の長方形状のバンプを、それぞれ同じ形状のパッドを備えた素子上に形成し、比較測定した。従来の40μmφ丸型バンプはシェア強度が240mNであった。本実施形態の長方形状のバンプでは1300mNと5倍以上の接合強度の測定結果が得られた。
(実施形態2)
図4および図5に、実施形態2にかかる電子部品110を基板121に実装したモジュール20を示す。
モジュール20は、複数の実装電極122が設けられている基板121を備える。SnAgからなるバンプ115により、電子部品110の柱状電極114と、基板121の実装電極122とが接続され、基板121上に実装されている。モジュール20では、電子部品110のバンプ115の平面形状と実装されている基板121の実装電極122の平面形状がほぼ一致した形状である。バンプ115の平面形状と実装電極122の平面形状をほぼ同一にすることにより、実装後の熱応力に対して応力集中を緩和でき、バンプの破断を防ぐことができる。
10、80、100・・・・電子部品
11、81、111・・・・素子
12、82、112・・・・パッド
13、83、113・・・・絶縁膜
14、84、114・・・・柱状電極
15、85、115・・・・バンプ
20・・・・・・・・・・・・・モジュール
21、121・・・・・・・・基板
22、122・・・・・・・・実装電極
51・・・・・・・・・・・・・シード層
52・・・・・・・・・・・・・レジスト

Claims (9)

  1. 複数の辺を有する素子と
    前記素子の実装面上に形成された複数のパッドと、
    前記パッド上に形成されたバンプとを備えた電子部品であって、
    前記バンプは、前記パッド上および当該パッドの周囲の前記素子の実装面上にも形成されている電子部品。
  2. 前記バンプの前記素子の実装面上にも形成されている部分が、前記素子の実装面の辺と前記パッドとの間の領域および/または前記領域と前記パッドを挟んで反対側の領域である請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記パッド上に柱状電極が形成され、前記柱状電極上に前記バンプが形成されている請求項1または請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記バンプの平面形状が前記素子の実装面上で、前記素子の実装面における周囲の辺と直交する方向を長辺とした長方形状である請求項1ないし請求項3のうちの1項に記載の電子部品。
  5. 前記バンプが、前記素子の実装面上で、前記素子の実装面における周囲の辺と平行する方向に、前記パッドからはみ出さない形状で形成されている請求項1ないし請求項4のうちの1項に記載の電子部品。
  6. 前記パッドが前記素子の実装面上にペリフェラル状に配列されている請求項1ないし請求項5のうちの1項に記載の電子部品。
  7. 前記バンプの平面形状が実装される基板の実装電極と同等形状である請求項1ないし請求項7のうちの1項に記載の電子部品。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちの1項に記載されている電子部品と、前記当該電子部品を実装している基板とを備えてなるモジュール。
  9. 実装電極の平面形状が前記基板上で、前記基板の実装面における周囲の辺と直交する方向を長辺とした長方形状である請求項8に記載のモジュール。
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