JP2012174760A - 金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法 - Google Patents

金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属板低抵抗チップ抵抗器において、保護膜や電極膜の密着性を向上させることにある。
【解決手段】所定の幅及び厚さの低抵抗金属板10を準備する工程と、金属板10の表面をサンドブラスト加工する工程と、金属板10の長手方向に沿って、該金属板10の上下面それぞれの中央部に、絶縁性保護膜11a,11bを所定幅で各1本形成する工程と、保護膜11a,11bの両側における金属板10に表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程とを含むので、サンドブラスト加工により低抵抗金属板の表面に細かな凹凸が生じ、そのため、その後に金属板表面に形成される11a,11bや電極層12a,12c及び12bの金属板表面に対する密着力が増大する。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法に関する。詳しくは、サンドブラスト加工により、保護膜や電極膜の密着性を向上させたものである。
電源装置やモータの回転数制御回路等の各種制御回路において、電流を検出する手段として、チップ抵抗器が用いられ、抵抗値が数mΩのように非常に低いチップ抵抗器は、抵抗金属板を使用することから、一般に金属板低抵抗チップ抵抗器と称されている。
このような金属板低抵抗チップ抵抗器のうち、抵抗金属板をプラスチック又はセラミックケースの中に挿入し電極とする金属板と溶接してなるタイプの金属板低抵抗チップ抵抗器があるが、実装スペースが広くなり高密度実装の効率が低下する。
そこで、抵抗金属板に直接に保護膜、電極膜を形成する金属板低抵抗チップ抵抗器が求められている。
WO 2008/018219
抵抗金属板に直接に保護膜、電極膜を形成する金属板低抵抗チップ抵抗器においては、特許文献1に示すように、保護膜や電極膜の抵抗金属板への密着力を向上させるため、化学的方式による粗化が行われているが、以下のような問題点があった。
即ち、従来の化学的方式(粗化)は、粗化剤濃度、温度、不純物濃度、浸漬時間、揺動スピード、金属板金属結晶などに左右され、併せて、化学的方式での金属板溶解量差による抵抗値変化の不安定さも生じる。
本発明は、金属板低抵抗チップ抵抗器における保護膜や電極膜の抵抗金属板への密着力を向上させることを目的とする。
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法は、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、前記金属板の長手方向に沿って、該金属板の上下面それぞれの中央部に、絶縁性保護膜を所定幅で各1本形成する工程と、前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程と、前記保護膜及び電極層により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項2に係る金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法は、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、前記金属板の長手方向に沿って、該金属板の上下面それぞれの中央部に、絶縁性保護膜を所定幅で各1本形成する工程と、前記保護膜が形成された部分を除いて前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程と、前記保護膜及び電極層により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項3に係る金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法は、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、前記金属板の上下面それぞれに、絶縁性保護膜を所定幅で各複数本形成する工程と、前記保護膜の間で前記金属板を縦方向に切断する工程と、前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程と、前記保護膜及び電極層により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項4に係る金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法は、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、前記金属板の上下面それぞれに、絶縁性保護膜を所定幅で各複数本形成する工程と、前記保護膜が形成された部分を除いて前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、前記保護膜の間で前記金属板を縦方向に切断する工程と、前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程と、前記保護膜及び電極層により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項5に係る金属板低抵抗チップ抵抗器は、請求項1,2,3又は4の何れか記載の製造方法により得られることを特徴とする。
本発明では、低抵抗金属板の表面をサンドブラスト加工するため、金属板表面に細かな凹凸が生じ、そのため、その後に金属板表面に形成される絶縁性保護膜や電極の金属板表面に対する密着力が増大する。特に、本発明で採用するサンドブラストは物理的方式なので、従来の化学的方式(粗化)が、粗化剤濃度、温度、不純物濃度、浸漬時間、揺動スピード、金属板金属結晶などに左右されるのに対して、表面状態の安定性が飛躍的に向上するのに併せて、化学的方式での金属板溶解量差による抵抗値変化の不安定さも解消できる。
図1は、本発明の一実施例に係る製造方法の各工程を説明するための概略説明図であって、図1(A)は、準備する低抵抗金属板を示す斜視図、図1(B)は、表面をサンドブラスト加工された低抵抗金属板を示す斜視図、図1(C)は、低抵抗金属板の長手方向に沿って、低抵抗金属板の上面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜と、低抵抗金属板の下面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜を示す斜視図、図1(D)は、前記保護膜の両側に、表電極、裏電極及び端面電極を一体に設けた電極層を電気めっきにより均一に形成した状態を示す斜視図である。 図2は、図1(C)におけるX−X面における断面図である。 図3は、本発明の他の実施例に係る製造方法の各工程を説明するための概略説明図であって、図3(A)は、準備する低抵抗金属板を示す斜視図、図3(B)は、低抵抗金属板の長手方向に沿って、低抵抗金属板の上面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜と、低抵抗金属板の下面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜を示す斜視図、図3(C)は、絶縁性保護膜以外の表面をサンドブラスト加工された低抵抗金属板を示す斜視図、図3(D)は、前記保護膜の両側に、表電極、裏電極及び端面電極を一体に設けた電極層を電気めっきにより均一に形成した状態を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に示す実施例を参照して説明する。
本発明の一実施例に係る金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法を、以下に図面を参照して説明する。
図1は、本発明の製造方法の各工程を説明するための概略説明図であって、図1(A)は、準備する低抵抗金属板10を示す。
図1(B)は、表面をサンドブラスト加工された低抵抗金属板10を示す。
図1(C)は、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜11bの状態を示す。
図1(D)は、前記保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体に設けた電極層を電気めっきにより均一に形成した状態を示す。
図2は、図1(C)におけるX−X面における断面図である。
そして、本発明の製造方法においては、図1(D)及び図2に示す保護膜11a,11b及び電極層12により被覆された低抵抗金属板10を、図1(D)に示す点線部分の所定長さで横方向(X−X面)に順次切断することにより、所望の金属板低抵抗チップ低抗器を得ることができる。
本発明の金属板低抵抗チップ抵抗器は、例えば、図2に示すように、低抵抗金属板10の上下面に、絶縁性の保護膜11a,11bを備え、該保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体的に略同一厚さの層構造により形成された電極部12を備える。
図2において、電極層12は、4層により形成されているが、各層は、例えば、内側からニッケルストライクめっき層、銅めっき層、ニッケルめっき層及び錫めっき層とすることができる。ここで、電極層は必ずしも4層にする必要はない。
本発明の製造方法においては、まず、図1(A)に示すように、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程を行う。
低抵抗金属板を製造するための合金としては、例えば、錫−ニッケル合金、マンガン―銅−ニッケル合金、銅−マンガン―錫系合金等の銅系合金、ニッケル―クロム系合金、鉄―クロム系合金等の公知の抵抗用合金が挙げられ、特に、後述する電極部の密着性や、低抵抗値における信頼性の点から、鋼系合金又は鉄―クロム系合金の使用が好ましい。
低抵抗金属板の所定の幅及び厚さは、所望の抵抗値に応じて適宜選択することができる。
また、所定の幅は、図1(A)に示すように、通常、最終的に得られるチップ低抗器の略長手方向長さとなるように選択する場合には、図1(C)に示すように、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11bを形成する。
このような低抵抗金属板は、例えば、所望合金のインゴットを、公知の方法で圧延及び熱によるアニーリングを繰り返し所定厚さにした後、所定幅の帯状に切断する方法等により製造することができる。
本発明の製造方法においては、次に、図1(B)に示すように、低抵抗金属板10の表面をサンドブラスト加工する工程を行う。
サンドブラスト加工によると、金属板表面に細かな凹凸が生じ、そのため、その後に金属板表面に形成される絶縁性保護膜や電極の金属板表面に対する密着力が増大する。
しかも、サンドブラスト加工は物理的方式なので、従来の化学的方式(粗化)が、粗化剤濃度、温度、不純物濃度、浸漬時間、揺動スピード、金属板金属結晶などに左右されるのに対して、表面状態の安定性が飛躍的に向上するのに併せて、化学的方式での金属板溶解量差による抵抗値変化の不安定さも解消できる。そのため、サンドブラスト加工された低抵抗金属板上に形成される絶縁性保護膜、電極膜の密着性が向上する。
サンドブラスト加工の条件は各種のものがあるが、その一例を以下に示す。
<ブラスト条件>
噴射剤:アルミナ99.7%♯220
噴射圧力:0.3Mpa
噴射時間:30秒/片面
<表面粗さ>
Ra=0.39〜0.53μm
Ry=2.98〜3.16μm
Rz=2.22〜2.32μm
なお、表面荒さはJIS規格によるものである。
本発明の製造方法においては、引き続き、図1(C)に示すように、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11bを形成する工程を行う。
絶縁性保護膜11a,11bは、サンドブラスト加工された低抵抗金属板10の表面に形成されるので、低抵抗金属10に対する密着性が向上する利点がある。
絶縁性保護膜の形成は、エポキシ樹脂等の通常の絶縁性保護材料を、スクリーン印刷法等により形成することができる。
前記絶縁性保護膜の形成幅の決定は、後述する表電極及び裏電極の形成幅を決定し、低抗値の調整に利用することができる。
絶縁性保護膜の形成幅を広くすると、即ち、表電極及び裏電極の形成幅を狭くすると、通常、低抗値を高くすることができ、逆の場合には低抗値を低くすることができる。
本発明の製造方法においては、引き続き、図1(D)に示すように、前記保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体に設けた電極部12を電気めっきにより均一に形成した工程を行う。
図1(D)に示すように、電気めっきにより電極層12a,12c及び12bを形成するので、図1(C)により形成した絶縁性保護膜11a,11bが形成されていない、低抵抗金属板10の表面全体に、略同一厚さで電極層を形成することができる。
電極層12a,12c及び12bは、サンドブラスト加工された低抵抗金属板10に形成されるので、低抵抗金属板10に対する密着性が向上する。
電極層の形成にあたっては、該電極層の密着性を向上させるために、通常、ストライクめっきを施した後、電極用金属めっきを行い、電極層を複数層により形成することができる。
また、電気めっきをパネルめっき方式で行うことにより、表電極、裏電極及び端面電極に相当する箇所の各層の厚さを略均一にすることができ、電極の信頼性を向上させることができる。
電極層の厚さは、電極としてのハンダ付け性と低抗値を低減すること等の機能を満足するために、通常、上述の絶縁性保護膜の厚さより厚いか、もしくは略同程度の厚さにすることが好ましい。
図1(D)における電極層の形成において、特に、低抵抗金属板の合金として、上述の銅−マンガン−錫系合金等の銅系合金や、鉄−クロム系合金を用いる場合、電極層の密着性をより向上させ、後の切断時等に電極層の剥がれ等が生じて製造の歩留まりを低下させるのを防止するために、ニッケルストライクめっき、銅めっき、ニッケルめっき及び錫めっきを、この順でパネルめっきすることが最も好ましい。
ストライクめっきとして、銅ストライクめっきや金ストライクめっき等を用いる場合には、切断時における電極層の剥がれが生じる確率が高くなる。また、最終の錫めっきを施さない場合には、得られる抵抗器をハンダのリフローにより実装する際にハンダぬれ性が低下する恐れがある。
更に、銅めっきと錫めっきの間にニッケルめっきを施さない場合には、上記実装時に銅めっきが拡散し、電極の信頼性が低下する恐れがある。ここで、各めっきに用いるめっき浴及びめっき条件は、適宜選択して決定することができる。
例えば、ニッケルストライクメッキは、塩化ニッケル浴及び塩酸を用いて、高電流、短時間の条件で行うことができる。また、銅めっき後のニッケルめっきには、ワット浴を用いて行うことができる。
本実施例は、図1(B)(C)に示す通り、絶縁性保護膜11a, 11bの形成前にサンドブラスト加工を行うので、絶縁性保護膜11a, 11bの低抵抗金属板10への密着性が向上する利点があると共に、電極層12a,12c及び12bの低抵抗金属板10への密着性が向上する利点がある。その結果、その後の切断の工程において、絶縁性保護膜11a, 11b、電極層12a,12c及び12bが剥がれ難くなる利点がある。
本発明の製造方法では、更に、図1(D)で得られた保護膜及び電極層により被覆された低抵抗金属板を、所定長さで横方向(x−x)に切断する工程を行うことにより、所望の金属板低抵抗チップ低抗器を得ることができる。
一方、図1(A)に示す低抵抗金属板の所定の幅として、最終的に得られるチップ低抗器の略長手方向長さの複数倍となるものを準備する場合、図示はしないが、低抵抗金属板の表面をサンドブラスト加工した後、低抵抗金属板10の上面に所定幅で複数本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面に所定幅で複数本の絶縁性保護膜11bを形成する。そして、図示はしないが、複数本の絶縁性保護膜11a,11bの間で低抵抗金属板10を縦方向に複数個に切断する。その後は、図1(D)に示すように、絶縁性保護膜11a,11bの両側に電極層を形成した後、低抵抗金属板10を横方向に切断して所望の金属板低抵抗チップ抵抗体とする。
本発明の他の実施例に係る金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法を、以下に図面を参照して説明する。
図3は、本発明の製造方法の各工程を説明するための概略説明図であって、 図3(A)は、準備する低抵抗金属板10を示す。
図3(B)は、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜11bの状態を示す。
図3(C)は、絶縁性保護膜11a, 11bを除く表面をサンドブラスト加工された低抵抗金属板10を示す。
図3(D)は、前記保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体に設けた電極層を電気めっきにより均一に形成した状態を示す。
本発明の製造方法においては、まず、図3(A)に示すように、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程を行うが、所定の幅は、通常、最終的に得られるチップ低抗器の略長手方向長さとなるように選択している。
本発明の製造方法においては、次に、図3(B)に示すように、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11bを形成する工程を行う。
本発明の製造方法においては、引き続き、図3(C)に示すように、絶縁性保護膜11a,11bを除き低抵抗金属板10の表面をサンドブラスト加工する工程を行う。
本発明の製造方法においては、更に、図3(D)に示すように、保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体に設けた電極部12を電気めっきにより均一に形成した工程を行い、その後、保護膜及び電極層により被覆された低抵抗金属板を、所定長さで横方向(X−X)に切断する工程を行うことにより、所望の金属板低抵抗チップ低抗器を得ることができる。
このように説明した通り、本実施例は、図3(C)のサンドブラスト加工を、図3(B)の絶縁性保護膜11a, 11bの形成後に行う点以外は、前述した実施例1と同様である。
従って、本実施例に係る製造方法によれば、絶縁性保護膜11a, 11bの形成後にサンドブラスト加工を行うので、電極層12a,12c及び12bの低抵抗金属板10への密着性が向上する利点がある。その結果、その後の切断の工程において、電極層12a,12c及び12bが剥がれ難くなる利点がある。
一方、図3(A)に示す低抵抗金属板10の所定の幅として、最終的に得られるチップ低抗器の略長手方向長さの複数倍となるものを準備する場合には、図示はしないが、低抵抗金属板10の上面に所定幅で複数本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面に所定幅で複数本の絶縁性保護膜11bを形成する。そして、図示はしないが、複数本の絶縁性保護膜11a,11bを除く低抵抗金属板10の表面をサンドブラスト加工した後、複数本の絶縁性保護膜11a,11bの間で低抵抗金属板10を縦方向に複数個に切断する。その後は、図3(D)に示す通り、絶縁性保護膜11a,11bの両側に電極層を形成した後、低抵抗金属板10を横方向に切断して所望の金属板低抵抗チップ抵抗器とする。
本発明は、サンドブラスト加工により、保護膜や電極膜の密着性を向上させた金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法として産業上広く利用可能なものである。
10 低抵抗金属板
11a,11b 絶縁性保護膜
12a 表電極
12b 端面電極
12c 裏電極
12 電極部
本発明は、金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法に関する。詳しくは、サンドブラスト加工により、保護膜や電極膜の密着性を向上させたものである。
電源装置やモータの回転数制御回路等の各種制御回路において、電流を検出する手段として、チップ抵抗器が用いられ、抵抗値が数mΩのように非常に低いチップ抵抗器は、抵抗金属板を使用することから、一般に金属板低抵抗チップ抵抗器と称されている。
このような金属板低抵抗チップ抵抗器のうち、抵抗金属板をプラスチック又はセラミックケースの中に挿入し電極とする金属板と溶接してなるタイプの金属板低抵抗チップ抵抗器があるが、実装スペースが広くなり高密度実装の効率が低下する。
そこで、抵抗金属板に直接に保護膜、電極膜を形成する金属板低抵抗チップ抵抗器が求められている。
WO 2008/018219
抵抗金属板に直接に保護膜、電極膜を形成する金属板低抵抗チップ抵抗器においては、特許文献1に示すように、保護膜や電極膜の抵抗金属板への密着力を向上させるため、化学的方式による粗化が行われているが、以下のような問題点があった。
即ち、従来の化学的方式(粗化)は、粗化剤濃度、温度、不純物濃度、浸漬時間、揺動スピード、金属板金属組織などに左右され、併せて、化学的方式での金属板溶解量差による抵抗値変化の不安定さも生じる。
本発明は、金属板低抵抗チップ抵抗器における保護膜や電極膜の抵抗金属板への密着力を向上させることを目的とする。
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法は、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、前記金属板の長手方向に沿って、該金属板の上下面それぞれの中央部に、絶縁性保護膜を所定幅で各1本形成する工程と、前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極を電気めっきにより形成する工程と、前記保護膜及び電極により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項2に係る金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法は、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、前記金属板の長手方向に沿って、該金属板の上下面それぞれの中央部に、絶縁性保護膜を所定幅で各1本形成する工程と、前記保護膜が形成された部分を除いて前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極を電気めっきにより形成する工程と、前記保護膜及び電極により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項3に係る金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法は、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、前記金属板の上下面それぞれに、絶縁性保護膜を所定幅で各複数本形成する工程と、前記保護膜の間で前記金属板を縦方向に切断する工程と、前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極を電気めっきにより形成する工程と、前記保護膜及び電極により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項4に係る金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法は、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、前記金属板の上下面それぞれに、絶縁性保護膜を所定幅で各複数本形成する工程と、前記保護膜が形成された部分を除いて前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、前記保護膜の間で前記金属板を縦方向に切断する工程と、前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極を電気めっきにより形成する工程と、前記保護膜及び電極により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項5に係る金属板低抵抗チップ抵抗器は、請求項1,2,3又は4の何れか記載の製造方法により得られることを特徴とする。
本発明では、低抵抗金属板の表面をサンドブラスト加工するため、金属板表面に細かな凹凸が生じ、そのため、その後に金属板表面に形成される絶縁性保護膜や電極の金属板表面に対する密着力が増大する。特に、本発明で採用するサンドブラストは物理的方式なので、従来の化学的方式(粗化)が、粗化剤濃度、温度、不純物濃度、浸漬時間、揺動スピード、金属板金属組織などに左右されるのに対して、表面状態の安定性が飛躍的に向上するのに併せて、化学的方式での金属板溶解量差による抵抗値変化の不安定さも解消できる。
図1は、本発明の一実施例に係る製造方法の各工程を説明するための概略説明図であって、図1(A)は、準備する低抵抗金属板を示す斜視図、図1(B)は、表面をサンドブラスト加工された低抵抗金属板を示す斜視図、図1(C)は、低抵抗金属板の長手方向に沿って、低抵抗金属板の上面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜と、低抵抗金属板の下面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜を示す斜視図、図1(D)は、前記保護膜の両側に、表電極、裏電極及び端面電極を一体に設けた電極を電気めっきにより均一に形成した状態を示す斜視図である。 図2は、図1(C)におけるX−X面における断面図である。 図3は、本発明の他の実施例に係る製造方法の各工程を説明するための概略説明図であって、図3(A)は、準備する低抵抗金属板を示す斜視図、図3(B)は、低抵抗金属板の長手方向に沿って、低抵抗金属板の上面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜と、低抵抗金属板の下面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜を示す斜視図、図3(C)は、絶縁性保護膜以外の表面をサンドブラスト加工された低抵抗金属板を示す斜視図、図3(D)は、前記保護膜の両側に、表電極、裏電極及び端面電極を一体に設けた電極を電気めっきにより均一に形成した状態を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に示す実施例を参照して説明する。
本発明の一実施例に係る金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法を、以下に図面を参照して説明する。
図1は、本発明の製造方法の各工程を説明するための概略説明図であって、図1(A)は、準備する低抵抗金属板10を示す。
図1(B)は、表面をサンドブラスト加工された低抵抗金属板10を示す。
図1(C)は、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜11bの状態を示す。
図1(D)は、前記保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体に設けた電極を電気めっきにより均一に形成した状態を示す。
図2は、図1(C)におけるX−X面における断面図である。
そして、本発明の製造方法においては、図1(D)及び図2に示す保護膜11a,11b及び電極12により被覆された低抵抗金属板10を、図1(D)に示す点線部分の所定長さで横方向(X−X面)に順次切断することにより、所望の金属板低抵抗チップ低抗器を得ることができる。
本発明の金属板低抵抗チップ抵抗器は、例えば、図2に示すように、低抵抗金属板10の上下面に、絶縁性の保護膜11a,11bを備え、該保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体的に略同一厚さの層構造により形成された電極12を備える。
図2において、電極12は、4層により形成されているが、各層は、例えば、内側からニッケルストライクめっき層、銅めっき層、ニッケルめっき層及び錫めっき層とすることができる。ここで、電極は必ずしも4層にする必要はない。
本発明の製造方法においては、まず、図1(A)に示すように、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程を行う。
低抵抗金属板を製造するための合金としては、例えば、錫−ニッケル合金、マンガン―銅−ニッケル合金、銅−マンガン―錫系合金等の銅系合金、ニッケル―クロム系合金、鉄―クロム系合金等の公知の抵抗用合金が挙げられ、特に、後述する電極部の密着性や、低抵抗値における信頼性の点から、鋼系合金又は鉄―クロム系合金の使用が好ましい。
低抵抗金属板の所定の幅及び厚さは、所望の抵抗値に応じて適宜選択することができる。
また、所定の幅は、図1(A)に示すように、通常、最終的に得られるチップ低抗器の略長手方向長さとなるように選択する場合には、図1(C)に示すように、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11bを形成する。
このような低抵抗金属板は、例えば、所望合金のインゴットを、公知の方法で圧延及び熱によるアニーリングを繰り返し所定厚さにした後、所定幅の帯状に切断する方法等により製造することができる。
本発明の製造方法においては、次に、図1(B)に示すように、低抵抗金属板10の表面をサンドブラスト加工する工程を行う。
サンドブラスト加工によると、金属板表面に細かな凹凸が生じ、そのため、その後に金属板表面に形成される絶縁性保護膜や電極の金属板表面に対する密着力が増大する。
しかも、サンドブラスト加工は物理的方式なので、従来の化学的方式(粗化)が、粗化剤濃度、温度、不純物濃度、浸漬時間、揺動スピード、金属板金属結晶などに左右されるのに対して、表面状態の安定性が飛躍的に向上するのに併せて、化学的方式での金属板溶解量差による抵抗値変化の不安定さも解消できる。そのため、サンドブラスト加工された低抵抗金属板上に形成される絶縁性保護膜、電極膜の密着性が向上する。
サンドブラスト加工の条件は各種のものがあるが、その一例を以下に示す。
<ブラスト条件>
噴射剤:アルミナ99.7%♯220
噴射圧力:0.3Mpa
噴射時間:30秒/片面
<表面粗さ>
Ra=0.39〜0.53μm
Ry=2.98〜3.16μm
Rz=2.22〜2.32μm
なお、表面さはJIS規格によるものである。
本発明の製造方法においては、引き続き、図1(C)に示すように、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11bを形成する工程を行う。
絶縁性保護膜11a,11bは、サンドブラスト加工された低抵抗金属板10の表面に形成されるので、低抵抗金属10に対する密着性が向上する利点がある。
絶縁性保護膜の形成は、エポキシ樹脂等の通常の絶縁性保護材料を、スクリーン印刷法等により形成することができる。
前記絶縁性保護膜の形成幅の決定は、後述する表電極及び裏電極の形成幅を決定し、低抗値の調整に利用することができる。
絶縁性保護膜の形成幅を広くすると、即ち、表電極及び裏電極の形成幅を狭くすると、通常、低抗値を高くすることができ、逆の場合には低抗値を低くすることができる。
本発明の製造方法においては、引き続き、図1(D)に示すように、前記保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体に設けた電極12を電気めっきにより均一に形成した工程を行う。
図1(D)に示すように、電気めっきにより電極12a,12c及び12bを形成するので、図1(C)により形成した絶縁性保護膜11a,11bが形成されていない、低抵抗金属板10の表面全体に、略同一厚さで電極膜を形成することができる。
電極12a,12c及び12bは、サンドブラスト加工された低抵抗金属板10に形成されるので、低抵抗金属板10に対する密着性が向上する。
電極の形成にあたっては、該電極の密着性を向上させるために、通常、ストライクめっきを施した後、電極用金属めっきを行い、電極を複数層により形成することができる。
また、電気めっきをパネルめっき方式で行うことにより、表電極、裏電極及び端面電極に相当する箇所の各層の厚さを略均一にすることができ、電極の信頼性を向上させることができる。
電極の厚さは、電極としてのハンダ付け性と低抗値を低減すること等の機能を満足するために、通常、上述の絶縁性保護膜の厚さより厚いか、もしくは略同程度の厚さにすることが好ましい。
図1(D)における電極の形成において、特に、低抵抗金属板の合金として、上述の銅−マンガン−錫系合金等の銅系合金や、鉄−クロム系合金を用いる場合、電極膜の密着性をより向上させ、後の切断時等に電極の剥がれ等が生じて製造の歩留まりを低下させるのを防止するために、ニッケルストライクめっき、銅めっき、ニッケルめっき及び錫めっきを、この順でパネルめっきすることが最も好ましい。
ストライクめっきとして、銅ストライクめっきや金ストライクめっき等を用いる場合には、切断時における電極の剥がれが生じる確率が高くなる。また、最終の錫めっきを施さない場合には、得られる抵抗器をハンダのリフローにより実装する際にハンダぬれ性が低下する恐れがある。
更に、銅めっきと錫めっきの間にニッケルめっきを施さない場合には、上記実装時に銅めっきが拡散し、電極の信頼性が低下する恐れがある。ここで、各めっきに用いるめっき浴及びめっき条件は、適宜選択して決定することができる。
例えば、ニッケルストライクメッキは、塩化ニッケル浴及び塩酸を用いて、高電流、短時間の条件で行うことができる。また、銅めっき後のニッケルめっきには、ワット浴を用いて行うことができる。
本実施例は、図1(B)(C)に示す通り、絶縁性保護膜11a, 11bの形成前にサンドブラスト加工を行うので、絶縁性保護膜11a, 11bの低抵抗金属板10への密着性が向上する利点があると共に、電極12a,12c及び12bの低抵抗金属板10への密着性が向上する利点がある。その結果、その後の切断の工程において、絶縁性保護膜11a, 11b、電極12a,12c及び12bが剥がれ難くなる利点がある。
本発明の製造方法では、更に、図1(D)で得られた保護膜及び電極膜により被覆された低抵抗金属板を、所定長さで横方向(x−x)に切断する工程を行うことにより、所望の金属板低抵抗チップ低抗器を得ることができる。
一方、図1(A)に示す低抵抗金属板の所定の幅として、最終的に得られるチップ低抗器の略長手方向長さの複数倍となるものを準備する場合、図示はしないが、低抵抗金属板の表面をサンドブラスト加工した後、低抵抗金属板10の上面に所定幅で複数本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面に所定幅で複数本の絶縁性保護膜11bを形成する。そして、図示はしないが、複数本の絶縁性保護膜11a,11bの間で低抵抗金属板10を縦方向に複数個に切断する。その後は、図1(D)に示すように、絶縁性保護膜11a,11bの両側に電極を形成した後、低抵抗金属板10を横方向に切断して所望の金属板低抵抗チップ抵抗体とする。
本発明の他の実施例に係る金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法を、以下に図面を参照して説明する。
図3は、本発明の製造方法の各工程を説明するための概略説明図であって、 図3(A)は、準備する低抵抗金属板10を示す。
図3(B)は、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本形成した絶縁性保護膜11bの状態を示す。
図3(C)は、絶縁性保護膜11a, 11bを除く表面をサンドブラスト加工された低抵抗金属板10を示す。
図3(D)は、前記保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体に設けた電極を電気めっきにより均一に形成した状態を示す。
本発明の製造方法においては、まず、図3(A)に示すように、所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程を行うが、所定の幅は、通常、最終的に得られるチップ低抗器の略長手方向長さとなるように選択している。
本発明の製造方法においては、次に、図3(B)に示すように、低抵抗金属板10の長手方向に沿って、低抵抗金属板10の上面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面中央部に所定幅で1本の絶縁性保護膜11bを形成する工程を行う。
本発明の製造方法においては、引き続き、図3(C)に示すように、絶縁性保護膜11a,11bを除き低抵抗金属板10の表面をサンドブラスト加工する工程を行う。
本発明の製造方法においては、更に、図3(D)に示すように、保護膜11a,11bの両側に、表電極12a、裏電極12c及び端面電極12bを一体に設けた電極部12を電気めっきにより均一に形成した工程を行い、その後、保護膜及び電極により被覆された低抵抗金属板を、所定長さで横方向(X−X)に切断する工程を行うことにより、所望の金属板低抵抗チップ低抗器を得ることができる。
このように説明した通り、本実施例は、図3(C)のサンドブラスト加工を、図3(B)の絶縁性保護膜11a, 11bの形成後に行う点以外は、前述した実施例1と同様である。
従って、本実施例に係る製造方法によれば、絶縁性保護膜11a, 11bの形成後にサンドブラスト加工を行うので、電極12a,12c及び12bの低抵抗金属板10への密着性が向上する利点がある。その結果、その後の切断の工程において、電極12a,12c及び12bが剥がれ難くなる利点がある。
一方、図3(A)に示す低抵抗金属板10の所定の幅として、最終的に得られるチップ低抗器の略長手方向長さの複数倍となるものを準備する場合には、図示はしないが、低抵抗金属板10の上面に所定幅で複数本の絶縁性保護膜11aと、低抵抗金属板10の下面に所定幅で複数本の絶縁性保護膜11bを形成する。そして、図示はしないが、複数本の絶縁性保護膜11a,11bを除く低抵抗金属板10の表面をサンドブラスト加工した後、複数本の絶縁性保護膜11a,11bの間で低抵抗金属板10を縦方向に複数個に切断する。その後は、図3(D)に示す通り、絶縁性保護膜11a,11bの両側に電極を形成した後、低抵抗金属板10を横方向に切断して所望の金属板低抵抗チップ抵抗器とする。
本発明は、サンドブラスト加工により、保護膜や電極膜の密着性を向上させた金属板低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法として産業上広く利用可能なものである。
10 低抵抗金属板
11a,11b 絶縁性保護膜
12a 表電極
12b 端面電極
12c 裏電極
12 電極

Claims (5)

  1. 所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、
    前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、
    前記金属板の長手方向に沿って、該金属板の上下面それぞれの中央部に、絶縁性保護膜を所定幅で各1本形成する工程と、
    前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程と、
    前記保護膜及び電極層により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする
    金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法。
  2. 所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、
    前記金属板の長手方向に沿って、該金属板の上下面それぞれの中央部に、絶縁性保護膜を所定幅で各1本形成する工程と、
    前記保護膜が形成された部分を除いて前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、
    前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程と、
    前記保護膜及び電極層により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする
    金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法。
  3. 所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、
    前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、
    前記金属板の上下面それぞれに、絶縁性保護膜を所定幅で各複数本形成する工程と、
    前記保護膜の間で前記金属板を縦方向に切断する工程と、
    前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程と、
    前記保護膜及び電極層により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする
    金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法。
  4. 所定の幅及び厚さの低抵抗金属板を準備する工程と、
    前記金属板の上下面それぞれに、絶縁性保護膜を所定幅で各複数本形成する工程と、
    前記保護膜が形成された部分を除いて前記金属板の表面をサンドブラスト加工する工程と、
    前記保護膜の間で前記金属板を縦方向に切断する工程と、
    前記保護膜の両側における前記金属板に表電極、裏電極及び端面電極を一体にした電極層を電気めっきにより形成する工程と、
    前記保護膜及び電極層により被覆された前記金属板を所定長さで横方向に切断する工程とを含むことを特徴とする
    金属板低抵抗チップ抵抗器の製造方法。
  5. 請求項1,2,3又は4の何れか記載の製造方法により得られることを特徴とする金属板低抵抗チップ抵抗器。
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