JP2012174102A - 車両評価装置、車両評価システム、車両評価方法および車両評価プログラム - Google Patents

車両評価装置、車両評価システム、車両評価方法および車両評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】高精度な査定結果を出力することが可能な車両評価装置、車両評価システム、車両評価方法および車両評価プログラムを提供する。
【解決手段】各車両の使用状況に関わる計測データに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記各車両をランク付けしたランキングデータを生成し、前記各車両のうちの特定の車両に関する評価の要求を受けると、前記特定の車両の基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記各車両中の前記特定の車両の相対的な順位に応じて補正し、最終査定額として出力する演算部を備える。
【選択図】図13

Description

本発明は、車両評価装置、車両評価システム、車両評価方法および車両評価プログラムに関する。
車両から収集した走行状態等のデータを解析し、中古車の査定を行うシステムが開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2001−76035号公報
従来から行なわれている中古車の査定においては、査定結果の精度を高めるために、査定対象車両の現状および過去の情報を精密に分析することを主眼に、各種の研究開発が行われている。近年においては、情報処理技術が発達しているため、膨大なデータを収集して査定結果の精度を高める試みが図られている。しかしながら、査定対象車両の現状および過去の情報を精密に分析しても、査定結果が実情に即したものにならないことがある。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、高精度な査定結果を出力することが可能な車両評価装置、車両評価システム、車両評価方法および車両評価プログラムを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するため、査定対象の車両の状態に基づく絶対的な評価と、車両の状態に関する査定対象の車両と他車との相対的な評価とに基づく査定結果を出力することにした。
詳細には、車両評価装置であって、各車両の使用状況に関わる計測データに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記各車両をランク付けしたランキングデータを生成し、前記各車両のうちの特定の車両に関する評価の要求を受けると、前記特定の車両の基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記各車両中の前記特定の車両の相対的な順位に応じて補正し、最終査定額として出力する演算部を備える。
上記車両評価装置であれば、自車の損傷度合い等に基づく絶対的な評価のみならず、他車との相対的なランキングに基づく相対的な評価を含めた複合的な査定結果がユーザに提供されるため、従来よりも正確な査定結果を示すことができる。各車両間の状態の相違に基づいた相対的な評価が行われることにより、同じような車両であっても、高精度かつ客観的な妥当性のある最終査定額が算出できる。
また、前記計測データに基づいて推定される前記各車両の状態の情報が逐次格納されるデータベースを更に備え、前記演算部は、前記データベースに定期的にアクセスして前記ランキングデータを逐次生成し、前記評価の要求を受けると、前記基準査定額を、最新の前記ランキングデータを参照して得られる前記相対的な順位に応じて補正し、前記最終査定額として出力するものであってもよい。データベースに蓄積されたデータを解析するこ
とにより、多くの車両のデータを収集してより精度の高い査定結果を出力することができる。
また、前記演算部は、前記計測データであって前記各車両を構成する部品の劣化度とメンテナンス度のデータに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記ランキングデータを生成し、前記評価の要求を受けると、前記基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記相対的な順位に応じて補正し、前記最終査定額として出力するものであってもよい。これにより、経年劣化やメンテナンス度に応じた車両間の相対的な評価が行われ、同じような車両であっても、ユーザの過去から現在までの車両の取り扱い方に応じた高精度かつ客観的な妥当性のある最終査定額が算出されることになる。これにより、他人よりも相対的に丁寧な運転を心がけ、更に適切なメンテナンスを怠らない優良なユーザの車両の適正な査定結果を出力することができる。
また、前記演算部は、部品毎の劣化度であって前記各車両の平均的な劣化度と前記特定の車両の劣化度とを比較表示した部品毎の劣化度を、前記最終査定額と共に出力するものであってもよい。部品毎の劣化度が平均値と並べて表示されることにより、平均的なユーザに比べて相対的に不足している項目が明らかになり、査定結果を改善するためにユーザが意識すべき事項が容易に把握できるようになる。
なお、本発明は、システム、方法、プログラム、或いはプログラムを記録した記録媒体として捉えることもできる。例えば、本発明は、各車両に搭載されて、車両の使用状況に関わる計測データを該車両から収集する車載機と、前記各車両の前記車載機から送信される前記計測データに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記各車両をランク付けしたランキングデータを生成し、前記各車両のうちの特定の車両に関する評価の要求を受けると、前記特定の車両の基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記各車両中の前記特定の車両の相対的な順位に応じて補正し、最終査定額として出力するサーバと、を備えるものであってもよい。
高精度な査定結果を出力することが可能になる。
車両評価システムの構成図である。 ITS車載機のプロセッサが実行する処理のフローチャートである。 計測データの一例を示した図である。 サーバのプロセッサが実行する処理のフローチャートである。 計測データと、対応する部品の経年劣化の得点との対応関係を規定したグラフである。 計測データと、対応する部品のメンテナンス度の得点との対応関係を規定したグラフである。 各部品の得点を示した図である。 データベースに格納されるデータの一例である。 各車両の相対的な順位を示すランキングデータの一例である。 コンテンツプロバイダから提供される基準査定額のデータの一例である。 経年劣化による基準査定額の推移を示したグラフである。 補正倍率を示した表である。 最終査定額の一例である。 自車の得点と平均得点とを項目毎に並べた表である。 サーバのプロセッサが生成する画像データの一例である。 平均値の大小に応じた地域間ランキングデータの一例である。 地域基準査定額に基づく最終査定額の一例である。
以下、本願発明を実施するための形態を例示的に説明する。以下に示す実施形態は例示であり、本願発明の技術的範囲をこれらに限定するものではない。
<構成>
図1は、本願発明の一実施形態に係る車両評価装置(以下、サーバ2という)を含む、車両評価システム1の構成図である。車両評価システム1は、サーバ2が、ネットワーク4を介して繋がるコンテンツプロバイダ5や、ネットワーク4および路側機6を介して繋がる車両7の電子機器と協働して構築されている。
サーバ2は、プロセッサ21やメモリ22、通信インターフェース(通信I/F)23、データベース24を備えており、メモリ22にロードされたコンピュータプログラムをプロセッサ21が実行することにより、後述する利用状態の判定処理やランキング生成処理、基準査定額や最終査定額の算出処理、改善点の作成処理等を実行する。これら一連の処理は、プロセッサ21がメモリ22、通信I/F23、データベース24と協働することによって実現される。プロセッサ21は、通信I/F23を介してネットワーク4に繋がっており、ネットワーク4を介して車両7の電子機器や各種のコンテンツプロバイダ5にアクセス可能である。
車両7には、車内通信ネットワークであるCAN(Controller Area Network)8に接
続された車両ECU(Electric Control Unit)9やITS(Intelligent Transport System)に対応したカーナビゲーション装置等のITS車載機3、エンジン等の車両の状態
を計測する計測系10が搭載されている。
ITS車載機3は、プロセッサ31やメモリ32、CANインターフェース(CAN−I/F)33、送受信部34を備えており、メモリ32にロードされたコンピュータプログラムをプロセッサ31が実行することにより、車両7の各種状態に関する計測データを収集したり、サーバ2とデータの送受信を行なって査定結果の画面表示を行なったりする。車両7の各種状態に関する計測データは、プロセッサ31がCAN−I/F33からCAN8を介して車両ECU9や計測系10にアクセスすることによって取得される。送受信部34は、車両7が走行する道路に多数設置されたITSスポットである路側機6と通信を行なうものであり、DSRC(Dedicated Short Range Communications)等の通信規格に基づく双方向通信を行なう。なお、ITS車載機3とサーバ2との間における通信は、このような態様に限定されるものでなく、例えば、携帯電話やその他の無線通信回線を経由したものであってもよいし、通信機能を内蔵したEV(Electric Vehicle)充電スタンド等の充電ケーブルの有線通信回線を経由したものであってもよい。
なお、本実施形態では、ITS車載機3とサーバ2との間でデータ通信を行うという前提で説明するが、本発明は、このような車載電子機器と連携する態様に限定されるものでなく、例えば、サーバ2がネットワーク4上に公開するウェブページの入力欄に車両7の計測データを手入力したり、車載電子機器に挿入した記録メディアに蓄積された計測データのファイルをサーバ2にアップロードしたりすることにより、車両の査定評価を実現するものであってもよい。
<システム全体で実行される処理の概要>
車両評価システム1は、各車両7から送られる計測データをサーバ2が処理する。各車両7から送られる計測データをサーバ2が統計的に処理することにより、各車両7で個別に行う絶対的な査定評価のみならず、自分の車と他人の車との相対的な現状の相違に基づ
く相対的な査定評価を含めた精度の高い査定を実現する。
各車両7とサーバ2との間で交換されるデータは、次のように処理される。すなわち、車両7側では、車両7の駆動源が作動状態(以下、ACCオンという)、すなわち、駆動源が内燃機関であればエンジンが始動し、ハイブリッドシステムやEV(Electric Vehicle)システムであればシステム電源がオンになると、ITS車載機3のプロセッサ31が車両データの計測処理を行い、計測データをサーバ2へ送信する。
サーバ2側では、プロセッサ21が、ITS車載機3から送信されるデータがデータベース24へ蓄積されると共に、蓄積されたデータの定期的な解析が行なわれ、各車両7を相対的に評価する際の指標となる車両毎のランキングが生成される。そして、生成された車両毎のランキングに基づく車両の査定が行なわれる。
車両評価システム1全体で実行される処理の概要は以上の通りである。ITS車載機3のプロセッサ31やサーバ2のプロセッサ21は、上記のように計測データを交換しながら協調して車両評価システム1を形成しているが、互いに常時連動して処理を行うものではない。すなわち、車両評価システム1全体で実行される上記処理概要は、各プロセッサが互いに独立してコンピュータプログラムを実行することによって実現される。そこで、以下においては、ITS車載機3のプロセッサ31が実行する処理フローの詳細について説明した後、サーバ2のプロセッサ21が実行する処理フローの詳細について説明する。
<ITS車載機3のプロセッサ31が実行する処理の内容>
以下、ITS車載機3のプロセッサ31が実行する処理の詳細について説明する。プロセッサ31が実行する処理のフローチャートを図2に示す。
(ステップS101)ITS車載機3のプロセッサ31は、車両7の駆動源がACCオンになると、車両データの計測処理を行う。車両データの計測処理は、ITS車載機3の内部クロック等に基づいて定期的(例えば、1分毎など)に行なう。
車両データの計測は、次のようにして行なわれる。すなわち、プロセッサ31は、CAN8を介して計測系10から送られる計測データを取得し、メモリ32へ蓄積する。なお、計測系10から送られる計測データは、CAN8に接続された各種の機器で共有可能なプローブ情報であり、計測系10から車両ECU9等へも送られている。このため、プロセッサ31は、計測データを計測系10から直接取得してもよいし、車両ECU9を介して間接的に取得してもよい。
計測系10は、エンジンの回転数といったエンジン系のデータ、ミッションオイルの油温といった駆動系のデータ、タイヤの空気圧やブレーキの油圧といった足回りのデータ、バッテリ電圧や後尾灯の点灯状態といった電装系のデータ、エアコンフィルタの状態といった各種補機類のデータ、エアバッグ装置やクリアランスソナーの作動の有無といった外傷のデータを計測する。計測系10によって計測され、プロセッサ31がメモリ32へ蓄積する計測データの一例を図3の「CAN利用による収集データ」欄に示す。
なお、CAN8を介して計測系10から収集した計測データから推測される事項について補足すると、例えば、ブレーキオイルの異常の有無については油圧を計測するセンサからの情報に基づいて直接的に判定することができる。しかし、ブレーキホースの異常についてはホースの異常そのものを検知するセンサが存在しないため、このような要素については油圧センサからの情報をプロセッサ31や車両ECU9が解析することにより、異常の有無を推定できる。
また、これらの収集データについては、例えば、オイル交換を行ったような場合には走行時間等の積算値に基づく劣化度を初期値に戻す必要があるため、ITS車載機3に用意した入力操作の受付画面等を介して手入力で交換時期等を入力できるようにしてもよいし、車両の整備状況を管理する整備工場等のコンピュータ端末を介して劣化度を初期化できるようにしてもよい。
また、計測系10が計測可能なデータは車種に応じて異なるため、センサ類で収集できないデータ項目についてもデータを収集することは必ずしも必須ではなく、収集可能なデータ項目についてのみ査定に利用すればよい。もっとも、このようなデータについて、例えば、ITS車載機3がユーザあるいは整備事業者にデータの手入力を促してメモリ32へ蓄積するようにしてもよいし、サーバ2がデータの手入力を受け付けてデータベース24へ蓄積するようにしてもよい。車両7にCAN8が無く、ITS車載機3が計測系10から計測データを収集できない場合についても同様である。
(ステップS102)ITS車載機3のプロセッサ31は、計測データをサーバ2へ送信するタイミングであるか否かの判定を行なう。計測データの送信タイミングは、メモリ32の容量や車両7が使用される頻度、サーバ2が提供する査定評価の精度の仕様等に応じて予め設定されたものであり、例えば、ACCオンになった時、一定の距離(100km毎)を走行した時、一定時間(1週間毎)経過時、ITS車載機3の入力受付画面等を介してユーザから後述の査定要求があった時など、規定のトリガを契機に、計測データを送信する。プロセッサ31は、データの計測処理(S101)を実行した後、規定のトリガ条件が満たされているか否かをACC電源の状態、或いは車両ECU9から取得した積算走行距離等の各種情報に基づいて判定する。プロセッサ31は、肯定判定を下した場合はステップS103の処理を実行し、否定判定を下した場合はステップS101の処理を実行する。
(ステップS103)ITS車載機3のプロセッサ31は、メモリ32に蓄積した計測データをサーバ2へ送信する。すなわち、プロセッサ31は、ステップS102の処理で規定のトリガ条件が満たされていると判定した場合、メモリ32に蓄積した計測データの読出しを行い、車両を識別するための車両IDと共に計測データを送受信部34へ送る。送受信部34では最寄りの路側機6へのアクセスが試みられる。そして、ITS車載機3と路側機6との間で通信回線が確立されると、計測データが送受信部34から路側機6およびネットワーク4を介してサーバ2へ送られる。サーバ2のプロセッサ21は常時稼働しているため、車両IDと共に送られた計測データは後述する処理が施された後、データベース24に蓄積される。
各車両7のITS車載機3のプロセッサ31が、上記一連の処理(S101〜S103)を繰り返すことにより、各車両7のデータがサーバ2のデータベース24へ蓄積される。なお、上記の処理フローでは、ITS車載機3のプロセッサ31がデータの計測処理(S101)を行なった後に、計測データの送信処理(S103)が行なわれるように示されているが、データの計測処理(S101)は、計測データの送信処理(S103)が実行されているか否かに関わらず、内部クロック等に基づいて定期的に実行される。
<サーバ2のプロセッサ21が実行する処理の内容>
以下、サーバ2のプロセッサ21が実行する処理の詳細について説明する。プロセッサ21が実行する処理のフローチャートを図4に示す。以下に示す処理フローは、サーバ2の事業者によってサーバ2のシステム電源が確立されてコンピュータプログラムがメモリ22にロードされると、プロセッサ21が繰り返し実行する。
(ステップS201)サーバ2のプロセッサ21は、ネットワーク4経由のアクセス状
況を監視し、車両7のITS車載機3から計測データが送られているか否かを判定する。プロセッサ21は、車両7のITS車載機3から計測データが送られていれば利用状態を判定するステップS204の処理を実行する。一方、計測データが送られていなければ、蓄積データの解析の要否を判定するステップS202の処理を実行する。
(ステップS202)サーバ2のプロセッサ21は、データベース24に蓄積されたデータを解析するタイミングであるか否かの判定を行なう。蓄積データの解析タイミングは、各車両7から計測データが送信される頻度、サーバ2が提供する査定評価の精度の仕様等に応じて予め設定されたものであり、例えば、1日毎、1週間毎など、規定のトリガを契機に、蓄積データの解析処理を実行する。プロセッサ21は、蓄積データを解析するタイミングであればステップS206の処理を実行し、蓄積データを解析するタイミングでなければステップS203の処理を実行する。
(ステップS203)サーバ2のプロセッサ21は、ネットワーク4経由のアクセス状況を監視し、査定の評価要求があるか否かの判定を行なう。査定評価の要求元は、車両7のITS車載機3であってもよいし、或いはネットワーク4経由でサーバ2にアクセス可能なパーソナルコンピュータ、携帯電話、その他の各種情報端末であってもよい。ITS車載機3からの査定評価の要求は、ITS車載機3に設けられた査定要求ボタンが押されたときに通知されてもよいし、ACCオンを検知して自動的に通知されてもよい。プロセッサ21は、査定評価の要求があればステップS207の処理を実行し、査定評価の要求が無ければ再びステップS201の処理を実行する。
(ステップS204)サーバ2のプロセッサ21は、ステップS201の処理で車両7のITS車載機3から計測データが送られていることを検知した場合、利用状態を判定する処理を実行する。各車両7から送られた計測データに基づく利用状態の判定処理は、経年劣化によるものとメンテナンス状態によるものの2つの要素に基づいて行なう。各車両7から送られる計測データは、図3の「CAN利用による収集データ」に示したように、タイヤの空気圧やバッテリの電圧、警告表示の有無等の具体的なパラメータである。そこで、サーバ2のプロセッサ21は、車両7から送信された計測データの各パラメータと部品との規定の対応関係から、各部品の劣化具合やメンテナンス状態を点数化する。
例えば、「走行時間」というパラメータに関しては、エンジンのエアクリーナや点火プラグ、タイミングベルトの劣化に関係するパラメータであるため、エンジン本体の経年劣化の点数を決定する際の指標とする。もっとも、「走行時間」というパラメータは、エンジンのみならず、タイヤの摩耗具合や駆動系の劣化にも関係するパラメータであるため、駆動系や足回りの経年劣化の点数を決定する際の指標にも用いられる。このような各パラメータと部品との対応関係はサーバ2のプロセッサ21が実行するコンピュータプログラムにおいて予め規定されたものであるが、サーバ2の事業者が対応関係の設定を適宜変更することもできる。
車両7から送られる計測データと、対応する部品の経年劣化の得点との対応関係を規定したグラフを図5に示す。例えば、エンジンオイルであれば、一般的に、1年毎あるいは5000km毎に交換することが推奨されているため、図5のグラフに示すように、交換直後を+10点とし、積算日数が加算されるにつれて点数が徐々に下がり、積算日数が1年を超えてマイナスに反転して−10点を最下限値とするように対応関係が規定されている。積算日数の代わりに走行距離を採る場合についても同様である。エンジンオイルが交換されて交換時期がITS車載機3に入力されていれば、この交換時からの積算日数あるいは積算走行距離に基づく得点が導き出されることになる。なお、図5のグラフは線形であるが、対象によって非線形のグラフであってもよい。例えば、板金の塗装などに関しては塗布されてから一定の期間が経過すると急激に劣化して腐食等に至る傾向があるため、
そのような項目については非線形なグラフとなり得る。
また、車両7から送られる計測データと、対応する部品のメンテナンス度の得点との対応関係を規定したグラフを図6に示す。メンテナンス度は、警告表示などが出ているにも関わらず走行した場合の劣化度を得点化したものであり、基本的に減点評価である。横軸は、計測項目に依存する値(例えば、日数や距離、利用回数、エンジン回転数等)であり、警告が出てからの累積値である。縦軸で最低点となるときの横軸の値は、警告表示が出ているにも関わらず走行を続けた場合に故障等の問題が生じ得る値である。メンテナンスを怠ったことによる車両のダメージは様々な部品に波及し得るため、ここでは、減算されたメンテナンス度の値は、部品の交換等を行ってもリセットされないものとする。特に、衝突といった一度の発生でも劣化度合が大きいものに関しては、例えば、衝突回数に10点を乗算した値を減算するといった具合に、走行距離に関わらず発生回数毎に減算する。なお、部品交換によるメンテナンス度の減算値のリセットの可否は、当該査定サービスを提供する事業者が適宜変更してもよい。
なお、エンジンオイルの劣化を示す得点の指標に積算日数と積算走行距離の何れを用いるかは任意であり、サーバ2の事業者が適宜設定したものがメモリ22に格納されている。また、積算日数や積算走行距離、警告表示の積算日数等と得点との相関関係についてもサーバ2の事業者が適宜設定したものがメモリ22に格納されている。従って、当該査定サービスを提供する事業者が、車両の査定評価に際してエンジンオイルの劣化度合いに重点を置かない場合は、図5に示すグラフの傾斜が緩やかなものとなる。
サーバ2のプロセッサ21は、図7に示すように、各部品について経年劣化やメンテナンス度をそれぞれ得点化し、各項目の得点に重み付けを行なった結果を「得点結果」として算出する。重み付けの度合いは、当該査定サービスを提供する事業者が部品の交換に要する費用等に応じて予め規定したものである。「得点結果」は、経年劣化やメンテナンス度に応じた得点に重みを乗算した値である。
(ステップS205)サーバ2のプロセッサ21は、車両7のITS車載機3から送信された計測データに基づく利用状態の点数化処理を実行した後、この結果をデータベース24へ格納する。データベース24に格納されるデータの一例を図8に示す。車両7のITS車載機3からサーバ2へ送信される計測データには、車両7を識別する車両IDが付されているため、サーバ2のプロセッサ21は、利用状態の判定結果のデータを車両ID毎にデータベース24へ格納する。判定結果が既に格納されている車両のデータに関しては、既存のデータに上書きする。なお、図8に示したデータの一例には、車両の形式やグレード、登録地域が含まれているが、当該項目のデータについては各車両7のITS車載機3から通知される計測データに含まれていてもよいし、車両ID毎にサーバ2側で予め登録を受け付けてデータベース24に格納しておいてもよい。
サーバ2のプロセッサ21は、利用状態の判定結果をデータベース24へ格納した後、再びステップS201の処理を実行する。従って、各車両7から計測データが送信される度にステップS204とステップS205の処理が実行され、各車両7のデータがデータベース24へ蓄積されていくことになる。
(ステップS206)サーバ2のプロセッサ21は、ステップS202の処理で蓄積データを解析するタイミングであると判定した場合、ランキングの生成処理を実行する。ランキングとは、計測データに基づく各車両の状態の良否に関する相対的なランキングであり、原則的にステップS204で算出された「得点結果」の合計値である総得点の比較によって行なう。サーバ2のプロセッサ21は、データベース24に蓄積されたデータを基に、図9に示すような、各車両7の相対的な順位を示すランキングデータを定期的に生成
する。本実施形態では、車種に応じた基準査定額を算出した後、ランキングに応じた最終査定額を算出するようにしているので、後述の処理を容易にするため、本ステップでは車種毎のランキングデータを生成するものとする。但し、ランキングデータは、車種毎に生成されたものに限定される必要は無く、例えば、全車両7の相対的な順位を並べたものであってもよいし、グレード、登録地域毎の相対的な順位を並べたものであってもよい。また、ランキングデータは、総得点のみならず、特定の部品の得点の順位を並べたものであってもよいし、ステップS204で述べたような規定の重みに基づくものでなく、ユーザが任意に指定した重みに基づく得点の順位を並べたものであってもよい。
サーバ2のプロセッサ21は、生成したランキングデータをデータベース24あるいはメモリ22へ格納した後、再びステップS201の処理を実行する。サーバ2のプロセッサ21は、データベース24あるいはメモリ22に既存のランキングデータが存在している場合は、これに上書きする。従って、サーバ2ではランキングデータが定期的に更新されることになる。
(ステップS207)サーバ2のプロセッサ21は、ステップS203の処理でネットワーク4経由による査定評価の要求があったと判定した場合、基準査定額の算出を行なう。基準査定額の算出は、一般的な情報、すなわち、様々な中古車の査定基準額に関するデータを提供するコンテンツプロバイダ5から提供されるデータ等に基づいて作成してもよいし、形式毎の発売年月日や需要情報から推測してもよい。
基準査定額の算出を如何なる情報に基づいて実行するかは、当該査定サービスを提供する事業者が適宜決定する事項であり、前者を採る場合は、査定評価の要求があった車両に対応する基準査定額のデータを、サーバ2のプロセッサ21がネットワーク4を介してコンテンツプロバイダ5にアクセスし、図10に示すような形式のデータを取得する。また、後者を採る場合は、査定評価の要求があった車両に対応する基準査定額と発売日からの経過日数との相関関係を示すグラフに基づき、基準査定額を決定する。何れのデータを用いるかは、当該査定サービスを提供する事業者が適宜決定してサーバ2に設定しておく。
車種毎の基準査定額と経過日数との相関関係は、データベース24に予め格納した車種毎の販売価格データに、例えば、減価償却率を毎年10%として設定して算出した計算値から特定することができる。この場合、発売日からの経年劣化による基準査定額の推移は図11のグラフのように表されることになる。なお、このような一律の減価償却率に基づく基準査定額では、現実的な査定額と大きく乖離する虞もあるため、例えば、図12の表に示すような、需要に応じた基準査定額の補正倍率を乗算してもよい。
需要に応じた基準査定額の補正を行なう場合は、次のようにして算出される。例えば、査定評価の要求があった新車価格200万円の車両が発売日から5年経過しており、基準査定額が90万円であったとする。しかし、購入希望者が5000人程度居る場合には、補正倍率「+10%」が適用され、補正査定額が90万円の10%増しである99万円となる。中古車の購入希望者数のデータは、プロセッサ21が、例えば、中古車価格サイトにおける価格変動通知メールの登録者数等のデータをウェブクローリングで取得したり、コンテンツプロバイダ5からの提供を受けたりすることによって取得する。
(ステップS208)サーバ2のプロセッサ21は、ステップS207の処理で基準査定額の算出を行なった後、基準査定額をランキングに応じて補正した最終査定額を算出する。補正による変動幅は、当該査定サービスを提供する事業者が適宜設定するものであり、例えば、基準査定額の1割程度とする。
例えば、サーバ2のプロセッサ21は、最終査定額の算出対象の車両7が、ステップS
206の処理において生成したランキングにおいて上位側に位置していれば、ステップS207の処理において算出した基準査定額に加算補正した額を最終査定額として算出する。一方、サーバ2のプロセッサ21は、最終査定額の算出対象の車両7が、ステップS206の処理において生成したランキングにおいて下位側に位置していれば、ステップS207の処理において算出した基準査定額に減算補正した額を最終査定額として算出する。なお、サーバ2のプロセッサ21がこのときに参照するランキングデータは、例えば、最終査定額の算出対象の車両7の登録地域に限定したランキングのデータであってもよいし、同一都道府県、あるいは全国の車両におけるランキングのデータであってもよい。
加算額や減算額の大きさは、例えば、ステップS206の処理において生成したランキングにおいて最上位に位置する車両を、当該査定サービスを提供する事業者が設定した変動幅の上限である+10%とし、最下位に位置する車両を変動幅の下限である−10%とした場合における、当該ランキングデータ中の相対的な順位によって決定されるものであり、各順位の最終査定額は例えば以下のような数式によって決定することができる。
Figure 2012174102
各順位の最終査定額の例を、図13の表に示す。例えば、基準査定額が100万円の車であれば、最上位に位置する車両7の最終査定額は110万円となり、最下位に位置する車両7の最終査定額は90万円となる。本実施形態に係る車両評価システム1では、経年劣化やメンテナンス度に応じた車両間の相対的な評価が行われることにより、同じような車両であっても、ユーザの過去から現在までの車両の取り扱い方に応じた高精度かつ客観的な妥当性のある最終査定額が算出されることになる。
(ステップS209)サーバ2のプロセッサ21は、ステップS208の処理で最終査定額の算出を行なった後、比較データの生成を行なう。比較データとは、自車データと他車データとを比較して自車の改善点を抽出するものであり、ユーザに対して改善可能な項目を提示することで、車両の取り扱い方の改善を促すものである。比較データは、例えば、同一車種、同一登録地域における各車両の平均得点を部品毎に算出し、平均得点よりも明らかに劣る項目を抽出することにより生成する。そして、サーバ2のプロセッサ21は、平均得点と自車の得点との差が閾値よりも大きい項目を、改善すべき項目として抽出する。
図14は、自車の得点と平均得点とを項目毎に並べた表である。サーバ2のプロセッサ21は、データベース24に蓄積された各車両7の項目毎の得点から平均得点を算出して図14に示すような比較データを生成する。そして、サーバ2のプロセッサ21は、例えば、図14の破線で囲んだ項目に示されるような、平均得点と自車の得点との差が閾値を越えている項目を抽出する。
(ステップS210)サーバ2のプロセッサ21は、ステップS208で算出した最終査定額や、ステップS209で生成した比較データをプロットしたレーダチャート、ステップS209で抽出した改善項目を示した画像データを生成し、査定評価の要求元へ送信する。サーバ2のプロセッサ21が生成する画像データの一例を図15に示す。査定評価の要求元では、このような画面が表示されることで、ユーザが自車の査定評価結果を知得することができる。なお、画像データは、1つのレーダチャートだけを図示したものであってもよいし、大項目のみならず小項目毎にレーダチャートを複数図示したものであって
もよい。また、サーバ2のプロセッサ21は、査定評価結果を画像データにして送信しているが、例えば、査定結果や比較データのみを送信し、これらのデータを図示した画像を査定評価の要求元で描画して表示するようにしてもよい。
<効果>
上記車両評価システム1であれば、自車の損傷度合い等に基づく絶対的な査定評価のみならず、他車との相対的なランキングに基づく相対的な査定評価を含めた複合的な査定結果がユーザに提供されるため、従来よりも正確な査定結果を示すことができる。すなわち、従来であれば、車両購入時の価格から経過年数や乗り方などの状態よって価格を下げる、いわゆる減点評価によって査定が行われているため、他人よりも相対的に丁寧な運転を心がけ、更に適切なメンテナンスを怠らない優良なユーザの車両であっても、それらが査定結果に反映されず、正確な査定結果を算出することができなかったが、上記車両評価システム1であれば、相対的な査定評価を含めているため、優良なユーザの車両であっても適正に査定することが可能である。
また、平均的なユーザに比べて相対的に不足している項目を示すことにより、査定結果を改善するためにユーザが意識すべき事項が容易に把握できるようになるため、車の使い方の改善を促すことができ、査定結果の向上によって享受できるユーザの直接的な利益の増大のみならず、車両の高寿命化や交通事故の減少等による社会的な利益の増大にも寄与することができる。
なお、上記実施形態では、最終査定額の他に比較データの算出等を行い、改善点を提供するようにしていたが、サーバ2のプロセッサ21が提供する画像データは、査定額のみを示したものであってもよい。この場合、上記ステップS209やステップS210は省略することができる。比較データが算出されないと、ユーザは、平均的なユーザに比べて相対的に不足している項目を知ることはできないが、少なくとも他車との相対的なランキングに基づく相対的な査定評価を含めた複合的な査定結果を得ることはできる。
また、上記実施形態では、車両7の計測データは内燃機関を前提としているが、電気自動車等に搭載される駆動モータ等の計測データであってもよい。また、上記実施形態ではITS車載機3としてカーナビゲーション装置を例示したが、ITSに対応した機器であれば例えばETC(Electronic Toll Collection)装置やBD(Blue-ray Disc(Blue-rayは登録商標))等のメディア再生装置といった各種車載電子機器であってもよい。更に
、車両7のデータを蓄積可能なものであれば車載専用機に特化されたものでなく、可搬型の各種情報端末を適用することも可能である。
<変形例>
以下、上記実施形態の変形例について説明する。以下に示す変形例は、特定車種の地域間における人気度合いのバラつきや地理的な特性等の要素を査定結果に反映させるものである。本変形例のシステム構成や基本的な処理フローは上記実施形態と同様であるため、上記実施形態との相違点のみを以下に示す。
本変形例では、上述したような、経年劣化やメンテナンス度の得点に基づく各車両7間の相対的な1つのランキングのみならず、地域間のランキングを加味した2つのランキングデータを使って査定評価を行う。具体的には、サーバ2のプロセッサ21が以下のような処理を実行する。
(ステップS206の変形例)すなわち、本変形例に係るサーバ2のプロセッサ21は、上記ステップS206の処理において、経年劣化やメンテナンス度の得点に基づく各車両7間の相対的なランキングデータのみならず、各地域間のランキングデータを生成する
。各地域間のランキングデータは、次のようにして生成される。
サーバ2のプロセッサ21は、ステップS206の処理において、計測データに基づく各車両の状態の良否に関する相対的なランキングを作成した後、各車両7の得点結果の合計値の地域毎の平均値を算出し、例えば、図16に示されるような、平均値の大小に応じた地域間ランキングデータを作成する。
(ステップS207の変形例)サーバ2のプロセッサ21は、上記ステップS207の処理において、基準査定額の算出を行なった後、基準査定額を地域間のランキングに応じて補正した地域基準査定額を算出する。補正による変動幅は、当該査定サービスを提供する事業者が適宜設定するものであり、例えば、基準査定額の1割程度とする。
例えば、サーバ2のプロセッサ21は、最終査定額の算出対象の車両7の登録地域が、変形例に係るステップS206の処理において生成した地域間ランキングデータにおいて上位側に位置していれば、変形例に係る本ステップS207の処理において算出した基準査定額に加算補正した額を地域基準査定額として算出する。一方、サーバ2のプロセッサ21は、最終査定額の算出対象の車両7の登録地域が、変形例に係るステップS206の処理において生成した地域間ランキングにおいて下位側に位置していれば、変形例に係る本ステップS207の処理において算出した基準査定額に減算補正した額を地域基準査定額として算出する。
加算額や減算額の大きさは、上記ステップS208における最終査定額の算出と同様であり、地域間ランキングにおける各順位の地域基準査定額は例えば以下のような数式によって決定することができる。
Figure 2012174102
(ステップS208の変形例)サーバ2のプロセッサ21は、変形例に係るステップS207の処理で地域基準査定額の算出を行なった後、上述したステップS208と同様、地域基準査定額を、計測データに基づく各車両の状態の良否に関する相対的なランキングに応じて補正した最終査定額を算出する。
例えば、図16において示されるように、査定評価の要求があった車両7の登録地域が、地域間ランキングの最上位にある「沖縄」であった場合、地域基準査定額が110万円となる。この場合、変形例に係る本ステップS208において算出される最終査定額は、図17の表に示すようになる。すなわち、地域基準査定額が110万円であるため、当該地域における最上位に位置する車両7の最終査定額は121万円となり、最下位に位置する車両7の最終査定額は101万円となる。本変形例に係る車両評価システム1では、経年劣化やメンテナンス度に応じた車両間のランキングのみならず、地域間のランキングを加味した評価が行われることにより、他の地域と同じような車両であっても、各地域の特性に応じた、ユーザの過去から現在までの車両の取り扱い方に応じた高精度かつ客観的な妥当性のある最終査定額が算出されることになる。
本変形例に係る車両評価システム1であれば、特定車種の地域間における人気度合いのバラつきや地理的な特性等の要素が査定結果に反映されることとなり、更に正確な査定結果を示すことができる。
1・・車両評価システム,2・・サーバ,3・・ITS車載機,4・・ネットワーク,5・・コンテンツプロバイダ,6・・路側機,7・・車両,8・・CAN,9・・車両ECU,10・・計測系,21・・プロセッサ,22・・メモリ,23・・通信I/F,24・・データベース,31・・プロセッサ,32・・メモリ,33・・CAN−I/F,34・・送受信部

Claims (7)

  1. 各車両の使用状況に関わる計測データに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記各車両をランク付けしたランキングデータを生成し、前記各車両のうちの特定の車両に関する評価の要求を受けると、前記特定の車両の基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記各車両中の前記特定の車両の相対的な順位に応じて補正し、最終査定額として出力する演算部を備える、
    車両評価装置。
  2. 前記計測データに基づいて推定される前記各車両の状態の情報が逐次格納されるデータベースを更に備え、
    前記演算部は、前記データベースに定期的にアクセスして前記ランキングデータを逐次生成し、前記評価の要求を受けると、前記基準査定額を、最新の前記ランキングデータを参照して得られる前記相対的な順位に応じて補正し、前記最終査定額として出力する、
    請求項1に記載の車両評価装置。
  3. 前記演算部は、前記計測データであって前記各車両を構成する部品の劣化度とメンテナンス度のデータに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記ランキングデータを生成し、前記評価の要求を受けると、前記基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記相対的な順位に応じて補正し、前記最終査定額として出力する、
    請求項1または2に記載の車両評価装置。
  4. 前記演算部は、部品毎の劣化度であって前記各車両の平均的な劣化度と前記特定の車両の劣化度とを比較表示した部品毎の劣化度を、前記最終査定額と共に出力する、
    請求項3に記載の車両評価装置。
  5. 各車両に搭載されて、車両の使用状況に関わる計測データを該車両から収集する車載機と、
    前記各車両の前記車載機から送信される前記計測データに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記各車両をランク付けしたランキングデータを生成し、前記各車両のうちの特定の車両に関する評価の要求を受けると、前記特定の車両の基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記各車両中の前記特定の車両の相対的な順位に応じて補正し、最終査定額として出力するサーバと、を備える、
    車両評価システム。
  6. 各車両の使用状況に関わる計測データに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記各車両をランク付けしたランキングデータを生成し、
    前記各車両のうちの特定の車両に関する評価の要求を受けると、前記特定の車両の基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記各車両中の前記特定の車両の相対的な順位に応じて補正し、最終査定額として出力する、
    車両評価方法。
  7. コンピュータに、
    各車両の使用状況に関わる計測データに基づいて推定される前記各車両の状態から、前記各車両をランク付けしたランキングデータを生成する処理と、
    前記各車両のうちの特定の車両に関する評価の要求を受けると、前記特定の車両の基準査定額を、前記ランキングデータを参照して得られる前記各車両中の前記特定の車両の相対的な順位に応じて補正し、最終査定額として出力する処理と、を実行させる、
    車両評価プログラム。
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