JP2012174046A - 硬貨入出金機 - Google Patents

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Abstract

【課題】機体の奥行き方向の寸法を小さくすることができ、しかも各シュートの形状を簡素化することができる硬貨入出金機を提供する。
【解決手段】各収納繰出部50から繰り出された硬貨を案内するための複数のシュート68が各収納繰出部50にそれぞれ対応して設けられており、複数の収納繰出部50は水平面に沿って複数列となるよう配置されている。また、各シュート68は一の列の収納繰出部50と他の列の収納繰出部50との間において各収納繰出部50の側方に設置されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、硬貨の入金や出金が可能な硬貨入出金機に関し、とりわけ、機体の奥行き方向の寸法を小さくすることができ、しかも各シュートの形状を簡素化することができる硬貨入出金機に関する。
従来から、硬貨の入金や出金が可能な硬貨入出金機として、例えば特許文献1に開示されるものが知られている。特許文献1には、硬貨受入口により機体内に投入された硬貨を金種別に選別し、対応する金種の収納繰出部に収納するとともに、各収納繰出部に収納された硬貨をドロアへ出金させる硬貨入出金機が開示されている。特許文献1に開示される硬貨入出金機において、機体の奥行き方向に延びる硬貨の搬送路に沿って複数の収納繰出部が一列に配置されており、各収納繰出部から繰り出された硬貨はシュートを介してドロアに出金されるようになっている。
米国特許第5830054号
特許文献1等に開示される従来の硬貨入出金機では、機体の奥行き方向に延びる硬貨の搬送路に沿って複数の収納繰出部が一列に配置されているので、機体の奥行き方向の寸法が大きくなってしまい、硬貨入出金機の設置スペースが制約されてしまうという問題がある。また、各収納繰出部からシュートを介してドロアへ硬貨を出金する際に、ドロアが金種別に複数の収納領域に区切られている場合には、シュートの形状が複雑になってしまうという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、複数の収納繰出部が水平面に沿って複数列となるよう配置されており、各シュートが一の列の収納繰出部と他の列の収納繰出部との間において各収納繰出部の側方に設置されているので、機体の奥行き方向に延びる硬貨の搬送路に沿って複数の収納繰出部が一列に配置されている場合と比較して機体の奥行き方向の寸法を小さくすることができ、しかも各シュートの形状を簡素化することができる硬貨入出金機を提供することを目的とする。
本発明の硬貨入出金機は、機体外から硬貨を受け入れる硬貨受入口と、前記硬貨受入口に受け入れられた硬貨が送られて貯留されるとともに貯留された硬貨を1枚ずつ繰り出す貯留繰出装置と、前記貯留繰出装置により繰り出された硬貨を1枚ずつ搬送する入金搬送部と、前記入金搬送部に設けられ、当該入金搬送部により搬送される硬貨の識別を行う識別部と、硬貨を収納する複数の収納繰出部であって、各収納繰出部は、前記入金搬送部から硬貨が送られて収納されるとともに、収納された硬貨を1枚ずつ繰り出す複数の収納繰出部と、を備え、前記各収納繰出部から繰り出された硬貨を案内するための複数のシュートが前記各収納繰出部にそれぞれ対応して設けられており、前記複数の収納繰出部は水平面に沿って複数列となるよう配置されており、前記各シュートは一の列の前記収納繰出部と他の列の前記収納繰出部との間において前記各収納繰出部の側方に設置されていることを特徴とする。
このような硬貨入出金機によれば、複数の収納繰出部が水平面に沿って複数列となるよう配置されており、各シュートが一の列の収納繰出部と他の列の収納繰出部との間において各収納繰出部の側方に設置されているので、硬貨入出金機の機体の奥行き方向に延びる硬貨の搬送路に沿って複数の収納繰出部が一列に配置されている場合と比較して、機体の奥行き方向の寸法を小さくすることができ、しかも各シュートの形状を簡素化することができる。
本発明の硬貨入出金機においては、前記各収納繰出部は、鉛直方向に対して所定角度で傾斜しており傾斜姿勢で回転させられる回転円盤と、前記回転円盤の表面との間に硬貨を収納する硬貨収納空間を形成するカバー部材とを有し、前記回転円盤の上部領域から前記収納繰出部の側方外部に硬貨が繰り出されて前記各シュートに送られるようになっていてもよい。
本発明の硬貨入出金機においては、前記各シュートに対して、前記一の列の前記収納繰出部から前記各シュートに硬貨が繰り出される投出口が、前記他の列の前記収納繰出部から前記各シュートに硬貨が繰り出される投出口からずれて配置されていてもよい。
あるいは、前記各シュートに対して前記一の列の前記収納繰出部および前記他の列の前記収納繰出部は対称となるよう配置されていてもよい。
本発明の硬貨入出金機においては、前記複数のシュートの下端開口の位置がそれぞれ調整可能となっていてもよい。
この際に、前記複数のシュートはそれぞれ前記硬貨入出金機の機体に対して着脱自在となっていてもよい。
本発明の硬貨入出金機においては、前記硬貨入出金機の前記機体の下部には回収箱が着脱自在に設けられており、前記各収納繰出部から繰り出された硬貨が前記各シュートを介して送られて収納されるドロアが前記回収箱に着脱自在に設置されるようになっていてもよい。
この際に、前記ドロアは複数の収納領域に区切られており、前記各シュートは、前記各収納繰出部から繰り出された硬貨が前記ドロアの前記各収納領域に送られるような構成となっていてもよい。
また、前記ドロアが前記回収箱から取り外された状態で当該回収箱が前記硬貨入出金機の前記機体の下部に配置されたときに、前記各収納繰出部から繰り出された硬貨が前記回収箱に収納されるようになっていてもよい。
本発明の硬貨入出金機においては、操作者に報知を行う報知部と、前記報知部の制御を行う制御部とを更に備え、前記制御部は、動作モードとして出金モードおよび回収モードのうちいずれか一方が選択可能となっており、動作モードとして出金モードが選択されている場合には、前記ドロアが前記回収箱から取り外された状態で当該回収箱が前記硬貨入出金機の前記機体の下部に配置されたときに前記報知部により操作者に対して報知を行い、動作モードとして回収モードが選択されている場合には、前記ドロアが前記回収箱に取り付けられた状態で当該回収箱が前記硬貨入出金機の前記機体の下部に配置されたときに前記報知部により操作者に対して報知を行うようになっていてもよい。
本発明の硬貨入出金機によれば、機体の奥行き方向の寸法を小さくすることができ、しかも各シュートの形状を簡素化することができる。
本発明の一の実施の形態における硬貨入出金機の内部構成の概略を示す側面図である。 図1に示す硬貨入出金機の正面図である。 図1等に示す硬貨入出金機における貯留繰出装置や入金搬送部の構成の詳細を示す構成図である。 図1等に示す硬貨入出金機における一時保留部の構成を示す斜視図である。 図1等に示す硬貨入出金機における各収納繰出装置の構成を示す上面図である。 図5における各収納繰出装置のA−A矢視による側面図である。 図5における各収納繰出装置のB−B矢視による側面図である。 図5における各収納繰出装置のC−C矢視による側面図である。 図1等に示す硬貨入出金機に設けられた回収ボックスの構成を示す斜視図である。 図9に示す回収ボックスに着脱自在に装着されるドロア乗せ台の構成を示す斜視図である。 (a)〜(d)は、図10に示すドロア乗せ台に乗せられる様々な種類のドロアの構成を示す斜視図である。 図1等に示す硬貨入出金機の機能ブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の一の実施の形態について説明する。図1乃至図12は、本実施の形態に係る硬貨入出金機を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態における硬貨入出金機の内部構成の概略を示す側面図であり、図2は、図1に示す硬貨入出金機の正面図である。また、図3は、図1等に示す硬貨入出金機における貯留繰出装置や入金搬送部の構成の詳細を示す構成図であり、図4は、図1等に示す硬貨入出金機における一時保留部の構成を示す斜視図である。また、図5乃至図8は、図1等に示す硬貨入出金機における各収納繰出装置の構成を示す上面図や側面図である。また、図9は、図1等に示す硬貨入出金機に設けられた回収ボックスの構成を示す斜視図であり、図10は、図9に示す回収ボックスに着脱自在に装着されるドロア乗せ台の構成を示す斜視図であり、図11(a)〜(d)は、図10に示すドロア乗せ台に乗せられる様々な種類のドロアの構成を示す斜視図である。また、図12は、図1等に示す硬貨入出金機の機能ブロック図である。
図1および図2に示すように、硬貨入出金機10は、略直方体形状の筐体12と、筐体12外から硬貨を受け入れる硬貨受入口14と、硬貨受入口14に受け入れられた硬貨が送られて貯留されるとともに貯留された硬貨を1枚ずつ繰り出す貯留繰出装置30とを備えている。また、筐体12内において、貯留繰出装置30から繰り出された硬貨を1枚ずつ搬送する入金搬送部20が設けられており、この入金搬送部20には、当該入金搬送部20により搬送される硬貨の識別を行う識別部22や、識別部22による硬貨の識別結果に基づいて硬貨の選別を行う選別部24が設けられている。
また、図2等に示すように、筐体12内において入金搬送部20の下方には左右一対の一時保留部40が設けられており、これらの一時保留部40には、選別部24により選別された硬貨が金種毎に区分けされた状態で一時的に保留されるようになっている。また、一時保留部40の下方には、複数(具体的には8つ)の収納繰出装置50が設けられている。各収納繰出装置50は、一時保留部40に一時的に保留された硬貨が当該一時保留部40から送られて収納されるようになっている。また、各収納繰出装置50は、当該収納繰出装置50に収納された硬貨を1枚ずつ繰り出すようになっている。ここで、図5等に示すように、複数の収納繰出装置50は、水平面に沿って複数列となるよう配置されている。
また、図1および図2に示すように、筐体12内において、各収納繰出装置50の下方には回収ボックス(回収箱)70が設けられている。この回収ボックス70にはドロア72が着脱自在に設けられており、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨は、回収ボックス70に装着されたドロア72に、金種毎に区分けされた状態で収納されるようになっている。
また、硬貨入出金機10の筐体12内には、当該硬貨入出金機10の各構成要素の制御を行う制御部80が設けられている。
以下、このような構成からなる硬貨入出金機10の各構成要素の詳細について説明する。
図1および図2に示すように、筐体12外から内部に投入された硬貨を受け入れる硬貨受入口14が筐体12の上部に設けられており、硬貨受入口14に受け入れられた硬貨は自重により貯留繰出装置30に送られるようになっている。硬貨受入口14から貯留繰出装置30に送られた硬貨は、当該貯留繰出装置30に一時的に貯留されるようになっている。
貯留繰出装置30は、鉛直方向に対して所定角度で傾斜しており傾斜姿勢で回転させられる回転円盤32と、この回転円盤32の表面32bとの間に硬貨を貯留する硬貨貯留空間33を形成するカバー部材34と、を備えている。このような貯留繰出装置30の構成の詳細について図3を用いて説明する。図3は、図1等に示す硬貨入出金機10における貯留繰出装置30や入金搬送部20の構成の詳細を示す構成図である。
図3に示すように、回転円盤32には回転軸32aが取り付けられており、この回転軸32aを中心として回転円盤32は鉛直方向に対して所定角度で傾斜した状態で図3における矢印方向(図3における時計回りの方向)に回転するようになっている。また、回転円盤32における硬貨貯留空間33側の表面32bには複数の突起部材36が設けられている。これらの突起部材36は、回転円盤32の縁部近傍の位置においてこの縁部に沿って等間隔で設けられている。そして、各突起部材36が回転円盤32の表面32b上で硬貨を引っ掛けることにより、回転円盤32の下部領域にある硬貨を当該回転円盤32の回転によってこの回転円盤32の上部領域に搬送するようになっている。
図3に示すように、貯留繰出装置30において回転円盤32の上部領域には搬送ベルト37が設けられている。この搬送ベルト37は、突起部材36により回転円盤32の下部領域から上部領域に搬送された硬貨を硬貨貯留空間33の外方に搬送するようになっている。具体的には、搬送ベルト37により、硬貨は貯留繰出装置30内の硬貨貯留空間33から入金搬送部20に送られるようになっている。
また、図3に示すように、貯留繰出装置30には案内部材38が位置固定で設けられており、この案内部材38は回転円盤32の上部領域を覆うよう配置されている。より具体的には、案内部材38は、回転円盤32における硬貨貯留空間33側の表面32bとわずかな間隔を隔てて、回転円盤32における各突起部材36よりも回転円盤32の中心側に配置されている。この案内部材38は回転円盤32の回転軸32aにベアリングを介して連結されている。案内部材38は、回転円盤32の上部領域において各突起部材36により搬送される硬貨を搬送ベルト37まで案内するよう構成されている。具体的には、案内部材38は上面部分38aを有しており、この上面部分38aにより、回転円盤32の上部領域において、各突起部材36により回転円盤32の回転に沿って搬送される硬貨を略水平方向(図3における右方向)に案内するようになっている。この上面部分38aは略水平方向(図3における左右方向)に沿って延びている。案内部材38が上面部分38aを有することにより、各突起部材36により回転円盤32の上部領域に搬送された硬貨は案内部材38の上面部分38a上で略水平方向(図3における右方向)に移動して搬送ベルト37に到達するようになっている。
また、図3に示すように、貯留繰出装置30にはレバー部材39が設けられている。このレバー部材39は、回転円盤32の上部領域において当該回転円盤32の縁部の近傍に設けられている。レバー部材39は、回転円盤32の半径方向外方に設けられた軸39aを有している。そして、レバー部材39は、軸39aを中心として回転円盤32における硬貨貯留空間33側の表面32bに沿って図3の矢印に示す方向に揺動可能となっている。このレバー部材39は、回転円盤32における硬貨貯留空間33側の表面32bとの間に正常な硬貨を1枚通過させるような間隔を隔てて設けられている。このようなレバー部材39が設けられていることにより、回転円盤32の下部領域から上部領域に硬貨が2枚以上重なった状態で突起部材36により搬送されることを抑制することができる。
前述のように、貯留繰出装置30から繰り出された硬貨は、入金搬送部20により1枚ずつ搬送されるようになっている。このような入金搬送部20の構成の詳細について図3を用いて説明する。
入金搬送部20は、略水平方向に沿って延びる上部搬送部分20aと、上部搬送部分20aから送られた硬貨を搬送し、この際に硬貨の搬送方向を逆方向に変える折り返し搬送部分20bと、上部搬送部分20aの下方に設けられ、略水平方向に沿って延び、折り返し搬送部分20bから送られた硬貨を搬送する下部搬送部分20cとを有している。そして、貯留繰出装置30から繰り出された硬貨は上部搬送部分20a、折り返し搬送部分20b、下部搬送部分20cの順に搬送されるようになっている。また、図1および図3に示すように、上部搬送部分20aおよび下部搬送部分20cには、識別部22による硬貨の識別結果に基づいて硬貨の選別を行う選別部24(24a〜24i)がそれぞれ複数設けられている。
上部搬送部分20aは、略水平方向に沿って延びる搬送路21aと、この搬送路21aに沿って設けられた搬送ベルト21bとから構成されており、搬送路21aに沿って搬送ベルト21bにより硬貨が1枚ずつ搬送されるようになっている。より詳細には、搬送路21aは搬送路側面21cおよび搬送路底面21dから構成されており、搬送路側面21cは鉛直方向に対して所定の角度で傾斜した傾斜面となっている。そして、図3に示すように、搬送路21aにおいて、硬貨は自重により搬送路底面21dに接触するよう、搬送ベルト21bにより搬送路側面21cに沿って図3における右方向に搬送されるようになっている。
搬送ベルト21bには、貯留繰出装置30の搬送ベルト37により搬送される硬貨が受け渡されるようになっており、この搬送ベルト21bは、搬送ベルト37から受け渡された硬貨を搬送するようになっている。また、搬送ベルト21bは複数のプーリに張架されており、一のプーリに取り付けられたモータにより搬送ベルト21bが駆動されることによって硬貨は図3における右方向に搬送されるようになっている。搬送ベルト21bは、搬送路側面21cと当該搬送ベルト21bとの間で硬貨を保持しながら当該硬貨を搬送するようになっている。また、上部搬送部分20aには複数(具体的には5つ)の選別部24(24a〜24e)が設けられている。また、図3に示すように、上部搬送部分20aにおける各選別部24の上流側には識別部22が設けられており、この識別部22は、貯留繰出装置30から繰り出された硬貨の金種や真偽等の識別を行うようになっている。
上部搬送部分20aに設けられた各選別部24は、識別部22による硬貨の識別結果に基づいて、この上部搬送部分20aにより搬送される硬貨を選別して後述するリジェクト部47やオーバーフローボックス49、または一時保留部40に送るようになっている。具体的には、上部搬送部分20aに設けられた合計5つの選別部24のうち、硬貨の搬送方向における最も上流側にある選別部24aは、リジェクト硬貨の選別を行うリジェクト選別部として機能するようになっており、この選別部24aによりリジェクト硬貨が選別されてリジェクト部47(図1参照)に送られるようになっている。また、上部搬送部分20aに設けられた合計5つの選別部24のうち、硬貨の搬送方向において上流側から3番目に配置された選別部24cは、その金種に対応する収納繰出装置50が既に満杯であるようなオーバーフロー硬貨の選別を行うオーバーフロー選別部として機能するようになっており、この選別部24cによりオーバーフロー硬貨が選別されてオーバーフローボックス49(図2参照)に送られるようになっている。
また、上部搬送部分20aに設けられた合計5つの選別部24のうち、上述した選別部24a、24c以外の選別部24b、24d、24eは、金種別に硬貨を選別する金種別選別部として機能するようになっている。より具体的には、例えば本実施の形態の硬貨入出金機10においてユーロ(EURO)硬貨の処理が行われるときに、硬貨の搬送方向において上流側から2番目に配置された選別部24bは、識別部22により1セント硬貨であると識別された硬貨を選別し、硬貨の搬送方向において上流側から4番目に配置された選別部24dは、識別部22により5セント硬貨であると識別された硬貨を選別し、硬貨の搬送方向において上流側から5番目に配置された選別部24eは、識別部22により10セント硬貨であると識別された硬貨を選別するようになっている。
各選別部24の構成の詳細について図3を用いて説明する。図3に示すように、上部搬送部分20aにおける搬送路21aの搬送路側面21cには、各選別部24にそれぞれ対応して開口25が設けられている。各開口25にはシュート26(図1および図2参照)が接続されており、搬送ベルト21bにより搬送路21aに沿って搬送される硬貨が開口25に入ったときに、この硬貨は対応するシュート26に送られて、最終的にはシュート26を介して自重によりリジェクト部47やオーバーフローボックス49、または一時保留部40に硬貨が送られるようになる。
また、各開口25の下方には分岐部材27がそれぞれ設けられている。各分岐部材27は、通常時には搬送路21aにおける搬送路底面21dの下方に位置しており、硬貨の選別を行う際には搬送路底面21dの上方に進出するようになっている。より詳細には、分岐部材27が搬送路21aの搬送路底面21dの下方に位置しており、この搬送路底面21dから上方に進出していないときには、搬送路21aで搬送される硬貨は分岐部材27により搬送路底面21dから上方に押し上げられることはない。このため、搬送路21aで搬送される硬貨は開口25に入ることはない。一方、分岐部材27が搬送路21aの搬送路底面21dから上方に進出したときは、搬送路21aで搬送される硬貨は分岐部材27により搬送路底面21dから図3における上方に持ち上げられ、この硬貨は開口25に入ることとなる。
このように、各選別部24は開口25、分岐部材27等から構成されており、分岐部材27が搬送路底面21dから上方に進出するか否かを後述する制御部80により制御することにより、各選別部24は硬貨の選別を行うようになっている。
上部搬送部分20aにおいて各選別部24により選別されなかった硬貨は折り返し搬送部分20bに送られるようになる。ここで、折り返し搬送部分20bは、図1および図3に示すように、硬貨入出金機10を側方から見て円弧形状、より詳細には半円形状となっている。そして、折り返し搬送部分20bにおいて、硬貨は自重による落下によって上部搬送部分20aから下部搬送部分20cに搬送されるようになっている。
下部搬送部分20cは、折り返し搬送部分20bから硬貨が送られる第1搬送部分20dと、硬貨の搬送方向における第1搬送部分20dの下流側に設けられた第2搬送部分20eとから構成されている。より詳細には、第1搬送部分20dには搬送ベルト21eが設けられており、第2搬送部分20eにも搬送ベルト21fが設けられている。第1搬送部分20dに設けられた搬送ベルト21eは、折り返し搬送部分20bにおいて自重による落下によって上部搬送部分20aから送られた硬貨を図3における左方向に搬送するようになっている。また、第2搬送部分20eに設けられた搬送ベルト21fは、搬送ベルト21eにより搬送される硬貨が受け渡されるようになっており、この搬送ベルト21fは、搬送ベルト21eから受け渡された硬貨を図3における左方向に搬送するようになっている。
なお、第2搬送部分20eに設けられた搬送ベルト21fによる硬貨の搬送速度は、第1搬送部分20dに設けられた搬送ベルト21eによる硬貨の搬送速度よりも大きくなっている。このため、第1搬送部分20dに設けられた搬送ベルト21eから第2搬送部分20eに設けられた搬送ベルト21fに硬貨が受け渡される際に硬貨間隔が広くなり、確実に硬貨を選別できるとともに、ジャム等のトラブルが発生することなくスムーズに硬貨の受け渡しを行うことができるようになる。
下部搬送部分20cには、上部搬送部分20aの搬送路21aと同様の構成の搬送路が設けられている。また、下部搬送部分20cにおける第2搬送部分20eには4つの選別部24(選別部24f〜24i)が設けられている。下部搬送部分20cの第2搬送部分20eに設けられた各選別部24は、識別部22による硬貨の識別結果に基づいて、この第2搬送部分20eにより搬送される硬貨を選別して一時保留部40に送るようになっている。具体的には、各選別部24f〜24iは、金種別に硬貨を選別する金種別選別部として機能するようになっている。より詳細には、例えば本実施の形態の硬貨入出金機10においてユーロ(EURO)硬貨の処理が行われるときに、硬貨の搬送方向において最も上流側に配置された選別部24fは、識別部22により2ユーロ硬貨であると識別された硬貨を選別し、硬貨の搬送方向において上流側から2番目に配置された選別部24gは、識別部22により1ユーロ硬貨であると識別された硬貨を選別し、硬貨の搬送方向において上流側から3番目に配置された選別部24hは、識別部22により2セント硬貨であると識別された硬貨を選別し、硬貨の搬送方向において上流側から4番目に配置された選別部24iは、識別部22により50セント硬貨であると識別された硬貨を選別するようになっている。また、下部搬送部分20cの第2搬送部分20eにおいて、硬貨の搬送方向におけるこれらの4つの選別部24f〜24iの下流側には開口24jが設けられており、この開口24jには、各選別部24f〜24iにより選別されなかった硬貨、具体的には例えば20セント硬貨が入るようになっている。なお、この開口24jにもシュート26が接続されており、開口24jに入った20セント硬貨はシュート26を介して一時保留部40に送られるようになっている。
本実施の形態の硬貨入出金機10では、上部搬送部分20aに設けられた選別部24(選別部24b、24d、24e)により選別される硬貨の直径の大きさ(具体的には、1セント硬貨、5セント硬貨、10セント硬貨の直径の大きさ)は、下部搬送部分20cに設けられた選別部24(選別部24f〜24i)により選別されたり開口24jに入ったりする硬貨の直径の大きさ(具体的には、2ユーロ硬貨、1ユーロ硬貨、2セント硬貨、50セント硬貨、20セント硬貨の直径の大きさ)よりも小さくなっている。このため、直径が比較的小さな硬貨が折り返し搬送部分20bを経て下部搬送部分20cに送られることが抑制され、このことにより、このような直径が比較的小さな硬貨により折り返し搬送部分20bや下部搬送部分20cでジャム等のトラブルが発生してしまうことを防止することができるようになる。
また、下部搬送部分20cの第2搬送部分20eに設けられた搬送ベルト21fによる硬貨の搬送速度は、上部搬送部分20aに設けられた搬送ベルト21bによる硬貨の搬送速度と同一となっている。なお、前述したように、第2搬送部分20eに設けられた搬送ベルト21fによる硬貨の搬送速度は、第1搬送部分20dに設けられた搬送ベルト21eによる硬貨の搬送速度よりも大きくなっている。
また、本実施の形態の硬貨入出金機10では、上部搬送部分20aおよび下部搬送部分20cにそれぞれ設けられた選別部24により選別される硬貨の金種は、選別部24毎に自在に設定可能となっている。すなわち、図3に示される各選別部24a〜24iについて、例えば処理されるべき硬貨のうち特定の金種の硬貨の枚数が多いことが予めわかっている場合には、複数の選別部24にこの特定の金種を割り当てるようにしてもよい。
前述のように、入金搬送部20の上部搬送部分20aや下部搬送部分20cに設けられた各選別部24により選別された硬貨は、各選別部24に対応して設けられたシュート26を介して、リジェクト部47やオーバーフローボックス49、または一時保留部40に送られる。ここで、一時保留部40の構成の詳細について図4を用いて説明する。図4は、図1等に示す硬貨入出金機10における一時保留部40の構成を示す斜視図である。
図2および図4に示すように、本実施の形態の硬貨入出金機10においては、左右一対の一時保留部40が設けられている。また、図4に示すように、各一時保留部40は複数の保留部分40aに区切られている。そして、各一時保留部40における複数の保留部分40aに、各選別部24により選別された硬貨が金種別に一時的に保留されるようになっている。また、各一時保留部40における複数の保留部分40aに一時的に保留された硬貨は、返却箱48または各収納繰出装置50に選択的に送られるようになっている。また、各一時保留部40には、当該一時保留部40における複数の保留部分40aのうちいずれか一つの保留部分40aが硬貨フル状態となったときにこのことを検出する硬貨フル検出部40bが設けられている(図12参照)。具体的には、各保留部分40aには硬貨フルセンサが設けられており、少なくともいずれか一つの保留部分40aにおいて硬貨フルセンサにより硬貨フル状態が検出されたときに、硬貨フル検出部40bは後述する制御部80に硬貨フル情報に係る信号を送るようになっている。
返却箱48は筐体12の内部から外部に引き出し可能となるよう構成されており、返却箱48を筐体12の外部に引き出すことによって操作者は返却箱48内の硬貨を取り出すことができるようになっている。このように、返却箱48は、一時保留部40に一時的に保留された硬貨を筐体12の外部に返却するためのものとして使用されるようになっている。返却箱48は、複数の金種の硬貨を混合状態で収容するよう構成されている。なお、返却箱48は、このような構成に限定されるものではなく、例えば、返却箱48は各一時保留部40と同様に複数の返却部分に区切られるようになっていてもよい。この場合、返却箱48における互いに区切られた複数の返却部分は、各一時保留部40における複数の保留部分40aに対応するようになり、これらの返却部分には硬貨が金種別に収納されるようになる。
各一時保留部40は、図2における実線で示すような第1の位置と図2における二点鎖線で示すような第2の位置との間でそれぞれ移動自在となっている(図4における矢印参照)。そして、各一時保留部40が第1の位置にあるときには当該一時保留部40は各選別部24により選別された硬貨を受けるようになっている。また、図4における矢印に示すように、各一時保留部40が第1の位置から第2の位置に移動すると、当該一時保留部40に一時的に保留された硬貨が各収納繰出装置50に送られるようになっている。
より詳細には、図2に示すように、各一時保留部40は、頂部および底部がそれぞれ開口した枠体42およびこの枠体42の底部の開口を選択的に塞ぐ底板43を有している。そして、これらの枠体42および底板43は、それぞれ図2における実線で示すような第1の位置と、図2における二点鎖線で示すような第2の位置との間で互いに独立して移動自在となっている。なお、図4に示す各一時保留部40は、枠体42および底板43がそれぞれ第1の位置にあるときの状態を示している。図2に示すように、第1の位置にある枠体42の真下の位置には返却箱48が設けられている。一方、第2の位置にある枠体42の真下の位置には複数のシュート46が各保留部分40aに対応して設けられており、これらのシュート46はそれぞれ対応する金種の各収納繰出装置50に連通している。
そして、図4に示すような、枠体42および底板43がそれぞれ第1の位置にあるときには、一時保留部40は、入金搬送部20の各選別部24により選別されシュート26を介して送られた硬貨を枠体42の頂部の開口を介して受けるようになっている。この際に、枠体42の底部の開口は底板43により塞がれているため、一時保留部40に送られた硬貨は当該一時保留部40において一時的に保留されるようになる。そして、底板43が第1の位置に維持されたまま枠体42が第1の位置から第2の位置に移動すると、一時保留部40の各保留部分40aに一時的に保留された硬貨は、一時保留部40に設けられた開口40m(図4参照)を通過して自重により落下し、当該保留部分40aに対応して設けられた各シュート46を介して各収納繰出装置50に金種別に送られる。一方、枠体42が第1の位置に維持されたまま底板43が第1の位置から第2の位置に移動すると、一時保留部40の各保留部分40aに一時的に保留された硬貨は返却箱48に送られる。
上述のような各一時保留部40における枠体42や底板43の駆動は、一時保留部駆動部40p(図12参照)によりそれぞれ行われるようになっている。
このようにして、各一時保留部40における複数の保留部分40aに一時的に保留された硬貨は、各収納繰出装置50または返却箱48に一括して送られるようになる。なお、本実施の形態の硬貨入出金機10では、一時保留部40の構成はこのようなものに限定されることはない。例えば、一時保留部40における各保留部分40aに一時的に保留された硬貨が、他の保留部分40aから独立して各収納繰出装置50または返却箱48に個別に送られるようになっていてもよい。
次に、収納繰出装置50の構成の詳細について図5乃至図8を用いて説明する。ここで、図5は、図1等に示す硬貨入出金機10における各収納繰出装置50の構成を示す上面図であり、図6は、図5における各収納繰出装置50のA−A矢視による側面図である。また、図7は、図5における各収納繰出装置50のB−B矢視による側面図であり、図8は、図5における各収納繰出装置50のC−C矢視による側面図である。
図5に示すように、各収納繰出装置50は水平面に沿って複数列、具体的には2列となるよう配置されている。そして、各列には4つの収納繰出装置50が設けられている。
また、各収納繰出装置50には、当該収納繰出装置50から繰り出された硬貨を案内するためのシュート68が設けられている。これらの複数のシュート68は各収納繰出装置50にそれぞれ対応して設けられている。そして、図5および図6に示すように、各シュート68は、一方の列の収納繰出装置50(図5における上側の列の4つの収納繰出装置50)と他方の列の収納繰出装置50(図5における下側の列の4つの収納繰出装置50)との間において各収納繰出装置50の側方に設置されている。
図6に示すように、各収納繰出装置50は、硬貨の繰り出しを行う繰出部51と、各一時保留部40から送られた硬貨を収納するとともに収納された硬貨を繰出部51に搬送する搬送部60とを有している。図6乃至図8に示すように、各収納繰出装置50の繰出部51は、鉛直方向に対して所定角度で傾斜しており傾斜姿勢で回転させられる回転円盤52と、この回転円盤52の表面52bとの間に硬貨を収納する硬貨収納空間53を形成するカバー部材54と、を有している。回転円盤52の表面52bには、当該表面52bから突出する複数の搬送突起部材52pが設けられている。これらの搬送突起部材52pは、内周側の円周方向と外周側の円周方向との2列の円周方向に沿って所定ピッチで配置されている。外周側の各搬送突起部材52pは、内周側の各搬送突起部材52pより回転円盤52の回転方向の上流側に配置されている。そして、回転円盤52の回転時において、内周側の搬送突起部材52pがカバー部材54との間で硬貨を1枚ずつ保持して回転円盤52の下部領域から上部領域に拾い上げ、内周側の搬送突起部材52pで回転円盤52の上部領域に拾い上げた硬貨を、外周側の搬送突起部材52pにより収納繰出装置50の投出口58へ向けて押し出すようになっている。
繰出部51における回転円盤52の上部領域には案内部材56が位置固定で設けられており、この案内部材56は回転円盤52の上部領域を覆うよう配置されている。より具体的には、案内部材56は、回転円盤52における硬貨収納空間53側の表面52bとわずかな間隔を隔てて配置されている。案内部材56は、回転円盤52の回転によって当該回転円盤52の下部領域から上部領域に搬送された硬貨を投出口58に案内するよう構成されている。そして、案内部材56により投出口58に案内された硬貨は、当該収納繰出装置50に対応するシュート68に送られ、シュート68内で自重により落下するようになる。また、収納繰出装置50において回転円盤52の表面52bに排除突起部材52qが設けられている。排除突起部材52qは、一つの搬送突起部材52pに2枚以上の硬貨が引っ掛けられたときに、回転円盤52の上部領域において案内部材56により硬貨が案内される際にこの搬送突起部材52pに引っ掛けられた硬貨のうち1枚の硬貨のみを回転円盤52の表面から浮かせずそれ以外の硬貨を回転円盤52の表面から浮かせるようになっている。そして、回転円盤52の表面から浮いた2枚目以降の硬貨は、ガイド部材56の先端部分によりすくい上げられることによって回転円盤52の下部領域に落下するようになっている。
図6に示すように、各収納繰出装置50における搬送部60は、略水平方向に延びる無端状の搬送ベルト62を有している。そして、各一時保留部40から送られた硬貨は搬送ベルト62上に集積されるようになっている。そして、搬送ベルト62が図6における矢印方向に循環移動することにより、搬送ベルト62上に集積された硬貨の山が崩されて、硬貨は繰出部51における回転円盤52とカバー部材54との間に形成された硬貨収納空間53に送られるようになっている。ここで、搬送部60における搬送ベルト62と繰出部51における回転円盤52は同期して動作されるようになっている。
図5に示すように、本実施の形態の硬貨入出金機10では、一方の列(上側の列)の各収納繰出装置50と、他方の列(下側の列)の各収納繰出装置50とは、回転円盤52の向きが互いに反対となっている。すなわち、図5における上側の列の各収納繰出装置50では、回転円盤52における硬貨収納空間53側の表面52bは左側を向いているのに対し(図7参照)、図5における下側の列の各収納繰出装置50では、回転円盤52における硬貨収納空間53側の表面52bは右側を向いている(図8参照)。このため、上側の列の各収納繰出装置50における硬貨の投出口58は、下側の列の各収納繰出装置50における硬貨の投出口58に対して図5における左右方向に位置がずれて配置されるようになる。
なお、本実施の形態の硬貨入出金機10では、このような構成に限定されるものではない。例えば、各シュート68に対して上側の列の各収納繰出装置50と下側の列の各収納繰出装置50とは対称となるよう配置されるようになっていてもよい。この場合には、上側の列の各収納繰出装置50の回転円盤52における硬貨収納空間53側の表面52bの向きは、下側の列の各収納繰出装置50の回転円盤52における硬貨収納空間53側の表面52bの向きと同じとなる。
各収納繰出装置50から繰り出された硬貨は、当該収納繰出装置50に対応するシュート68を介して、回収ボックス70に装着されたドロア72に収納されるようになっている。次に、回収ボックス70およびドロア72の構成について図9乃至図11を用いて説明する。なお、図9は、図1等に示す硬貨入出金機に設けられた回収ボックス70の構成を示す斜視図であり、図10は、図9に示す回収ボックス70に着脱自在に装着されるドロア乗せ台71の構成を示す斜視図であり、図11は、図10に示すドロア乗せ台71に乗せられる様々な種類のドロア72a〜72dの構成を示す斜視図である。
図9に示すように、硬貨入出金機10の筐体12の下部には回収ボックス70(回収箱)が着脱自在に設けられている。図9の矢印に示すように、この回収ボックス70は筐体12の前面から手前側に引き出し可能となっている。この回収ボックス70にはキャスター(図示せず)が設けられており、筐体12から台車代わりに引き出すことができるようになっている。このような回収ボックス70には、図10に示すようなドロア乗せ台71を着脱自在に装着することができるようになっている。そして、ドロア乗せ台71には様々な種類のドロア72(例えば、図11におけるドロア72a〜72d)を乗せることができるようになっている。ドロア72がドロア乗せ台71に乗せられた状態でこのドロア乗せ台71が回収ボックス70に装着され、この回収ボックス70が筐体12内に収容されると、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨は、当該収納繰出装置50に対応するシュート68を介して、回収ボックス70に装着されたドロア72に収納されるようになる。
ドロア乗せ台71に乗せられるドロア72としては、例えば図11(a)に示すようなドロア72aを用いることができる。このドロア72aは複数の収納領域に区切られており、各収納領域はそれぞれドロア72aに対して着脱自在の箱体から構成されている。そして、複数の収納領域には硬貨が金種別に収納されるようになっている。各収納領域が箱体から構成されていることにより、各箱体をドロア72aから取り出すことによって、出金硬貨を金種別に得ることができるようになる。図11(a)に示すようなドロア72aが用いられる場合には、各シュート68は、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨がドロア72aの各収納領域に金種別に収納されるような構成となる。なお、ドロア72aは、複数の収納領域に区切られているだけのものであってもよい。
また、ドロア乗せ台71に乗せられるドロア72として、例えば図11(b)に示すようなドロア72bを用いることもできる。このドロア72bには硬貨が金種混合状態で収納されるようになる。すなわち、各収納繰出装置50から繰り出され、各シュート68を介して回収ボックス70に送られた硬貨は、ドロア72bに一括して収納されるようになる。
また、ドロア乗せ台71に乗せられるドロア72として、例えば図11(c)(d)に示すようなドロア72c、72dを用いることもできる。このように、複数の種類のドロア72を予め準備しておき、硬貨の仕分け方法に応じて任意のドロア72を回収ボックス70に装着することにより、適切に仕分けされた出金硬貨を得ることができるようになる。
また、本実施の形態の硬貨入出金機10では、回収ボックス70に装着されるドロア72の種類に応じて、各シュート68の下端開口の位置をそれぞれ調整可能となっている。すなわち、例えばドロア72として図11(a)に示すようなドロア72aが用いられる場合と、図11(c)に示すようなドロア72cが用いられる場合とで、各シュート68の下端開口の位置を変えることができるようになっている。また、本実施の形態の硬貨入出金機10では、複数のシュート68は筐体12に対して着脱自在となっていてもよい。このことにより、各シュート68の下端開口の位置を簡単な方法により適宜変更できるようになり、各シュート68の下端開口の位置を調整する際の負担を減らすことができるようになる。
また、本実施の形態の硬貨入出金機10では、ドロア72およびドロア乗せ台71が回収ボックス70から取り外された状態で回収ボックス70が筐体12の下部に装着されたときに、各収納繰出装置50から繰り出され、各シュート68を介して自重により落下した硬貨は、回収ボックス70に金種混合状態で収納されるようになっている。この場合には、回収ボックス70を筐体12から引き出すと、回収ボックス70ごと硬貨を回収することができるようになる。
このようにして、操作者が硬貨入出金機10から硬貨の出金処理を行いたい場合には、回収ボックス70にドロア72を取り付けた状態で回収ボックス70を筐体12に装着することにより、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨はドロア72内に収納されるようになり、操作者は回収ボックス70を筐体12から引き出すことによりドロア72内に収納された硬貨を出金硬貨として使用することができるようになる。一方、操作者が硬貨入出金機10から硬貨の回収処理を行いたい場合には、回収ボックス70からドロア72を取り外した状態で回収ボックス70を筐体12に装着することにより、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨は回収ボックス70内に収納されるようになり、操作者は回収ボックス70ごと硬貨を回収することができるようになる。
本実施の形態の硬貨入出金機10においては、筐体12の下部への回収ボックス70の装着状態を検出する装着状態検出部78が設けられている(図12参照)。この装着状態検出部78は、筐体12の下部へ回収ボックス70が装着されているか否か、また、筐体12の下部へ回収ボックス70が装着されている場合には、この回収ボックス70にドロア72が取り付けられているか否かを検出するようになっている。
また、本実施の形態の硬貨入出金機10においては、当該硬貨入出金機10の各構成要素の制御を行う制御部80が設けられている。図12は、図1等に示す硬貨入出金機10の機能ブロック図である。図12を参照して、制御部80の構成について説明する。
図12に示すように、制御部80は、入金搬送部20における各搬送ベルト21b、21e、21fの駆動を行う駆動部(図示せず)や識別部22、貯留繰出装置30における回転円盤32の駆動を行う回転円盤駆動部32p、各一時保留部40における枠体42や底板43の駆動を行う一時保留部駆動部40pや硬貨フル検出部40b、収納繰出装置50における繰出部51や搬送部60等に接続されており、これらの構成要素に対して信号の送受信を行うようになっている。より詳細には、入金搬送部20の識別部22による硬貨の識別結果に係る信号が制御部80に送られるようになっている。また、制御部80は、入金搬送部20における各搬送ベルト21b、21e、21fの駆動を行う駆動部、貯留繰出装置30における回転円盤駆動部32p、一時保留部40における一時保留部駆動部40p、収納繰出装置50における繰出部51や搬送部60等に制御信号を送り、これらの各構成要素の制御を行うようになっている。
また、制御部80には装着状態検出部78が接続されており、この装着状態検出部78により検出された、筐体12への回収ボックス70の装着状態の検出情報に係る信号が制御部80に送られるようになっている。
また、制御部80には報知部82が接続されており、この報知部82により操作者に対して表示や音声等により様々な報知を行うことができるようになっている。また、制御部80には、当該制御部80に対して操作者が様々な指令を行うための操作部84が設けられている。これらの報知部82や操作部84の一例として、例えば筐体12の前面や上面に設けられた、報知部82および操作部84が一体化されたタッチパネルからなるものが知られている。
また、制御部80には記憶部86が接続されており、硬貨入出金機10の様々な設定や当該硬貨入出金機10による硬貨の処理結果等の情報が記憶部86に記憶されるようになっている。具体的には、入金搬送部20に設けられた各選別部24により選別される硬貨の金種の設定に係る情報や、各収納繰出装置50に収納されている硬貨の金種毎の枚数や金額等の情報が記憶部86に記憶されるようになっている。
また、制御部80にはインターフェース88が接続されており、このインターフェース88を介して制御部80は硬貨入出金機10の外部の装置(例えば上位装置)に対して信号の送受信を行うことができるようになっている。
また、硬貨入出金機10には不良検出部90が設けられており、この不良検出部90により、硬貨入出金機10に異常が発生したときにこのことが検出されるようになっている。不良検出部90による異常検出情報は制御部80に送られるようになっている。
本実施の形態の硬貨入出金機10においては、制御部80は、硬貨フル検出部40bにより各一時保留部40の各保留部分40aにおいて硬貨フル状態が検出されたときに、一時保留部駆動部40pを制御することにより、各一時保留部40に一時的に保留された硬貨を各収納繰出装置50に送るようになっている。また、制御部80は、不良検出部90により硬貨入出金機10に異常が発生したことが検出されたときに、一時保留部駆動部40pを制御することにより、各一時保留部40に一時的に保留された硬貨を返却箱48に送るようになっている。
また、制御部80は、動作モードとして入金モード、出金モードおよび回収モードのうち一つのモードを選択可能となっている。そして、動作モードとして出金モードが選択されている場合には、装着状態検出部78により、ドロア72が回収ボックス70から取り外された状態で回収ボックス70が筐体12に装着されたときに、制御部80は報知部82を制御することにより、ドロア72を回収ボックス70に装着するよう操作者に対して表示等により報知を行うようになっている。一方、動作モードとして回収モードが選択されている場合には、装着状態検出部78により、ドロア72が回収ボックス70に取り付けられた状態で回収ボックス70が筐体12に装着されたときに、制御部80は報知部82を制御することにより、ドロア72を回収ボックス70から外すよう操作者に対して表示等により報知を行うようになっている。
次に、このような構成からなる硬貨入出金機10の動作について説明する。なお、以下に示す硬貨入出金機10の動作は、制御部80が硬貨入出金機10の各構成要素を制御することにより行われるようになっている。
操作者が硬貨入出金機10の硬貨受入口14に硬貨を投入すると、この硬貨は自重により落下して貯留繰出装置30に送られる。そして、貯留繰出装置30において回転円盤32が図3における時計回りの方向に回転することにより、硬貨貯留空間33で貯留され回転円盤32の下部領域にある硬貨は、回転円盤32の表面32b上で各突起部材36に引っ掛けられることにより、回転円盤32の回転によってこの回転円盤32の上部領域に1枚ずつ搬送される。そして、回転円盤32の上部領域に搬送された硬貨は案内部材38の上面部分38a上で略水平方向(図3における右方向)に移動して搬送ベルト37に1枚ずつ受け渡される。そして、搬送ベルト37により搬送される硬貨は、入金搬送部20の搬送ベルト21bに1枚ずつ受け渡される。
貯留繰出装置30から入金搬送部20に繰り出された硬貨は当該入金搬送部20の上部搬送部分20aに設けられた搬送ベルト21bにより図3における右方向に搬送され、この際に識別部22により硬貨の金種や真偽等の識別が行われる。そして、上部搬送部分20aに設けられた各選別部24により、識別部22による硬貨の識別結果に基づいて、この上部搬送部分20aの搬送ベルト21bにより搬送される硬貨が選別されてリジェクト部47やオーバーフローボックス49、または一時保留部40に送られる。具体的には、識別部22によりリジェクト硬貨であると識別された硬貨は、リジェクト選別部として機能する選別部24aにより選別されて、この選別部24aに対応するシュート26を介してリジェクト部47に送られる。また、識別部22により識別された硬貨の金種に対応する収納繰出装置50が既に満杯であるようなオーバーフロー硬貨は、オーバーフロー選別部として機能する選別部24cにより選別されて、この選別部24cに対応するシュート26を介してオーバーフローボックス49に送られる。また、本実施の形態の硬貨入出金機10においてユーロ硬貨の処理が行われるときに、識別部22により1セント硬貨、5セント硬貨、10セント硬貨であるとそれぞれ識別された硬貨は、各選別部24b、24d、24eにより、これらの選別部24b、24d、24eに対応するシュート26を介して一時保留部40における各保留部分40aに金種別に送られる。
ここで、上部搬送部分20aにおいて各選別部24a〜24eにより選別されなかった硬貨は、折り返し搬送部分20bに送られる。そして、折り返し搬送部分20bにおいて、硬貨は自重による落下によって上部搬送部分20aから下部搬送部分20cの第1搬送部分20dに搬送される。
下部搬送部分20cの第1搬送部分20dにおいて、搬送ベルト21eにより硬貨は図3における左方向に搬送される。そして、この硬貨は搬送ベルト21eから第2搬送部分20eの搬送ベルト21fに受け渡される。第2搬送部分20eにおいて、識別部22により2ユーロ硬貨、1ユーロ硬貨、2セント硬貨、50セント硬貨であるとそれぞれ識別された硬貨は、各選別部24f〜24iにより、これらの選別部24f〜24iに対応するシュート26を介して一時保留部40における各保留部分40aに金種別に送られる。また、下部搬送部分20cにおいて各選別部24f〜24iにより選別されなかった硬貨、具体的には20セント硬貨は、搬送ベルト21fの下流側端部に設けられた開口24jに入り、この開口24jに入った硬貨は、当該開口24jに対応するシュート26を介して、一時保留部40における20セント硬貨に対応する保留部分40aに送られる。
そして、各一時保留部40に硬貨が一時的に保留された後、操作者が操作部84により入金確定の指令を制御部80に与えると、一時保留部駆動部40pは一時保留部40の枠体42を第1の位置(図2における実線)から第2の位置(図2における二点鎖線)に移動させる。この際に、底板43は第1の位置(図2における実線)に維持されたままとなる。このことにより、一時保留部40の各保留部分40aに一時的に保留された硬貨は、開口40m(図4参照)を介して自重により下方に落下し、各保留部分40aに対応して設けられた各シュート46を介して各収納繰出装置50に金種別に送られるようになる。一方、各一時保留部40に硬貨が一時的に保留された後、操作者が操作部84により硬貨の返金の指令を制御部80に与えると、一時保留部駆動部40pは一時保留部40の底板43を第1の位置(図2における実線)から第2の位置(図2における二点鎖線)に移動させる。この際に、枠体42は第1の位置(図2における実線)に維持されたままとなる。このことにより、一時保留部40の各保留部分40aに一時的に保留された硬貨は、自重により下方に落下し返却箱48に送られる。そして、操作者が返却箱48を筐体12から手前側に引き出すことにより、操作者は返却された硬貨を受け取ることができるようになる。
各一時保留部40から各収納繰出装置50に金種別に送られた硬貨は、搬送部60における搬送ベルト62上に集積される。そして、搬送ベルト62が図6における矢印方向に循環移動することにより、搬送ベルト62上に集積された硬貨の山が崩されて、硬貨は繰出部51における回転円盤52とカバー部材54との間に形成された硬貨収納空間53に送られる。このようにして、各収納繰出装置50に硬貨が収納されるようになる。
硬貨入出金機10から硬貨を出金または回収する際には、出金または回収すべき硬貨の金種に対応する収納繰出装置50から、収納された硬貨を繰り出して回収ボックス70またはこの回収ボックス70に取り付けられたドロア72に収納させる。具体的には、操作者が硬貨入出金機10から硬貨の出金処理を行いたい場合には、回収ボックス70にドロア72を取り付けた状態で回収ボックス70を筐体12に装着し、この操作者は操作部84により制御部80に対して硬貨入出金機10の動作モードを出金モードとするよう指令を行う。ここで、制御部80において動作モードとして出金モードが選択されている場合において、装着状態検出部78により、ドロア72が回収ボックス70から取り外された状態で回収ボックス70が筐体12に装着されていることが検出されたときには、制御部80は報知部82を制御することにより、ドロア72を回収ボックス70に装着するよう操作者に対して表示等により報知が行われる。このようにして、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨はドロア72内に収納されるようになり、操作者は回収ボックス70を筐体12から引き出すことによりドロア72内に収納された硬貨を出金硬貨として使用することができるようになる。
一方、操作者が硬貨入出金機10から硬貨の回収処理を行いたい場合には、回収ボックス70からドロア72を取り外した状態で回収ボックス70を筐体12に装着し、この操作者は操作部84により制御部80に対して硬貨入出金機10の動作モードを回収モードとするよう指令を行う。ここで、制御部80において動作モードとして回収モードが選択されている場合において、装着状態検出部78により、ドロア72が回収ボックス70に取り付けられた状態で回収ボックス70が筐体12に装着されていることが検出されたときに、制御部80は報知部82を制御することにより、ドロア72を回収ボックス70から取り外すよう操作者に対して表示等により報知が行われる。このようにして、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨は回収ボックス70内に収納されるようになり、操作者は回収ボックス70ごと硬貨を回収することができるようになる。
より詳細には、制御部80に対して硬貨入出金機10の動作モードを出金モードまたは回収モードとするよう指令が与えられると、収納繰出装置50において回転円盤52が回転することにより、硬貨収納空間53で貯留され回転円盤52の下部領域にある硬貨は、回転円盤52の表面52b上で各突起部材(図示せず)に引っ掛けられることにより、回転円盤52の回転によってこの回転円盤52の上部領域に1枚ずつ搬送される。そして、回転円盤52の上部領域に搬送された硬貨は案内部材56により1枚ずつ収納繰出装置50の投出口58に案内される。案内部材56により投出口58に案内された硬貨は、当該収納繰出装置50に対応するシュート68に送られ、当該シュート68内で自重により落下し、回収ボックス70またはこの回収ボックス70に取り付けられたドロア72に収納されるようになる。ここで、ドロア72として例えば図11(a)に示すようなドロア72aが用いられる場合には、ドロア72aの各収納領域に硬貨が金種別に収納される。また、各収納領域は箱体から構成されていることにより、各箱体をドロア72aから取り出すことによって出金硬貨を金種別に得ることができるようになる。また、ドロア72として例えば図11(b)に示すようなドロア72bが用いられる場合には、ドロア72bに硬貨が金種混合状態で収納される。このようにして、硬貨入出金機10からの硬貨を出金処理または回収処理が終了する。
以上のように本実施の形態の硬貨入出金機10によれば、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨を案内するための複数のシュート68が各収納繰出装置50にそれぞれ対応して設けられており、図5に示すように、複数の収納繰出装置50は水平面に沿って複数列(具体的には、例えば2列)となるよう配置されている。また、図6に示すように、各シュート68は一の列の収納繰出装置50と他の列の収納繰出装置50との間において各収納繰出装置50の側方に設置されている。このように、複数の収納繰出装置50が水平面に沿って複数列となるよう配置されており、各シュート68が一の列の収納繰出装置50と他の列の収納繰出装置50との間において各収納繰出装置50の側方に設置されているので、筐体12の奥行き方向(図1における左右方向)に延びる硬貨の搬送路に沿って複数の収納繰出装置50が一列に配置されている場合と比較して、筐体12の奥行き方向の寸法を小さくすることができ、しかも各シュート68の形状を簡素化することができる。
また、本実施の形態の硬貨入出金機10においては、各収納繰出装置50は、鉛直方向に対して所定角度で傾斜しており傾斜姿勢で回転させられる回転円盤52と、回転円盤52の表面との間に硬貨を収納する硬貨収納空間53を形成するカバー部材54とを有し、回転円盤52の上部領域から収納繰出装置50の側方外部に硬貨が繰り出されて各シュート68に送られるようになっている。
また、本実施の形態の硬貨入出金機10においては、図5に示すように、各シュート68に対して、一の列の収納繰出装置50(図5における上側の列の4つの収納繰出装置50)から各シュート68に硬貨が繰り出される投出口58が、他の列の収納繰出装置50(図5における下側の列の4つの収納繰出装置50)から各シュート68に硬貨が繰り出される投出口58から左右方向に位置がずれて配置されている。なお、前述したように、本実施の形態の硬貨入出金機10では、各収納繰出装置50の配置はこのような構成に限定されるものではない。例えば、各シュート68に対して一の列の各収納繰出装置50と他の列の各収納繰出装置50とは対称となるよう配置されるようになっていてもよい。
本実施の形態の硬貨入出金機10においては、複数のシュート68の下端開口の位置がそれぞれ調整可能となっている。このことにより、シュート68から送られた硬貨を受けるドロア72の形状等に合わせて各シュート68の下端開口の位置を変えることができるようになる。また、この際に、複数のシュート68はそれぞれ硬貨入出金機10の筐体12に対して着脱自在となっていてもよい。このことにより、各シュート68の下端開口の位置を簡単な方法により適宜変更できるようになり、各シュート68の下端開口の位置を調整する際の負担を減らすことができるようになる。
本実施の形態の硬貨入出金機10においては、筐体12の下部には回収ボックス70が着脱自在に設けられており、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨が各シュート68を介して送られて収納されるドロア72が回収ボックス70に着脱自在に設置されている。また、様々な種類のドロア72のうちドロア72a等は複数の収納領域に区切られており、各シュート68は、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨がドロア72aの各収納領域に送られるような構成となっている。また、ドロア72が回収ボックス70から取り外された状態で当該回収ボックス70が硬貨入出金機10の筐体12の下部に配置されたときに、各収納繰出装置50から繰り出された硬貨が回収ボックス70に収納されるようになっている。
本実施の形態の硬貨入出金機10においては、制御部80は、動作モードとして出金モードおよび回収モードのうちいずれか一方が選択可能となっており、動作モードとして出金モードが選択されている場合には、ドロア72が回収ボックス70から取り外された状態で当該回収ボックス70が硬貨入出金機10の筐体12の下部に配置されたときに報知部82により操作者に対して報知を行い、動作モードとして回収モードが選択されている場合には、ドロア72が回収ボックス70に取り付けられた状態で当該回収ボックス70が硬貨入出金機10の筐体12の下部に配置されたときに報知部82により操作者に対して報知を行うようになっている。このことにより、出金処理や回収処理を行う際に、回収ボックス70またはドロア72のうち適切な部材に硬貨を収納させることができるようになる。
なお、本実施の形態による硬貨入出金機10は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
例えば、制御部80において、動作モードとして一時保留ありモードおよび一時保留なしモードのうちいずれか一方が選択可能となっていてもよい。この場合、動作モードとして一時保留ありモードが選択されたときには、各選別部24により選別された硬貨はまず各一時保留部40に一時的に保留され、その後各一時保留部40に一時的に保留された硬貨が各収納繰出装置50に送られて収納されるようになる。一方、動作モードとして一時保留なしモードが選択されたときには、各選別部24により選別された硬貨は各一時保留部40に一時的に保留されることなく各収納繰出装置50に直接的に送られて収納されるようになる。
このように、制御部80において、動作モードとして一時保留ありモードおよび一時保留なしモードのうちいずれか一方が選択可能となっている場合には、第1の位置にある各一時保留部40の真下の位置に、返却箱48の代わりに、各一時保留部40から各収納繰出装置50に硬貨を送るためのシュート46が配置されていてもよい。この場合には、動作モードとして一時保留なしモードが選択されたときには、各一時保留部40の底板43が第1の位置から予め第2の位置に移動しておくことにより、各選別部24により選別されて各一時保留部40の枠体42に送られた硬貨は、この枠体42に収納されずに自重により枠体42を通過して直接的にシュート46に送られるようになる。
また、入金搬送部20において選別部24により硬貨の選別を行う際に、一時的に保留する必要のない金種の硬貨や、リサイクル硬貨として使用しない金種の硬貨については、各一時保留部40に送らずにオーバーフローボックス49に送るようにしてもよい。この場合には、リサイクル硬貨として出金処理には使用しないが、入金処理において筐体12内に取り込みたい金種の硬貨についてオーバーフローボックス49に搬送することにより、このような硬貨をリジェクトせずに入金処理を継続することができるようになる。また、識別部22により近隣国の硬貨が識別された場合には、リジェクト硬貨とはせずに、リサイクル硬貨として使用されることのないようオーバーフローボックス49に送るようにしてもよい。この場合には、当該硬貨の計数が識別部22により行われるようになる。
また、入金搬送部20において搬送路21a上で硬貨のジャムやかみ込み等のエラーが発生した場合には、以下のような動作が行われるようになっていてもよい。すなわち、搬送路21a上で硬貨のジャムやかみ込み等のエラーが発生した場合には、上部搬送部20aにおける搬送ベルト21b、ならびに下部搬送部20cにおける搬送ベルト21eおよび搬送ベルト21fをそれぞれ逆方向に駆動させる。すなわち、上部搬送部20aにおいて搬送ベルト21bにより硬貨を図3における左方向に搬送させるようにし、また、下部搬送部20cにおいて搬送ベルト21eおよび搬送ベルト21fにより硬貨を図3における右方向に搬送させるようにする。このことにより、エラーが発生した後、上部搬送部20aに残った硬貨は貯留繰出装置30に戻されるようになり、一方、下部搬送部20cに残った硬貨は、折り返し搬送部分20bと下部搬送部分20cとの境界の箇所(具体的には、搬送ベルト21eの右端近傍の箇所)に戻されるようになる。そして、折り返し搬送部分20bと下部搬送部分20cとの境界の箇所に戻された硬貨は、操作者により手動で抜き取られるようになっている。このような構成の硬貨入出金機10によれば、入金搬送部20において硬貨のジャムやかみ込み等のトラブルが生じた場合でも、折り返し搬送部分20bと下部搬送部分20cとの境界の箇所に戻された硬貨を抜き取るだけで、容易に復旧作業を行うことができる。ここで、入金搬送部20において硬貨のジャムやかみ込み等のトラブルが生じた場合に、操作者が上部搬送部20aや下部搬送部20cに残った硬貨をそのまま手動で抜き取ろうとすれば、硬貨の抜き取り動作の際に硬貨が誤って選別部24の開口25に入ってしまうおそれがあるが、上述した構成の硬貨入出金機10によれば、硬貨が誤って選別部24の開口25に入ってしまうことを防止することができる。
10 硬貨入出金機
12 筐体
14 硬貨受入口
20 入金搬送部
20a 上部搬送部分
20b 折り返し搬送部分
20c 下部搬送部分
20d 第1搬送部分
20e 第2搬送部分
21a 搬送路
21b 搬送ベルト
21c 搬送路側面
21d 搬送路底面
21e 搬送ベルト
21f 搬送ベルト
22 識別部
24、24a〜24i 選別部
24j 開口
25 開口
26 シュート
27 分岐部材
30 貯留繰出装置
32 回転円盤
32a 回転軸
32b 表面
32p 回転円盤駆動部
33 硬貨貯留空間
34 カバー部材
36 突起部材
37 搬送ベルト
38 案内部材
38a 上面部分
39 レバー部材
39a 軸
40 一時保留部
40a 保留部分
40b 硬貨フル検出部
40m 開口
42 枠体
43 底板
46 シュート
47 リジェクト部
48 返却箱
49 オーバーフローボックス
50 収納繰出装置
51 繰出部
52 回転円盤
52b 表面
52p 搬送突起部材
52q 排除突起部材
53 硬貨収納空間
54 カバー部材
56 案内部材
58 投出口
60 搬送部
62 搬送ベルト
68 シュート
70 回収ボックス
71 ドロア乗せ台
72、72a〜72d ドロア
78 装着状態検出部
80 制御部
82 報知部
84 操作部
86 記憶部
88 インターフェース
90 不良検出部

Claims (10)

  1. 機体外から硬貨を受け入れる硬貨受入口と、
    前記硬貨受入口に受け入れられた硬貨が送られて貯留されるとともに貯留された硬貨を1枚ずつ繰り出す貯留繰出装置と、
    前記貯留繰出装置により繰り出された硬貨を1枚ずつ搬送する入金搬送部と、
    前記入金搬送部に設けられ、当該入金搬送部により搬送される硬貨の識別を行う識別部と、
    硬貨を収納する複数の収納繰出部であって、各収納繰出部は、前記入金搬送部から硬貨が送られて収納されるとともに、収納された硬貨を1枚ずつ繰り出す複数の収納繰出部と、
    を備え、
    前記各収納繰出部から繰り出された硬貨を案内するための複数のシュートが前記各収納繰出部にそれぞれ対応して設けられており、
    前記複数の収納繰出部は水平面に沿って複数列となるよう配置されており、前記各シュートは一の列の前記収納繰出部と他の列の前記収納繰出部との間において前記各収納繰出部の側方に設置されていることを特徴とする硬貨入出金機。
  2. 前記各収納繰出部は、鉛直方向に対して所定角度で傾斜しており傾斜姿勢で回転させられる回転円盤と、前記回転円盤の表面との間に硬貨を収納する硬貨収納空間を形成するカバー部材とを有し、前記回転円盤の上部領域から前記収納繰出部の側方外部に硬貨が繰り出されて前記各シュートに送られるようになっていることを特徴とする請求項1記載の硬貨入出金機。
  3. 前記各シュートに対して、前記一の列の前記収納繰出部から前記各シュートに硬貨が繰り出される投出口が、前記他の列の前記収納繰出部から前記各シュートに硬貨が繰り出される投出口からずれて配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の硬貨入出金機。
  4. 前記各シュートに対して前記一の列の前記収納繰出部および前記他の列の前記収納繰出部は対称となるよう配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の硬貨入出金機。
  5. 前記複数のシュートの下端開口の位置がそれぞれ調整可能となっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の硬貨入出金機。
  6. 前記複数のシュートはそれぞれ前記硬貨入出金機の機体に対して着脱自在となっていることを特徴とする請求項5記載の硬貨入出金機。
  7. 前記硬貨入出金機の前記機体の下部には回収箱が着脱自在に設けられており、前記各収納繰出部から繰り出された硬貨が前記各シュートを介して送られて収納されるドロアが前記回収箱に着脱自在に設置されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の硬貨入出金機。
  8. 前記ドロアは複数の収納領域に区切られており、前記各シュートは、前記各収納繰出部から繰り出された硬貨が前記ドロアの前記各収納領域に送られるような構成となっていることを特徴とする請求項7記載の硬貨入出金機。
  9. 前記ドロアが前記回収箱から取り外された状態で当該回収箱が前記硬貨入出金機の前記機体の下部に配置されたときに、前記各収納繰出部から繰り出された硬貨が前記回収箱に収納されるようになっていることを特徴とする請求項7または8記載の硬貨入出金機。
  10. 操作者に報知を行う報知部と、
    前記報知部の制御を行う制御部とを更に備え、
    前記制御部は、動作モードとして出金モードおよび回収モードのうちいずれか一方が選択可能となっており、動作モードとして出金モードが選択されている場合には、前記ドロアが前記回収箱から取り外された状態で当該回収箱が前記硬貨入出金機の前記機体の下部に配置されたときに前記報知部により操作者に対して報知を行い、動作モードとして回収モードが選択されている場合には、前記ドロアが前記回収箱に取り付けられた状態で当該回収箱が前記硬貨入出金機の前記機体の下部に配置されたときに前記報知部により操作者に対して報知を行うようになっていることを特徴とする請求項9記載の硬貨入出金機。
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