JP2012172586A - 内燃機関の油圧制御弁の取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】油圧制御弁52を介してカム軸位相可変機構50の可変作動部51に供給される制御用オイルの変化により、バルブタイミングを変化させる内燃機関1の油圧制御弁の取付け構造において、油圧制御弁は、カムチェーンカバー37Bの外側面37Baに取り付けられ、オイルポンプ12から、カムチェーン室35Bを挟んで油圧制御弁と対向するシリンダ壁36Bに至る第1オイル通路60と、第1オイル通路からカムチェーン室を横断して油圧制御弁の入力部55に連結される入力管部材61とを備えたことを特徴とする内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。
【選択図】図1
Description
その際、油圧制御弁への制御用オイルの入出力は、内燃機関の外側に配管された専用のオイルパイプを介して行われている。
また、油圧制御弁の出力部から可変作動部へのオイル通路を、カムチェーン室を横断する出力管部材により短縮でき、油圧制御弁切替え時の可変作動部のレスポンスが向上する。
また、油圧制御弁の出力部から可変作動部へのオイル通路を、カムチェーン室を横断する出力管部材により短縮でき、油圧制御弁切替え時の可変作動部のレスポンスが向上する。
なお、各図の機器、構造部に付記された小矢印は、オイルの流れ方向を模式的に示すものである。
また、本明細書の説明における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る内燃機関を自動二輪車等の小型車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。
図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
本実施形態に係る内燃機関1は、そのクランク軸2を、図示しない自動二輪車の車幅方向、すなわち左右方向に配向させて搭載された、直列4気筒の4ストロークサイクル内燃機関である。
なお、クランクケース3の、メイン軸9の下方には、カウンタ軸から動力を伝動され車両を駆動する図示しない出力軸が設けてある。
潤滑用オイルポンプ12は、メイン軸9との間に掛け渡されたポンプ駆動チェーン14によって駆動される。
カムチェーン34は、クランク軸2の回転を吸、排気カム軸20、21に伝達し、吸、排気カム軸20、21をクランク軸2に同期して、クランク軸2の1/2の回転速度で回転駆動する。
すなわち、カムチェーン室35A、35Bは、それぞれシリンダブロック4、シリンダヘッド5と一体に、中子により鋳造成型され、その左側には上下に連なるシリンダ壁36A、36Bが形成されて4気筒のシリンダと隣接し、右側には上下に連なるカムチェーンカバー37A、37Bが形成されて、カムチェーンカバー37A、37Bは、カムチェーン室35A、35Bを内燃機関1の外部と仕切っている(図3参照)。
吐出ポート15に吐出されたオイルは、吐出オイル通路16に流入し、オイルフィルタ13に送られて濾過されて、下部クランクケース3B内に穿設された下部オイル通路17経由、クランク軸2周りに供給され、一部は分岐して上部クランクケース3A(シリンダブロック4)内に穿設された上部オイル通路18、およびそれに接続してシリンダヘッド5内に穿設されたシリンダ壁オイル通路19経由、さらに吸、排気カム軸20、21、吸、排気弁等の動弁機構等に供給される。
すなわち、入力管部材61は、カムチェーン34の軌跡内を通過するように設けられている。
なお、入力管部材61には、オイルフィルタ・エレメント62aを内装したオイルフィルタ62が設けられている。
進角出力部56Aと遅角出力部56Bにはそれぞれ、進角出力管部材65A、遅角出力管部材65B(ともに本発明における「出力管部材」)の一端側が連結されている。
油圧制御弁52自体の構造は、例えば上記特許文献2に示されるように広く公知あるので詳しい説明は省略する。
また、シリンダ壁36Bには、カムチェーン室35Bに開口し、それぞれ進角オイル通路66Aと遅角オイル通路66B(ともに本発明における「第2オイル通路」)に連通する貫通孔66Aa、66Baが設けられている。
すなわち、出力管部材としての進角出力管部材65Aと遅角出力管部材65Bは、カムチェーン34の軌跡内を通過するように設けられている。
そのため、貫通孔成形が容易であるほか、貫通孔を中子の固定に利用できるので、鋳造形状のばらつきを小さくすることができる。
進角オイル環状溝67Aと遅角オイル環状溝67Bはそれぞれ、吸気カム軸20内に穿設されたカム軸進角オイル通路68A及びカム軸遅角オイル通路68Bを介して可変作動部51に連絡している。
オイルフィルタ62によって、油圧制御弁52に異物が入ってロックする等のトラブルを防止できる。
そして、第1オイル通路60は、動弁機構の潤滑オイル通路を兼ねているので、既存のオイル通路を変更せずに、カム軸位相可変機構50の油圧制御弁52を取り付けることができる。
また、油圧制御弁52の進角出力部56A、遅角出力部56Bから可変作動部51へのオイル通路を、カムチェーン室35Bを横断する進角出力管部材65A、遅角出力管部材65Bにより短縮でき、油圧制御弁52切替え時の可変作動部51のレスポンスが向上する。
例えば、本発明は、内燃機関1が、直列4気筒の場合に限らず適用できる。
また、本発明はそれを限定する請求項の発明を除き、カム軸位相可変機構50の制御用オイルが、潤滑用ポンプからのオイルに限らず、他の、または専用のオイルポンプから供給される場合や、入力管部材61にオイルフィルタ62を設けることに限られず、設けない場合、またさらには、カムチェーンカバー37A、37Bが、シリンダブロック4、シリンダヘッド5と一体に鋳造成形されたものに限られず、別体に作られ、シリンダブロック4、シリンダヘッド5に取り付けられてカムチェーン室35A、35Bを形成する場合を含む。
、20…吸気カム軸、21…排気カム軸、22…吸気カム軸キャップ、23…排気カム軸キャップ、24…ジャーナル面、31…カムチェーン駆動スプロケット、32…吸気カム軸スプロケット、33…排気カム軸スプロケット、34…カムチェーン、35A、35B…カムチェーン室、36A、36B…シリンダ壁、37A、37B…カムチェーンカバー、37Ba…外側面、50…カム軸位相可変機構、51…可変作動部、52…油圧制御弁、55…入力部、56A…進角出力部(出力部)、56B…遅角出力部(出力部)、60…第1オイル通路、61…入力管部材、62…オイルフィルタ、65A…進角出力管部材(出力管部材)、65B…遅角出力管部材(出力管部材)
、66…第2オイル通路、66A…進角オイル通路(第2オイル通路)、66Aa…貫通孔、66B…遅角オイル通路(第2オイル通路)、66Ba…貫通孔、70…ハウジング部、71…ローター部
Claims (8)
- 油圧制御弁(52)を介してカム軸位相可変機構(50)の可変作動部(51)に供給される制御用オイルの変化により、バルブタイミングを変化させる内燃機関(1)の油圧制御弁(52)の取付け構造において、
前記油圧制御弁(52)は、カムチェーンカバー(37B)の外側面(37Ba)に取り付けられ、
オイルポンプ(12)から、カムチェーン室(35B)を挟んで前記油圧制御弁(52)と対向するシリンダ壁(36B)に至る第1オイル通路(60)と、
同第1オイル通路(60)から前記カムチェーン室(35B)を横断して前記油圧制御弁(52)の入力部(55)に連結される入力管部材(61)とを備えたことを特徴とする内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。 - 前記入力管部材(61)は、カムチェーン(34)の軌跡内に設けられたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。
- 前記入力管部材(61)にオイルフィルタ(62)が取り付けられたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。
- 前記第1オイル通路(61)は、動弁機構の潤滑油路を兼ねていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載の内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。
- 油圧制御弁(52)を介してカム軸位相可変機構(50)の可変作動部(51)に供給される制御用オイルの変化により、バルブタイミングを変化させる内燃機関(1)の油圧制御弁(52)の取付け構造において、
前記油圧制御弁(52)は、カムチェーンカバー(37B)の外側面(37Ba)に取り付けられ、
前記油圧制御弁(52)の出力部(56A,56B)に連結される出力管部材(65A,65B)を、カムチェーン室(35B)を挟んで前記油圧制御弁(52)と対向するシリンダ壁(36B)から前記可変作動部(51)に至る第2オイル通路(66A,66B)に、前記カムチェーン室(35B)を横断して連結したことを特徴とする内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。 - 前記油圧制御弁(52)の出力部(56A,56B)に連結される出力管部材(65A,65B)を、カムチェーン室(35B)を挟んで前記油圧制御弁(52)と対向するシリンダ壁(36B)から前記可変作動部(51)に至る第2オイル通路(66A,66B)に、前記カムチェーン室(35B)を横断して連結したことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載の内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。
- 前記出力管部材(65A,65B)は、カムチェーン(34)の軌跡内に設けられたことを特徴とする請求項5または請求項6記載の内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。
- 前記カムチェーン室(35B)は、鋳造時に中子により形成されたものであるとともに、前記入力管部材(61)または出力管部材(65A,65B)が接続する前記シリンダ壁(36B)における貫通孔(19a,66Aa,66Ba)も前記中子を用いて前記カムチェーン室(35B)と同時に形成されたものであることを特徴とする請求項6または請求項7記載の内燃機関の油圧制御弁の取付け構造。
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