JP2012170877A - ワーク洗浄方法及びそのシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 多目的な洗浄に対応するワーク洗浄装置を提供する。
【解決手段】 本願発明では、ワークWを洗浄するワーク洗浄装置において、洗浄液の噴射部と、複数のプレート4…4と、プレート移動部5とを備え、プレート移動部5は、少なくとも一部のプレート4を移動させて、洗浄するワークの周囲を各プレート4…4にて取り囲むことにより、洗浄液の液溜まりを形成することができ、且つ、移動させたプレート4…4を元の位置に後退させることができるものであり、 噴射部6は、洗浄するワークを、プレート4…4にて取り囲んだ状態と取り囲んでいない状態の何れにおいても、ワークに向け洗浄液を噴射することができるものである。
【選択図】図1

Description

本願発明は、ワーク洗浄方法及びそのシステム並びにその洗浄装置に関するものである。
工業製品の生産ラインにおいては、洗浄の必要なワークを生産ラインから外して洗浄し洗浄後再び生産ラインへ戻したり、或いは、洗浄を生産ラインの一工程として行うことが一般的に行われる。
例えば、自動車部品の生産ラインにおいて、加工工程を経たエンジンのシリンダブロックやシリンダヘッドなどのワークに対し、付着した切粉や油脂などの汚れを除去するために、洗浄液による洗浄を行う。
具体的には、生産ライン上を送られてくる洗浄が必要なワークを、センサにて検知し、当該ワークを、多軸のロボットアームにてクランプして洗浄槽へ運び、洗浄槽内にて、当該洗浄槽の内周面に設けられた噴射ノズルから洗浄液を当該ワークに向けて噴射する(特許文献1)。
この特許文献1に示す洗浄装置では、噴射ノズルに対して、ロボットアームの制御により、ワークの向きを変えてワークの各面に対して洗浄液を噴射したり、特に洗浄が必要な個所を重点的に噴射ノズルへ向けて洗浄を行うことができる。
洗浄内に溜まった洗浄液は、ワークを1つ洗浄する都度入れ替えられる。
この特許文献1の洗浄装置は、上記のように洗浄液を溜める洗浄槽を備えるものであり、いわゆる水中洗浄が行なわれる。この水中洗浄は、表面形状が入り組んだ複雑な形状のワークや、内部に空洞状の穴を持つワークに対して有効であり、洗浄槽内の洗浄液にワークを浸漬して洗浄することにより、表面及び内部の起伏に付着した汚れを確実に落とすことができる。
この水中洗浄は、洗浄後、次の洗浄に備えて、洗浄槽から溜まった洗浄液を速やかに排出しておく必要があるが、エンジン部品などの比較的大きなワークを洗浄する洗浄槽では、容積も大きく、洗浄液の排出は時間を要する。
また、この水中洗浄は水中でのノズル噴射となるので、その噴射効力は水の抵抗で減じられるという不利な点もある。
そして、水中洗浄は水槽内で洗浄が行なわれるため、水槽中には除去した切粉が浮遊しており、ロボットがワークを引き上げた時に再付着することがある。
特許第4589216号公報
本願の発明が解決しようとする課題は、噴射ノズルから噴射された洗浄液の排出効率を向上させることにある。本願発明の他の課題は、水中洗浄において、溜めた洗浄液を速やかに排出することにある。本願発明のさらに他の課題は、ワークを洗浄液中に浸漬して洗浄する水中洗浄と、浸漬せずに洗浄する空中洗浄とを、洗浄対象物であるワークの特性に応じて自由に選択し、必要に応じて組み合わせ行なうことができるようにすることにある。
本願発明は、
ワークを洗浄するワーク洗浄装置において、
洗浄液の噴射部と、複数のプレートと、プレート移動部とを備え、
上記噴射部は、ワークに対して洗浄液を噴射するものであり、
上記プレート移動部は、少なくとも一部のプレートを移動させて、ワークの周囲を各プレートにて取り囲むことにより、洗浄液の液溜まりを形成し、且つ、移動させたプレートを元の位置に後退させることにより、溜まった洗浄液をプレートとプレートとの間に形成される空間から排出できるようにしたことを特徴とするワーク洗浄装置を提供することにより、上記の課題を解決する。
また、本願発明は、上記のワーク洗浄装置として、次の手段を備えたものとして実施することもできる。
上記噴射部は、1つ又は複数の噴射用のノズルを備える。上記プレートの少なくとも一部のプレートは、上記ノズルを備えたノズルプレートである。
さらに、本願発明は、上記のワーク洗浄装置として、次の手段を備えたものとして実施することができる。
一部のプレートは、液溜まりの底部を構成し、他のプレートは、液溜まりの側部を構成し、液溜まりの底部を構成するプレートは、ワークを洗浄する位置に固定される。プレート移動部は、液溜まりの側部を構成するプレートを、液溜まりの底部を構成するプレートの上面に沿って摺動させて、液溜まりの側部を構成する当該プレート同士を近づけ、液溜まりの底部を構成するプレート上面において洗浄するワークの周囲を、液溜まりの側部を構成するプレートにて取り囲むことにより、液溜まりの底部を構成するプレート上に洗浄液の上記液溜まりを形成し、且つ、摺動させた液溜まりの側部を構成するプレートを元の位置に後退させることにより、液溜まりの底部を構成するプレート上面において、溜まった洗浄液を液溜まりの側部を構成するプレート間から排出する。
本願発明は、上記のワーク洗浄装置を用いたワーク洗浄システムであって、次の手段を備えたものを提供する。
このシステムは、移送ラインから移送されてくるワークを、洗浄液にて洗浄するものであり、洗浄処理室と、浄化部と、洗浄処理室内に配置された、上記ワーク洗浄装置と、乾燥装置と、把持装置とを備える。移送ラインは、ワークを洗浄処理室へ搬入する第1コンベアと、洗浄後のワークを洗浄処理室より搬出する第2コンベアとを備える。把持装置は、第1コンベアから洗浄するワークを摘み上げてワーク洗浄装置に当該ワークを移動させワーク洗浄装置にてワークを洗浄する間ワークを支持し、把持装置は、洗浄後のワークを第2コンベアに移動させてワークを解放する。第2コンベアの洗浄処理室内側には、上記乾燥装置が配置され、第2コンベアは、ワークを後進させて乾燥装置に配置し、ワークを前進させて洗浄処理室の外部へ搬出する。浄化部は、洗浄に使用された洗浄液を浄化して洗浄装置の噴射部に供給する。
本願発明は、上記のワーク洗浄装置を用いたワーク洗浄方法であって、次の手段を備えたものを提供する。
移送ラインから移送されてくるワークを、洗浄液にて洗浄するものであり、洗浄処理室と、浄化部と、夫々洗浄処理室内に配置された、上記ワーク洗浄装置と、乾燥装置と、把持装置とを用いる。移送ラインには、ワークを洗浄処理室へ搬入する第1コンベアと、洗浄後のワークを洗浄処理室より搬出する第2コンベアとを備えたものを採用し、第2コンベアの洗浄処理室内側には、上記乾燥装置が配置され、浄化部には、洗浄に使用された洗浄液を浄化して洗浄装置の噴射部へ供給するものを採用する。そして、この方法は、少なくとも、ローディング工程と、洗浄工程と、乾燥工程と、アンローディング工程とを順に遂行するものであり、ローディング工程において、把持装置により、第1コンベアから洗浄するワークを摘み上げてワーク洗浄装置に当該ワークを移動させ、洗浄工程において、ワーク洗浄装置によりワークを洗浄し、当該洗浄の間把持装置にて洗浄中のワークを支持し、把持装置にて、洗浄後のワークを、第2コンベアに移動させて解放し、乾燥工程において、第2コンベアにより、ワークを後進させて乾燥装置に配置し、乾燥装置にて、ワークの乾燥を行い、アンローディング工程において、第2コンベアにより、乾燥後のワークを乾燥装置から前進させて洗浄処理室の外部へ搬出する。
本願発明は、上記プレート移動部が少なくとも一部のプレートを移動させて、ワークの周囲を各プレートにて取り囲むことにより、上記プレートによって洗浄液の液溜まりを形成し、且つ、移動させたプレートを元の位置に後退させることにより、溜まった洗浄液をプレートとプレートと間に形成される空間から排出できるようにしたため、噴射部から噴射された洗浄液の排出効率を、飛躍的に向上させることができたものである。
上記のように本願発明では、洗浄後や、場合によっては洗浄中、あるいはその双方における排水の効率の飛躍的に向上させることができた結果、種々の波及的効果を実現することができた。
例えば、ワークを洗浄液中に浸漬して洗浄する水中洗浄において、液溜まりに溜めた洗浄液を速やかに短時間に排出することができる。
また、水中洗浄と、浸漬せずに洗浄する空中洗浄とを、洗浄対象物であるワークの特性に応じて自由に選択することができる。具体的には、水中洗浄のみを行なう場合、空中洗浄のみを行なう場合、水中洗浄に引き続き空中洗浄を行なう場合など、必要に応じて種々の組み合わせで実施することができる。
より具体的には、ワークがウォータージャケット等を備える場合は、水中洗浄を行い、ワークが袋穴を備えない場合は、空中洗浄を行うものとして実施することができる。また、水中洗浄の後に空中洗浄を行なった場合には、水中洗浄の液中に除去した切粉が浮遊し排水時に再付着しても、空中洗浄を行なうことによって、これを除去することができる。
このように、本願発明は、専ら洗浄液の噴射によるワークの空中洗浄と、ワークを洗浄液に漬けて行う水中洗浄と、ワークに対して空中洗浄及び水中洗浄の双方を施すのもの中から、自由に洗浄の方法を選択することができオールラウンドでフレキシビリティの高い洗浄を行なうことができる。
また、洗浄処理室内に配置された、ワーク洗浄装置と、乾燥装置と、把持装置と、第1第2コンベアを備えたシステムとして実施した場合、ワーク洗浄装置による迅速な排水により、浄化部による使用後の洗浄液の浄化が速やかに行えると共に、把持装置が第2コンベアにてワークを解放することによって、乾燥装置へのワークの移動を第2コンベアに任せて、把持装置を他のワークの処理に移行させることができ、システム全体としての稼働効率を高めることを可能とした。
(I)は本願発明の一実施の形態に係る洗浄装置の全体平面図、(II)は(I)の側面図、(III)は(I)の背面図。 (I)は図1の洗浄装置の要部平面図、(II)は(I)のA−A矢印方向から眺めた要部説明図、(III)は(I)のB−B矢印方向から眺めた要部説明図、(IV)は(I)のC−C矢印方向から眺めた要部説明図、(V)は(I)のD−D矢印方向から眺めた要部説明図。 (I)は図1の洗浄装置の要部平面図、(II)は(I)の正面図、(III)は(I)の側面図。
以下、図面に基づき本願発明に係るワーク洗浄システムの実施の形態について説明する。
図1(I)〜(III)及び図2へ示す通り、このワーク洗浄システムは、洗浄処理室1と、移送ライン2と、洗浄液の浄化部7と、制御部100とを備える。
以下各部の構成の詳細について説明する。
(洗浄処理室1)
洗浄処理室1には、移送ライン2にてワークWを搬入する入口と、移送ライン2にてワークWを搬出する出口とが設けられており、当該出入口には洗浄処理室1の気密性を確保するために、開閉扉が設けられている(図示せず)。

図1(I)へ示す通り、洗浄処理室1内には、ワーク洗浄装置aと、水切り装置bと、乾燥装置cと、把持装置8とが設けられ、ワーク洗浄装置aと水切り装置bと乾燥装置cは、把持装置8の届く範囲に配置されている。
(移送ライン2)
移送ライン2は、第1コンベア21と、第2コンベア22とにて構成されている。
第1コンベア21は、ワークWを洗浄処理室1の入口を通じて、洗浄処理室1の外部から洗浄処理室1内へワークWを搬入するコンベアである。
第2コンベア22は、ワークWを洗浄処理室1の出口を通じて、洗浄処理室1の内部から洗浄処理室1外部へワークWを搬出するコンベアである。
この実施の形態において、第1コンベア21及び第2コンベア22の夫々は、ワークWを載せる複数のシャトルを備えると共に、サーボモータから動力を得て、各シャトルを順次、往復移動させる、コンベアである。
具体的には、第1コンベア21のシャトルは、第1コンベア21の洗浄処理室1外部側と洗浄処理室1内部側との間を往復移動することができ、第2コンベア22のシャトルは、第2コンベアの洗浄処理室1内部側と洗浄処理室1外部側との間を往復移動することができる。
但し、第1コンベア21及び第2コンベア22には、前進と後進とを切り替える往復移送が可能な、ベルトコンベアやローラコンベア、チェーンコンベア、その他の周知のコンベアを採用することも可能である。
(ワーク洗浄装置a)
図2へ示す通り、ワーク洗浄装置aは、複数のプレートと、プレート移動部5と、洗浄液の噴射部6とを備える。
複数のプレートのうち1枚は洗浄液の液溜まりの底を構成し、他のプレートは液溜まりの側部を構成する。
以下、液溜まりの底を構成するプレートを床プレート3と呼び、液溜まりの側部を構成する他のプレートを側プレート4と呼ぶ。
(床プレート3)
図3(II)(III)へ示す通り、床プレート3は、洗浄処理室1の床に固定された洗浄用のテーブルであり、テーブル板31と、当該テーブル板31の支持部32とを備える。
この実施の形態において、後述する排出口12の真上に、テーブルである床プレート3が設けられている。
テーブル板31上面は平らな面である。洗浄処理室1の床11を床プレート3としてもよいが、この実施の形態では、上記洗浄用のテーブルを床プレート3とすることによって、床プレート3の上面は、洗浄処理室1の床11よりも高い位置に設けられている。
テーブル板31は、図2(I)へ示す通り、平面視矩形の板、特にこの実施の形態では正方形の板である。
この実施の形態において、床プレート3には、上方に向けて洗浄液を噴射することができる副噴射部34のノズルが設けられている(図3(II)(III))。但し、副噴射部9を設けずに実施することも可能である。
(側プレート4)
側プレート4…4は、図2(II)〜(V)へ示す通り、夫々矩形の板である。側プレート4…4は、床プレート3上に配置され、洗浄のため床プレート3上に運ばれたワークWを、取り囲むことができる。この実施の形態において、洗浄装置は、4枚の側プレート4…4を備え、ワークWを取り囲んだ状態では、平面視矩形を呈する。各側プレート4…4は、長方形の板であり、長辺を横方向へ伸ばすように配置される。各側プレート4…4は、同じ外形寸法のものを採用することができる。この実施の形態においても、各側プレート4は同じ外形寸法のものを採用するため、ワークWを取り囲んだ状態において、4枚の側プレート4…4は、平面視正方形を呈する。但し、ワークWを取り囲んだ状態において、各側プレート4の横方向の両端夫々は、隣接する他の側プレート4の横方向の端部と当接し密着し合うことができればよく、上記の外形寸法は側プレート4間で異なるものであっても実施できる。
(噴射部6)
図2(I)へ示す通り、洗浄液の噴射部6は、側プレート4…4の夫々に設けられている。
図2(II)〜(V)へ示す通り、個々の側プレート4が備える当該噴射部6は、複数のノズル61…61と、加圧室62と、ホース63,63とを備える。
複数のノズル61…61は、側プレート4のワークWを臨む面に設けられている。
複数の当該ノズル61…61は、横方向に、直線的に並べられて、ノズル群60を形成している。
加圧室62は、側プレート4の内部に設けられた洗浄液の収容空間であり、各ノズル61…61に連絡する。
ホース63,63は、一端が側プレート4に接続されて加圧室62に連絡し、他の一端側が浄化部7(図1(I))に連絡する。
図2(I)へ示す通り、この実施の形態において、各側プレート4は、2枚の板を間隔を開けて重ねて形成し、周囲をスペーサで密閉することにより、両板間を上記加圧室62としている。各側プレート4が呈する矩形の4つの辺に沿って配列された黒点は、当該スペーサを挟んで両板を固定するネジやボルトなどの固定具を示している。
この実施の形態では、上記構成により、平面視において、加圧室62は、側プレート4の長辺のほぼ全域に渡るものである。但し、ノズル群の横幅に合わせ、加圧室62は、側プレート4の長辺より短く、側プレート4の横方向(長辺方向)について、側プレート4の両端よりも中央に寄ったものとしても実施できる。
各側プレート4…4間において、ノズル群60の位置は同じものとしても実施できるが、上下方向について、或いは側プレート4の横方向について異なるものとしても実施できる。この実施の形態では、洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))と、洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))とにおいて、ノズル群60(の上下方向中心)は、夫々の側プレート4の上端付近に配置されている。一方、洗浄するワークWの右側面側に配される側プレート4(図2(IV))と、洗浄するワークWの左側面側に配される側プレート4(図2(V))とは、夫々の側プレート4の上端付近であって、洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))及び洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))よりも下方にノズル群60(の上下方向中心)が配置されている。
但し、上記において、一部の側プレートのノズル群が、他の側プレートのノズル群よりも低い位置に設けられていればよい。即ち、何れの側プレートのノズル群60を他の側プレートのノズル群60よりも低い位置に設けるものとしてもよく、上記に限定するものではない。
また、各側プレートにおいて、ノズルは、複数設けられたものに限定するものでなく、1つであってもよい。
洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))と、洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))とおいて、ノズル群60は、横方向に配列された17個のノズル61にて構成されている。そして、洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))と、洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))では、平面視において、ノズル群60の中央に位置するノズル61は、側プレート4の長手方向の中央位置即ち長辺の中点と一致する。
一方、洗浄するワークWの右側面側に配される側プレート4(図2(IV))と、洗浄するワークWの左側面側に配される側プレート4(図2(V))とにおいて、ノズル群60は、横方向に配列された9個のノズル61にて構成されている。そして、洗浄するワークWの右側面側に配される側プレート4(図2(IV))と、洗浄するワークWの左側面側に配される側プレート4(図2(V))では、平面視において、ノズル群60の中央に位置するノズル61は、側プレート4の長手方向の中央位置即ち長辺の中点よりも、洗浄装置の正面側に寄っている。但し、このようなノズル61の配置や個数は変更可能である。
上述してきた各側プレート4のノズル61…61は、洗浄液を低圧で噴射する低圧ノズルである。
この他、図2(II)〜(V)へ示すように、上記ノズル61よりも高圧で洗浄液を噴射する高圧ノズル64を備えるものとして実施することができる。
この高圧ノズル64は、何れの側プレート4においても、上記低圧ノズルにて構成されたノズル群60と側プレート4の上端との間に配置されている。
高圧ノズル64は、洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))と、洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))では、2個設けられ、平面視において、各高圧ノズル64は、側プレート4の長手方向の中央位置即ち長辺の中点から左右へ、当該中点から等距離離れた位置に設けられている。
高圧ノズル64は、洗浄するワークWの右側面側に配される側プレート4(図2(IV))と、洗浄するワークWの左側面側に配される側プレート4(図2(V))では、側プレート4の長手方向の中央位置即ち長辺の中点に1個設けられている。
但し、上記の各ノズル61,64の配置は、例示であり、自由に変更することができる。
尚、図示は省略するが、高圧ノズル64の実施に当たり、高圧ノズル64用の加圧室を、低圧ノズル61用の加圧室62とは別に設けて実施することができる。この高圧ノズル64用の加圧室周辺の構成については、上記低圧ノズル61の加圧室62と同様である。
また、上記の高圧を発生させる圧力の調整を高圧ノズル64側にて行うものとし、低圧ノズル61用の加圧室62を高圧ノズル64と共用するものとしても実施できる。
(プレート移動部5)
図2(I)へ示す通り、プレート移動部5は、床プレート3上に運ばれたワークWから離れた位置に配置された各側プレート4…4を移動させて、上記の通りワークWに近付け、側プレート4…4にてワークWを取り囲ませる。この実施の形態において、プレート移動部5は、各側プレート4…4に対応する、ピストン部51と、当該ピストン部51を収容するシリンダ部52と、ピストン部51をシリンダ部52から伸縮させる動力部(図示せず。)とを夫々備える。動力部は、油圧や空気圧などの流体圧によってピストン部51をシリンダ部52から伸縮させる。
各ピストン部51の先端に上記側プレート4の夫々が取り付けられている。側プレート4において、ピストン部51の取り付け面と反対側の面は、洗浄するワークWを臨む面であり、上記各ノズル61,64が設けられた面である。
この実施の形態において、ピストン部51は、シリンダ部52から水平に伸縮し、側プレート4を、床プレート3の上面で摺動させる。
ピストン部51の作動により、側プレート4…4同士は近づき、横方向即ち長手方向両端を隣接する側プレート4,4の長手方向端部と当接させて、床プレート3上面と共に洗浄するワークWを取り囲み、ノズル61,64から噴射された洗浄液の溜まり場即ち液溜まりを構成する。具体的には、ピストン部51をシリンダ部52から伸ばすことにより、ピストン部51先端の側プレート4…4同士を接近させて洗浄するワークWを各側プレート4…4にて取り囲む。ピストン部51をシリンダ部52へ縮めることにより、ピストン部51先端の側プレート4…4を元の位置に後退させる。上記側プレート4…4の集合により、側プレート4…4に囲まれた空間の内側に一時的に溜められた洗浄液は、側プレート4…4の離散により、互いに隣接する側プレート4,4間から流れ出る。
上記離散時の隣接する側プレート4,4間の隙間は、迅速で円滑な排水ができるものであればよい。
このように隣接する側プレート4,4の横方向の端部同士が離れることにより、ワーク周囲に溜めた洗浄水を一気に排水することができ、床プレート3が、排水口12(図3(II)(III))の真上に配置されたことと相俟って、本システムにおいて、洗浄液の浄化・循環を迅速に行うことができる。
噴射部6において、側プレート4…4同士が離れた状態でも、上記の通り、各側プレート4…4が洗浄するワークWを取り囲んで近接した状態でも、何れの状態においても、ノズル61,62から洗浄液を噴射することが可能である。
この実施の形態において、洗浄処理室1の床11には、使用後の垂れ流された洗浄液を排出口12へ向けて排出するダクト33が、床プレート3を取り囲むように設けられており、当該ダクト33に上記シリンダ部52が取り付けられている。
(水切り装置b)
図1(I)へ示す通り、水切り装置bは、洗浄装置a即ち床プレート3と、異なる位置に設けられた水切り用ブース9と、当該水切り用ブースに設けられた空気噴射用のエアノズル(図示しない。)とを備えるエアブロー部である。水切り用ブース9は、床プレート3と同様のテーブルである。但し、エアノズルは固定されている。
把持装置8は、床プレート3から、洗浄後のワークWを乾燥装置bの水切り用ブース9へ移動させて、水切り用ブース9内にてワークWを支持する。
水切り装置bにおいて、上記エアノズルから空気をワークWへ吹き付けて、即ちエアブローにて水分を飛ばす。
(乾燥装置c)
図1(I)へ示す通り、乾燥装置cは、洗浄処理室1内に設けられた、真空ポンプ10と、真空室14とにて構成されている。真空ポンプ10は、真空室14内を減圧することができる。
乾燥装置cの真空室14は、の第2コンベア22の洗浄処理室1の室内側の端部に配置されている。
第2コンベア22は、把持装置8によってシャトルの上に載せられた水切り後のワークを、シャトルを後進させることによって真空室14内へ収容することができる。ワークWを収容後、真空室14は開閉蓋にて密閉される。前述の真空ポンプ10の稼働によって、真空室14内は、減圧される。当該減圧によって、真空室14は、水切り後のワークWを乾燥させる。
乾燥後のワークWは、第2コンベア22がシャトルを前進させることによって、洗浄処理室1の外部へ搬出される。
(把持装置8)
図1(I)及び図3へ示す通り、把持装置8は、第1コンベア21から洗浄処理室1内へ送られてきたワークWを摘みあげて、床プレート3の上方へ移動させる。側プレート4…4の噴射部6にて当該ワークWを洗浄する間、把持装置8は、当該ワークWを、床プレート3の上面から上方に間隔を開けて支持することができる。但し、副噴射部34による洗浄液の噴射を行わない場合など、当該ワークWを床プレート3の上面に乗せて保持するものとしてもよい。
把持装置8は、図1及び図3へ示す通り、多軸のロボットアームを採用することができる。図示した把持装置8は、6軸のロボットアームである。
このロボットアームにて、洗浄するワークWをクランプして、上記の通り、第1コンベア21から床プレート3の上方へ移動させ、支持するものとすればよい。
図1(I)へ示す通り、洗浄処理室1内には、ロボットアーム先端の把持部分を構成するクランプツールについて、交換用の当該クランプツールを置くツールチェンジ棚13,13が備えられている。
洗浄処理室1内において、第1コンベア21と、洗浄装置aと、水切り装置bと、第2コンベア22とは、把持装置8のクランプツールが届く範囲に設置されているのである。
把持装置8である多軸のロボットアームは、洗浄装置aにおいて、噴射部6のノズルに対してクランプしているワークWの向きを自由に変えて、ワークW各部に洗浄液を当てて行くことができる。また。把持装置8である多軸のロボットアームは、水切り装置bにおいて、エアノズルに対してクランプしているワークWの向きを自由に変えて、ワークW各部に空気を当てて行くことができる。
(浄化部7)
図1(I)(III)へ示す通り、洗浄液の浄化部7は、洗浄処理室1の外部に設置されている。浄化部7は、ドラムフィルタ71などの洗浄液の濾過手段を備え、使用後の洗浄液を浄化することができる。
浄化部7には、前述の通り、噴射部6のホース63が接続されており(接続部は図示しない。)、浄化された洗浄液は浄化部7から噴射部6へ供給される。副噴射部34についても同様である。
使用後の洗浄液は、洗浄処理室1の床11に設けられた上記ダクト33を通じて、洗浄処理室1の排出口12に送られる(図3(II)(III))。排出口12は、浄化部7へ通じる通路(図示せず。)に連絡する。当該通路を通じて使用後の洗浄液は、浄化部7へ送られる。
図1(III)へ示す通り、浄化部7は、スラッジの排出部72を備える。排出部72から排出されたスラッジは、台車73へ積載されて他へ運ばれる。
(制御部100)
図1(I)へ示す通り、制御部100は、ワーク洗浄システムの各装置を制御し、後述する各工程を遂行するものであり、中央情報処理装置即ちCPUと、ハードディスクやメモリチップに代表される記憶部と、設定を入力し変更する入力部である操作盤と、出力部とを備える。
制御部100の出力部は、洗浄処理室1の、洗浄装置aと、水切り装置bと、乾燥装置cと、把持装置8と、移送ライン2と、浄化部3の、夫々を、記憶部に記憶する情報に基づいて作動させる。制御部100の出力部と各装置との結線は図示を省略する。
オペレータは、操作盤を通じて、洗浄装置の各部の動作設定や洗浄液の調節を行うことができる。
(システムの動作フロー)
本願発明のワーク洗浄方法は、制御部100に設定された情報に基づき、ローディング工程、洗浄工程、水切り工程、乾燥工程、アンローディング工程を順次遂行するものである。
以下、当該各工程について、順に説明する。
(ローディング工程)
図1(I)へ示す通り、先ず、洗浄以前の工程に用いる他の装置より、洗浄するワークWを第1コンベア21のシャトルに載置する。第1コンベア21の稼働にて洗浄処理室1の入口から洗浄処理室1内へ当該ワークWが搬入される。
把持装置8は、シリンダブロックやシリンダヘッドといった種類の異なるワークWに応じたクランプツールを、ツールチェンジ棚13から選択して、先端に装着し、ワークWの搬入を待機している。
把持装置8は、搬入されたワークWを摘み上げ、第1コンベア21のシャトルから当該ワークWを、洗浄装置aの床プレート3の上方へ移動させる。
(洗浄工程)
図1(I)、図2及び図3へ示す通り、床プレート3上にワークWが移動してくると、プレート移動部5により各側プレート4…4が移動して接近し当該ワークWを取り囲む。即ち、床プレート3上を液溜まりの側部を構成する各側プレート4…4が摺動し、側プレート4…4の長手方向の両端同士が当接してワークWを取り囲むと、噴射部6のノズル61,62からワークに向け洗浄液が噴射される。
床プレート3上方において、把持装置8は、クランプしているワークWの向きを変えることにより、当該ワークWに対し噴射部6のノズル61,64から洗浄液を噴射する位置を順次変えて行く。
数秒で、側プレート4…4に取り囲まれた空間に洗浄液が溜まり、ワークWを水中洗浄する。
但し、側プレート4…4に取り囲まれた空間に先に洗浄液を溜めてから洗浄を行うものとしてもよい。
洗浄後、プレート移動部5により各側プレート4…4を元の位置に後退させることにより、隣接する側プレート4,4間から、瞬時に溜まっていた洗浄液を排出することができる。排出した洗浄液は、浄化部7に回収され浄化される。
一方、ワークW表面の汚れのみ落としたい場合は、側プレート4の長手方向の両端を他の側プレート4,4の長手方向端部と当接させないことにより洗浄液を溜めずにおき即ち水中洗浄を行わずに、空中で洗浄液を噴射して洗浄を行う空中洗浄を実施することができる。
更に、上記空中洗浄と水中洗浄の双方を実施することもできる。
ワークの特性や種類に応じ、制御部100における情報の設定により、空中洗浄と、水中洗浄と、空中・水中双方の洗浄とから、選択して、適切な洗浄をワークに施せばよい。
(水切り工程)
洗浄後、図1(I)(II)へ示す通り、把持装置8は、ワークWをクランプして、洗浄装置aの床プレート3上方から、水切り装置b即ちエアブロー部の水切り用ブース9へ移動させる。
エアノズルは、水切り用ブース9内のワークWへ空気を吹き付けて水分を飛ばす。
把持装置8は、エアブロー中もワークWを支持し続けると共に、エアノズルに対するワークWの向きを順次変えて、ワークW表面各部の水分を満遍なく飛ばす。
(乾燥工程)
水切り後、把持装置8は、ワークWをクランプしたまま、水切り装置bの水切り用ブースから、第2コンベア22のシャトル上へワークWを移動させる。
シャトル上にワークWを置いた後、把持装置8は、ワークWのクランプを解除する。即ち、把持装置8は、第2コンベア22のシャトル上にてワークWを解放する。
ワークW解放後、把持装置8は、次のワークWの処理に移行する。
把持装置8から解放された後のワークWの移動は、上記第2コンベア22によって行われる。即ち、シャトルを後進させることによって、真空室14内へ水切り後の当該ワークWを引き込む。真空室14が開閉蓋を閉じた後、真空ポンプ10が稼働して、真空室14内を減圧し、ワークWを乾燥させる。
上記にて、把持装置8は、ワークWの乾燥中、次のワークWの処理を行うことができる。
(アンローディング工程)
乾燥後、第2コンベア22のシャトルは、真空室14からワークWを移動させ、出口から洗浄処理室1の外部へワークWを搬出する。この後の他の工程で用いられる装置によって、搬出されたワークWはシャトルから他へ運ばれる。
(変更例)
上記の実施の形態において、液溜まりの側部を構成する側プレート4…4は、夫々矩形の板とした。そして4枚の側プレート4…4にて平面視矩形を呈して、ワークWを取り囲むものとした。但し、液溜まりの側部を構成する側プレート4は、4枚に限定するものではなく、例えば3枚の側プレート4…4にて、平面視三角形を呈してワークWを取り囲むものとしても実施できる。更に、5枚以上の側プレート4…4で、平面視五角形以上の多角形を呈してワークWを取り囲むものとしても実施できる。
更に、液溜まりの側部を構成する側プレート4は、平らな板に限定するものではなく、平面視弧状に湾曲した即ち反ったものであっても実施できる。この場合、平面視において、円を呈してワークWを取り囲むものとしても実施できる。従って、3枚以上の側プレート4…4を用いるものに限らず、2枚の側プレート4,4にてワークWを取り囲むものとして実施することが可能である。更には、平面視において、直線状のプレートと曲線状のプレートとを組み合わせるものとしてもよい。また、夫々平面視略コの字或いは略L字型の、2つのプレートを用いるものとし、プレート同士が近接することにより、平面視において、矩形を呈するものとしても実施できる。
また、プレート移動部5は、床プレート3に沿って、液溜まりの側部を構成する各側プレート4…4を摺動させ、側プレート同士を近接離反させるものとした。この他、液溜まりの側部を構成する側プレート4…4は、上下に移動して床プレート3上にてワークWを取り囲むものとしても実施でき、また、各側プレート4…4同士は、上記以外の方向へ移動可能とすることによって、集合し離散するものとしても実施できる。
図1〜図3へ示す実施の形態では、噴射部6のノズル61,64は、側プレート4に設けられたものであった。即ち、側プレート4は、ノズルを有するノズルプレートである。この他、噴射部のノズルは、側プレート4とは別に設けられたものとしても実施できる。ノズルを側プレート4と別体とする場合、ノズル専用の移動部を備えるものとしてもよいが、プレート移動部に取り付けられて、側プレート4と共に移動するものとしても実施できる。
液溜まりの側部を構成する全ての側プレート4…4が移動する以外に、一部の側プレート4…4は、移動せず、他の側プレート4の集合位置に固定されたものとしても実施できる。
ワークWを取り囲むのは全て側プレート4…4に頼るものに限定するものではなく、一部洗浄処理室1の内壁や他の設置物の側面などを利用して側プレート4…4と共にワークWを取り囲むものとしても実施できる。
床プレート3も、プレートとして、プレート移動部により上下できるものとし、上方へ移動することにより、側プレート4…4と共に洗浄液の液溜まりを一時的に形成するものとしてもよい。
また、図示した実施の形態において、水中洗浄の場合、隣接する側プレート4,4同士は、端部を完全に当接させ密着させるものとした。しかし、隣接する側プレート4,4の端部同士を完全に当接させずに即ち端部間に隙間が開いた状態にて、水中洗浄を行うものとしても実施できる。噴射部6の噴射による洗浄液の給水速度が、上記隙間からの排水速度を上回れば洗浄液を溜めることができるからである。
プレート移動部5については、上記のピストンとシリンダとを用いるものに限定するものではなく、エアシリンダやリンク機構など、周知の他の移動装置を用いるものとしても実施できる。
また、噴射部6は、低圧ノズルと共に高圧ノズルを備えるものを例示したが、何れか一種のノズルのみ備えるものとしても実施できる。
1 洗浄処理室
2 移送ライン
3 床プレート
4 側プレート
5 プレート移動部
6 噴射部
7 浄化部
8 把持装置
本願発明は、ワーク洗浄方法及びそのシステムに関するものである。
工業製品の生産ラインにおいては、洗浄の必要なワークを生産ラインから外して洗浄し洗浄後再び生産ラインへ戻したり、或いは、洗浄を生産ラインの一工程として行うことが一般的に行われる。
例えば、自動車部品の生産ラインにおいて、加工工程を経たエンジンのシリンダブロックやシリンダヘッドなどのワークに対し、付着した切粉や油脂などの汚れを除去するために、洗浄液による洗浄を行う。
具体的には、生産ライン上を送られてくる洗浄が必要なワークを、センサにて検知し、当該ワークを、多軸のロボットアームにてクランプして洗浄槽へ運び、洗浄槽内にて、当該洗浄槽の内周面に設けられた噴射ノズルから洗浄液を当該ワークに向けて噴射する(特許文献1)。
この特許文献1に示す洗浄装置では、噴射ノズルに対して、ロボットアームの制御により、ワークの向きを変えてワークの各面に対して洗浄液を噴射したり、特に洗浄が必要な個所を重点的に噴射ノズルへ向けて洗浄を行うことができる。
洗浄内に溜まった洗浄液は、ワークを1つ洗浄する都度入れ替えられる。
この特許文献1の洗浄装置は、上記のように洗浄液を溜める洗浄槽を備えるものであり、いわゆる水中洗浄が行なわれる。この水中洗浄は、表面形状が入り組んだ複雑な形状のワークや、内部に空洞状の穴を持つワークに対して有効であり、洗浄槽内の洗浄液にワークを浸漬して洗浄することにより、表面及び内部の起伏に付着した汚れを確実に落とすことができる。
この水中洗浄は、洗浄後、次の洗浄に備えて、洗浄槽から溜まった洗浄液を速やかに排出しておく必要があるが、エンジン部品などの比較的大きなワークを洗浄する洗浄槽では、容積も大きく、洗浄液の排出は時間を要する。
また、この水中洗浄は水中でのノズル噴射となるので、その噴射効力は水の抵抗で減じられるという不利な点もある。
そして、水中洗浄は水槽内で洗浄が行なわれるため、水槽中には除去した切粉が浮遊しており、ロボットがワークを引き上げた時に再付着することがある。
特許第4589216号公報
本願の発明が解決しようとする課題は、噴射ノズルから噴射された洗浄液の排出効率を向上させることにある。本願発明の他の課題は、水中洗浄において、溜めた洗浄液を速やかに排出することにある。本願発明のさらに他の課題は、ワークを洗浄液中に浸漬して洗浄する水中洗浄と、浸漬せずに洗浄する空中洗浄とを、洗浄対象物であるワークの特性に応じて自由に選択し、必要に応じて組み合わせ行なうことができるようにすることにある。
本願請求項1の発明は、移送ラインから移送されてくるワークを、洗浄液にて洗浄するワーク洗浄システムについて、次の手段を備えたものを提供する。
即ち、このシステムは、洗浄処理室と、洗浄処理室内に配置された、ワーク洗浄装置と、乾燥装置と、把持装置とを備える。上記ワーク洗浄装置は、ワークを洗浄するものであり、洗浄液を受ける空間を規定する側部と底とにて、一時的に洗浄液の液溜まりを形成するものである。上記ワーク洗浄装置は、洗浄液の噴射部と、複数の側プレートと、底部と、プレート移動部とを備える。上記噴射部は、1つ又は複数の噴射用のノズルを備え、ワークに対して洗浄液を噴射するものである。上記側プレートは、上記ノズルを備えたノズルプレートである。上記プレート移動部は、上記側プレートを移動させて各プレートにワークの周囲を取り囲ませることにより、当該側プレートを上記側部とし且つ上記底部を上記底とする洗浄液の上記液溜まりを形成する。上記プレート移動部は、移動させた上記側プレートを元の位置に後退させて、当該液溜まりに溜まった洗浄液を排出する。移送ラインは、ワークを洗浄処理室へ搬入する第1コンベアと、洗浄後のワークを洗浄処理室より搬出する第2コンベアとを備える。把持装置は、第1コンベアから洗浄するワークを摘み上げてワーク洗浄装置に当該ワークを移動させワーク洗浄装置にてワークを洗浄する間ワークを支持し、把持装置は、洗浄後のワークを第2コンベアに移動させてワークを解放する。第2コンベアの洗浄処理室内側には、上記乾燥装置が配置され、第2コンベアは、ワークを後進させて乾燥装置に配置し、ワークを前進させて洗浄処理室の外部へ搬出する
本願請求項2の発明では、本願の上記請求項1の発明に係るワーク洗浄システムについて、次の手段を備えたものを提供する。
即ち、上記底部は、ワークを洗浄する位置に設けられた底プレートである。そして、このシステムは、洗浄に使用された洗浄液を浄化して洗浄装置の噴射部に供給する浄化部を備えたものである。
本願請求項3の発明では、本願の上記請求項1の発明に係るワーク洗浄システムについて、次の手段を備えたものを提供する。
即ち、上記底部は、底プレートであり、上記プレート移動部は、上記底プレートを上下させることができ、上記プレート移動部が、上記底プレートを上方へ移動させることにより、当該底プレートが液溜まりの上記底部をなすものである。そして、このシステムは、洗浄に使用された洗浄液を浄化して洗浄装置の噴射部に供給する浄化部を備えたものである。
本願請求項4の発明は、移送ラインから移送されてくるワークを、洗浄液にて洗浄するワーク洗浄方法について、次の手段を備えたものを提供する。
即ち、この方法は、洗浄処理室と、夫々洗浄処理室内に配置された、ワーク洗浄装置と、乾燥装置と、把持装置とを用い、上記ワーク洗浄装置にて、ワークを洗浄するものであり、洗浄液を受ける空間を規定する側部と底とにて、一時的に洗浄液の液溜まりを形成するものであり、上記ワーク洗浄装置には、洗浄液の噴射部と、複数の側プレートと、底部と、プレート移動部とを備えたものを採用し、上記噴射部には、1つ又は複数の噴射用のノズルを備え、ワークに対して洗浄液を噴射するものを採用し、上記側プレートには、噴射部の上記ノズルが設けられたノズルプレートを採用し、上記プレート移動部に、上記側プレートを移動させ、各プレートにワークの周囲を取り囲ませることにより、当該側プレートを上記側部とし且つ上記底部を上記底とする洗浄液の液溜まりを形成させ、上記プレート移動部に、移動させた上記側プレートを元の位置へ後退させて、当該液溜まりに溜まった洗浄液を排出させるものであり、移送ラインには、ワークを洗浄処理室へ搬入する第1コンベアと、洗浄後のワークを洗浄処理室より搬出する第2コンベアとを備えたものを採用し、第2コンベアの洗浄処理室内側には、上記乾燥装置が配置され、少なくとも、ローディング工程と、洗浄工程と、乾燥工程と、アンローディング工程とを順に遂行するものであり、ローディング工程において、把持装置により、第1コンベアから洗浄するワークを摘み上げてワーク洗浄装置に当該ワークを移動させ、洗浄工程において、ワーク洗浄装置によりワークを洗浄し、当該洗浄の間把持装置にて洗浄中のワークを支持し、把持装置にて、洗浄後のワークを、第2コンベアに移動させて解放し、乾燥工程において、第2コンベアにより、ワークを後進させて乾燥装置に配置し、乾燥装置にて、ワークの乾燥を行い、アンローディング工程において、第2コンベアにより、乾燥後のワークを乾燥装置から前進させて洗浄処理室の外部へ搬出する。
本願発明は、上記プレート移動部が少なくとも一部のプレートを移動させて、ワークの周囲を各プレートにて取り囲むことにより、上記プレートによって洗浄液の液溜まりを形成し、且つ、移動させたプレートを元の位置に後退させることにより、溜まった洗浄液をプレートとプレートとの間から排出できるようにしたため、噴射部から噴射された洗浄液の排出効率を、飛躍的に向上させることができたものである。
上記のように本願発明では、洗浄後や、場合によっては洗浄中、あるいはその双方における排水の効率の飛躍的に向上させることができた結果、種々の波及的効果を実現することができた。
例えば、ワークを洗浄液中に浸漬して洗浄する水中洗浄において、液溜まりに溜めた洗浄液を速やかに短時間に排出することができる。
また、水中洗浄と、浸漬せずに洗浄する空中洗浄とを、洗浄対象物であるワークの特性に応じて自由に選択することができる。具体的には、水中洗浄のみを行なう場合、空中洗浄のみを行なう場合、水中洗浄に引き続き空中洗浄を行なう場合など、必要に応じて種々の組み合わせで実施することができる。
より具体的には、ワークがウォータージャケット等を備える場合は、水中洗浄を行い、ワークが袋穴を備えない場合は、空中洗浄を行うものとして実施することができる。また、水中洗浄の後に空中洗浄を行なった場合には、水中洗浄の液中に除去した切粉が浮遊し排水時に再付着しても、空中洗浄を行なうことによって、これを除去することができる。
このように、本願発明は、専ら洗浄液の噴射によるワークの空中洗浄と、ワークを洗浄液に漬けて行う水中洗浄と、ワークに対して空中洗浄及び水中洗浄の双方を施すのもの中から、自由に洗浄の方法を選択することができオールラウンドでフレキシビリティの高い洗浄を行なうことができる。
また、洗浄処理室内に配置された、ワーク洗浄装置と、乾燥装置と、把持装置と、第1第2コンベアを備えたシステムとして実施した場合、ワーク洗浄装置による迅速な排水により、浄化部による使用後の洗浄液の浄化が速やかに行えると共に、把持装置が第2コンベアにてワークを解放することによって、乾燥装置へのワークの移動を第2コンベアに任せて、把持装置を他のワークの処理に移行させることができ、システム全体としての稼働効率を高めることを可能とした。
(I)は本願発明の一実施の形態に係る洗浄装置の全体平面図、(II)は(I)の側面図、(III)は(I)の背面図。 (I)は図1の洗浄装置の要部平面図、(II)は(I)のA−A矢印方向から眺めた要部説明図、(III)は(I)のB−B矢印方向から眺めた要部説明図、(IV)は(I)のC−C矢印方向から眺めた要部説明図、(V)は(I)のD−D矢印方向から眺めた要部説明図。 (I)は図1の洗浄装置の要部平面図、(II)は(I)の正面図、(III)は(I)の側面図。
以下、図面に基づき本願発明に係るワーク洗浄システムの実施の形態について説明する。
図1(I)〜(III)及び図2へ示す通り、このワーク洗浄システムは、洗浄処理室1と、移送ライン2と、洗浄液の浄化部7と、制御部100とを備える。
以下各部の構成の詳細について説明する。
(洗浄処理室1)
洗浄処理室1には、移送ライン2にてワークWを搬入する入口と、移送ライン2にてワークWを搬出する出口とが設けられており、当該出入口には洗浄処理室1の気密性を確保するために、開閉扉が設けられている(図示せず)。
図1(I)へ示す通り、洗浄処理室1内には、ワーク洗浄装置aと、水切り装置bと、乾燥装置cと、把持装置8とが設けられ、ワーク洗浄装置aと水切り装置bと乾燥装置cは、把持装置8の届く範囲に配置されている。
(移送ライン2)
移送ライン2は、第1コンベア21と、第2コンベア22とにて構成されている。
第1コンベア21は、ワークWを洗浄処理室1の入口を通じて、洗浄処理室1の外部から洗浄処理室1内へワークWを搬入するコンベアである。
第2コンベア22は、ワークWを洗浄処理室1の出口を通じて、洗浄処理室1の内部から洗浄処理室1外部へワークWを搬出するコンベアである。
この実施の形態において、第1コンベア21及び第2コンベア22の夫々は、ワークWを載せる複数のシャトルを備えると共に、サーボモータから動力を得て、各シャトルを順次、往復移動させる、コンベアである。
具体的には、第1コンベア21のシャトルは、第1コンベア21の洗浄処理室1外部側と洗浄処理室1内部側との間を往復移動することができ、第2コンベア22のシャトルは、第2コンベアの洗浄処理室1内部側と洗浄処理室1外部側との間を往復移動することができる。
但し、第1コンベア21及び第2コンベア22には、前進と後進とを切り替える往復移送が可能な、ベルトコンベアやローラコンベア、チェーンコンベア、その他の周知のコンベアを採用することも可能である。
(ワーク洗浄装置a)
図2へ示す通り、ワーク洗浄装置aは、複数のプレートと、プレート移動部5と、洗浄液の噴射部6とを備える。
複数のプレートのうち1枚は洗浄液の液溜まりの底を構成し、他のプレートは液溜まりの側部を構成する。
以下、液溜まりの底を構成するプレートを床プレート3と呼び、液溜まりの側部を構成する他のプレートを側プレート4と呼ぶ。
(床プレート3)
図3(II)(III)へ示す通り、床プレート3は、洗浄処理室1の床に固定された洗浄用のテーブルであり、テーブル板31と、当該テーブル板31の支持部32とを備える。
この実施の形態において、後述する排出口12の真上に、テーブルである床プレート3が設けられている。
テーブル板31上面は平らな面である。洗浄処理室1の床11を床プレート3としてもよいが、この実施の形態では、上記洗浄用のテーブルを床プレート3とすることによって、床プレート3の上面は、洗浄処理室1の床11よりも高い位置に設けられている。
テーブル板31は、図2(I)へ示す通り、平面視矩形の板、特にこの実施の形態では正方形の板である。
この実施の形態において、床プレート3には、上方に向けて洗浄液を噴射することができる副噴射部34のノズルが設けられている(図3(II)(III))。但し、副噴射部9を設けずに実施することも可能である。
(側プレート4)
側プレート4…4は、図2(II)〜(V)へ示す通り、夫々矩形の板である。側プレート4…4は、床プレート3上に配置され、洗浄のため床プレート3上に運ばれたワークWを、取り囲むことができる。この実施の形態において、洗浄装置は、4枚の側プレート4…4を備え、ワークWを取り囲んだ状態では、平面視矩形を呈する。各側プレート4…4は、長方形の板であり、長辺を横方向へ伸ばすように配置される。各側プレート4…4は、同じ外形寸法のものを採用することができる。この実施の形態においても、各側プレート4は同じ外形寸法のものを採用するため、ワークWを取り囲んだ状態において、4枚の側プレート4…4は、平面視正方形を呈する。但し、ワークWを取り囲んだ状態において、各側プレート4の横方向の両端夫々は、隣接する他の側プレート4の横方向の端部と当接し密着し合うことができればよく、上記の外形寸法は側プレート4間で異なるものであっても実施できる。
(噴射部6)
図2(I)へ示す通り、洗浄液の噴射部6は、側プレート4…4の夫々に設けられている。
図2(II)〜(V)へ示す通り、個々の側プレート4が備える当該噴射部6は、複数のノズル61…61と、加圧室62と、ホース63,63とを備える。
複数のノズル61…61は、側プレート4のワークWを臨む面に設けられている。
複数の当該ノズル61…61は、横方向に、直線的に並べられて、ノズル群60を形成している。
加圧室62は、側プレート4の内部に設けられた洗浄液の収容空間であり、各ノズル61…61に連絡する。
ホース63,63は、一端が側プレート4に接続されて加圧室62に連絡し、他の一端側が浄化部7(図1(I))に連絡する。
図2(I)へ示す通り、この実施の形態において、各側プレート4は、2枚の板を間隔を開けて重ねて形成し、周囲をスペーサで密閉することにより、両板間を上記加圧室62としている。各側プレート4が呈する矩形の4つの辺に沿って配列された黒点は、当該スペーサを挟んで両板を固定するネジやボルトなどの固定具を示している。
この実施の形態では、上記構成により、平面視において、加圧室62は、側プレート4の長辺のほぼ全域に渡るものである。但し、ノズル群の横幅に合わせ、加圧室62は、側プレート4の長辺より短く、側プレート4の横方向(長辺方向)について、側プレート4の両端よりも中央に寄ったものとしても実施できる。
各側プレート4…4間において、ノズル群60の位置は同じものとしても実施できるが、上下方向について、或いは側プレート4の横方向について異なるものとしても実施できる。この実施の形態では、洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))と、洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))とにおいて、ノズル群60(の上下方向中心)は、夫々の側プレート4の上端付近に配置されている。一方、洗浄するワークWの右側面側に配される側プレート4(図2(IV))と、洗浄するワークWの左側面側に配される側プレート4(図2(V))とは、夫々の側プレート4の上端付近であって、洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))及び洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))よりも下方にノズル群60(の上下方向中心)が配置されている。
但し、上記において、一部の側プレートのノズル群が、他の側プレートのノズル群よりも低い位置に設けられていればよい。即ち、何れの側プレートのノズル群60を他の側プレートのノズル群60よりも低い位置に設けるものとしてもよく、上記に限定するものではない。
また、各側プレートにおいて、ノズルは、複数設けられたものに限定するものでなく、1つであってもよい。
洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))と、洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))とおいて、ノズル群60は、横方向に配列された17個のノズル61にて構成されている。そして、洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))と、洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))では、平面視において、ノズル群60の中央に位置するノズル61は、側プレート4の長手方向の中央位置即ち長辺の中点と一致する。
一方、洗浄するワークWの右側面側に配される側プレート4(図2(IV))と、洗浄するワークWの左側面側に配される側プレート4(図2(V))とにおいて、ノズル群60は、横方向に配列された9個のノズル61にて構成されている。そして、洗浄するワークWの右側面側に配される側プレート4(図2(IV))と、洗浄するワークWの左側面側に配される側プレート4(図2(V))では、平面視において、ノズル群60の中央に位置するノズル61は、側プレート4の長手方向の中央位置即ち長辺の中点よりも、洗浄装置の正面側に寄っている。但し、このようなノズル61の配置や個数は変更可能である。
上述してきた各側プレート4のノズル61…61は、洗浄液を低圧で噴射する低圧ノズルである。
この他、図2(II)〜(V)へ示すように、上記ノズル61よりも高圧で洗浄液を噴射する高圧ノズル64を備えるものとして実施することができる。
この高圧ノズル64は、何れの側プレート4においても、上記低圧ノズルにて構成されたノズル群60と側プレート4の上端との間に配置されている。
高圧ノズル64は、洗浄するワークWの背面側に配される側プレート4(図2(II))と、洗浄するワークWの正面側に配される側プレート4(図2(III))では、2個設けられ、平面視において、各高圧ノズル64は、側プレート4の長手方向の中央位置即ち長辺の中点から左右へ、当該中点から等距離離れた位置に設けられている。
高圧ノズル64は、洗浄するワークWの右側面側に配される側プレート4(図2(IV))と、洗浄するワークWの左側面側に配される側プレート4(図2(V))では、側プレート4の長手方向の中央位置即ち長辺の中点に1個設けられている。
但し、上記の各ノズル61,64の配置は、例示であり、自由に変更することができる。
尚、図示は省略するが、高圧ノズル64の実施に当たり、高圧ノズル64用の加圧室を、低圧ノズル61用の加圧室62とは別に設けて実施することができる。この高圧ノズル64用の加圧室周辺の構成については、上記低圧ノズル61の加圧室62と同様である。
また、上記の高圧を発生させる圧力の調整を高圧ノズル64側にて行うものとし、低圧ノズル61用の加圧室62を高圧ノズル64と共用するものとしても実施できる。
(プレート移動部5)
図2(I)へ示す通り、プレート移動部5は、床プレート3上に運ばれたワークWから離れた位置に配置された各側プレート4…4を移動させて、上記の通りワークWに近付け、側プレート4…4にてワークWを取り囲ませる。この実施の形態において、プレート移動部5は、各側プレート4…4に対応する、ピストン部51と、当該ピストン部51を収容するシリンダ部52と、ピストン部51をシリンダ部52から伸縮させる動力部(図示せず。)とを夫々備える。動力部は、油圧や空気圧などの流体圧によってピストン部51をシリンダ部52から伸縮させる。
各ピストン部51の先端に上記側プレート4の夫々が取り付けられている。側プレート4において、ピストン部51の取り付け面と反対側の面は、洗浄するワークWを臨む面であり、上記各ノズル61,64が設けられた面である。
この実施の形態において、ピストン部51は、シリンダ部52から水平に伸縮し、側プレート4を、床プレート3の上面で摺動させる。
ピストン部51の作動により、側プレート4…4同士は近づき、横方向即ち長手方向両端を隣接する側プレート4,4の長手方向端部と当接させて、床プレート3上面と共に洗浄するワークWを取り囲み、ノズル61,64から噴射された洗浄液の溜まり場即ち液溜まりを構成する。具体的には、ピストン部51をシリンダ部52から伸ばすことにより、ピストン部51先端の側プレート4…4同士を接近させて洗浄するワークWを各側プレート4…4にて取り囲む。ピストン部51をシリンダ部52へ縮めることにより、ピストン部51先端の側プレート4…4を元の位置に後退させる。上記側プレート4…4の集合により、側プレート4…4に囲まれた空間の内側に一時的に溜められた洗浄液は、側プレート4…4の離散により、互いに隣接する側プレート4,4間から流れ出る。
上記離散時の隣接する側プレート4,4間の隙間は、迅速で円滑な排水ができるものであればよい。
このように隣接する側プレート4,4の横方向の端部同士が離れることにより、ワーク周囲に溜めた洗浄水を一気に排水することができ、床プレート3が、排水口12(図3(II)(III))の真上に配置されたことと相俟って、本システムにおいて、洗浄液の浄化・循環を迅速に行うことができる。
噴射部6において、側プレート4…4同士が離れた状態でも、上記の通り、各側プレート4…4が洗浄するワークWを取り囲んで近接した状態でも、何れの状態においても、ノズル61,62から洗浄液を噴射することが可能である。
この実施の形態において、洗浄処理室1の床11には、使用後の垂れ流された洗浄液を排出口12へ向けて排出するダクト33が、床プレート3を取り囲むように設けられており、当該ダクト33に上記シリンダ部52が取り付けられている。
(水切り装置b)
図1(I)へ示す通り、水切り装置bは、洗浄装置a即ち床プレート3と、異なる位置に設けられた水切り用ブース9と、当該水切り用ブースに設けられた空気噴射用のエアノズル(図示しない。)とを備えるエアブロー部である。水切り用ブース9は、床プレート3と同様のテーブルである。但し、エアノズルは固定されている。
把持装置8は、床プレート3から、洗浄後のワークWを乾燥装置bの水切り用ブース9へ移動させて、水切り用ブース9内にてワークWを支持する。
水切り装置bにおいて、上記エアノズルから空気をワークWへ吹き付けて、即ちエアブローにて水分を飛ばす。
(乾燥装置c)
図1(I)へ示す通り、乾燥装置cは、洗浄処理室1内に設けられた、真空ポンプ10と、真空室14とにて構成されている。真空ポンプ10は、真空室14内を減圧することができる。
乾燥装置cの真空室14は、第2コンベア22の洗浄処理室1の室内側の端部に配置されている。
第2コンベア22は、把持装置8によってシャトルの上に載せられた水切り後のワークを、シャトルを後進させることによって真空室14内へ収容することができる。ワークWを収容後、真空室14は開閉蓋にて密閉される。前述の真空ポンプ10の稼働によって、真空室14内は、減圧される。当該減圧によって、真空室14は、水切り後のワークWを乾燥させる。
乾燥後のワークWは、第2コンベア22がシャトルを前進させることによって、洗浄処理室1の外部へ搬出される。
(把持装置8)
図1(I)及び図3へ示す通り、把持装置8は、第1コンベア21から洗浄処理室1内へ送られてきたワークWを摘みあげて、床プレート3の上方へ移動させる。側プレート4…4の噴射部6にて当該ワークWを洗浄する間、把持装置8は、当該ワークWを、床プレート3の上面から上方に間隔を開けて支持することができる。但し、副噴射部34による洗浄液の噴射を行わない場合など、当該ワークWを床プレート3の上面に乗せて保持するものとしてもよい。
把持装置8は、図1及び図3へ示す通り、多軸のロボットアームを採用することができる。図示した把持装置8は、6軸のロボットアームである。
このロボットアームにて、洗浄するワークWをクランプして、上記の通り、第1コンベア21から床プレート3の上方へ移動させ、支持するものとすればよい。
図1(I)へ示す通り、洗浄処理室1内には、ロボットアーム先端の把持部分を構成するクランプツールについて、交換用の当該クランプツールを置くツールチェンジ棚13,13が備えられている。
洗浄処理室1内において、第1コンベア21と、洗浄装置aと、水切り装置bと、第2コンベア22とは、把持装置8のクランプツールが届く範囲に設置されているのである。
把持装置8である多軸のロボットアームは、洗浄装置aにおいて、噴射部6のノズルに対してクランプしているワークWの向きを自由に変えて、ワークW各部に洗浄液を当てて行くことができる。また。把持装置8である多軸のロボットアームは、水切り装置bにおいて、エアノズルに対してクランプしているワークWの向きを自由に変えて、ワークW各部に空気を当てて行くことができる。
(浄化部7)
図1(I)(III)へ示す通り、洗浄液の浄化部7は、洗浄処理室1の外部に設置されている。浄化部7は、ドラムフィルタ71などの洗浄液の濾過手段を備え、使用後の洗浄液を浄化することができる。
浄化部7には、前述の通り、噴射部6のホース63が接続されており(接続部は図示しない。)、浄化された洗浄液は浄化部7から噴射部6へ供給される。副噴射部34についても同様である。
使用後の洗浄液は、洗浄処理室1の床11に設けられた上記ダクト33を通じて、洗浄処理室1の排出口12に送られる(図3(II)(III))。排出口12は、浄化部7へ通じる通路(図示せず。)に連絡する。当該通路を通じて使用後の洗浄液は、浄化部7へ送られる。
図1(III)へ示す通り、浄化部7は、スラッジの排出部72を備える。排出部72から排出されたスラッジは、台車73へ積載されて他へ運ばれる。
(制御部100)
図1(I)へ示す通り、制御部100は、ワーク洗浄システムの各装置を制御し、後述する各工程を遂行するものであり、中央情報処理装置即ちCPUと、ハードディスクやメモリチップに代表される記憶部と、設定を入力し変更する入力部である操作盤と、出力部とを備える。
制御部100の出力部は、洗浄処理室1の、洗浄装置aと、水切り装置bと、乾燥装置cと、把持装置8と、移送ライン2と、浄化部3の、夫々を、記憶部に記憶する情報に基づいて作動させる。制御部100の出力部と各装置との結線は図示を省略する。
オペレータは、操作盤を通じて、洗浄装置の各部の動作設定や洗浄液の調節を行うことができる。
(システムの動作フロー)
本願発明のワーク洗浄方法は、制御部100に設定された情報に基づき、ローディング工程、洗浄工程、水切り工程、乾燥工程、アンローディング工程を順次遂行するものである。
以下、当該各工程について、順に説明する。
(ローディング工程)
図1(I)へ示す通り、先ず、洗浄以前の工程に用いる他の装置より、洗浄するワークWを第1コンベア21のシャトルに載置する。第1コンベア21の稼働にて洗浄処理室1の入口から洗浄処理室1内へ当該ワークWが搬入される。
把持装置8は、シリンダブロックやシリンダヘッドといった種類の異なるワークWに応じたクランプツールを、ツールチェンジ棚13から選択して、先端に装着し、ワークWの搬入を待機している。
把持装置8は、搬入されたワークWを摘み上げ、第1コンベア21のシャトルから当該ワークWを、洗浄装置aの床プレート3の上方へ移動させる。
(洗浄工程)
図1(I)、図2及び図3へ示す通り、床プレート3上にワークWが移動してくると、プレート移動部5により各側プレート4…4が移動して接近し当該ワークWを取り囲む。即ち、床プレート3上を液溜まりの側部を構成する各側プレート4…4が摺動し、側プレート4…4の長手方向の両端同士が当接してワークWを取り囲むと、噴射部6のノズル61,62からワークに向け洗浄液が噴射される。
床プレート3上方において、把持装置8は、クランプしているワークWの向きを変えることにより、当該ワークWに対し噴射部6のノズル61,64から洗浄液を噴射する位置を順次変えて行く。
数秒で、側プレート4…4に取り囲まれた空間に洗浄液が溜まり、ワークWを水中洗浄する。
但し、側プレート4…4に取り囲まれた空間に先に洗浄液を溜めてから洗浄を行うものとしてもよい。
洗浄後、プレート移動部5により各側プレート4…4を元の位置に後退させることにより、隣接する側プレート4,4間から、瞬時に溜まっていた洗浄液を排出することができる。排出した洗浄液は、浄化部7に回収され浄化される。
一方、ワークW表面の汚れのみ落としたい場合は、側プレート4の長手方向の両端を他の側プレート4,4の長手方向端部と当接させないことにより洗浄液を溜めずにおき即ち水中洗浄を行わずに、空中で洗浄液を噴射して洗浄を行う空中洗浄を実施することができる。
更に、上記空中洗浄と水中洗浄の双方を実施することもできる。
ワークの特性や種類に応じ、制御部100における情報の設定により、空中洗浄と、水中洗浄と、空中・水中双方の洗浄とから、選択して、適切な洗浄をワークに施せばよい。
(水切り工程)
洗浄後、図1(I)(II)へ示す通り、把持装置8は、ワークWをクランプして、洗浄装置aの床プレート3上方から、水切り装置b即ちエアブロー部の水切り用ブース9へ移動させる。
エアノズルは、水切り用ブース9内のワークWへ空気を吹き付けて水分を飛ばす。
把持装置8は、エアブロー中もワークWを支持し続けると共に、エアノズルに対するワークWの向きを順次変えて、ワークW表面各部の水分を満遍なく飛ばす。
(乾燥工程)
水切り後、把持装置8は、ワークWをクランプしたまま、水切り装置bの水切り用ブースから、第2コンベア22のシャトル上へワークWを移動させる。
シャトル上にワークWを置いた後、把持装置8は、ワークWのクランプを解除する。即ち、把持装置8は、第2コンベア22のシャトル上にてワークWを解放する。
ワークW解放後、把持装置8は、次のワークWの処理に移行する。
把持装置8から解放された後のワークWの移動は、上記第2コンベア22によって行われる。即ち、シャトルを後進させることによって、真空室14内へ水切り後の当該ワークWを引き込む。真空室14が開閉蓋を閉じた後、真空ポンプ10が稼働して、真空室14内を減圧し、ワークWを乾燥させる。
上記にて、把持装置8は、ワークWの乾燥中、次のワークWの処理を行うことができる。
(アンローディング工程)
乾燥後、第2コンベア22のシャトルは、真空室14からワークWを移動させ、出口から洗浄処理室1の外部へワークWを搬出する。この後の他の工程で用いられる装置によって、搬出されたワークWはシャトルから他へ運ばれる。
(変更例)
上記の実施の形態において、液溜まりの側部を構成する側プレート4…4は、夫々矩形の板とした。そして4枚の側プレート4…4にて平面視矩形を呈して、ワークWを取り囲むものとした。但し、液溜まりの側部を構成する側プレート4は、4枚に限定するものではなく、例えば3枚の側プレート4…4にて、平面視三角形を呈してワークWを取り囲むものとしても実施できる。更に、5枚以上の側プレート4…4で、平面視五角形以上の多角形を呈してワークWを取り囲むものとしても実施できる。
更に、液溜まりの側部を構成する側プレート4は、平らな板に限定するものではなく、平面視弧状に湾曲した即ち反ったものであっても実施できる。この場合、平面視において、円を呈してワークWを取り囲むものとしても実施できる。従って、3枚以上の側プレート4…4を用いるものに限らず、2枚の側プレート4,4にてワークWを取り囲むものとして実施することが可能である。更には、平面視において、直線状のプレートと曲線状のプレートとを組み合わせるものとしてもよい。また、夫々平面視略コの字或いは略L字型の、2つのプレートを用いるものとし、プレート同士が近接することにより、平面視において、矩形を呈するものとしても実施できる。
また、プレート移動部5は、床プレート3に沿って、液溜まりの側部を構成する各側プレート4…4を摺動させ、側プレート同士を近接離反させるものとした。この他、液溜まりの側部を構成する側プレート4…4は、上下に移動して床プレート3上にてワークWを取り囲むものとしても実施でき、また、各側プレート4…4同士は、上記以外の方向へ移動可能とすることによって、集合し離散するものとしても実施できる。
図1〜図3へ示す実施の形態では、噴射部6のノズル61,64は、側プレート4に設けられたものであった。即ち、側プレート4は、ノズルを有するノズルプレートである。この他、噴射部のノズルは、側プレート4とは別に設けられたものとしても実施できる。ノズルを側プレート4と別体とする場合、ノズル専用の移動部を備えるものとしてもよいが、プレート移動部に取り付けられて、側プレート4と共に移動するものとしても実施できる。
液溜まりの側部を構成する全ての側プレート4…4が移動する以外に、一部の側プレート4…4は、移動せず、他の側プレート4の集合位置に固定されたものとしても実施できる。
ワークWを取り囲むのは全て側プレート4…4に頼るものに限定するものではなく、一部洗浄処理室1の内壁や他の設置物の側面などを利用して側プレート4…4と共にワークWを取り囲むものとしても実施できる。
床プレート3も、プレートとして、プレート移動部により上下できるものとし、上方へ移動することにより、側プレート4…4と共に洗浄液の液溜まりを一時的に形成するものとしてもよい。
また、図示した実施の形態において、水中洗浄の場合、隣接する側プレート4,4同士は、端部を完全に当接させ密着させるものとした。しかし、隣接する側プレート4,4の端部同士を完全に当接させずに即ち端部間に隙間が開いた状態にて、水中洗浄を行うものとしても実施できる。噴射部6の噴射による洗浄液の給水速度が、上記隙間からの排水速度を上回れば洗浄液を溜めることができるからである。
プレート移動部5については、上記のピストンとシリンダとを用いるものに限定するものではなく、エアシリンダやリンク機構など、周知の他の移動装置を用いるものとしても実施できる。
また、噴射部6は、低圧ノズルと共に高圧ノズルを備えるものを例示したが、何れか一種のノズルのみ備えるものとしても実施できる。
1 洗浄処理室
2 移送ライン
3 床プレート
4 側プレート
5 プレート移動部
6 噴射部
7 浄化部
8 把持装置

Claims (5)

  1. ワークを洗浄するワーク洗浄装置において、
    洗浄液の噴射部と、複数のプレートと、プレート移動部とを備え、
    上記噴射部は、ワークに対して洗浄液を噴射するものであり、
    上記プレート移動部は、少なくとも一部のプレートを移動させて、ワークの周囲を各プレートにて取り囲むことにより、洗浄液の液溜まりを形成し、且つ、移動させたプレートを元の位置に後退させることにより、溜まった洗浄液をプレートとプレートとの間に形成される空間から排出きるものであることを特徴とするワーク洗浄装置。
  2. 上記噴射部は、1つ又は複数の噴射用のノズルを備え、
    上記プレートの少なくとも一部のプレートは、上記ノズルを備えたノズルプレートであることを特徴とする請求項1記載のワーク洗浄装置。
  3. 一部のプレートは、液溜まりの底部を構成し、他のプレートは、液溜まりの側部を構成し、
    液溜まりの底部を構成するプレートは、ワークを洗浄する位置に固定され、
    プレート移動部は、液溜まりの側部を構成するプレートを、液溜まりの底部を構成するプレートの上面に沿って摺動させて、液溜まりの側部を構成する当該プレート同士を近づけ、液溜まりの底部を構成するプレート上面において洗浄するワークの周囲を、液溜まりの側部を構成するプレートにて取り囲むことにより、液溜まりの底部を構成するプレート上に洗浄液の上記液溜まりを形成し、且つ、摺動させた液溜まりの側部を構成するプレートを元の位置に後退させることにより、液溜まりの底部を構成するプレート上面において、溜まった洗浄液を液溜まりの側部を構成するプレート間から排出することを特徴とする請求項1又は2記載のワーク洗浄装置。
  4. 移送ラインから移送されてくるワークを、洗浄液にて洗浄するワーク洗浄システムにおいて、
    洗浄処理室と、浄化部と、洗浄処理室内に配置された、上記ワーク洗浄装置と、乾燥装置と、把持装置とを備え、
    移送ラインは、ワークを洗浄処理室へ搬入する第1コンベアと、洗浄後のワークを洗浄処理室より搬出する第2コンベアとを備え、
    把持装置は、第1コンベアから洗浄するワークを摘み上げてワーク洗浄装置に当該ワークを移動させワーク洗浄装置にてワークを洗浄する間ワークを支持し、把持装置は、洗浄後のワークを第2コンベアに移動させてワークを解放するものであり、
    第2コンベアの洗浄処理室内側には、上記乾燥装置が配置され、第2コンベアは、ワークを後進させて乾燥装置に配置し、ワークを前進させて洗浄処理室の外部へ搬出するものであり、
    浄化部は、洗浄に使用された洗浄液を浄化して洗浄装置の噴射部に供給するものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のワーク洗浄システム。
  5. 移送ラインから移送されてくるワークを、洗浄液にて洗浄するワーク洗浄方法において、
    洗浄処理室と、浄化部と、夫々洗浄処理室内に配置された、上記ワーク洗浄装置と、乾燥装置と、把持装置とを用い、
    移送ラインには、ワークを洗浄処理室へ搬入する第1コンベアと、洗浄後のワークを洗浄処理室より搬出する第2コンベアとを備えたものを採用し、
    第2コンベアの洗浄処理室内側には、上記乾燥装置が配置され、
    浄化部には、洗浄に使用された洗浄液を浄化して洗浄装置の噴射部へ供給するものを採用し、
    少なくとも、ローディング工程と、洗浄工程と、乾燥工程と、アンローディング工程とを順に遂行するものであり、
    ローディング工程において、把持装置により、第1コンベアから洗浄するワークを摘み上げてワーク洗浄装置に当該ワークを移動させ、
    洗浄工程において、ワーク洗浄装置によりワークを洗浄し、当該洗浄の間把持装置にて洗浄中のワークを支持し、
    把持装置にて、洗浄後のワークを、第2コンベアに移動させて解放し、
    乾燥工程において、第2コンベアにより、ワークを後進させて乾燥装置に配置し、乾燥装置にて、ワークの乾燥を行い、
    アンローディング工程において、第2コンベアにより、乾燥後のワークを乾燥装置から前進させて洗浄処理室の外部へ搬出するものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のワーク洗浄システム。
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