JP2012169515A - Ptc素子および発熱モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 Pbを使用することなく室温抵抗率を低減しながらも優れたジャンプ特性を示し、且つ経時変化を低減したPTC素子と発熱モジュールを提供する。
【解決手段】 少なくとも2つのオーミック電極と、前記電極の間に配置されたBaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物とを有するPTC素子であって、前記半導体磁器組成物が、組成式を[(Bi-Na)(Ba1−y−θθ1−x]Ti1−z(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種、AはCa、Srのうち少なくとも一種、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)と表し、前記x、y、z、θが、0<x≦0.30、0≦y≦0.020、0≦z≦0.010、0≦θ≦0.20を満足し、前記電極と半導体磁器組成物の界面において電極のオーミック成分と半導体磁器組成物が接触していない面積の割合が25%以下としたPTC素子である。
【選択図】 図5

Description

この発明は、PTCサーミスタ、PTCヒータ、PTCスイッチ、温度検知器などに用いられる、正の抵抗温度係数を有する半導体磁器組成物を有するPTC素子と、これを用いた発熱モジュールに関する。
従来、PTCR特性(正の抵抗率温度係数:Positive Temperature Coefficient of Resistivity)を示す材料としてBaTiOに様々な半導体化元素を加えた半導体磁器組成物(PTC材料)が提案されている。これらの半導体磁器組成物は、キュリー点以上の高温になると急激に抵抗値が増大する特性を有するので、PTCサーミスタ、PTCヒータ、PTCスイッチ、温度検知器などに用いられる。これらのキュリー温度は120℃前後であるが、用途に応じてキュリー温度をシフトさせることが必要になる。尚、本発明では、PTCR特性とジャンプ特性を区別せず、以下ジャンプ特性と記して説明する。
例えば、BaTiOにSrTiOを添加することによってキュリー温度をシフトさせることが提案されているが、この場合、キュリー温度は負の方向にのみシフトし、正の方向にはシフトしない。現在、キュリー温度を正の方向にシフトさせる添加元素として知られているのはPbTiOである。しかし、PbTiOは環境汚染を引き起こす元素を含有するため、近年、PbTiOを使用しない材料が要望されている。
PTC材料における大きな特徴は、PTC材料の抵抗率がキュリー点で急激に高くなること(ジャンプ特性)にあるが、これは、結晶粒界に形成された抵抗(ショットキー障壁による抵抗)が増大するために起こると考えられている。PTC材料の特性としては、この抵抗率のジャンプ特性が高く(=抵抗温度係数が高く)、かつ室温での抵抗率は低い値で安定したものが要求されている。
特許文献1のようなPbを含有しないPTC材料は、ジャンプ特性に優れているものは室温抵抗率(25℃における電気抵抗率)が高く、ジャンプ特性に劣るものは室温抵抗率が低くなり過ぎるという傾向があり、安定した室温抵抗率と優れたジャンプ特性を両立することができないという問題があった。
そこで本発明者らは先に、上述した従来のBaTiO系半導体磁器の問題を解決するため、Pbを使用することなく、キュリー温度を正の方向へシフトすることができるとともに、室温抵抗率を大幅に低下させながらも優れたジャンプ特性を示すものとして、(BaR)TiO仮焼粉(Rは半導体化元素でLa、Dy、Eu、Gd、Yの少なくとも一種)と(BiNa)TiO仮焼粉との混合仮焼粉を成形、焼結して得られた半導体磁器組成物であって、組成式を[(BiNa)(Ba1−y1−x]TiOと表し、前記x、yが0<x≦0.2、0<y≦0.02を満足し、BiとNaの比が、Bi/Na=0.78〜1の関係にある半導体磁器組成物及びその製造方法を特許文献2で提案した。
また、特許文献3では、PTC材料と外部電極との間の界面抵抗の低減に着目し、AgとZnを含む第1の電極層と、第1の電極層上にAgと結合材からなる第2の電極層と、第2の電極層上にNiを含む第3電極層と、第3の電極層上にSnを含む第4の電極層とからなる外部電極を構成することにより界面抵抗の発生を抑え、よって電極全体の抵抗値の増大を抑制するPTCサーミスタが提案されている。
特開昭56−169301号公報 国際公開WO2006/118274A1号公報 特開2010−40560号公報
特許文献2の半導体磁器組成物は、Pbを使用することなくキュリー温度を正の方向にシフトさせ、室温抵抗率を低減しながらも優れたジャンプ特性を示す。しかし、これまでの発明者らの研究の結果、材料と電極界面に高い界面抵抗層が存在し、それが室温抵抗の低減を妨げ、さらに経時変化の原因になることが明らかになってきた。他方、特許文献3では界面抵抗を低減できることの開示はあるものの4層構造となることから、より単純な構造が求められる。また、特許文献3では、第1層をAgとZn電極によるオーミック接触となし、第2層をAgと結合剤で形成した電極構造とすることにより抵抗値の増大を抑制できると述べている。しかし、この電極構造を特許文献2のようにBaTiOのBaの一部がBi−Naで置換されたPTC材料に単に用いても界面における界面抵抗は低減しないことが明らかになっている。
そこで、本発明の目的は、BaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物において、この材料と電極の界面における界面抵抗を低減させて経時変化を低減することにある。そして、優れたジャンプ特性を有するとともに経時変化を低減し、さらに室温抵抗率が低い値で安定したPTC素子を提供することである。
また、本発明の他の目的は、上記PTC素子を用いた安全性と耐久性の高い発熱モジュールを提供することである。
これまでの本発明者らの鋭意研究の結果、BaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物(以下、PTC材料と言うことがある。)は、オーミック電極を形成するとその界面における界面抵抗が全体の電気抵抗に対して無視できないほど高くなることが分かっており、これが室温抵抗低減を妨げ、かつ経時変化の原因になっていることが分かった。この高抵抗になる原因を調査したところ、電極中のオーミック成分がPTC材料に接触していない部分が存在し、この部分が界面抵抗を高くしていることを突き止め、本発明に至った。
すなわち、本発明は、少なくとも2つのオーミック電極と、前記電極の間に配置されたBaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物とを有するPTC素子であって、前記半導体磁器組成物が、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]Ti1−z(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種、AはCa、Srのうち少なくとも一種、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)と表し、前記x、y、z、θが、0<x≦0.30、0≦y≦0.020、0≦z≦0.010、0≦θ≦0.20を満足し、前記電極と半導体磁器組成物の界面において電極のオーミック成分と半導体磁器組成物が接触していない面積の割合が25%以下であることを特徴とするPTC素子である。
このPTC材料は、BaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物の中でも界面の界面抵抗が高くなる組成であるので、経時変化の低減効果をより高く得ることが出来る。上記組成式において、A元素は必ずしも含んでいなくても良い。従って、このときの組成式は[(Bi-Na)(Ba1−y1−x]Ti1−z(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)と表し、前記x、yが、0<x≦0.30、0≦y≦0.020、0≦z≦0.010を満足すれば良い。ここでxの範囲を0を超え0.30以下とすることで所望のキュリー温度を制御することができる。xが0.30を超えてしまうと異相ができ易くなるため好ましくない。また、yの範囲を0以上、0.020以下、zの範囲を0以上、0.010以下とすることで室温抵抗率を小さくすることが出来る。y及びzが0でも実施できるが0だと室温抵抗率が50Ω・cmに近くなりヒーター素子としての効率が比較的悪くなる。ただし、yが0.020、zが0.010を超えると室温抵抗が高くなるためヒーター素子としての効率が低くなり好ましくない。
また、A元素を含む組成は、Baサイトの一部をSr、Caで置換している以外は上記組成と共通しているので説明は省略するが、Sr及びCaで置換すると電極のオーミック成分とPTC材料の親和性が高くなり、電極のオーミック成分とPTC材料の接触する面積が増加し界面抵抗をより低減できる。ここでθが0.20を超えると抵抗温度係数αが7%/℃未満となりヒーター素子としての安全性が低く(熱暴走の危険)なるため好ましくない。
かかる構成により、材料と電極の界面における界面抵抗を低減することができる。ここで電極のオーミック成分とPTC材料が接触していない面積の割合が25%よりも広いと界面に形成される界面抵抗が大きくなり室温抵抗率が低減できず、経時変化を低減することが出来難くなるため好ましくない。望ましくは21%以下で、さらに望ましくは15%以下である。
また、本発明のPTC素子は、前記オーミック電極が、その電極材料を構成する金属成分を100重量%としたとき、Agが0重量%を含み51重量%以下、残部をNi、Al、Sn、Zn、Sbのいずれか一種以上の卑金属元素からなる合金もしくは混合物としたものである。
貴金属成分と卑金属成分が混合された材料を電極に用いる場合には、電極を形成する際に卑金属成分と貴金属成分が合金を形成し、卑金属成分単体、卑金属成分と貴金属成分の合金、貴金属成分単体の3種類の層が混在する組織となる。電極と材料界面では、上記三つの層のうち貴金属成分が単体でPTC材料と接触している部分が存在すると、この部位は高抵抗になるばかりでなく、密着力不足で電極が剥がれやすく経時変化の原因になってしまうため、電極材料としては卑金属元素の割合を49重量%以上とすることで貴金属成分が単体で材料と接する面積を減らして界面抵抗を低減し、素子抵抗が低く、経時変化を抑制したPTC素子を得ることができる。卑金属成分が49重量%未満になると貴金属成分であるAgが単体で電極とPTC材料の界面に存在しやすくなり、電極のオーミック成分がPTC材料の接触していない面積を25%以下とすることが出来難くなるため好ましくない。望ましくは49重量%以上、65重量%以下で、さらに望ましくは50重量%以上、56重量%以下である。卑金属の割合が多くなると電極形成時に酸化されやすく、65重量%を超えると界面に形成される界面抵抗が増加する傾向がある。卑金属の酸化物はPTC材料との接合性が悪いため、電極と材料の間に隙間が形成されやすくなるためである。
本発明の別の発明は、上記に記載したPTC素子と、このPTC素子に設けられた電力供給電極とを備えることを特徴とする発熱モジュールである。
上記したPTC素子を用いることで効率が良く、経時変化の小さな安全性の高い発熱モジュールを提供することができる。
本発明によれば、BaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物において、Pbを使用することなく優れたジャンプ特性と経時変化を低減したPTC素子を提供できる。
また、別の本発明によれば、上記PTC素子を用いた安全性と耐久性の高い発熱モジュールを提供できる。
本発明の実施例のPTC素子の電極と材料の界面のEPMA分析結果の一例を示す説明図で、Agのマッピングである。 図1と同様の説明図で、Znのマッピングである。 図1と同様の説明図で、酸素のマッピングである。 図1と同様の説明図で、Tiのマッピングである。 図1の酸素のマップを拡大したもので、界面における接触面積について説明する図である。 図5をトレースした模式図である。 本発明のPTC素子を用いた加熱装置(発熱モジュール)を示す模式図である。 本発明の別の発熱モジュールであって、その一部を切り欠いて示す斜視図である。
以下、本発明のPTC素子の電極と材料の界面の形態について説明を加える。
まず、本発明で言う電極のオーミック成分とは卑金属元素を含有した成分を指す。本発明のPTC素子のような半導体材料と電極の接合では、通常のAgやAu、Ptなどの貴金属を接合させると界面に酸化物層が介在して非常に大きな界面抵抗が形成されることが知られている。この界面抵抗を小さくするには、ZnやNiなどの卑金属を第一層として形成して電極形成時に電極と材料の界面にできる酸化物層を卑金属が酸化されることで取り除いて界面抵抗を低減し、さらに使用中の卑金属電極の酸化による経時変化を防ぐためにAgなどの貴金属をカバー電極として用いる方法が採られている。しかし、電極形成時に卑金属成分が過度に酸化されることを防ぐため、貴金属成分と卑金属成分が混合された電極とすることも行われる。
貴金属成分と卑金属成分が混合された材料を電極に用いる場合には、電極形成時に卑金属成分と貴金属成分が合金を形成し、卑金属成分単体、卑金属成分と貴金属成分の合金、貴金属成分単体の3種類の層が混在する組織となる。電極と材料界面では、上記3つの層のうち貴金属成分が単体でPTC材料と接触している部分が存在すると、この部位は高抵抗になるばかりでなく、密着力不足で電極が剥がれやすく経時変化の原因になっていることを突き止めた。また、卑金属成分のみで電極を形成した場合にも、電極がPTC材料に接触していない部分が存在し、その部位は抵抗が高く、電極剥離の起点になりやすいため経時変化の原因となる。
そこで、本発明では電極とPTC材料の界面において、電極のオーミック成分とPTC材料との界面の形態に着目し、この界面において電極と材料が接触していない面積の割合を25%以下とすることで、素子全体の抵抗を下げ、よって経時変化を大幅に低減したPTC素子を実現することができたものである。
ここで電極のオーミック成分とPTC材料が接していない面積の割合は、電子針微小部分析装置(Electron Probe Micro Analyzer 以下、EPMAと言う。)のマッピングなどでオーミック成分と貴金属成分の分布を割り出し、材料成分とオーミック成分が接していない部分を測定することで算出することができる。図1〜図4にAg−Zn電極とPTC材料の界面の分析例を示す。図1がAgのマッピング、図2がZnのマッピング、図3が酸素のマッピング、図4がTiのマッピングを示している。材料成分は酸化物であるため酸素が検出され(図3において5aで示したように白く見える部分)、またこの電極のオーミック成分Znは焼付け時に酸化されるために材料成分と同様に酸素が検出される(図3において5に示したように白く見える部分)。このため、電極のオーミック成分と材料が接触しているとEPMAでは連続的に酸素が検出される。しかし、界面に酸化され難い貴金属成分が偏析している箇所や、密着不良で隙間が存在する箇所は酸素が検出されない(図3の6で示した部分)。従い、図3に示されるように密着不良箇所は酸素が検出されない黒く見える部分として現れ、白く見える酸素部分は卑金属成分かPTC材料のいずれかが存在している部分として現れたマップが得られる。このマップを元に下記する測定手段によりオーミック成分が接触していない面積Sa(非接触面積)を算出する。
まずTiのマッピングを元に材料と電極の界面のラインを決定する。具体的にはTiが検出される一番上側のライン(図4の50a、50bで示した部分)を材料と電極の界面のラインとする。次のこの界面のラインを酸素マッピングの図に当てはめ(図3の60a、60bで示した部分)、ライン上に接触している電極部の白い部分の長さLz(例:図3の5bで示した部分)と黒い部分(例:図3の6で示した部分)の長さLaを測定する。以上で黒っぽく見える線分の合計と白っぽく見える線分の合計をそれぞれ測定し、Laの割合(La/La+Lz)を算出する。この線分の割合は面積に反映され比例するのでLa=Saとし面積の割合として求め、この線分の割合を面積の割合を示す指標とした。
また、界面に形成される界面抵抗は直接には測定できないので以下のように定義した。まず、両端面に電極を設けたそれぞれ厚みの異なる複数のPTC素子を用意し、25℃におけるそれぞれのPTC材料の抵抗値を測定し、横軸にPTC素子の厚み、縦軸に抵抗値をプロットしたデータを取る。このデータから厚みと抵抗値との間の近似直線を求め、所定温度の近似直線の厚みが0の時の抵抗値を便宜上求め、この厚み0の時の抵抗値を素子の両面に形成した電極面積の半分の値で割って界面における界面抵抗(Ω/cm)と定義した。言い換えれば近似直線の傾きが単位厚さあたりの材料の抵抗値を示しており、縦軸の切片がPTC材料と電極の界面抵抗を示しているものと見なした。
次に、この発明に用いるPTC材料、及びこのPTC素子を得るための製造方法の一例を説明する。
PTC材料の製造方法において、組成式[(Bi−Na)(Ba1−y1−x]Ti1−zの製造に際して、(BaR)TiMO仮焼粉からなる各仮焼粉(以下、BT仮焼粉という。)と(Bi−Na)TiO仮焼粉からなる仮焼粉(以下、BNT仮焼粉という。)を別々に用意する。その後、上記BT仮焼粉とBNT仮焼粉を適宜混合した混合仮焼粉を用いて成形体を製造する。このようにBT仮焼粉とBNT仮焼粉を別途用意し、これらを混合した混合仮焼粉を成形して焼結する分割仮焼法を採用することが好ましい。
また、組成式[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]Ti1−zの製造に際しては、(BaRA)(TiM)O仮焼粉からなる各仮焼粉(本発明では上記同様、BT仮焼粉という。)と、(Bi−Na)TiO仮焼粉からなるBNT仮焼粉を別々に用意する。その後は上記と同様に分割仮焼法を採用する。
上記2種類の組成系ともBaTiOのBaの一部をBi−Naで置換した材料であって、BNT仮焼粉を用意する過程が共通している。BT仮焼粉とBNT仮焼粉はそれぞれの原料粉末をそれぞれに応じた適正温度で仮焼することで得られる。例えば、BNT仮焼粉の原料粉は、通常TiO、Bi23、Na2CO3が用いられるが、Bi23は、これらの原料粉の中では融点が最も低いので焼成による揮散がより生じ易い。そこでBiが成るべく揮散しないで、かつNaの過反応が無いように700〜950℃の比較的低温で仮焼きする。一旦、BNT仮焼粉となした後は、BNT粉自体の融点は高い値で安定するので、BT仮焼粉と混合してもより高い温度で焼成できる。このように分割仮焼法の利点はBiの揮散とNaの過反応を抑え、秤量値に対しBi−Naの組成ずれの小さいBNT仮焼粉にできることにある。
分割仮焼法を用いることにより、BNT仮焼粉のBiの揮散が抑制され、Bi−Naの組成ずれを極力防止してBiとNaのモル比率Bi/Naを精度良く制御することができ、それら仮焼粉を混合して、成形、焼結することにより、室温における抵抗率が低く、キュリー温度のバラツキが抑制されたPTC材料が得られる。しかし、分割仮焼法は必須ではない。BiとNaの比は1:1を基本とするが、一括混合法等により仮焼工程などにおいて、Biが揮散してBiとNaの比にずれが生じたものでもよい。すなわち、Bi/Na比が配合時は1:1であるが、焼結体では1:1になっていない場合なども、この発明の組成物に含まれる。
仮焼粉の粉砕粉にPVAを10重量%添加し、混合した後、造粒装置によって造粒した。成形は1軸プレス装置で行い、400〜700℃で脱バインダ後、所定の焼結条件で焼結し焼結体を得る。得られた焼結体を切削して適宜形状のPTC素体となす。電極の形成方法は電極ペーストの焼付け、スパッタ、溶射、めっきなどの方法があるが、特に限定されるものではない。
但し、電極の形成条件としては300℃以上の温度に晒される時間は20分以上、1時間以下であることが望ましい。300℃以上の高温に卑金属が晒されると酸化が進み電極と材料の間に隙間が形成されやすくなってしまい、1時間以上の時間晒されると界面の界面抵抗が1Ω/cm以下とでき難くなるため好ましくない。また、20分よりも短い時間では材料と電極が密着するのに十分な時間が得られず界面の界面抵抗が高くなってしまうため好ましくない。望ましくは25分以上、50分以下、さらに望ましくは30分以上、40分以下である。
また、電極形成の雰囲気は通常大気で行うが、不活性ガス雰囲気中で行うことも出来る。不活性ガス雰囲気中で電極を形成することで、界面の酸化を抑え界面抵抗をさらに低減することが出来る。ここで言う不活性ガスは窒素やアルゴンガスなどを用いることができる。また、酸化を抑える目的で真空中で電極を形成しても良い。
電極の厚みはペーストの焼付けでは5〜30μm程度、スパッタでは100〜1000nm程度、溶射では10〜100μm程度、めっきでは5〜30μm程度であれば良い。また、本発明は材料に直接形成する電極のみを規定しているが、卑金属電極の酸化防止や、ハンダの濡れ性向上のために第2層目の電極(カバー電極)としてAg電極などを用いることもできる。また、さらに3層以上の電極構造とすることも可能である。
また、上記PTC材料を用いてシート成形し、厚さ数100μm程度のシート材を2種類用意し、このシートの一方に正極側の電極を、他方に負極側の電極を形成したシート成形体を1セットとし、これを複数セット積層して焼結体とする。この焼結体の端面に面した正電極同士また負電極同士を外部電極で接続する、いわゆる積層型PTC素子とすることもできる。なお、PTC材料シートの厚さは少なくとも20μm以上である必要がある。厚さが20μmよりも小さいと、焼成時に電極と材料の化学反応が進み特性が変化してしまうために好ましくない。20μm以上であれば安定した特性のPTC素子を得ることができる。
(実施例1)
分割仮焼法を用いて以下の半導体磁器組成物を得た。BaCO、TiO、Laの原料粉末を準備し、(Ba0.994La0.006)TiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
NaCO、Bi、TiOの原料粉末を準備し、Bi0.5Na0.5TiOとなるように秤量配合し、エタノール中で混合した。得られた混合原料粉末を、800℃で2時間大気中で仮焼し、BNT仮焼粉を用意した。
用意したBT仮焼粉とBNT仮焼粉をモル比で73:7となるように配合し、純水を媒体としてポットミルにより、混合仮焼粉の中心粒径が1.0μm〜2.0μmになるまで混合、粉砕した後、乾燥させた。該混合仮焼粉の粉砕粉にPVAを10重量%添加し、混合した後、造粒装置によって造粒した。得られた造粒粉を一軸プレス装置で成形し成形体となした。この成形体を700℃で脱バインダー後、酸素濃度0.01%(100ppm)の窒素雰囲気中にて1360℃で4時間保持し、その後徐冷して40×25×4mmの焼結体を得た。
得られた焼結体を10mm×10mm×1mm、10mm×10mm×0.75mm、10mm×10mm×0.50mm、10mm×10mm×0.25mmの板状に加工して試験片を4種類作製した。次に、電極材料の金属成分を100重量%としたときAgとZnの重量%を50:50とした電極ペーストを作製し、スクリーン印刷で10×10の面にそれぞれ塗布した。さらにカバー電極としてAgペーストを重ねてスクリーン印刷でそれぞれ塗布した。塗布した電極を150℃で乾燥後、大気中、昇温24℃/分、降温24℃/分、600℃、10分保持で焼き付けて電極を形成した。300℃以上の温度に素子が晒される時間は34分であった。なお、上記電極ペーストには、上記金属成分100重量%に対し、ガラスフリットを3重量%、有機バインダー25重量%を一律に添加した電極材料とした。以下の実施例、比較例でも同様とし金属成分の影響について評価した。
評価方法については以下の通りである。
(抵抗温度係数α)
抵抗温度係数αは、恒温槽で260℃まで昇温しながら抵抗−温度特性を測定して算出した。
尚、抵抗温度係数αは次式で定義される。
α=(lnR−lnR)×100/(T−T
は最大抵抗率、TはRを示す温度、Tはキュリー温度、RはTにおける抵抗率である。ここでTは抵抗率が室温抵抗率の2倍となる温度とした。
(室温抵抗率R25
室温抵抗率R25は、25℃、4端子法で測定した。
(経時変化)
通電試験はアルミフィン付きのヒーターに組み込み、風速4m/sで冷却しながら13Vを印加して1000時間行った。この時のフィンの温度は70℃であった。通電試験後の25℃での室温抵抗率を測定し、通電試験前と1000時間通電後の室温抵抗率の差を通電試験前の室温抵抗率で除して抵抗変化率(%)を求め、経時変化を調べた。
よって、経時変化率は次式で定義される。
{(1000時間放置した時の室温抵抗値)−(初期室温抵抗値)}/(初期室温抵抗値)×100(%)
(非接触面積の割合)
界面におけるオーミック成分とPTC材料が接触していない面積の割合は、EPMAの酸素マッピング(□50μmの領域を4箇所、計200μm)より算出した。上述したように材料成分は酸化物であるため酸素が検出され、また電極のオーミック成分は焼付け時に酸化されるために材料成分と同様に酸素が検出される。このため、電極のオーミック成分と材料が接触しているとEPMAでは連続的に酸素が検出されるが、界面に酸化され難い貴金属成分が偏析している箇所や、密着不良で隙間が存在する箇所は酸素が検出されない。このとき界面の酸素が検出されない部分はマップ上では酸素部分とは異なる色で表されるので、この領域を接触している部分と比較し、よってオーミック成分が接触していない面積(非接触面積)の割合を算出した。具体的には図5に示す酸素元素のマッピングを用いて50μmにおいて検出強度を示すカウント数16以下で黒っぽく見える線分La(図6の境界の外郭をなぞった部分10の合計)と、カウント数17以上で白っぽく見える線分Lz(図6の境界線部分9の合計)をそれぞれ測定し、Laの割合(La/La+Lz)を算出する。これを4箇所測定し、この平均値を算出した。この線分の割合は面積に反映され比例するのでLa=Saとし面積の割合として求めた。
(界面抵抗)
また、電極とPTC材料との界面に形成される界面抵抗は、上記電極を設けた厚みの異なる1mm、0.75mm、0.5mm、0.25mmのPTC素子を、それぞれ25℃で抵抗値を測定し、横軸に厚み、縦軸に抵抗値をプロットしたデータを取る。このデータから厚みと抵抗値との間の近似直線を求める。この近似直線をR=a・Δt+Rと表すと(Δt:厚み、R:PTC素子の抵抗値、a:材料の抵抗率)、グラフ上で厚みΔtが0の時の抵抗値Rを便宜的に算出することができる。本発明ではこの抵抗値Rを界面抵抗と見なした。
得られた結果を表1に示す。
その結果、室温抵抗率R25は24.1Ω・cm、電極のオーミック成分がPTC材料に接触していない面積の割合は21%、界面抵抗は0.41Ω/cm、キュリー温度163℃、抵抗温度係数αは7.5%/℃、経時変化は2.5%であった。
抵抗温度係数αは、数値が高いほどジャンプ特性に優れており用途は広がる。例えば、抵抗温度係数αが7%/℃以上あればセンサ用途やヒータ用途などのPTC素子として十分利用できる。また、室温抵抗率は、車載用の補助ヒータ等では50Ω・cm以下の低い値で安定していることが望ましい。それ以上であれば1000Ω・cm程度までは例えば蒸気発生モジュールなどに、1000Ω・cm以上では高い耐電圧の要求されるハイブリッド車、電気自動車用のヒータや発熱モジュール等の用途に利用できる。キュリー温度は、PTC素子の用途に応じてふさわしい温度があるので、例えば130℃〜200℃程度の温度幅があると様々な用途に適用可能である。そして、経時変化は小さいほど望ましいが、上記した13Vで1000時間通電したときの室温抵抗率の経時変化が5%以下であれば実用上問題ないレベルである。
以下の発明では、車載用の補助ヒータ等での用途を目的に、室温抵抗率R25が50Ω・cm以下、抵抗温度係数αが7%/℃以上、13Vで1000時間通電したときの室温抵抗率の経時変化が5%以下の特性値を目的に評価した。
(実施例2〜6)
実施例2〜6は、電極のAgとZnの比率を変えた例である。AgとZnの比率を変えた以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例2〜6の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例1〜2)
比較例1〜2は、電極のAgとZnの比率をさらに変えて本発明の範囲外とした例である。AgとZnの比率を変えた以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例1〜6と比較例1〜2の結果から、電極の卑金属元素の比率が49%を下回るとオーミック成分がPTC材料に接触していない面積の割合が25%超となってしまい、界面抵抗も1.0Ω/cmを超え、経時変化が5%超になっていることが分かる。尚、卑金属元素の割合が増えるにつれてオーミック成分がPTC材料に接触していない面積は減少し、界面抵抗、室温抵抗率R25、経時変化は小さくなるが、卑金属元素の割合が70%を超えると、上記傾向は逆になり、界面抵抗、室温抵抗率、経時変化は大きくなる。これは卑金属元素の割合が多くなりすぎると、卑金属元素の酸化の影響が無視できなくなるためと考えられる。
(実施例7〜9)
実施例7〜9は、電極の卑金属成分にSnを用い、卑金属成分の量を変えた例である。電極の組成を変え、焼付け温度を500℃とした以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例7〜9の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例3〜4)
比較例3〜4は電極のAgとSnの組成を本発明の範囲外とした例である。電極の組成を変えた以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例7と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
比較例3〜4の結果はオーミック成分がPTC材料に接触していない面積の割合が25%超となってしまい、界面抵抗も1.0Ω/cmを超え、経時変化が5%超の素子となっていることが分かる。実施例7〜9、及び比較例3、4の結果より、電極の卑金属元素の比率が49%を下回ると経時変化が目的の特性値を満足できなくなることが分かる。得られた特性は卑金属成分にZnを用いた場合とほぼ同様の傾向が見られ、電極のオーミック成分がPTC材料に接触していない面積の割合が特性に及ぼす影響が大きいことが分かる。
(実施例10)
実施例10は電極の卑金属成分にZnとSbを用いた例である。電極の金属成分をAg:45重量%、Zn:50重量%、Sb:5重量%とした以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例10の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(実施例11)
実施例11は電極の卑金属成分にAlを用いた例である。電極の金属成分をAl:100重量%とし、焼付け温度を650℃とした以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例11の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(実施例12)
実施例12は電極の卑金属成分にNiを用いた例である。電極の金属成分をNi:100重量%とし、焼付け温度を850℃とした以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例12の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(実施例13〜16)
実施例13〜16は、電極の焼付け条件を変えた例である。実施例13では昇温時間60℃/分、600℃で10分保持、降温時間60℃/分(300℃以上に晒される時間20分)、実施例14では昇温時間30℃/分、600℃で10分保持、降温時間30℃/分(300℃以上に晒される時間30分)、実施例15では昇温時間15℃/分、600℃で10分保持、降温時間17℃/分(300℃以上に晒される時間45分)、実施例16では昇温時間12℃/分、600℃で10分保持、降温時間12℃/分(300℃以上に晒される時間60分)で電極を焼きつけた。電極の焼付け条件を変えた以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例13〜16の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(実施例17)
実施例17は電極の焼付け時の雰囲気を窒素中で行った例である。電極の焼付け条件は400℃まで30℃/分(大気)、脱バインダのため400℃で30分大気で保持、その後炉内に窒素を導入し、600℃まで30℃/分で昇温後(窒素中)、600℃で10分保持(窒素中)、降音時間30℃/分(窒素中)の条件で行った。電極の焼付け条件を変えた以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。
実施例17の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例5〜6)
比較例5〜6は電極の焼付け条件を変えた例である。比較例5では600℃の炉内に素子を投入し、10分間保持した後、炉から取り出した(300℃以上に晒される時間10分)。比較例6では昇温時間10℃/分、600℃で10分保持、降温時間10℃/分(300℃以上に晒される時間70分)、の条件で電極を焼きつけた。電極の焼付け条件を変えた以外は半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法も実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表1に示す。比較例5〜6の結果はオーミック成分がPTC材料に接触していない面積の割合が25%以上となってしまい、界面抵抗も1.0Ω/cmを超え、経時変化が5%以上の素子となっていることが分かる。実施例14〜16、及び比較例5、6の結果より、300℃以上に晒される時間が20分未満と短いと電極とPTC材料の密着性が悪く、非接触面積の割合が極端に大きくなってしまうことが分かる。また、300℃以上に晒される時間が60分を越えてしまうと、卑金属が過度に酸化されてしまい、非接触面積の割合が大きくなってしまい、室温抵抗も高くなってしまうことが分かる。
(実施例18〜22)
実施例18〜22は、PTC材料の組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y1−x]TiO(但し、RはLa)と表しxとyの比率を変えた例である。PTC材料の組成を変えた以外の半導体磁器組成物の製造方法や評価方法は実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
実施例18〜22の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例7〜10)
比較例7〜10は、PTC材料の組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y1−x]TiO(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種)と表しxとyの比率をさらに変えて本発明の範囲外とした例である。それ以外の半導体磁器組成物の製造方法や電極形成方法、評価方法は実施例17と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
実施例18〜20、比較例9〜10の結果より、BNTの量xが0.30を超えてしまうと室温抵抗率R25が50Ω・cm超と高くなり、経時変化も5%を超えてしまうことが分かる。これはBNTの量が多すぎて異相が増えてしまうためだと考えられる。また、実施例2、21、22と比較例7、8の結果より、希土類元素の量yが0.020を超えてしまうと室温抵抗率R25が50Ω・cm超と高くなってしまうことが分かる。希土類元素は半導体化させるために入れているが、0.02を超えると返って抵抗が高くなる傾向にある。これは異相の増加が原因と考えられる。
(実施例23)
実施例23は半導体化元素として希土類元素を用いずにTiの一部をTaで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、TiO、Taの原料粉末を準備し、Ba(Ti0.991Ta0.009)Oとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例1と同様に行った。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例1と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表2に示す。
室温抵抗率R25は48.7Ω・cm、抵抗温度係数αは8.1%/℃、経時変化は4.4%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例24〜25)
実施例24〜25はTa置換の量を変えた例である。それ以外の半導体磁器組成物の製造方法や電極形成方法、評価方法は実施例22と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
実施例24、25の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例11〜12)
比較例11〜12はTa置換の量を変えた例である。それ以外の半導体磁器組成物の製造方法や電極形成方法、評価方法は実施例22と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
実施例23〜25、比較例11、12の結果より、Tiの置換量zが0.010を超えてしまうと室温抵抗率R25が目的の50Ω・cmを超えてしまい、目的の特性値を満足できなくなってしまうことが分かる。半導体化するためにTiの一部をTaで置換しているが、置換量が増えるにしたがって抵抗が単調に減少しないのは異相が増えているためであると考えられる。
但し、上述した比較例7や比較例11、12及び下記する比較例13、14は、経時変化だけをとると満足できる値を示している。これらの例については、非接触面積の割合が25%以下であることが経時変化の低減に寄与していると考えられ、経時変化低減の作用効果は必ずしもPTC材料の組成にはよらないと言える。従って、経時変化の低減効果だけを目的とする場合は、上記比較例7、11、12は実施例あるいは参考例とも言える。
(実施例26)
実施例26は半導体化元素として希土類元素を用いずにTiの一部をNbで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、TiO、Nbの原料粉末を準備し、Ba(Ti0.997Nb0.003)Oとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例1と同様に行った。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例1と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表2に示す。
室温抵抗率R25は47.8Ω・cm、抵抗温度係数αは7.9%/℃、経時変化は3.9%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例27)
実施例27は半導体化元素としてBaサイトの一部をLaで、Tiの一部をTaで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、TiO、La、Taの原料粉末を準備し、(Ba0.997La0.003)(Ti0.997Ta0.003)Oとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例1と同様に行った。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例1と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表2に示す。
室温抵抗率R25は30.5Ω・cm、抵抗温度係数αは8.1%/℃、経時変化は3.3%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例28〜30)
実施例28〜30は実施例1と同様の組成と製造方法を用いて焼結体を得たものである。但し、(Ba0.9940.006)TiOの希土類元素Rを変えた例である。実施例28ではY、実施例29ではSm、実施例30ではNdでBaサイトを置換した。希土類元素の種類を変えた以外の半導体磁器組成物の製造方法や評価方法は実施例1と同様の方法で行った。得られた結果を表2に示す。
実施例28〜30の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(実施例31)
実施例31は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]TiO(但し、RはLa、AはCa)と表し、Baサイトの一部をCaで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、La、TiO、CaCOの原料粉末を準備し、(Ba0.944Ca0.05La0.006)TiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例1と同様に行った。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例1と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表3に示す。
室温抵抗率R25は23.5Ω・cm、抵抗温度係数αは7.3%/℃、経時変化は2.4%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例32〜35)
実施例32〜35は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]TiO(但し、RはLa、AはCa)と表し、Ca置換量θの比率を変えた例である。それ以外の半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法は実施例31と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
実施例32〜35の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(比較例13〜14)
比較例13〜14は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]TiO(但し、RはLa、AはCa)と表し、Ca置換量θの比率を請求項の範囲外とした例である。それ以外のPTC素子の作製方法及び評価方法は実施例31と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
実施例31〜35、比較例13、14の結果からθの値が増加し0.20に近づくほどオーミック成分がPTC材料の接触していない面積比率が減少し、密着性が高くなっていることが分かる。また、界面抵抗も減少し、室温抵抗率R25、抵抗温度係数α、経時変化が全て小さくなる傾向が見られた。ただし、θが0.20を超えてしまうと抵抗温度係数αが7.0を下回ってしまうため好ましくない。比較例14の結果から、θの値が0.20を大きく超えてしまうと、室温抵抗率R25が増加する傾向が見られたことから、θが0.20より多いCaの過剰な置換は逆効果になってしまうことが分かる。よって、θの値は0.20以下を目処に設定すると良い。
(実施例36)
実施例36は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]TiO(但し、RはLa、AはSr)と表し、Baサイトの一部をSrで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、La、TiO、SrCOの原料粉末を準備し、(Ba0.984Sr0.01La0.006)TiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例1と同様に行った。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例1と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表3に示す。
室温抵抗率R25は22.9Ω・cm、抵抗温度係数αは7.8%/℃、経時変化は2.7%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例37〜38)
実施例37〜38は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]TiO(但し、RはLa、AはSr)と表し、Sr置換量θの比率を変えた例である。それ以外の半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法は実施例35と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
実施例37〜38の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(実施例39)
実施例39は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]TiO(但し、RはLa、AはCa、Sr)と表し、Baサイトの一部をCaとSrで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、La、TiO、CaCO、SrCOの原料粉末を準備し、(Ba0.844Ca0.10Sr0.05La0.006)TiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例1と同様に行った。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例1と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表3に示す。
室温抵抗率R25は10.4Ω・cm、抵抗温度係数αは7.3%/℃、経時変化は1.6%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例40)
実施例40は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−θθ1−x]Ti1−z(但し、AはCa、MはTa)と表し、Baサイトの一部をCa、Tiサイトの一部をTaで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、TiO、Ta、CaCOの原料粉末を準備し、(Ba0.99Ca0.05)TiOとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例1と同様に行った。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例1と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表3に示す。
室温抵抗率R25は35.3Ω・cm、抵抗温度係数αは7.7%/℃、経時変化は3.7%で目的の特性を満足するものであった。
(実施例41〜42)
実施例41〜42は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−θθ1−x]Ti1−z(但し、AはCa、MはTa)と表し、Ca置換量θの比率を変えた例である。それ以外の半導体磁器組成物の製造方法や電極の形成方法、評価方法は実施例40と同様の方法で行った。得られた結果を表3に示す。
実施例41〜42の結果は、室温抵抗率R25、抵抗温度係数αおよび経時変化ともに目的の特性値を満足するものであった。
(実施例43)
実施例43は、組成式を[(Bi−Na)(Ba1−y−θθ1−x]Ti1−z(但し、RはLa、AはCa、MはTa)と表し、Baサイトの一部をCaとLa、Tiサイトの一部をTaで置換した例である。分割仮焼法を用いて次のようにしてPTC材料を得た。
BaCO、La、TiO、CaCO、Taの原料粉末を準備し、(Ba0.897Ca0.10La0.003)(Ti0.997Ta0.003)Oとなるように配合し、純水で混合した。得られた混合原料粉末を900℃で4時間大気中で仮焼し、BT仮焼粉を用意した。
BNT仮焼粉の作製は、実施例1と同様に行った。その後のBT−BNTの混合、成形、焼結、電極形成及び評価は実施例1と同様の方法で行いPTC素子となしたものである。得られた結果を表3に示す。
室温抵抗率R25は12.0Ω・cm、抵抗温度係数αは7.4%/℃、経時変化は1.5%で目的の特性を満足するものであった。
(発熱モジュール)
本発明のPTC素子を、図3に示すように金属製の放熱フィン20a1、20b1、20c1に挟み込んで固定し、発熱モジュール20を得た。PTC素子11はPTC材料1aからなり、電極2a、2cはそれぞれ正極側の電力供給電極20a、20cに熱的および電気的に密着され、他方の面に形成した電極2bは負極側の電力供給電極20bに熱的および電気的に密着される。
また、電力供給電極20a、20b、20cはそれぞれ放熱フィン20a1、20b1、20c1と熱的に接続している。なお、絶縁層2dは電力供給電極20aと電力供給電極20cの間に設けられ、両者を電気的に絶縁している。発熱体11で生じた熱は電極2a、2b、2c、電力供給電極20a、20b、20c、放熱フィン20a1、20b1、20c1の順に伝わり主に放熱フィン20a1、20b1、20c1から雰囲気中に放出される。
電源30cを、電力供給電極20aと電力供給電極20bの間、または電力供給電極20cと電力供給電極20bの間に接続すれば消費電力は小さくなり、電力供給電極20aおよび電力供給電極20cの両方と電力供給電極20bの間に接続すれば消費電力は大きくなる。つまり、消費電力を2段階に変更することが可能である。こうして発熱モジュール20は、電源30cの負荷状況や、希望する加熱の緩急の必要度合いに応じて加熱能力を切り替え可能である。
この加熱能力切り替え可能な発熱モジュール20を電源30cに接続することで加熱装置30を構成することができる。なお、電源30cは直流電源である。発熱モジュール20の電力供給電極20aと電力供給電極20cはそれぞれ別のスイッチ30a、30bを介して電源30cの一方の電極に並列接続され、電力供給電極20bは共通端子として電源30cの他方の電極に接続される。
スイッチ30a、30bの何れか一方のみを導通させれば加熱能力を小さくして電源30cの負荷を軽くすることができ、両方を導通すれば加熱能力を大きくすることができる。
この加熱装置30によれば電源30cに特別な機構を持たせなくても、PTC素子11を一定温度に維持することができる。つまり、ジャンプ特性を有するPTC材料1aがキュリー温度付近まで加熱されると、PTC材料1aの抵抗値が急激に上昇しPTC素子11に流れる電流が小さくなり、自動的にそれ以上加熱されなくなる。また、PTC素子11の温度がキュリー温度付近から低下すると再び素子に電流が流れ、PTC素子11が加熱される。このようなサイクルを繰り返してPTC素子11の温度、ひいては発熱モジュール20全体を一定にすることができるので、電源30cの位相や振幅を調整する回路、さらには温度検出機構や目標温度との比較機構、加熱電力調整回路なども不要である。
この加熱装置30は、放熱フィン20a1〜20c1の間に空気を流して空気を暖めたり、放熱フィン20a1〜20c1の間に水などの液体を通す金属管を接続して液体を温めたりすることができる。このときもPTC素子11が一定温度に保たれるので、安全な加熱装置30とすることができる。
更に、本発明の変形例に係る発熱モジュール12を、図4を参照して説明する。なお、図4では説明のために発熱モジュール12の一部を切り欠いて示している。
この発熱モジュール12は略扁平直方体状のモジュールであり、実施例の半導体磁器組成物が略直方体状に加工されたPTC素子3と、素子3の上下面に設けられた電極3a、3bと、PTC素子3及び電極3a、3bとを覆う絶縁コーティング層5と、それぞれ電極3a、3bに接続し絶縁コーティング層5から外部に露出された引き出し電極4a、4bとを有する。この発熱モジュール12には、発熱モジュール12の上下面を貫通し、その内周面が絶縁コーティング層5で覆われる複数の貫通孔6が設けられている。
この発熱モジュール12は、例えば以下のように作製することが出来る。まず、PTC素子3に、PTC素子3の厚み方向に貫通する複数の孔を形成する。次に、この孔がPTC素子3の上下面に開口する開口周縁を除くPTC素子3の両面に電極3a、3bを形成する。なお、この電極3a、3bは上記と同様にオーミック電極と表面電極を重ねて印刷形成したものである。さらに外部引出し用電極4a、4bを設けた後、この引出し用電極4a、4bが外部に露出するようにPTC素子3と電極3a、3bの全体を絶縁性コーティング剤で覆って絶縁コーティング層5を形成し、発熱モジュール12が得られる。なお、絶縁コーティング層5を形成する際に、PTC素子3の孔の内周面を絶縁コーティング層5で覆って貫通孔6を形成する。
この発熱モジュール12は、貫通孔6に流体を流すことで流体を加熱することができる。このとき、電流の流れるPTC素子3及び電極3a、4aは絶縁コーティング層5で覆われているので、流体と直接接触することがないので導電性の液体を加熱することができる。したがって発熱モジュール12は電気導電性を有する塩水等の流体を瞬間的に加熱する用途に適している。
本発明により得られるPTC素子は、PTCサーミスタ、PTCヒータ、PTCスイッチ、温度検知器などに最適である。また、PTC素子を構成要素とする発熱モジュールに利用することが出来る。

Claims (3)

  1. 少なくとも2つのオーミック電極と、前記電極の間に配置されたBaTiOのBaの一部がBi−Naで置換された半導体磁器組成物とを有するPTC素子であって、前記半導体磁器組成物が、組成式を[(Bi-Na)(Ba1−y−θθ1−x]Ti1−z(但し、Rは希土類元素のうち少なくとも一種、AはCa、Srのうち少なくとも一種、MはNb、Ta、Sbのうち少なくとも一種)と表し、前記x、y、z、θが、0<x≦0.30、0≦y≦0.020、0≦z≦0.010、0≦θ≦0.20を満足し、前記電極と半導体磁器組成物の界面において電極のオーミック成分と半導体磁器組成物が接触していない面積の割合が25%以下であることを特徴とするPTC素子。
  2. 前記オーミック電極は、その電極材料を構成する金属成分を100重量%としたとき、Agが0重量%を含み51重量%以下、残部をNi、Al、Sn、Zn、Sbのいずれか一種以上の卑金属元素からなる合金もしくは混合物であることを特徴とする請求項1に記載のPTC素子。
  3. 請求項1または2に記載のPTC素子と、前記PTC素子に設けられた電力供給電極とを備えることを特徴とする発熱モジュール。
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