JP2012168038A - 使い捨て試験プレート及び分析機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 分析機で用いられる従来の試験紙の持つ問題点を解決することができる分析機用試験プレート及び該試験プレートを使用する分析機を提供すること。
【解決手段】 本発明に係る試験プレートは、検査用試薬部に検体を点着して検査用試薬部の呈色反応を光学的に測定する分析機で用いられる使い捨て試験プレートであって、前記試験プレートが、使い捨てのディスク本体の上に、複数の試薬部を備えた一検体用の検査部を、相互に間隔を開けて放射状に複数配置して成ることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、使い捨て試験プレート及び分析機
従来から、病院等では、尿に含まれる各種成分を分析し、その分析結果から患者の健康状態を判断するために、患者から尿を採取して、これを分析することが行われている。
尿の分析は、大きく分けて定性分析、定量分析及び沈査分析という3種類の分析方法がある。
定性分析は、尿中に特定の成分が存在しているか否かを判断するための分析であり、短冊状の支持体に複数の試薬パッドを貼着した試験紙を、試験管の中の尿に浸漬させた後、各試薬パッドの呈色反応を、反射光度法等の光学的手法により測定するように構成された専用の定性分析装置を用いて分析が行われる。
定量分析は、尿中の特性成分の量を測定する分析であり、専用の定量分析装置で分析が行われる。
沈査分析は、尿中の沈査物を測定する分析であり、専用の沈査分析装置及び顕微鏡にて分析が行われる。
上記したように、各分析で専用装置を用いているため、分析の種類毎に尿が入れられた試験管が必要となるが、尿は通常、ハルンカップと呼ばれる紙コップに採取されるため、分析前にハルンカップから複数の試験管に尿を分注する必要がある。
この出願の発明者は、ハルンカップから試験管への尿の分注処理及び各試験管への患者識別ラベルの貼付処理を全自動で行うことができる尿自動分注装置を発明し、既に、特許出願している(特許文献1)。
しかし、尿の検査は、頻繁に行われるため、試験管及びラベルの消費量は相当多くなる。このため、試験管及びラベルの消費量を減らすことが望ましいが、従来のように、全ての分析を専用分析装置で行う場合には、試験管及びラベルの消費量を減らすことはできない。
出願人は、上記した問題点に着目し、試験管へ尿を分注せずに定性分析を行うことができ、同時に、必要に応じて、定量分析や沈査分析のためにハルンカップから試験管への尿の分注及び試験管への患者識別ラベルの自動貼付けを行うことができる自動分注機構を備えた定性分析装置を提案した(特許文献2)。
特開平10−142235公報 特開2006−275697公報
図19は、特許文献2で出願人が提案した自動分注機構を備えた定性分析装置の概略上面図である。
図面に示すように、この自動分注機構を備えた定性分析装置は、
処理前ハルンカップ収容部100と処理後ハルンカップ収容部101と、処理前ハルンカップ収容部100から処理後ハルンカップ収容部101へハルンカップを移送する移送手段102とを備えたハルンカップ供給収容機構103と、
処理前試験管収容部104と処理後試験管収容部105と、処理前試験管収容部104から分注後試験管収容部105まで試験管を移送する移送手段106とを備えた試験管供給収容機構107と、
前記ハルンカップ供給収容機構103と試験管供給収容機構107との間に配置された定性分析機構108と
を備えている。
前記定性分析機構108は、細長い支持体に複数の試薬パッドを設けた試験紙109を複数枚収容し、収容した試験紙109を1枚づつ取り出して点着位置T5及び測定位置T6に順次送るように構成されている。図19(b)は前記定性分析機構構108で用いられている試験紙109を示している。
しかし、上記したように1枚づつ独立した試験紙109を順次取り出して送るためには複雑な移送構造が必要になる。また、1枚づつ独立した試験紙109の場合、試験紙109が小さいので、移送中に試験紙109が落下したりずれたりすることがあり、試験紙109が無駄になることが多い。試験紙109は比較的高価であるため、これは大きな問題である。
また、上記したように試験紙109を1枚づつ取り出して点着位置T5及び測定位置T6に送る構造だと、試験紙109を直列的に送る必要があるので試験紙109における呈色反応を経時的に観察することもできない。
さらに、1枚づつ独立した試験紙は、検体を点着した時に、試験紙から検体が垂れて装置を汚す可能性があるという問題もある。
本発明は、上記した従来の問題点を解決することができる分析機用試験プレート及び該試験プレートを使用する分析機を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明に係る試験プレートは、検査用試薬部に検体を点着して検査用試薬部の呈色反応を光学的に測定する分析機で用いられる使い捨て試験プレートであって、前記試験プレートが、使い捨てのディスク本体の上に、複数の試薬部を備えた一検体用の検査部を、相互に間隔を開けて放射状に複数配置して成ることを特徴とする。
また、前記各検査部は、使い捨てディスク上に、相互に間隔を開けて放射状に配置された凹所を有することができ、この場合、凹所の底部に複数の試薬部が設けられ得る。
さらに、前記検査部は、各々、ストリップ上に複数の検査用試薬部を設けた試験紙を有し得る。
また、前記凹所は、前記試験紙を着脱可能に取り付けできるように構成され得る。
さらにまた、前記ディスク本体上に、個々の使い捨て試験プレートを識別可能な識別情報を電子コード化した個体識別子が設けられ得る。また、前記ディスク本体上に、光学測定用の内部標準となる色見本が設け、さらに、前記個別識別子に、前記色見本の色情報を含めてもよい。
また、前記プレート本体は、積み重ね可能に構成され得る。好ましくは、前記プレート本体は、その外周に下方へ延びる外周壁を有し、複数の使い捨て試験プレートを積み重ねた時に、上側の試験プレートの外周壁の内面が、下側の試験プレートの外周壁の外面に接触して、上側の試験プレートと下側の試験プレートとの間に密閉空間を形成するように構成され得る。また、複数の使い捨て試験プレートを積み重ねた時に、下側に位置する試験プレートの各検査部が、上側に位置する試験プレートのプレート本体の裏面で塞がれ、各検査部が各々密閉されるよう前記プレート本体が形成してもよい。
本発明に係る分析機は、請求項1〜10の何れか一項に記載の使い捨て試験プレートを用いる分析機であって、前記検査部に設けられた検査用試薬部に検体を点着する点着機構と、検体が点着された検査用試薬部と、使い捨て試験プレートを回転させる回転手段とを備え、点着機構による点着位置と、光学測定手段による測定位置とが、使い捨て試験プレートの各検査部の回転軌道上に位置するように前記使い捨て試験プレートを配置して回転させるよう前記回転手段が構成されている。
また、上記分析機は、使い捨て試験プレートを複数収容する試験プレート収容部を備え、前記試験プレート収容部から試験プレートを順次取り出して、点着測定位置に移送する移送手段を備え得る。
さらにまた、前記回転手段が、任意の時間間隔で試験プレートを回転させ、前記光学測定手段が、点着後の検査用試薬部の呈色反応を経時的に測定するように構成され得る。
また、前記回転手段が使用前に試験プレートを回転させ、光学測定手段が試験プレートの各検査部が使用可能な状態であるか否かを確認することができるように構成され得る。
本発明に係る試験プレートは、一検体用の複数の検査部を相互に間隔を開けて放射状に設けているので各検査部が同一の円周上に配置されることになる。これにより、試験プレートを前後左右に移動しなくても、試験プレートを回転させるだけで、検体の点着位置及び呈色反応の測定位置に各検査部を移動することが可能になる。このため、分析機に複雑な構造を求めることなく、複数の検体の検査を、一枚の試験プレートで行うことが可能になる。また、試験プレートを回転させて検体の点着位置及び呈色反応の測定位置に各検査部を移動することができるようになっているので、同じ検査部を繰り返し測定位置に送ることができるようになり、これにより各検査部における検査用試薬部の呈色反応を経時的に測定することも可能になる。
また、各検査部が、使い捨てディスク上に、相互に間隔を開けて放射状に配置された凹所を有し、凹所の底部に複数の試薬部が設けることにより、検査部が相互に凹所で隔離された状態になり、検査部間の交差汚染を防止することができる。また、検査部の検査用試薬部に点着された検体が、試験プレートから垂れて装置を汚染することもなくなる。
さらにまた、ストリップ上に複数の検査用試薬部を設けた試験紙で各検査部を構成することで、市販の試験紙を使い捨てディスク上に配置するだけで、試験プレートを製造することができるので、試験プレートの製造が容易になり、かつ、価格も安価になる。
また、ディスク本体に設けた凹所に試験紙を着脱可能に取り付けることができるように構成することで、市販の試験紙を凹所に取り付けるだけで、試験プレートを製造することができるので、試験プレートの製造が容易になり、かつ、価格も安価になる。また、使用時に一部の検査部に、検査用試薬部が変色している等の不良がある場合には、その不良がある検査部の試験紙だけを取り替えることができるので、無駄がなくなる。
さらに、前記ディスク本体上に、個々の使い捨て試験プレートを識別可能な識別情報を電子コード化した個体識別子を設けることで、分析機が、試験プレートの識別情報と使用済みの検査部又は不良の検査部に関する情報とを関連付けして記憶しておくことが可能になり、例えば、一部の検査部のみを使用した試験プレートを一時保管しておいて後で使う場合でも、自動的に使用可能な検査部を認識することが可能になる。
また、各前記ディスク本体上に、光学測定用の内部標準となる色見本を設け、かつ、前記個別識別子に前記色見本の色情報を含めることで、各試験プレート毎に分析機で前記色見本及び色情報を読み取り、読み取った情報に基づいて分析機の校正を行うことができるようになる。
さらにまた、試験プレートを積み重ね可能に構成することにより、複数の試験プレートを積み重ねて保管しておくことができるので、試験プレートの管理場所をコンパクトにすることができる。
また、試験プレートを積み重ねた時に、上側の試験プレートと下側の試験プレートとの間に密閉空間を形成するように構成することで、保管中に試験プレートの各検査部が劣化することを防止することができる。
さらにまた、複数の使い捨て試験プレートを積み重ねた時に、下側に位置する試験プレートの各検査部が、上側に位置する試験プレートのプレート本体の裏面で塞がれ、各検査部が各々密閉されるよう前記プレート本体を形成することで、例えば、一部の検査部を使用した後、未使用の検査部が残っている状態で試験プレートを保管し、所定の時間又は日数が経過後に、その試験プレートを再度利用するような場合に、保管中に使用済(即ち、検体が点着済)の検査部の湿気等によって未使用の検査部が劣化することがなくなる。
本発明に係る分析機は、使い捨て試験プレートを回転させる回転手段を設けると共に、一検体用の複数の検査部を相互に間隔を開けて放射状に設けた使い捨て試験プレートを、点着機構による点着位置と、光学測定手段による測定位置とが、使い捨て試験プレートの各検査部の回転軌道上に位置するように配置して回転させるように前記回転手段を構成することにより、試験プレートを前後左右に移動しなくても、試験プレートを回転させるだけで、検体の点着位置及び呈色反応の測定位置に各検査部を移動することが可能になる。このため、試験プレートの移動のために複雑な移動機構を設けることなく、複数の検体の検査を、一枚の試験プレートで行うことが可能になる。
また、前記回転手段が、任意の時間間隔で試験プレートを回転させるように構成されているので、同じ検査部を繰り返し測定位置に送ることができるようになり、各検査部における検査用試薬部の呈色反応を経時的に測定することが可能になる。
さらにまた、使用前に試験プレートを回転させて、光学測定手段で検査部の劣化等を確認することにより、使用不可能な状態の検査部に検体を点着することがなくなり、その結果、検査が確実に行えるようになり、また、検体が無駄になることもなくなる。
試験プレートの上面図である。 (a)は図1におけるA−A端面図、(b)は図1におけるB−B端面図である。 (a)は図1におけるC−C断面図、(b)は図1におけるD−D端面図を夫々示している。 試験プレートと分析機との関係を示す概略図である。 他の形状の試験プレートを示す図である。 本発明に係る分析機の各機構のレイアウトを示す概略上面図 分注用試験管供給収容機構20を取り外した状態の分析機を示す概略上面図である。 ハルンカップ供給収容機構10の概略斜視図 分注用試験管供給収容機構20の概略斜視図 自動分注ユニットの概略斜視図である。 (a)〜(c)は分注機構の動作を説明する図である。 (a)〜(c)は点着機構の動作を説明する図である。 分析機構80の概略斜視図である。尚、この図では光学測定手段は省略されている。 ドライボックス82の概略斜視図である。 試験プレート切り出しユニット83の概略斜視図である。 シャッターユニット84の概略斜視図である。 ターンテーブルユニット85の概略斜視図である。 シュータユニット86の概略斜視図である。 従来の定性分析装置の概略上面図を示している。
以下、添付図面に示した一実施例を参照しながら本発明に係る試験プレート及び該試験プレートを使用する分析機の実施の形態について説明していく。
(試験プレートの説明)
図1は、本発明に係る試験プレートの一実施例の上面図であり、図2(a)は図1におけるA−A端面図、図2(b)は図1におけるB−B端面図である。また、図3(a)は図1におけるC−C断面図、図3(b)は図1におけるD−D端面図を夫々示している。
これらの図面に示すように、試験プレートAは、周囲に下方に延びる外周壁A1が形成された円盤状のディスク本体A2を有する。また、外周壁A1の下端には径方向外方に伸びるフランジA3が形成されている。
試験プレートAの中心には、後述するターンテーブル85a(本発明に係る回転手段)に係止する係止部A4が形成され、この係止部A4を囲むようにドーナツ状の溝A5が形成されており、このドーナツ状の溝A5の周囲にはドーナツ状の突起A6が形成されている。さらに、溝A5の側壁には、90度の間隔で4箇所に径方向内方に突起する突起部A7が形成されており(図1及び図2参照)、かつ、外周壁A1には60度の間隔で6箇所に径方向外方に突出する突起部A8が形成されている(図1及び図2(a)参照)。試験プレートAを積み重ねた時に、溝A5の底面及びフランジA3の底面が前記突起部A7及びA8に係止して試験プレートAが完全に重なってしまわないように構成されている。
試験プレートAのディスク本体A2の上面には、放射方向に伸びる細長い凹部から成る検査部A9が相互に間隔をあけて複数形成されている(本実施例では22個)。各検査部9を形成する凹部の側壁には、内部に試験紙を収容して保持するように複数の突起A10が形成されている。
各検査部A9には、検体中の被検出物質と反応して発色する試薬を担持した複数の検査用試薬部A11をストリップ上に設けて成る試験紙A12が取り付けられており、各検査部A1が一検体用の検査部として機能する。尚、図2及び図3においては試験紙A12は省略されているが、基本的には、全ての検査部A9に試験紙A12を装着して用いられる。
さらに試験プレートAのディスク本体A2には、電子コード化した個別識別子をバーコードの形態等で印字したラベルA13が貼り付けられている。また、前記ラベルA13には、光学測定用の内部標準となる色見本も印刷され得る。前記個別識別子には、個々の使い捨て試験プレートAを識別可能な識別情報に加えて、色見本が印刷されている場合には、色見本(光学測定用の内部標準となる色見本)に関する色情報が含まれ得る。色見本の色情報は、具体的には、例えば、RGB値及び明暗値であり得る。
尚、この実施例では、個別識別子及び色見本を印字したラベルA13をディスク本体A2に貼り付けているが、個別識別子及び色見本は、ディスク本体A2に直接印字してもよく、また、個体識別子はタグ等で構成してもよい。
上記したように構成された試験プレートAによれば、一枚の試験プレートAに一検体用の検査部A9を複数設けているので、一枚の試験プレートAで複数の検体の分析を行うことができる。
また、各検査部A8を細長い凹部で形成し、この凹部に試験紙A12を保持するように構成しているので、収容された試験紙A12が各検査部A8の凹部を構成する周囲壁で区画される。これにより、各試験紙A12の試薬部A11に点着した検体が、他の試験紙A11に漏れて交差汚染を起こしたり、試験プレートAの外部に漏れ出て分析機を汚染したりすることを防止することができる。
上記したように構成された試験プレートAは、図4に示すように、分析機の適当な回転手段Bの上に載せて使用される。
分析機は、回転手段Bの他に、不図示の検体カップから検体を吸引して試薬部A11に検体を点着するための点着機構Cと、検体が点着された試薬部A11の呈色反応を光学的に測定する光学測定手段Dとを有する。
点着機構C及び光学測定手段Dは、回転手段Bによって回転される試験プレートAの検査部A8の回転軌道上に配置される。
図4において、符号T5は、点着及び測定が可能な試験プレートAの位置を示しており、符号T6は点着機構Cによる一検体の点着が開始される位置を示し、符号T7は光学測定手段Dによる測定が行われる位置を示している。
ここで、分析機の動作の一例について簡単に説明すると、回転手段Bは、試験プレートAが点着測定位置T5にセットされると、点着が行われる前に試験プレートAを回転させる。光学測定手段Dは、試験プレートAの個体識別子の情報を読み取り、試験プレートAの識別情報を記憶すると共に、各検査部A9の各試薬部A11の色を光学的に測定し、劣化により使用不能な検査部A9の有無を確認する。使用不能な検査部A9が見つかった場合には、その使用不能な検査部A9を飛ばして点着測定を行うように各手段B,C及びDを動作させるか、又は、使用不能な検査部A9を不図示のモニター等で使用者に表示して、その検査部A9の試験紙A12を交換するよう使用者に促す。また、光学測定手段Dは、試験プレートAに光学測定用の内部標準となる色見本が設けられている場合には、試験プレートAの色見本及び個体識別子に含められた色見本の色情報を読み取り、読み取った情報に基づいて校正を行う。
試験プレートAの事前チェックの終了後、点着機構Cと回転手段Bとを連動して動かして、点着位置T6にある検査部A8の試薬部A11に対して一検体の点着が行われる。
回転手段Bは、一つの検査部A8における試薬部A11に対する点着が完了すると、試薬プレートAを回転させる。そして、検査部A8が光学測定手段Dによる測定位置T7を通過する時に、光学測定手段Dは、例えばCCD等を用いて検査部A8の各試薬部A11の呈色反応を光学的に測定する。
回転手段Bは、試薬プレートAを一回転させた後、前に点着が行われた検査部A8の次の検査部A8を点着位置T6で停止させる。
その後、点着機構Cと回転手段Bとを連動して動かして、次の検体の点着が開始され、該検体の点着が完了すると、回転手段Bは再び試験プレートAを回転させる。この回転の間に、前に点着が行われた検査部A8と、次に点着が行われた検査部A8は共に測定位置T7を通過する。光学測定手段Dは、測定位置T7を通過する両方の検査部A8の各試薬部A11の呈色反応を光学的に測定する。これにより、光学測定手段Dは、所定の時間間隔をあけて同一の検査部A8の試薬部A11の呈色反応を複数回、経時的に測定ことになる。
回転手段Bは、上記したように、各検査部A8の点着が完了する毎に試験プレートAを回転させるように構成されていてもよいが、直ぐに次の点着処理が行われない場合には、所定の時間間隔で定期的に試験プレートAを回転させるように構成してもよい。
また、回転手段Bは、必要に応じて、使用者による操作で任意のタイミングで試験プレートAを回転させることができるように構成してもよい。さらにまた、回転手段Bによる試験プレートAの回転速度、回転時間間隔及び又は回転回数、並びに、回転手段Bによる試験プレートAの回転に応じた光学測定手段Dによる測定タイミングは、不図示の適当なインターフェイスを介して任意に設定することができるように構成され得る。
光学測定手段Dによる各検査部A8の測定結果は、個別識別子から読み取った試験プレートAの識別情報及び試験プレートAにおける検査部A8の位置と共に適当な記憶手段に記憶される。
試験プレートAには、複数の検査部A8が設けられているため、一回の検査で全ての検査部A8が使用されるとは限らない。全ての検査部A8が使用されなかった場合、試験プレートAは回転手段Bから外して保管され、所定の時間が経過した後又は別の日に再度利用される。このような場合でも、前記したように光学測定手段Dによる各検査部A8の測定結果が、個別識別子から読み取った試験プレートAの識別情報及び試験プレートAにおける検査部A8の位置と共に記憶手段に記録されているので、試験プレートAの事前チェックの段階で、試験プレートAの識別情報に基づいて、未使用の検査部A8の位置を自動的に認識することができる。
上記した実施例では、試験プレートAのディスク本体A2は円形であるが、ディスク本体A2の形状は本実施例に限定されることなく、検査部A8が所定の間隔を開けて複数放射状に設けられていれば任意の形状でよく、例えば、図5に示すように、矩形であっても多角形であってもよい。
さらにまた、上記した実施礼では、試験プレートAにおける検査部A8は、凹部を有し、該凹部に試薬部A11が設けられた試験紙A12を取り付けるように構成されているが、検査部A8の構成は本実施例に限定されることなく、例えば、凹部の底面に直接試薬部A11を形成してもよく、また、平坦なディスク本体A2の上面に試験紙A12を直接貼り付けて構成してもよい。
さらにまた、試験プレートAは、複数の使い捨て試験プレートを積み重ねた時に、上側の試験プレートAの外周壁A1の内面が、下側の試験プレートAの外周壁A1の外面に接触して、上側の試験プレートAと下側の試験プレートAとの間に密閉空間が形成されるように構成してもよい。
また、複数の使い捨て試験プレートを積み重ねた時に、下側に位置する試験プレートの各検査部が、上側に位置する試験プレートのプレート本体の裏面で塞がれ、各検査部が各々密閉されるよう前記プレート本体を形成してもよい。
次に、上記した試験プレートAを使用する自動分注機構を備えた分析機の実施例を説明していく。
図6は、自動分注機構を備えた分析機(以下、単に分析機と称する。)の各機構のレイアウトを示す概略上面図
図面に示すように、この分析機は、ハルンカップ供給収容機構10、分注用試験管供給収容機構20、分注機構30、点着機構40、読取機構50、ラベル印字・貼付機構60、及び分析機構80を備えている。
前記ハルンカップ供給収容機構10、分注用試験管供給収容機構20、分注機構30、点着機構40、読取機構50及びラベル印字・貼付機構60は一つの自動分注ユニットして構成され、分析機構80と分離可能である。前記自動分注ユニットは、分析機構80と分離した状態で、独立して自動分注機として動作し得る。
また、分析機構80は、点着機構40を付加することで独立した分析機として動作し得る。
自動分注ユニットにおいて、ハルンカップ供給収容機構10と分注用試験管供給収容機構20とは、上下に重ねて配置されている。具体的には、分注用試験管供給収容機構20が、ハルンカップ供給収容機構10の上方に配置されている。
以下、分析機を構成する各機構の構成について詳細に説明する。
(ハルンカップ供給収容機構10の説明)
図7は分注用試験管供給収容機構20を取り外した状態の分析機を示す概略上面図、図8はハルンカップ供給収容機構10の概略斜視図、図9は、分注用試験管供給収容機構20の概略斜視図、図10は、自動分注ユニットの概略概略斜視図である。
前記ハルンカップ供給収容機構10は、
患者の尿が採取された処理前のハルンカップ1をラック11に収容し、ラック単位でハルンカップを収容する処理前カップ収容部12と、
処理前カップ収容部12と並べて配置され、分注や点着等の処理に供された後のハルンカップ1をラック単位で回収して収容する処理後カップ収容部13と、
処理前カップ収容部12及び処理後カップ収容部13に沿って配置され、処理前カップ収容部12から処理後カップ収容部13へハルンカップ1をラック単位で移送するラック移送手段14とを備えている。
処理前カップ収容部12は、上記したハルンカップ用ラック11を複数列並べて収容できるように構成され、収容したラック11を次々にラック移送手段14に供給することができるように構成されている。
ラック移送手段14は、処理前カップ収容部12及び処理後カップ収容部13に沿ってのび、読取手段によりハルンカップから患者識別情報を読み取るための読取位置T1と、分注点着機構40によりハルンカップから尿を吸引するための吸引位置T2とを通過する移送用通路15を有し、処理前カップ収容部12から該通路15上に供給されたラック11を、それに収容されたハルンカップ単位で処理後カップ収容部13に向けて動かし、最後に、ラック11を通路15から処理後カップ収容部13に押し出すことができるように構成されている。
処理後カップ収容部13には、上記したハルンカップ用ラック11を複数列並べて収容できるように構成されている。
尚、図中、符号17は緊急カップ供給ユニットを示しており、この緊急カップ供給ユニットは、緊急時に処理前カップ収容部12に収容されていないハルンカップ用ラックを移送用通路15に供給するために用いられる。
(試験管供給収容機構20の説明)
試験管供給収容機構20は、
分注処理前の複数の空の試験管2を収納した試験管用ラック21を収納する分注前試験管収容部22と、
前記分注前試験管収容部22と並べて配置され、分注後の試験管2を前記ラック単位で回収して収容する分注後試験管収容部23と、
分注前試験管収容部22及び分注後試験管収容部23に沿って配置され、分注前試験管収容部22から分注後試験管収容部23へ試験管2をラック単位で移送するラック移送手段24とを備えている。
前記分注前試験管収納部22は、ラック21を複数列並べて収納できるように構成されており、収容されたラック21をラック移送手段24の移送通路25上に押し出すように構成されている。
ラック移送手段24は、
分注前試験管収納部22から分注後試験管収容部23までのび、ラベル印字・貼付機構60により患者識別ラベルの貼付けを行うラベル貼付及び読取位置T3と、分注点着機構40により分注を行うための分注位置T4とを通過する移送通路25を有し、分注前試験管収納部22から該通路25上に供給されたラック21を、それに収容された試験管単位で分注後試験管収容部23に向けて動かし、最後に、ラック21を通路25から分注後試験管収容部23に押し出すことができるように構成されている。
前記移送通路25は、ハルンカップ収容供給機構10の移送通路15と平行に配置されている。
分注後試験管収容部23は、分注後の試験管をラック単位で複数列収容できるように構成されている。
尚、図中、符号27は緊急試験管供給ユニットを示しており、この緊急試験管供給ユニットは、緊急時に分注前試験管収容部12に収容されていない試験管用ラック用ラックを移送用通路25に供給するために用いられる。
(レイアウトの説明)
上記したように構成された分注用試験管供給収容機構20は、その両側に一対の脚部26を有し、該脚部26がハルンカップ供給収容機構10上に搭載され、これにより、た分注用試験管供給収容機構20は、ハルンカップ供給収容機構10の上方に重ねた状態で配置される。
また、分注用試験管供給収容機構20の奥行き寸法は、ハルンカップ供給収容機構10の奥行き寸法より小さくされ、ハルンカップ供給収容機構10及び分注用試験管供給収容機構20を雛壇状にレイアウトして使用することを可能にしている。ハルンカップ供給収容機構10及び分注用試験管供給収容機構20を雛壇状にレイアウトすることにより、使用者は、同じ位置に立ってハルンカップ及び又は試験管の追加作業や取出し作業を行うことができるようになる。
また、好ましくはハルンカップ供給収容機構10は、基礎台(符号なし)の上に、前後にスライド可能に設けられており、必要に応じてハルンカップ供給機構10を手前に引き出してメンテナンスを行うことができるように構成され得る。
(分注機構30及び点着機構40の説明)
分注機構30及び点着機構40は、ハルンカップ供給収容機構10及び分注用試験管供給収容機構20に沿って配置されている。
分注機構30は、上下に昇降可能な軸31と、一端が軸31に固定され軸31を中心に回動可能なノズル部材32と、ノズル部材32用の洗浄ポット33とを有する。
分注が必要な時に、ノズル部材32は、吸引位置T2にあるハルンカップ1から尿を吸引した後(図11(a)参照)、軸31によってハルンカップ1から引き上げられた後、さらに上方にある分注用試験管供給収容機構20まで上昇され、分注位置T4にある試験管2に吸引した尿を分注し(図11(b)参照)、その後、洗浄ポット33で洗浄される(図11(c)参照)。
点着機構40は、上下に昇降可能な軸41と、一端が軸41に固定され軸41を中心に回動可能なノズル部材42と、ノズル部材42用の洗浄ポット43とを有する。
点着が必要な時に、ノズル部材42は、吸引位置T2にあるハルンカップ1から尿を吸引した後(図12(a)参照)、軸41によってハルンカップ1から引き上げられ、分析機構80の点着測定位置T5にある試験プレートAに尿を点着する(図11(b)参照)。この時、ノズル部材42による点着は、後述する85aと協働して点着開始位置T6にある検査部A9の全ての試薬部A11に対して行われる。点着が終了した後、ノズル部材42は洗浄ポット43で洗浄される(図11(c)参照)。
尚、図7において、符号45は、ハルンカップ内の尿を攪拌するための攪拌手段を示している。この攪拌手段45は、不図示の攪拌棒と攪拌棒を駆動する駆動機構と攪拌棒を洗浄する洗浄手段からなり、分注すべきハルンカップ内に挿入され、吸引前に尿を攪拌する。
(読取機構50の説明)
次に、読取機構50について説明する。
読取機構50は、ハルンカップ用の読取機構51と試験管用の読取機構52とを有する。
ハルンカップ用の読取機構51は、ハルンカップ供給収容機構10における読取位置T1に対応する位置に設けられている。ハルンカップ1には、予め、そのハルンカップ1に採取された尿に対応する患者を識別可能な識別情報がバーコードで印字されたラベルが貼り付けられており、読取機構51は、ハルンカップ1を回転させながらハルンカップ1に貼り付けられたバーコードを読み取るように構成されている。
試験管用の読取機構52は、分注用試験管供給収容機構20におけるラベル貼付及び読取位置T3に対応する位置に設けられている。試験管用の読取機構52は、試験管2を回転させながら試験管2に貼り付けたラベルのバーコードを読み取るように構成されており、試験管2の回転中に後述するラベル印字・貼着手段60によって試験管2に患者の情報をバーコード(及び文字)の形態で印字したラベルを貼り付け、同時に、試験管2に貼り付けたラベルの情報を読み取る。
(ラベル印字・貼付機構60の説明)
試験管供給収容機構20における分注前試験管収容部22と分注後試験管収容部23との間には、ラベル印字・貼付機構60が設けられている。
このラベル印字・貼付機構60は、ハルンカップ用の読取機構51でハルンカップ1のバーコードから読み取った患者の識別情報に基づいて、ラベルに前記患者の識別情報をバーコード(及び文字)の形態で印字した後、ラベル貼付及び読取位置T3にある試験管2の表面に印字済ラベルを貼り付けるように構成されている。
(分析機構80の説明)
分析機構80は、自動分注ユニットとは別のユニットとして構成され、自動分注ユニットに並べて配置して使用される。
図6、図7及び図13に示すように分析機構80は、フレームユニット81の上に、ドライボックス82、試験プレート切り出しユニット83、シャッターユニット84、ターンテーブルユニット85、シュータユニット86及び光学測定手段87を配置してなる。
ドライボックス82は、内部に除湿機82aを備えた箱体であり、内部に試験プレートAを複数枚積み重ねて収容することができるように構成されている。
図14はドライボックス82の概略斜視図であり、図面に示すように、ドライボックス82は、その一側面に試験プレートAの補充用のドア82bがあり、その底面に試験プレートAを排出するための開口82cが形成されている。
ドライボックス82の内部には試験プレート切り出しユニット83が設けられている。図15は試験プレート切り出しユニット83の概略斜視図であり、図面に示すように、この試験プレート切り出しユニット83は、積み重ねて収容された試験プレートAのフランジA3に係止して試験プレートAを保持する一対の爪83aを有し、後述するシャッターユニット86と連動して、爪83aを用いて、積み重ねられた試験プレートAを一番下から一枚づつ下方へ排出するように構成されている。図中、符号83bは、最下位置にある試験プレートを検出するセンサを示し、符号83cは、最下位置の一つ手前にある試験プレートを検出するセンサである。
シャッターユニット84は、ドライボックス82の下方に配置されており、ドライボックス82の開口82cを開閉するシャッター84aを有する(図16参照)。
ターンテーブルユニット85は、試験プレートAを載せて回転可能なターンテーブル85aと、ターンテーブル85aを、ドライボックス82の下方位置から図6及び図7に示す点着測定位置T5まで水平方向に移動可能な横送り機構85bと、ターンテーブル85aを上下に昇降可能な昇降機構85cとを有する(図17参照)。
シュータユニット86は、図18に示すように、試験プレートAを搭載できる幅に配置された一対のコンベア86aを有する。
光学測定手段87は、点着測定位置T5の上方に配置され、尿が点着された試験プレートAの呈色反応を光学的に測定する。
上記したように構成された分析機構80の作用を簡単に説明する。
ドライボックス82の内部には、予め複数の試験プレートAが複数枚積み重ねて収容されている。
この時、ターンテーブル85aは、ドライボックス82の下方に位置し、シャッターユニット84のシャッター84aは閉じた状態にされ、試験プレート切り出しユニット83の爪83aは、最下位置にある試験プレートAに係止している。
装置が作動すると、試験プレート切り出しユニット83の爪83aが最下位置にある試験プレートAを解放する。それにより、積み重ねられた試験プレートAは全体が下方に落下し、最下位置にある試験プレートAはシャッターユニット84のシャッター84aの上に載る。この状態で、試験プレート切り出しユニット83の爪83aが最下位置より一つ手前にある試験プレートに係止して、当該試験プレートAを保持する。
この時、同時にターンテーブルユニット85の昇降機構85cがターンテーブル85aを、シュータユニット86のコンベア86aより上方まで上昇させる。
この状態で、シャッターユニット84がシャッター84aを開き、シャッター84aの上に保持された最下位置にある試験プレートをターンテーブル85a上に落とす。
ターンテーブル85a上に試験プレートAが載ると、ターンテーブルユニット85の横送り機構85bがターンテーブル85aを点着測定位置T5まで移動する。
点着測定位置T5において、ターンテーブル85aは点着機構40の動作に応じて、試験プレートAを適宜回転させ、点着開始位置T6にある検査部A9の試薬部A11に尿を点着させると共に、光学測定手段87により点着された試薬部A11の呈色反応が測定される。この点着及び測定動作は、図4に示した実施例で説明した通りである。
光学測定の終了後、ターンテーブル85aは、横送り機構85bによって再びドライボックス82の下方まで戻される。ターンテーブル85aは、ドライボックス82の下方に到達した後、昇降機構85cによって下方に下げられる。これにより、ターンテーブル85a上に載せられた試験プレートは、シュータユニット86のコンベア86a上に載る。シュータユニット86は、そのコンベア86aに試験プレートが載せられると、コンベア86aを作動して、試験プレートを廃棄方向へ送り廃棄する。
(装置全体の作用の説明)
次に、上記したように構成された分析機の作用について説明していく。
予め、試験プレートAをドライボックス82にセットしておく。
始めに、使用者が、患者から採取した尿が収容されたハルンカップ1をラック11に入れて、処理前カップ収容部12にセットする。また、空の試験管2を収納した試験管用ラック21を分注前試験管収容部22にセットしておく。
先頭のハルンカップ1が読取位置T1に到達すると、ハルンカップ用の読取機構51がハルンカップ1を回転させ、その回転中に、ハルンカップ1の患者識別情報を読み取る。
不図示の制御装置は、前記した患者識別情報に基づいて、定性分析や定量分析等の化学分析依頼の有無や定量分析に必要な試験管の数及び量等の分析情報を確認する。
化学分析が必要な場合であって、試験プレートAが点着測定位置T5にない場合には、分析機構80を作動して、ドライボックス82から試験プレートAをターンテーブル85a上に1枚取り出し、取り出した試験プレートAを点着測定位置T5まで移送する。
不図示の制御装置は、点着測定位置T5へ移送した試験プレートAの個別識別子A11から個別識別情報を読み取ると共に、試験プレートAにおいて、これから点着が行われる検査部A9の位置を認識し(検査部A9の位置は、ターンテーブル85aの回転距離を検出することにより認識することができる)、これらの情報と前記ハルンカップ1から読み取った患者識別情報とを関連付けして記憶する。
一方、前記ハルンカップ1の患者識別情報の読取が終了した後、ラック11はハルンカップ一つ分だけ、処理後カップ収容部13側に送られる。この状態において、前記ハルンカップ1は、尿吸引位置T2に到達し、次のハルンカップ1が読取位置T1に到達する。
また、上記した動作と並行して、分注前試験管収容部22から試験管用ラック21が移送通路25に押出され、次いで、ラック21は、先頭の試験管2がラベル貼付及び読取位置T3に到達する位置まで移送される。そして、定量分析及び/又は沈査分析が必要な場合には、制御装置が前記ハルンカップ1から読み取られた患者識別情報及びそれに対応する分析情報に基いてラベル・印字貼付機構60及び試験管用の読取機構52を動作させて、試験管2に、前記ハルンカップ1の患者識別情報に対応する患者識別情報を印字したラベルを貼り付ける。この試験管2へのラベルの貼付け処理は、前記ハルンカップ1から読み取られた患者識別情報及びそれに対応する分析情報に基いて必要な数の試験管2に対して行われる。
試験管用の読取機構52は、試験管2に貼り付けられたラベルの情報を読み取り、ハルンカップ1から読み取られた患者識別情報との照合を行う。
一方、前記ハルンカップ1が、尿吸引位置T2に到達すると、攪拌手段45の攪拌棒が前記ハルンカップ1の尿の中に挿入され、同時に、分注機構30のノズル部材32及び点着機構40のノズル部材42が前記ハルンカップ1の尿の中に挿入される。
ハルンカップ1の中の尿の攪拌が終了した後、攪拌棒は適当な洗浄手段で洗浄される。攪拌が終了すると同時に、各ノズル部材32及び42に必要な量の尿が吸引される。
点着機構のノズル部材42は、尿を吸引した後、点着測定位置T5に移送された試験プレートAの検査部A9まで移動し、ターンテーブル85aと協働して検査部A9の試薬部A11に尿を点着する。
同時に、分注機構30のノズル部材32は軸31によって上昇され、分注位置T4まで移動し、ラベル貼付け後の試験管2に尿の分注を行う。試験管2への尿の分注は、前記ハルンカップ1から読み取られた患者識別情報に対応する分析情報に従って、必要な量、必要な数だけ行われる。
上記した分注処理は、分析のみの場合には行われない。また、分析処理は、分注処理のみの場合には行われない。
点着後の試験プレートAは、前述したようにターンテーブル85aによって回転させられ光学測定手段87による測定に供される。
光学測定手段87による測定については、図4に示した実施例で既に説明しているので、ここでは説明を省略する。
測定結果は、前記ハルンカップ1から読み取った患者識別情報と関連付けて記憶される。
分注機構30のノズル部材32及び点着機構40のノズル部材42は、分注処理及び点着処理が終了すると、各々、洗浄ポット33及び43まで移動され、これらの洗浄ポット33及び43で洗浄される。
上記したハルンカップ1に関する分注処理及び点着処理が行われている間に、バーコードリーダ53により次のハルンカップ1の患者識別情報の読み取りが行われ、前のハルンカップ1の分注及び点着処理が終了すると、続けて、次のハルンカップ1の分注及び点着処理が行われる。
T1 読取位置
T2 吸引位置
T3 ラベル貼付及び読取位置
T4 分注位置
T5 点着測定位置
T6 点着開始位置
T7 測定位置

A 試験プレート
A1 外周壁
A2 ディスク本体
A3 フランジ
A4 係止部
A5 ドーナツ状の溝
A6 ドーナツ状の突起
A7 突起部
A8 突起部
A9 検査部
A10 突起
A11 試薬部
A12 試験紙
A13 個別識別子を印字したラベル

B 回転手段
C 点着機構
D 光学測定手段

1 ハルンカップ
2 試験管

10 ハルンカップ供給収容機構
11 ラック
12 処理前カップ収容部
13 処理後カップ収容部
14 移送手段
15 移送通路
16 レール
17 緊急カップ供給ユニット

20 分注用試験管供給収容機構
21 試験管用ラック
22 分注前試験管収容部
23 分注後試験管収容部
24 ラック移送手段
25 移送通路
26 脚部
27 緊急試験管供給ユニット

30 分注機構
31 軸
32 ノズル部材
33 洗浄ポット

40 点着機構
41 軸
42 ノズル部材
43 洗浄ポット

45 攪拌手段

50 読取機構
51 ハルンカップ用の読取機構
52 試験管用の読取機構

60 ラベル印字・貼付機構


80 分析機構
81 フレームユニット
82 ドライボックス
82a 除湿機
82b ドア
82c 開口
83 試験プレート切り出しユニット
83a 爪
83b センサ
83b センサ
84 シャッターユニット
84a シャッター
85 ターンテーブルユニット
85a ターンテーブル
85b 横送り機構
85c 昇降機構
86 シュータユニット
86a コンベア
87 光学測定手段


T10 点着位置
T11 測定位置

100 処理前ハルンカップ収容部
101 処理後ハルンカップ収容部
102 移送手段
103 ハルンカップ供給収容機構
104 処理前試験管収容部
105 処理後試験管収容部
106 移送手段
107 試験管供給収容機構
108 定性分析機構
109 試験紙

Claims (13)

  1. 検査用試薬部に検体を点着して検査用試薬部の呈色反応を光学的に測定する分析機で用いられる使い捨て試験プレートであって、
    前記試験プレートが、使い捨てのディスク本体の上に、複数の試薬部を備えた一検体用の検査部を、相互に間隔を開けて放射状に複数配置して成る
    ことを特徴とする使い捨て試験プレート。
  2. 前記各検査部が、使い捨てディスク上に、相互に間隔を開けて放射状に配置された凹所を有し、凹所の底部に複数の試薬部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の試験プレート。
  3. 前記検査部が、各々、ストリップ上に複数の検査用試薬部を設けた試験紙を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の使い捨て試験プレート。
  4. 前記凹所が、前記試験紙を着脱可能に取り付けできるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2及び3に記載の使い捨て試験プレート。
  5. 前記ディスク本体上に、個々の使い捨て試験プレートを識別可能な識別情報を電子コード化した個体識別子が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の使い捨て試験プレート。
  6. 前記ディスク本体上に、光学測定用の内部標準となる色見本が設けられており、
    前記個別識別子が、前記色見本の色情報を含んでいる
    ことを特徴とする請求項5に記載の使い捨て試験プレート。
  7. 前記プレート本体が、積み重ね可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の使い捨て試験プレート。
  8. 前記プレート本体が、その外周に下方へ延びる外周壁を有し、
    複数の使い捨て試験プレートを積み重ねた時に、上側の試験プレートの外周壁の内面が、下側の試験プレートの外周壁の外面に接触して、上側の試験プレートと下側の試験プレートとの間に密閉空間を形成する
    ことを特徴とする請求項7に記載の使い捨て試験プレート。
  9. 複数の使い捨て試験プレートを積み重ねた時に、下側に位置する試験プレートの各検査部が、上側に位置する試験プレートのプレート本体の裏面で塞がれ、各検査部が各々密閉されるよう前記プレート本体が形成されている
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の使い捨て試験プレート。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の使い捨て試験プレートを用いる分析機であって、
    前記検査部に設けられた検査用試薬部に検体を点着する点着機構と、
    検体が点着された検査用試薬部と、
    使い捨て試験プレートを回転させる回転手段と
    を備え、
    点着機構による点着位置と、光学測定手段による測定位置とが、使い捨て試験プレートの各検査部の回転軌道上に位置するように前記使い捨て試験プレートを配置して回転させるよう前記回転手段が構成されている
    ことを特徴とする分析機。
  11. 使い捨て試験プレートを複数収容する試験プレート収容部を備え、
    前記試験プレート収容部から試験プレートを順次取り出して、点着測定位置に移送する移送手段を備えている
    ことを特徴とする請求項10に記載の分析機。
  12. 前記回転手段が、任意の時間間隔で試験プレートを回転させ、
    前記光学測定手段が、点着後の検査用試薬部の呈色反応を経時的に測定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載の分析機。
  13. 前記回転手段が使用前に試験プレートを回転させ、光学測定手段が試験プレートの各検査部が使用可能な状態であるか否かを確認することができるように構成した
    ことを特徴とする請求項10〜12の何れか一項に記載の分析機。
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