JP2012167725A - 一方向クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 外輪の外径を大きくすることなく、外輪の耐疲労寿命を向上することができる一方向クラッチを提供する。
【解決手段】 一方向クラッチ1は、外輪2、内輪3、ころ4、クラッチばね5および側板6を備えている。側板6に、外輪2の軸方向内方に突出してクラッチばね5を受けるばね受け部9が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 一方向クラッチ1は、外輪2、内輪3、ころ4、クラッチばね5および側板6を備えている。側板6に、外輪2の軸方向内方に突出してクラッチばね5を受けるばね受け部9が形成されている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、一方向クラッチに関し、特に、二輪車のスタータ用に使用するのに好適な一方向クラッチに関する。
従来、この種の一方向クラッチとしては、図4に示すように、内周側に複数のころ配置空間(7)および各ころ配置空間(7)に連なるばね配置空間(8)が形成された円筒形の外輪(2)と、円筒状の外周面を有し外輪内に嵌められた内輪(3)と、各ころ配置空間(7)に配されたころ(4)と、各ばね配置空間(8)に配されてころ(4)を噛み合い方向へ付勢するクラッチばね(5)と、各ころ(4)の軸方向への抜けを防止する側板(6)とを備え、くさび状に形成されたころ配置空間(7)に配されたころ(4)が移動することで空転と噛み合いとが切り替わるようになされているものが知られている(特許文献1)。
このような一方向クラッチでは、ころ配置空間(7)およびばね配置空間(8)は、外輪(2)に凹所を設けることで形成され、ここで、ばね配置空間(8)には、クラッチばね(5)の付勢方向に直交するばね受け面(8a)およびクラッチばね(5)の付勢方向に平行なガイド面(8b)が必要であり、ばね受け面(8a)とガイド面(8b)との間に角部(21)が形成される。
図4に示す従来の一方向クラッチにおいて、ばね受け面(8a)とガイド面(8b)との間に存在する角部(21)は、内輪(3)から外輪(2)にトルクを伝達する際に、引張り応力を受ける箇所となっており、この引張り応力が繰り返し作用することで、角部(21)を起点として、疲労破壊することがある。
ばね受け面(8a)およびガイド面(8b)は、クラッチばね(5)を適切な位置にセット・保持するために、その形状が決定され、設計自由度が低く、強度的に不利な設計となることが多い。例えば、角部(21)のRは大きい方が強度的に有利であるが、クラッチばね(5)の保持との兼ね合いで、角部(21)のRを十分な大きさとすることは困難である。耐疲労寿命を向上するには、外輪(2)の外径を大きくすればよいが、取付け箇所の制約によってこれが出来ない場合もあり、外輪(2)の外径を大きくすることなく、外輪(2)の耐疲労寿命を向上することが課題となっている。
この発明の目的は、外輪の外径を大きくすることなく、外輪の耐疲労寿命を向上することができる一方向クラッチを提供することにある。
この発明による一方向クラッチは、内周側に複数のころ配置空間および各ころ配置空間に連なるばね配置空間が形成された外輪と、外輪内に嵌められた内輪と、各ころ配置空間に配されたころと、各ばね配置空間に配されてころを噛み合い方向へ付勢するクラッチばねと、各ころの軸方向への抜けを防止する側板とを備えている一方向クラッチにおいて、側板に、外輪の軸方向内方に突出してクラッチばねを受けるばね受け部が形成されていることを特徴とするものである。
側板は、板金製とされることが好ましく、かしめ、ボルト止め、溶接などの適宜な手段によって外輪に固定される。ころ配置空間およびばね配置空間は、外輪に凹所を設けることで形成される。側板と外輪との一体品では、外輪の凹所(ころ配置空間およびばね配置空間)に軸方向一側から面している側板の部分があり、例えば、この部分を所定箇所において切り起こしてばね配置空間内に折り曲げることで、側板にばね受け部を形成することができる。ばね受け部は、切起しに限定されるものではなく、ばね受け部となる板状片を側板に溶接などの適宜な手段で固定することでも得ることができる。
従来の一方向クラッチでは、外輪に形成されるばね配置空間には、ばね受け面とガイド面とが必要であり、ばね受け面とガイド面との間に角部が存在している。この角部は、引張り応力発生箇所となるため、疲労破壊の起点となりやすい箇所となっている。
これに対し、この発明による一方向クラッチでは、側板にばね受け部が設けられることで、外輪については、クラッチばねを適切な位置にセット・保持するための形状が不要となる分、設計の自由度が上がり、強度向上を目的として、角部をなくすことが可能となる。
具体的には、外輪に、ばね配置空間に連なってばね配置空間の角部のRを大きくするための応力緩和空間が設けられているものとされる。すなわち、従来のばね受け面の背面(ころ配置空間の反対側の面)側に凹所が延長され、この応力緩和のための凹所は、ばね配置空間に滑らかにつながりかつ大きいR形状とされる。これにより従来あった角部が無くなることになり、耐疲労寿命が大幅に向上する。
側板のばね受け部は、側板の所定箇所が切り起こされてばね配置空間内に折り曲げられることで形成されていることが好ましい。
側板は、例えば、外輪の外周に嵌め合わせられる短円筒部を有する形状とされ、この形状をプレス成形で得る際に、ばね受け部も合わせて形成することで、側板にばね受け部を形成する際の手間を低減することができる。
クラッチばねとしては、圧縮コイルばね、板ばねなどが使用可能であり、板ばねを使用する場合には、その一端がばね受け部に嵌め合わされて固定されるようにしてもよい。
側板に、外輪の軸方向内方に突出してクラッチばねを案内するガイド部が形成されていることがある。このガイド部は、側板の所定箇所が切り起こされてばね配置空間内に折り曲げられることで形成されていることが好ましい。ガイド部は、外輪に設けられるようにしてももちろんよい。
なお、側板は、金属の薄板で製造され、クラッチ外輪外周にかしめられるクラッチ側板と称されているものが一般的であるが、このクラッチ側板の反対側に取り付けられるステーと称される鋼板部材に対しても、上記のばね受け部などの形成が可能であり、このステーと称される鋼板部材も本発明における側板に含まれるものとする。要するに、本発明における「側板」は、外輪の一側面に重ね合わされて固定される部材をいうものとする。
この発明の一方向クラッチによると、側板に、外輪の軸方向内方に突出してクラッチばねを受けるばね受け部が形成されているので、外輪については、クラッチばねを適切な位置にセット・保持するための形状が不要となり、強度向上を目的として、疲労破壊の起点となりやすい角部をなくすことが可能となる。したがって、外輪の外径を大きくすることなく、耐疲労寿命を向上することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1から図3までは、この発明による一方向クラッチの要部を示しており、一方向クラッチ(1)は、二輪車のスタータ用として使用されるもので、ころ式でかつ外輪カム式とされている。
一方向クラッチ(1)は、内周側に複数のころ配置空間(7)および各ころ配置空間(7)に連なるばね配置空間(8)が形成された円筒形の外輪(2)と、円筒状の外周面を有し外輪(2)内に嵌められた内輪(3)と、各ころ配置空間(7)に配されたころ(4)と、各ばね配置空間(8)に配されてころ(4)を噛み合い方向へ付勢するクラッチばね(5)と、各ころ(4)の軸方向への抜けを防止する側板(6)とを備えている。
ころ配置空間(7)およびばね配置空間(8)は、外輪(2)に凹所を設けることで形成されている。この凹所は、軸方向の両側および径方向内方に開口しており、軸方向の一側(図2の右側)の開口が側板(6)で閉鎖され、径方向内方の開口が内輪(3)で閉鎖されている。凹所の軸方向の他側(図2の左側)の開口は、一方向クラッチ(1)が取り付けられるハウジングの側壁などによって閉鎖される。
側板(6)は、板金製で、外輪(2)の外周に嵌め合わせられる短円筒部(6a)を有する形状とされ、短円筒部(6a)の先端部がかしめられることで外輪(2)に固定されている。
クラッチばね(5)は、板ばねとされており、その一端面がころ(4)に当接している。ばね配置空間(8)には、ころ(4)にクラッチばね(5)の他端面を受けるばね受け部(9)が設けられており、これにより、ころ(4)は、くさび状に形成されたころ配置空間(7)の狭い側(ロック側)に押圧されている。ばね配置空間(8)には、また、クラッチばね(5)を案内するガイド部(10)が設けられており、これにより、クラッチばね(5)の付勢方向に直交する方向の移動が規制されている。
図1および図3に(6b)で示す部分は、外輪(2)に設けられた凹所(ころ配置空間(7)およびばね配置空間(8))に軸方向一側から面している側板(6)の部分であり、ばね受け部(9)およびガイド部(10)は、この部分(6b)が2カ所において切り起こされてばね配置空間(8)内に折り曲げられることで形成されている。符号(11)で示す部分は、ばね受け部(9)が切り起こされた後の切欠きであり、符号(12)で示す部分は、ガイド部(10)が切り起こされた後の切欠きである。クラッチばね(5)は、端面がばね受け部(9)で受け止められるようにしてもよく、逆U字状に形成された一端部がばね受け部(9)に嵌め合わされるようにしてもよい。
この発明の一方向クラッチ(1)では、さらに、外輪(2)に、ばね配置空間(8)に連なる応力緩和空間(13)が設けられている。すなわち、従来のばね受け面(8a)の背面(ころ配置空間(7)の反対側の面)側に凹所が延長されるとともに、この凹所延長部である応力緩和空間(13)は、ばね配置空間(8)に滑らかにつながりかつ大きいR形状とされており、従来の一方向クラッチに存在していた角部(21)が無くなっている。
こうして、この発明の一方向クラッチ(1)によると、図4に示した従来の一方向クラッチにおいて外輪(2)に設けられているばね受け面(8a)およびガイド面(8b)に相当するばね受け部(9)およびガイド部(10)が側板(6)に設けられることで、外輪(2)については、クラッチばね(5)を適切な位置にセット・保持するための形状を不要とし、そのため、設計の自由度が上がった外輪(2)に対し、強度向上を目的として、疲労破壊の起点となりやすい角部をなくすための応力緩和空間(13)が設けられており、これにより、耐疲労寿命が大幅に向上したものとなっている。
なお、ばね受け部(9)およびガイド部(10)は、側板(6)に設けられていればよいので、これらを設ける手段は、上記の切起しに限定されるものではない。また、外輪にガイド面を設けるようにして、側板(6)のガイド部(10)は不要とすることもできる。
(1) 一方向クラッチ
(2) 外輪
(3) 内輪
(4) ころ
(5) クラッチばね
(6) 側板
(7) ころ配置空間
(8) ばね配置空間
(9) ばね受け部
(10) ガイド部
(13) 応力緩和空間
(2) 外輪
(3) 内輪
(4) ころ
(5) クラッチばね
(6) 側板
(7) ころ配置空間
(8) ばね配置空間
(9) ばね受け部
(10) ガイド部
(13) 応力緩和空間
Claims (4)
- 内周側に複数のころ配置空間および各ころ配置空間に連なるばね配置空間が形成された外輪と、外輪内に嵌められた内輪と、各ころ配置空間に配されたころと、各ばね配置空間に配されてころを噛み合い方向へ付勢するクラッチばねと、各ころの軸方向への抜けを防止する側板とを備えている一方向クラッチにおいて、
側板に、外輪の軸方向内方に突出してクラッチばねを受けるばね受け部が形成されていることを特徴とする一方向クラッチ。 - 外輪に、ばね配置空間に連なってばね配置空間の角部のRを大きくするための応力緩和空間が設けられている特徴とする請求項1の一方向クラッチ。
- 側板のばね受け部は、側板の所定箇所が切り起こされてばね配置空間内に折り曲げられることで形成されている特徴とする請求項1または2の一方向クラッチ。
- 側板に、外輪の軸方向内方に突出してクラッチばねを案内するガイド部が形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の一方向クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011028143A JP2012167725A (ja) | 2011-02-14 | 2011-02-14 | 一方向クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011028143A JP2012167725A (ja) | 2011-02-14 | 2011-02-14 | 一方向クラッチ |
Publications (1)
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JP2012167725A true JP2012167725A (ja) | 2012-09-06 |
Family
ID=46972075
Family Applications (1)
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JP2011028143A Withdrawn JP2012167725A (ja) | 2011-02-14 | 2011-02-14 | 一方向クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012167725A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105370759A (zh) * | 2015-11-28 | 2016-03-02 | 重庆华洋单向器制造有限公司 | 一种带防外壳脱落结构的单向器 |
CN105422686A (zh) * | 2015-12-05 | 2016-03-23 | 重庆华洋单向器制造有限公司 | 一种凸轮楔块式单向离合器 |
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2011
- 2011-02-14 JP JP2011028143A patent/JP2012167725A/ja not_active Withdrawn
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