JP2012166516A - ベルトプライの形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドラム輪郭形状に沿ったベルトプライを歪みなく高精度で形成する。
【解決手段】コード入りテープのテープ切断片を、ドラム赤道面に対して角度αで傾けながらドラム外周面上に順次貼り付けることによりベルトプライを形成する装置であって、テープ切断片を供給位置Pからドラム上に供給して貼り付ける貼り付けコンベアと、ドラム支持装置とを具える。前記ドラム支持装置は、基台に立ち上げた垂直な回動軸心廻りで回動可能に支持される回動台と、この回動台にドラム軸心方向に移動可能に支持され、かつドラムをドラム軸心廻りで回転可能に支持する軸心方向移動台とを具える。前記貼り付けコンベアの供給速度V1と、ドラム回転の周速度V2と、前記軸心方向移動台のドラム軸心方向の移動速度V3とは、速度制御手段によって同調される。
【選択図】図2

Description

本発明は、長尺な巾狭帯状のコード入りテープが、長さ方向に対して角度θで定寸切りされるテープ切断片を、ドラム赤道面に対して前記角度θと等しい角度αで傾けながらドラム上で順次貼り付けることにより、各テープ切断片がドラム周方向に並列されたベルトプライを形成するベルトプライの形成装置に関する。
近年、タイヤのユニフォミティを向上させるため、タイヤ形成用のドラムとして、仕上がりタイヤのタイヤ内腔形状に近い外形を有する剛性中子を用い、この剛性中子の外表面に、ベルトプライを含む未加硫のタイヤ構成部材を順次貼り付けることにより生タイヤを形成するタイヤ製造方法が提案されている(下記特許文献1、2参照。)。
しかし図7(A)に示すように、剛性中子aは、タイヤ内腔形状に近い外形を有するため、そのトレッド形成面部a1は、凸円弧状に湾曲した丸い輪郭形状を有している。従って、従来のタイヤ製造方法のように、ベルトコードb1を長さ方向に対して角度θ(通常10〜40°)で傾斜配列させた幅広帯状のプライ材料bを、剛性中子a上で周方向に巻き付けた場合には、前記プライ材料bのタイヤ軸方向両側部が剛性中子aから大きく離間してしまう。そのため図7(B)に示すように、このプライ材料bの両側部を、ステッチローラcで押さえ付けて剛性中子aに沿わせて絞り込む所謂ステッチダウンが必要となる。
しかし前記絞り込みを行った場合、プライ材料bの両側部に皺や波打ちなどの歪みが発生し、剛性中子によるユニフォミティの向上効果が充分に達成されないという問題を招く。このような問題点は、自動二輪車用タイヤのトレッドリングを形成するドラムである所謂プロファイルデッキにベルトプライを形成する場合にも発生しうる。
又ベルトプライは、タイヤのカテゴリやタイヤサイズに応じて、ベルトコードの傾斜の角度θ、及びタイヤ軸方向巾が相違するため、それに応じた種類のプライ材料bを準備する必要がある。そのため多種類の中間部材の在庫が発生するなど、多品種少量生産の傾向が強いタイヤの生産に大きな不利を招く。
そこで本発者は、長尺な巾狭帯状のコード入りテープが、長さ方向に対して前記角度θで定寸切りされるテープ切断片を、ドラム赤道面に対して前記角度θと等しい角度αで傾けながらドラム上で順次貼り付けることにより、各テープ切断片がドラム周方向に並列されたベルトプライを形成することを提案した。
しかし、前記ドラムが剛性中子aのように丸い輪郭形状をしている場合には、このドラム上にテープ切断片を前記角度αで傾けて貼り付ける際、テープ切断片に大きな捻れが発生して精度良く貼り付けることが難しいという新たな問題が発生する。
特開H11−254906号公報 特開2006−160236号公報
そこで本発明は、ドラムが剛性中子のように丸い輪郭形状をしている場合にも、テープ切断片を前記角度αで傾けながら精度良く貼り付け可能であり、両側部での歪みの発生を招くことなく、ドラム輪郭形状に沿ったベルトプライを高精度で形成でき、ユニフォミティの向上を図りうるとともに、中間部材の在庫の発生を抑えて生産効率を向上させうるベルトプライの形成装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、互いに平行に引き揃えたベルトコードの配列体をゴム被覆した巾狭帯状の未加硫のコード入りテープが、長さ方向に対して角度θで切断された平行四辺形状のテープ切断片を、その長さ方向をドラム赤道面に対して前記角度θと実質的に等しい角度αで傾けながらドラム外周面上に順次貼り付けることにより、各テープ切断片がドラム周方向に並列されたベルトプライを形成するベルトプライの形成装置であって、
コード入りテープを長さ方向に搬送する搬送コンベヤと、
前記搬送されるコード入りテープを、前記長さ方向の前端から切断長さ毎に前記角度θで切断して前記テープ切断片を順次形成する切断手段と、
切断された前記テープ切断片を、長さ方向にかつ供給位置Pからドラム上に順次供給して貼り付ける貼り付けコンベアと、
前記ドラムをそのドラム軸心廻りで回転可能に保持するドラム支持装置とを具え、
かつ前記貼り付けコンベアは、前記供給位置Pに前記テープ切断片をドラムに押し付けて貼り付ける貼り付けローラを有するとともに、
前記ドラム支持装置は、
基台と、
前記基台に、該基台に立ち上げた垂直な回動軸心廻りで回動可能に支持され、かつその回動により、ドラム赤道面と前記貼り付けコンベアの供給方向との間の角度αが前記角度θと実質的に等しい回動状態に、前記ドラムを角度調整する回動台と、
前記回動台に、前記ドラム軸心方向に移動可能に支持され、前記回動状態を維持しながらドラムをドラム軸心方向に移動させる軸心方向移動台と、
前記軸心方向移動台に支持され、かつドラム軸心廻りで回転可能な前記ドラムとを具え、
しかも、前記貼り付けコンベアの供給速度V1と、前記ドラム回転の周速度V2と、前記軸心方向移動台のドラム軸心方向の移動速度V3とを同調させる速度制御手段を設けたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記速度制御手段は、供給速度V1と、周速度V2と、移動速度V3とを、下記式(1)、(2)を満たすように同調させることを特徴としている。
V3/V2=tan α −−−(1)
V3/V1=sin α −−−(2)
又請求項3の発明では、前記供給位置Pは、前記ドラム軸心を通る垂直な子午面上に位置することを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記回動軸心は、前記供給位置Pを通ることを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記基台は、前記貼り付けコンベアの供給方向と直交する向きに移動可能なことを特徴としている。
本発明は叙上の如く、前記ドラム支持装置は、基台に立ち上げた垂直な回動軸心廻りで回動可能に支持される回動台と、該回動台にドラム軸心方向に移動可能に支持される軸心方向移動台とを具え、かつこの軸心方向移動台に、ドラムをそのドラム軸心廻りで回転可能に取り付けている。
前記回動台は、その回動により、ドラム赤道面と貼り付けコンベアの供給方向との間の角度αがテープ切断片の切断角度θと実質的に等しい回動状態にドラムを角度調整できる。このように、ドラム側を角度調整することで、貼り付けコンベア及び貼り付けコンベアからのテープ切断片の供給位置を固定したままで、即ちテープ切断片を安定してドラムに供給することができる。しかも、供給位置には貼り付けローラが配されるため、前記供給されるテープ切断片を、供給と同時に供給位置でドラムに貼り付けていくことができ、コード配列に乱れのない安定した貼り付けも行いうる。
他方、前記ドラムは、ドラム軸心方向に移動しながらドラム軸心廻りで回転するとともに、ドラム回転の周速度V2と、ドラム軸心方向の移動速度V3とを速度制御手段によって同調させている。具体的には、V3/V2=tan α となるように速度V2、V3を同調させることにより、テープ切断片を、ドラムの周方向にリード角αで螺旋状に巻回することができる。即ち、テープ切断片を、周方向に対して一定の角度αで傾けながらドラム外周面上に供給位置から貼り付けることができる。
このように、V3/V2=tan α となるように速度V2、V3を同調させることにより、ドラムが剛性中子のように丸い輪郭形状をしている場合にも、3次元的な曲面に追従しながら一定の角度αでドラム上にテープ切断片を精度良くかつ安定して順次貼り付けることができる。即ち、ドラム輪郭形状に沿ってベルトプライを高精度で形成でき、ユニフォミティの向上を図りうる。
又テープ切断片の切断長さ、テープ切断片の切断角度θ、テープ切断片の貼り付けの角度α、テープ切断片間の周方向の間隔を違えることで、ベルトプライの巾、ベルトコード角度、ベルトプライの直径を自在に変化させることができる。そのため、一種類のコード入りテープによって、種々のカテゴリやサイズのタイヤのベルトプライを形成することが可能となり、中間部材の在庫の発生を防止でき、多品種少量生産の傾向が強いタイヤを効率よく生産することができる。
本発明のベルトプライの形成装置の一例を概念的に示す側面図である。 ドラム支持装置を示す斜視図である。 ドラム支持装置の平面図である。 テープ切断片の貼り付け状態を示す説明図である。 (A)、(B)はコード入りテープ、及びテープ切断片を示す平面図である。 テープ切断片によるベルトプライの形成状態を示す部分平面図である。 (A)、(B)は従来の問題点を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図1は、本発明のベルトプライの形成装置の一例を概念的に示す側面図である。
図1において、本実施形態のベルトプライの形成装置1は、未加硫のコード入りテープTを長さ方向Fに搬送する搬送コンベヤ2と、前記搬送されるコード入りテープTを切断してテープ切断片Tpを順次形成する切断手段3と、切断された前記テープ切断片Tpを供給位置Pからドラム4上に供給して貼り付ける貼り付けコンベア5と、前記ドラム4を保持するドラム支持装置6とを具える。
前記コード入りテープTは、図5(A)に示すように、互いに平行に引き揃えたベルトコード10の配列体がトッピングゴムによってゴム被覆されたテープ巾Wtが例えば10〜50mm程度の巾狭帯状体であり、その両側縁E1は、前記ベルトコード10と平行をなす。このコード入りテープTは、供給手段11から前記搬送コンベヤ2をへて切断位置Jに搬送される。
前記供給手段11として、本例では、前記搬送コンベヤ2の上流側にフェスツーン12を介して設置されたロールスタンド13が採用される場合が例示される。このロールスタンド13は、周知構造をなし、予め形成されたコード入りテープTをロール状に巻回したロール体14を、このロール体14から前記コード入りテープTを巻き戻し可能に保持する。なお図中の符号40は、前記ロール体14内でテープT同士が粘着するのを防止する
合成樹脂フィルムからなる剥離用のライナシートである。前記供給手段11としては他に、コードスタンドと、このコードスタンドから供給されるベルトコード10の配列体にトッピングゴムを被覆してコード入りテープTを形成するゴム押出機とを具えるコード入りテープ形成装置を採用することもできる。
前記搬送コンベヤ2は、ベルトコンベヤであって、上流側のコンベヤ2Aと下流側のコンベヤ2Bとを乗り継ぎ可能に一連に具えるとともに、このコンベヤ2A、2B間に前記切断手段3が配置される。
前記切断手段3としては、切断刃3Aを有する周知構造のものが好適採用でき、前記コンベヤ2A、2B間の切断位置Jで、前記コード入りテープTを、その長さ方向Fの前端から切断長さK毎に切断する。これにより前記図5(A)、(B)に示すように、長さ方向両端が前記長さ方向Fに対して角度θで傾く切断縁E2とし、かつ巾方向両側を前記側縁E1とする平行四辺形状のテープ切断片Tpを順次形成する。この角度θは、加硫後の仕上がりタイヤにおけるベルトコード10のタイヤ周方向に対するコード角度(通常10〜40゜)に実質的に一致し、前記切断刃3Aの傾斜角度を調整することにより自在に変更することができる。
又前記貼り付けコンベア5は、図2に示すように、前記下流側のコンベヤ2Bから受け取ったテープ切断片Tpを、長さ方向Fに搬送しかつ供給位置Pからドラム4に順次供給して貼り付ける。この貼り付けコンベア5は、本例では上下のベルトコンベヤ5U、5Lからなり、上下のベルト間にテープ切断片Tpを挟んで密着して搬送することで、テープ切断片Tpに、位置ズレや速度ムラを招くことなく安定してドラム4に供給することができる。又貼り付けコンベア5は、前記供給位置Pに、前記テープ切断片Tpをドラム4に押し付けて貼り付ける貼り付けローラ15を有する。この貼り付けローラ15は、シリンダ16のロッド下端に、貼り付けコンベア5の供給方向5F(テープ切断片Tpの長さ方向Fと一致する。)に沿って回転自在に枢支され、シリンダ16の伸張により、テープ切断片Tpを、供給と同時に供給位置Pでドラム4に貼り付けうる。
次に、前記ドラム支持装置6は、基台20と、該基台20に支持された回動台21と、この回動台21に支持される軸心方向移動台22と、この軸心方向移動台22にドラム軸心4i廻りで回転可能に支持される前記ドラム4とを具える。
前記基台20は、本例では、前記貼り付けコンベア5の供給方向5Fと直交する向きに敷設されるガイドレール23に沿って移動可能に配される。この基台20は、その移動により、前記ドラム4を、ベルトプライ以外のタイヤ部材形成場所、例えばインナーライナ形成場所、カーカスプライ形成場所、ビードコア形成場所、サイドウォールゴム形成場所、トレッドゴム形成場所等に順次移動させ、前記ドラム4上に各種のタイヤ部材を順次貼着することで生タイヤを形成する。
又前記回動台21は、前記基台20に立ち上げた垂直な回動軸心21i廻りで回動可能に支持される。そしてこの回動台21の回動により、図3に示すように、ドラム赤道面4Sと前記貼り付けコンベア5の供給方向5Fとの間の角度αが前記角度θと実質的に等しい回動状態Yに、前記ドラム4を角度調整することができる。このように、ドラム4を角度調整することで、貼り付けコンベア5及び供給位置Pを固定したままで、即ちテープ切断片Tpを安定してドラム4に供給することができる。なお前記回動状態Yは、1つのベルトプライ7(図6に示す。)が形成されるまで一定に維持される。又回動台21には、本例ではその上面に、前記ドラム軸心4i方向にのびるガイドレール24が設けられる。
又前記軸心方向移動台22は、前記ガイドレール24に案内され、ドラム軸心4i方向に移動可能に前記回動台21に支持される。又この軸心方向移動台22上には、前記ドラム4が回転自在に取り付けられる。本例では前記ドラム4が、仕上がりタイヤのタイヤ内腔形状に近い外形を有する所謂剛性中子である場合が示される。この剛性中子は、その外表面に、ベルトプライを含むタイヤ構成部材を順次貼り付けることにより生タイヤを形成する。
ここで前記ドラム支持装置6では、前記供給位置Pは、図3、4に示すように、前記ドラム軸心4iを通る垂直な子午面N上に位置する。言い換えると、テープ切断片Tpをドラム4に貼り付ける際、ドラム4は軸心方向移動台22とともにドラム軸心4i方向に移動するが、このとき前記供給位置Pは、常に子午面N上に位置している。即ち、回転するドラム4に対して、テープ切断片Tpをドラム4の頂点で上から押し付けでき、コード配列に乱れを生じることなく3次元的な曲面に追従しながらテープ切断片Tpを安定して貼り付けしうる。
又前記回動台21の回動軸心21iは、前記供給位置Pを通ることが好ましい。もし回動軸心21iが供給位置Pを通らない場合、前記回動台21の回動によってドラム4を角度調整する場合、角度調整の度にドラム4と供給位置Pとの相対位置がずれるため、供給位置Pが前記子午面N上に位置するように基台20及び軸心方向移動台22の移動によってドラム支持装置6の位置を修正する必要が生じ、角度調整作業を繁雑とする。
又本実施形態のベルトプライの形成装置1では、図4に示すように、前記貼り付けコンベア5の供給速度V1と、前記ドラム回転の周速度V2と、前記軸心方向移動台22のドラム軸心4i方向の移動速度V3とを同調させる速度制御手段(図示しない)を具える。具体的には、前記速度制御手段は、前記供給速度V1と、周速度V2と、移動速度V3とを、下記式(1)、(2)を満たすように同調させる。
V3/V2=tan α −−−(1)
V3/V1=sin α −−−(2)
即ち、前記ドラム4は、ドラム軸心4i方向に移動しながらドラム軸心4i廻りで回転するが、このとき、V3/V2=tan α となるように速度V2、V3を同調させることにより、テープ切断片Tpを、ドラム4の周方向にリード角αで螺旋状に巻回させることができる。言い換えると、ドラム4が剛性中子のように丸い輪郭形状をしている場合にも、その3次元的な曲面に追従させながらテープ切断片Tpを、周方向に対して一定の角度αで傾けながらドラム4の外周面上に、精度良くかつ安定して順次貼り付けることができる。
又V3/V1=sin αとなるように速度V1、V3を同調させることにより、テープ切断片Tpの巻き付け速度と供給速度とを一致させることができる。
又ドラム支持装置6は、1本のテープ切断片Tpを貼り付けした後、テープ切断片Tpのテープ巾Wtに相当する距離をドラム軸心4i方向に移動し、しかる後、次のテープ切断片Tpの貼り付けを行う。この繰り返しにより、図6に示すように、各テープ切断片Tpがドラム周方向に並列されたベルトプライ7を高精度で形成できる。なおベルトプライ7では、テープ切断片Tpの側縁E1同士が重ならないことが好ましく、これにより、重なり部に起因する剛性段差による応力集中を抑えて耐久性を高く確保しうる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
1 ベルトプライの形成装置
2 搬送コンベヤ
3 切断手段
4 ドラム
4i ドラム軸心
4S ドラム赤道面
5 貼り付けコンベア
5i 供給方向
6 ドラム支持装置
7 ベルトプライ
10 ベルトコード
15 貼り付けローラ
20 基台
21 回動台
21i 回動軸心
22 軸心方向移動台
F 長さ方向
N 子午面
T コード入りテープ
Tp テープ切断片
Y 回動状態

Claims (5)

  1. 互いに平行に引き揃えたベルトコードの配列体をゴム被覆した巾狭帯状の未加硫のコード入りテープが、長さ方向に対して角度θで切断されたテープ切断片を、その長さ方向をドラム赤道面に対して前記角度θと実質的に等しい角度αで傾けながらドラム外周面上に順次貼り付けることにより、各テープ切断片がドラム周方向に並列されたベルトプライを形成するベルトプライの形成装置であって、
    コード入りテープを長さ方向に搬送する搬送コンベヤと、
    前記搬送されるコード入りテープを、長さ方向の前端から切断長さ毎に前記角度θで切断して前記テープ切断片を順次形成する切断手段と、
    切断された前記テープ切断片を、長さ方向にかつ供給位置Pからドラム上に順次供給して貼り付ける貼り付けコンベアと、
    前記ドラムをそのドラム軸心廻りで回転可能に保持するドラム支持装置とを具え、
    かつ前記貼り付けコンベアは、前記供給位置Pに前記テープ切断片をドラムに押し付けて貼り付ける貼り付けローラを有するとともに、
    前記ドラム支持装置は、
    基台と、
    前記基台に、該基台に立ち上げた垂直な回動軸心廻りで回動可能に支持され、かつその回動により、ドラム赤道面と前記貼り付けコンベアの供給方向との間の角度αが前記角度θと実質的に等しい回動状態に、前記ドラムを角度調整する回動台と、
    前記回動台に、前記ドラム軸心方向に移動可能に支持され、前記回動状態を維持しながらドラムをドラム軸心方向に移動させる軸心方向移動台と、
    前記軸心方向移動台に支持され、かつドラム軸心廻りで回転可能な前記ドラムとを具え、
    しかも、前記貼り付けコンベアの供給速度V1と、前記ドラム回転の周速度V2と、前記軸心方向移動台のドラム軸心方向の移動速度V3とを同調させる速度制御手段を設けたことを特徴とするベルトプライの形成装置。
  2. 前記速度制御手段は、供給速度V1と、周速度V2と、移動速度V3とを、下記式(1)、(2)を満たすように同調させることを特徴とする請求項1記載のベルトプライの形成装置。
    V3/V2=tan α −−−(1)
    V3/V1=sin α −−−(2)
  3. 前記供給位置Pは、前記ドラム軸心を通る垂直な子午面上に位置することを特徴とする請求項1又は2記載のベルトプライの形成装置。
  4. 前記回動軸心は、前記供給位置Pを通ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のベルトプライの形成装置。
  5. 前記基台は、前記貼り付けコンベアの供給方向と直交する向きに移動可能なことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のベルトプライの形成装置。
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