JP2012165554A - リニアアクチュエータ - Google Patents

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恵美 徳納
Yusuke Sato
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Abstract

【課題】アクチュエータを組み立てる際の位置決めを容易にするリニアアクチュエータを提供することである。
【解決手段】インナ部材2とアウタ部材3とを移動軸方向に相対移動させるリニアアクチュエータ100において、インナ部材2とアウタ部材3とを所定間隔をもって連結する連結部材と、磁石25、26と対向し、アウタ部材3に設けられた積層鋼板34、35と、移動軸方向の両端の位置にある連結部材に固定され、積層鋼板34、35を支持する積層鋼板支持部材31とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、リニアアクチュエータに関するものである。
ヨークと、ヨークの内側に往復動可能に設けられた可動子と、ヨークに固定された第1の一対の永久磁石と、ヨークに固定された第2の一対の永久磁石と、ヨークに固定された二つのコイルと、可動子をヨークに対して往復動可能に支持する2枚の板バネとを備え、ヨークは、薄板状の鋼板をプレスで打ち抜いて基部材を形成し、この基部材を中心位置の貫通穴の貫通方向に複数、位置合わせしながら積層しつつ接合させた積層鋼板により構成されるアクチュエータが知られている(特許文献1)。
特開2006−220196号公報
しかしながら、上記従来のアクチュエータの構成では、複数の鋼板を、貫通穴の中心に位置決めしながら積層し、板バネの貫通孔にシャフトを通してヨークと可動子とを固定するため、アクチュエータを組み立てる際に、各構成の位置決めが困難であった。
本発明が解決しようとする課題は、アクチュエータを組み立てる際の位置決めを容易にするリニアアクチュエータを提供することである。
本発明は、インナ部材とアウタ部材とを連結する連結部材に、積層鋼板を支持する積層鋼板支持部材を固定することにより上記課題を解決する。
本発明によれば、積層鋼板支持部材が、インナ部材とアウタ部材とを所定間隔をもって連結する連結部材に固定され、積層鋼板を支持するため、リニアアクチュエータを組み立てる際に、積層鋼板の間隔を調整する手間を省くことができ、その結果として、アクチュエータを組み立てる際の位置決めを容易にすることができる。
本発明の実施形態に係るリニアアクチュエータを示す分解斜視図である。 図1のアウタ部材の分解斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1のアウタ部材(変形例)の分解斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るリニアアクチュエータのアウタ部材の分解斜視図である。 図5のアウタ部材にインナ部材及びシャフトを組み立てた状態であって、図5のB−B線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
図1は本発明の一実施形態を適用したリニアアクチュエータ100の分解斜視図、図2はアウタ部材3の分解斜視図、図3は図1のリニアアクチュエータ100を組み立てた状態における、図1のA−A線に沿う断面図である。リニアクチュエータ100は、例えば車両に搭載されるアウタ可動型の制振装置として用いられる。なお、以下に示す実施例では、アウタ可動型のアクチュエータを例に説明するが、本例は、インナ可動型のアクチュエータに用いてもよい。
図1に示すように、リニアアクチュエータ100は、インナ部材2と、アウタ部材3と、板バネ4、5と、フランジ6、7と、ボルト8と、シャフト91と、ナット92とを備える。インナ部材2は、アウタ部材3の内側に配置され、シャフト91を介して、車両に設けられる図示しない他の部材に固定され、固定子となる。一方、アウタ部材3は、インナ部材2に対して前後方向(スラスト方向)に相対的に往復動するように、後述する板バネ4、5を介してインナ部材2に支持されており、可動子となる。本例のリニアアクチュエータ100において、シャフト91の軸方向が移動軸方向となる。
まず、インナ部材2を図1及び図3を用いて説明する。インナ部材2の内部には、インナコアとなる複数の板状の積層鋼板21が積層されており、当該積層鋼板21の中心部には、シャフト91を挿入するための挿入孔が設けられている。積層鋼板21はシャフト91に対して対称な形状をしており、ボビン22に覆われている。ボビン22は積層鋼板21を覆うように、二分割されたユニットにより形成されており、ボビン22はシャフト91の軸受けとなる軸受け部221と、コイル23、24が巻き付けられる巻回部222と、磁石25、26を支持する磁石支持部223を有する。軸受け部221が、ボビン22の中心に形成されており、軸受け部221の上部及び下部にそれぞれ巻回部222が形成され、さらに巻回部222の上部及び下部にそれぞれ磁石支持部223が形成されている。軸受け部221には、シャフト91が挿入される挿入孔が設けられている。
またボビン22の上部の巻回部222には、コイル23が巻き付けられ、ボビン22の下部の巻回部222には、コイル24が巻き付けられる。ボビン22の上部の磁石支持部223の上端面223aには、磁石25の形状に沿った凹部が形成されており、磁石25が当該凹部に嵌合することで、磁石支持部223に設けられる。また、同様に、ボビン22の下部の磁石支持部223の下端面223bには、磁石26の形状に沿った凹部が形成されており、磁石26が当該凹部と嵌合することで、磁石支持部223に設けられる。
磁石25は、1組の磁石251及び磁石252を有し、磁石251及び磁石252は、シャフト91の軸方向と同方向に並列な状態で、磁石支持部223の上端面223aの中央部分に支持されている。永久磁石251及び磁石252は、隣合う磁極が異なるように並べられている。同様に、磁石26は、1組の永久磁石261及び磁石262を有し、磁石261及び磁石262は、シャフト23の軸方向と同方向に並列な状態で、磁石支持部223の下端面223bの中央部分に支持されている。永久磁石261及び磁石262は、隣合う磁極が異なるように並べられている。また、積層鋼板21及びシャフト91を介して対向する、磁石251の磁極と磁石261の磁極は同極に、磁石252の磁極と磁石262の磁極は同極になるよう、磁石25及び磁石26が支持されており、磁石25の磁極及び磁石26の磁極の方向は、インナ部材の相対的な移動軸方向に対して垂直な方向となる。
次に、アウタ部材3を、図2及び図3を用いて説明する。アウタ部材3は、積層鋼板支持部材31と、上蓋部32と、下蓋部33と、積層鋼板34と、積層鋼板35とを備える。積層鋼板支持部材31は、軽金属または非金属材料で一体形成されており、アウタ部材3の本体部となる。積層鋼板支持部材31は、直方体形状の外枠に、上面31aと下面31bと、側面31cと、側面31dとを覆うことにより構成されている。上面31aと下面31とは対向しており、側面31cと側面31dとが対向している。側面31cと側面31dは、それぞれ板状に形成されており、側面31cと側面31dの面方向が、アウタ部材3の移動軸と垂直な方向になるよう配置されている。上面31aは、側面31cの一端から側面31dの一端に向けて、アウタ部材3の移動軸と平行な方向に延在し、下面31bは、側面31cの他端から側面31dの他端に向けて、アウタ部材3の移動軸と平行な方向に延在している。側面31cと側面31dとにより囲まれる部分は、空洞になっており、この空洞部分に、インナ部材2が配置される。
上面31aの中央部分には、直方体形状の孔部311が形成され、孔部311は、磁石25と所定の間隔をもって、磁石25と対向する位置に形成されている。また下面31bの中央部分には、直方体形状の孔部312が形成されており、孔部312は、磁石26と所定の間隔をもって、磁石26と対向する位置に形成されている。積層鋼板34及び積層鋼板35が積層鋼板支持部材31に支持される前の状態において、孔部311及び孔部312は積層鋼板34及び積層鋼板35よりそれぞれやや大きくなるように形成されている。そのため、積層鋼板34及び積層鋼板35が孔部311及び孔部312にそれぞれ圧入されると、孔部311及び孔部312が膨張し、積層鋼板34及び積層鋼板35が孔部311及び孔部312にそれぞれ嵌合される。
そして、孔部311及び孔部312の反力により、積層鋼板34及び積層鋼板35は、積層鋼板支持部材31に支持される。積層鋼板34は、孔部311に支持されることにより、磁石25と対向して、積層鋼板支持部材31に設けられる。積層鋼板35は、孔部312に支持されることにより、磁石26と対向して、積層鋼板支持部材31に設けられる。また、積層鋼板支持部材31の角部には、ボルト8を挿入するための挿入孔313が、シャフト91の軸方向と平行に形成されている。
積層鋼板34、35は、複数の板状の鋼板が、積層されることで構成されている。また積層鋼板34の積層面の面方向とシャフト91と軸方向とが平行になり、積層鋼板34の上面34aと上面31aとが面一になるように、積層鋼板34は孔部311に支持されている。積層鋼板35の積層面の面方向とシャフト91と軸方向とが平行になり、積層鋼板35の上面35bと下面31bとが面一になるように、積層鋼板35は孔部312に支持されている。
上蓋部32は、積層鋼板支持部材31の上面31aを覆うように形成されており、板状の天板321と、天板321の端部から、天板321と垂直な方向に延在する壁面322とを有する。天板321は、面一になっている上面31aと積層鋼板34の上面34aとに当接されている。上蓋部32の角部には、ボルト8を挿入するための挿入孔323が、シャフト91の軸方向と平行に形成されている。
下蓋部33は、積層鋼板支持部材31の下面31bを覆うように形成されており、板状の底板331と、底板331の端部から、底板331と垂直な方向に延在する壁面322とを有する。底板331は、面一になっている下面31bと積層鋼板35の下面35bとに当接されている。下蓋部33の角部には、ボルト8を挿入するための挿入孔333が、シャフト91の軸方向と平行に形成されている。
次に図1及び図3に戻り、インナ部材2及びアウタ部材3以外の構成を説明する。板バネ4、5は、インナ部材2の磁石25、26とアウタ部材3との間に、アウタ部材の移動軸方向と垂直方向に所定間隔をもち、それぞれ同一の軸心となるように配置され、インナ部材2とアウタ部材3とを連結する。板バネ4及び板バネ5の四隅にはボルト8を挿入する挿入孔41、51が設けられ、板バネ4及び板バネ5の中央部には、シャフト91を挿入する挿入孔42、52が設けられている。
フランジ6、7は、板状に形成されており、アウタ部材3の移動軸方向に両端から、板バネ4、5及びアウタ部材3を狭持する。フランジ6の四隅にはボルト8を挿入する挿入孔61が設けられている。フランジ7の四隅には、ボルト8と締結するウェルドナットなどの係合部71が設けられている。2本のボルト8が、挿入孔323、41、51、61に挿入され、係合部71に締結されている。また、2本のボルト8が、挿入孔333、41、51、61に挿入され、係合部71に締結されている。これにより、板バネ5、6は、上蓋部32及び下蓋部33を介して、積層鋼板支持部材31の移動軸方向の両端にそれぞれ固定される。
シャフト91の先端部分には、ナット92と締結するようにネジ部が形成されており、シャフト91は、板バネ41の挿入孔42と、インナ部材2の挿入孔(図示しない)と、板バネ5の挿入孔52と、に挿入され、ナット92に締結される。これにより、インナ部材2及び板バネ4、5はシャフト91及びナット92により締結される。
上記のように、本例のリニアアクチュエータ100は、インナ部材2とアウタ部材3とを所定間隔をもって連結する板バネ4、5と、磁石25、26と対向し、アウタ部材3に設けられた積層鋼板34、35と、移動軸方向の両端の位置にある板バネ4、5に固定され、積層鋼板34、35を支持する積層鋼板支持部材31とを備える。これにより、積層鋼板支持部材31と積層鋼板34、35とが別体の構造で構成されるため、設計の際に、アウタ部材3の形状の自由度を高めることができる。また本例は、積層鋼板34、35をそれぞれ、一括プレスで製造することができるため、積層鋼板34、35の寸法精度を高めることができる。
また、積層鋼板支持部材31は、インナ部材2とアウタ部材3とを所定間隔をもって連結する板バネ4、5に直接固定されているため、リニアアクチュエータ100を組み立てる際に、積層鋼板34、35を構成する鋼板が所定の間隔に位置決めされるように調整する手間を省くことができる。また本例は、当該鋼板の位置ずれを見込んで、予め鋼板の間隔に余裕を持たせなくてもよいため、積層鋼板34、35の締結の精度を高めることができ、締結の信頼性を高めることができる。
本例とは異なり、例えば、積層鋼板34、35にボルト8の挿入孔を設け、積層鋼板34、35を構成する鋼板を、当該挿入孔で位置決めしつつ積層して、アウタ部材3を構成する場合には、各鋼板の隙間を管理しつつ積層するため、煩雑であった。しかし、本例は、積層鋼板支持部材31に積層鋼板34、35を支持させることで、アウタ部材3を構成するため、上記のような煩雑さを解消することができる。
また本例は、積層鋼板支持部材31の上面31a、下面31b、側面31、及び側面31dにより囲まれる空洞部分に、インナ部材2を配置し、インナ部材2とアウタ部材3とを板バネ4、5により固定する。これにより、本例は積層鋼板34、35に、アウタ部材3を固定するための孔を設けなくてもよく、インナ部材2とアウタ部材3との締結精度を高めることができる。
また本例において、積層鋼板支持部材10は同材料で一体形成される。これにより、インナ部材2とアウタ部材3との締結の信頼度を向上させることができる。
また本例において、板バネ4、5は挿入孔41、51を有し、板バネ4、5及び積層鋼板支持部材31は、当該挿入孔41、51に挿入されるボルト8により締結されている。これにより、ボルト8の締結構造により、板バネ4、5及びアウタ部材3を締結することができるため、リニアアクチュエータ100を容易に組み立てることができる。
また本例において、積層鋼板34、35の積層面がコイル23、24により発生する磁路と平行になるように、積層鋼板34、35が配置されている。これにより、リニアアクチュエータ100の往復動の際の渦電流による損失を効率的に防ぐ方向に、鋼板を積層することができる。
また本例において、アウタ部材3は、積層鋼板34と積層鋼板支持部材31の上面31aとを覆う上蓋部32と、積層鋼板35と積層鋼板支持部材31の下面31bとを覆う下蓋部33とを有する。これにより、リニアアクチュエータ100の往復動により、アウタ部材3に振動が加わる環境下においても、アウタ部材3の締結の信頼性を高めることができる。
また本例は、積層鋼板支持部材31を形成する材料に、様々な軽金属あるいは非金属材料を用いることができるため、アウタ部材3の設計上の自由度を高めることができ、またアウタ部材3の軽量化を図ることができる。
また本例において、積層鋼板支持部材31との挿入孔313と、上蓋部32の挿入孔323と、下蓋部33の挿入孔333と、板バネ4、5の挿入孔41、51とにボルト8を通し、インナ部材2の挿入孔(図示しない)と、板バネの挿入孔42、52とにシャフト91を通すことで、インナ部材2とアウタ部材3と板バネ4、5とが固定されている。これにより、インナ部材2及びアウタ部材3の締結構造の設計上の自由度を高めることができ、締結部分の信頼度を高めることができる。
また本例において、磁石251と磁石252、及び、磁石261と磁石262は、移動軸方向と同方向に並列な状態で配列されている。これにより、リニアアクチュエータ100の出力を高めることができる。
なお、積層鋼板34、35は圧入により積層鋼板支持部材31に支持されるが、焼きばめ等の方法により積層鋼板支持部材31に支持されてもよい。これにより、リニアアクチュエータ100の往復動により、アウタ部材3に振動が加わる環境下においても、アウタ部材3の締結の信頼性を高めることができる。
また、本例において、図4に示すように積層鋼板34は、一対の積層鋼板341及び積層鋼板342により構成されてもよく、孔部311は、それぞれの一対の積層鋼板341及び積層鋼板342と嵌合する孔部3111及び孔部3112により構成されてもよい。また、積層鋼板35は、一対の積層鋼板351及び積層鋼板352により構成されてもよく、孔部312は、それぞれの一対の積層鋼板351及び積層鋼板352と嵌合する孔部3121及び孔部3122により構成されてもよい。図4は、インナ部材3の分解斜視図である。
また、本例において、積層鋼板34、35は、圧入により、積層鋼板支持部材10に支持されるが、積層鋼板34が、孔部311に配置され、孔部311の底面と上蓋部32に挟持されることで積層鋼板支持部材31に支持され、積層鋼板35が、孔部312に配置され、孔部312の上面と下蓋部33に挟持されることで積層鋼板支持部材31に支持されてもよい。
また本例はインナ部材2とアウタ部材3とを連結する部材として板バネ4、5を用いるが、スライダ等を用いてもよい。また積層鋼板支持部材31は、アルミニウムなどの軽金属により一体形成されたブロック形状の部位を組み立てることにより形成されてもよい。
なお本例の板バネ4、5が本発明の「連結部材」に相当する。
《第2実施形態》
図5は発明の他の実施形態に係るリニアアクチュエータ100のアウタ部材3の分解斜視図である。図6はアウタ部材3にインナ部材2に組み込んだ状態であって、図5のB−B線に沿う断面図である。本例では上述した第1実施形態に対して、インナ部材2とアウタ部材3の構造が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を援用する。
図6に示すように、インナ部材2は、インナコアとなる積層鋼板21と、積層鋼板21の中央部分に形成された挿入孔に挿入され、積層鋼板21を支持するシャフト91とを備える。
図5及び図6に示すように、アウタ部材3は、積層鋼板支持部材31と、上蓋部32と、下蓋部33と、積層鋼板34、35と、狭持部材36、37と、磁石38、39とを備える。積層鋼板支持部材31は、直方体形状であって、中央部分に、インナ部材2を配置するための空洞部分が空けられている。積層鋼板支持部材31の上面31aの中央部分には、直方体形状の孔部311が形成され、孔部311はインナ部材2の積層鋼板21と所定の間隔をもって形成されている。また、積層鋼板支持部材31の下面31bの中央部分には、直方体形状の孔部312が形成され、孔部312はインナ部材2の積層鋼板21と所定の間隔をもって形成されている。孔部311は、後述する狭持部材36を嵌め込むような形状に形成され、孔部312は、後述する狭持部材37を嵌め込むような形状に形成されている。狭持部材36は積層鋼板34を狭持する部材であり、狭持部材36が孔部311に嵌め込まれることで、積層鋼板34は積層鋼板支持部材31に支持される。また狭持部材37は積層鋼板35を狭持する部材であり、狭持部材37が孔部312に嵌め込まれることで、積層鋼板35は積層鋼板支持部材31に支持される。なお、狭持部材36、37の具体的な構成は、後述する。
積層鋼板34、35は、複数の板状の鋼板が、積層されることでそれぞれ構成され、積層鋼板34は磁石38と対向する位置に設けられ、積層鋼板35は磁石39と対向する位置に設けられる。磁石38は、1組の磁石381と磁石382とを有し、磁石381及び磁石382はシャフト91の軸方向と同方向に並列な状態で並べられている。また、永久磁石381及び磁石382は、隣合う磁極が異なるように並べられている。同様に、磁石39は、1組の磁石391と磁石392とを有し、磁石391及び磁石392はシャフト91の軸方向と同方向に並列な状態で並べられている。また、永久磁石391及び磁石392は、隣合う磁極が異なるように並べられている。また、インナ部材2及びシャフト91を介して対向する、磁石381の磁極と磁石391の磁極は同極に、磁石382の磁極と磁石392の磁極は同極になるように配置されている。
狭持部材36は一対の部材361、362により形成されており、当該一対の部材361、362で積層鋼板34及び磁石38を狭持する。部材361の上面361a及び部材362の上面362aは面一になっている。また部材361の底面側の端部には下方に向けて突起する突起部361bが形成され、部材362の底面側の端部には下方に向けて突起する突起部362bが形成されている。突起部361bと突起部362bの間隔は、積層鋼板34の積層方向の長さ及び磁石38の面方向の長さより短くなるよう形成されている。一対の部材361、362には、コイル23を巻くための巻回部361c、362cが形成されている。そして、狭持部材36により積層鋼板34及び磁石38を狭持した状態で、コイル23を巻回部361cと巻回部362との間に巻きつけることにより、積層鋼板34及び磁石38が狭持部材36に支持される。
狭持部材37は一対の部材371、372により形成されており、当該一対の部材371、372で積層鋼板35及び磁石39を狭持する。部材371の下面371b及び部材372の下面372bは面一に形成されている。また部材371の天面側の端部には上方に向けて突起する突起部371aが形成され、部材372の天面側の端部には上方に向けて突起する突起部372aが形成されている。突起部371aと突起部372aの間隔は、積層鋼板35の積層方向の長さ及び磁石39の面方向の長さより短くなるよう形成されている。一対の部材371、372には、コイル24を巻くための巻回部371c、372cが形成されている。そして、狭持部材37により積層鋼板35及び磁石38を狭持した状態で、コイル24を巻回部371cと巻回部372cとの間に巻きつけることにより、積層鋼板35及び磁石39が狭持部材37に支持される。
孔部311は、積層鋼板34及び磁石38を支持する狭持部材36を嵌め込むような形状に形成され、孔部312は、積層鋼板35及び磁石39を支持する狭持部材39を嵌め込むような形状に形成されている。上蓋部32は、積層鋼板支持部材31の上面31aと、狭持部材36の上面361a、362aとを覆うように形成され、下蓋部32は、積層鋼板支持部材31の下面31bと、狭持部材37の下面371b、372bとを覆うように形成されている。なお、図5及び図6では図示されていないが、第1実施形態と同様に、板バネ4、5及びフランジ6、7を介して、積層鋼板支持部材31の挿入孔313、上蓋部32の挿入孔323、下蓋部33の挿入孔333にボルト8を挿入し締結することで、本例のリニアアクチュエータ100が構成される。
上記のように、本例のリニアアクチュエータ100は、磁石38、39と対向し、アウタ部材3に設けられた積層鋼板34、35と、積層鋼板34、35を支持する積層鋼板支持部材31とを備える。これにより、積層鋼板支持部材31と積層鋼板34、35とが別体の構造で構成されるため、設計の際に、アウタ部材3の形状の自由度を高めることができる。また本例は、積層鋼板34、35をそれぞれ、一括プレスで製造することができるため、積層鋼板34、35の寸法精度を高めることができる。
2…インナ部材
21…積層鋼板
22…ボビン
221…軸受け部
222…巻回部
223…磁石支持部
223a…上端面
223b…下端面
23、24…コイル
25…磁石
251、252…磁石
26…磁石
261、262…磁石
28、29…コイル
3…アウタ部材
31…積層鋼板支持部材
31a…上面
31b…下面
31c、31d…側面
311、312…孔部
3111、3112、3121、3122…孔部
313…挿入孔
32…上蓋部
321…天板
322…壁面
323…挿入孔
33…下蓋部
331…底板
332…壁面
333…挿入孔
34、35…積層鋼板
341、342、351、352…積層鋼板
34a…上面
35b…下面
36、37…狭持部材
361、362、371、372…部材
361a、362a…上面
361b、362b…突起部
361c、362c…巻回部
371a、372a…突起部
371b、371b…下面
371c、372c…巻回部
38…磁石
381、382…磁石
39…磁石
391、392…磁石
4、5…板バネ
41、42、51、52…挿入孔
6、7…フランジ
71…係合部
8…ボルト
91…シャフト
92…ナット
100…リニアアクチュエータ

Claims (5)

  1. インナ部材とアウタ部材とを移動軸方向に相対移動させるリニアアクチュエータにおいて、
    前記インナ部材と前記アウタ部材とを所定間隔をもって連結する連結部材と、
    磁石と対向し、前記アウタ部材に設けられた積層鋼板と、
    前記移動軸方向の両端の位置にある前記連結部材に固定され、前記積層鋼板を支持する積層鋼板支持部材とを備える
    ことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 前記積層鋼板支持部材は同材料で一体形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のリニアアクチュエータ。
  3. 前記連結部材は挿入孔を有し、
    前記連結部材及び前記積層鋼板支持部材は、前記挿入孔に挿入された締結手段により締結されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のリニアアクチュエータ。
  4. 前記インナ部材はコイルを有し、
    前記積層鋼板は、前記コイルにより発生する磁路と、鋼板の積層面とが平行になるように配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリニアアクチュエータ。
  5. 前記アウタ部材は、前記積層鋼板支持部材の表面と、前記積層鋼板とを覆う蓋を有する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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