JP2012164897A - 半導体微粒子膜、ダイオード、光電変換素子およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】不純物原子濃度の異なる2種類以上のシリコン微粒子が、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合され、膜状構造を形成していることを特徴とする半導体微粒子膜、反応性の官能基を含む膜化合物を、上記のシリコン微粒子混合物と接触させ、シリコン微粒子の表面官能基との間で結合を形成させ、反応性シリコン微粒子混合物を製造後、反応性の官能基の反応により化学結合を形成させ、シリコン微粒子同士を結合固定させることを特徴とする半導体微粒子膜の製造方法。
【選択図】図1
Description
[1]エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物(第1の膜化合物の一例)を、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合した純粋シリコン微粒子とn型シリコン微粒子との混合物(シリコン微粒子混合物の一例:以下、単に「シリコン微粒子混合物」と略称する場合がある。)と接触させ、アルコキシシリル基とシリコン微粒子表面のヒドロキシル基(表面官能基の一例)15との間でSi−O−結合を形成させ、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物の単分子膜16で表面の少なくとも一部が覆われたエポキシ化純シリコン微粒子11とエポキシ化n型シリコン微粒子11aの混合物(第1の反応性シリコン微粒子混合物の一例:以下「エポキシ化シリコン微粒子混合物」と略称する場合がある。)を製造する工程
[2]アミノ基を有するアルコキシシラン化合物(第2の膜化合物の一例)をシリコン微粒子混合物と接触させ、アルコキシシリル基とシリコン微粒子表面のヒドロキシル基15との間でSi−O−結合を形成させ、アミノ基を有するアルコキシシラン化合物の単分子膜で表面の少なくとも一部が覆われたアミノ化純シリコン微粒子12とアミノ化n型シリコン微粒子12aの混合物(第2の反応性シリコン微粒子混合物の一例:以下「アミノ化シリコン微粒子混合物」と略称する場合がある。)を製造する工程
[3]基材表面に、エポキシ基またはアミノ基と反応する第3の反応性官能基を有するアルコキシシラン化合物(第3の膜化合物の一例)を接触させ、アルコキシシリル基と基材の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、第3の膜化合物の単分子膜(第3の被膜の一例)で表面の少なくとも一部が覆われた反応性基材13を製造する工程
[4]エポキシ化シリコン微粒子混合物とアミノ化シリコン微粒子混合物とを有機溶媒中で混合してペーストを製造する工程
[5]エポキシ化シリコン微粒子混合物とアミノ化シリコン微粒子混合物を含むペーストを反応性基材13表面に塗布する工程
[6]エポキシ基とアミノ基との反応によりN−CH2CH(OH)結合を形成させ、ペーストの塗膜を硬化させる工程
[1]エポキシ化シリコン微粒子混合物の製造
エポキシ化シリコン微粒子混合物は、図2に示すように、エポキシ基を含むアルコキシシラン化合物と、アルコキシシリル基とシリコン微粒子の表面のヒドロキシル基15との縮合反応を促進するための縮合触媒と、非水系の有機溶媒とを含む反応液中で、シリコン微粒子をアルコキシシラン化合物と接触させることにより製造される。
(12) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OCH3)3
(13) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OCH3)3
(14) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OCH3)3
(15) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OCH3)3
(16) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OCH3)3
(17) (CH2OCH)CH2O(CH2)3Si(OC2H5)3
(18) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OC2H5)3
(19) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OC2H5)3
(20) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OC2H5)3
(21) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OC2H5)3
(22) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OC2H5)3
縮合触媒の添加量は、好ましくはアルコキシシラン化合物の0.2〜5質量%であり、より好ましくは0.5〜1質量%である。
カルボン酸金属塩ポリマーの具体例としては、ジブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジメチルスズメルカプトプロピオン酸塩ポリマーが挙げられる。
カルボン酸金属塩キレートの具体例としては、ジブチルスズビスアセチルアセテート、ジオクチルスズビスアセチルラウレートが挙げられる。
チタン酸エステルキレート類の具体例としては、ビス(アセチルアセトニル)ジ−プロピルチタネートが挙げられる。
さらに、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、あるいはそれらの混合物を用いることもできる。
アミノ化シリコン微粒子混合物は、アルコキシシラン化合物として、直鎖状アルキレン基の両末端に、アミノ基およびアルコキシシリル基をそれぞれ有し、下記の一般式(化5)で表されるアルコキシシラン化合物を用いること以外は、上述のエポキシ化シリコン微粒子混合物と同様に製造することができる。
また、アミノ基は、化5に示したような1級アミン以外に2級アミンでもよく、アミノ基の代わりにピロール基、イミダゾール基等のイミノ基を有する官能基を含むアルコキシシラン化合物を用いることができる。
この場合において、用いることができるアミノ基を有するアルコキシシラン化合物の一例としては、下記(31)〜(38)に示した化合物が挙げられる。
(32) H2N(CH2)5Si(OCH3)3
(33) H2N(CH2)7Si(OCH3)3
(34) H2N(CH2)9Si(OCH3)3
(35) H2N(CH2)5Si(OC2H5)3
(36) H2N(CH2)5Si(OC2H5)3
(37) H2N(CH2)7Si(OC2H5)3
(38) H2N(CH2)9Si(OC2H5)3
エポキシ化シリコン微粒子混合物およびアミノ化シリコン微粒子混合物の製造において用いたアルコキシシラン化合物と同様の、エポキシ基またはアミノ基を有するアルコキシシラン化合物を基材の表面に接触させ、アルコキシシラン化合物の単分子膜で表面が覆われた反応性基材13を製造する。
基材材料として合成樹脂を用いる場合には、プラズマ処理等により活性水素基を有する化合物をグラフトする等の処理を行うことにより、アルコキシシラン化合物を用いることができる場合がある。
上記[1]および[2]の工程においてそれぞれ製造したエポキシ化シリコン微粒子混合物とアミノ化シリコン微粒子混合物とを有機溶媒中で混合してペーストを製造する。ペーストの製造に用いる溶媒の量は、シリコン微粒子の粒径、製造するn型シリコン微粒子膜10の膜厚等によって適宜定められるため一義的に決定することは困難であるが、得られるペーストの粘度が5〜300Pa・sとなる程度の量が好ましく、より具体的にはシリコン微粒子の10〜50重量%である。エポキシ化シリコン微粒子混合物、アミノ化シリコン微粒子混合物、および溶媒の混合は、撹拌ばね、ハンドミキサー等の任意の手段により行うことができる。
反応性基材13の表面へのペーストの塗布には、インクジェット法、ドクターブレード法、スピンコート法、スプレー法等の任意の方法により行うことができる。形成される塗膜の膜厚は、ペーストの粘度、溶媒含量、原料として用いたシリコン微粒子の粒径、塗布回数等によって適宜制御することができる。
次いで塗膜を加熱し、シリコン微粒子及び反応性基材13上のエポキシ基とアミノ基との結合形成により塗膜を硬化させ、n型シリコン微粒子膜10を製造する。
加熱温度は、50〜200℃が好ましい。加熱温度が50℃未満だと、架橋反応の進行に長時間を要し、200℃を上回ると、塗膜の表面で架橋反応が迅速に進行することにより、閉じ込められた溶媒が揮発しにくくなり、均一なn型シリコン微粒子膜10が得られない。
加熱により形成される共有結合の具体例としては、エポキシ基とアミノ基又はイミノ基との反応により形成されるN−CH2CH(OH)結合以外に、イソシアネート基とアミノ基との反応により形成されるNH−CONH結合等であってもよい。
図3に示すように、本発明の第二の実施の形態に係るn型シリコン微粒子膜20は、分子の一端にエポキシ基(第4の反応性の官能基の一例)を有するアルコキシシラン化合物(第4の膜化合物の一例)の形成する単分子膜(第4の被膜の一例)で表面の少なくとも一部が被覆されたエポキシ化純シリコン微粒子31とエポキシ化n型シリコン微粒子31aとの混合物(第4の反応性シリコン微粒子混合物の一例)と、2−メチルイミダゾール(第2の架橋剤の一例)とを含み、エポキシ化シリコン微粒子31、31aが、エポキシ基と、2−メチルイミダゾールのアミノ基およびイミノ基(架橋反応基の一例)との反応により形成された結合を介して成形および硬化している。
[1]エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物(第4の膜化合物の一例)を、シリコン微粒子混合物と接触させ、アルコキシシリル基とシリコン微粒子表面のヒドロキシル基との間でSi−O−結合を形成させ、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物の単分子膜で表面の少なくとも一部が覆われたエポキシ化純シリコン微粒子21とエポキシ化n型シリコン微粒子21aの混合物(第4の反応性シリコン微粒子混合物の一例:以下「エポキシ化シリコン微粒子混合物」と略称する場合がある。)を製造する工程
[2]エポキシ化シリコン微粒子混合物と、2−メチルイミダゾールとを有機溶媒中で混合してペーストを製造する工程
[3]基材表面に、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物(第4の膜化合物の一例)を接触させ、アルコキシシリル基と基材の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物の単分子膜(第4の被膜の一例)で表面の少なくとも一部が覆われた反応性基材23を製造する工程
[4]エポキシ化シリコン微粒子混合物と、2−メチルイミダゾールとを含むペーストを反応性基材23表面に塗布する工程
[5]エポキシ基とアミノ基またはイミノ基(架橋反応基の一例)との反応によりN−CH2CH(OH)結合を形成させ、ペーストの塗膜を硬化させる工程
[1]エポキシ化シリコン微粒子の製造
エポキシ化シリコン微粒子21の製造については、本発明の第一の実施の形態に係るn型シリコン微粒子膜10の製造におけるエポキシ化シリコン微粒子11、11aの製造の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。
上述のように製造したエポキシ化シリコン微粒子混合物と、2−メチルイミダゾールとを有機溶媒中で混合し、ペーストを製造する。2−メチルイミダゾールはエポキシ基と反応するアミノ基(>NH)およびイミノ基(=N−)を、それぞれ1−位および3−位に有しており、下記の化6に示すような架橋反応により化学結合を形成する。
(41) 2−メチルイミダゾール(R2=Me、R4=R5=H)
(42) 2−ウンデシルイミダゾール(R2=C11H23、R4=R5=H)
(43) 2−ペンタデシルイミダゾール(R2=C15H31、R4=R5=H)
(44) 2−メチル−4−エチルイミダゾール(R2=Me、R4=Et、R5=H)
(45) 2−フェニルイミダゾール(R2=Ph、R4=R5=H)
(46) 2−フェニル−4−エチルイミダゾール(R2=Ph、R4=Et、R5=H)
(47) 2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(R2=Ph、R4=Me、R5=CH2OH)
(48) 2−フェニル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール(R2=Ph、R4=R5=CH2OH)
なお、Me、Et、およびPhは、それぞれメチル基、エチル基、およびフェニル基を表す。
これらのジイソシアネート化合物の添加量は、2−メチルイミダゾールの場合と同様、エポキシ化シリコン微粒子の5〜15重量%が好ましい。この場合、膜前駆体の製造に用いることのできる溶媒としては、キシレン等の芳香族有機溶媒が挙げられる。
また、架橋剤としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル等の2または3以上のエポキシ基を有する化合物を用いることもできる。
アルコキシシラン化合物としてエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物を用いる以外は、本発明の第一の実施の形態に係るn型シリコン微粒子膜10の製造における反応性基材13の製造と同様であるので、詳しい説明を省略する。
(1)エポキシ化シリコン微粒子混合物の製造
平均粒径10nmの純シリコン微粒子と平均粒径10nmのn型シリコン微粒子(不純物原子濃度1019cm−3)を用意し、重量比99.99:0.01となるよう混合した。このようにして得られたシリコン微粒子混合物(不純物原子の平均濃度1016cm−3)をよく乾燥した。
ここで、塗膜の目標とする好ましい不純物濃度は、1011〜1018/cm3、より好ましくは1012〜1017/cm3程度であるが、必要に応じて適宜混合条件を調整すればよい。
その後、エタノールで洗浄し、余分なアルコキシシラン化合物およびジブチルスズビスアセチルアセトナートを除去した。
平均粒径が10nm程度のシリコン微粒子混合物((1)で用いたものと同一。)を用意し、よく乾燥した。
3−アミノプロピルトリメトキシシラン(化9、信越化学工業株式会社製)0.99重量部、および酢酸(縮合触媒)0.01重量部を秤量し、これを100重量部のヘキサメチルジシロキサン溶媒に溶解し、反応液を調製した。
その後、エタノールで洗浄し、余分なアルコキシシラン化合物およびジブチルスズビスアセチルアセトナートを除去した。
(1)で製造したエポキシ化シリコン微粒子混合物50重量部と、(2)で製造したアミノ化シリコン微粒子混合物50重量部とを混合し、これにイソプロピルアルコール40重量部を加えた。得られた混合物を十分混合してシリコン微粒子ペーストを得た。
ガラス基材を用意し、よく洗浄して乾燥した。
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(化8)0.99重量部、及びジブチルスズビスアセチルアセトナート(縮合触媒)0.01重量部を秤量し、これを100重量部のヘキサメチルジシロキサン−ジメチルホルムアミド混合溶媒(1:1 v/v)に溶解し、反応液を調製した。
(3)で製造したシリコン微粒子ペーストを、(4)で製造したエポキシ化ガラス基材上に塗布し、膜厚3μmの塗膜を形成した。
室温下でイソプロピルアルコールを蒸発させた後、ガラス基材及びその上に形成された塗膜を170℃で30分間加熱することにより、n型シリコン微粒子膜を形成した。
実施例1の(1)と同様にn型不純物原子の平均濃度1017cm−3になるように調整したn型シリコン微粒子混合物を用いて製造したエポキシ化シリコン微粒子混合物100重量部に、2−メチルイミダゾールを5重量部とイソプロピルアルコール40重量部を加えた。得られた混合物を十分混合してシリコン微粒子ペーストを得た。このようにして製造したシリコン微粒子ペーストを、実施例1の(4)と同様に製造したエポキシ化ガラス基材上に塗布し、膜厚3μmの塗膜を形成した。
室温下でイソプロピルアルコールを蒸発させた後、ガラス基材及びその上に形成された塗膜を170℃で30分間加熱することにより、n型シリコン微粒子膜を形成した。
塗膜の目標とする好ましい不純物濃度は、1011〜1018/cm3、より好ましくは1012〜1017/cm3程度であるが、必要に応じて適宜混合条件を調整すればよい。
実施例1の(2)と同様に製造したアミノ化シリコン微粒子混合物100重量部に、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート5重量部とイソプロピルアルコール40重量部を加えた。得られた混合物を十分混合してシリコン微粒子ペーストを得た。このようにして製造したシリコン微粒子ペーストを、実施例1の(4)と同様に製造したエポキシ化ガラス基材上に塗布し、膜厚3μmの塗膜を形成した。
室温下でイソプロピルアルコールを蒸発させた後、ガラス基材及びその上に形成された塗膜を170℃で30分間加熱することにより、n型シリコン微粒子膜を形成した。
平均粒径10nmの純シリコン微粒子と平均粒径10nmのn型シリコン微粒子(不純物原子濃度1019cm−3)を混合することなく、それぞれについて、実施例1の(1)および(2)と同様の手順により、エポキシ化純シリコン微粒子、エポキシ化n型シリコン微粒子、アミノ化純シリコン微粒子およびアミノ化n型シリコン微粒子を製造後、これらを99.9:0.1:99.9:0.1の重量比で混合し、実施例1の(3)と同様の手順を用いてペーストを製造した以外は実施例1と同様の手順により、n型シリコン微粒子膜を製造した。
実施例1の(4)と同様の手順により、ITOガラス板の表面に、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物の単分子膜を形成した。このようにして製造したエポキシ化ITOガラス板の表面に、実施例1の(2)と同様に製造したアミノ化n型シリコン微粒子混合物のエタノール分散液を塗布し、100℃で加熱した。反応後、水で洗浄し、余分なアミノ化n型シリコン微粒子混合物を除去した。
次いで、n型シリコン微粒子の代わりにp型シリコン微粒子を用いた以外は実施例1の(1)と同様に製造したエポキシ化p型シリコン微粒子混合物のエタノール分散液をさらに塗布し、100℃で加熱した。さらに、その上にアルミニウム電極を蒸着するとダイオード構造の太陽電池が得られた。
実施例1の(4)と同様の手順により、ITOガラス板の表面に、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物の単分子膜を形成した。このようにして製造したエポキシ化ITOガラス板の表面に、実施例2と同様に製造したn型シリコン微粒子混合物を含むペーストを塗布し、得られた塗膜を170℃で30分間加熱した。
次いで、n型シリコン微粒子の代わりにp型シリコン微粒子を用いた以外は実施例2と同様に製造したp型シリコン微粒子混合物を含むペーストを塗布し、得られた塗膜を170℃で30分間加熱した。その後、その上にアルミニウム電極を蒸着すると太陽電池が得られた。
11、21 エポキシ化純粋シリコン微粒子
11a、21a エポキシ化n型シリコン微粒子
12 アミノ化純粋シリコン微粒子
12a アミノ化n型シリコン微粒子
13、23 反応性基材
14 純粋シリコン微粒子
15 ヒドロキシル基
16 エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物の単分子膜
50 太陽電池
51 n型シリコン微粒子層
52 p型シリコン微粒子層
53 ITO電極
54 アルミニウム電極
Claims (38)
- 不純物原子濃度の異なる2種類以上のシリコン微粒子が、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合され、膜状構造を形成していることを特徴とする半導体微粒子膜。
- 前記シリコン微粒子が、分子架橋を介して互いに化学結合した膜状構造を形成していることを特徴とする請求項1記載の半導体微粒子膜。
- 前記2種類以上のシリコン微粒子が、純粋シリコン微粒子と、p型シリコン微粒子またはn型シリコン微粒子との組み合わせであることを特徴とする請求項1または2記載の半導体微粒子膜。
- 前記2種類以上のシリコン微粒子の混合物が、粒子径が異なるシリコン微粒子を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の半導体微粒子膜。
- 前記シリコン微粒子の粒子径が10nm〜5μmであることを特徴とする請求項1または2記載の半導体微粒子膜。
- 前記シリコン微粒子の表面には、第1の反応性の官能基を有し、Si−O−結合を介して化学結合し、該表面の少なくとも一部を覆った第1の被膜、または前記第1の官能基と反応して化学結合を形成する第2の反応性の官能基を有し、Si−O−結合を介して化学結合し、該表面の少なくとも一部を覆った第2の被膜が形成されており、
それぞれ異なるシリコン微粒子上に存在する前記第1の反応性の官能基と前記第2の反応性の官能基とが反応して化学結合することにより、前記分子架橋が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の半導体微粒子膜。 - 前記第1の反応性の官能基と前記第2の反応性の官能基との反応により形成された化学結合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合、およびアミノ基またはイミノ基とイソシアネート基との反応により形成されたNH−CONH結合のいずれかであることを特徴とする請求項6記載の半導体微粒子膜。
- 前記シリコン微粒子の表面には、第4の反応性の官能基を有し、Si−O−結合を介して化学結合し、該表面の少なくとも一部を覆った第4の被膜が形成されており、
前記シリコン微粒子の1つと化学結合した前記第4の被膜の有する第4の反応性の官能基と、前記1つのシリコン微粒子以外のシリコン微粒子と化学結合した前記第4の被膜の有する前記第4の反応性の官能基と、前記反応性の官能基と熱で反応して化学結合を形成する複数の架橋反応基を有する架橋剤を介して化学結合することにより形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の半導体微粒子膜。 - 前記第4の反応性の官能基と架橋反応基との反応により形成された化学結合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合、およびアミノ基またはイミノ基とイソシアネート基との反応により形成されたNH−CONH結合のいずれかであることを特徴とする請求項8記載の半導体微粒子膜。
- 第1の反応性の官能基およびハロシリル基またはアルコキシシリル基をそれぞれ有する第1の膜化合物を、不純物原子濃度の異なる2種類以上のシリコン微粒子が、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合したシリコン微粒子混合物と接触させ、前記ハロシリル基またはアルコキシシリル基と前記シリコン微粒子の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する第1の被膜で表面の少なくとも一部が覆われた第1の反応性シリコン微粒子混合物を製造する工程と、
前記第1の反応性の官能基と熱で反応して化学結合を形成する第2の反応性の官能基およびハロシリル基またはアルコキシシリル基をそれぞれ有する第2の膜化合物を前記シリコン微粒子混合物と接触させ、前記ハロシリル基またはアルコキシシリル基と前記シリコン微粒子の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、前記第2の膜化合物の形成する第2の被膜で表面の少なくとも一部が覆われた第2の反応性シリコン微粒子混合物を製造する工程と、
前記第1の反応性シリコン微粒子混合物と前記第2の反応性シリコン微粒子混合物とを有機溶媒中で混合してペーストを製造する工程と、
前記ペーストを基材表面に塗布する工程と、
前記第1の反応性の官能基と前記第2の反応性の官能基との反応により化学結合を形成させ、前記ペーストの塗膜を硬化させる工程とを含むことを特徴とする半導体微粒子膜の製造方法。 - 前記第1および第2の被膜を形成後、前記第1および第2の反応性シリコン微粒子混合物をそれぞれ溶媒で洗浄し、余分な前記第1および第2の膜化合物を除去する工程をさらに有することを特徴とする請求項10記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 第1の反応性の官能基およびハロシリル基またはアルコキシシリル基をそれぞれ有する第1の膜化合物を、不純物原子濃度の異なる2種類以上のシリコン微粒子のそれぞれと接触させ、前記ハロシリル基またはアルコキシシリル基と前記シリコン微粒子の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、前記第1の膜化合物の形成する第1の被膜で表面の少なくとも一部が覆われた2種類以上の第1の反応性シリコン微粒子を製造する工程と、
前記第1の反応性の官能基と熱で反応して化学結合を形成する第2の反応性の官能基およびハロシリル基またはアルコキシシリル基をそれぞれ有する第2の膜化合物を前記2種類以上のシリコン微粒子のそれぞれと接触させ、前記ハロシリル基またはアルコキシシリル基と前記シリコン微粒子の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、前記第2の膜化合物の形成する第2の被膜で表面の少なくとも一部が覆われた2種類以上の第2の反応性シリコン微粒子を製造する工程と、
前記2種類以上の第1の反応性シリコン微粒子と前記2種類以上の第2の反応性シリコン微粒子とを、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に有機溶媒中で混合して、反応性シリコン微粒子混合物を含むペーストを製造する工程と、
前記ペーストを基材表面に塗布する工程と、
前記第1の反応性の官能基と前記第2の反応性の官能基との反応により化学結合を形成させ、前記ペーストの塗膜を硬化させる工程とを含むことを特徴とする半導体微粒子膜の製造方法。 - 前記第1および第2の被膜を形成後、前記2種類以上の第1および第2の反応性シリコン微粒子をそれぞれ溶媒で洗浄し、余分な前記第1および第2の膜化合物を除去する工程をさらに有することを特徴とする請求項12記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- あらかじめ、前記ペーストを塗布する前の基材表面に、前記第1および第2の反応性官能基の一方または双方と反応する第3の反応性官能基およびハロシリル基またはアルコキシシリル基をそれぞれ有する第3の膜化合物を接触させ、前記ハロシリル基またはアルコキシシリル基と前記基材の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、前記第3の膜化合物の形成する第3の被膜で表面の少なくとも一部が覆われた反応性基材を製造する工程をさらに有することを特徴とする請求項10から13のいずれか1項記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 前記第3の被膜を形成後、前記反応性基材の表面を溶媒で洗浄し、余分な前記第3の膜化合物を除去する工程をさらに有することを特徴とする請求項14記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 第4の反応性の官能基およびハロシリル基またはアルコキシシリル基をそれぞれ有する第4の膜化合物を、不純物原子濃度の異なる2種類以上のシリコン微粒子が、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合したシリコン微粒子混合物と接触させ、前記ハロシリル基またはアルコキシシリル基と前記純粋シリコン微粒子とp型またはn型シリコン微粒子の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、前記第4の膜化合物の形成する被膜で表面の少なくとも一部が覆われた第4の反応性シリコン微粒子混合物を製造する工程と、
前記第4の反応性シリコン微粒子混合物と、前記第4の反応性の官能基と熱で反応して化学結合を形成する複数の架橋反応基を有する架橋剤とを有機溶媒中で混合してペーストを製造する工程と、
前記ペーストを基材表面に塗布する工程と、
前記第4の反応性の官能基と前記架橋反応基との反応により化学結合を形成させ、前記ペーストの塗膜を硬化させる工程とを含むことを特徴とする半導体微粒子膜の製造方法。 - 前記第4の被膜を形成後、前記第4の反応性シリコン微粒子混合物を溶媒で洗浄し、余分な前記第4の膜化合物を除去する工程をさらに有することを特徴とする請求項16記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 第4の反応性の官能基およびハロシリル基またはアルコキシシリル基をそれぞれ有する第4の膜化合物を、不純物原子濃度の異なる2種類以上のシリコン微粒子のそれぞれと接触させ、前記ハロシリル基またはアルコキシシリル基と前記純粋シリコン微粒子とp型またはn型シリコン微粒子の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、前記第4の膜化合物の形成する被膜で表面の少なくとも一部が覆われた2種類以上の第4の反応性シリコン微粒子を製造する工程と、
前記2種類以上の第4の反応性シリコン微粒子と、前記第4の反応性の官能基と熱で反応して化学結合を形成する複数の架橋反応基を有する架橋剤とを有機溶媒中で混合してペーストを製造する工程と、
前記ペーストを基材表面に塗布する工程と、
前記第4の反応性の官能基と前記架橋反応基との反応により化学結合を形成させ、前記ペーストの塗膜を硬化させる工程とを含むことを特徴とする半導体微粒子膜の製造方法。 - 前記第4の被膜を形成後、前記2種類以上の第4の反応性シリコン微粒子を溶媒で洗浄し、余分な前記第4の膜化合物を除去する工程をさらに有することを特徴とする請求項18記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- あらかじめ、前記ペーストを塗布する前の基材表面に、前記第4の膜化合物を接触させ、前記ハロシリル基またはアルコキシシリル基と前記基材の表面官能基との間でSi−O−結合を形成させ、前記第4の膜化合物の形成する第4の被膜で表面の少なくとも一部が覆われた反応性基材を製造する工程をさらに有することを特徴とする請求項16から19のいずれか1項記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 前記反応性基材の表面の前記第4の被膜を形成後、前記反応性基材の表面を溶媒で洗浄し、余分な前記第4の膜化合物を除去する工程をさらに有することを特徴とする請求項20記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 前記第1の反応性の官能基と前記第2の反応性の官能基との反応、または前記第1の反応性の官能基と前記第3の反応性の官能基との反応により形成された化学結合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合、およびアミノ基またはイミノ基とイソシアネート基との反応により形成されたNH−CONH結合のいずれかであることを特徴とする請求項10から15のいずれか1項記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 前記第4の反応性の官能基と前記架橋反応基との反応により形成された化学結合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合、およびアミノ基またはイミノ基とイソシアネート基との反応により形成されたNH−CONH結合のいずれかであることを特徴とする請求項16から20のいずれか1項記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 前記2種類以上のシリコン微粒子が、純粋シリコン微粒子と、p型シリコン微粒子またはn型シリコン微粒子との組み合わせであることを特徴とする請求項10から23のいずれか1項記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 前記シリコン微粒子の粒子径が10〜5μmであることを特徴とする請求項10から24のいずれか1項記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 前記2種類以上のシリコン微粒子の混合物が、粒子径が異なるシリコン微粒子を含むことを特徴とする請求項10から25のいずれか1項記載の半導体微粒子膜の製造方法。
- 不純物原子濃度の異なる2種類以上のn型シリコン微粒子、または純粋シリコン微粒子とn型シリコン微粒子が、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合され、分子架橋を介して互いに化学結合した積層膜状構造を有するn型半導体層と、
不純物原子濃度の異なる2種類以上のp型シリコン微粒子、または純粋シリコン微粒子とp型シリコン微粒子が、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合され、分子架橋を介して互いに化学結合した積層膜状構造を有するp型半導体層とが基材上に積層されていることを特徴とするダイオード。 - 前記2種類以上のシリコン微粒子の粒子径が10〜5μmであることを特徴とする請求項27記載のダイオード。
- 前記2種類以上のシリコン微粒子の混合物が、粒子径が異なるシリコン微粒子を含むことを特徴とする請求項27または28記載のダイオード。
- 前記分子架橋が、前記シリコン微粒子の1つと化学結合した第1の被膜の有する第1の反応性の官能基と、
前記シリコン微粒子以外のシリコン微粒子と化学結合した第2の被膜の有する前記第1の官能基と反応して化学結合を形成する第2の反応性の官能基とが反応して化学結合することにより形成されていることを特徴とする請求項27から29のいずれか1項記載のダイオード。 - 前記第1の反応性の官能基と前記第2の反応性の官能基との反応により形成された化学結合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合、およびアミノ基またはイミノ基とイソシアネート基との反応により形成されたNH−CONH結合のいずれかであることを特徴とする請求項30記載のダイオード。
- 前記分子架橋が、2種類以上のシリコン微粒子の1つと化学結合した被膜の有する反応性の第3の官能基と、前記1つの2種類以上のシリコン微粒子以外の2種類以上のシリコン微粒子と化学結合した被膜の有する前記反応性の官能基と、前記反応性の官能基と熱で反応して化学結合を形成する複数の架橋反応基を有する架橋剤を介して化学結合することにより形成されていることを特徴とする請求項27から29のいずれか1項記載のダイオード。
- 前記第3の反応性の官能基と前記第架橋反応基との反応により形成された化学結合が、アミノ基またはイミノ基とエポキシ基との反応により形成されたN−CH2CH(OH)結合、およびアミノ基またはイミノ基とイソシアネート基との反応により形成されたNH−CONH結合のいずれかであることを特徴とする請求項32記載のダイオード。
- 請求項27から33のいずれか1項記載のダイオードを含む光電変換素子。
- 前記光電変換素子が太陽電池、またはフォトセンサーである請求項34記載の光電変換素子。
- 請求項10から22のいずれか1項記載の方法により、透明基材上に不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合された複数の純粋シリコン微粒子と複数のn型シリコン微粒子とが分子架橋を介して互いに化学結合した積層膜状構造を有するn型半導体層を形成する工程と、
請求項10から24のいずれか1項記載の方法により、前記n型シリコン微粒子層上に、不純物原子の平均濃度が1010〜1020cm−3となるように均一に混合された複数の純粋シリコン微粒子と複数のp型シリコン微粒子とが分子架橋を介して互いに化学結合した積層膜状構造を有するp型半導体層を形成する工程とを有することを特徴とするダイオードの製造方法。 - 請求項36記載のダイオードの製造方法を含む光電変換素子の製造方法。
- 前記光電変換素子が太陽電池、またはフォトセンサーである請求項37記載の光電変換素子の製造方法。
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