JP2012159754A - 潤滑剤供給装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固形潤滑剤16bを保持する保持部材16eの係合部16e3を挟むように係合して、固形潤滑剤16bが潤滑剤供給ローラに向けて移動できるように保持部材16eを案内するガイド部材が設けられている。そして、保持部材16eの係合部16e3は、保持部材16eの幅方向両端部であって固形潤滑剤16bの幅方向領域外Nにそれぞれ配設されるとともに、その短手方向の範囲が保持部材16eが固形潤滑剤16bを保持している部分における短手方向の範囲W0より狭くてその範囲W0に含まれるように形成されている。
【選択図】図8
Description
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される像担持体としての感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像装置、14は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成されたトナー像を記録媒体P上に重ねて転写する転写バイアスローラ(1次転写バイアスローラ)、15は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部、を示す。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ14が設置されている。そして、転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部19の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部19に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、作像部は、像担持体としての感光体ドラム11、感光体ドラム11を帯電する帯電部12(帯電ローラ)、感光体ドラム11上に形成される静電潜像を現像する現像装置13(現像部)、感光体ドラム11上の未転写トナーを回収するクリーニングブレード15a(クリーニング部)、感光体ドラム11上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給部)、等で構成されている。
そして、本実施の形態では、作像部のうち、感光体ドラム11と帯電部12とクリーニングブレード15a(クリーニング部)と潤滑剤供給装置16とが、プロセスカートリッジ15として一体化されていて、プロセスカートリッジ15として装置本体1に着脱可能に構成されている。また、現像装置13は、プロセスカートリッジ15とは別のユニットとして、装置本体1に対して着脱可能に構成されている。
なお、各色の作像部(又は、プロセスカートリッジ)はほぼ同一構造であるために、図2〜図10にて作像部やプロセスカートリッジは符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を除して図示する。
図示は省略するが、感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。
感光体ドラム11の導電性支持体(基層)としては、体積抵抗が1010Ωcm以下の導電性材料を用いることができる。
そして、帯電部12には不図示の電源部から所定の電圧が印加されて、これにより対向する感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。
詳しくは、図2を参照して、本実施の形態における現像装置13は、1成分現像方式の現像装置であって、現像ローラ13a(現像剤担持体)、供給ローラ13b、薄層化部材としてのドクターブレード13c、撹拌部材13d、等で構成されている。
まず、現像装置13内に供給され収容されたトナーの一部が、供給ローラ13bに担持される。供給ローラ13bに担持されたトナーは、現像ローラ13aとの圧接部で摩擦帯電された後に、現像ローラ13a上に移動して担持される。その後、現像ローラ13a上に担持されたトナーは、ドクターブレード13cの位置で、薄層化・均一化された後に、感光体ドラム11との当接位置(現像領域)に達する。そして、この位置で、現像領域に形成された電界(現像電界)によって、感光体ドラム11上に形成された潜像にトナーが吸着される。
このような球形トナーを用いる場合、従来は、クリーニングブレード15aと感光体ドラム11との僅かな隙間に入り込んでやがてその隙間をすり抜けてクリーニング不良が生じることがあった。しかし、本実施の形態では、潤滑剤供給装置16によって潤滑剤を感光体ドラム11表面に塗布して、感光体ドラム11上におけるトナー剥離性(除去性)を向上させるために、クリーニング不良の発生が抑止される。
また、本実施の形態におけるクリーニングブレード15aは、潤滑剤供給ローラ16aによって感光体ドラム11上に供給された潤滑剤を薄層化する薄層化ブレードとしても機能する。
このように構成された潤滑剤供給装置16によって、感光体ドラム11上に潤滑剤が供給される。そして、潤滑剤供給装置16の下流側に配設されたクリーニングブレード15aによって、感光体ドラム11上に供給された潤滑剤が薄層化される。
ブラシ毛の長さが20mmを超えると、経時における感光体ドラム11との繰り返し摺擦によって、ブラシ毛が所定方向に倒毛して、固形潤滑剤16bの掻取性や感光体ドラム11からのトナー除去性が低下してしまう。これに対して、ブラシ毛の長さが0.2mm未満であると、固形潤滑剤16bや感光体ドラム11に対する物理的な当接力が不足してしまう。したがって、ブラシ毛の長さは上述の範囲であることが好ましい。
固形潤滑剤16bの後方部には,潤滑剤供給ローラ16aと固形潤滑剤16bとの接触ムラをなくすために付勢部材としての圧縮スプリング16cが配置されていて、保持部材16eに保持(貼着)された状態の固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aに向けて付勢している。ここで、固形潤滑剤16bを保持した保持部材16eは、ガイド部材15c5(図9、図10等を参照できる。)に案内されて付勢方向(図10の矢印方向である。)に移動することになるが、これについては後で詳しく説明する。
ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。したがって、感光体ドラム11表面を低摩擦係化することができる。すなわち、せん断力を受けて均一に感光体ドラム11表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体ドラム11表面を覆うことができる。
このとき、潤滑剤供給ローラ16aにより塗布する粉体状の潤滑剤は微粉であるほど、クリーニングブレード15aにより感光体ドラム11上に分子膜レベルで薄膜化される。
詳しくは、図3及び図4を参照して、プロセスカートリッジ15(潤滑剤供給装置16)の外側を装うためのケース15c(上ケース)には、幅方向(図2の紙面垂直方向に対応する方向である。)の両端部に、開口部15c1が形成されていて、その開口部15c1に対して蓋部材16dがパッチン止めにて着脱できるように構成されている。
保持部材16eの突起部16e1は、半球状に突出するように形成されていて、上述したように圧縮スプリング16cの内周部が挿入される。この突起部16e1は、圧縮スプリング16cのスプリング力に影響しないように、圧縮スプリング16cの内周部に軽接触する(又は、接触しない)ように構成されている。突起部16e1を設けることにより、図6に示すように開口部15c1からセットされた状態の圧縮スプリング16cの姿勢を安定化することができる。
また、保持部材16eの起立部16e2は、突起部16e1を挟む幅方向の位置に切曲げ加工によって曲げ角度が90度よりも小さくなるように形成されたものであって、上述したように圧縮スプリング16cの外周部を非接触で覆うように起立している。起立部16e2を設けることにより、図6に示すように開口部15c1からセットされた状態の圧縮スプリング16cの倒れを防止することができる。
詳しくは、傾斜壁面15c3は、圧縮スプリング16cの付勢方向に沿うように傾斜している。そして、図6に示すように、蓋部材16dの端面を傾斜面15c3に接触させながら、蓋部材16dを傾斜面15c3に沿って矢印方向にスライド移動させることで、蓋部材16dが開口部15c1を塞ぐ位置にスムーズに装着されることになる。なお、傾斜壁面15c3は圧縮スプリング16cの付勢方向に対して平行に傾斜しているため、傾斜壁面15c3に沿って装着される蓋部材16dは引張スプリング16cに対して付勢方向に平行に当接されることになり、蓋部材16dの装着による引張スプリング16cの倒れが生じにくくなる。
また、ガイド部15c2は、傾斜壁面15c3の幅方向両端部に起立するように形成されていて、蓋部材16dの幅方向両端部をガイドするためのものである。そして、図6に示すように、ガイド部15c2の間に挟まれるように蓋部材16dを把持しながら、蓋部材16dを矢印方向にスライド移動させることで、蓋部材16dが開口部15c1を塞ぐ位置にスムーズに装着されることになる。
蓋部材16dのボス部16d1は、先端が半球状に形成された略円柱部材であって、圧縮スプリング16cの内周部が隙間を空けて挿入される。ボス部16d1を設けることにより、蓋部材16dと保持部材15eとの間にセットされた状態の圧縮スプリング16cの姿勢を安定化することができる。
また、蓋部材16dの壁部16d2は、ボス部16d1を挟む幅方向の位置にそれぞれ円弧状に形成されたものであって、圧縮スプリング16cの外周部の一部を非接触で覆うように起立している。壁部16d2を設けることにより、蓋部材16dと保持部材15eとの間にセットされた状態の圧縮スプリング16cの倒れを防止することができる。
また、蓋部材16dの庇部16d4は、図6に示すように、蓋部材16dにおいて傾斜壁面15c3に対向しない側に形成されていて、その先端に爪状の被係合部が形成されている。そして、開口部15c1への蓋部材15dの装着時において、開口部15c1の縁部との干渉を避けるように外力の付与により庇部16d4が弾性変形されて、その後に外力が除去されることによって庇部16d4の弾性変形が復元されて被係合部が開口部15c1の係合部に係合する(図3の状態である。)。これにより、蓋部材16dがケース15c(開口部15c1)に嵌合して、ケース15cから蓋部材16dが容易に外れにくくなる。
図7、図9、図10を参照して、本実施の形態における潤滑剤供給装置16(プロセスカートリッジ15)には、保持部材16eの係合部16e3を挟むように係合するガイド部材15c5が設けられている。このガイド部材15c5は、固形潤滑剤16bが潤滑剤供給ローラ16aに向けて移動できるように保持部材16eを案内するためのものであって、ケース15d(下ケース)の内部の幅方向両端部にそれぞれ固設されている。ここで、このガイド部材15c5は、固形潤滑剤16bの短手方向(図7の紙面垂直方向であって、図9の上下方向である。)の長さW0に対応して形成されているのではなくて、それよりも短手方向の長さが短くなるように形成されている。
このような構成により、保持部材16eの係合部16e3(突起部16e4)と、ガイド部材15c5の第2壁部15c52と、の摺動抵抗を低減することができるため、上述した保持部材16eの付勢方向のスムーズな移動がさらに促進されることになる。
これにより、画像領域において保持部材16eによって保持される固形潤滑剤16bの短手方向の範囲が充分に確保されて、潤滑剤供給ローラ16aによって感光体ドラム11上に潤滑剤が良好に供給されることになる。
詳細な図示は省略するが、本実施の形態におけるプロセスカートリッジ15は、図3に示す上ケース15cが下ケース15dに対して着脱可能(分割可能)に構成されている。そして、上ケース15cを取り外した状態のとき、下ケース15dの開口からガイド部15c5が露呈するように形成されている。そして、固形潤滑剤ユニットの組付けや交換メンテナンスをおこなう作業者は、下ケース15dの開口からガイド部15c5が露呈した状態で、固形潤滑剤ユニットの装着又は離脱をおこなうことになる。また、その際に、先に図5、図6等を用いて説明した圧縮スプリング16cや蓋部材16dの着脱もおこなわれることになる。
なお、本実施の形態では、ガイド部15c5を下ケース15dとは別部材として構成したが、ガイド部15c5を下ケース15dと一体的に形成することもできる。
これに対して、現像装置13をもプロセスカートリッジ15の構成部材とすることもできる。さらに、作像部における各部11、12、13、15a、16をプロセスカートリッジの構成部材とせずに、それぞれ単体で装置本体1に交換自在に設置されるように構成することもできる。このような場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、1成分現像剤を用いる1成分現像方式の現像装置13が搭載された画像形成装置に対して本発明を適用したが、2成分現像剤を用いる2成分現像方式の現像装置13が搭載された画像形成装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
11、11Y、11M、11C、11B 感光体ドラム(像担持体)、
15 プロセスカートリッジ、
15a クリーニングブレード(クリーニング部)、
15c、15d ケース(外装カバー)、
15c5 ガイド部材、
15c51 第1壁部、 15c52 第2壁部、
16 潤滑剤供給装置(潤滑剤供給部)、
16a 潤滑剤供給ローラ(ブラシ状ローラ)、
16b 固形潤滑剤、
16c 圧縮スプリング(付勢部材)、
16d 蓋部材、
16e 保持部材、
16e3 係合部、 16e4 突起部。
Claims (9)
- トナー像が担持される像担持体上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置であって、
所定方向に回転するとともに、前記像担持体に摺接する潤滑剤供給ローラと、
前記潤滑剤供給ローラに摺接する固形潤滑剤と、
前記固形潤滑剤を保持する保持部材と、
前記保持部材の係合部を挟むように係合して、前記固形潤滑剤が前記潤滑剤供給ローラに向けて移動できるように前記保持部材を案内するガイド部材と、
を備え、
前記保持部材の前記係合部は、
前記保持部材の幅方向両端部であって前記固形潤滑剤の幅方向領域外にそれぞれ配設されるとともに、
その幅方向に直交する短手方向の範囲が、前記保持部材が前記固形潤滑剤を保持している部分における前記短手方向の範囲より狭くて当該範囲に含まれるように形成されたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 前記固形潤滑剤とともに前記保持部材を前記潤滑剤供給ローラに向けて付勢する付勢部材を備え、
前記ガイド部材は、前記付勢部材による付勢方向に沿って延設されたことを特徴とする請求項1に記載の潤滑剤供給装置。 - 前記ガイド部材は、前記係合部の前記短手方向の両端部に係合するように形成されるとともに、前記係合部の幅方向端部に係合するように形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の潤滑剤供給装置。
- 前記係合部は、その幅方向端部が前記ガイド部材に点接触するように形成されたことを特徴とする請求項3に記載の潤滑剤供給装置。
- 前記係合部は、板金を箱曲げ加工して形成された部分であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の潤滑剤供給装置。
- 前記係合部は、前記像担持体にトナー像が形成される画像領域の領域外に対応する領域に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の潤滑剤供給装置。
- 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の潤滑剤供給装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記像担持体上をクリーニングするクリーニングブレードを、前記潤滑剤供給装置に対して前記像担持体の回転方向下流側に備えたことを特徴とする請求項7に記載のプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の潤滑剤供給装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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