JP2009210938A - 潤滑剤塗布装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑剤の塗布量が急激に変化することなく安定して潤滑剤を塗布することを可能とした潤滑剤塗布装置を提供する。
【解決手段】位置規制部材12は、その一端に、塗布ブラシローラ1の回転軸1aを回転自在に支持する回転軸支持部12aが形成され、他端には、前記ホルダ8の2本の突起8c1、8c2を嵌入可能な長溝状のガイド溝12bが形成され、位置規制部材12の回転軸支持部12aに塗布ブラシローラの回転軸1aを取り付け、位置規制部材12のガイド溝12b内にホルダ8の2本の突起8c1、8c2を嵌入させることによって、ホルダ8が塗布ブラシローラ1の回転軸に向かって移動可能に取り付けられると共に、潤滑剤2の押圧方向Cに対して直交方向でのホルダ8と塗布ブラシローラ1の相対位置が位置決めされるようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、カラー複写機、ファクシミリ、プリンター等の静電複写プロセスの画像形成装置で使用する潤滑剤塗布装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
従来、この種の画像形成装置としては、像担持体に順次形成した複数のトナー像を、無端移動する中間転写体上に順次重ね合わせて1次転写し、この中間転写体上の1次転写画像(トナー像)を転写材に一括して2次転写する中間転写方式の画像形成装置が知られている。この中間転写方式を用いた画像形成装置は、近年、小型化を図るという点や最終的に顕像(トナー像)が転写される転写材の種類の制約が少ないという点で有利であるため、特にカラー画像形成装置として用いられる傾向にある。
このような画像形成装置においては、各色トナー像の1次転写時及び2次転写時における転写不良を防止するために、像担持体や中間転写体の表面に潤滑剤を塗布してトナーとの付着力を低減させる技術が既に知られている。例えば、特許文献1や特許文献2に記載されているように、塗布ブラシローラを固形の潤滑剤(以下、固形潤滑剤という)に接触させたまま回転させて塗布ブラシローラ上に当該固形潤滑剤を削り取って塗布ブラシローラ上に潤滑剤を転移させ、このようにして転移された固形潤滑剤を塗布ブラシローラから像担持体や中間転写体等の被塗布部材表面に塗布する方法が提案されている。これによって、被塗布部材表面のトナーに対する静止摩擦係数μsを低下させ、トナー像を被転写材側に良好に転写できるようにしたものである。
特開平6−332324号公報 特開平10−254295号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載のものでは、固体潤滑剤と塗布ブラシローラとがそれぞれ別個に取り付けられているために、潤滑剤と塗布ブラシローラとの摺接面がずれたりして潤滑剤の塗布量が変動して、トナー像の転写が良好に行われず、種々の異常画像を発生するという問題を招く。
発明者は、潤滑剤の塗布量の変動について検討した結果、像担持体上に潤滑剤を塗布する際に以下のような場合において塗布量が変動して、トナー像の転写が良好に行われず、所謂「虫喰い」と呼ばれる画像部での中抜けや、所謂「画像ボケ」とばれる画像部のトナー付着不足や、所謂「ボソツキ」と呼ばれるぼそついた画像など、種々の異常画像があることが分かった。
塗布量が変動する場合としては、(A)潤滑剤と塗布ブラシとの相対位置が相対的にずれてしまった場合、(B)塗布ブラシローラ1はそのままで潤滑剤のみ交換した場合、(C)潤滑剤はそのままで塗布ブラシローラ1のみ交換した場合があった。以下に現状の問題点を説明する。
図9は、従来のベルトクリーニングユニット17の概略構成を示す図である。図9に示すように、ベルトクリーニングユニット17は、矢印A方向に移送される中間転写ベルト(中間転写体)10の表面10aに摺接して、図示しない第1像担持体から転写されたトナー像を図示しない転写用紙等の転写材に転写後に中間転写ベルト表面10aに残存するトナーを中間転写ベルト表面10aから除去するクリーニングブレード17aと、中間転写ベルト表面10aに固形潤滑剤2を塗布する後述する潤滑剤塗布装置17bを備えている。クリーニングブレード17aで中間転写ベルト表面10aから残存トナーを掻き取り、掻き採られたトナーは、クリーニングブレード17aのほぼ下部に設けられた搬送スクリュー19によってクリーニングユニット17の外部に排出される。
さらに、クリーニングブレード17aの下流には、固形潤滑剤2を中間転写ベルト表面10aに塗布する潤滑剤塗布装置17bが配設されている。潤滑剤塗布装置17bは、矢印B方向に回転軸1aを中心として回転駆動される塗布ブラシローラ1、固形潤滑剤2、固形潤滑剤2を塗布ブラシローラ1に圧接させる押圧バネ部材3を有している。そして、回転する塗布ブラシローラ1で固形潤滑剤2の表面を削り取ると共に、削り取った潤滑剤をクリーニングブレード17aによるクリーニング後の中間転写ベルト表面10aに摺接させて塗布している。なお、クリーニングブレード17aと塗布ブラシローラ1は、中間転写ベルト10を介して各々別の対向ローラ4、5に押圧されながら中間転写ベルト表面10aに当接している。
この場合に、従来の潤滑剤塗布装置では、固形潤滑剤2は、塗布ブラシローラ1によって削り取られて摩耗され、固形潤滑剤2を収容するクリーニングユニット17の潤滑剤収容凹部17cの内壁17c1に沿って潤滑剤2の摩耗方向と反対方向(矢印C方向)に押圧バネ部材3によって押圧されて移動する。この潤滑剤2の移動の際、潤滑剤2の側面2aと前記内壁17c1との間に間隙gが形成されているために、この間隙g内で潤滑剤2が前記押圧方向Cに対して直交方向(矢印D方向)に移動可能となっており、この結果、潤滑剤2は塗布ブラシローラ1と相対的に位置ずれが生じてしまう場合がある。
このような潤滑剤2と塗布ブラシローラ1との相対的な位置ずれは、被塗布部材である中間転写ベルト表面10aにおける潤滑剤の塗布量の変動を招き、その結果、中間転写ベルト表面10aから転写材に適切にトナー像を転写できないという問題を発生する。このような潤滑材2と塗布ブラシローラ1との相対的な位置ずれによる中間転写ベルト表面10aにおける潤滑剤の塗布量の変動について、図10〜図12に基づいて説明する。
図10は、潤滑剤2と塗布ブラシローラ1との相対位置に位置ずれが生じた場合における潤滑剤の塗布量の変動を示したグラフで、(a)は、潤滑剤2を途中で新品に交換した場合を示し、(b)は、塗布ブラシローラ1を途中で新品に交換した場合の状態を示す。図11は、塗布ブラシローラ1の外周1bと削り取られた潤滑剤2の表面の状態を示す図、図12は、新品の固形潤滑剤2の塗布時間と潤滑剤2の塗布量の関係を示すグラフである。
図10(a)で示すように、T1時に潤滑剤2を途中で新品に交換した場合には、後述するように、新品に交換した当初、潤滑剤の塗布量がピークP1で示すように増加してしまう。一方、塗布ブラシローラ1を途中で新品に交換すると、図10(b)に示すように、新品に交換したとき(T2)に逆に潤滑剤2の塗布量が減少してピークP2が発生してしまう。
この理由について、図11及び図12に基づいて説明する。通常、固形潤滑剤2は、4角柱状に成形されたものが使用され、矢印B方向に回転する塗布ブラシローラ1によって削り取られて摩耗し、その表面2bは、図11に示すように、漸次、塗布ブラシローラ1の外周形状に沿って凹面2b1に形成されてくる。このように、4角柱状に成形された新品の固形潤滑剤を用いて潤滑剤2を中間転写ベルト表面10aに塗布すると、図12に示すように、当初の潤滑剤2の塗布量が大きいが、Kで示す曲線のように漸減し、凹面2b1が形成されると、潤滑剤2の塗布量は、均一化してくる。K曲線が発生する理由としては、初期において潤滑剤2と塗布ブラシローラ1との接触面積が少ない場合において、摺接部の面圧が高くなり該摺接部の削れが進行するために塗布量は多くなってしまうためである。
逆に塗布ブラシローラ1を途中で新品に交換した場合には、交換前の塗布ブラシローラ1の外形形状と潤滑剤2の凹面2b1との形状が異なるため、当初の潤滑剤2の塗布量が少なく、新品の塗布ブラシローラ1の外形形状に副うように潤滑剤2が摩耗されると潤滑剤2の塗布量は均一化してくる。
このような状況は、新品の潤滑材2や新品の塗布ブラシローラを使用したときに顕著となるが、潤滑剤2の表面2bと塗布ブラシローラ1の外周形状が異なり、潤滑剤2の塗布ブラシローラ1との摺接面積が変化すると発生し易い。従って、潤滑剤2と塗布ブラシローラ1の相対的な位置ずれが起こると潤滑剤2の摺接表面2bと塗布ブラシローラ1の外周形状が変化し、潤滑剤2の塗布ブラシローラ1との摺接面積が変化する場合にも同様な現象が発生する。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、潤滑剤の塗布量が急激に変化することなく安定して潤滑剤を塗布することを可能とした潤滑剤塗布装置を提供することを目的とする。
本発明による他の目的としては、中間転写方式の画像形成装置において、転写画像に虫喰い、画像ボケ、ボソツキ等の異常画像の発生を抑制した良好な転写画像を得ることができる画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、固形潤滑剤を収容する潤滑剤収容部と、当該固形潤滑剤を前記潤滑剤収容部内で当該潤滑剤の摩耗方向と反対方向に移動自在に保持するホルダと、回転しながら前記潤滑剤の表面と摺接して、当該潤滑剤を削り取って被塗布物表面に塗布する塗布ブラシローラとを備えた潤滑剤塗布装置において、
前記ホルダは、押圧手段によって前記固形潤滑剤を前記塗布ブラシローラに対して押圧すると共に、位置規制部材によって前記潤滑剤の摩耗方向と反対方向に移動自在に前記潤滑剤を介して前記塗布ブラシローラと連結されて前記固形潤滑剤の前記塗布ブラシローラに対する当接方向を規制されていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1記載の潤滑剤塗布装置において、前記位置規制部材は、一端に前記塗布ブラシローラの回転軸を取り付ける回転軸支持部と、他端に前記ホルダから前記回転軸と平行方向に突出した突起と係合するガイド溝とを有して前記回転支持部に前記塗布ブラシローラの回転軸を取り付け、前記ホルダの突起を前記ガイド溝に係合させて前記ブラシローラとホルダを連結することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤の前記塗布ブラシローラと摺接する表面は、予め前記塗布ブラシローラの外周形状に沿った円弧状凹面に形成されていることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、無端移動する表面にトナー像を担持する第1像担持体と、無端移動する表面を有し、当該表面に前記第1像担持体との対向位置で前記第1像担持体上のトナー像が1次転写されることによって前記トナー像を担持する第2像担持体と、前記第1担持体及び第2担持体の少なくとも一方の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置とを備えた画像形成装置において、前記潤滑剤塗布装置は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の潤滑剤塗布装置であることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4記載の画像形成装置において、前記第1像担持体は、ドラム状の感光体であり、前記第2像担持体は、無端状の中間転写ベルトであることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項4又は5記載の画像形成装置において、前記潤滑剤塗布装置は、前記第2像担持体の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項4乃至6のいずれか1項記載の画像形成装置において、前記トナー像を形成するトナーは、体積平均粒径が3μm〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項4乃至7のいずれか1項記載の画像形成装置において、前記トナー像を形成するトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜190の範囲にあることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項4乃至8のいずれか1項記載の画像形成装置において、前記トナー像を形成するトナーは、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマーと、ポリエステルと、着色剤と、離型剤とを少なくとも有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項4乃至9のいずれか1項記載の画像形成装置において、前記トナー像を形成するトナーは、略球形状であることを特徴とする。
また、請求項11の発明は、請求項10記載の画像形成装置において、前記トナーは、長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定したとき(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にある形状を有することを特徴とする。
本発明によれば、前記ホルダは、押圧手段によって前記固形潤滑剤を前記塗布ブラシローラに対して押圧すると共に、位置規制部材によって前記潤滑剤の摩耗方向と反対方向に移動自在に前記潤滑剤を介して前記塗布ブラシローラと連結されて前記固形潤滑剤の前記塗布ブラシローラに対する当接方向を規制されていることによって、潤滑剤の塗布量が急激に変化することなく安定して潤滑剤を塗布することを可能とした潤滑剤塗布装置を提供することができる。
また、本発明によれば、前記潤滑剤塗布装置は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の潤滑剤塗布装置を備えた画像形成装置とすることによって、中間転写方式の画像形成装置において、転写画像に虫喰い、画像ボケ、ボソツキ等の異常画像の発生を抑制した良好な転写画像を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るタンデム型中間転写方式の電子写真装置の概略構成を示す図である。図中、参照符号100は複写装置本体、200は複写装置本体100が載置される給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けられるスキャナ、400はスキャナ300上に取り付けられる原稿自動搬送装置(ADF)である。
複写装置本体100には、中央に、後述するように、第2の像担持体の一例である無端状の中間転写ベルト10が設けられている。中間転写ベルト10は、支持ローラ14、15、16及び後述する対向ローラ4、5に掛け回されて、矢印A方向に回転搬送可能である。
本実施形態においては、支持ローラ16の図中左側に、トナー画像を転写材Sに転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、中間転写ベルト表面10aに潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置を有する中間転写ベルト用クリーニングユニット17が設けられている。また、第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15との間に張り渡された中間転写ベルト10上には、その搬送方向に沿って、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4つの画像形成手段18Y、18M、18C、18Kが横に並べて配置されており、これらの画像形成手段(画像形成ユニット)18Y、18M、18C、18Kはタンデム画像形成装置20を構成している。また、タンデム画像形成装置20の上には、更に露光装置21が設けられている。
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、支持ローラ16と対向して配置された2次転写ローラ(2次転写部)22が設けられている。この2次転写ローラ22は、転写電圧が印加されることによって中間転写ベルト表面に被着しているトナー画像を後述するレジストローラ49によって搬送された転写用紙等の転写材Sの表面に転写させる。そして、このようにしてトナー像が転写された転写材Sは、2つのローラ231、232との間に張架されて移送される無端状の搬送ベルト24によって定着装置25に搬送される。この定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てることによって構成され、定着ベルト26で転写材S上のトナー像を加熱、軟化させ、加圧ローラ27によってトナー像を転写材S上に固着して定着するようになっている。なお、本実施形態では、このような2次転写ローラ22および定着装置25の下側に、前述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写材Sの両面に画像を記録すべく転写材Sを反転させるシート反転装置28が設けられている。
次に、上記構成のカラー電子写真装置による画像形成について説明する。上記構成のカラー電子写真装置を用いてコピーをとる時には、まず、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
次に、図示しないスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時には、原稿自動搬送装置400によって原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後、スキャナ300が駆動し、第1走行体33および第2走行体34が走行する。一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時には、直ちにスキャナ300が駆動し、第1走行体33および第2走行体34が走行する。この時、第1走行体33は、光源から光を発射するとともに、原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向ける。この反射光は、更に第2走行体34のミラーで反射され、結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入射される。これにより、原稿内容が読取られる。
また、前述のようにスタートスイッチが押されると、図示しない駆動モータにより支持ローラ14、15、16の1つが回転駆動されるとともに、他の2つの支持ローラが従動回転され、中間転写ベルト10が矢印A方向に回転移送される。また、これと同時に、個々の画像形成手段18Y、18M、18C、18Kにおいて、ドラム状の感光体(第1像担持体)40Y、40M、40C、40Kが矢印E方向に回転される。感光体40Y、40M、40C、40Kの回転と共に、これらの感光体40Y、40M、40C、40Kの周囲にそれぞれ配設されている帯電装置37で感光体40Y、40M、40C、40Kの表面をそれぞれ一様に帯電させる。このように、表面が一様に帯電された感光体40Y、40M、40C、40K上に、前記スキャナ300で読取られた画像情報に基づいて変調されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色画像に対応するレーザ光Lがそれぞれ照射されて各色に対応する静電潜像を形成する。続いて、各感光体40Y、40M、40C、40K上に形成された静電潜像に対して、現像装置38Y、38M、38C、38Kからトナーを供給して静電潜像をトナー像化して現像する。このようにして、感光体40Y、40M、40C、40K上に形成された上記各色の単色画像は、中間転写ベルト10の移送とともに、それらの単色画像が中間転写ベルト10に1次転写ローラ62によって順次転写され、中間転写ベルト10上に合成カラー画像が形成される。
一方、中間転写ベルト10の表面10aに各色のトナー像を転写した後に残存する各色のトナーを有する各感光体40Y、40M、40C、40Kは、後述する中間転写ベルト用クリーニングユニット17と同様のクリーニングブレードと潤滑材塗布装置を備えた感光体用クリーニングユニット39によって残存トナーを除去されると共に、各感光体40Y、40M、40C、40Kの表面に潤滑剤を塗布する。このような一連の画像形成処理が行われると、再び、帯電装置37によって感光体40Y、40M、40C、40Kの表面を一様に帯電して、次の画像形成処理が開始される。なお、符号63は、中間転写ベルト10の張力を調整するテンションローラである。
更に、前述のようにスタートスイッチが押されると、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つが選択的に回転され、ペーパーバンク43に多段に設けられた給紙カセット44の1つから転写材Sが繰り出される。繰り出された転写材Sは、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて給紙路46に導入され、搬送ローラ47で搬送されるとともに、複写機本体100内の給紙路48に導かれた後、レジストローラ49に突き当てられて止められる。また、手差トレイ51を用いる場合には、給紙ローラ50が回転され、手差トレイ51上の転写材Sが繰り出されるとともに、繰り出された転写材Sは、分離ローラ52で1枚ずつ分離された後、手差し給紙路53に導入され、同様にしてレジストローラ49に突き当てられて止められる。
その後、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49が回転され、中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に転写材Sが送り込まれる。そして、2次転写ローラ22による転写によって、転写材S上にカラー画像が記録される。
画像転写後の転写材Sは、2次転写ローラ22及び搬送ベルト24によって搬送されて定着装置25へと送り込まれ、定着装置25で熱と圧力とが加えられて転写画像が定着された後、切換爪55の切り換で排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。一方、両面コピーの場合、片面に画像が転写された転写材Sは、切換爪55の切り換えによってシート反転装置28に導入されて反転された後、再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像が記録され、その後、排出ローラ56によって排紙トレイ57上に排出される。
一方、画像転写後の中間転写ベルト10は、後述するように、中間転写ベルト用クリーニングユニット17により、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーが除去されると共に、中間転写ベルト表面10aに潤滑剤2を塗布してタンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写材Sの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。例えば、導電性ゴムローラを用いバイアスを印加する。径φ18で、表面を1mm厚みの導電性NBRゴムとする。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で10Ωcm程度であり、印加電圧はトナーを転写する側(転写材Sの表側)には−800V程度の電圧を印加、転写材Sの裏面側は+200V程度の電圧を印加する。一般的に中間転写方式は紙粉が感光体にまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これは転写材Sをより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。このようにバイアスを印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト10から転写材Sへの転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
中間転写ベルト10の表面10aへの潤滑剤の塗布は、中間転写ベルト表面10a上に転写されたトナー像が容易且つ確実に転写材S上に転写されるようにするために行われる。しかし、前述のように、クリーニングユニット17内の潤滑剤と潤滑剤を塗布する塗布ブラシローラとの摺接状態によっては、中間転写ベルト表面10aに塗布される潤滑剤の塗布量が変動し、画像ボケ、ボソツキ等の異常画像を発生する。本発明は、このような潤滑剤の塗布量の変動を抑えて画像ボケ、ボソツキ等の異常画像の発生を抑制したものである。このような潤滑剤の塗布量の変動を抑制するための対応策について、図2〜図6に基づいて説明する。
図2は、本発明による一実施形態の中間転写ベルト用クリーニングユニット17の概略構成を示す図、図3は、図2に示すクリーニングユニット17内の潤滑剤塗布ユニット6の概略構成を示す平面図、図4は、ケース7を取除いた状態で図3のX方向から見た場合の一部を切り欠いた側面図である。図5は、本発明による一実施形態の固形潤滑剤の形状を示す断面図、図6は、図5で示す固形潤滑剤を使用した場合の潤滑剤塗布量と塗布時間の関係を示すグラフである。
本実施形態による中間転写ベルト用クリーニングユニット17は、基本的に、前述の図9で示す従来クリーニングユニットと同一構成を有するので、同一構成については、同一位置符号を付し説明を省略する。
本実施形態による中間転写ベルト用クリーニングユニット17は、矢印A方向に移送される中間転写ベルト10の表面10a側に、図1で示すように、支持ローラ16とテンションローラ63との間に配設されている。そして、中間転写ベルト用クリーニングユニット17は、図2で示すように、前述の図9で示す従来の中間転写ベルト用クリーニングユニット17と同様に、クリーニングブレード17a、搬送スクリュー19及び潤滑剤塗布装置17bを備えている。
潤滑剤塗布装置17bは、図2に示すように、潤滑剤収容部の一例である潤滑剤収容凹部17c内に、潤滑剤塗布ユニット6が着脱自在に収容されている。潤滑剤塗布ユニット6は、図3に示すように、固形潤滑剤2を収容するケース7と、固形潤滑剤2をケース7内で潤滑剤2の摩耗方向と反対方向Cに移動自在に保持するホルダ8と、回転しながら潤滑剤2の表面2bと摺接して固形潤滑剤2から所要の量の潤滑剤を削り取って、中間転写ベルト表面10aに塗布する塗布ブラシローラ1とを備えている。
塗布ブラシローラ1は、回転軸1aとなる芯材上にプラスチック繊維等からなる植毛体で構成されたブラシ1cが植立されており、このブラシ1cの外周1bが固形潤滑剤2の表面2bと回転摺接して固形潤滑剤表面2bから潤滑剤を掻き取り、掻き取った潤滑剤を中間転写ベルト表面10aに塗布する。この塗布ブラシローラ1は、図4に示すように、回転軸1aは、その両端がクリーニングユニット17のフレーム17dに回転自在に支持され、その一端に回転ギヤ1dが取り付けられ、この回転ギヤ1dとモータ11の回転軸とを噛合させて回転されるようになっている。なお、塗布ブラシローラ1の回転方向については、中間転写ベルト10に対して同じ方向で回転させるかあるいは逆方向に回転させるかは、特に問わない。
ホルダ8は、図4に示すように、塗布ブラシローラ1のブラシ1cの軸方向長さLより僅かに長い長さを有する支持部8aを有し、この支持部8a上に、固形潤滑剤2を位置決めして固着保持するようになっている。そして、ホルダ8は、ホルダ8の支持部8aから折曲された両折曲部8bからそれぞれ塗布ブラシローラ1の回転軸1aと平行に突出させ、かつ、塗布ブラシローラ1の回転軸1aと一直線Y上に配置された2本の突起8c1、8c2を有している。ホルダ8の両端で、これらの2本の突起8c1、8c2の一方の突起8c1と塗布ブラシローラ1の回転軸1aに引張バネ9(押圧手段)が取り付けられ、潤滑剤2をC方向に引張して潤滑剤2の表面2bを塗布ブラシローラ1の外周1bに押圧するようになっている。
このように、突起8c1と塗布ブラシローラ1の回転軸1aに係止された引張バネ9によって固形潤滑剤2を塗布ブラシローラ1に押圧する場合には、押圧方向が常時塗布ブラシローラ1の回転軸1a方向になり、均一に押圧することが可能となるので好ましい。この潤滑剤2を塗布ブラシローラ1に押圧する押圧手段としては、前記引張バネ9に代えて、ホルダ8の支持部8aの下面とケース7の底壁との間に介在させて上方の塗布ブラシローラ1に向かって潤滑剤2を押圧する圧縮バネであってもよい。
ホルダ8と塗布ブラシローラ1とは、これらの両端で、図4に示すように、潤滑剤2の押圧方向Cに対して直交方向(矢印D方向)でのホルダ8と塗布ブラシローラ1の相対位置を位置決めする位置規制部材12によって連結されている。位置規制部材12は、板状体であり、その一端に、塗布ブラシローラ1の回転軸1aを回転自在に支持する回転軸支持部12aが形成され、他端には、前記ホルダ8の2本の突起8c1、8c2を嵌入可能な長孔溝状のガイド孔溝12bが形成されている(図3参照)。そして、図3に示すように、位置規制部材12の回転軸支持部12aに塗布ブラシローラの回転軸1aを取り付け、位置規制部材12のガイド溝12b内にホルダ8の2本の突起8c1、8c2を嵌入させることによって、ホルダ8が塗布ブラシローラ1の回転軸に向かって移動可能に取り付けられると共に、潤滑剤2の押圧方向Cに対して直交方向(矢印D方向)でのホルダ8と塗布ブラシローラ1の相対位置が位置決めされるようになっている。従って、ホルダ8上に固着された固形潤滑剤2の表面2bは、塗布ブラシローラ1の外周1bと相対的な位置ずれを起こすことなく一定の状態で摺接することが可能となり、潤滑剤の塗布量の変動を抑制することが可能となる。
このように、本実施形態における潤滑剤塗布装置は、ホルダ8と、ホルダ8上に固着された固形潤滑剤2と、塗布ブラシローラ1とが位置規制部材12によって、一体に連結されているので、これらを収容するケース7を簡単に潤滑剤収容凹部17cから取り出すことによって簡単に、機械寿命もしくはクリーニングユニット寿命もしくはクリーニングブレード寿命にとらわれることなく潤滑剤塗布ブラシ1と潤滑剤2とを同時に交換することが可能となる。
なお、固形潤滑剤2及び塗布ブラシローラ1を交換する場合には、塗布ブラシローラ1をクリーニングユニット17のフレーム17dから取り外し、潤滑剤収容凹部17cからケース7と共に、潤滑剤塗布ユニット6を引き抜いて取り出す。そして、引張バネ9を塗布ブラシローラ1の回転軸1a及びホルダ8の突起8c1から取り外し、続いて、塗布ブラシローラ1の回転軸1a及びホルダ8の突起8c1、8c2から位置規制部材12を取り外す。この状態で、塗布ブラシローラ1は、交換可能となる。さらに、ケース7内から固形潤滑剤2と共にホルダ8を引き抜き、ホルダ8の支持部8aから固形潤滑剤2を引き離し、新たな固形潤滑剤2を位置決めしながら固着する。その後、前記取り外し手順と逆の手順で塗布ブラシローラ1と位置規制部材12及び引張バネ9を取り付け、ケース7と共に、クリーニングユニット17内の潤滑剤収容凹部17c内に取り付ける。このように、ケース7内に固形潤滑剤2とホルダ8とを収納すると、取り外し及び組み込みを簡単且つ精度良く行うことが可能となる。しかしながら、このようなケースを使用することなく固形潤滑剤2とホルダ8とを直接潤滑剤収容凹部17c内に収納しても良い。
固形潤滑剤2は、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を主成分とする潤滑油添加剤を溶解した後冷却固化させて、図5に示すように、塗布ブラシローラ1の外周形状に沿った円弧状の凹面2cを有するバー状に成型されている。このように、固形潤滑剤2の塗布ブラシローラ1と摺接する表面を塗布ブラシローラ1の外周形状に沿った円弧状の凹面2cを有するように形成した場合には、図6に示すように、固形潤滑剤2の使用開始当初から中間転写ベルト表面10aに塗布する潤滑剤の塗布量をほぼ一定にすることが可能となるので好ましい。
上記固形潤滑剤としては、乾燥した固体疎水性潤滑剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸基を持つものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅や、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウムを用いてもよい。他にも、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、及びリコリノレン酸カドミウム等の脂肪酸、脂肪酸の金属塩なども使用できる。さらに、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリンなどのワックス等も使用できる。
上記実施形態においては、潤滑剤塗布装置17bは、第2像担持体である中間転写ベルト10に対する塗布装置として使用されているが、前述の画像形成装置の画像形成手段18Y、18M、18C、18Kのクリーニングユニット39内の潤滑剤塗布装置として使用することもできる。
ここで、本画像形成装置で使用するトナーであるが、近年の急速なカラー化とそれに伴う高画像品質化に対応する為、重合トナーによる小径、狭粒径分布化と球形化(真球化)が主流になりつつある。
トナーの小径、狭粒径分布化は高解像度現像に有利となり、また球形化(真球化)により転写効率に有利となり、これによりトナー画像のシャープネスといった画像品位は格段に向上する。
しかし、転写材Sナーの小粒径化は比表面積が大きくなり、単位重量当たりのトナーの像担持体表面への付着力が大きくなることで、像担持体表面のクリーニング性が困難な方向となる。また、トナーの小粒径化はトナーの流動性悪化となり、より多量の添加剤を必要とし、これにより、クリーニングブレードの欠けや磨耗、像担持体表面の局所的なスジ傷等が発生し易くなることが知られている。
また、トナーの真球度が上がると、上述の従来一般的に採用されているブレードのカウンター当接方式では、トナーのブレードすり抜けが多くなるため、従来以上に当接圧を上げることが必要となり、圧を上げることでブレードの局所的なせん断力によるエッジ欠けに対して余裕が低くなる。
次に、本発明の画像形成装置に好適に使用されるトナーについて説明する。
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜8μmが好ましい。体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1. 00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。
図7は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に示した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸 (TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
PICを反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSYVP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
本発明に係るトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。図8は、本発明による画像形成装置で使用される一実施形態のトナーの形状を模式的に示す図である。図8において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図8(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図8(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
本発明の一実施形態に係るタンデム型中間転写方式の電子写真装置の概略構成を示す断面図である。 本発明による一実施形態の中間転写ベルト用クリーニングユニット17の概略構成を示す断面図である。 図2に示すクリーニングユニット17内の潤滑剤塗布ユニット6の概略構成を示す平面図である。 ケースを取除いた状態で図3のX方向から見た場合の一部を切り欠いた側面図である。 本発明による一実施形態の固形潤滑剤の形状を示す断面図である。 図5で示す固形潤滑剤を使用した場合の潤滑剤塗布量と塗布時間の関係を示すグラフ図である。 形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に示した図である。 図8は、本発明による画像形成装置で使用される一実施形態のトナーの形状を模式的に示す図である。 従来のベルトクリーニングユニットの概略構成を示す断面図である。 潤滑剤と塗布ブラシローラとの相対位置が相対的に位置ずれが生じた場合における潤滑剤の塗布量の変動を示したグラフ図で、(a)は、潤滑剤を途中で新品に交換した場合を示し、(b)は、塗布ブラシローラを途中で新品に交換した場合の状態を示すグラフ図である。 塗布ブラシローラの外周と削り取られた潤滑剤の表面の状態を示す断面図である。 新品の固形潤滑剤の塗布時間と潤滑剤の塗布量の関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1 塗布ブラシローラ、1a 回転軸、1b 外周、2 固形潤滑剤、2b 表面、2c 凹面、4、5 対向ローラ、6 潤滑剤塗布ユニット、7 ケース、8 ホルダ、8a 支持部、8b 折曲部、8c 突起、9 引張バネ(押圧部材)、10 中間転写ベルト(第2像担持体)、12 位置規制部材、12a 回転軸支持部、12b ガイド溝、17 中間転写ベルト用クリーニングユニット、17a クリーニングブレード、17b 潤滑剤塗布装置、17c 潤滑剤収容凹部(潤滑剤収容部)、18Y、18M、18C、18K 画像形成手段、21 露光装置、22 2次転写ローラ、25 定着装置、37 帯電装置、38Y、39M、38C、38K 現像装置、39 感光体用クリーニングユニット、40Y、40M、40C、40K 感光体(第1像担持体)

Claims (11)

  1. 固形潤滑剤を収容する潤滑剤収容部と、当該固形潤滑剤を前記潤滑剤収容部内で当該潤滑剤の摩耗方向と反対方向に移動自在に保持するホルダと、回転しながら前記潤滑剤の表面と摺接して、当該潤滑剤を削り取って被塗布物表面に塗布する塗布ブラシローラとを備えた潤滑剤塗布装置において、
    前記ホルダは、前記固形潤滑剤を前記塗布ブラシローラに対して押圧する押圧手段と、前記潤滑剤の摩耗方向と反対方向に移動自在に前記潤滑剤を介して前記塗布ブラシローラと連結されて前記固形潤滑剤の前記塗布ブラシローラに対する当接方向を規制する位置規制部材と、を備えたことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  2. 請求項1記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記位置規制部材は、一端に前記塗布ブラシローラの回転軸を取り付ける回転軸支持部と、他端に前記ホルダから前記回転軸と平行方向に突出した突起と係合するガイド溝とを有して前記回転支持部に前記塗布ブラシローラの回転軸を取り付け、前記ホルダの突起を前記ガイド溝に係合させて前記ブラシローラとホルダを連結することを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  3. 請求項1又は2記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤の前記塗布ブラシローラと摺接する表面は、予め前記塗布ブラシローラの外周形状に沿った円弧状凹面に形成されていることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  4. 無端移動する表面にトナー像を担持する第1像担持体と、無端移動する表面を有し、当該表面に前記第1像担持体との対向位置で前記第1像担持体上のトナー像が1次転写されることによって前記トナー像を担持する第2像担持体と、前記第1担持体及び第2担持体の少なくとも一方の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置とを備えた画像形成装置において、
    前記潤滑剤塗布装置は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の潤滑剤塗布装置であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4記載の画像形成装置において、
    前記第1像担持体は、ドラム状の感光体であり、前記第2像担持体は、無端状の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4又は5記載の画像形成装置において、
    前記潤滑剤塗布装置は、前記第2像担持体の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1項記載の画像形成装置において、
    前記トナー像を形成するトナーは、体積平均粒径が3μm〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項4乃至7のいずれか1項記載の画像形成装置において、
    前記トナー像を形成するトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜190の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項4乃至8のいずれか1項記載の画像形成装置において、
    前記トナー像を形成するトナーは、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマーと、ポリエステルと、着色剤と、離型剤とを少なくとも有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項4乃至9のいずれか1項記載の画像形成装置において、
    前記トナー像を形成するトナーは、略球形状であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10記載の画像形成装置において、
    前記トナーは、長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定したとき(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にある形状を有することを特徴とする画像形成装置。
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