JP2012159035A - 内燃機関の冷却構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第1のクーリングボア30を複数本備えたシリンダライナ20と、外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第2のクーリングボア42を複数本備え、シリンダライナ20の上に配置されて、シリンダライナ20の上方に位置する開口を塞ぐシリンダカバー40と、を具備した内燃機関の冷却構造であって、シリンダライナ20とシリンダカバー40との接合部において、シリンダライナ20とシリンダカバー40との双方に跨って、シリンダライナ20およびシリンダカバー40の外周面に嵌って、シリンダライナ20およびシリンダカバー40の外周面との間に冷却水通路11を形成するとともに、内燃機関運転時におけるシリンダライナ20の半径方向外側への拡がりを抑制するリング状の補強金物10を備えている。
【選択図】図2
Description
本発明に係る内燃機関の冷却構造は、外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第1のクーリングボアを複数本備えたシリンダライナと、外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第2のクーリングボアを複数本備え、前記シリンダライナの上に配置されて、前記シリンダライナの上方に位置する開口を塞ぐシリンダカバーと、を具備した内燃機関の冷却構造であって、前記シリンダライナと前記シリンダカバーとの接合部において、前記シリンダライナと前記シリンダカバーとの双方に跨って、前記シリンダライナおよび前記シリンダカバーの外周面に嵌って、前記シリンダライナおよび前記シリンダカバーの外周面との間に冷却水通路を形成するとともに、内燃機関運転時における前記シリンダライナの半径方向外側への拡がりを抑制するリング状の補強金物を備えている。
これにより、シリンダライナの肉厚を低減させて、シリンダライナ、シリンダカバーおよび補強金物の外径の小径化、軽量化を図ることができる。
これにより、シリンダライナの肉厚をさらに低減させて、シリンダライナ、シリンダカバーおよび補強金物の外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、第1のクーリングボアの出口における応力集中を緩和(軽減)させることができる。
これにより、シリンダライナの肉厚をさらに低減させて、シリンダライナ、シリンダカバーおよび補強金物の外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、第1のクーリングボアの出口における応力集中をさらに緩和(軽減)させることができる。
これにより、シリンダライナの肉厚をさらに低減させて、シリンダライナ、シリンダカバーおよび補強金物の外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、第1のクーリングボアの出口における応力集中をさらに緩和(軽減)させることができる。
これにより、内燃機関休止時(冷態時)におけるシリンダカバーの、補強金物およびシリンダライナからの取り外し作業、補強金物の、シリンダライナからの取り外し作業を容易なものとすることができ、内燃機関運転時(温態時)における(ガスおよび冷却水の)シール性を向上させることができる。
また、シリンダカバー、および補強金物の上半部と、シリンダライナ、および補強金物の下半部とは、シリンダライナとシリンダカバーとの接合面を含む平面で分割されることになるので、ピストン抜き作業におけるピストンのつり上げ高さを従来と同じ高さにすることができ、機関室の天井高さを従来と同じ高さにすることができる。
これにより、シリンダライナの肉厚を低減させて、シリンダライナの外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、第1のクーリングボアの出口における応力集中を緩和(軽減)させることができる。
これにより、シリンダライナの肉厚をさらに低減させて、シリンダライナの外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、第1のクーリングボアの出口における応力集中をさらに緩和(軽減)させることができる。
以下、本発明の第1実施形態に係るシリンダライナ、シリンダカバーおよび補強金物について、図1から図5を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係るシリンダライナの斜視図、図2は本実施形態に係る内燃機関の冷却構造を示す要部の断面図、図3は図2のIII−III矢視図、図4は図2の要部を拡大して示す図、図5は図4のV−V矢視図である。
図1から図5の少なくとも一図に示すように、本実施形態に係る補強金物10は、シリンダライナ20とシリンダカバー40との接合部において、シリンダライナ20とシリンダカバー40との双方に跨って、シリンダライナ20およびシリンダカバー40の外周面に嵌って、シリンダライナ20およびシリンダカバー40の外周面との間に冷却水通路(冷却水流路)11を形成するとともに、内燃機関運転時(温態時)におけるシリンダライナ20の半径方向外側への拡がりを抑制(拘束)するリング状(環状)の部材である。冷却水通路11は、補強金物10の下半部内周面12に、その長手方向軸線(中心軸線)が、シリンダ軸(シリンダライナ20の長手方向軸線)と平行になるとともに、補強金物10の周方向に沿って一定の間隔をあけて設けられた複数本の縦溝13と、補強金物10の上半部内周面14に、縦溝13と直交するとともに、補強金物10の周方向に沿って設けられた一本の(第1の)周溝15とで形成されている。縦溝13は、補強金物10の下半部内周面12から半径方向外側に向かって彫り込まれた(掘り下げられた)溝であり、周溝15は、補強金物10の上半部内周面14から半径方向外側に向かって彫り込まれた(掘り下げられた)溝である。
クーリングボア30は、傾斜面22と傾斜面26とを連通する直線状の穴である。すなわち、クーリングボア30の入口(木口)31は、傾斜面22に設けられており、クーリングボア30の出口(木口)32は、傾斜面26に設けられていて、クーリングボア30の長手方向軸線(中心軸線)は、シリンダ軸に垂直な平面に対して傾いている。
シリンダカバー40は、上部クーリングボア41と、下部クーリングボア(第2のクーリングボア)42とを備えている。
上部クーリングボア41は、補強金物10の上方(一方)に位置するシリンダカバー40の外周面に図示しないカバー外筒(水室金物)が嵌められた際に、シリンダカバー40の外周面に設けられた(第1の)水室43と、この水室43の上方(一方)に位置するシリンダカバー40の外周面に設けられた(第2の)水室44とを連通する直線状の穴であり、シリンダカバー40の周方向に沿って複数本設けられている。
なお、上部クーリングボア41の長手方向軸線(中心軸線)は、シリンダ軸に垂直な平面に対して傾いている。
なお、下部クーリングボア42の長手方向軸線(中心軸線)は、シリンダ軸に垂直な平面に対して傾いている。
なお、図2および図4中の符号45は、補強金物10の下半部内周面12、シリンダライナ20の傾斜面26,27とにより形成された(第3の)水室を示している。
これにより、シリンダライナ20の肉厚を低減させて、シリンダライナ20、シリンダカバー40および補強金物10の外径の小径化、軽量化を図ることができる。
これにより、シリンダライナ20の肉厚をさらに低減させて、シリンダライナ20、シリンダカバー40および補強金物10の外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、クーリングボア30の出口における応力集中を緩和(軽減)させることができる。
これにより、シリンダライナ20の肉厚をさらに低減させて、シリンダライナ20、シリンダカバー40および補強金物10の外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、クーリングボア30の出口32における応力集中をさらに緩和(軽減)させることができる。
このようにすることにより、クーリングボア30の出口32が、周溝29を形成する傾斜面26に、その平面視形状が円形状を呈するようにして設けられることになる。
これにより、シリンダライナ20の肉厚をさらに低減させて、シリンダライナ20、シリンダカバー40および補強金物10の外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、クーリングボア30の出口32における応力集中をさらに緩和(軽減)させることができる。
これにより、内燃機関休止時(冷態時)におけるシリンダカバーの、補強金物およびシリンダライナからの取り外し作業、補強金物の、シリンダライナからの取り外し作業を容易なものとすることができ、内燃機関運転時(温態時)における(ガスおよび冷却水の)シール性を向上させることができる。
なお、FC250は250N/mm2以上の引張強さが保証された片状黒鉛鋳鉄(ねずみ鋳鉄)、S25Cは炭素含有率0.25%の一般構造用炭素鋼、SS400は400N/mm2以上の引張強さが保証された一般構造用圧延鋼材のことである。
これにより、シリンダライナ20の肉厚を低減させて、シリンダライナ20の外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、クーリングボア30の出口32における応力集中を緩和(軽減)させることができる。
このようにすることにより、クーリングボア30の出口32が、周溝29を形成する傾斜面26に、その平面視形状が円形状を呈するようにして設けられることになる。
これにより、シリンダライナ20の肉厚をさらに低減させて、シリンダライナ20の外径の小径化、軽量化を図ることができるとともに、クーリングボア30の出口32における応力集中をさらに緩和(軽減)させることができる。
本発明の第2実施形態に係るシリンダライナ、シリンダカバーおよび補強金物について、図6を参照しながら説明する。
図6は本実施形態に係る補強金物の下半部内周面を、補強金物の中心側から見た図であって、図5と同様の図である。
本実施形態に係る補強金物50には、縦溝13の代わりに縦溝(斜溝)51が設けられているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
その他の作用効果は、上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明の第3実施形態に係るシリンダライナ、シリンダカバーおよび補強金物について、図7から図11を参照しながら説明する。
図7は本実施形態に係る内燃機関の冷却構造を示す要部の断面図であって、図2と同様の図、図8は図7のVIII−VIII矢視図、図9は図7の要部を拡大して示す図、図10は図9のX−X矢視図、図11は図9のXI−XI矢視図である。
本実施形態に係る補強金物60には、縦溝13の代わりに連通穴61が設けられているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
本発明の第4実施形態に係るシリンダライナ、シリンダカバーおよび補強金物について、図12を参照しながら説明する。
図12は本実施形態に係る内燃機関の冷却構造を示す要部を拡大して示す断面図である。
本実施形態に係る補強金物70は、シリンダライナ20とシリンダカバー90との、外周縁部における接合面を含む平面(水平面)71で、上下に二分割できるように構成されているという点で上述した第1実施形態および第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態および第2実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第1実施形態および第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
なお、図12中の符号81は、下半部74の内周面、シリンダライナ20の傾斜面26,27とにより形成された(第3の)水室を示し、図12中の符号82は、上半部73の内周面、シリンダカバー90の傾斜面96,97とにより形成された(第4の)水室を示している。
また、シリンダカバー90および73上半部と、シリンダライナ20および下半部74とは、シリンダライナ20とシリンダカバー90との接合面を含む平面71で分割されることになるので、ピストン抜き作業におけるピストンのつり上げ高さを従来と同じ高さにすることができ、機関室の天井高さを従来と同じ高さにすることができる。
その他の作用効果は、上述した第1実施形態および第2実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
11 冷却水通路
12 下半部内周面
20 シリンダライナ
26 傾斜面
29 周溝
30 (第1の)クーリングボア
32 出口
40 シリンダカバー
42 (第2の)クーリングボア
50 補強金物
60 補強金物
70 補強金物
71 平面
72 冷却水通路
90 シリンダカバー
Claims (9)
- 外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第1のクーリングボアを複数本備えたシリンダライナと、
外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第2のクーリングボアを複数本備え、前記シリンダライナの上に配置されて、前記シリンダライナの上方に位置する開口を塞ぐシリンダカバーと、を具備した内燃機関の冷却構造であって、
前記シリンダライナと前記シリンダカバーとの接合部において、前記シリンダライナと前記シリンダカバーとの双方に跨って、前記シリンダライナおよび前記シリンダカバーの外周面に嵌って、前記シリンダライナおよび前記シリンダカバーの外周面との間に冷却水通路を形成するとともに、内燃機関運転時における前記シリンダライナの半径方向外側への拡がりを抑制するリング状の補強金物を備えていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。 - 前記第1のクーリングボアの出口が、前記シリンダライナの板厚方向における中央部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却構造。
- 前記第1のクーリングボアの出口が、前記補強金物の下半部内周面と対向する前記シリンダライナの上端部外周面から半径方向内側に向かって彫り込まれて周溝を形成する傾斜面に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の冷却構造。
- 前記第1のクーリングボアの長手方向軸線が、前記傾斜面に対して直交するように、前記第1のクーリングボアおよび前記傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の冷却構造。
- 前記シリンダライナおよび前記シリンダカバーが有する弾性係数よりも大きい弾性係数を有する金属材料で前記補強金物が作られていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却構造。
- 前記補強金物が、前記シリンダライナと前記シリンダカバーとの接合面を含む平面で、上下に二分割できるように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却構造。
- 外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第1のクーリングボアを複数本備えたシリンダライナであって、
前記第1のクーリングボアの出口が、前記シリンダライナの板厚方向における中央部において、前記シリンダライナの上端部外周面から半径方向内側に向かって彫り込まれて周溝を形成する傾斜面に設けられていることを特徴とするシリンダライナ。 - 前記第1のクーリングボアの長手方向軸線が、前記傾斜面に対して直交するように、前記第1のクーリングボアおよび前記傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のシリンダライナ。
- 請求項1から6に記載の内燃機関の冷却構造または請求項7または8に記載のシリンダライナを具備していることを特徴とする内燃機関。
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