JP2012157866A - プレス成形装置およびプレス成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素材の歩留まりを悪化させることなく、シワの発生を防止することができるプレス成形装置およびプレス成形方法を提供する。
【解決手段】ダイ3aおよびポンチ3bを備える金型3と、ダイ3aとの間においてブランク2を挟圧するブランクホルダー4と、を備えるプレス成形装置1であって、ブランクホルダー4は、ダイ3aの絞り深さが深い部位に対応する第一ブランクホルダー4aと、ダイ3aの絞り深さが浅い部位に対応する第二ブランクホルダー4bと、を含む少なくとも二つ以上の部位に分割されており、挟圧面3cとシワ押さえ面4eとの距離が、ダイ3aと第一ブランクホルダー4aによってブランク2を所定の拘束力で保持できる距離になったときにおいて、シワ押さえ面4hは、挟圧面3dに対して、ブランク2の厚みに比して大きい所定の距離Zで離間させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、プレス成形装置およびプレス成形方法の技術に関する。
従来、プレス成形を行う場合において、複雑な曲面形状を絞り成形により成形する場合には、素材にシワ(折れシワ)が生じることがある。
このようなシワは、ブランクホルダーにおけるシワ押さえ面の高低差が所定の高さ以上であると発生することが知られている。
そこで、このようなシワを発生させないための技術が検討されており、例えば、以下に示す特許文献1にその技術が開示され、公知となっている。
特許文献1に開示された従来技術では、ブランクホルダーにおける絞り深さがより深い部位とより浅い部位の各シワ押さえ面の高低差を、所定の高さ未満にすることによって、シワの発生を防止するようにしている。
特開2009−160591号公報
しかしながら、特許文献1に示す従来技術では、絞り深さがより浅い部位に製品形状としては不要な余剰部分を大きめに設定することで、シワ押さえ面に高低差が生じないようにしている。即ち、従来のプレス成形装置およびプレス成形方法では、シワの発生を防止することを優先して、素材の歩留まりを悪化させているという問題があった。
本発明は斯かる現状の問題を鑑みてなされたものであり、素材の歩留まりを悪化させることなく、シワの発生を防止することができるプレス成形装置およびプレス成形方法を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、ダイおよびポンチを備える金型と、前記金型によりプレス成形されるブランクを該金型に対して保持するための部位であって、前記ダイに対して前記ブランクの厚み以下の距離に接近することによって、前記ダイとの間において前記ブランクを挟圧するブランクホルダーと、を備えるプレス成形装置であって、前記ブランクホルダーは、前記ダイの絞り深さが深い部位に対応する第一のブランクホルダーと、前記ダイの絞り深さが浅い部位に対応する第二のブランクホルダーと、を含む少なくとも二つ以上の部位に分割されており、前記ダイを変位させて、前記ダイと前記第一のブランクホルダーとの距離が、前記ダイと前記第一のブランクホルダーによって前記ブランクを所定の拘束力で保持できる距離になったときにおいて、前記第二のブランクホルダーは、前記ダイに対して、前記ブランクの厚みに比して大きい距離で離間させるものである。
請求項2においては、前記ダイと前記第一のブランクホルダーとの距離を前記ダイと前記第一のブランクホルダーによって前記ブランクを所定の拘束力で保持できる距離としたときにおける、前記第一のブランクホルダーのシワ押さえ面と前記第二のブランクホルダーのシワ押さえ面との高低差を、予め設定される所定の距離以下とするものである。
請求項3においては、前記第一のブランクホルダーのクッションストロークは、前記第二のブランクホルダーのクッションストロークに比して大きいものである。
請求項4においては、前記第一のブランクホルダーは、ストローク方向視において輪状に構成され、前記第二のブランクホルダーを、前記第一のブランクホルダーにより形成される輪の内側に配置するものである。
請求項5においては、ダイおよびポンチを備える金型と、前記金型によりプレス成形されるブランクを該金型に対して保持するための部位であって、前記ダイに対して前記ブランクの厚み以下の距離に接近することによって、前記ダイとの間において前記ブランクを挟圧するブランクホルダーと、を備えるプレス成形装置によるプレス成形方法であって、前記ブランクホルダーを、前記ダイの絞り深さが深い部位に対応する第一のブランクホルダーと、前記ダイの絞り深さが浅い部位に対応する第二のブランクホルダーと、を含む少なくとも二つ以上の部位に分割し、前記ダイを変位させて、前記ダイと前記第一のブランクホルダーとの距離を、前記ダイと前記第一のブランクホルダーによって前記ブランクを所定の拘束力で保持できる距離にしたときにおいて、前記ダイと前記第二のブランクホルダーとの距離を、前記ブランクの厚みに比して大きい距離とするものである。
請求項6においては、前記ダイと前記第一のブランクホルダーとの距離を前記ブランクの厚み以下としたときにおける、前記第一のブランクホルダーのシワ押さえ面と前記第二のブランクホルダーのシワ押さえ面との高低差を、予め設定される所定の距離以下とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、プレス成形における素材の歩留まりを向上させるとともに、シワが生じることを防止できる。
請求項2においては、シワが生じることを防止できる。
請求項3においては、プレス成形における素材の歩留まりを向上させることができる。
請求項4においては、ブランクホルダーを分割した場合におけるブランクホルダーの剛性を確保しつつ、プレス成形装置をコンパクトな構成とすることができる。
請求項5においては、プレス成形における素材の歩留まりを向上させるとともに、シワが生じることを防止できる。
請求項6においては、シワが生じることを防止できる。
本発明の一実施形態に係るプレス成形装置を示す模式図、(a)プレス成形をしていない状態を示す断面模式図、(b)プレス成形中の状態を示す断面模式図。 プレス成形装置により成形されたプレス成形部品を示す模式図、(a)本発明の一実施形態に係るプレス成形装置により成形されたプレス成形部品を示す断面模式図、(b)従来のプレス成形装置により成形されたプレス成形部品を示す断面模式図。 ブランクホルダーを示す模式図、(a)本発明の一実施形態に係るプレス成形装置に備えられるブランクホルダーを示す平面模式図、(b)従来のプレス成形装置に備えられるブランクホルダーを示す平面模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形装置によるプレス成形状況を示す断面模式図、(a)図3(a)に示すa−a断面でプレス成形装置を切断した場合の断面模式図、(b)図3(a)に示すb−b断面でプレス成形装置を切断した場合の断面模式図。 従来のプレス成形装置によるプレス成形状況を示す断面模式図、(a)図3(b)に示すc−c断面でプレス成形装置を切断した場合の断面模式図、(b)図3(b)に示すd−d断面でプレス成形装置を切断した場合の断面模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形装置によるプレス成形状況(第一ブランクホルダーによるホールド開始時)を示す断面模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形装置によるプレス成形状況(第二フランクホルダーによるホールド開始時)を示す断面模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形装置によるプレス成形状況(ダイの下死点到達時)を示す断面模式図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置について、図1〜図5を用いて説明をする。尚、以下の説明では、図1(a)に示す矢印Xの方向をプレス成形装置の下方と規定し、該矢印Xと反対の方向を上方としている(以下同様)。
図1(a)に示す如く、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1は、プレス成形部品の元となる素材であるブランク2(図1(b)参照)を所定の形状にプレス成形するための装置であり、金型3、ブランクホルダー4、クッション5、クッションピン7・7・・・等を備えている。
プレス成形装置1は、絞り深さが比較的深い部分と比較的浅い部分が併存するような製品形状を有するプレス成形部品の成形に適しており、プレス成形装置1を用いて、ブランク2をプレス成形することによって、図2(a)に示すような形状のプレス成形部品11を得ることができる。
プレス成形部品11は、例えば、自動車のドアパネルとして用いられる部品等がこれに該当し、図2(a)に示すように、最終的に製品となる部位である製品部Aと、最終的には切除される部位である余剰部B1・B2が設定されている。
尚、プレス成形部品11においては、プレス成形部品11を構成する部位のうち、深絞りされる部位に対応する余剰部を余剰部B1と規定しており、余剰部B1の対応部位に比して絞り深さがより浅い部位に対応する余剰部を余剰部B2と規定している。
図1(a)に示す如く、金型3は、上型たるダイ3aと下型たるポンチ3bを備えている。また、ダイ3aの下面部には、ブランクホルダー4と協働してブランク2を挟圧するための挟圧面3cが形成されている。
ダイ3aは、ダイホルダー9において固定されており、ポンチ3bはポンチホルダー10において固定されている。
また、ダイホルダー9は、図示しない変位装置によって、上下方向に変位可能に支持されており、また、ポンチホルダー10は、プレス成形装置1の図示しない本体フレーム等と一体的に形成され、変位不能な構成としている。
このような構成により、ダイホルダー9を上下方向に変位させることによって、ダイホルダー9に固定されるダイ3aと、ポンチホルダー10に固定されるポンチ3bの離間距離を調整することができる構成としている。
また、ポンチホルダー10にはクッションピン7・7・・・を挿通するための上下方向に貫通する孔10a・10a・・・が形成されている。
さらに、ポンチホルダー10に隣接する下方にはクッション5が配置されており、孔10a・10a・・・に挿通されたクッションピン7・7・・・の下端部がクッション5の上面部に当接している。
ブランクホルダー4は、ダイ3aとの間でブランク2を挟圧して保持するための部位である。
そして、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1に備えられるブランクホルダー4は、図3(a)に示すように、第一ブランクホルダー4aと第二ブランクホルダー4bからなる二つの部位に分割される構成としている。
二つの部位に分割されたブランクホルダー4のうち、第一ブランクホルダー4aは、図2(a)に示すプレス成形部品11の余剰部B1に対応しており、また、第二ブランクホルダー4bは、プレス成形部品11の余剰部B2に対応している。
尚、本実施形態では、二つの部位に分割される態様のブランクホルダー4を例示しているが、本発明に係るプレス成形装置においては、ブランクホルダーを三つ以上の部位に分割する態様であってもよく、本発明に係るプレス成形装置を、ブランクホルダーの分割個数により限定するものではない。
図4(a)に示す如く、第一ブランクホルダー4aは、ブランク2に直接当接する部位であるシワ押さえ部4cと、該シワ押さえ部4cを支持する部位である基台部4dを備えており、基台部4dがクッションピン7・7・・・によって支持されている。
そして、第一ブランクホルダー4aは、ポンチ3bの周囲(より詳しくは、余剰部B1に対応する位置)に配置されている。
また、シワ押さえ部4cには、ダイ3aに形成された挟圧面3cに対面するシワ押さえ面4eが形成されている。
そして、プレス成形装置1では、ダイ3aの挟圧面3cとシワ押さえ面4eとの距離をブランク2の厚み以下の距離とすることによって、ブランク2を金型3に対して保持するために必要な所定の拘束力を確保するようにしている。
尚、本実施形態では、ダイ3aの挟圧面3cとシワ押さえ面4eとの距離をブランク2の厚み以下の距離とすることによって、所定の拘束力を確保するようにしているが、挟圧面3cやシワ押さえ面4eに形成した凹凸部等の作用によって、ダイ3aの挟圧面3cとシワ押さえ面4eとの距離をブランク2の厚みを越える所定の距離である状態で、既に所定の拘束力を確保できるような構成としてもよい。
さらに、第一ブランクホルダー4aは、図3(a)に示すように、シワ押さえ部4cが一連の輪状とはなっていないため、シワ押さえ部4cの剛性を確保するために、基台部4dを輪状に構成している。
これにより、ブランクホルダー4を複数の部位に分割した場合であっても、プレス成形時にシワ押さえ部4cが変形することを防止している。
一方、図4(b)に示す如く、第二ブランクホルダー4bは、ブランク2に直接当接する部位であるシワ押さえ部4fと、該シワ押さえ部4fを支持する部位である基台部4gを備えており、基台部4gがクッションピン7とは異なるクッションピン8・8・・・によって支持されている。
そして、第二ブランクホルダー4bは、ポンチ3bの周囲(より詳しくは、余剰部B2に対応する位置)に配置されている。
また、シワ押さえ部4fには、ダイ3aに形成された挟圧面3dに対面するシワ押さえ面4hが形成されている。
そして、プレス成形装置1では、ダイ3aの挟圧面3dとシワ押さえ面4hとの距離をブランク2の厚み以下の距離とすることによって、ブランク2を金型3に対して保持するために必要な所定の拘束力を確保するようにしている。
尚、本実施形態では、ダイ3aの挟圧面3dとシワ押さえ面4hとの距離をブランク2の厚み以下の距離とすることによって、所定の拘束力を確保するようにしているが、挟圧面3dやシワ押さえ面4hに形成した凹凸部等の作用によって、ダイ3aの挟圧面3dとシワ押さえ面4hとの距離をブランク2の厚みを越える所定の距離である状態で、既に所定の拘束力を確保できるような構成としてもよい。
さらに、第二ブランクホルダー4bは、図3(a)に示すように、第一ブランクホルダー4aの基台部4dによって形成される輪の内側に配置する構成としている。
これにより、ブランクホルダー4を分割する態様のプレス成形装置1をコンパクトに構成することを可能にしている。
即ち、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1において、第一ブランクホルダー4aの基台部4dは、ストローク方向視において輪状に構成され、第二ブランクホルダー4bを、第一ブランクホルダー4aにより形成される輪の内側に配置するものである。
このような構成により、ブランクホルダー4を分割した場合におけるブランクホルダー4の剛性を確保しつつ、プレス成形装置1をコンパクトな構成とすることができる。
ここで、ブランクホルダー4と従来のブランクホルダーとを比較する。
図3(b)に示す如く、従来のブランクホルダー24では、高低差のある複数のシワ押さえ部24a・24bを備える場合であっても、基台部24cは一体的に構成されている。
このため、各シワ押さえ部24a・24bに高低差がある場合であっても、図5(a)に示すように、従来のプレス成形装置21では、深絞りの部位に対応したシワ押さえ部24aとダイ3aによってブランク2を拘束したときにおいて、図5(b)に示す如く、絞り深さの浅い部位に対応したシワ押さえ部24bとダイ3aとの間においても、ブランク2を拘束している。
即ち、ブランクホルダー24を備える従来のプレス成形装置21では、各シワ押さえ部24a・24bがダイ3aと協働してブランク2を拘束するタイミングは同時となっている。
一方、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1に備えられるブランクホルダー4では、図4(a)に示すように、深絞りの部位に対応したシワ押さえ部4cとダイ3aによってブランク2を所定の拘束力で拘束したときにおいて、図4(b)に示すように、絞り深さの浅い部位に対応したシワ押さえ部4fのシワ押さえ面4hとダイ3aの挟圧面3cは、未だ所定の距離Zで離間している。そして、この所定の距離Zは、ブランク2の厚みよりも大きい距離としている。
即ち、ブランクホルダー4を備えるプレス成形装置1では、絞り深さがより浅い部位に対応するシワ押さえ部4fとダイ3aとの間でブランク2を拘束するタイミングを、絞り深さがより深いシワ押さえ部4cとダイ3aとの間でブランク2を拘束するタイミングに比して遅くする構成としている。
クッション5は、図1(a)(b)に示すように、上下方向に伸縮可能な部材によって構成されており、図1(b)に示すように、クッションピン7・7・・・が下方に向けて押圧されることによって、下方に向けて縮小される構成としている。
また、クッションピン7・7・・・による押圧が解除されると、クッション5は上方に向けて伸長し、元の形態に復元する構成としている。
このようにクッションピン7・7・・・は、図示しないダイホルダー9の変位装置とクッション5を圧力源としてプレス成形装置1の上下方向に変位可能に構成されている。
そして、クッション5が縮小されたときに生じる反力をクッションピン7に付与することによって、第一ブランクホルダー4aのシワ押さえ部4cによってブランク2を保持するための拘束力を確保する構成としている。
また、図4(b)に示す如く、プレス成形装置1は、クッション5とは異なる別の圧力源たるバネ装置6を備えており、クッションピン8・8・・・は、このバネ装置6が有する上下方向に変位可能な軸に固定されることによって、プレス成形装置1の上下方向に変位可能に構成されている。
バネ装置6としては、例えば窒素等が封入される構成のガススプリング等を採用することができる。
このような構成により、ダイ3aの下降に伴って、クッションピン8・8・・・が下方に向けて押圧されることによって、クッションピン8・8・・・は下方に向けて変位される。また、ダイ3aによる押圧が解除されると、クッションピン8・8・・・はバネ装置6が有する弾性力によって上方に向けて変位し、元の位置(高さ)復元する構成としている。
そして、クッションピン8が下方に変位されたときにバネ装置6において生じる反力をクッションピン8に付与することによって、第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ部4fによってブランク2を保持するための拘束力を確保する構成としている。
即ち、プレス成形装置1では、絞り深さの深い部位(本実施形態では、余剰部B1)に対応する第一ブランクホルダー4aと、絞り深さの浅い部位(本実施形態では、余剰部B2)に対応する第二ブランクホルダー4bが、それぞれ独立して上下方向に変位する構成としており、第一ブランクホルダー4aのシワ押さえ部4cとダイ3aによってブランク2(余剰部B1)を拘束したときにおいて、第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ面4hとダイ3aの挟圧面3cは、未だ所定の距離Zだけ離間させる構成としており、また、第一ブランクホルダー4aとダイ3aによってブランク2(余剰部B1)を拘束したタイミングより遅いタイミングで、第二ブランクホルダー4bとダイ3aによってブランク2(余剰部B2)を拘束する構成としている。
次に、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1によるプレス成形の状況について、図6〜図8を用いて説明をする。
図6に示す如く、ダイ3aが上方に位置し、ダイ3aの挟圧面3c・3dとシワ押さえ面4e・4hとがブランク2の厚みより大きな距離だけ離間している状態から、ダイ3aを下方に変位させていくと、やがてまず、ブランク2のより絞り深さが深い部位に対応する部位(余剰部B1)がダイ3aと第一ブランクホルダー4a(より詳しくは、シワ押さえ部4c)によって挟圧されて、金型3の所定位置に所定の拘束力で保持される。
このとき、ダイ3aの挟圧面3dと第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ面4hとの間は所定の距離Zだけ離間しており、このため、ブランク2のより絞り深さが浅い部位に対応する部位(余剰部B2)は、拘束されることなく自由に金型3内に流入することができる状態となっている。
また、プレス成形装置1は、このとき(即ち、ダイ3aと第一ブランクホルダー4aによってブランク2を所定の拘束力で保持したとき)の第一ブランクホルダー4aのシワ押さえ面4eと第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ面4hの高低差を所定の距離D以下とするように構成されている。尚、ここでいう所定の距離Dは、シワが発生しないことが経験的に知得されているシワ押さえ面4eとシワ押さえ面4hの高低差から予め求めて設定するようにしている。
即ち、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1において、ダイ3aと第一ブランクホルダー4aによってブランク2を所定の拘束力で保持できる距離としたときにおける、第一ブランクホルダー4aのシワ押さえ部4cと第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ部4fとの高低差を、所定の距離D以下とするものである。
また、本発明の一実施形態に係るプレス成形方法においては、ダイ3aと第一ブランクホルダー4aによってブランク2を所定の拘束力で保持できる距離としたときにおける、第一ブランクホルダー4aのシワ押さえ部4cと第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ部4fとの高低差を、所定の距離D以下とするものである。
このような構成により、絞り成形を行う場合にシワが生じることを防止できる。
次に、図7に示す如く、さらにダイ3aを下方に変位させていくと、ブランク2のより絞り深さが浅い部位に対応する部位(余剰部B2)がダイ3aの挟圧面3dと第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ面4hによって挟圧されて、所定の拘束力で保持される。
ブランク2は、ダイ3aと第二ブランクホルダー4bによって挟圧される時点までは、深絞り側のプレス成形の進展に応じて、拘束されることなく金型3内に流入される状態となっている。
そして、ブランク2の絞り深さが浅い部位に対応する部位を、ダイ3aと第二ブランクホルダー4bによって挟圧された時点で始めて拘束する構成としているため、余剰部B2の絞り深さを深絞り側の余剰部B1の絞り深さに合せる必要がない。
ここで、プレス成形部品11と従来のプレス成形部品とを比較する。
図2(b)には、従来のプレス成形装置によってプレス成形したプレス成形部品31を例示している。従来のプレス成形部品31には、図2(b)に示すように、プレス成形部品11と同様に、最終的に製品となる部位である製品部Aが設定され、また、最終的には切除される部位である余剰部C1・C2が設定されている。尚、プレス成形部品31においては、プレス成形部品31を構成する部位のうち、深絞りされる部位に対応する余剰部を余剰部C1と規定しており、余剰部C1の対応部位に比して絞り深さがより浅い部位に対応する余剰部を余剰部C2と規定している。
そして、図2(a)(b)に示す各プレス成形部品11・31を比較すると、深絞りされる部位に対応する各余剰部B1・C1の高さは同一であるが、絞り深さのより浅い部位に対応する各余剰部B2・C2では、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1により成形したプレス成形部品11の高さHB2の方が、従来のプレス成形部品31の高さHC2に比して低くなっている。
即ち、プレス成形装置1は、該プレス成形装置1を用いてプレス成形を行うことによって、従来に比してブランク2の歩留まりを向上させることができる。
そして、図8に示す如く、ダイ3aを下死点まで変位させることによって、図2(a)に示すようなプレス成形部品11が成形される。
プレス成形装置1においては、図8に示すクッションピン7のクッションストロークS1と、クッションピン8のクッションストロークS2とを比較すると、クッションストロークS2をクッションストロークS1に比して小さくする(即ち、S1>S2)構成としている。
尚、前述した所定の距離Zは、各クッションストロークS1・S2の差に略等しくなる(即ち、Z≒S1−S2)。
即ち、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1において、第一ブランクホルダー4aのクッションストロークS1は、第二ブランクホルダー4bのクッションストロークS2に比して大きいものである。
このような構成により、プレス成形におけるブランク2の歩留まりを向上させることができる。
また、プレス成形装置1において、バネ装置6は、クッション5に比してばね定数が大きいものを採用しており、クッションストロークS1に比して短いクッションストロークS2であっても、金型3においてブランク2を保持するのに必要な拘束力を確保できる構成としている。
即ち、本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1は、ダイ3aおよびポンチ3bを備える金型3と、金型3によりプレス成形されるブランク2を該金型3に対して保持するための部位であって、ダイ3aに対してブランク2の厚み以下の距離に接近することによって、ダイ3aとの間においてブランク2を挟圧するブランクホルダー4と、を備えるものであって、ブランクホルダー4は、ダイ3aの絞り深さが深い部位(余剰部B1)に対応する第一ブランクホルダー4aと、ダイ3aの絞り深さが浅い部位(余剰部B2)に対応する第二ブランクホルダー4bと、を含む少なくとも二つ以上の部位に分割されており、ダイ3aを変位させて、ダイ3aの挟圧面3cと第一ブランクホルダー4aのシワ押さえ面4eとの距離が、ダイ3aと第一ブランクホルダー4aによってブランク2を所定の拘束力で保持できる距離になったときにおいて、第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ面4hは、ダイ3aの挟圧面3dに対して、ブランク2の厚みに比して大きい所定の距離Zで離間させるものである。
また、本発明の一実施形態に係るプレス成形方法は、ダイ3aおよびポンチ3bを備える金型3と、金型3によりプレス成形されるブランク2を該金型3に対して保持するための部位であって、ダイ3aに対してブランク2の厚み以下の距離に接近することによって、ダイ3aとの間においてブランク2を挟圧するブランクホルダー4と、を備えるプレス成形装置1によるプレス成形方法であって、ブランクホルダー4を、ダイ3aの絞り深さが深い部位(余剰部B1)に対応する第一ブランクホルダー4aと、ダイ3aの絞り深さが浅い部位(余剰部B2)に対応する第二ブランクホルダー4bと、を含む少なくとも二つ以上の部位に分割し、ダイ3aを変位させて、ダイ3aの挟圧面3cと第一ブランクホルダー4aのシワ押さえ面4eとの距離を、ダイ3aと第一ブランクホルダー4aによってブランク2を所定の拘束力で保持できる距離にしたときにおいて、ダイ3aの挟圧面3dと第二ブランクホルダー4bのシワ押さえ面4hとの距離を、ブランク2の厚みに比して大きい所定の距離Zとするものである。
このような構成により、プレス成形におけるブランク2の歩留まりを向上させるとともに、絞り成形を行う場合にシワが生じることを防止できる。
1 プレス成形装置
2 ブランク
3 金型
3a ダイ
3b ポンチ
4 ブランクホルダー
4a 第一ブランクホルダー
4b 第二ブランクホルダー
4c シワ押さえ部(第一ブランクホルダー)
4d 基台部(第一ブランクホルダー)
4e シワ押さえ面(第一ブランクホルダー)
4f シワ押さえ部(第二ブランクホルダー)
4g 基台部(第二ブランクホルダー)
4h シワ押さえ面(第二ブランクホルダー)

Claims (6)

  1. ダイおよびポンチを備える金型と、
    前記金型によりプレス成形されるブランクを該金型に対して保持するための部位であって、前記ダイに対して前記ブランクの厚み以下の距離に接近することによって、前記ダイとの間において前記ブランクを挟圧するブランクホルダーと、
    を備えるプレス成形装置であって、
    前記ブランクホルダーは、前記ダイの絞り深さが深い部位に対応する第一のブランクホルダーと、前記ダイの絞り深さが浅い部位に対応する第二のブランクホルダーと、を含む少なくとも二つ以上の部位に分割されており、
    前記ダイを変位させて、前記ダイと前記第一のブランクホルダーとの距離が、前記ダイと前記第一のブランクホルダーによって前記ブランクを所定の拘束力で保持できる距離になったときにおいて、
    前記第二のブランクホルダーは、前記ダイに対して、前記ブランクの厚みに比して大きい距離で離間させる、
    ことを特徴とするプレス成形装置。
  2. 前記ダイと前記第一のブランクホルダーとの距離を前記ダイと前記第一のブランクホルダーによって前記ブランクを所定の拘束力で保持できる距離としたときにおける、前記第一のブランクホルダーのシワ押さえ面と前記第二のブランクホルダーのシワ押さえ面との高低差を、予め設定される所定の距離以下とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形装置。
  3. 前記第一のブランクホルダーのクッションストロークは、
    前記第二のブランクホルダーのクッションストロークに比して大きい、
    ことを特徴とする請求項2に記載のプレス成形装置。
  4. 前記第一のブランクホルダーは、ストローク方向視において輪状に構成され、
    前記第二のブランクホルダーを、前記第一のブランクホルダーにより形成される輪の内側に配置する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  5. ダイおよびポンチを備える金型と、
    前記金型によりプレス成形されるブランクを該金型に対して保持するための部位であって、前記ダイに対して前記ブランクの厚み以下の距離に接近することによって、前記ダイとの間において前記ブランクを挟圧するブランクホルダーと、
    を備えるプレス成形装置によるプレス成形方法であって、
    前記ブランクホルダーを、前記ダイの絞り深さが深い部位に対応する第一のブランクホルダーと、前記ダイの絞り深さが浅い部位に対応する第二のブランクホルダーと、を含む少なくとも二つ以上の部位に分割し、
    前記ダイを変位させて、前記ダイと前記第一のブランクホルダーとの距離を、前記ダイと前記第一のブランクホルダーによって前記ブランクを所定の拘束力で保持できる距離にしたときにおいて、
    前記ダイと前記第二のブランクホルダーとの距離を、前記ブランクの厚みに比して大きい距離とする、
    ことを特徴とするプレス成形方法。
  6. 前記ダイと前記第一のブランクホルダーとの距離を前記ブランクの厚み以下としたときにおける、前記第一のブランクホルダーのシワ押さえ面と前記第二のブランクホルダーのシワ押さえ面との高低差を、予め設定される所定の距離以下とする、
    ことを特徴とする請求項5に記載のプレス成形方法。
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