JP5319748B2 - プレス成形方法及びプレス成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車の車体パネル等の高い張り剛性が要求されるプレス成形物を製作するためのプレス成形方法及びプレス成形装置に関する。
従来、金属薄板からなる板状ワークより自動車の車体パネル等のプレス成形物を製作する手段として、ストレッチドロー工法と称される絞りプレス成形法が汎用されている。この絞りプレス成形法は、例えば図12に示すように、ラム80に固定したダイ81の外周挟持部82と、クッションピン83にて弾力支持されたブランクホルダー84との間で板状ワークP1の周辺部を挟み付けて拘束し、この拘束状態の板状ワークP1を周辺側からの引っ張りで絞りつつ、ダイ81とベース85に固定したポンチ86との間でプレスすることにより、所要形状のプレス成形物Pとするものである。なお、ブランクホルダー84はポンチ86を取り囲む環形の一体物からなる。また、図ではダイ81が上側に位置した可動型になっているが、図示とは上下関係が逆の構成や、ポンチ86を可動型とする構成もある。
このような絞りプレス成形法によって得られるプレス成形物Pは、例えば図13に概略的に示すように、製品部Aの周囲を捨て絞り部B及び挟持部Cが取り巻く形になっており、捨て絞り部Bにはポンチ86の成形面86aの周縁部86bつまり傾斜周壁部86c〔図12(a)参照〕との境界部分に対応した曲がり部Eを含むと共に、挟持力を高めるために、挟持部Cにはダイ81の外周挟持部82とブランクホルダー84との挟持面における凹凸嵌合による溝形Gが形成されるのが一般的である。なお、製品部A及び捨て絞り部Bは成形時の引き伸ばし作用により、また挟持部Cも溝形Gの形成により、図12(a)に示す板状ワークP1における製品対応部A1,捨て絞り対応部B1,挟持対応部C1より各々拡張している。
そして、プレス成形物Pの捨て絞り部B及び挟持部Cは最終的に製品部Aから切り離して除去するから、材料歩留りの観点からは板状ワークP1に占める製品対応部分の割合を大きくすることが望ましい。しかるに、挟持対応部C1は成形時の拘束力を確保する上で一定の幅を要するから、材料歩留りを高めるには板状ワークP1における捨て絞り対応部B1を狭くする必要がある。一方、プレス成形物Pとして高品質なものを得るには、成形時に製品部Aの拡張を強めて高い張り剛性を付与することが肝要となる。
ところが、ポンチ86における成形面86aの周縁部86bの曲がりを強くして傾斜周壁部86cのプレス軸方向に対する角度を小さくした場合、捨て絞り部Bでの引き伸ばしが大きくなり、それだけ板状ワークP1における捨て絞り対応部B1の領域を小さくできる反面、曲がりの強い周縁部86bによって材料の周辺側への移動抵抗が大きくなるため、製品部Aでの拡張が不充分になって高い張り剛性を付与できなくなる。また逆に、該成形面86aの周縁部86bの曲がりを弱くして傾斜周壁部86cの前記角度を大きくすれば、曲がりの弱い周縁部86bにおける材料の移動抵抗が小さくなるから、製品部Aを充分に拡張して高い張り剛性を付与できるが、板状ワークP1における捨て絞り対応部B1の領域を大きくせねばならず、それだけ材料歩留りが悪くなる。従って、従来の一般的な絞りプレス成形では、材料歩留りを向上させることと、プレス成形物に高い張り剛性を付与することとは、手法的に互いに相反して両立できないという問題があった。
そこで、引張成形や引張プレス成形として、ブランクホルダーによって板状ワークの周辺部を挟持して拘束し、この拘束した板状ワークをブランクホルダーの外側スライドによって予め拡張させた上で、ポンチとダイとの間で挟み付けてプレスする方式がいくつか提案されている(例えば特許文献1〜3)。これら提案方式では、ブランクホルダーによる板状ワークの挟持位置をポンチの成形面の周縁部に近接した位置に設定することにより、該板状ワークにおける捨て絞り対応部を狭くして材料歩留りを向上して、且つプレス成形物に高い張り剛性を付与できるとされている。
実公昭51−1571号公報 実開平6−5723号公報 特許第3410613号公報
しかしながら、前記提案のように予め板状ワークを拡張させた上でポンチとダイ間でプレスする方式は、実際に採用されるまでに至っていない。その要因として、提案方式のように板状ワークを予め拡張させれば、成形前に成形許容量を減少させることになるため、成形時に断面実長の長い部位に材料が供給されず、成形不良を生じるという致命的な問題がある。すなわち、ポンチの成形面に部分的な凹凸部が存在する場合、プレスの進行に伴い、該凹凸部とその近傍には断面実長差による材料の過不足で歪みが発生するが、成形前の拡張によって材料移動が不自由になり、歪みや残留応力が増大することにより、寸法精度や面品質の悪化、また材料不足になった部分での破れ(割れ)等を生じることが避けられない。
本発明は、上述の事情に鑑みて、板状ワークから自動車の車体パネル等のプレス成形物を製作するに当たって、該板状ワークにおける捨て絞り対応部を非常に狭くして材料歩留りを大きく向上できる上、ポンチ形状の断面実長差による歪みを効果的に解消でき、優れた成形安定性によって破れや損傷を生じることなく高い張り剛性及び面品質を有する高品位のプレス成形物が得られるプレス成形方法及びプレス成形装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明に係るプレス成形方法は、板状ワークP1の周辺部を相互に独立した複数基のブランクホルダー3…で拘束しつつ、ポンチ11とダイ21との間でプレスする際に、該板状ワークP1を周辺側から引っ張って拡張させるプレス成形方法において、各ブランクホルダー3として、離接可能に対向配置して相互間で板状ワークP1の周辺部を挟み付ける一対の挟持部材3a,3bよりなるものを用い、これらブランクホルダー3…で拘束した板状ワークP1がポンチ11の成形面10に接してから該ポンチ11とダイ21との間でプレスされるまでの過程で、各ブランクホルダー3を、プレス軸方向Yに沿って変位させて板状ワークP1をポンチ11の成形面10に重合させ、次いで外側方向へ変位させて板状ワークP1を拡張させる少なくとも2段階の変位操作を行い、プレス終了後に各ブランクホルダー3を反プレス軸方向に沿って変位してポンチ11の成形面10からプレス成形物P1を離脱させ、更に該ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bを解離後、もしくはその開離後にプレス成形物Pを取り出したのち、両挟持部材3a,3bを内側方向へ変位させて板状ワークP1拘束前の初期位置へ戻すことを特徴としている。
請求項2の発明では、上記請求項1のプレス成形方法において、各ブランクホルダー3は、ダイ21側の作動による成形過程において、板状ワークP1周辺部の拘束から該板状ワークP1がポンチ11の成形面10に重合するまでダイ21と一体にプレス軸方向に沿って変位させ、次いで成形終了までダイ21の作動力によって前記外側方向へ変位させる構成としている。
請求項3の発明では、上記請求項1又は2のプレス成形方法において、ブランクホルダー3…で拘束した板状ワークP1がポンチ11の成形面10に接してから該ポンチ11とダイ21との間でプレスされるまでの過程における変位操作は、各ブランクホルダー3を、プレス軸方向に沿って変位させて板状ワークP1をポンチ11の成形面10に重合させ、次いでプレス軸方向に対して斜め外側方向へ変位させ、更にプレス軸方向に対して直交する外側方向へ変位させて板状ワークP1を拡張させる3段階で行う構成としている。
一方、請求項4の発明は、板状ワークP1の周辺部を相互に独立した複数基のブランクホルダー3…で拘束しつつ、ポンチ11とダイ21との間でプレスする際に、該板状ワークP1を周辺側から引っ張って拡張させるプレス成形装置において、ポンチ11が固定型、ダイ21が可動型を構成し、各ブランクホルダー3は、対向配置して相互間で板状ワークP1の周辺部を挟み付けて拘束する第1及び第2挟持部材3a,3bからなり、その第1挟持部材3aがポンチ11側でプレス軸方向に弾力付勢されたホルダー支承部材4に、第2挟持部材3bがダイ21側に、それぞれプレス成形部に対する遠近移動自在に保持され、成形過程でのダイ21のプレス軸方向への作動力によって各ブランクホルダー3を外側方向へ変位させる外側変位手段(傾斜摺接部13,35)と、成形終了後に各ブランクホルダー3の開離した両挟持部材3a,3bを内側方向へ変位させて板状ワークP1拘束前の初期位置へ戻す内側変位手段(エアシリンダー6,傾斜誘導部32a,37a)とを備え、成形に際してダイ21がポンチ11に接近するのに伴い、各ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3b間で板状ワークP1の周辺部が拘束され、次いで該板状ワークP1がポンチ11の成形面10に押し付けられて重合してからポンチ11とダイ21との間でプレスされるまでの過程で、外側変位手段によって各ブランクホルダー3が外側方向へ変位して該板状ワークP1を拡張し、成形終了後にダイ21がポンチ11から離間するのに伴い、各ブランクホルダー3がホルダー支承部材4の弾力付勢によってダイ21と共に変位し、次いで変位限界で停止した第1挟持部材3aに対して第2挟持部材3bがダイ11と一体に変位して開離し、この開離した両挟持部材3a,3bが内側変位手段によって両挟持部材3a,3bが初期位置へ戻るように構成されてなる。
請求項5の発明は、上記請求項4のプレス成形装置において、内側変位手段は、ブランクホルダー3の第1挟持部材3aをポンチ11側へ移動させる流体圧シリンダー(エアシリンダー6)と、第1及び第2挟持部材3a,3bに設けられて相互に摺接可能な傾斜誘導部32a,37aとからなり、流体圧シリンダーにて第1挟持部材3aが内側へ移動したのち、ダイ21が次のプレス成形のためにプレス軸方向へ作動する途上で、該ダイ21側に保持された第2係止部材3bと第1挟持部材3aの傾斜誘導部37a,32a同士が摺接し、その傾斜誘導作用で第2係止部材3aを内側へ変位させるものとしている。
請求項6の発明は、上記請求項4又は5のプレス成形装置において、外側変位手段は、ブランクホルダー3の第1挟持部材3a側とポンチ11側とに相対して設けられた傾斜摺接部35,13同士の摺接に伴う傾斜誘導作用によって該ブランクホルダー3をプレス軸方向に対して斜め外側方向へ変位させ、続いてホルダー支承部材4の反付勢方向への移動をストッパー7で停止した際の該ブランクホルダー3の慣性力により、該ブランクホルダー3をプレス軸方向に対して直交する外側方向へ変位させるものとしている。
請求項7の発明は、上記請求項4〜6のいずれかのプレス成形装置において、ブランクホルダー3の第2挟持部材3bのダイ21側に対する遠近移動方向が、遠方ほどポンチ11側から離れるようにプレス軸方向との直交面に対して1〜10°の角度範囲で傾斜してなる構成としている。
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。まず、請求項1の発明に係るプレス成形方法によれば、ブランクホルダー3で周辺部を拘束した板状ワークP1がポンチ11の成形面10に接してからポンチ11とダイ21との間でプレスされるまでの過程で、まず各ブランクホルダー3をプレス軸方向に沿って変位させて板状ワークP1をポンチ11の成形面10に重合させるから、この段階で板状ワークP1が成形許容量を殆ど減じることなくポンチ11の成形面10の略全体に馴染み、該成形面10の凹部10aを除く三次元形状が板状ワークP1に転写される。次いで該ブランクホルダー3を外側方向へ変位させて該板状ワークP1を拡張することにより、成形面10の周縁部10bでの抵抗が小さい状態で中央側から周辺側への円滑な材料移動を生じさせることができる。従って,ブランクホルダー3による板状ワークP1の挟持位置をポンチ11の成形面10の周縁部10bに近接した位置に設定することで、該板状ワークP1における捨て絞り対応部B1を非常に狭くして材料歩留りを大きく向上させて、且つプレス成形物Pに高い張り剛性を付与することが可能である上、成形面10の凹凸による断面実長の短い部位に材料過多による歪みが発生しても、拡張過程での材料移動によって歪み部分の余剰材料が効果的に周辺側へ引き出される形になり、もって歪みが解消される。
また、成形終了後に各ブランクホルダー3を反プレス軸方向に沿って変位してポンチ11の成形面10からプレス成形物Pを離脱させ、更に該ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bを解離後、もしくその開離後にプレス成形品Pを取り出したのち、両挟持部材3a,3bを内側方向へ変位させて板状ワークP1拘束前の初期位置へ戻すようにしているから、プレス成形物Pはポンチ11の成形面10から離れてブランクホルダー3…による拘束から解除されるまで拡張時の成形形状を維持するため、両挟持部材3a,3bによるプレス成形物の変形が防止される。しかして、ポンチ11とブランクホルダー3とのプレス軸方向に沿う相対変位は、ポンチ11が可動型として移動してもよいし、ブランクホルダー3がダイ21側と一体にもしくは独立して移動してもよい。
請求項2の発明によれば、ダイ21側が作動する上記のプレス成形方法において、ブランクホルダー3は、板状ワークP1の周辺部を拘束してから該板状ワークP1がポンチ11の成形面10に重合するまでは、ダイ21と一体にプレス軸方向に沿って変位し、次いでダイ21の作動力によって外側方向へ変位するから、ブランクホルダー3の変位用として別途の駆動機構が不用であり、プレス成形のための装置をコンパクトに機能的に構成できる。
請求項3の発明によれば、上記のプレス成形方法において、板状ワークP1がポンチ11の成形面10に重合したのち、各ブランクホルダー3の外側方向へ変位によって該板状ワークP1が拡張する際、まずブランクホルダー3がプレス軸方向に対して特定角度範囲で斜め外側方向へ変位することで充分な絞り作用を発揮でき、更にプレス軸方向に対して直交する外側方向へ変位することで引張角度が浅くなるから、拡張の終盤でポンチ11の成形面10の周縁部10bにおける材料移動の抵抗が減少し、材料移動の促進によって板状ワークP1の内部歪みが効果的に低減され、もってより高い寸法精度及び張り剛性を備えた高品位のプレス成形物Pが安定的に得られる。
請求項4の発明によれば、上記のプレス成形に用いる装置として、ダイ21がポンチ11に接近するのに伴い、各ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3b間で板状ワークP1の周辺部が拘束され、次いで該板状ワークP1がポンチ11の成形面10に押し付けられて重合してからポンチ11とダイ21との間でプレスされるまでの過程で、外側変位手段によって各ブランクホルダー3が外側方向へ変位して該板状ワークP1を拡張し、成形終了後にダイ21がポンチ11から離間するのに伴い、各ブランクホルダー3がホルダー支承部材4の弾力付勢によってダイ21と共に変位し、次いで変位限界で停止した第1挟持部材3aに対して第2挟持部材3bがダイ11と一体に変位して開離し、この開離した両挟持部材3a,3bが内側変位手段によって初期位置へ戻るようになっているから、簡素な装置構成で前記の高い寸法精度及び張り剛性を備えた高品位のプレス成形物Pを能率よく安定的に製出し得るものが提供される。
請求項5の発明に係るプレス成形装置によれば、各ブランクホルダー3の内側変位手段は、流体圧シリンダー(エアシリンダー6)にて第1挟持部材3aを内側へ変位させて初期位置へ戻すだけで、ダイ21が次のプレス成形のためにプレス軸方向へ作動する際に第2係止部材3bも自動的に内側へ変位して初期位置へ戻るようになっているから、両挟持部材3a,3bの各々に内側変位用の動力機構を設ける場合に比較して装置構成が簡素で且つ機能的になる。
請求項6の発明に係るプレス成形装置によれば、外側変位手段で板状ワークP1を拡張させる際、まずブランクホルダー3がプレス軸方向に対して斜め外側方向へ変位することで充分な絞り作用を発揮できる上、続いて該ブランクホルダー3がプレス軸方向に対して直交方向に変位するため、拡張の終盤で引張角度が浅くなり、ポンチ11の成形面10の周縁部10bにおける材料移動の抵抗が減少し、材料移動の促進によって板状ワークP1の内部歪みが効果的に低減され、もってより高い寸法精度及び張り剛性を備えた高品位のプレス成形物Pが安定的に得られる。しかも、上記の斜め外側方向への変位を第1挟持部材3a側とポンチ11側の傾斜摺接部35,13同士の摺接に伴う傾斜誘導作用によって行い、続くプレス軸方向に対する直交方向への変位をホルダー支承部材4の移動停止に伴う慣性力で行うことから、両変位を生じさせるための構造が極めて簡素になると共に、高い作動信頼性が得られる。
請求項7の発明によれば、上記のプレス成形装置において、ブランクホルダー3の第2挟持部材3bのダイ21側に対する遠近移動方向が、遠方ほどポンチ11側から離れるようにプレス軸方向との直交面に対して特定の角度範囲で傾斜しているため、成形中に第2挟持部材3bがダイ21側へ接近する動きを確実に阻止できる。
本発明の第1実施形態に係るプレス成形装置の成形前後の状態を示す要部の縦断側面図である。 同プレス成形装置のポンチ側金型の長手方向半部を示す斜視図である。 同プレス成形装置のポルダー支承部材とブランクホルダーの第1挟持部材を長手方向半部で示す斜視図である。 同プレス成形装置のダイ側金型とブランクホルダーの第2挟持部材を長手方向半部で示す斜視図である。 同プレス成形装置の要部を示し、(a)は板状ワーク挟持前でブランクホルダーの第2挟持部材が外側位置にある状態の縦断側面図、(b)は該第2挟持部材が内側変位する途中の縦断側面図である。 同プレス成形装置の要部を示し、(a)は板状ワーク挟持前でブランクホルダーの第2挟持部材が初期位置まで内側変位した状態の縦断側面図、(b)は板状ワークを挟持した段階の縦断側面図である。 同プレス成形装置の要部を示し、(a),(b)はワークがポンチの成形面に重合した段階の互いに異なる位置における縦断側面図である。 同プレス成形装置の要部を示し、(a)はプレス終了時の縦断側面図、(b)はプレス終了後のプレス成形物をポンチから離脱させた段階の縦断側面図である。 同プレス成形装置の要部を示し、(a)はプレス終了後にブランクホルダーの第1挟持部材と第2挟持部材を開離した状態の縦断側面図、(b)はプレス終了後に第1挟持部材を内側方向へ変位させた状態の縦断側面図である。 本発明の第2実施形態に係るプレス成形装置の要部を示し、(a)はブランクホルダーを斜め外側方向へ変位させた状態の縦断側面図、(b)は次いで該ブランクホルダーをプレス軸方向に対して直交する方向へ変位させた状態の縦断側面図である。 本発明の第1及び第2実施形態のプレス成形装置におけるブランクホルダーの第1及び第2挟持部材の変位サイクルを示す線図である。 従来のプレス成形装置による成形動作を示し、(a)は成形前の縦断側面図、(b)は成形後の縦断側面図である。 プレス成形物の一例を概略的に示し、(a)は斜視図、(b)は要部の縦断面図である。
以下に、本発明に係るプレス成形方法及びプレス成形装置について、図面を参照して具体的に説明する。
本発明の第1実施形態に係るプレス成形装置は、図1に示すように、ベース(図示省略)に取り付けられた固定下型としてのポンチ側金型1と、これに対向して図示省略したラムの下面側に固設された可動上型としてのダイ側金型2と、矩形の板状ワークP1の周辺部を各辺毎に挟持して拘束する4基の独立したブランクホルダー3…と、矩形枠状のホルダー支承部材4とからなる。そして、各ブランクホルダー3は、ホルダー支承部材4を介してポンチ側に保持されるの第1挟持部材3aと、ダイ側に保持される第2挟持部材3bとで構成されている。
ポンチ側金型1は、図2でも示すように、平面視矩形で頂部が全体として凸型の成形面10をなすポンチ11が上向きに突設されると共に、該ポンチ11の基部全周から外側へ張出する水平デッキ12を備えている。なお、成形面10には局所的凹部10aを有している。そのポンチ11の各側面11aには、斜め上向きの傾斜面を形成する複数の傾斜摺接部13と、複数の垂直摺接部14とが突設されており、これら摺接部13,14の表面にはスライドプレート5が固着されている。また、水平デッキ12は、多数のピン挿通孔15…がポンチ11の各側面11aに沿って内外2列で一定間隔置きに形成され、四隅に平面視略矩形の上方突出部12a…を有すると共に、外端縁にこれら上方突出部12a…間を繋ぐ突縁部12b…が形成されている。そして、水平デッキ12の各上方突出部12aの上面に、ガイドピン16a付きの型当接部16を備えると共に、これら上方突出部12a…の相互に対向する各側面に、矩形凸面状のホルダー摺接部17を有し、更に長手方向に沿う各突縁部12bの近傍で各上方突出部12aに近い4箇所に、ホルダー支承部材4に対する抜け止め用安全ピン18が立設されている。
ダイ側金型2は、図4でも示すように、下向きに突設された平面視矩形のダイ21と、その基部全周から外側へやや上向きに傾斜して張出する傾斜デッキ22とで構成されており、ダイ21の下向きの成形面20がポンチ11の成形面10に対応して全体として凹型をなすと共に、ポンチ11側の局所的凹部10aに対応した局所的凸部20aを有している。そのダイ21の各側面21aの複数箇所には、スライドプレート5を固着した矩形凸面状のホルダー対接部23を有している。一方、傾斜デッキ22は、ダイ21の各辺に沿って複数枚のスライドプレート5が固着されると共に、四隅には平面視略矩形の下方突出部22a…を有し、外端縁にこれら下方突出部22a…間を繋ぐ下向きの突縁部22b…が形成されている。そして、傾斜デッキ22の各下方突出部22aの下面には、ポンチ11側の型当接部16に対応したピン孔24a付きの型当接部24が設けられ、またダイ21の各辺に対応した両側部には、傾斜デッキ22の傾斜面から下方へ離間した位置で、その傾斜面と平行して対向方向に張出する帯板状のホルダー保持部25,25が設けてある。
ホルダー支承部材4は、図3でも示すように、上下に厚い外枠部4aの下部から平板部4bが内向き水平に張出し、下面側には多数本のクッションピン41…が突設されている。その平板部4bの上面側には、複数枚のスライドプレート5が固着され、各辺の中央位置にピストンロッド6aを外向きに突出させた復動式のエアシリンダー6が取り付けられている。そして、外枠部4aの矩形の各角部分は内側へ平面視L字形に凹んでおり、そのL字形の各辺に対応して上面部からに平板部4b上へ張出する帯板状のホルダー保持部42が設けられると共に、外側に臨んで隣接する両側面に各々スライドプレート5を固着した矩形凸面状の垂直摺接部43が形成されている。また、外枠部4aの各辺中央部は内側に臨んで凹んでおり、その凹み部分においてエアシリンダー6のピストンロッド6aの先端に固着した縦長矩形の連結板61が上方へ突出している。
このホルダー支承部材4は、クッションピン41…をポンチ側金型1の水平デッキ12のピン挿通孔15…に挿通することにより、ポンチ側金型1の水平デッキ12上でポンチ11を取囲む形で該クッションピン41…を介して昇降可能に配置すると共に、矩形の各角部において各垂直摺接部43が水平デッキ12における上方突出部12aのホルダー摺接部17と摺接するように設定されている。
各ブランクホルダー3の第1挟持部材3aは、図3でも示すように、全体が長細いバー状をなし、その内縁側の上向きの挟持面30aに長手方向に沿う凹溝31aが形成され、その挟持面30aよりも外側で上方突出する各々複数の係合突起32及び係合突片33を有する共に、長手方向中間部には外側に臨んでホルダー支承部材4のエアシリンダー6に対するねじ止め部34が形成され、また内側面には斜め下向きの傾斜面を形成する傾斜摺接部35と垂直摺接部36とが各々複数箇所に形成されている。しかして、各係合突起32の内端側には斜め上向きの傾斜誘導部32aと、その下端に連続する垂直当接部32bを有しており、また長手方向両端に位置する各係合突起32の頂面には位置決め用ピン孔301を有している。なお、第1挟持部材3aの上面には、第2挟持部材3bに対する対接ストッパーとしての複数の円形突起302が設けてある。
各第1挟持部材3aは、ホルダー支承部材4の平板部4b上に、長手方向両端部がホルダー保持部42,42を介して抱持された状態で内外方向移動自在に支承されると共に、ねじ止め部34に対してエアシリンダー6のピストンロッド6aの先端に固着した連結板61をねじ止め連結することにより、該エアシリンダー6の縮退作動で内側へ変位するようになっている。この支承状態において、第1挟持部材3aの傾斜摺接部35と垂直摺接部36がポンチ11の傾斜摺接部13と垂直摺接部14に各々対向している。そして、該第1挟持部材3aの内側移動限界では、両垂直摺接部36,14が図1の左半部で示すように接当する一方、該第1挟持部材3aの上昇位置では傾斜摺接部35,13が離間するように設定されている。なお、ポンチ11の傾斜摺接部13と第1挟持部材3aの傾斜摺接部35とは同じ傾斜角度に設定されている。
一方、各ブランクホルダー3の第2挟持部材3bは、図4でも示すように、縦断面略逆L字形で第1挟持部材3bに対応する長さの長細いバー状をなし、その内縁側の垂下部の下端が下向きの挟持面30bを構成し、この挟持面30bに長手方向に沿うビード31bが形成されている。そして、該垂下部の外面側の長手方向複数箇所には、斜め下向きの傾斜誘導部37bとその上端に連続する垂直当接部37bを構成する係合凸部37を有すると共に、垂直方向の凹陥部38が形成されている。更に、該垂下部の内面側の長手方向複数箇所には、矩形凸面状のダイ対接部39が形成されている。また、この第2挟持部材3bの基部は、上面が外側ほど高くなるように緩傾斜すると共に、両端部に位置決めピン303が下向きに突設されている。304は第1挟持部材3aに対する対接ストッパーとしての円形突起、305はダイ側金型2に対する落下防止用安全ピンである。
各第2挟持部材3bは、ダイ側金型2の傾斜デッキ22の下面側に、長手方向両端部がホルダー保持部25,25を介して抱持された状態で内外方向移動自在に支承される。しかして、この第2挟持部材3bの支承状態において、その基部の上面側は傾斜デッキ22の下面に対してスライドプレート5を介して摺接すると共に、内側移動限界ではダイ対接部39がダイ21側のホルダー対接部23に接当するようになっている。
また、各ブランクホルダー3は、第1及び第2挟持部材3a,3bが共に内側移動限界にあるとき、両挟持部材3a,3bの挟持面30a,30bが上下に対向し、第1挟持部材3aの凹溝31aに第2挟持部材3のビード31bが嵌合し得ると共に、その嵌合状態では両挟持部材3a,3bの垂直当接部32b,37bが接当し、且つ第1挟持部材3aの位置決め用ピン孔301に第2挟持部材3の位置決めピン303が挿嵌し、更に第1挟持部材3aの係合突片33が第2挟持部材3の凹陥部38に嵌合するように設定されている。
上記構成のプレス成形装置によって金属薄板からなる板状ワークP1をプレス成形するには、まず図1の左半部に示すように、ダイ21がポンチ11から上方に離れ、各ブランクホルダー3の第1挟持部材3aと第2挟持部材3bとが上下に離間した状態で、板状ワークP1を周辺部が4基のブランクホルダー3における各第1挟持部材3aの挟持面30a上で支承されるように水平に配置する。このとき、各第1挟持部材31は内側移動限界で上限位置にあり、その垂直摺接部35がポンチ11の垂直摺接部13に接した状態で、挟持面30aがポンチ11の成形面10の頂端より高い位置に配置している。また、第2挟持部材3bは、その挟持面30bが第1挟持部材3aの挟持面30aと対向する位置よりも外側に配置した状態で、ダイ21と一体に持ち上げられて待機している。
上記の待機状態から、図5(a)で示すように、ダイ側金型2を矢印a1の如く下動させることにより、ブランクホルダー3の第2挟持部材3bもダイ21と一体に下降する。その下降途上で、図5(b)で示すように、第2挟持部材3bの傾斜誘導部37aが第1挟持部材3aの傾斜誘導部32aに当接し、その傾斜誘導作用によって第2挟持部材3bが矢印a2の如く内側へ変位する。続いて、図6(a)で示すように、両挟持部材3a,3bの垂直当接部32b,37bが接当し、この段階で第2挟持部材3の位置決めピン303が同心になった第1挟持部材3aの位置決め用ピン孔301に嵌入すると共に、第2挟持部材3bのダイ対接部39がダイ21側のホルダー対接部23に接当し、もって第2挟持部材3bは第1挟持部材3aに対して精密に位置決めされる。
従って、ダイ21と共に第2挟持部材3bが更に下降することにより、図6(b)の如く、両挟持部材3a,3bの挟持面30a,30b間で板状ワークP1の周辺部が挟み付けられ、ビード31bが凹溝31aに噛合することで該板状ワークP1の周縁部に溝形Gが形成される。かくして板状ワークP1はブランクホルダー3によって周辺部で拘束されるが、この拘束力はホルダー支承部材4を介して第1挟持部材3aを支持しているクッションピン41のプレス軸方向の付勢弾力(クッションパッド力)で担われている。
更にダイ21が下動すると、図7(a)に示すように、その下動力によってブランクホルダー3全体が垂直摺接部35をポンチ11の垂直垂直部13に摺接しつつダイ21と一体に矢印a3の如く下降し、該ブランクホルダー3に拘束された板状ワークP1がポンチ11の成形面10に接触し、続いて引き伸ばされながら該成形面10の略全体に馴染むように重合し、もって該成形面10の凹部10aを除く三次元形状が忠実に板状ワークP1に転写される。そして、図7(b)に示すように、板状ワークP1がポンチ11の成形面10の周縁部10b近傍まで重合した段階で、ブランクホルダー3の第1挟持部材3aの傾斜摺接部35がポンチ11の傾斜摺接部13に接当する。
続いてダイ21が下動してゆくと、図8(a)で示すように、傾斜摺接部13,35の摺接による傾斜誘導作用により、ブランクホルダー3は下降しながらプレス成形部から離れる外側方向つまり矢印a4方向へ変位する。この外側変位に伴い、ブランクホルダー3にて周辺部を拘束されている板状ワークP1が外側へ引き出されて拡張し、所望の絞り作用が発揮されると共に、下動するダイ21の成形面20が最終段階で板状ワークP1に圧接することにより、該板状ワークP1がポンチ11とダイ21との間でプレスされて凹部を含む所定の成形形状を有するプレス成形物Pとなる。なお、この拡張過程において、ブランクホルダー3の第1挟持部材3aは、ホルダー支承部材4をクッションピン41の付勢に抗して押し下げつつ、該ホルダー支承部材4の水平部4b上をスライドプレート5を介して外側へ摺動する形で,矢印a5の如く斜め下方へ変位する。一方、第2挟持部材32は、第1挟持部材31と一体に外側方向へ変位してゆくが、ダイ21側の斜め上向きになった傾斜デッキ22とスライドプレート5を介して摺接するため、下動するダイ21に対しては矢印a6の如く相対的に上昇しつつ外側へ変位することになる。また、エアシリンダー6は、プレス過程では伸縮フリーの状態に設定されており、第2挟持部材32の外側変位に伴ってピストンロッド6aが伸長する。
このプレス成形の終了後、図8(b)で示すように、ダイ側金型2を矢印a7の如く上動させれば、ブランクホルダー3もクッションピン41の付勢弾力を受けてプレス成形物Pを保持したままホルダー支承部材4と一体に矢印a8の如く上昇する。そして、図9(a)で示すように、該ブランクホルダー3の第1挟持部材3aがクッションピン41の付勢弾力による上昇限界で停止しても、第2挟持部材3bはダイ21と一体に矢印a9の如く上昇するから、両挟持部材3a,3bが上下に開離し、その第1挟持部材3a上に載ったプレス成形物Pを取り出すことができる。このプレス成形物Pを取り出した段階では、ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bはプレス成形部から離れた外側位置に配置している。
次に、ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bは、次のプレス成形を行う準備として、板状ワークP1の周辺部を適正位置で挟み付けて拘束するために、プレス成形部に接近した初期位置へ戻す必要がある。そのため、図9(b)で示すように、エアシリンダー6を収縮作動させることにより、ホルダー支承部材4上で第1挟持部材3aを内側へ摺動変位させ、もって図1の左半部の如くその垂直摺接部36がポンチ11側の垂直摺接部14に接当する初期位置へ戻す。一方、第2挟持部材3bについては、外側位置に配置していても、既述のように、成形開始時にダイ側金型2が下動する途上で、その傾斜誘導部37aが第1挟持部材3aの傾斜誘導部32aに摺接することにより、傾斜誘導作用で自動的に内側へ変位し、第1挟持部材3aの凹溝31aに対してビード31bが正確に対向する初期位置に戻る。
上記第1実施形態のプレス成形装置によるプレス成形では、ブランクホルダー3で周辺部を拘束した板状ワークP1がポンチ11の成形面10に接してからポンチ11とダイ21との間でプレスされるまでの過程で、まず各ブランクホルダー3をプレス軸方向に沿って変位させて板状ワークP1をポンチ11の成形面10に重合させるから、この段階で板状ワークP1が成形許容量を殆ど減じることなくポンチ11の成形面10の略全体に馴染み、該成形面10の凹部10aを除く三次元形状が板状ワークP1に転写される。次いで該ブランクホルダー3を斜め下向きに外側方向へ変位させて該板状ワークP1を拡張することにより、成形面10の周縁部10bでの抵抗が小さい状態で中央側から周辺側への円滑な材料移動を生じさせることができる。従って,ブランクホルダー3…による板状ワークP1の挟持位置をポンチ11の成形面10の周縁部10bに近接した位置に設定することで、該板状ワークP1における捨て絞り対応部B1を非常に狭くして材料歩留りを大きく向上させて、且つプレス成形物Pに高い張り剛性を付与することが可能である上、成形面10の凹凸による断面実長の短い部位に材料過多による歪みが発生しても、拡張過程での材料移動によって歪み部分の余剰材料が効果的に周辺側へ引き出される形になり、もって歪みが解消される。
しかも、成形終了後に各ブランクホルダー3をプレス軸方向に沿って変位してポンチ11の成形面10からプレス成形物Pを離脱させ、更に該ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bを解離させてプレス成形品Pを取り出したのち、開離している両挟持部材3a,3bを内側方向へ変位させて板状ワークP1拘束前の初期位置へ戻すことから、プレス成形物Pはポンチ11の成形面10から離れてブランクホルダー3…による拘束から解除されるまで拡張時の成形形状を維持し、もってプレス成形物Pの変形が防止される。すなわち、成形終了後の各ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bがプレス成形物Pの周辺部を拘束したまま、戻しばねの蓄力等によって内側方向へ戻る動きがあれば、プレス成形物Pは拡張時の成形形状を保てずに変形してしまう。
また、ブランクホルダー3は、板状ワークP1の周辺部を拘束してから該板状ワークP1がポンチ11の成形面10に重合するまでの行程において、下動するダイ21と一体にプレス軸方向に沿って下降し、次いで成形終了までの行程においても、ダイ21の作動力によって傾斜摺接部13,35での摺動を利用して外側方向へ変位するから、その変位用として別途の駆動機構が不用であり、それだけプレス成形装置を機能的に簡素に構成できることに加え、大きなプレス圧のもとで確実で安定した動作性と優れた耐久性が得られるという利点もある。
更に、ブランクホルダー3の第2挟持部材3bのダイ21側に対する遠近移動方向が、遠方ほどポンチ11側から離れるようにプレス軸方向との直交面に対して傾斜しているため、成形中に第2挟持部材3bがダイ21側へ接近する動きを阻止できる。また、ダイ21の作動力を傾斜誘導によってブランクホルダー3の外側方向への変位力に転換する場合、ブランクホルダー3の外側変位を容易にする上で、ポンチ11とダイ21によるブランクホルダー3の挟み角度を大きくすることが望ましいが、第2挟持部材3bの前記移動方向の傾斜分だけポンチ11側に対する角度分率を小さくできるから、該挟み角度を大きく確保しても傾斜摺接部13,35の傾斜角度の許容幅が広くなり、もって設計の自由度が向上し、板状ワークP1の材質や厚み、プレス成形物の要求特性等に対応し易くなるという利点もある。
次に、本発明の第2実施形態に係るプレス装置について説明する。この第2実施形態のプレス装置では、図2で示すポンチ側金型1の水平デッキ12上に、仮想線で示すように正方形凸面状の複数のストッパー7…を設けているが、他の構成は全て既述の第1実施形態のプレス装置と同様である。従って、この第2実施形態おいて、ストッパー7以外の各構成部については、第1実施形態と同じ符号を附して説明を省略する。
この第2実施形態のプレス成形装置によるプレス成形では、前記第1実施形態と同様に、板状ワークP1の周辺部を各ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3b間で挟み付けて拘束し、ダイ側金型2の下動に伴って各ブランクホルダー3を下降させることにより、まず該板状ワークP1がポンチ11の成形面10に接触し、続いて引き伸ばされながら該成形面10の全体に馴染むように重合する(図7参照)。そして、該板状ワークP1がポンチ11の成形面10の周縁部10b近傍まで重合した段階で、各ブランクホルダー3の第1挟持部材3aの傾斜摺接部35がポンチ11の傾斜摺接部13に接当し、続いてダイ側金型2が下動することにより、両傾斜摺接部13,35の摺接に伴う傾斜誘導作用で各ブランクホルダー3が斜め下向きに外側方向へ変位し、この外側変位に伴って板状ワークP1が外側へ引き出されて拡張する。
このように各ブランクホルダー3が斜め下向きに外側方向へ変位する過程では、ホルダー支承部材4もクッションピン41…の付勢に抗して下降するが、該ホルダー支承部材4は昇降のみ可能であるから、各ブランクホルダー3はホルダー支承部材4に対して水平方向へ相対変位することになる。しかるに、この第2実施形態では、図10(a)に示すように、ダイ21が板状ワークP1に圧接する直前の段階で、ホルダー支承部材4がポンチ側金型1の水平デッキ12上にあるストッパー7に当接して下降停止するように設定されている。従って、斜め下向きに外側方向へ変位中の各ブランクホルダー3は、該ホルダー支承部材4の下降停止に伴い、図10(b)に示すように、慣性力によって瞬間的に水平方向外側へ変位し、その直後に板状ワークP1がダイ21とポンチ11との間でプレス成形される。
この第2実施形態のプレス成形では、まずブランクホルダー3がプレス軸方向に対して斜め下向きの外側方向へ変位することにより、前記実施形態1の場合と同様に充分な絞り作用を発揮できる上、続いて該ブランクホルダー3が水平に外側へ変位するため、拡張の終盤で引張角度が浅くなり、ポンチ11の成形面10の周縁部10bにおける材料移動の抵抗が減少し、材料移動の促進によって板状ワークP1の内部歪みが効果的に低減され、もってより高い寸法精度及び張り剛性を備えた高品位のプレス成形物Pが安定的に得られる。しかも、この第2実施形態では、上記の斜め外側方向への変位を第1挟持部材3a側とポンチ11側の傾斜摺接部35,13同士の摺接に伴う傾斜誘導作用によって行い、続くプレス軸方向に対する直交方向への変位をホルダー支承部材4の移動停止に伴う慣性力で行うことから、両変位を生じさせるための構造が極めて簡素になると共に、高い作動信頼性が得られるという利点もある。
図11の線図は上記第1及び第2実施形態におけるブランクホルダー3の変位サイクルを示しており、下側の線A1,A2が第1挟持部材3aの動き、上側の線B1,B2が第2挟持部材3bのダイ21に対する相対的な動きを表し、線A1及び線B1は第1実施形態、線A2及び線B2は第2実施形態に対応している。
すなわち、第1挟持部材3aは、第1実施形態の場合は線A1で示すように、板状ワークP1の拘束前に待機する初期位置S1から下降し、拘束した板状ワークP1がポンチ11の成形面に略重合する位置S2から斜め下向きに外側へ変位し、ダイ21がポンチ11に合接する位置S3から上昇し、その上昇限の位置S4から内側へ変位して初期位置S1へ戻るという、4行程の変位サイクルを辿る。これに対し、第2実施形態の場合は線A2で示すように、初期位置S1から下降し、位置S2から同じく斜め下向きに外側へ変位するが、ダイ21がポンチ11に合接する直前の位置S5から水平に外側へ変位し、ダイ21がポンチ11に合接した位置S6から上昇し、その上昇限位置S7から内側へ変位して初期位置S1へ戻るという、5行程の変位サイクルを辿る。一方、第2挟持部材3bのダイ21に対する相対変位は、第1実施形態では板状ワークP1の拘束前に待機する初期位置T1と第1挟持部材3a側の位置S4に対応する外側位置T2との間、第2実施形態では初期位置T1と第1挟持部材3a側の位置S7に対応する外側位置T3との間、の各々傾斜方向に沿う直線往復の変位サイクルとなる。
ここで、位置S2→S3の間は、第1実施形態で第1挟持部材3aが斜め下向きに外側へ変位する過程での、板状ワークP1の拡張方向と拡張量を表している。これに対して第2実施形態では、第1挟持部材3aは位置S2から第1実施形態と同様に斜め下向きに外側へ変位するが、位置S3より手前の位置S5から変位の向きが水平に転換するため、位置S6に至った時点で板状ワークP1の拡張方向が線Cで示すように角度αだけ緩い傾斜に変わると共に、拡張量も第1実施形態より増大することが判る。なお、位置S3とS6との高低差h1は、位置T2とT3との高低差h2に等しい。
板状ワークP1の拡張における第1挟持部材3a(ブランクホルダー3)の外側への変位方向は、特に制約されないが、図示のプレス軸方向Yに対する角度θ1を20〜70°の範囲とすることが推奨される。すなわち、板状ワークP1の拡張方向を上記角度範囲の傾斜方向とすれば、ポンチ11の成形面10の周縁部10b近傍における材料移動の抵抗を少なくして拡張度合を強め、且つ充分な絞り作用を発揮できるから、プレス成形物Pの製品部Aに良好な張り剛性を付与できる。
一方、ダイ21に対する第2挟持部材3bの相対変位の方向については、ダイ21を基準として図示のプレス方向Yに垂直な方向(例示では水平方向X)に対する角度θ2を1〜10°の範囲とすることが好ましい。この角度θ2が小さ過ぎると、成形中に第2挟持部材3bがダイ21側へ接近する動きを確実には阻止しにくくなる。逆に該角度θ2が大きすぎると、ダイ21から第2挟持部材3bへ加わるプレス作動力の外向き分力が過大になり、ブランクホルダー3による板状ワークP1の挟持力が不充分になる。
なお、プレス成形品Pの取出し後に各ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bを初期位置へ戻す内側変位手段としては、両挟持部材3a,3bの各々にエアシリンダーの如き内側変位用の動力機構を設けてもよい。ただし、実施形態のように、第1挟持部材3aのみを動力機構で内側へ変位させ、第2挟持部材3bをダイ21のプレス方向への作動を利用した傾斜誘導作用で内側へ変位させる方式を採用すれば、装置構成が簡素で且つ機能的になる。なお、内側変位用の動力機構としては、油圧を含む流体圧シリンダー、モーター駆動によるカム機構やクランク機構等も採用可能である。
また、成形終了後の各ブランクホルダー3の開離している両挟持部材3a,3bは、上述したプレス成形例ではプレス成形物Pを取り出してから初期位置へ戻すようにしているが、本発明ではプレス成形物Pの取り出し前に初期位置に戻すことも可能である。すなわち、ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bが開離した段階で、その一方側にプレス成形物Pが周辺部で支承されて載る形になるが、その周辺部は非拘束状態であるため、支承している挟持部材が初期位置へ戻っても、該挟持部材上で周辺部がずれるだけでプレス成形物P自体のの変形を生じない。従って、例えば第1及び第2実施形態のプレス成形装置では、成形終了後に各ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bを上下に開離させると、プレス成形物Pは第1挟持部材3a上に載った状態になるが、そのままエアシリンダー6によって第1挟持部材3aを内側変位させても、プレス成形物Pは周縁部の溝形Gが第1挟持部材3aの凹溝31aから外れるだけであり、次いでダイ2側の作動で第2挟持部材3bを初期位置へ戻す前に該プレス成形物Pを取り出せばよい。
本発明のプレス成形方法及び成形装置では、実施形態のようにポンチ11を固定下型、ダイ21を可動上型とする構成の他、ポンチ11とダイ21の上下関係が実施形態とは逆の構成や、ポンチ11が可動型として移動する構成、プレス軸方向を斜めや横向きとする構成等も採用可能である。また、ブランクホルダー3をプレス成形部から離れる外側方向へ変位させるための外側変位手段については、実施形態で例示したポンチ11側とブランクホルダー3側の傾斜摺接部13,35同士の摺接による傾斜誘導方式に限らず、一方の傾斜ガイド部と他方のローラとの転接による傾斜誘導方式、楔形スライダを介した傾斜誘導方式、カム、クランク、ガイドレール、ユニバーサルジョイント等を利用した変位方式、その他の可動プレス型のプレス方向への動きをポンチ11から離れる方向へ転換する種々の変位方式、更にはブランクホルダー3を油圧シリンダ等で単独で変位させる方式等も採用できる。
なお、本発明のプレス成形では、既述のように、板状ワークP1を拘束した各ブランクホルダー3をプレス軸方向Yに沿って変位させて該板状ワークP1をポンチ11の成形面10に重合させ、次いで該ブランクホルダー3を外側方向へ変位させて板状ワークP1を拡張させるが、その変位方向の切換えのタイミングにはさほど厳密さを要しない。すなわち、上記変位方向の切換えは、板状ワークP1にポンチ11の凸面形状が概ね転写された段階で行えばよく、該板状ワークP1がポンチ1の成形面10の周縁まで被さる前に拡張を開始しても差し支えない。
また、ブランクホルダー3は、上記のように板状ワークPがポンチ1の成形面10に重合してから、既述の実施形態では斜め外側方向へ1行程で直線的に変位するが、この斜め外側方向への変位を斜めの角度が異なる複数行程としたり、曲線的に変位させることも可能である。例えば、傾斜誘導方式によって斜めの角度が異なる複数行程とする場合、ポンチ1側とブランクホルダー3(第1挟持部材3a)側との傾斜摺接部を複数段とし、その後段ほどプレス軸方向に対する傾斜角度が大きくなるように構成すればよい。一方、曲線的に変位させる場合は、摺接部を曲面に設定すればよい。
更に、ブランクホルダー3については、実施形態では平面視略矩形のプレス成形部の各辺に対応した4基としているが、例えばプレス成形部が平面視略三角形や円形である場合には3基、五角形以上の多角形ではその各辺に対応する基数、細長い板状の板状ワークP1を幅方向にのみ拡張させる場合には該幅方向で対向する2基とする等、プレス成形部の形状や要求される拡張方向に応じて2基以上の適宜の数に設定できる。また、ホルダー支承部材4についても、実施形態のようにポンチ11の外側を周回する環状の一体物とせず、一基又は複数基のブランクホルダー3毎に対応して相互に独立した複数部材を用いることもできる。
ブランクホルダー3の両挟持部材3a,3bによる板状ワークP1の拘束形態については、実施形態のように凹溝31aとビード31bとの噛合によって板状ワークP1の周辺部に溝形Gを形成するものに限らず、両挟持部材3a,3b間で該周辺部をL字形やヘの字形に曲折させて挟持する等、種々の拘束形態を採用できる。その他、本発明においては、ポンチ11及びダイ21の形状及び構造、これらの成形面10,20の形態等、細部構成については実施形態以外に種々設計変更可能である。また、本発明で対象とする板状ワークP1は、例示した金属薄板に限らず、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリル等の熱可塑性樹脂板材、FRPの如き繊維強化樹脂板材、これらの積層板材、樹脂ラミネート金属板材等の種々の材質を包含する。
1 ポンチ側金型
10 成形面(プレス成形部)
11 ポンチ
13 傾斜摺接部(外側変位手段)
14 垂直摺接部
2 ダイ側金型
20 成形面(プレス成形部)
21 ダイ
3 ブランクホルダー
3a 第1挟持部材
3b 第2挟持部材
32a 傾斜誘導部(内側変位手段)
35 傾斜摺接部
36 垂直摺接部
37a 傾斜誘導部(内側変位手段)
4 ホルダー支承部材
41 クッションピン
6 エアシリンダー(流体圧シリンダー、内側変位手段)
7 ストッパー
P プレス成形物
P1 板状ワーク

Claims (7)

  1. 板状ワークの周辺部を相互に独立した複数基のブランクホルダーで拘束しつつ、ポンチとダイとの間でプレスする際に、該板状ワークを周辺側から引っ張って拡張させるプレス成形方法において、
    各ブランクホルダーとして、離接可能に対向配置して相互間で板状ワークの周辺部を挟み付ける一対の挟持部材よりなるものを用い、
    これらブランクホルダーで拘束した板状ワークがポンチの成形面に接してから該ポンチとダイとの間でプレスされるまでの過程で、各ブランクホルダーを、プレス軸方向に沿って変位させて板状ワークをポンチの成形面に重合させ、次いで外側方向へ変位させて板状ワークを拡張させる少なくとも2段階の変位操作を行い、
    プレス終了後に各ブランクホルダーを反プレス軸方向に沿って変位してポンチの成形面からプレス成形物を離脱させ、更に該ブランクホルダーの両挟持部材を解離後、もしくはその解離後にプレス成形物を取り出したのち、両挟持部材を内側方向へ変位させて板状ワーク拘束前の初期位置へ戻すことを特徴とするプレス成形方法。
  2. 各ブランクホルダーは、ダイ側の作動による成形過程において、板状ワーク周辺部の拘束から該板状ワークがポンチの成形面に重合するまでダイと一体にプレス軸方向に沿って変位させ、次いで成形終了までダイの作動力によって前記外側方向へ変位させる請求項1に記載のプレス成形方法。
  3. 前記のブランクホルダーで拘束した板状ワークがポンチの成形面に接してから該ポンチとダイとの間でプレスされるまでの過程における前記変位操作は、各ブランクホルダーを、プレス軸方向に沿って変位させて板状ワークをポンチの成形面に重合させ、次いでプレス軸方向に対して斜め外側方向へ変位させ、更にプレス軸方向に対して直交する外側方向へ変位させて板状ワークを拡張させる3段階で行う請求項1〜3のいずれかに記載のプレス成形方法。
  4. 板状ワークの周辺部を相互に独立した複数基のブランクホルダーで拘束しつつ、ポンチとダイとの間でプレスする際に、該板状ワークを周辺側から引っ張って拡張させるプレス成形装置において、
    前記ポンチが固定型、前記ダイが可動型を構成し、
    各ブランクホルダーは、対向配置して相互間で板状ワークの周辺部を挟み付けて拘束する第1及び第2挟持部材からなり、その第1挟持部材がポンチ側でプレス軸方向に弾力付勢されたホルダー支承部材に、第2挟持部材がダイ側に、それぞれプレス成形部に対する遠近移動自在に保持され、
    成形過程でのダイのプレス軸方向への作動力によって各ブランクホルダーを外側方向へ変位させる外側変位手段と、成形終了後に各ブランクホルダーの開離した両挟持部材を内側方向へ変位させて板状ワーク拘束前の初期位置へ戻す内側変位手段とを備え、
    成形に際してダイがポンチに接近するのに伴い、各ブランクホルダーの両挟持部材間で板状ワークの周辺部が拘束され、次いで該板状ワークがポンチの成形面に押し付けられて重合してからポンチとダイとの間でプレスされるまでの過程で、前記外側変位手段によって各ブランクホルダーが前記外側方向へ変位して該板状ワークを拡張し、成形終了後にダイがポンチから離間するのに伴い、各ブランクホルダーが前記ホルダー支承部材の弾力付勢によってダイと共に変位し、次いで変位限界で停止した第1挟持部材に対して第2挟持部材がダイと一体に変位して開離し、この開離した両挟持部材が前記内側変位手段によって前記初期位置へ戻るように構成されてなるプレス成形装置。
  5. 前記内側変位手段は、ブランクホルダーの第1挟持部材をポンチ側へ移動させる流体圧シリンダーと、第1及び第2挟持部材に設けられて相互に摺接可能な傾斜誘導部とからなり、前記流体圧シリンダーにて第1挟持部材が内側へ移動したのち、ダイが次のプレス成形のためにプレス軸方向へ作動する途上で、該ダイ側に保持された第2係止部材と第1挟持部材の傾斜誘導部同士が摺接し、その傾斜誘導作用で第2係止部材を内側へ変位させるものである請求項4に記載のプレス成形装置。
  6. 前記外側変位手段は、ブランクホルダーの第1挟持部材側とポンチ側とに相対して設けられた傾斜摺接部同士の摺接に伴う傾斜誘導作用によって該ブランクホルダーをプレス軸方向に対して20〜70°をなす斜め外側方向へ変位させ、続いてホルダー支承部材の反付勢方向への移動をストッパーで停止させた際の該ブランクホルダーの慣性力により、該ブランクホルダーをプレス軸方向に対して直交する外側方向へ変位させるものである請求項4又は5に記載のプレス成形装置。
  7. ブランクホルダーの第2挟持部材のダイ側に対する遠近移動方向が、遠方ほどポンチ側から離れるようにプレス軸方向との直交面に対して1〜10°の角度範囲で傾斜してなる請求項4〜6の何れかに記載のプレス成形装置。
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