JP2012154609A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents

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忠志 倉谷
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Abstract

【課題】貯蔵室内の冷気循環を確保でき、且つ、前後支柱に架設されるレールの落下を確実に防止することができる冷却貯蔵庫を提供する。
【解決手段】レール16に形成された一対の係合爪17と、前後支柱13、14にそれぞれ複数形成され、レールの係合爪がそれぞれ係脱自在に係合する係合孔18と、両支柱に架設された状態のレール後方に対応して後支柱に取り付けられるガード21とを備える。ガードは、レールの後端部に係合してレールの移動を規制すると共に、レールに保持された状態で物品収納容器はガードに当接し、その状態で容器と貯蔵室Dの背面間には、貯蔵室に吐出された冷気が降下する冷気通路Dが構成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、貯蔵室の側面に設けた前後の支柱間にレールを架設し、このレールに物品収納容器や棚を架設して成る冷却貯蔵庫に関するものである。
従来より例えばホテルやレストラン、食堂等の厨房に設置される業務用冷蔵庫には、断熱箱体内に物品を冷却貯蔵する貯蔵室を構成し、この貯蔵室の側面の前後に前支柱と後支柱とをそれぞれ設け、前後の支柱間にはレールを架設し、このレールに物品収納容器や物品を載置するための棚を保持させる構造とされているものがある。
そして、この貯蔵室内の上部には断熱箱体の上面に取り付けた冷却装置の蒸発器が臨み、この蒸発器と熱交換した冷気を貯蔵室の後上部より吐出して冷却する構造とされていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平1−314886号公報 特開2000−146428号公報
しかしながら、物品収納容器は貯蔵室の前面開口からレール上をスライドさせて挿入されるため、例えば物品収納容器が貯蔵室の背面に当接し、或いは、直前まで押し込まれると、貯蔵室の後上部から吐出された冷気が物品収納容器に堰き止められて循環できなくなり、貯蔵室全体を均一且つ効果的に冷却することができなくなる問題があった。
また、レールは前後に形成した一対の係合爪を前後支柱の係合孔にそれぞれ上から差し込んで係脱自在に係合させるものであるため、例えば物品収納容器をレールの前部に載せた場合、レールの前部のみに偏って荷重が加わるために後部が浮き上がり、係合爪が係合孔から外れてレール及び物品収納容器が落下してしまう危険性があった。
そこで、前記特許文献1では前後支柱のそれぞれにストッパー板をネジ止めし、係合爪の上側を抑えて浮き上がらないようにしていたが、前後に取り付けなければならないため、取付が極めて面倒なものであった。そこで、前記特許文献2の如く支柱の係止穴に受枠(レール)が浮き上がることを規制するストッパ部を形成する方法もあるが、受枠が前方にずれるとストッパ部から外れてしまうため、やはり落下を確実に防止することはできなかった。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、貯蔵室内の冷気循環を確保でき、且つ、前後支柱に架設されるレールの落下を確実に防止することができる冷却貯蔵庫を提供するものである。
本発明の冷却貯蔵庫は、貯蔵室の側面の前後に設けられた前支柱及び後支柱間に渡ってレールを架設し、このレールに物品収納用の容器又は物品載置用の棚を保持させると共に、貯蔵室の後上部より当該貯蔵室内に冷気を吐出して成るものであって、レールに形成された一対の係合爪と、両支柱にそれぞれ複数形成され、レールの係合爪がそれぞれ係脱自在に係合する係合孔と、両支柱に架設された状態のレール後方に対応して後支柱に取り付けられるガードとを備え、このガードは、レールの後端部に係合してレールの移動を規制すると共に、レールに保持された状態で容器又は棚はガードに当接し、その状態で容器又は棚と貯蔵室の背面間には、貯蔵室に吐出された冷気が降下する冷気通路が構成されることを特徴とする。
請求項2の発明の冷却貯蔵庫は、上記においてガードは、後支柱に取り付けられた状態で貯蔵室の背面より離間し、前面に容器又は棚が当接する当接部を有し、この当接部の裏面と貯蔵室の背面間にも冷気通路が構成されることを特徴とする。
請求項3の発明の冷却貯蔵庫は、上記において後支柱は、貯蔵室の側面に位置して係合孔が形成された側面部と、この側面部から連続して貯蔵室の背面に位置する背面部とを有し、ガードは、当接部から連続して貯蔵室の側面から離間する方向に延在する取付部を有し、この取付部が後支柱の背面部に取り付けられることを特徴とする。
請求項4の発明の冷却貯蔵庫は、請求項2又は請求項3の発明においてガードは、当接部から連続して貯蔵室の側面方向に延在する挿入部と、両支柱に架設された状態のレールが係合する係合溝を有し、この係合溝は挿入部から当接部に渡って形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明の冷却貯蔵庫は、上記において係合孔は、レールの係合爪を挿脱可能な上下寸法を有する挿脱部と、この挿脱部から連続して前方に延在し、係合爪の移動が規制される上下寸法の狭幅部とから成り、この狭幅部に係合した状態でレールはガードの係合溝に係合することを特徴とする。
請求項6の発明の冷却貯蔵庫は、請求項4又は請求項5の発明においてガードの挿入部は、係合溝から当該挿入部の先端までの間に、該先端に向けて徐々に後退する傾斜壁を有することを特徴とする。
本発明によれば、貯蔵室の側面の前後に設けられた前支柱及び後支柱間に渡ってレールを架設し、このレールに物品収納用の容器又は物品載置用の棚を保持させると共に、貯蔵室の後上部より当該貯蔵室内に冷気を吐出して成る冷却貯蔵庫において、レールに形成された一対の係合爪と、両支柱にそれぞれ複数形成され、レールの係合爪がそれぞれ係脱自在に係合する係合孔と、後支柱に取り付けられるガードとを備え、このガードは、レールの後端部に係合してレールの移動を規制するので、レールの前部に容器を載置し、或いは、棚上の前部に偏って物品を載置した場合にも、レール後部が浮き上がって係合爪が係合孔から外れ、落下してしまう不都合を防止することができるようになる。この場合、ガードは後支柱のみ取り付けるものであるため、取付作業も簡素化される。
また、ガードは両支柱に架設された状態のレール後方に対応しており、レールに保持された状態で容器又は棚はガードに当接し、その状態で容器又は棚と貯蔵室の背面間には、貯蔵室に吐出された冷気が降下する冷気通路が構成されるので、容器又は棚が貯蔵室背面に当接し、又は、直前まで押し込まれることが無くなり、容器又は棚上の物品と貯蔵室背面間には冷気通路が確実に構成される。これにより、貯蔵室の後上部から吐出された冷気は円滑に冷気通路内を降下し、貯蔵室内を循環することができるようになり、貯蔵室内の均一且つ効果的な冷却を実現することができるようになるものである。
また、請求項2の発明によれば、上記に加えてガードは、後支柱に取り付けられた状態で貯蔵室の背面より離間し、前面に容器又は棚が当接する当接部を有しており、この当接部の裏面と貯蔵室の背面間にも冷気通路が構成されるようにしたので、万一棚上の物品等が棚から更に後方に飛び出して収納され、貯蔵室の背面との間の冷気通路を塞いでしまった場合にも、ガードの当接部と貯蔵室の背面間には確実に冷気通路は構成されるので、貯蔵室内の冷気循環をより一層効果的且つ確実に行わせることができるようになるものである。
また、請求項3の発明によれば、上記に加えて後支柱は、貯蔵室の側面に位置して係合孔が形成された側面部と、この側面部から連続して貯蔵室の背面に位置する背面部とを有しており、ガードは、当接部から連続して貯蔵室の側面から離間する方向に延在する取付部を有し、この取付部を後支柱の背面部に取り付けるようにしたので、貯蔵室の側面から離れた位置でガードを後支柱に取り付けることができるようになり、貯蔵室内の奥部での作業となるガードの取付作業性も良好となる。
また、請求項4の発明によれば、請求項2又は請求項3の発明に加えてガードは、当接部から連続して貯蔵室の側面方向に延在する挿入部と、両支柱に架設された状態のレールが係合する係合溝を有しており、この係合溝を挿入部から当接部に渡って形成しているので、両支柱に架設された状態のレール後方にガードの当接部を対応させ、且つ、レールとガードとの係合を達成することが可能となり、冷気通路の構成とレールの落下防止効果を確実に享受することができるようになる。
更に、請求項5の発明によれば、係合孔を、レールの係合爪を挿脱可能な上下寸法を有する挿脱部と、この挿脱部から連続して前方に延在し、係合爪の移動が規制される上下寸法の狭幅部とから構成し、この狭幅部に係合した状態でレールがガードの係合溝に係合するようにしたので、レールの前後の浮き上がりを防止し、落下を確実に防止することが可能となる。
この場合、請求項6の発明の如くガードの挿入部の係合溝から当該挿入部の先端までの間に、該先端に向けて徐々に後退する傾斜壁を設ければ、レールの係合爪を係合孔の狭幅部に係合させた状態で、ガードを貯蔵室の背面及び後支柱の背面部に沿って当該後支柱の側面部方向に移動させ、傾斜壁をレールと後支柱の背面部間に挿入し、レールの後端部をガードの係合溝に係合させ易くなり、取付作業性が更に向上するものである。
本発明を適用した冷却貯蔵庫の概略縦断側面図である。 図1の冷却貯蔵庫の断熱箱体上部の拡大縦断側面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1の冷却貯蔵庫の前後支柱とレール及びガードの分解斜視図である。 ガードを取り付ける操作を説明するための図1の冷却貯蔵庫の後支柱の平断面図である。 ガードが取り付けられた状態の図1の冷却貯蔵庫の後支柱の平断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について、詳細に説明する。実施例の冷却貯蔵庫1は、例えばホテルやレストランの厨房に設置される所謂業務用冷蔵庫(この出願において冷蔵庫とは、冷蔵のみ、冷凍のみ、又は、冷凍冷蔵の双方の機能を有するもの全てを含む概念とする)であり、前方に開口する縦長矩形状の断熱箱体2内に前面が開口した貯蔵室3が構成されている。尚、この貯蔵室3の前面開口は図示しない断熱扉にて開閉自在に閉塞される。
断熱箱体2の上面には機械室4が構成されており、この機械室4内に図示しない圧縮機や凝縮器などから冷媒回路が構成された冷却装置が設置されている。断熱箱体2の天壁2Aには図示しない開口が形成されており、この開口から冷却装置の冷媒回路を構成する蒸発器6が貯蔵室3内天井部に臨んでいる(図2)。この蒸発器6の下側にはドレンパンを兼用する蒸発器カバー7が取り付けられており、この蒸発器カバー7の後端部には冷気吐出口8が形成されている。また、蒸発器6の前側の蒸発器カバー7上側には冷気循環用の送風機9が取り付けられており、この送風機9の下側に対応する部分の蒸発器カバー7には冷気吸込口11が形成されている。
冷却装置の圧縮機及び送風機9が運転されると、蒸発器6が冷却作用を発揮し、この蒸発器6と熱交換して冷却された冷気は冷気吐出口8から貯蔵室3内に吐出される。即ち、冷気は貯蔵室3の後上部から当該貯蔵室3内に吐出される。そして、貯蔵室3内を循環して貯蔵室3内の物品を冷却した冷気は、冷気吸込口11から送風機9に吸い込まれ、蒸発器6に送給される循環を繰り返す。
一方、貯蔵室3の左右側面3A、3Bの前後には、前支柱13及び後支柱14が上下に渡って設けられている。また、貯蔵室3の左右方向の中央部の前後にも背中合わせで前支柱13、13及び後支柱14、14が設けられ、左側面3Aの前支柱13及び後支柱14が中央部の左側の前支柱13及び後支柱14にそれぞれに対向し、右側面3Bの前支柱13及び後支柱14が中央部の右側の前支柱13及び後支柱14にそれぞれに対向している。
ここで、実施例では左側面3Aと中央部の右側の前支柱13は同一形状であり、右側面3Bと中央部の左側の前支柱13は同一形状で、且つ、左側面3Aと中央部の右側の前支柱13とは線対称の形状とされている。また、左側面3Aと中央部の右側の後支柱14は同一形状であり、右側面3Bと中央部の左側の後支柱14は同一形状で、且つ、左側面3Aと中央部の右側の後支柱14とは線対称の形状とされているものとする。そして、これら前後の支柱13、14間に渡ってレール16が架設されることになる。
尚、実施例では図3に示すように貯蔵室3内を左右に分割して物品を収納する物品収納容器Cを収納するために中央部の前後支柱13、14を設けているが、それに限らず、貯蔵室3の全幅に渡って物品収納容器Cを収納してもよい。その場合には中央部の支柱は設けられず、物品収納容器は左右側面3A、3Bの前後支柱13、14間にそれぞれ架設されたレール16、16に保持されることになる。ここで、実施例では物品収納容器Cで本発明を説明するが、物品載置用の網棚でも良い。
レール16はステンレス等から構成され、略水平な載置面16Aと略垂直な取付面16Bとから成る断面略L字状を呈し、前後の支柱13、14間に渡る長さを有している。また、レール16の取付面16Bの前後には外方の切り起こされた後、下方に折曲された一対の係合爪17がそれぞれ形成されている。更に、載置面16Aの前後の隅角部は湾曲形状とされている。そして、実施例のレール16は前後を逆にすることで、左右対称となる形状とされている。
次に、図4を用いて各支柱13、14の構造を説明する。尚、以後の説明では左側面3Aの前支柱13及び後支柱14で支柱の構造を説明する。前支柱13には上下に所定の間隔を存して複数の係合孔18が形成されている。また、後支柱14は側面3Aに沿って位置する側面部14Aと、この側面部14Aから連続して貯蔵室3の背面3Cに沿って位置する背面部14Bとから成り、側面部14Aには上下に所定の間隔を存して前支柱13の係合孔18と同じ高さの位置に同形状の係合孔18が複数形成されている。
各係合孔18は、レール16の係合爪17が上から挿脱可能な幅寸法及び高さ寸法を有する挿脱部18Aと、この挿脱部18Aから連続して前方に延在し、高さ寸法が縮小された狭幅部18Bとから成り、挿脱部18Aと狭幅部18Bの下縁は同一の高さとされている。また、係合爪17は狭幅部18B内に進入可能ではあるが、上方への移動は規制され、取り外すことはできない上下寸法とされている。
一方、後支柱14は背面部14Bが貯蔵室3の背面3Cにネジ止めされて固定されている。また、後支柱14の背面部14Bの先端には側面部14A側に鋭角で折曲された被取付部14Cが形成され、その前面は斜め前方に指向されている。
そして、各図中21は本発明のガードである。このガード21も支柱13、14同様の上下に渡る寸法を有し、上下を逆とすることで左右対称となる形状とされている。このガード21は、全体として略台形となる平断面形状を呈しており、前方に指向する当接部21Aと、この当接部21Aの一側から連続して斜めに後退しながら延在する取付部21Bと、当接部21Aの他側から連続して略直角に後退した後、先端に向けて斜めに徐々に後退しながら延在する挿入部21Cとを有している。
そして、この挿入部21Cの先端に向けて徐々に後退する部分が傾斜壁21Dとされている。また、傾斜壁21D以外の挿入部21Cには当接部21Aまで渡る係合溝22が上下に所定の間隔を存して複数形成されている。即ち、係合溝22と挿入部21Cの先端の間が傾斜壁21Dとなる。そして、各係合溝22は前後支柱13、14の各係合孔18、18に架設された状態の各レール16の載置面16Aにそれぞれ対応する間隔で形成されている。
以上の構成で、レール16及びガード21の取付手順について図4乃至図6を用いて説明する。先ず、前後支柱13、14の各係合孔18の挿脱部18Aにレール16の係合爪17を上から差し込んで係合させる。この状態で、係合爪17は挿脱部18Aに位置しているが、更に図5中矢印の如くレール16を前方に移動させて係合爪17を係合孔18の狭幅部18Bに進入させて係合させる。尚、左側面3Aと中央部の右側の前後支柱13、14に架設するレール16と、右側面3Bと中央部の左側の前後支柱13、14に架設するレール16は前後を逆として用い、相互に対向するようにする。
次に、ガード21を後支柱14に取り付ける。尚、左側面3Aと中央部の右側の後支柱14については同様の操作、右側面3Bと中央部の左側の後支柱14についてはそれらと左右逆の操作となるものとする。具体的には、ガード21の取付部21Bを左側面3Aに沿った側面部14Aから離間する方向に延在させ、挿入部21Cを左側面3Aに沿った側面部14A方向に延在させた状態で、挿入部21Cを背面部14Bの前面に対応させ、そのまま後支柱14の側面部14A方向に図4及び図5中矢印の如く移動させていく。
このとき、挿入部21Cの先端には先端に向けて徐々に後退する傾斜壁21Dが形成されているので、挿入部21Cをレール16と貯蔵室3の後支柱14の背面部14B(貯蔵室3の背面3C)間に容易に進入させ、挿入することができる。
そして、更にガード21を側面部14A方向に移動させると、やがてレール16の載置面16Aはガード21の係合溝22内に進入し、係合していく。このとき、傾斜壁21Dは先端に向けて徐々に後退する形状であり、載置面16Aの隅角部は前述した如く湾曲形状とされているので、載置面16Aの隅角部は円滑に係合溝22内に進入し、係合する。
そして、最終的にガード21の取付部21Bが背面部14Bの被取付部14Cの前面に当接する。その後、ネジ23により取付部21Bを被取付部14Cに固定し、ガード21を後支柱14に取り付ける(図6)。
この状態で、ガード21の当接部21Aはレール16の載置面16Aの後方に対応し、その裏面は貯蔵室3の背面3Cより離間する(図3、図6)。これにより、当接部21Aと貯蔵室3の背面3C間には上下に渡る冷気通路Dが構成される。また、物品収納容器Cは貯蔵室3の前面開口から挿入され、左右で対向するレール16、16間に渡り、それらの載置面16A、16Aに保持されるが、奥方向に押し込まれてもやがてガード21の当接部21Aに当接するので、それ以上押し込めなくなる。それにより、物品収納容器Cと背面3C間にも上下に渡る同様の冷気通路Dが確保されることになる。従って、前端のレール16に物品収納容器Cが保持された場合にも、冷気吐出口8から吐出された冷気は各冷気通路D内を降下できるようになる。
このようにガード21は、レール16の後端部に係合してレール16の移動を規制するので、レール16の前部に物品収納容器Cを載置した場合(或いは、網棚の場合には棚上の前部に偏って物品を載置した場合)にも、レール16の後部が浮き上がって係合爪17が係合孔18から外れ、落下してしまう不都合を防止することができる。この場合、ガード21は後支柱14のみ取り付けるものであるため、前後の支柱13、14にそれぞれ取り付ける場合に比して取付作業が簡素化される。
また、レール16に保持された状態の物品収納容器Cはガード21の当接部21Aに当接し、その状態で物品収納容器Cと貯蔵室3の背面3C間には、貯蔵室3に吐出された冷気が降下する冷気通路Dが構成されるので、物品収納容器Cが貯蔵室3の背面3Cに当接し、又は、直前まで押し込まれることが無くなり、物品収納容器Cと背面3C間には冷気通路Dが確実に構成される。これにより、貯蔵室3の後上部から吐出された冷気は円滑に冷気通路D内を降下し、貯蔵室3内を循環することができるようになり、貯蔵室3内の均一且つ効果的な冷却を実現することができるようになる。
また、ガード21の当接部21Aの裏面と貯蔵室3の背面3C間にも冷気通路Dが構成されるので、例えば網棚を使用した場合に、万一棚上の物品等が棚から更に後方に飛び出して収納され、貯蔵室3の背面3Cとの間の冷気通路Dを塞いでしまった場合にも、ガード21の当接部21Aと貯蔵室3の背面3C間には確実に冷気通路Dは構成されるので、貯蔵室3内の冷気循環をより一層効果的且つ確実に行わせることができるようになる。
また、ガード21は当接部21Aから連続して貯蔵室3の左側面3Aから離間する方向に延在する取付部21Bを有し、この取付部21Bを後支柱14の背面部14Bの被取付部14Cに取り付けるようにしたので、貯蔵室3の側面から離れた位置でガード21を後支柱14に取り付けることができるようになり、貯蔵室3内の奥部での作業となるガード21の取付作業性も良好となる。
また、ガード21は当接部21Aから連続して貯蔵室3の左側面3A方向に延在する挿入部21Cと、両支柱13、14に架設された状態のレール16が係合する係合溝22を有しており、この係合溝22を挿入部21Cから当接部21Aに渡って形成しているので、両支柱13、14に架設された状態のレール16後方にガード21の当接部21Aを対応させ、且つ、レール16とガード21との係合を達成することが可能となり、これにより、冷気通路Dの構成とレール16の落下防止効果を確実に享受することができるようになる。
更に、各支柱13、14の係合孔18を、レール16の係合爪17を挿脱可能な上下寸法を有する挿脱部18Aと、この挿脱部18Aから連続して前方に延在し、係合爪17の移動が規制される上下寸法の狭幅部18Bとから構成し、この狭幅部18Bに係合した状態でレール16がガード21の係合溝22に係合するようにしたので、レール16の前後の浮き上がりを防止し、落下を確実に防止することが可能となる。
特にこの場合、ガード21の挿入部21Cの係合溝22から当該挿入部21Cの先端までの間に、該先端に向けて徐々に後退する傾斜壁21Dを設けているので、レール16の係合爪17を係合孔18の狭幅部18Bに係合させた状態で、ガード21を貯蔵室3の背面3C及び後支柱14の背面部14Bに沿って当該後支柱14の側面部14A方向に移動させ、傾斜壁21Dをレール16と後支柱14の背面部14B間に挿入し、レール16の後端部をガード21の係合溝22に係合させ易くなり、取付作業性が更に向上する。
尚、実施例では厨房に設置される業務用冷蔵庫で説明したが、それに限らず、例えば玄米等の農作物を冷蔵保存する保存庫に適用しても本発明は有効である。
1 冷却貯蔵庫
2 断熱箱体
3 貯蔵室
6 蒸発器
8 冷気吐出口
9 送風機
13 前支柱
14 後支柱
14A 側面部
14B 背面部
16 レール
17 係合爪
18 係合孔
18A 挿脱部
18B 狭幅部
21 ガード
21A 当接部
21B 取付部
21C 挿入部
21D 傾斜壁
22 係合溝
C 物品収納容器
D 冷気通路

Claims (6)

  1. 貯蔵室の側面前後にそれぞれ設けられた前支柱及び後支柱間に渡ってレールを架設し、該レールに物品収納用の容器又は物品載置用の棚を保持させると共に、前記貯蔵室の後上部より当該貯蔵室内に冷気を吐出して成る冷却貯蔵庫において、
    前記レールに形成された一対の係合爪と、
    前記両支柱にそれぞれ複数形成され、前記レールの係合爪がそれぞれ係脱自在に係合する係合孔と、
    前記両支柱に架設された状態の前記レール後方に対応して前記後支柱に取り付けられるガードとを備え、
    該ガードは、前記レールの後端部に係合して該レールの移動を規制すると共に、前記レールに保持された状態で前記容器又は棚は前記ガードに当接し、その状態で前記容器又は棚と前記貯蔵室の背面間には、前記貯蔵室に吐出された冷気が降下する冷気通路が構成されることを特徴とする冷却貯蔵庫。
  2. 前記ガードは、前記後支柱に取り付けられた状態で前記貯蔵室の背面より離間し、前面に前記容器又は棚が当接する当接部を有し、該当接部の裏面と前記貯蔵室の背面間にも前記冷気通路が構成されることを特徴とする請求項1に記載の冷却貯蔵庫。
  3. 前記後支柱は、前記貯蔵室の側面に位置して前記係合孔が形成された側面部と、該側面部から連続して前記貯蔵室の背面に位置する背面部とを有し、
    前記ガードは、前記当接部から連続して前記貯蔵室の側面から離間する方向に延在する取付部を有し、該取付部が前記後支柱の背面部に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の冷却貯蔵庫。
  4. 前記ガードは、前記当接部から連続して前記貯蔵室の側面方向に延在する挿入部と、前記両支柱に架設された状態の前記レールが係合する係合溝を有し、該係合溝は前記挿入部から前記当接部に渡って形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の冷却貯蔵庫。
  5. 前記係合孔は、前記レールの係合爪を挿脱可能な上下寸法を有する挿脱部と、該挿脱部から連続して前方に延在し、前記係合爪の移動が規制される上下寸法の狭幅部とから成り、該狭幅部に係合した状態で前記レールは前記ガードの係合溝に係合することを特徴とする請求項4に記載の冷却貯蔵庫。
  6. 前記ガードの挿入部は、前記係合溝から当該挿入部の先端までの間に、該先端に向けて徐々に後退する傾斜壁を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の冷却貯蔵庫。
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