JP2012154123A - 指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子及びそれに用いるバランサー装置 - Google Patents

指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子及びそれに用いるバランサー装置 Download PDF

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Abstract

【課題】上げ下げ障子において、障子が降下して閉鎖する際、障子の下框と窓枠の下枠間に手、指等を挟み込まないようにする。
【解決手段】障子を窓枠間に、障子重量による下向きの力とバランスする上向きの力を発生するバランサー装置を設ける。このバランサー装置のスパイラル部のリードは、障子の全開位置から閉鎖位置に向かって等差数列的に徐々に増大しているが、指詰め防止位置まで降下したときのリードは、該指詰め防止位置の手前のリードと同じ若しくは少ないリードである。これにより指詰め防止位置では、バランサー装置による上向き力が障子の重量による下向き力より大きくなり、障子の移動は制動され、障子は指詰め防止位置で一時的に停止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、障子を降下する際、障子と窓枠の間に指等を挟み込まないようにした指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子及びそれに用いるバランサー装置に関する。
上げ下げ障子は、全開状態、閉鎖状態及び開閉の操作中、常に障子の重量が下向の力として作用しているので、急激に障子が落下すると窓枠と障子の間に手や指を挟みこむおそれがある。そのため、指等を挟み込まないようにした上げ下げ窓用の指詰め防止具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、特許文献1に示されている装置は、窓枠の下枠上に指詰め防止具を設置する構成であるため、窓枠周辺の邪魔になり、好ましくない。また、障子の落下を防止するようにした装置も提案されているが(例えば特許文献2参照)、ワイヤーが切断したときの落下防止に関するものであり、障子の上げ下げ操作時の指詰め防止ではないので、障子の上げ下げ操作時の指詰め防止装置を付加するとなるとバランサー装置の構造や窓枠を変えたりしなければならないので、構成が複雑であり、経済的に得られない。
上記上げ下げ障子には、障子の重量が下向の荷重として作用しているので、開閉の際に障子重量と同等の力が上向きに常時作用していれば、該障子の竪框が摺動する窓枠の竪枠の間に生じる摺動抵抗に打ち勝つ操作力だけで障子を上げ下げできるはずであるし、任意の開口位置で障子を停止させても上記摺動抵抗によりその位置で障子を停止状態に維持できるはずである。このような考えに基づき、障子の荷重とバランスさせるためのバランサー装置が提案され、渦巻きばねを用いた渦巻きばね式バランサー装置やスパイラルロッドと捻りコイルばねを用いたスパイラルロッド式バランサー装置が使用されている。しかし、近年、上げ下げ障子の重量が複層ガラス化、大型化により大幅に増加しているのに対し上げ下げ障子の性能向上により障子の上げ下げ時の摺動抵抗が極めて少なくなり、かつバランサー装置の性能向上により、上げ下げ障子の操作力は一層軽くなってきている。そのため、操作力が軽くなったことで、上記のようなバランサー装置を備えていても、不用意に障子を閉鎖して腕、手、指等を挟まれて怪我をする危険性が増加している。
上述したように特許文献1に記載の装置は、どのようなバランサー装置であっても使用できるが、窓枠の下枠部分に邪魔な装置を設けなければならないし、特許文献2に記載の装置は、窓枠の下枠に特別の装置を設置する必要がないが、渦巻き式バランサー装置のワイヤーが切断したときに窓枠と障子の下框間に指等を挟み込まないようにしたものであって、通常の閉鎖時に指詰めを防止できるようにしたものではない。また、スパイラルロッド式バランサー装置には特許文献2に示されたような装置を適用することができない。
特開2008−303638号公報(請求項1、図6) 特開2002−242527号公報(請求項1、図5)
本発明の解決課題は、上記のような上げ下げ障子において、窓枠に指詰め防止装置のような特別の装置を設置する必要がなく、通常のバランサー装置を有する上げ下げ障子と同じように軽い操作力で開閉でき、不用意に障子が閉鎖することがあっても、指詰めを防止できるようにした指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子及びそれに用いるバランサー装置を提供することである。
本発明によれば、窓枠の竪枠に摺動可能に障子の竪框を嵌め込み、この窓枠と障子間に一端が窓枠に連結され他端が障子に連結され上げ下げする障子に対して上向きの力を発生するバランサー装置を設けて障子による下向の荷重とバランスさせるようにした上げ下げ障子であって、上記バランサー装置は、筒状のケースと、該ケースの先端側に回転可能に設けられスリット状のねじ部を有する筒状の回転ガイドと、該回転ガイドのねじ部に螺合状態で貫通するスパイラル部を有し上記ケースから引き出し可能に設けられたスパイラルロッドと、該スパイラルロッドの外周に嵌挿され一端を上記ケースの基端部に固定し他端を上記回転ガイドに連結した捻りコイルばねを具備し、上記スパイラルロッドのスパイラル部のリードは障子の全開状態から閉鎖状態に向かって徐々に増加し、上記障子の下框と窓枠の下枠間に指詰め防止間隙を存する指詰め防止位置まで障子が降下した位置でのスパイラル部のリードを、該指詰め防止位置に対応する位置の手前のスパイラル部のリードと同じ若しくは少ないリードに形成し、指詰め防止位置でバランサー装置による上向きの力をそれ以前よりも大きくして障子の降下を制動するようにしたことを特徴とする指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子か提供され、上記課題が解決される。
また、本発明によれば、上記スパイラルロッドのスパイラル部のリードLnは障子の全開状態から閉鎖状態に向かって、全開状態のリードL1から指詰め防止位置の手前のリードLx−1番目まで公差dとした等差数列的に増加し、該リードLx−1に続く指詰め防止位置Xのスパイラル部のリードLxは、指詰め防止位置の手前のスパイラル部のリードLx−1に対し、好ましくは、Lx=Lx−1×(0.6〜1.0)のリードである上記指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子が提供される。
本発明は上記のように構成され、窓枠の竪枠に摺動可能に障子の竪框を嵌め込み、この窓枠と障子間に一端が窓枠に連結され他端が障子に連結され上げ下げする障子に対して上向きの力を発生するバランサー装置を設けて障子による下向の荷重とバランスさせるようにした上げ下げ障子であって、上記バランサー装置は、筒状のケースと、該ケースの先端側に回転可能に設けられスリット状のねじ部を有する筒状の回転ガイドと、該回転ガイドのねじ部に螺合状態で貫通するスパイラル部を有し上記ケースから引き出し可能に設けられたスパイラルロッドと、該スパイラルロッドの外周に嵌挿され一端を上記ケースの基端部に固定し他端を上記回転ガイドに連結した捻りコイルばねを具備し、上記スパイラルロッドのスパイラル部のリードは障子の全開状態から閉鎖状態に向かって徐々に増加し、上記障子の下框と窓枠の下枠間に指詰め防止間隙を存する指詰め防止位置まで障子が降下した位置でのスパイラル部のリードを、該指詰め防止位置に対応する位置の手前のスパイラル部のリードと同じ若しくは少ないリードに形成し、指詰め防止位置でバランサー装置による上向きの力をそれ以前よりも大きくして障子の降下を制動するようにしたので、障子が指詰め防止位置まで降下すると、それまで障子の荷重とバランスしていたバランサーによる上向きの力が急に大きくなり、障子の降下は一端停止する程度に一時的に制動され、窓枠の下枠と障子の下框間に指詰め防止間隙が形成され、指詰めが防止される。
また、上記スパイラルロッドのスパイラル部のリードを、障子の全開状態から閉鎖状態に向かって全開状態のリードL1からLx−1番目まで公差dとした等差数列的に増加させ、該リードLx−1に続く指詰め防止位置のスパイラル部のリードLxを、指詰め防止位置の手前のスパイラル部のリードLx−1に対し、好ましくは、Lx=Lx−1×(0.6〜1.0)のリードに形成すると、指詰め防止のための制動力が小さくなりすぎて障子を下げる操作中に制動を感じることがなく障子が閉鎖されてしまったり、制動力が大きくなりすぎて指詰め防止の安全確認のため一時的に降下を止めた障子が跳ね上がってしまったり、指詰め防止位置から障子を完全に閉鎖するための操作力が極端に重くなって操作しにくくなったりするというようなおそれがなく、快適に操作するこができる。
障子を全開した状態の正面図。 障子を指詰め防止位置まで降下させた状態の正面図。 バランサーの一部省略断面図。 スパイラルロッドの説明図。
図1は、本発明の上げ下げ障子の一実施例を示し、障子1は窓枠2内に嵌めこまれ、竪框3が窓枠2の竪枠4をガイドとして摺動して上下動し、図1に示す全開状態から窓枠2の下枠5に障子1の下框6が接した状態が閉鎖位置となる。この窓枠と障子の間には、上げ下げされる障子に対して上向きの力を与えるようバランサー装置7が設けられている。
上記バランサー装置7は、図3に示すように、一端がピン9等で取り付けされる筒状のケース8を有し、該ケース8内の先端側には、スリット状のねじ部10を有し筒状に形成された回転ガイド11が回転可能に設けられている。この回転ガイドの内方には、該回転ガイドのねじ部10に螺合状態で貫通するスパイラル部12を有するスパイラルロッド13が設けられ、このスパイラルロッド13は、上記ケース8から引き出し可能に設けられ、内方端には抜け止めピン14が設けられ、先端部には取付ピン16が設けられ、通常、金属材料製の平板を捻ってスパイラル部を形成している。また、このスパイラルロッド13の外周には、一端が上記ケース8の基端部(ケースの固定側)に固定され、他端が上記回転ガイド11に連結される捻りコイルばね15が嵌挿されている。
図1において、上記バランサー装置7は、ケース8の基端を窓枠2の上方に固定し、スパイラルロッド13の先端を取付ピンや適宜のブラケット等を介して障子1の下框6側に連結してあるが、ケース8の基端を障子1側に連結しスパイラルロッド13の先端を窓枠2側に連結するようにしてもよい。この構成により障子1を上げ下げすると、上記スパイラルロッド13はケース8から引き出されたり、ケース内に押し戻されたりし、それに伴って回転ガイド11を介して上記捻りコイルばね15が巻き込まれたり、巻き戻されたりするから、障子1には回転ガイド11を介して回転ガイドの回転角度、すなわち捻りコイルばね15の巻き込み量に応じた上向きの力が作用する。そして、スパイラルロッドがロッドの軸方向に移動した際の回転ガイドの回転角度は、スパイラルロッドが同じ量軸方向に移動してもスパイラル部のリードの長さにより変化する。このバランサー装置による上向き力は、スパイラル部のリードが大きいと回転角度が小さくなるので、小さくなり、リードが小さいと回転角度が大きくなり、上向き力は大きくなる。
上記スパイラルロッドのスパイラル部は、基本的に障子の全開状態から閉鎖状態に向かってリードが徐々に増大するよう次のように形成されている。先ず、障子が全開位置にあるとき、スパイラルロッドはまだ引き出されていないが、この位置では障子が自重で降下しないよう障子の自重にほぼバランスする上向きの力が必要であり、そのため上記捻りコイルばねは予め所定のトルクを与えるよう予巻した状態でセットされる。したがって、障子が全開状態にあるときのリードL1は、予め巻き込んだ捩りコイルばねと協働して必要な上向き力を与えることが出来る程度に回転ガイドを回転するためのリードL1に形成してある。なお、障子の竪框3と窓枠の竪枠4間の摩擦作用により、障子には上げ下げする際の摺動抵抗となる力が常に作用しているので、この力も障子を停止位置に保持する際の維持力として考慮される。
次に、障子を全開状態から下げ(閉じ)始めると、回転ガイドのねじ部を通してスパイラルロッドが引き出され、スパイラル部の引き出し長さに応じて回転ガイドが回転し、回転した角度だけ予巻き状態の捩りコイルばねは巻き足しされる。このとき、この部分のリードが、最初のリードL1と同じであると、不都合が生じる。すなわち、スパイラル部のリードが同一であると、障子の全開状態で障子重量とバランサー装置による上向き力がバランスしているので、さらにスパイラルロッドが引き出されて回転ガイドが回転すると捩りコイルばねがさらに巻き込まれるから、バランサー装置による上向き力が障子重量による下向きの力よりも大きくなり、障子は上方に跳ね上がってしまうことになる。そのような跳ね上がりを生じないように、障子が移動した位置でバランサー装置による上向き力を障子の下向き力とほぼ同等に保つには、バランサー装置による上向き力が次第に少なくなるようスパイラル部のリードを次第に大きくし、バランサー装置による上向きの力が障子重量による下向きの力とほぼ同等になるようにすればよい。
上記のようにリードを次第に大きくするには、適宜の割合で増大させることもできるが、実施例では、公差をdとした等差数列的に徐々に増大するようスパイラル部のリードを変化させてある。具体的には、n番目のスパイラル部のリードLnが、L1<L2<L3<・・・<Lnとなるように、
Ln=L1+(n-1)×d・・・(1)式
の計算式で求めたリードの値にしてある。このとき、最初のリードL1や公差dは障子の大きさ、重量、構造、使用場所、バランサー装置の捩りコイルばね、スパイラルロッド、ケースその他の条件で種々変わるが、例えばL1=約30〜115mm程度、d=約3〜20程度に定めることが多い。このように等差数列的にリードを大きくすることにより、スパイラルロッドが引き出され、スパイラル部のリードにより回転ガイドが回転した角度分、捩りコイルばねが巻き足されるが、スパイラル部のリードが徐々に大きくなっているので、障子は跳ね上がることなく、障子の重量による下向きの力とバランサー装置による上向きの力はほぼ同一となって軽い操作力で上げ下げ(開閉)することができる。
上記障子1が降下して、障子1の下框6と窓枠2の下枠5間に指詰め防止間隙Sを存する閉鎖手前の指詰め防止位置Xまでくると、この部分に対応するスパイラル部のリードLxは、上記計算式(1)で求めたように上向き力を次第に小さく減少させるように変化させたリードではない。この部分のリードLxは、指詰め防止位置Xで障子1の移動が一次的に停止する程度の制動力が障子に働くようバランサー装置7による上向き力がそれ以前の上向きの力と同じ若しくはより大きくなるようしてある。すなわち、該指詰め防止位置のリードLxは、指詰め防止位置に対応する位置の手前のリードLx−1と同じ若しくは該指詰め防止位置に対応する位置の手前のリードLx−1よりも少ないリードに形成してある。換言すると、手前のリードLx−1は、上記計算式(1)で求めた公差dにより徐々に増大する長さのリードであるが、該リードLx−1に続くこの部分のリードLxは、それ以前のスパイラル部のリードの公差dに対し指詰め防止位置の公差(項差)dxが
0<dx≦d
となるようにリードLxを定めてある。
さらに、好ましくは、指詰め防止位置でのリードLxは、
Lx≒Lx−1×(0.6〜1.0)
となるように定めるとよい。0.6よりも少ないと、障子重量による下向きの力よりもバランサー装置7による上向きの力が大きくなり、指詰め防止のために一時的に止めた障子が跳ね上がったり、その後に障子を閉鎖状態まで閉めるときの操作力が重くなる。また、1.0より大きいと、指詰め防止のための制動力が小さくなって、障子を下げる操作力に対して、制動が働くべき位置で制動力が作用せず、閉鎖位置まで障子が降下してしまうことになり、目的を達成することができない。なお、上記指詰め防止位置Xは、使用場所や使用目的により適宜定めることができるが、例えば窓枠2の下枠5から約50mm程度上方の位置に設定すればよい。
上記指詰め防止位置から完全に閉鎖する位置までのスパイラル部のリードLzは、障子の閉鎖手前で上記のように制動がかけられた障子が軽い操作力で閉鎖できる必要がある。そのため、障子の重量による下向きの力とバランサー装置による上向きの力がほぼ同等になるように上記指詰め防止位置の手前のリードLx−1よりも大きくしてある。リードLx−1よりもリードLzを大きくしないと、障子による下向きの力とバランサー装置による上向きの力がほぼ同等にならないからである。そして、このときのリードLzは、上記計算式(1)で求めたリードでもよいが、好ましくは
Lz≒Lx−1×(1.2以上)
とするとよい。
1.2以下だと障子重量による下向きの力に対しバランサー装置による上向きの力が大きくなり、障子が跳ね上がり、上記指詰め防止位置から閉鎖位置までの間で障子を止めた場合に障子を停止位置に維持できず、跳ね上がってしまうからである。
上記の構成により、障子を全開状態から閉鎖位置に向けて移動させると、指詰め防止位置Xまでは、障子重量による下向きの力と、バランサー装置による上向きの力がほぼ同等になって操作力が軽くなり、かつ任意の停止位置に障子を停止させて保持することができる。そして、指詰め防止位置Xまで降下すると、バランサー装置による上向き力が障子の重量による下向き力より大きくなるから、障子の移動を一時的に停止させることができ、窓枠の下方に指詰め防止間隙Sが形成され、手、指等を挟み込まないようにすることができる。さらに、この停止位置から降下させる際は、リードが大きくなってバランサー装置による上向き力と障子の重量による下向き力がほぼ同等になるから、障子を軽い操作力で上げ下げすることができる。
障子を開ける際は、閉鎖位置から指詰め防止位置Xまでは、バランサー装置による上向き力と障子の重量がほぼ同等なので、軽い操作力で障子を上昇させることができる。そして、指詰め防止位置Xに達すると、障子の重量よりバランサー装置による上向きの力が大きくなるので、極く軽い力で障子を上げることができる。さらに、指詰め防止位置Xを過ぎると、バランサー装置による上向き力と障子の重量がほぼ同等になるので、通常と同じように軽い操作力で障子を上昇させることができる。
上記実施例は障子の重量が通常の場合であるが、障子の重量が比較的軽い場合には、上記指詰め防止位置Xで急に制動すると障子1が跳ね上がるおそれがある。そこで、指詰め防止位置Xの手前の位置、具体的には指詰め防止間隙S+数十mmの位置から障子の重量による下向きの力をバランサー装置による上向きの力よりも大きくして障子の跳ね上がりを防止できるようにするとよい。すなわち、指詰め防止位置+数十mm部分のリードLx―1は、公差dとして上記計算式(1)により求めた手前のリードLx―2の公差dより大きくし、
Lx―1≒=Lx−2×(1.2以上)
となるように定めることが好ましい。
1.2以下だと、障子の重量による下向きの力に対してバランサー装置による上向きの力が大きくなり、障子が跳ね上がり、障子を指詰め防止位置の手前でとめたとき、障子は停止位置を維持できずに跳ね上がってしまうからである。
さらに、上記のように比較的軽量の障子の場合には、指詰め防止位置Xにおいてバランサー装置7による上向きの力を大きくして障子を制動するためのリードLxは、上記リードLx−2より小さくし、好ましくは
Lx≒Lx−2×(0.6〜1.0)
にすればよい。このようなリードの変化により、障子の重量による下向きの力に対してバランサー装置による上向きの力が大きくなり、障子を閉鎖させる際、指詰め防止位置Xで大きな制動力を働かせ、停止に近い状態にして指詰め防止機能を発揮することができる。
そして、このように比較的軽量の障子の場合、指詰め防止位置Xから閉鎖位置までのリードLzは、障子には指詰め防止位置で安全が確認されているので、下向きの力とバランサー装置による上向きの力をほぼ同等にして障子の上げ下げ操作力が軽くなるようにすればよい。そのため、この部分のリードLzは、上記リードLx−2より大きくしないと、障子による下向きの力とバランサー装置による上向きの力がほぼ同等にならない。すなわち、リードLzは上記計算式(1)により求めたリードでもよいが、好ましくは
Lz≒Lx−2×(1.2以上)
とするとよい。1.2以下だと障子重量による下向きの力に対しバランサー装置による上向きの力が大きくなり、障子が跳ね上がり、上記指詰め防止位置から閉鎖位置までの間で障子を止めた場合に障子は停止位置を維持できず、跳ね上がってしまうからである。
上記の構成により、比較的軽量の障子の場合、障子を全開状態から閉鎖位置に向けて移動させると、指詰め防止位置X+数十mmの位置までは、障子重量による下向きの力と、バランサー装置による上向きの力がほぼ同等になって操作力が軽くなり、かつ任意の停止位置に障子を停止させて保持することができる。そして、指詰め防止位置X+数十mmの位置まで降下すると、障子の重量による下向きの力がバランサー装置による上向きの力より大きくなるから、瞬間的に障子が下がり(垂れ)気味となるが、直ぐ指詰め防止位置Xに達してバランサー装置による上向き力が障子の重量による下向き力より大きくなって、障子の移動を一時的に停止させることができる。したがって、この一時的停止位置で急激に障子の移動を停止させても障子が跳ね上がることなく、安定状態で停止させることができる。このようにして、窓枠の下方に指詰め防止間隙Sが形成され、手、指等を挟み込まないようにすることができる。さらに、この停止位置から降下させる際は、リードLzがリードLx−2より大きくなってバランサー装置による上向き力と障子の重量による下向き力がほぼ同等になるから、障子を軽い操作力ですることができる。
障子を開ける際は、指詰め防止位置Xまでは、バランサー装置による上向き力と障子の重量による下向きの力がほぼ同等なので、軽い操作力で障子を上昇させることができる。そして、指詰め防止位置Xに至ると、一瞬的に上げる操作力なしで障子が上がるような挙動を示すが、直ぐに指詰め防止位置X+数十mm間に至り、障子は停止する。すなわち、この間はバランサー装置による上向き力より障子重量による下向き力を大きくしてあるので、一瞬障子を上げるための操作力が大きくなるからである。そして、この位置を過ぎると、バランサー装置による上向き力と障子の重量がほぼ同等になるので、軽い操作力で障子を上昇させることができる。
なお、上記のようにして閉鎖された障子は、閉鎖位置で窓枠の下枠に接して断熱、水密のためのパッキンに接着して障子を開けるとき持ち上げにくくなることがある。そのようなおそれを生じないようにするには、閉鎖位置で障子重量による下向きの力よりもバランサー装置による上向きの力を大きくし、引きは上げる際障子を軽く持ち上げできるようにすればよい。したがって、このような場合は閉鎖位置に停止したときのリードzは、上記指詰め防止位置のリードLxと同程度、好ましくは
Lz≒Lx−1×(1.0〜1.5)(通常の障子の場合)若しくは
Lz≒Lx−2×(1.0〜1.5)(比較的軽量の障子の場合)
とすればよい。
1.0以下にした場合、バランサー装置による上向きの力が障子重量による下向きの力より大幅に上回るため、アシスト効果は大きいが、障子を閉鎖しても跳ね上がってしまったり、障子を閉鎖する操作力が大きくなってしまう。また、1.5より大きいとバランサー装置による上向きの力が、障子重量による下向きの力に対して大きくならず、アシスト効果がなくなってしまう。
上記のようにバランサー装置のスパイラルロッドのスパイラル部のリードを、指詰め防止位置Xでその手前のリードより小さくしてあるので、障子を降下させる際、指詰め防止位置Xで一時的に停止させる程度の制動力を障子に作用させることができ、指詰め防止位置Xを確認することができ、安全である。
1 障子
2 窓枠
7 バランサー装置
8 ケース
11 回転ガイド
12 スパイラル部
13 スパイラルロッド
15 捩りコイルばね
S 指詰め防止間隙
X 指詰め防止位置

Claims (6)

  1. 窓枠の竪枠に摺動可能に障子の竪框を嵌め込み、この窓枠と障子間に一端が窓枠に連結され他端が障子に連結され上げ下げする障子に対して上向きの力を発生するバランサー装置を設けて障子による下向の荷重とバランスさせるようにした上げ下げ障子であって、上記バランサー装置は、筒状のケースと、該ケースの先端側に回転可能に設けられスリット状のねじ部を有する筒状の回転ガイドと、該回転ガイドのねじ部に螺合状態で貫通するスパイラル部を有し上記ケースから引き出し可能に設けられたスパイラルロッドと、該スパイラルロッドの外周に嵌挿され一端を上記ケースの基端部に固定し他端を上記回転ガイドに連結した捻りコイルばねを具備し、上記スパイラルロッドのスパイラル部のリードは障子の全開状態から閉鎖状態に向かって徐々に増加し、上記障子の下框と窓枠の下枠間に指詰め防止間隙を存する指詰め防止位置まで障子が降下した位置でのスパイラル部のリードを、該指詰め防止位置に対応する位置の手前のスパイラル部のリードと同じ若しくは少ないリードに形成し、指詰め防止位置でバランサー装置による上向きの力をそれ以前よりも大きくして障子の降下を制動するようにしたことを特徴とする指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子。
  2. 上記スパイラルロッドのスパイラル部のリードは障子の全開状態から閉鎖状態に向かって、全開状態のスパイラル部のリードL1からLx−1番目まで公差dとした等差数列的に増加し、該リードLx−1に続く指詰め防止位置Xのスパイラル部のリードLxは、指詰め防止位置の手前のスパイラル部のリードLx−1に対し、Lx=Lx―1×(0.6〜1.0)のリードに形成されている請求項1に記載の指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子。
  3. 上記指詰め防止位置Xから障子が閉鎖するまでのリードLzは、上向き力をアシストするようLz=Lx−1×(1.0〜1.5)のリードに形成されている請求項2に記載の指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子。
  4. 上記スパイラルロッドのスパイラル部のリードは障子の全開状態から閉鎖状態に向かって、全開状態のスパイラル部のリードL1からLx−2番目まで公差dとした等差数列的に増加し、該リードLx−2に続く指詰め防止位置Xの手前のスパイラル部のリードLx−1は、上記Lx−2の公差dよりも大きくし、指詰め防止位置XのリードLxは、上記リードLx−2に対し、Lx=Lx―2×(0.6〜1.0)のリードに形成されている請求項1に記載の指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子。
  5. 上記指詰め防止位置Xから障子が閉鎖するまでのリードLzは、上向き力をアシストするようLz=Lx−2×(1.0〜1.5)のリードに形成されている請求項4に記載の指詰め防止機能を備えた上げ下げ障子。
  6. 窓枠に対して上げ下げ可能に設けた障子に上向きの力を作用させて障子による下向きの重量とバランスさせるようにしたバランサー装置であって、上記バランサー装置は、筒状のケースと、該ケースの先端側に回転可能に設けられスリット状のねじ部を有する筒状の回転ガイドと、該回転ガイドのねじ部に螺合状態で貫通するスパイラル部を有し上記ケースから引き出し可能に設けられたスパイラルロッドと、該スパイラルロッドの外周に嵌挿され一端を上記ケースの基端部に固定し他端を上記回転ガイドに連結した捻りコイルばねを具備し、上記スパイラルロッドのスパイラル部のリードは障子の全開状態から閉鎖状態に向かって徐々に増加し、上記障子の下框と窓枠の下枠間に指詰め防止間隙を存する指詰め防止位置まで障子が降下した位置でのスパイラル部のリードを、該指詰め防止位置に対応する位置の手前のスパイラル部のリード1と同じ若しくは少ないリードに形成し、指詰め防止位置でバランサー装置による上向きの力をそれ以前よりも大きくして障子の降下を制動するようにしたことを特徴とする上げ下げ障子のバランサー装置。
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