JP2012152922A - スクリーン印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリエーション豊かにツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現するスクリーン印刷物を提供する。
【解決手段】基材1の表面側に、不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部2と、前記ベース色部2に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部3と、前記ヘアライン印刷部3に重ねて透明インキのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部4とを有する構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、メタリック調ヘアライン模様を有するスクリーン印刷物及びスクリーン印刷方法に関する。
メタリック調のヘアラインを印刷したものとして、メタリックインキを用いて透明なプラスチック板の裏面に、スモークインキによるヘアライン模様のデザイン層、ベタ塗りのメタリックインキによるメタル地色層、ベタ塗りの不透明インキによる隠ぺい層の順に有する裏刷りの印刷物や、メタリックインキを用いて透明なプラスチック板の表面に、ベタ塗りのメタリックインキによるメタル地色層、スモークインキによるヘアライン模様のデザイン層の順に有する表刷りの印刷物が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3430069号公報
しかし、従来の表刷りではヘアライン模様にツヤ感が出ず、ツヤ感のあるヘアライン模様を実現するには透明基材を使用して裏刷りする必要があるという問題があった。ツヤ感のあるヘアライン模様を実現するには、裏刷りのため基板に一定の厚みを要するという問題があった。
また、裏刷りでも表刷りでも、従来は一方の面が不透明なベタ塗りであるため、基材の片面からしか加飾部分のヘアライン模様が見えないという問題があった。
また、ベタ塗りのベース色であるメタル地色層はいわゆるメタリックインキによる印刷でないと、ヘアライン模様がメタリック調に見えないという問題があった。メタリックインキは色が限定されるため、バリエーションが乏しく、需要者の多様なニーズに答えられないという問題があった。さらに、メタリックインキは通常のインキの5〜8倍の価格で、非常に高価であるためコストがかさむという問題があった。
昨今、金属でも汎用品以外は製造中止の傾向が発生している。さらには、通称アルポリと言われる、面材がアルミニウムであるアルミ樹脂複合板(樹脂はポリエチレンや発泡ポリエチレン等)でも、表面を研磨する等によりヘアライン加工するものは製造中止となっている。一方、顧客の求めは多様化・小ロット化している。しかし、メタリック調ヘアライン模様の基材は透明アクリル板に限定されていたため、汎用品でない金属の模様を有する金属製の板を所望された場合、顧客の求めに合った金属板を提供するのにコストがかさみ、また廃棄物も多くなるという問題があった。
そこで、本発明は、バリエーション豊かにツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現するスクリーン印刷物及びスクリーン印刷方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、基材の表面側に、不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部と、前記ベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部と、前記ヘアライン印刷部に重ねて透明インキのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部とを有することを特徴とするスクリーン印刷物を提供する。ツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現できる。また、メタリック調インキの色を多様にできるのでバリエーションが豊かになる。
さらに、基材の裏面側に、不透明インキのベタ印刷で形成される第2のベース色部と、前記第2のベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成される第2のヘアライン印刷部と、前記第2のヘアライン印刷部に重ねて透明インキのベタ印刷で形成される第2の透明ベタ印刷部とを有することが好ましい。ヘアライン模様が表面からも裏面からも見え、さらに表面側と裏面側とを別の模様にすることも可能である。
前記基材が塩化ビニル素材であって、前記不透明インキ及び前記メタリック調インキ及び前記透明インキのいずれもが塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキであることが好ましい。印刷特性が良く安価でありながら高級感を実現できる。あるいは、前記基材がアルミ樹脂複合素材であって、前記不透明インキ及び前記メタリック調インキ及び前記透明インキのいずれもがアクリルポリオール系インキであることが好ましい。印刷特性が良く比較的安価な金属板でありながら高級感を実現できる。
前記透明ベタ印刷部に重ねて、模様の印刷で形成される加飾印刷部を有することが好ましい。模様は文字でもパターンでもまたその両方でもよい。模様が浮き上がって立体感をもって見える。
本発明の第2の態様は、透明な基材の裏面側に、銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部、前記ヘアライン印刷部に重ねて不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部と、前記ベース色部に重ねて白色インキのベタ印刷で形成される白ベタ印刷部、前記白ベタ印刷部に重ねて灰色インキのベタ印刷で形成される濃いグレー印刷部とを有することを特徴とするスクリーン印刷物を提供する。ツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現できる。また、メタリック調インキの色を多様にできるのでバリエーションが豊かになる。また、工程数が少ないのでコスト削減を可能とする。
さらに、前記濃いグレー印刷部に重ねて、不透明インキのベタ印刷で形成される第2のベース色部と、前記第2のベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成される第2のヘアライン印刷部、前記第2のヘアライン印刷部に重ねて透明インキのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部とを有することが好ましい。ヘアライン模様が表面からも裏面からも見え、さらに表面側と裏面側とを別の模様にすることも可能である。
前記基材がポリエチレンテレフタレート素材であって、前記不透明インキ及び前記混合インキ及び前記白色インキ及び前記灰色インキのいずれもがポリエステル系インキであることが好ましい。さらに、前記基材がポリエチレンテレフタレート素材であって、前記透明インキがポリエステル系インキであることが好ましい。あるいは、前記基材がアクリル素材であって、前記不透明インキ及び前記メタリック調インキ及び前記白色インキ及び前記灰色インキのいずれもが塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキであることが好ましい。さらに、前記基材がアクリル素材であって、前記透明インキが塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキであることが好ましい。メタリックインキの8分の1から5分の1程度のインキを用いて、調色によりあらゆる色を表現できる。したがって、需要者の多様なニーズに安価に答えることができる。
さらに前記基材の表面側に、模様の印刷で形成される加飾印刷部を有することが好ましい。あるいは、前記透明ベタ印刷部に重ねて、模様の印刷で形成される加飾印刷部を有することが好ましい。模様は文字でもパターンでもまたその両方でもよい。模様が浮き上がって立体感をもって見える。
本発明の第3の態様は、基材の表面側に、不透明インキをベタ版で印刷して乾燥させベース色部を形成するステップ、次に、前記ベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキをライン版で印刷して乾燥させヘアライン印刷部を形成するステップ、次に、前記ヘアライン印刷部に重ねて透明インキをベタ版で印刷して乾燥させ透明ベタ印刷部を形成するステップを含むことを特徴とするスクリーン印刷方法を提供する。バリエーション豊かにツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現する。
本発明の第4の態様は、基材の裏面側に、銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキをライン版で印刷して乾燥させヘアライン印刷部を形成するステップ、次に、不透明インキをベタ版で印刷して乾燥させベース色部を形成するステップ、次に、前記ベース色部に重ねて白色インキをベタ版で印刷して乾燥させ白ベタ印刷部を形成するステップ、次に、前記白ベタ印刷部に重ねて灰色インキをベタ版で印刷して乾燥させ濃いグレー印刷部を形成するステップを含むことを特徴とするスクリーン印刷方法を提供する。バリエーション豊かにツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現する。また、工程数が少ないのでコスト削減を可能とする。さらに、不透明インキをベタ版で印刷して乾燥させ第2のベース色部を形成するステップ、次に、前記第2のベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキをライン版で印刷して乾燥させ第2のヘアライン印刷部を形成するステップ、次に、前記第2のヘアライン印刷部に重ねて透明インキをベタ版で印刷して透明ベタ印刷部を形成するステップを含むことが好ましい。加飾部分のヘアライン模様が表面からも裏面からも見え、さらに表面側と裏面側とを別の模様にすることも可能である。
本発明のスクリーン印刷物によれば、バリエーション豊かにツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現する。
本発明の実施例1のスクリーン印刷物の説明図である。 本発明の実施例2のスクリーン印刷物の説明図である。 本発明の実施例3のスクリーン印刷物の説明図である。 本発明の実施例4のスクリーン印刷物の説明図である。
以下、本発明のスクリーン印刷物の一実施形態について、実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1のスクリーン印刷物の説明図である。本発明の実施例1のスクリーン印刷物7Aは、表刷り片面印刷であり、基材1Aの表面側に、不透明インキAのベタ印刷で形成されるベース色部2Aと、前記ベース色部2Aに重ねて銀粉に有色イ
ンキAを混合したメタリック調インキAのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部3Aと、前記ヘアライン印刷部3Aに重ねて透明インキAのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部4Aとを有する。
実施例1のスクリーン印刷物7Aは次のように作製した。
ベタ版をスクリーン印刷機に取り付け、基材1Aとして、表面と裏面を平滑面とした厚み5.0mmの白色塩化ビニル板を、被印刷面である表面側を上にして印刷位置に置いた。なお、実施例1では、基材1Aは板材としたが、凹凸があっても、成型品や立体物であってもよく、ステッカーのように薄いものでも良く、また、色も、白以外に赤や緑など自由な色や柄とすることができ、限定されない。従来のヘアライン印刷と異なり、基材が透明であることを要しない。
不透明インキAとして、有色の塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキ(VARシリーズ391(藍色):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いて基材1Aにベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。不透明インキAの色は、赤、青、黄、紫、白、黒など30種以上の色の中から選択でき、また混合して調色もできる。従来のヘアライン印刷と異なり、色を白又は黒に限定されない。透明インキAの色がスクリーン印刷物7Aのベース色となる。加熱乾燥を要するインキの場合は、乾燥釜にて加熱して乾燥する。ここで形成された印刷層をベース色部2Aとする。
次に、ヘアラインの模様を形成するためのライン版をスクリーン印刷機に取り付け、基材1Aを、ベース色部2Aが印刷された側を上にして印刷位置に置いた。
銀粉(ロトス銀:株式会社ミノグループ製)と有色インキAとを混合し、メタリック調インキAを作製した。銀粉100重量部に対し有色インキAを400〜700重量部の割合で混合することが好ましい。有色インキAとして、有色の塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキ(VARシリーズ391(藍色):帝国インキ製造株式会社製)を使用した。有色インキAについても、不透明インキAと同様、色は、赤、青、黄、紫、白、黒など30種以上の色の中から選択でき、また混合して調色もできる。したがって、微妙な色の要求にも応じることができる。銀粉としては、球状、針状、平板状、不定形等であってもよく、スキージでインキを印刷する際に版のメッシュを通過する大きさであれば形状は問わない。なお、細かい方が印刷物の風合いが良く意匠性が増す。
メタリック調インキAを、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いてベース色部2Aの上からヘアライン印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。従来のヘアライン印刷と異なり、自由に色をつけたヘアラインを印刷することができる。有色インキAを含むメタリック調インキAの色がスクリーン印刷物7Aのヘアラインの色となる。ここで形成された印刷層をヘアライン印刷部3Aとする。
次に、ベタ版をスクリーン印刷機に取り付け、基材1Aを、ヘアライン印刷部3Aが印刷された側を上にして印刷位置に置いた。
透明インキAとして、透明な塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキ(VARシリーズ000(メジウム):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いてヘアライン印刷部3Aの上からベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。加熱乾燥を要するインキの場合は、乾燥釜にて加熱して乾燥する。透明インキAの色がスクリーン印刷物7Aのツヤを演出する。ここで形成された印刷層を透明ベタ印刷部4Aとする。従来のヘアライン印刷と異なり、表刷りでツヤ感のあるヘアラインを実現させ、かつ、透明ベタ印刷部4Aでヘアライン印刷部3Aをコートするため、耐久性が向上した。封止効果と彩度・輝度向上を併せ持ち、紫外線による劣化や酸化を防止し印刷物の耐光性を向上させた。
実施例1によれば、ヘアラインに影ができて、研磨加工跡のある輝きのある金属質表面であるかの印象を与えることができ、さらに自由な色のヘアラインとすることができ、ヘアライン印刷部とベース色部との色の組み合わせにより影の深さや全体の印象に変化を持たせることができる。ベース色部やヘアライン印刷部に加色を実現することによりヘアラインが明確に見え金属感やクリア感を増すことができた。
実施例1では、ベタ版、ライン版ともに50〜300メッシュのスクリーンを用い、ベタ版、ライン版ともに50〜300メッシュのスクリーンを用い、各印刷層は厚みを5〜100μmで形成したが、メッシュや厚みはこれに限定されない。ヘアラインは10〜100μm幅としたが、これに限定されない。
{効果}
本発明の実施例1によれば、バリエーション豊かにツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現する。
より詳細には、表刷りでツヤ感があるヘアライン模様が実現できる。また、基材は、透明なアクリル板に限らず、透明・不透明を問わず、また、アクリル板のみならず他のプラスチック板、さらには金属板をも使用できる。さらに、ステッカーのような薄物であっても、表刷りで、ツヤ感のあるヘアライン模様を実現できる。
また、ベタ塗りのベース色層には、値段がメタリックインキの8分の1から5分の1程度のインキを用いて、調色によりあらゆる色を表現できる。したがって、高価なメタリックインキを使用せずに済み、コストが下がる。また多様なメタリック調ヘアライン模様を実現できる。よって、需要者の多様なニーズに安価に答えることができる。
製造が中止されていたり汎用品でないような金属の模様を有する金属製の板を所望された場合でも、汎用品の金属に所望のヘアライン模様を加飾して、顧客の求めに合った模様の金属板を提供することができる。これにより、不要な物を生産しないで済むので、無駄なコストを削減することができ、かつエコロジーにも貢献できる。
また、平面のみならず曲面や特殊形状、成型品に対しても印刷が可能である。
さらに、透明印刷層を最も外側に設けてあるので、透明印刷層がコート層となり耐久性が付加される。
(変形例1−1)
なお、実施例1のスクリーン印刷物7Aでは、3層の印刷であったが、さらに、透明ベタ印刷部4Aの上から、不透明なインキで文字やパターンをスクリーン印刷して乾燥させて、模様の印刷で形成される加飾印刷部を形成してもよい。加飾印刷部を形成すると、加飾印刷部の文字やパターンが浮き出て立体的に見える効果が付与された。
(変形例1−2)
また、青や赤などの色付きヘアラインでなくシルバー色のヘアラインの模様としたい場合は、実施例1のヘアライン印刷部3Aで、有色インキAの代わりに透明メジウムAとして、透明な塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキ(VARシリーズ000(メジウム):帝国インキ製造株式会社製)を用いるとともに、ベース色部2Aで、不透明インキAとして、濃いグレー色の塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキ(VARシリーズ911(墨色):帝国インキ製造株式会社製)に銀粉(ロトス銀:株式会社ミノグループ製)を混合したメタリック調グレーインキを用いた。かかるメタリック調グレーインキにおいて、銀粉100重量部に対し、濃いグレー色の塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキを、400〜700重量部の割合で混合することが好ましい。
(変形例1−3)
また、実施例1においては、基材1Aは塩化ビニル製としたが、基材は、アルミニウムやステンレスなどの金属製でも、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂やポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂やポリエチレンやポリプロピレンやポリカーボネートなどのプラスチック製でも、また複合材料でもよい。基材が塩化ビニル製としたときは、印刷する全てのインキを塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキとすることが好ましい。また、基材を、面材がアルミニウムであるアルミ樹脂複合板とした場合、印刷する全てのインキをアクリルポリオール系インキとすることが好ましい。例えば白色のアルミ樹脂複合板(アルポリック(ホワイト):三菱樹脂株式会社製)に対しアクリルポリオール系インキ(POSシリーズ:帝国インキ製造株式会社製)が挙げられる。これらの組み合わせによって、膨れや割れ、にじみなどがなく印刷特性が良好でヘアラインがくっきり見えるスクリーン印刷物を実現できた。
図2は、本発明の実施例2のスクリーン印刷物の説明図である。本発明の実施例2のスクリーン印刷物7Bは、実施例1の基材1Aの裏面側にさらに印刷を施して両面から模様が見えるものであり、詳細には、基材1Aの表面側に、不透明インキAのベタ印刷で形成されるベース色部2Aと、ベース色部2Aに重ねて銀粉に有色インキA又は透明メジウムAを混合したメタリック調インキAのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部3Aと、ヘアライン印刷部3Aに重ねて透明インキAのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部4Aとを有し、さらに、基材1Aの裏面側に、不透明インキBのベタ印刷で形成されるベース色部2Bと、ベース色部2Bに重ねて銀粉に有色インキB又は透明メジウムBを混合したメタリック調インキBのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部3Bと、ヘアライン印刷部3Bに重ねて透明インキBのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部4Bとを有する。
実施例2のスクリーン印刷物7Bは次のように作製された。
スクリーン印刷機に、実施例1のスクリーン印刷物7Aを裏返して被印刷面である基材1Aの裏面側を上にして印刷位置に置いた。
不透明インキBとして、有色の塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキ(VARシリーズ163(赤色):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いて基材1Aにベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。不透明インキBの色も不透明インキAと同様多数の色から選択でき、調色もできる。従来の裏刷りヘアライン印刷と異なり、基材1Aに直接ヘアライン印刷を行わない。不透明インキAの色がスクリーン印刷物7Bの表側のベース色となり、不透明インキBの色がスクリーン印刷物7Bの裏側のベース色となる。加熱乾燥を要するインキの場合は、乾燥釜にて加熱して乾燥する。ここで形成された印刷層をベース色部2Bとする。不透明インキAと不透明インキBは色が同じでも異なっていてもよい。
次に、ヘアラインの模様を形成するためのライン版をスクリーン印刷機に取り付け、基材1Aを、ベース色部2Bが印刷された側を上にして印刷位置に置いた。
銀粉(ロトス銀:株式会社ミノグループ製)と有色インキBとを混合し、メタリック調インキBを作製した。実施例2においてはメタリック調インキBをメタリック調インキAと同じとしたが、異なる色であってもよい。
メタリック調インキBを、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いてベース色部2Bの上からヘアライン印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。従来のヘアライン印刷と異なり、自由に色をつけたヘアラインを印刷することができる。有色インキAを含むメタリック調インキBの色がスクリーン印刷物7Bの裏側のヘアラインの色となる。ここで形成された印刷層をヘアライン印刷部3Bとする。
次に、ベタ版をスクリーン印刷機に取り付け、基材1Aを、ヘアライン印刷部3Bが印刷された側を上にして印刷位置に置いた。
透明インキBとして、透明な塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキ(VARシリーズ000(メジウム):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いてヘアライン印刷部3Bの上からベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。加熱乾燥を要するインキの場合は、乾燥釜にて加熱して乾燥する。透明インキBの色がスクリーン印刷物7Bの裏面側のツヤを演出する。ここで形成された印刷層を透明ベタ印刷部4Bとする。従来のヘアライン印刷と異なり、基材の両面でツヤ感のあるヘアラインを実現させ、かつ、透明ベタ印刷部4Bでヘアライン印刷部3Bをコートするため、耐久性が向上した。封止効果と彩度・輝度向上を併せ持ち、紫外線による劣化や酸化を防止し印刷物の耐光性を向上させた。
実施例2では、ベタ版、ライン版ともに50〜300メッシュのスクリーンを用い、各印刷層は厚みを5〜100μmで形成したが、メッシュや厚みはこれに限定されない。ヘアラインは10〜100μm幅としたが、これに限定されない。
{効果}
本発明の実施例2によれば、上述した実施例1の効果に加え、加飾部分のヘアライン模様が表面からも裏面からも見え、さらに表面側と裏面側とを別の模様にすることも可能となり、低いコストでバリエーションが豊かになった。
(変形例2−1)
なお、実施例2のスクリーン印刷物7Bでは、基材の表面3層、裏面3層の両面印刷であったが、さらに、透明ベタ印刷部4Bの上から、不透明なインキで文字やパターンをスクリーン印刷して乾燥させて、模様の印刷で形成される加飾印刷部を形成してもよい。その文字やパターンが浮き上がって立体感をもって見える効果を付与できる。
また、裏面側をシルバー色のヘアラインの模様としたい場合は、変形例1−2で示したように、有色インキBの代わりに透明メジウムとし、不透明インキBをメタリック調グレーインキとすることが好ましい。基材とインキの組み合わせの点も、裏面側のインキについても表面側のインキと同じである。
図3は、本発明の実施例3のスクリーン印刷物の説明図である。本発明の実施例3のスクリーン印刷物7Cは、裏刷り片面印刷であり、透明な基材1Cの裏面側に、銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部3C、ヘアライン印刷部3Cに重ねて不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部2Cと、ベース色部2Cに重ねて白色インキのベタ印刷で形成される白ベタ印刷部5C、白ベタ印刷部5Cに重ねて灰色インキのベタ印刷で形成される濃いグレー印刷部6Cとを有する。
実施例3のスクリーン印刷物7Cは次のように作製された。
ヘアラインの模様を形成するためのライン版をスクリーン印刷機に取り付け、基材1Cとして、表面と裏面を平滑面とした厚み0.5mmの無色透明なポリエチレンテレフタレート(PET)板を、被印刷面である裏面側を上にして印刷位置に置いた。なお、実施例3では、基材1Cは板材としたが、凹凸があっても、成型品や立体物であってもよく、ステッカーのように薄いものでも良く、また、無色透明の他、着色透明でもよい。
銀粉(ロトス銀:株式会社ミノグループ製)と有色インキCとを混合し、メタリック調インキCを作製した。銀粉100重量部に対し有色インキCを400〜700重量部の割合で混合することが好ましい。有色インキCとして、有色のポリエステル系インキ(EGシリーズ420(浅葱色):帝国インキ製造株式会社製)を使用した。有色インキCについても、不透明インキAと同様、色は、赤、青、黄、紫、白、黒など30種以上の色の中から選択でき、また混合して調色もできる。したがって、微妙な色の要求にも応じることができる。銀粉としては、球状、針状、平板状、不定形等であってもよく、スキージでインキを印刷する際に版のメッシュを通過する大きさであれば形状は問わない。
メタリック調インキCを、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いて基材1C上からヘアライン印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。従来のヘアライン印刷と異なり、自由に色をつけたヘアラインを印刷することができる。有色インキCを含むメタリック調インキCの色がスクリーン印刷物7Cのヘアラインの色となる。ここで形成された印刷層をヘアライン印刷部3Cとする。
次に、不透明インキCとして、有色のポリエステル系インキ(EGシリーズ221(黄色):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いてヘアライン印刷部3Cに重ねてベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。不透明インキCの色も不透明インキAと同様多数の色から選択でき、調色もできる。不透明インキCの色がスクリーン印刷物7Cのベース色となる。加熱乾燥を要するインキの場合は、乾燥釜にて加熱して乾燥する。ここで形成された印刷層をベース色部2Cとする。従来の裏刷り印刷と異なり、ベース色部にメタリックインキを用いないため、コストが安くなる。また、ベース色部の色がヘアライン印刷部の色と同じにする必要のあった従来の裏刷り印刷と異なり、ベース色部の色をヘアライン印刷部の色を別の色とすることによって、バリエーションが豊かになる。不透明インキCと有色インキCは別の色である他、色が同じでもよい。
次に、ベース色部2Cに重ねて白色インキCのベタ印刷を行った。白色インキCとして、白色のポリエステル系インキ(EGシリーズ611(白色コンク):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いてベース色部2Cに重ねてベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。ここで形成された印刷層を白ベタ印刷部5Cとする。
次に、白ベタ印刷部5Cに重ねて灰色インキCのベタ印刷を行った。灰色インキCとして、灰色のポリエステル系インキ(EGシリーズ911(墨色):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いて白ベタ印刷部5Cに重ねてベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。ここで形成された印刷層を濃いグレー印刷部6Cとする。
基材1Cの表面からの入射光は、基材1Cを透過し、白ベタ印刷部5Cで反射する。これによりヘアラインに影ができて、研磨加工跡のある輝きのある金属質表面であるかの印象を与えることができ、さらに自由な色のヘアラインとすることができ、ヘアライン印刷部とベース色部との色の組み合わせにより影の深さや全体の印象に変化を持たせることができた。また、従来の裏刷り印刷より製造工程が少なくなるため、コスト削減を実現できた。ベース色部やヘアライン印刷部に加色を実現することによりヘアラインが明確に見え金属感やクリア感を増すことができた。
実施例3では、ベタ版、ライン版ともに50〜300メッシュのスクリーンを用い、各印刷層は厚みを5〜100μmで形成したが、メッシュや厚みはこれに限定されない。ヘアラインは10〜100μm幅としたが、これに限定されない。
{効果}
本発明の実施例3によれば、バリエーション豊かにツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現する。
より詳細には、安価にツヤ感があるヘアライン模様が実現できる。また、基材は、透明であればアクリル板のみならず他のプラスチック板も使用できる。さらに、ステッカーのような薄物であっても、安価にツヤ感のあるヘアライン模様を実現できる。
ベタ塗りのベース色層には、メタリックインキの8分の1から5分の1程度のインキを用いて、調色によりあらゆる色を表現できる。したがって、高価なメタリックインキを使用せずに済み、コストが下がる。また多様なメタリック調ヘアライン模様を実現できる。よって、需要者の多様なニーズに安価に答えることができる。
また、平面のみならず曲面や特殊形状、成型品に対しても印刷が可能である。
裏刷りでは、従来はベタ塗りのメタリックインクの層が必要であったが、これが不要であるため、コストが削減できる。また、工程数が少ないのでさらにコスト削減を可能とする。
(変形例3−1)
なお、実施例3のスクリーン印刷物7Cでは、3層の印刷であったが、さらに、基材1Cの表面上に、不透明なインキで文字やパターンをスクリーン印刷して乾燥させて、模様の印刷で形成される加飾印刷部を形成してもよい。加飾印刷部を形成すると、加飾印刷部の文字やパターンが浮き出て立体的に見える効果が付与された。
(変形例3−2)
また、青や赤などの色付きヘアラインでなくシルバー色のヘアラインの模様としたい場合は、実施例3のヘアライン印刷部3Cで、有色インキCの代わりに透明メジウムCとして、透明なポリエステル系インキ(EGシリーズ000(メジウム):帝国インキ製造株式会社製)を用いるとともに、ベース色部2Cで、不透明インキC´として、濃いグレー色のアクリル系インキ(EGシリーズ911(墨色):帝国インキ製造株式会社製)に銀粉(ロトス銀:株式会社ミノグループ製)を混合したメタリック調グレーインキを用いた。かかるメタリック調グレーインキにおいて、銀粉100重量部に対し、濃いグレー色のアクリル系インキを、400〜700重量部の割合で混合することが好ましい。
(変形例3−3)
また、実施例3においては、基材1Cはポリエチレンテレフタレート製としたが、基材は、透明であれば、アクリル樹脂やポリエチレンやポリプロピレンやポリカーボネートなど、他のプラスチック製でもよい。基材がアクリル製としたときは、印刷する全てのインキを塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキとすることが好ましい。例えば透明アクリル樹脂複合板に対し塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキ(VARシリーズ:帝国インキ製造株式会社製)が挙げられる。これらの組み合わせによって、膨れや割れ、にじみなどがなく印刷特性が良好でヘアラインがくっきり見えるスクリーン印刷物を実現できた。
{構成}
図4は、本発明の実施例4のスクリーン印刷物の説明図である。本発明の実施例4のスクリーン印刷物7Dは、実施例3の濃いグレー印刷部の裏面側(外側)にさらに印刷を施して両面から模様が見えるものであり、詳細には、透明な基材1Cの裏面側に、銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部3C、ヘアライン印刷部3Cに重ねて不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部2Cと、ベース色部2Cに重ねて白色インキのベタ印刷で形成される白ベタ印刷部5C、白ベタ印刷部5Cに重ねて灰色インキのベタ印刷で形成される濃いグレー印刷部6Cとを有し、さらに、濃いグレー印刷部6Cに重ねて、不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部2Dと、ベース色部2Dに重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部3D、ヘアライン印刷部3Dに重ねて透明インキのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部4Dとを有する。
実施例4のスクリーン印刷物7Dは次のように作製された。
スクリーン印刷機に、実施例3のスクリーン印刷物7Cの裏面側、すなわち基材1Cの濃いグレー印刷部6Cが印刷された側を上にして印刷位置に置いた。
不透明インキDとして、有色のポリエステル系インキ(EGシリーズ221(黄色):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いて6Cの上にベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。不透明インキDの色も不透明インキAと同様多数の色から選択でき、調色もできる。従来の裏刷りヘアライン印刷と異なり、濃いグレー印刷部6Cにさらに重ねて印刷を施す。不透明インキCの色がスクリーン印刷物7Cの表側から見えるベース色となり、不透明インキDの色がスクリーン印刷物7Bの裏側から見えるベース色となる。加熱乾燥を要するインキの場合は、乾燥釜にて加熱して乾燥する。ここで形成された印刷層をベース色部2Dとする。不透明インキCと不透明インキDは色が同じでも異なっていてもよい。
次に、ヘアラインの模様を形成するためのライン版をスクリーン印刷機に取り付け、基材1Cのベース色部2Dが印刷された側を上にして印刷位置に置いた。
銀粉(ロトス銀:株式会社ミノグループ製)と有色インキDとを混合し、メタリック調インキDを作製した。実施例4においてはメタリック調インキDをメタリック調インキCと同じとしたが、異なる色であってもよい。
メタリック調インキDを、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いてベース色部2Dの上からヘアライン印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。従来のヘアライン印刷と異なり、自由に色をつけたヘアラインを印刷することができる。有色インキDを含むメタリック調インキDの色がスクリーン印刷物7Dの裏側から見えるヘアラインの色となる。ここで形成された印刷層をヘアライン印刷部3Dとする。
次に、ベタ版をスクリーン印刷機に取り付け、基材1Cを、ヘアライン印刷部3Dが印刷された側を上にして印刷位置に置いた。
透明インキDとして、透明なポリエステル系インキ(EGシリーズ000(メジウム):帝国インキ製造株式会社製)を、粘度調整して版の上に置き、スキージを用いてヘアライン印刷部3Dの上からベタ印刷し、乾燥用ラックで乾燥させた。加熱乾燥を要するインキの場合は、乾燥釜にて加熱して乾燥する。透明インキDの色がスクリーン印刷物7Dの裏面側のツヤを演出する。ここで形成された印刷層を透明ベタ印刷部4Dとする。従来のヘアライン印刷と異なり、基材の両面でツヤ感のあるヘアラインを実現させ、かつ、透明ベタ印刷部4Dでヘアライン印刷部3Dをコートするため、耐久性が向上した。封止効果と彩度・輝度向上を併せ持ち、紫外線による劣化や酸化を防止し印刷物の耐光性を向上させた。
実施例4では、ベタ版、ライン版ともに50〜300メッシュのスクリーンを用い、各印刷層は厚みを5〜100μmで形成したが、メッシュや厚みはこれに限定されない。ヘアラインは10〜100μm幅としたが、これに限定されない。
{効果}
本発明の実施例4によれば、上述した実施例3の効果のほか、裏刷りのみで基材の両面にツヤ感のあるヘアライン模様が実現できる。表面側と裏面側とを別の模様にすることも可能である。
さらに、透明印刷層を最も外側に設けてあるので、透明印刷層がコート層となり耐久性が付加される。
(変形例4−1)
なお、実施例4のスクリーン印刷物7Dでは、基材の裏面3層プラス3層で、基材の両面から見えるヘアライン印刷であったが、さらに、透明ベタ印刷部4Dの上から、不透明なインキで文字やパターンをスクリーン印刷して乾燥させて、模様の印刷で形成される加飾印刷部を形成してもよい。加飾印刷部を形成すると、裏面からみても加飾印刷部の文字やパターンが浮き出て立体的に見える効果が付与された。
(変形例4−2)
また、裏面側から見える方をシルバー色のヘアラインの模様としたい場合は、変形例3−2で示したように、有色インキDの代わりに透明メジウムとし、不透明インキDをメタリック調グレーインキとすることが好ましい。基材とインキの組み合わせの点も、裏面側から見えるインキについても表面側から見えるインキと同じである。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々と変形実施が可能である。また、上記各実施の形態の構成要素を発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることができる。
1 基材
2 ベース色部
3 ヘアライン印刷部
4 透明ベタ印刷部
5 白ベタ印刷部
6 濃いグレー印刷部
7 スクリーン印刷物
本発明の第の態様は、透明な基材の裏面側に、銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部、前記ヘアライン印刷部に重ねて不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部と、前記ベース色部に重ねて白色インキのベタ印刷で形成される白ベタ印刷部、前記白ベタ印刷部に重ねて灰色インキのベタ印刷で形成される濃いグレー印刷部とを有することを特徴とするスクリーン印刷物を提供する。ツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現できる。また、メタリック調インキの色を多様にできるのでバリエーションが豊かになる。また、工程数が少ないのでコスト削減を可能とする。
本発明の第の態様は、基材の裏面側に、銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキをライン版で印刷して乾燥させヘアライン印刷部を形成するステップ、次に、不透明インキをベタ版で印刷して乾燥させベース色部を形成するステップ、次に、前記ベース色部に重ねて白色インキをベタ版で印刷して乾燥させ白ベタ印刷部を形成するステップ、次に、前記白ベタ印刷部に重ねて灰色インキをベタ版で印刷して乾燥させ濃いグレー印刷部を形成するステップを含むことを特徴とするスクリーン印刷方法を提供する。バリエーション豊かにツヤ感のあるヘアライン模様を小ロットでも安価で実現する。また、工程数が少ないのでコスト削減を可能とする。さらに、不透明インキをベタ版で印刷して乾燥させ第2のベース色部を形成するステップ、次に、前記第2のベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキをライン版で印刷して乾燥させ第2のヘアライン印刷部を形成するステップ、次に、前記第2のヘアライン印刷部に重ねて透明インキをベタ版で印刷して透明ベタ印刷部を形成するステップを含むことが好ましい。加飾部分のヘアライン模様が表面からも裏面からも見え、さらに表面側と裏面側とを別の模様にすることも可能である。
前記基材がポリエチレンテレフタレート素材であって、前記不透明インキ及び前記メタリック調インキ及び前記白色インキ及び前記灰色インキのいずれもがポリエステル系インキであることが好ましい。さらに、前記基材がポリエチレンテレフタレート素材であって、前記透明インキがポリエステル系インキであることが好ましい。あるいは、前記基材がアクリル素材であって、前記不透明インキ及び前記メタリック調インキ及び前記白色インキ及び前記灰色インキのいずれもが塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキであることが好ましい。さらに、前記基材がアクリル素材であって、前記透明インキが塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキであることが好ましい。メタリックインキの8分の1から5分の1程度のインキを用いて、調色によりあらゆる色を表現できる。したがって、需要者の多様なニーズに安価に答えることができる。

Claims (16)

  1. 基材の表面側に、不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部と、前記ベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部と、前記ヘアライン印刷部に重ねて透明インキのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部とを有することを特徴とするスクリーン印刷物。
  2. さらに、基材の裏面側に、不透明インキのベタ印刷で形成される第2のベース色部と、前記第2のベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成される第2のヘアライン印刷部と、前記第2のヘアライン印刷部に重ねて透明インキのベタ印刷で形成される第2の透明ベタ印刷部とを有することを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷物。
  3. 前記基材が塩化ビニル素材であって、前記不透明インキ及び前記メタリック調インキ及び前記透明インキのいずれもが塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキであることを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷物。
  4. 前記基材がアルミ樹脂複合素材であって、前記不透明インキ及び前記メタリック調インキ及び前記透明インキのいずれもがアクリルポリオール系インキであることを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷物。
  5. 前記透明ベタ印刷部に重ねて、模様の印刷で形成される加飾印刷部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のスクリーン印刷物。
  6. 透明な基材の裏面側に、銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成されるヘアライン印刷部、前記ヘアライン印刷部に重ねて不透明インキのベタ印刷で形成されるベース色部と、前記ベース色部に重ねて白色インキのベタ印刷で形成される白ベタ印刷部、前記白ベタ印刷部に重ねて灰色インキのベタ印刷で形成される濃いグレー印刷部とを有することを特徴とするスクリーン印刷物。
  7. 前記濃いグレー印刷部に重ねて、不透明インキのベタ印刷で形成される第2のベース色部と、前記第2のベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキのヘアライン印刷で形成される第2のヘアライン印刷部、前記第2のヘアライン印刷部に重ねて透明インキのベタ印刷で形成される透明ベタ印刷部とを有することを特徴とする請求項6記載のスクリーン印刷物。
  8. 前記基材がポリエチレンテレフタレート素材であって、前記不透明インキ及び前記混合インキ及び前記白色インキ及び前記灰色インキのいずれもがポリエステル系インキであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のスクリーン印刷物。
  9. 前記基材がポリエチレンテレフタレート素材であって、前記透明インキがポリエステル系インキであることを特徴とする請求項7に記載のスクリーン印刷物。
  10. 前記基材がアクリル素材であって、前記不透明インキ及び前記メタリック調インキ及び前記白色インキ及び前記灰色インキのいずれもが塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のスクリーン印刷物。
  11. 前記基材がアクリル素材であって、前記透明インキが塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体・アクリル系インキであることを特徴とする請求項7に記載のスクリーン印刷物。
  12. さらに前記基材の表面側に、模様の印刷で形成される加飾印刷部を有することを特徴とする請求項6又は請求項7記載のスクリーン印刷物。
  13. 前記透明ベタ印刷部に重ねて、模様の印刷で形成される加飾印刷部を有することを特徴とする請求項7記載のスクリーン印刷物。
  14. 基材の表面側に、不透明インキをベタ版で印刷して乾燥させベース色部を形成するステップ、次に、前記ベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキをライン版で印刷して乾燥させヘアライン印刷部を形成するステップ、次に、前記ヘアライン印刷部に重ねて透明インキをベタ版で印刷して乾燥させ透明ベタ印刷部を形成するステップを含むことを特徴とするスクリーン印刷方法。
  15. 基材の裏面側に、銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキをライン版で印刷して乾燥させヘアライン印刷部を形成するステップ、次に、不透明インキをベタ版で印刷して乾燥させベース色部を形成するステップ、次に、前記ベース色部に重ねて白色インキをベタ版で印刷して乾燥させ白ベタ印刷部を形成するステップ、次に、前記白ベタ印刷部に重ねて灰色インキをベタ版で印刷して乾燥させ濃いグレー印刷部を形成するステップを含むことを特徴とするスクリーン印刷方法。
  16. さらに、不透明インキをベタ版で印刷して乾燥させ第2のベース色部を形成するステップ、次に、前記第2のベース色部に重ねて銀粉に有色インキ又は透明メジウムを混合したメタリック調インキをライン版で印刷して乾燥させ第2のヘアライン印刷部を形成するステップ、次に、前記第2のヘアライン印刷部に重ねて透明インキをベタ版で印刷して透明ベタ印刷部を形成するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載のスクリーン印刷方法。
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