JP2012148689A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】暖房フットモードで運転席優先空調モードが選択されたときの暖房効率を向上することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【解決手段】運転席以外に乗員がいないとき、運転席以外の吹出し流路を遮蔽し、運転席側の吹出し口のみから温調風を吹出し可能とした車両用空調装置において、吹出しモードがフットモード時、運転席側の吹出し口のみから温調風を吹出す運転席優先空調モードが選択されたとき、フェイス吹出し口からの吹出し風量を所定量だけ増加させる風量増加手段23Aを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、運転席以外に乗員がいないときに、運転席側の吹出し口のみから温調風を吹出して空調を行うことができる車両用空調装置に関するものである。
車両用空調装置は、車室内全体を空調できるようにするのが通常であるが、運転者以外に乗員がいないことが多々あることから、このような場合、運転席側空間のみを効率よく空調できるようにするため、各席に着座検知手段を設け、乗員が運転者のみと判定された場合、車室内に向けて開口されている吹出し口のうち、運転席空間以外に向けて開口されている吹出し口を吹出し口切替え手段により全て閉じ、運転席優先空調モードで空調運転を行うようにしたものが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、車室内側に配設されている空調ユニット(HVACユニット;Heating Ventilation and Air Conditioning Unit)のヒータコアに対して、PTCヒータ等の電気式温水ヒータにより加熱された温水を供給するようにした暖房システムが提供されている。このシステムは、エンジン冷却水のみによる暖房では能力が不足する場合に電気式温水ヒータを併用したり、あるいは電気自動車等のように、エンジン冷却水を暖房用熱源として利用することができない車両用の空調装置に適用されたりしている(例えば、特許文献2,3参照)。
特開2008−296717号公報 特開2001−171335号公報 特開2008−56044号公報
しかしながら、特許文献1のものでは、ヒータコアを稼働させて運転席空間を急速暖房するとき、バイレベル吹出しモードまたはフットデフロスタ吹出しモードとし、通常のバイレベル吹出しモードまたはフットデフロスタ吹出しモードよりもフット吹出し口からの吹出し風量を多くするようにしている。このため、通常の暖房モード時には、吹出しモードがフットモードとなるにもかかわらず、運転席優先の暖房運転モードには、バイレベル吹出しモードまたはフットデフロスタ吹出しモードとなることから、違和感が生じてしまうという問題があった。
一方、この違和感を解消するため、暖房モード時で運転席優先空調モードが選択されたときにも、吹出しモードをフットモードのままとした場合、運転席以外の吹出し流路が閉じられて流路抵抗が大きくなることから、通常の空調時(運転席側および助手席側の双方の吹出し口から温調風を吹出す場合)に比べ、風量が低下する。特に足元からの温風吹出しが主体の暖房フットモード時においては、絶対風量の低下によって運転者の上半身の暖房感が不足する等の課題が発生する。
また、特許文献2,3のように、温水をPTCヒータ等の電気式温水ヒータで加熱する方式の暖房システムを採用しているものにあっては、暖房フットモード時、運転席優先空調モードが選択されたとき、HVACユニット内での通路抵抗が増加し、絶対風量の低下により運転者の上半身の暖房感が不足するのみならず、絶対風量の低下によりヒータコアでの放熱量が減少し、ヒータコア出口の水温が高くなる。このため、冷媒配管やホースから外気への放熱量(熱ロス)が増加し、電気式温水ヒータでの発熱量を効率よく車室内に伝達することができなくなり、その分だけ暖房効率が悪化する等の課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、暖房フットモードで運転席優先空調モードが選択されたときの運転者の上半身の暖房感を向上し、また電気式温水ヒータ方式の暖房システムでの外気への熱ロスを低減することによって、暖房効率を向上することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の車両用空調装置は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる車両用空調装置は、運転席以外に乗員がいないとき、運転席以外の吹出し流路を遮蔽し、運転席側の吹出し口のみから温調風を吹出し可能とした車両用空調装置において、吹出しモードがフットモード時、運転席側の吹出し口のみから温調風を吹出す運転席優先空調モードが選択されたとき、フェイス吹出し口からの吹出し風量を所定量だけ増加させる風量増加手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、吹出しモードがフットモード時、運転席側の吹出し口のみから温調風を吹出す運転席優先空調モードが選択されたとき、フェイス吹出し口からの吹出し風量を所定量だけ増加させる風量増加手段を備えているため、暖房フットモード時、運転席優先空調モードが選択されたとき、風量増加手段によりフェイス吹出し口からの吹出し風量を増加させ、絶対風量の低下を防止することができるとともに、運転者の上半身に向けて適量の温風を吹出すことができる。従って、運転席優先空調モード時、運転席以外の吹出し流路が閉じられることにより流路抵抗が大きくなって圧損が増大し、特に足元からの温風吹出しが主体となる暖房フットモード時に、絶対風量が低下して運転者の上半身の暖房感が不足する事態を解消し、運転席優先空調モード時の暖房性能および暖房効率を改善することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上記の車両用空調装置において、前記フットモード時に、前記運転席優先空調モードが選択されたとき、フット吹出し口およびフェイス吹出し口から吹出される温調風の風量割合が、少なくとも7:3を上回らないことを特徴とする。
本発明によれば、フットモード時に、運転席優先空調モードが選択されたとき、フット吹出し口およびフェイス吹出し口から吹出される温調風の風量割合が、少なくとも7:3を上回らないようにされているため、フェイス吹出し口から運転者の上半身に向けて吹出される温風の風量を適量以下に保って頭寒足熱の暖房感を維持しながら、暖房フットモード時における絶対風量の低下を防止することができる。従って、頭部や顔面の火照りを抑止しつつ、運転者の上半身の暖房感不足を解消することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上述のいずれかの車両用空調装置において、前記風量増加手段が、フット吹出し流路とフェイス吹出し流路との間を開閉する、運転席側フットダンパと助手席側フットダンパとに2分されているダンパの運転席側フットダンパとされ、前記フットモード時、前記運転席優先空調モードが選択されたとき、前記運転席側フットダンパが前記フェイス吹出し流路側を所定の開度だけ開くように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、風量増加手段が、フット吹出し流路とフェイス吹出し流路との間を開閉する、運転席側フットダンパと助手席側フットダンパとに2分されているダンパの運転席側フットダンパとされ、フットモード時、運転席優先空調モードが選択されたとき、運転席側フットダンパがフェイス吹出し流路側を所定の開度だけ開くように構成されているため、暖房フットモード時に、運転席優先空調モードが選択されたとき、運転席側フットダンパを動作させ、フェイス吹出し流路側を所定の開度だけ開くことによって、フェイス吹出し口からの吹出し風量を増加させ、運転者の上半身に向けて適量の温風を吹出すことができる。従って、既設の運転席側フットダンパの制御方法を変更するだけで、ユニット構造を変更することなく、簡単に暖房フットモード時の絶対風量低下による運転者の上半身の暖房感不足を解消し、運転席優先空調モード時の暖房性能を改善することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上述のいずれかの車両用空調装置において、外気または車室内空気を取り込み、この空気をエバポレータおよび/またはヒータコアを介して温調し、車室内へと吹出すHVACユニットを備え、該HVACユニットの前記ヒータコアに供給される温水が電気式温水ヒータで加熱される方式のシステムであって、前記フットモード時、前記運転席優先空調モードが選択されたとき、前記ヒータコアの入口温水温度を通常空調時よりも低くして運転する制御手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、外気または車室内空気を取り込み、この空気をエバポレータおよび/またはヒータコアを介して温調し、車室内へと吹出すHVACユニットを備え、該HVACユニットのヒータコアに供給される温水が電気式温水ヒータで加熱される方式のシステムであって、フットモード時、運転席優先空調モードが選択されたとき、ヒータコアの入口温水温度を通常空調時よりも低くして運転する制御手段を備えているため、暖房フットモード時に、運転席優先空調モードが選択されたとき、ヒータコアの入口温水温度を通常空調時よりも低くして運転することにより、ヒータコアの能力を低減し、温水系の絶対温度レベルを下げて外気温との温度差を小さくすることができる。従って、配管/ホース等からの放熱による熱ロスを低減して暖房効率を向上し、電気式温水ヒータでの電力消費量を低減することができる。つまり、電気自動車やハイブリッド車等のように、エンジン冷却水を暖房用熱源として利用することができず、HVACユニットのヒータコアに供給される温水をPTCヒータ等の電気式温水ヒータで加熱する方式の暖房システムを採用しているものでは、暖房フットモード時に、運転席優先空調モードが選択されたとき、HVACユニット内での流路抵抗が増大し、絶対風量が低下して運転者の上半身の暖房感が不足するのみならず、風量低下によりヒータコアでの放熱量が減少してヒータコア出口の水温が高くなり、配管/ホース等からの放熱量(熱ロス)が増加して暖房効率が悪化する虞があるが、ヒータコアの入口温水温度を通常空調時よりも低くすることによって、この課題を解消することができる。この場合、ヒータコアの入口温水温度の低下により、暖房能力の低下が懸念されるが、ヒータコアを通過する風量が低下していることから、ヒータコアからの吹出し空気温度は差ほど低下せず、暖房感に与える影響は殆んどない。
本発明によると、暖房フットモード時、運転席優先空調モードが選択されたとき、風量増加手段によってフェイス吹出し口からの吹出し風量を増加させ、絶対風量の低下を防止することができるとともに、運転者の上半身に向けて適量の温風を吹出すことができるため、運転席優先空調モード時、運転席以外の吹出し流路が閉じられることにより流路抵抗が大きくなって圧損が増大し、特に足元からの温風吹出しが主体となる暖房フットモード時に絶対風量が低下して運転者の上半身の暖房感が不足する事態を解消し、運転席優先空調モード時の暖房性能および暖房効率を改善することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用空調装置の車両に対する搭載状態を示す側面視図である。 図1に示す車両用空調装置の制御システム系統図である。 図1に示す車両用空調装置のHVACユニットのフットモード時に運転席優先空調モードが選択されたときの運転席側の状態を示す縦断面図である。 図1に示す車両用空調装置のHVACユニットのフットモード時に運転席優先空調モードが選択されたときの助手席側の状態を示す縦断面図である。 図3および図4に示すフットモード時に運転席優先空調モードが選択されたときのフットダンパの状態を示す平面視図である。 図1に示す車両用空調装置において運転席優先空調モードが選択されたときの制御フローチャート図である。
以下に、本発明の一実施形態について、図1ないし図6面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る車両用空調装置の車両に対する搭載状態を示す側面視図が示され、図2には、その制御システム系統図、図3および図4には、それぞれHVACユニットの運転席側および助手席側の縦断面図が示されている。
車両1には、車室内を空調するための車両用空調装置2が搭載されている。この車両用空調装置2は、外気または車室内空気を取り込んで温調した後、その空気を車室内へと吹出す空調ユニット(Heating Ventilation and Air Conditioning Unit;以下、HVACユニットという。)3を備えている。
HVACユニット3は、複数の分割ケースを組み立てることによって一体化され、内部に空気流路5が形成されたユニットケース4を備えている。この空気流路5の最上流側には、外気または車室内空気を取り入れるための内外気切替えダンパ6が設けられ、ブロア7を介して外気または車室内空気のいずれかが選択的にユニットケース4内に取り入れ可能とされている。ブロア7は、外気または車室内空気を吸い込んで昇圧し、それを下流側へと圧送するものであり、その下流側には、ブロア7から圧送される空気を冷却するエバポレータ8、エバポレータ8を通過した空気を加熱するヒータコア9、およびヒータコア9を通過する空気量とバイパスする空気量との流量割合を調整し、その下流側でエアミックスさせて、温調風の温度を調節するエアミックスダンパ10等が設置されている。
エバポレータ8は、図示省略の圧縮機、コンデンサおよび膨張弁等と共に冷凍サイクルを構成しており、冷媒が循環され、該冷媒とブロア7から圧送される空気とを熱交換させて空気を冷却するものである。また、ヒータコア9には、PTCヒータ等からなる電気式温水ヒータ11で加熱された温水(クーラント)がポンプ12を介して循環される温水循環回路13が接続されており、この温水と上記空気とを熱交換させて空気を加熱するものである。温水循環回路13中には、リザーブタンク14が設けられている。
HVACユニット3内の空気流路5は、図3ないし図5に示されるように、エバポレータ8の下流側でヒータコア9が配設されている温風流路15と、ヒータコア9をバイパスする冷風流路16とに分岐されており、これらの流路15および16には、分岐部に設けられているエアミックスダンパ10を介して調整された流量割合の空気が流通されるように構成されている。温風流路15と冷風流路16とは、エアミックスダンパ10の下流域に形成されているエアミックス域17で合流されている。そして、このエアミックス域17の下流側で空気流路5は、仕切板18によって運転席側と助手席側の左右2つの流路に仕切られている。
つまり、仕切板18で運転席側および助手席側の左右2つの流路に仕切られた空気流路5は、左右2つのデフ吹出し流路19A,19B、フェイス吹出し流路20A,20Bおよびフット吹出し流路21A,21Bに連なっている。このデフ吹出し流路19A,19Bとフェイス吹出し流路20A,20Bとの間には、デフ吹出し流路19A,19Bとフェイス吹出し流路20A,20Bとを開閉するデフ/フェイスダンパ22A,22Bが回動自在に設けられ、フット吹出し流路21A,21Bの入口部には、フット吹出し流路21A,21Bとデフ吹出し流路19A,19Bおよびフェイス吹出し流路20A,20Bへの流路との間を開閉するフットダンパ23A,23Bが回動自在に設けられている。
さらに、助手席側のフット吹出し流路21Bには、運転席優先空調モードが選択されたとき、助手席側のフット吹出し流路21Bを閉鎖することができるサブダンパ24が回転自在に設けられている。なお、上記の内外気切替えダンパ6、ブロア7、エアミックスダンパ10、デフ/フェイスダンパ22A,22B、フットダンパ23A,23Bおよびサブダンパ24は、図2に示されるように、コントローラ(制御手段)25によって制御されるアクチュエータ(モータ)26,27,28,29,30,31,32,33を介して駆動可能とされている。
特に、デフ/フェイスダンパ22A,22Bおよびフットダンパ23A,23Bは、アクチュエータ29,30,31,32により左右独立して駆動可能とされており、例えば図5に示されるように、フェイス吹出し流路20A,20B側への開度を運転席側と助手席側とで異なる開度に調整可能とされている。
上記デフ吹出し流路19A,19B、フェイス吹出し流路20A,20Bおよびフット吹出し流路21A,21Bは、図示省略のダクト等を介して温調された空気を車室内に吹出すデフ吹出し口、フェイス吹出し口およびフット吹出し口等の複数の吹出し口に接続されている。更に、コントローラ(制御手段)25には、ヒータコア9に供給される温水の温度を検出する入口温水温度センサ34や外気温センサ35、その他の検出値、運転席優先空調指令ボタン36からの運転席優先空調指令および室温設定手段からの設定温度等が入力されるようになっており、コントローラ25は、これらの入力に基づいて車両用空調装置2を制御する機能を担っている。
また、運転席優先空調指令ボタン36によって、運転席優先空調モードが選択されたときの制御フロー図が、図6に示されている。
図6に示されるように、先ず、ステップS1において、運転席優先空調指令ボタン36からの運転席優先空調モード指令の有無が判定され、「NO」の場合は、ステップS2に移行し、通常の空調、すなわち運転席側および助手席側の双方の吹出し口から温調風を吹出して車室内を空調する運転が継続される。一方、「YES」の場合には、ステップS3に移行し、助手席側の吹出し口からの温調風の吹出しが停止される。
この助手席側の吹出し口からの温調風の吹出し停止は、図4に示されるように、デフ/フェイスダンパ22Bでデフ吹出し流路19Bを閉鎖し、フットダンパ23Bでデフ吹出し流路19Bおよびフェイス吹出し流路20Bへの流路を閉鎖するとともに、サブダンパ24でフット吹出し流路21Bを閉鎖することによって実施され、これにより、運転席優先空調モードとされる。ステップS3での処理により助手席側からの温調風の吹出しが停止されると、ステップS4に移行し、ここで、吹出しモードがフットモードか否かが判定される。
吹出しモードは、設定温度、外気温、日射、その他の入力値から演算される温調演算値に基づいて決定され、温調風をデフ吹出し口から吹出すデフモード、フェイス吹出し口から吹出すフェイスモード、フット吹出し口から吹出すフットモード、フェイス吹出し口およびフット吹出し口の双方から吹出すバイレベルモード、デフ吹出し口およびフット吹出し口の双方から吹出すデフ/フットモード等のいずれかが選択可能とされている。
ステップS4で吹出しモードがフットモードではないと判定(NO)されると、ステップS1に戻り、吹出しモードがフットモードと判定(YES)されると、ステップS5に移行し、外気温が設定温度Ta未満か否かが判定される。ステップS5で外気温が設定温度Taよりも高く、「NO」と判定されると、そのままステップS6に移行し、ここでヒータコア9の入口温水温度の目標値を、通常空調時の目標値よりも所定温度低いT2℃に変更した後、ステップS1に戻る。
ステップS5で外気温が設定温度Taよりも低く、「YES」と判定された場合、ステップS7に移行し、ここで運転席側のフットダンパ(風量増加手段)23Aを、図3および図5に示されるように、フェイス吹出し流路20A側への流路を所定開度だけ開き、ヒータコア9で加熱された温風の一部をフェイス吹出し流路20A側に漏らすように動作させた後、ステップS6に移行するようにしている。この際、フェイス吹出し流路20A側に漏らす温風の風量割合は、フット吹出し流路21Aへの風量割合を7としたとき、略3程度とし、この7:3の割合を上回らない程度に設定している。
斯くして、本実施形態によれば、通常の空調運転時、内外気切替えダンパ6を介して切替え導入された外気または車室内空気は、ブロア7によって下流側へと送風され、エバポレータ8を通過する間に冷媒と熱交換されて冷却される。この空気流は、エバポレータ8の下流で温風流路15側に流れる流量とバイパス流路16側に流れる流量との割合がエアミックスダンパ10の開度により調整され、その流量割合に応じて温風流路15およびバイパス流路16に流通される。温風流路15に流通された空気流は、ヒータコア9を通過する間に温水(クーラント)と熱交換されて加熱された後、エアミックス域17でバイパス流と混合され、設定温度の温調風とされる。
この温調風は、吹出しモードに応じて、運転席側および助手席側の双方に設けられている複数の吹出し口のいずれかから車室内へと吹出され、車室内の空調に供される。
一方、運転席以外に乗員がいないとき、運転席優先空調指令ボタン36を操作することにより(あるいは後述の通り自動的に)、助手席側への温調風の吹出し流路を遮蔽し、運転席側の吹出し口のみから温調風を車室内へと吹出すことによって、運転席側を優先的に空調することができる。
つまり、運転席優先空調モードが選択されると、デフ/フェイスダンパ22B、フットダンパ23Bおよびサブダンパ24が、それぞれ図4に示される位置に回動され、これらのダンパを介して助手席側のデフ吹出し流路19B、フェイス吹出し流路20Bおよびフット吹出し流路21Bが閉鎖されることになる。この結果、助手席側の吹出し口からの温調風の吹出しが停止され、運転席側の吹出し口のみから選択された吹出しモードに従って温調風が車室内に吹出されることにより、運転席側が優先的に空調されるようになる。
一方、運転席優先空調モードの際、吹出しモードがフットモードとされたとき、図6に示されるように、ヒータコア9の入口温水温度の目標値を、通常空調時の目標値よりも所定温度だけ低いT2℃に変更するとともに、外気温が設定温度Taよりも低い場合、運転席側のフットダンパ23Aを風量増加手段とし、図3および図5に示されるように、フェイス吹出し流路20A側への流路を所定開度だけ開くように動作させ、ヒータコア9で加熱された温風の一部をフェイス吹出し流路20Aからも吹出すようにしている。
フットモードが選択されるのは、暖房時であり、この場合、空気流は、図3に太い実線矢印で示されるように、エバポレータ8を通過した後、温風流路15側に流通し、ヒータコア9を通過してエアミックス域17に至り、ここで180度反転してフット吹出し流路21A,21Bに流入し、運転席および助手席の足元に開口されているフット吹出し口から車室内へと吹出されるようになる。このため、流路抵抗が比較的大きく、風量が低下し易くなる傾向があることに加え、運転席優先空調モードが選択されると、助手席側のフット吹出し口も閉鎖されることから更に流路抵抗が増大し、運転席側のフット吹出し口から吹出される温風の絶対風量が低下する。その結果、運転者の上半身の暖房感を不足する事態を招いてしまう。
本実施形態においては、かかる事態を解消するために、運転席優先空調モードが選択されたとき、図3および図5に示されるように、運転席側のフットダンパ(風量増加手段)23Aによってフェイス吹出し流路20A側の流路を所定開度だけ開き、ヒータコア9を経た温風の一部をフェイス吹出し流路20A側に流通させ、フェイス吹出し口から車室内へと吹出すことにより、絶対風量の低下を防止するとともに、運転者の上半身に向けて適量の温風を吹出すことができるようにしている。
従って、運転席優先空調モード時、運転席以外の吹出し流路が閉じられて流路抵抗が大きくなって圧損が増大し、特に足元からの温風吹出しが主体となる暖房フットモード時に絶対風量が低下して運転者の上半身の暖房感が不足する事態を解消し、運転席優先空調モード時の暖房性能および暖房効率を改善することができる。
また、フットモード時に、運転席優先空調モードが選択されたとき、フット吹出し口およびフェイス吹出し口から吹出される温調風の風量割合が、少なくとも7:3を上回らないようにされている。このため、フェイス吹出し口から運転者の上半身に向けて吹出される温風の風量を適量以下に保って頭寒足熱の暖房感を維持しながら、暖房フットモード時における絶対風量の低下を防止することができ、これによって、頭部や顔面の火照りを抑止しつつ、運転者の上半身の暖房感不足を解消することができる。
さらに、暖房フットモード時に、運転席優先空調モードが選択されたとき、運転席側フットダンパ(風量増加手段)23Aを動作させ、フェイス吹出し流路20A側を所定の開度だけ開くことによって、フェイス吹出し口からの吹出し風量を増加させ、運転者の上半身に向けて適量の温風を吹出すようにしているため、既設の運転席側のフットダンパ23Aの制御方法を変更するだけで、簡単に暖房フットモード時の絶対風量低下による運転者の上半身の暖房感不足を解消し、運転席優先空調モード時の暖房性能を改善することができる。従って、ユニット構造を変更することなく、簡単にかつ低コストで実施化することができる。
また、暖房フットモード時に、運転席優先空調モードが選択されたとき、ヒータコア9の入口温水温度の目標値を通常の空調時よりも低いT2℃として運転するようにし、これによって、ヒータコア9の能力を低減し、温水系の絶対温度レベルを下げて外気温との温度差を小さくするようにしている。このため、温水循環回路13を構成する配管/ホース等からの放熱による熱ロスを低減して暖房効率を向上し、電気式温水ヒータ11での電力消費量を低減することができる。
つまり、電気自動車やハイブリッド車等のように、エンジン冷却水を暖房用熱源として利用することができず、HVACユニット2のヒータコア9に供給される温水をPTCヒータ等の電気式温水ヒータ11で加熱する方式の暖房システムを採用しているものにおいては、暖房フットモード時、運転席優先空調モードが選択されたとき、HVACユニット2内での流路抵抗が増し、絶対風量が低下して運転者の上半身の暖房感が不足するのみならず、風量低下によりヒータコア9での放熱量が減少してヒータコア9出口の水温が高くなり、配管/ホース等からの放熱量(熱ロス)が増加して暖房効率が悪化する虞がある。
然るに、本実施形態のように、ヒータコア9の入口温水温度を通常の空調時よりも低くすることによって、上記の課題を解消し、暖房効率を向上することにより電気式温水ヒータ11での電力消費量を低減することができる。この場合、ヒータコア9の入口温水温度の低下により、暖房能力の低下が懸念されるが、ヒータコア9を通過する風量が低下していることから、ヒータコア9からの吹出し空気温度は差ほど低下せず、暖房感に与える影響は殆んどない。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、HVACユニット3のエアミックス域17よりも下流側の流通路に仕切板18を設けたシングルゾーンタイプの車両用空調装置2の例について説明したが、エバポレータ8よりも下流側の空気流通路5を仕切板で運転席側の流通路と助手席側の流通路とに仕切るとともに、エアミックスダンパ10を左右に2分割して独立に駆動可能とし、運転席側と助手席側とを独立して温調制御することができる左右独立温調方式の車両用空調装置にも同様に適用できることはもちろんである。
また、上記実施形態では、ヒータコア9に対して、PTCヒータ等の電気式温水ヒータ11により加熱された温水を供給するようにした暖房システムを備えた車両用空調装置2に適用した例について説明したが、エンジン冷却水をヒータコア9に供給し、暖房用熱源として利用することができる暖房システムを採用している車両用空調装置にも同様に適用できることは云うまでもない。
さらに、上記実施形態では、オート制御の車両用空調装置2について説明したが、マニュアル操作の車両用空調装置2にも同様に適用することができる。また、運転席優先空調モードの選択を運転席優先空調指令ボタン36の操作で行う例について説明したが、着座センサや人体検知センサ等を設置し、運転者以外の乗員の有無をこれらのセンサで自動的に判別し、自動的に切替えるようにしてもよいことはもちろんである。
1 車両
2 車両用空調装置
3 HVACユニット
8 エバポレータ
9 ヒータコア
11 電気式温水ヒータ
19A,19B デフ吹出し流路
20A,20B フェイス吹出し流路
21A,21B フット吹出し流路
23A 運転席側のフットダンパ(風量増加手段)
23B 助手席側のフットダンパ
24 サブダンパ
25 コントローラ(制御手段)
34 入口温水温度センサ
36 運転席優先空調指令ボタン

Claims (4)

  1. 運転席以外に乗員がいないとき、運転席以外の吹出し流路を遮蔽し、運転席側の吹出し口のみから温調風を吹出し可能とした車両用空調装置において、
    吹出しモードがフットモード時、運転席側の吹出し口のみから温調風を吹出す運転席優先空調モードが選択されたとき、フェイス吹出し口からの吹出し風量を所定量だけ増加させる風量増加手段を備えていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記フットモード時に、前記運転席優先空調モードが選択されたとき、フット吹出し口およびフェイス吹出し口から吹出される温調風の風量割合が、少なくとも7:3を上回らないことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記風量増加手段が、フット吹出し流路とフェイス吹出し流路との間を開閉する、運転席側フットダンパと助手席側フットダンパとに2分されているダンパの運転席側フットダンパとされ、前記フットモード時、前記運転席優先空調モードが選択されたとき、前記運転席側フットダンパが前記フェイス吹出し流路側を所定の開度だけ開くように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 外気または車室内空気を取り込み、該空気をエバポレータおよび/またはヒータコアを介して温調し、車室内へと吹出すHVACユニットを備え、該HVACユニットの前記ヒータコアに供給される温水が電気式温水ヒータで加熱される方式のシステムであって、前記フットモード時、前記運転席優先空調モードが選択されたとき、前記ヒータコアの入口温水温度を通常空調時よりも低くして運転する制御手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用空調装置。
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