JP2012146531A - 電池モジュール及び通気制御弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素化に適した構造を有して発電要素の収容部の異常な内部圧力上昇を抑えつつ、各発電要素の電池性能をも高く維持することのできる電池モジュール、及び該電池モジュールなどに用いて有益な通気制御弁を提供する。
【解決手段】電池モジュールは、発電要素の収容される電槽13が複数連なって設けられている。電池モジュールは、隣接する電槽13の隔壁12にそれら電槽13同士を連通するように設けられた連通孔18と、連通孔18に設けられ、隣接する電槽13の内部圧力の差に応じて連通孔18の開放面積を変化させる弁体30を有する通気制御弁と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、密閉型二次電池からなる電池モジュール、及び該電池モジュールなどに用いられる通気制御弁に関する。
周知のように、密閉型二次電池からなる電池モジュールでは、発電要素が収容されている収容部に安全弁が設けられている。これは、発電要素から発生したガスにより収容部の内部圧力が異常に上昇した場合、安全弁を開弁させることによって上昇した内部圧力を低下させ、収容部の過大な変形や変形による破壊等を防ぐためである。
例えば、特許文献1に記載の電池モジュールには、連接配置された複数の収容部(電槽)のそれぞれにガス放出用の安全弁(ガス排出弁)がそれぞれ設けられている。これら各安全弁は複数の収容部の上方に1つ設けられた共通空間であるガス集合部に接続されており、各安全弁からの放出ガスはそのガス集合部を通り、同ガス集合部に接続された排出チューブから排出される。これにより、電池モジュールの各収容部の内部圧力が異常上昇しないようになっている。
しかしながら、各収容部に安全弁をそれぞれ設けることは、電池モジュールとしての部品点数の増加や構造の複雑化等をもたらしかねない。また、複数の安全弁を排出チューブに接続させるガス集合部は、電池モジュールとしての小型化を阻害する要因ともなる。
このようなことから従来、電池モジュールとしての構造の簡素化、並びに小型化を促進すべく、電池モジュールに設ける安全弁を1個だけにする技術が、例えば特許文献2などで提案されている。この特許文献2に記載の電池モジュールは、連接配置される第1〜第6収容部と、それら収容部のいずれか1個にだけ設けられた安全弁とを備えるとともに、隣接する収容部を区画する隔壁のそれぞれに、それら隣接する収容部を相互に連通させる所定の大きさの連通孔が形成されている。これにより、各発電要素から発生したガスがそれら連通孔を介して安全弁の設けられている収容部にまで移動して、その移動先の安全弁から排出されるとともに、ガスがいずれの収容部で発生した場合であっても異常な内部圧力上昇が防止されるようになる。すなわち、電池モジュールとしての構造の簡素化、並びに小型化を図りつつも、異常な内部圧力上昇を回避することができるようになる。
特開2004−178909号公報 特開2008−311015号公報
ところで近年は、電池モジュールの性能の向上に伴い、残存容量などの電池性能を各発電要素毎に高い精度で管理することが求められるようになってきている。
そのため特許文献1に記載の電池モジュールのように、発電要素の充放電に伴って発生するガスを他の発電要素に移動させたとき、その移動されたガスが移動先の発電要素の電池性能に及ぼす影響などについても考慮されるようになってきている。例えば、ニッケル水素電池では、発電要素により発生された酸素ガスが移動先の発電要素に吸蔵されている水素を消費して、同移動先の発電要素の電池性能(残存容量など)に影響を及ぼすようになることが発明者によって確認されている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡素化に適した構造を有して発電要素の収容部の異常な内部圧力上昇を抑えつつ、各発電要素の電池性能をも高く維持することのできる電池モジュール、及び該電池モジュールなどに用いて有益な通気制御弁を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、発電要素の収容される収容部が複数連なって設けられている電池モジュールであって、隣接する収容部の隔壁にそれら収容部同士を連通するように設けられた連通孔と、前記連通孔に設けられ、前記隣接する収容部の内部圧力の差に応じて前記連通孔の開放面積を変化させる弁体を有する通気制御弁と、を備えることを要旨とする。
このような構成によれば、隣接する収容部同士の内部圧力の差に応じて、いわば自動的に、連通孔の開放面積が変化して、例えば同面積が拡大(開放)又は同面積が縮小(閉鎖等)して、すなわち隣接する収容部間での通気の有無が制御されるようになる。例えば、隣接する収容部の内部圧力の差が小さいときには連通孔を閉鎖することにより、隣接する収容部のそれぞれの内部空間を分離することができる。これにより、一つの収容部に生じたガスが隣接する他の収容部に移動することが防止されるようになる。その一方、隣接する収容部の内部圧力の差が大きいときには、それら内部圧力の差に応じて弁体が変形されることで開放面積が拡大して連通孔が開放されることにより、それら発電要素の収容される収容部で発生したガスを内部圧力の高い方から低い方に通気(移動)させて、発生したガスにより収容部が過度に変形したり、変形により破壊されたりすることを防ぐことができるようになる。
さらに、連通孔が閉鎖されるときには、隣接する収容部間でのガスの移動が禁止されることから、ガスの移動により懸念される発電要素の電池性能への影響は無視できるようになり、各発電要素の電池性能は高く維持されるようになる。また、簡易な構造の通気制御弁の採用により、電池モジュールとしてもその構造を簡易なものとすることができるようになる。
また従来から、収容部に存在したガスは収容部外に排出(例えば、収容部に設けられた安全弁を介して大気と内部圧力の差に応じて大気中に排出)されることが知られているものの、発生したガスには電池性能の維持に必要とされる成分が含まれる場合もあり、そのような場合、発生したガスの排出は電池性能の低下を招くおそれがあった。この構成によるように、隣接する収容部にガスを移動させるようにすれば、移動されたガスは隣接する収容部に留められる。そして、隣接する収容部との内部圧力の差が逆転すれば一旦排出したガスを再度、もとの収容部に移動させることもできるようになることから、一旦ガスを移動させた場合であれ、隣接する収容部からそれを再度、もとの収容部に移動させることで電池性能を回復させることができるようにもなる。これにより、発電要素の製造ばらつきや、劣化のばらつきや、温度のばらつきなど、理由が予測しがたいとともに、経時的にも変化する発電要素からのガスの発生が生じたとしても電池性能を好適に維持することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電池モジュールにおいて、前記収容部のうちの少なくとも1つには、収容部で発生するガスを当該電池モジュールの外部に排出して収容部の内部圧力を規定値以下に保持する安全弁が設けられており、前記通気制御弁が前記連通孔の開放面積を拡大する前記隣接する収容部の内部圧力の差は、前記規定値よりも小さい値に設定されていることを要旨とする。
このような構成によれば、電池モジュールに生じる高い内部圧力は、連通孔を介して連設されている収容部の少なくとも一つに設けられている安全弁からのガス(気体)の放出により規定値を超えないように維持(保持)される。また、隣接する収容部の内部圧力の差により動作する通気制御弁の動作圧は、大気圧に対する圧力差により動作することが通常である安全弁の動作圧に比べて小さいので、安全弁まで複数の通気制御弁を介する場合であれ、電池モジュール内の内部圧力を規定値を大きく超えないように維持させることができる。これにより、動作圧が大きい安全弁の数を少なく維持し、電池モジュールの構造を簡易化することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電池モジュールにおいて、前記通気制御弁は、前記連通孔の開放面積を拡大した後、前記隣接する収容部の内部圧力の差の減少に応じて前記拡大した連通孔の開放面積を縮小するかもしくは前記連通孔を閉鎖することを要旨とする。
このような構成によれば、開放面積の拡大により一旦開放された連通孔であれ、ガスの移動による隣接する収容部の内部圧力の差の減少に応じて開放面積が縮小されるもしくは閉鎖され、隣接する収容部の内部空間が分離される。このように、隣接する収容部の内部圧力の差の解消により再びガスの移動が抑制されて、発生したガスの移動が発電要素の電池性能に影響を及ぼすおそれが抑制されるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記通気制御弁は、前記弁体として、前記連通孔に嵌合挿入された弾性体からなる弁体を有し、前記隣接する収容部の内部圧力の差に応じた前記弁体の前記連通孔との嵌合面の変形に基づいて前記連通孔の開放面積を拡大するものであることを要旨とする。
このような構成によれば、弁体の変形により連通孔の開放面積が拡大されるので、弁体を簡単な構造とすることができるようになる。これにより、この弁体を有する通気制御弁が用いられる電池モジュールとしても構造が簡易になる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記通気制御弁は、前記弁体として、前記連通孔に嵌合挿入されるとともに、その内部に前記収容部の連設方向に貫通された内部貫通穴が形成されている弾性体からなる弁体を有し、前記連通孔への嵌合挿入状態では前記内部貫通穴が閉鎖され、前記隣接する収容部の内部圧力の差に応じた前記弁体の前記内部貫通穴の変形に基づいて前記連通孔の開放面積を拡大するものであることを要旨とする。
このような構成によれば、内部貫通穴の開放面積が隣接する収容部の内部圧力に応じて拡大(開放)又は縮小もしくは閉鎖されるので、内部貫通穴の開閉に対して弁体に当接する連通孔の影響を小さくすることができるようになる。すなわち、連通孔への弁体の嵌合挿入を容易にすることができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記収容部は、前記発電要素を挿入するための開口を有する収容体と前記開口を封鎖する蓋体とから構成され、前記隔壁は、前記収容体に前記蓋体が装着されたときのそれら収容体と蓋体との結合体からなり、前記連通孔は、前記結合体からなる隔壁を形成する部分において前記収容体と前記蓋体とに跨って設けられていることを要旨とする。
このような構成によれば、結合体において連通孔を収容体及び蓋体とに跨るように設け、そこに弁体を配置させることができるようになる。これにより、通気制御弁の隔壁への配置の自由度が高くなり、通気制御弁の形状の自由度も高くすることができるようになる
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記収容部は、前記発電要素を挿入するための開口を有する収容体と前記開口を封鎖する蓋体とから構成され、前記隔壁は、前記収容体に前記蓋体が装着されたときのそれら収容体と蓋体との結合体からなり、前記連通孔は、前記結合体からなる隔壁を形成する部分において前記収容体又は前記蓋体に設けられ、前記通気制御弁は、前記弁体として、前記連通孔に嵌合されてかつ、前記収容体及び前記蓋体の少なくとも一方の前記隔壁を形成する部分を挟み込む凹溝が形成された弾性体からなる弁体を有していることを要旨とする。
このような構成によれば、弁体を隔壁に跨がせることができるので、連通孔への弁体の配置が容易となる。これにより、電池モジュールの組み立てが簡易にもなる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記通気制御弁は、前記弁体として、前記連通孔に膜状に付着されて連通孔の中央部に対応する部分において前記隣接する収容部の内部圧力の差に応じた千切れと弾性復帰とが可能な弾性体からなる弁体を有し、該弁体の前記千切れと前記弾性復帰とによって前記連通孔の開放面積を拡大又は縮小変化させることを要旨とする。
このような構成によれば、連通孔の開放面積の拡大(開放)もしくは開放面積の縮小(閉鎖等)が、隣接する収容部の内部圧力の差に応じて弁体の中央部に生じる千切れと弾性復帰によって行われる。すなわち、弾性体により構成される弁体であれば、一旦千切れて連通孔を開放した後であれ、隣接する収容部の内部圧力の差が小さくなれば、千切れて形成された開放面積が弾性復帰により小さくなることから、隣接する収容部とのガスの移動が抑制されるので、発電要素の電池性能を維持することができるようになる。また弾性材料を、連通孔を覆うように隔壁に塗布することで弁体を簡単に形成することができ、このような通気制御弁の適用が容易になる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の電池モジュールにおいて、前記連通孔に膜状に付着された弁体は、前記連通孔の外周部の厚みよりも中央部に対応する部分の厚みが薄く形成されていることを要旨とする。
このような構成によれば、弁体は連通孔の中央部に対応する厚みが薄く形成されているので、その薄い部分が千切られ連通孔が開放され、その後、弾性復帰されることにより連通孔の開放面積が縮小(閉鎖等)されるようになる。また、薄さを調整することにより連通孔が開放される内部圧力の差を調整することもできるようになる。さらに、中央部の厚みを薄くすることにより、表面張力効果で膜の形状が安定し、開放される圧力のばらつきを抑えることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の電池モジュールにおいて、前記連通孔に膜状に付着された弁体は、前記隔壁の一方の側面にのみ付着されていることを要旨とする。
このような構成によれば、弁体を隔壁の一方の側面にのみ付着させることができるようになるので、弁体の配置の自由度が向上するようになる。また、隔壁の一方から弁体を構成する部材を塗布することにより簡単に形成することができるようにもなる。
請求項11に記載の発明は、請求項8〜10のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記膜状の弁体が付着された連通孔の周囲の隔壁は、前記弁体との付着面積を拡大する凹凸面となっていることを要旨とする。
このような構成によれば、隔壁の側部に付着する弁体は、隔壁により強力に安定配置されるようになる。
請求項12に記載の発明は、請求項8〜11のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記隔壁には前記連通孔が複数設けられており、前記複数の連通孔を覆うように前記弾性体からなる一つの弁体が付着されていることを要旨とする。
このような構成によれば、一つの弁体が複数の連通孔を覆うので、弁体の形成が容易である。また、複数の連通孔によれば、隣接する収容部の内部圧力の差に応じて、弁体が千切られて開放面積が拡大(開放)される連通孔の数が調整されるので、隣接する収容部の内部圧力の差が好適に解消されることはもとより、その後、隣接する収容部と間でのガスの移動を好適に抑制することができるようにもなる。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記通気制御弁は、前記弁体として、前記隔壁の両側面に液状体を収容可能に上部に開口を有して形成された箱状の液状体収容部に収容された液状体からなる弁体を有し、前記連通孔は、前記液状体収容部の各々を相互に連通するように設けられており、前記液状体収容部には、前記連通孔を没するように前記液状体からなる弁体が充填されていることを要旨とする。
このような構成によれば、連通孔が液状体に没しているので、液状体の表面にかかる圧力(隣接する収容部の内部圧力の差と重力)により液状体が押され、連通孔が露出されると、ガスが連通孔を通過するようになる。これにより、通常は隣接する収容部のガスの移動を防止するとともに、隣接する収容部の内部圧力の差が大きくなるとガスを移動させることができるようになる。そして、ガス移動とともに連通孔が液状体に没し、連通孔が閉鎖される。また、液状体の粘性によりガスを移動させる際の圧力を調整することができるようにもなる。
さらに、弾性体からなる弁体は変形後、水滴などの付着の影響で動作圧が変化することがあるが、このような構成によれば液量が変化しないため、連通した後も動作圧に変化がない。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の電池モジュールにおいて、前記収容部は、前記発電要素を挿入するための開口を有する収容体と前記開口を封鎖する蓋体とから構成されており、前記液状体収容部は、前記収容体の隔壁の上部に、隔壁の両方に張り出すように設けられており、前記蓋体から前記液状体収容部の中に突出された部分が前記液状体収容部をその底面を残して区画することで前記連通孔が形成されていることを要旨とする。
この構成によるように、液状体収容部を区画することによっても連通孔が形成され、隔壁の両側にそれぞれ液状体収容部を配置することができるようになるので、隔壁への液状体収容部の形成が容易になる。
請求項15に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュールにおいて、前記連通孔の下側には、同連通孔の連通方向に沿って水平に拡がる液状体支持板が設けられているとともに、前記連通孔の上側には、前記液状体支持板に対向するとともに前記連通孔からの距離が離れることに応じて前記液状体支持板との距離が離間するように構成された液状体誘導板が設けられており、前記通気制御弁は、前記弁体として、前記液状体支持板と前記液状体誘導板との間に配置された液状体からなる弁体を有していることを要旨とする。
このような構成によれば、液状体が配置される液状体支持板と液状体誘導板との間の距離は、連通孔に近い部分では短く、離れるにつれて長くなる。これにより、液状体は、毛細管現象などにより、液状体支持板と液状体誘導板との間の距離の短い部分に移動しつつ、当該距離の短い部分にある連通孔の開放面積を縮小(閉鎖等)する。一方、液状体は隣接する収容部の内部圧力の差が大きくなると液状体支持板と液状体誘導板の間を移動されて連通孔の開放面積を拡大(開放)する。これにより、通常は閉鎖して隣接する収容部との間のガスの移動を禁止する一方、隣接する収容部の内部圧力の差が大きくなると連通孔を開放して隣接する収容部の内部圧力の差を小さくするようにすることができる。これにより、通気制御弁の設計自由度が向上されるようになる。
上記課題を解決するため、請求項16に記載の発明は、容器内の圧力を保持するために同容器内の圧力に応じて気体の排出を制御する通気制御弁であって、前記容器に形成された連通孔に設けられ、前記容器内部の圧力と該容器にかかる外部からの圧力との差に応じて前記連通孔の開放面積を変化させる弁体を有することを要旨とする。
このような構成によれば、容器の内部圧力と外部からの圧力の差に応じて、いわば自動的に、連通孔の開放面積の拡大(開放)又は縮小(閉鎖等)、すなわち容器の内部と外部との間での通気の有無が制御されるようになる。例えば、容器の内部圧力と外部からの圧力の差が小さいときには連通孔を閉鎖することにより、容器の内部空間と外部空間と分離することができる。これにより、容器に生じたガスの外部への移動が防止されるようになる。その一方、容器の内部圧力と外部からの圧力の差が大きいときには、それら内部圧力と外部からの圧力との差に応じて弁体が変形されて連通孔が開放されることにより、容器内で発生したガスを容器から外部に通気(移動)させて、発生したガスにより容器が変形したりすることを防ぐことができるようになる。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の通気制御弁において、前記弁体として、前記連通孔に嵌合挿入された弾性体からなる弁体を有し、前記容器内部の圧力と該容器にかかる外部からの圧力の差に応じた前記弁体の前記連通孔との嵌合面の変形に基づいて前記連通孔の開放面積を拡大することを要旨とする。
このような構成によれば、弁体の変形により連通孔の開放面積が拡大(開放)されるので、弁体を簡単な構造とすることができるようになる。これにより、この通気制御弁を用いる、例えば電池モジュールなどの構造を簡易にすることができる。
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載の通気制御弁において、前記弁体として、前記連通孔に嵌合挿入されるとともに、その内部に前記連通孔の連設方向に貫通された内部貫通穴が形成されている弾性体からなる弁体を有し、前記連通孔への嵌合挿入状態では前記内部貫通穴が閉鎖され、前記容器内部の圧力と該容器にかかる外部からの圧力の差に応じた前記弁体の前記内部貫通穴の変形に基づいて前記連通孔の開放面積を拡大するものであることを要旨とする。
このような構成によれば、内部貫通穴の開放面積が容器の内部圧力と外部からの圧力の差に応じて拡大(開放)又は縮小もしくは閉鎖されるので、内部貫通穴の開閉に対して弁体に当接する連通孔の影響を小さくすることができるようになる。すなわち、連通孔への弁体の挿入を容易にすることができるようになる。
請求項19に記載の発明は、請求項16に記載の通気制御弁において、前記弁体として、前記連通孔に膜状に付着されて連通孔の中央部に対応する部分において前記容器内部の圧力と該容器にかかる外部からの圧力の差に応じた千切れと弾性復帰とが可能な弾性体か
らなる弁体を有し、該弁体の前記千切れと前記弾性復帰とによって前記連通孔の開放面積を拡大又は縮小変化させることを要旨とする。
このような構成によれば、連通孔の開放面積の拡大(開放)もしくは縮小(閉鎖等)が、容器の内部圧力と外部からの圧力との差に応じて弁体の中央部に生じる千切れと弾性復帰によって行われる。すなわち、弾性体により構成される弁体であれば、一旦千切れて連通孔を開放した後であれ、隣接する収容部の内部圧力の差が小さくなれば、千切れて形成された開放面積が弾性復帰により小さくなることから、隣接する収容部とのガスの移動が抑制されるので、発電要素の電池性能を維持することができるようになる。
請求項20に記載の発明は、請求項16に記載の通気制御弁において、前記弁体として、前記容器の隔壁の両側面に液状体を収容可能に上部に開口を有して形成された箱状の液状体収容部に収容された液状体からなる弁体を有し、前記連通孔は、前記液状体収容部の各々を相互に連通するように設けられており、前記液状体収容部には、前記連通孔を没するように前記液状体からなる弁体が充填されていることを要旨とする。
このような構成によれば、連通孔が液状体に没しているので、液状体の表面にかかる圧力(収容部の内部圧力と外部からの圧力との差と、重力)により液状体が押され、連通孔が露出されると、ガスが連通孔を通過するようになる。これにより、通常は容器の内外のガスの移動を防止するとともに、容器の内外の圧力の差が大きくなるとガスを移動させることができるようになる。また、液状体の粘性によりガスを移動させる際の内外の圧力の差を調整することができるようにもなる。
本発明にかかる電池モジュール、及び該電池モジュールなどに用いられる通気制御弁によれば、簡素化に適した構造を有して発電要素の収容部の異常な内部圧力上昇を抑えつつ、各発電要素の電池性能をも高く維持することのできる電池モジュール、及び該電池モジュールなどに用いて有益な通気制御弁を提供することができるようになる。
本発明の電池モジュールを具体化した第1の実施形態について、その斜視構造及び部分断面構造を示す斜視図。 同実施形態の電池モジュールの断面構造を示す断面図。 同実施形態の電池モジュールの電槽間に配置される隔壁と、その隔壁に形成される連通孔の斜視構造を示す斜視図。 同実施形態の通気制御弁の弁体を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の4b−4b線における断面構造を示す断面図。 同実施形態の通気制御弁の弁体の動作態様を模式的に示す模式図であって、(a)は通気空間を閉鎖している図、(b)は通気空間を開放している図。 本発明の電池モジュールを具体化した第2の実施形態について、それを構成する隔壁と連通孔との斜視構造を示す斜視図。 本発明の電池モジュールを具体化した第3の実施形態について、それを構成する通気制御弁の弁体を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の7b−7b線における断面構造を示す断面図。 同実施形態の通気制御弁の動作態様を模式的に示す模式図であって、(a)は通気空間を閉鎖している図、(b)は通気空間を開放している図。 本発明の電池モジュールを具体化した第4の実施形態について、それを構成する通気制御弁の斜視構造を模式的に示す模式図。 同実施形態の通気制御弁の弁体を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は上面構造を示す上面図、(c)は正面構造を示す正面図、(d)は側面構造を示す側面図。 同実施形態の通気制御弁の動作態様を図9の11−11線断面について模式的に示す模式図であって、(a)は通気空間を閉鎖している図、(b)は通気空間を開放している図。 本発明の電池モジュールを具体化した第5の実施形態について、それを構成する通気制御弁を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の12b−12b線における断面構造を示す断面図。 同実施形態の通気制御弁に通気空間が開放形成された状態を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の13b−13b線における断面構造を示す断面図。 同実施形態の通気制御弁の通気空間が閉鎖された状態を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の14b−14b線における断面構造を示す断面図。 本発明の電池モジュールを具体化した第6の実施形態について、それを構成する通気制御弁を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の15b−15b線における断面構造を示す断面図。 本発明の電池モジュールを具体化した第7の実施形態について、それを構成する通気制御弁を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の16b−16b線における断面構造を示す断面図、(c)は同実施形態の変形例の断面構造を示す断面図。 本発明の電池モジュールを具体化した第8の実施形態について、それを構成する通気制御弁を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の17b−17b線における断面構造を示す断面図。 本発明の電池モジュールを具体化した第9の実施形態について、それを構成する通気制御弁を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は通気空間の閉鎖状態を(a)の18b−18b線における端面構造にて示す端面図、(c)は通気空間の開放状態を端面構造にて示す端面図。 本発明の電池モジュールを具体化した第10の実施形態について、それを構成する通気制御弁を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は通気空間の閉鎖状態を(a)の19b−19b線における端面構造にて示す端面図、(c)は通気空間の開放状態の端面構造を示す端面図。 本発明の電池モジュールを具体化した第11の実施形態について、それを構成する通気制御弁を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は通気空間の閉鎖状態を(a)の20b−20b線における端面構造にて示す端面図、(c)は通気空間の開放状態の端面構造を示す端面図。 本発明の電池モジュールを具体化した第12の実施形態について、それを構成する通気制御弁を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の21b−21b線における断面構造を示す断面図。 同実施形態の通気制御弁による通気空間の閉鎖状態を示す図であって、(a)は閉鎖状態を模式的に示す模式図、(b)は閉鎖状態を(a)の22b−22b線における断面構造にて示す断面図。 同実施形態の通気制御弁による通気空間の開放状態を示す図であって、(a)は開放状態を模式的に示す模式図、(b)は開放状態を(a)の23b−23b線における断面構造にて示す断面図。 本発明の電池モジュールを具体化した他の実施形態について、それを構成する通気制御弁の弁体を示す図であって、(a)は斜視構造を模式的に示す模式図、(b)は(a)の24b−24b線における断面構造を示す断面図。 同実施形態の通気制御弁の動作態様を模式的に示す模式図であって、(a)は通気空間の閉鎖態様を示す図、(b)は通気空間の開放態様を示す図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第1の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、電池モジュールは、所要の電力容量を得るべく複数、具体的には6個の単電池11を電気的に直列接続して構成される。電池モジュールは、6個の個別の直方体状からなる単電池11を角形の最も表面積の広い面(長側面)を縦に見てその側面にあたる短側面同士が互いに対向するように配列した構造となっている。すなわち、電池モジュールを構成する角形の一体電槽10には、一体電槽10内が隔壁12で仕切られることにより6個の収容部を構成するとともに収容体としての電槽13が構成される。そして、各単電池11は、各電槽13に発電要素がそれぞれ収容されることにより角形に構成される。
すなわち、図1に示すように、この電池モジュールは、例えばニッケル水素蓄電池からなる単電池11を構成する電槽13の短側面同士を隔壁12を介して複数連結してなる。そして一体電槽10の開口部である各電槽13の上面開口が、一体電槽10の開口部を一体に封止することにより収容部を構成する蓋体20により封止されている。そして、これら各電槽13内には、発電要素として、正極板と負極板とがセパレータを介して積層された極板群14と、その両側に接合された集電板15,16と、電解液(図示略)とが収容されている。なお、上記角形の一体電槽10の表面には電池使用時の放熱性を高めるべく多数の凹凸が形成されているが、図1では便宜上、その図示を割愛している。
図2に示すように、極板群14の正極板及び負極板は互いに反対側の側部に突出されることで正極板及び負極板のリード部14a,14bが構成され、これらリード部14a,14bの側端縁にそれぞれ集電板15,16が接合されている。また、隔壁12の上部には各電槽13の接続に用いられる貫通孔17が形成されており、集電板15,16の上部に突設されている接続突部15A,16A同士がこの貫通孔17を介してスポット溶接により接続されることによって、各々隣接する電槽13が電気的に直列に接続される。なお、両端の電槽13にあって外側に位置する貫通孔17、すなわち一体電槽10の端側壁上方の貫通孔17には正極または負極の接続端子TMが装着されている。そして、それら接続端子TMと集電板15又は16の接続突部15A又は16Aとがスポット溶接により接続されることによって、各電槽13に収容されて直列接続された複数の発電要素、いわゆる複数の単電池11の総出力がこれら接続端子TMから取り出される。さらに、隔壁12にあって貫通孔17の上部には、隣接する電槽13の内部空間を相互に連通させる流通制御弁を構成する連通孔18が形成され、同連通孔18には、ゴムなどの弾性部材からなる弾性体であり流通制御弁を構成する弁体30が嵌合挿入されている。
電池モジュールには、内部圧力により一体電槽10が変形することなどを防ぐための安全弁21が設けられている。安全弁21は、通常は閉鎖(閉弁)しており、電池モジュール内と、その外部の大気などとを隔離する一方、電池モジュールの内部圧力が所定の規定値よりも高い圧力となった場合、開放(開弁)して電池モジュール内の気体などを外部に排出することで電池モジュール内の内部圧力を低下させる。安全弁21が作動する圧力としての規定値は、一体電槽10の耐圧性能に応じて定められている。例えば、安全弁21は、一体電槽10の内部圧力が、大気圧(例えば0.1MPa)に対して一定の値である所定の規定値(例えば1MPa)以上となったとき、すなわち、内外の圧力差が、規定値−大気圧(1MPa−0.1MPa)となったとき、開弁するように設定されている。なお安全弁21は、設定された規定値に対して高い精度での動作が求められることから、精度や信頼性などを維持するため構造が複雑となり、その小型化やコスト削減が難しいものとなっている。
その他、この電池モジュールには、当該電池の内部温度を検出するためのセンサを装着するセンサ装着穴22などが設けられている。
続いて、隔壁12に形成された連通孔18と、そこに嵌合挿入される弁体30とにより構成される通気制御弁について、図3〜5を参照して説明する。
図3に示すように、隔壁12は、同隔壁12の上部12aの上端に、蓋体20に接合される上面12bを備えている。そして前記連通孔18が、その連通方向に対する断面を円形状として隔壁12の上部12aに貫通形成されている。
図4(a)及び(b)に示すように、連通孔18に嵌合挿入される弁体30は、長手方向に延びる円柱形状に形成されており、同長手方向の両端と中央部が絞られる形状になっている。詳述すると、弁体30には、長手方向中央部の嵌合部31と、同嵌合部31の両側にあってそれぞれ同嵌合部31より大きな外径の係止部32と、同係止部32から端部に向かうにつれて外径が小さくなるテーパ面33と、同テーパ面33の端部、すなわち弁体30の端部に嵌合部31の外径よりもより小さな外径の端面34とがそれぞれ設けられている。なお本実施形態では、弁体30の嵌合部31の外径は、連通孔18の内径と同じか、それより少し大きく形成されている。また、連通孔18の内周面に嵌合部31の表面(嵌合面)が全周に渡って当接するように、嵌合部31の外形についても、連通孔18に嵌合可能な円形の外形に形成されている。なお、嵌合部31は、弁体30の弾性力によりその表面が連通孔18の内周面に押し付けられることで、電槽13の内部圧力が所定の圧力になるまで連通孔18の開放面積が最も縮小された、すなわち無い状態(閉鎖)を維持する。このため、嵌合部31の外径と連通孔18の内径とが同じ場合、嵌合部31の表面は、連通孔18の内周面に当接しているだけであるため、連通孔18を閉鎖する力が弱くなる。一方、嵌合部31の外径が連通孔18の内径より大きい場合、嵌合部31の外径と連通孔18の内径との差に応じた力が嵌合部31の表面を連通孔18の内周面に押し付けるため、連通孔18を閉鎖する力が強くなる。
なお、連通孔18の開放面積を拡大(連通孔18を開放)させるために弁体30が変形する圧力の値は、安全弁21の動作圧である規定圧よりも小さい値に設定されている。そのため、弁体30は、それが変形される圧力を高い精度で管理する必要がないため、弁体30としてその構造を簡易にすることができる。
こうした弁体30は、連通孔18に端面34から、テーパ面33、係止部32の順に挿通され、図5(a)に示すように、嵌合部31が連通孔18に嵌合挿入される。弁体30の外径は連通孔18の内径と同じか、少し大きめであることから、連通孔18に配置された弁体30は連通孔18を閉鎖して、隔壁12の両側の各電槽13のそれぞれの内部空間を分離し、それぞれの内部空間のガス(気体)の相互移動を防止する。
次に、上記のように構成される流通制御弁の作用について、図5を参照して説明する。
図5(a)に示すように、隔壁12の連通孔18に嵌合挿入された弁体30は、嵌合部31の表面が連通孔18の内周面の全周に当接するため、連通孔18を介して隔壁12の両側に設けられる電槽13をガス(気体)が移動しないようになる。
ところで、図5(b)に示すように、隔壁12の両側にある各電槽13のいずれか一方の内部圧力が上昇すると、当該内部圧力が隔壁12とともに弁体30にも印加される。このとき、弁体30の嵌合部31に印加される圧力が嵌合部31の表面を押圧して変形させると、この変形により連通孔18の開放面積が拡大されて、同連通孔18が一時的に連通されて、同連通孔18を介して内部圧力の高い電槽13から内部圧力の低い電槽13にガス(気体)が移動する。これにより、高い内部圧力の電槽13の圧力が低下する。
そして、電槽13の内部圧力の低下とともに嵌合部31の表面を押圧する力が弱くなるため、嵌合部31の表面が元の形状に戻る(自然復帰する)につれて連通孔18の開放面積が縮小される。そして、同表面が元の形状に戻ると、嵌合部31の表面が連通孔18の内周面と全周に渡り当接して連通孔18の開放面積が最も縮小される、すなわち無くなる(連通孔18が閉鎖される)。
続いて、電池モジュールにおけるこの通気制御弁の作用について、図2を参照して説明する。
図2に示されるように、電池モジュールの図において左側の端部の電槽13の内部圧力が高くなると、それより内部圧力の低い隣接する左から2番目の電槽13との間の弁体30が変形して、左側の端部の電槽13内のガスが左から2番目の電槽13に移動する。これにより、左側の端部の電槽13の内部圧力が低く維持されるようになる。逆に、左から2番目の電槽13の内部圧力が高くなると、それより内部圧力の低い隣接する左側の端部の電槽13との間の弁体30が変形して、左から2番目の電槽13内のガスが左側の端部の電槽13に移動する。これにより、左から2番目の電槽13の内部圧力が低く維持されるようになる。このような気体の移動が、左側の端部の電槽13と左から2番目の電槽13との間でそれらの内部圧力に差が生じたときに、生じた内部圧力の差に応じて繰り返される。
また、左から2番目の電槽13の内部圧力が高くなると、それより内部圧力の低い隣接する左から3番目の電槽13との間の弁体30が変形して、左から2番目の電槽13内のガスが左から3番目の電槽13に移動する。これにより、左から2番目の電槽13の内部圧力が低く維持されるようになる。逆に、左から3番目の電槽13の内部圧力が高くなると、それより内部圧力の低い隣接する左から2番目の電槽13との間の弁体30が変形して、左から3番目の電槽13内のガスが左から2番目の電槽13に移動する。これにより、左から3番目の電槽13の内部圧力が低く維持されるようになる。このような気体の移動が、左から2番目の電槽13と左から3番目の電槽13との間でそれらの内部圧力に差が生じたときに、生じた内部圧力の差に応じて繰り返される。
また、上記と同様の電槽13間のガス(気体)の移動が、他の隣接する電槽13間でも、隣接する電槽13間の内部圧力の差に応じて生じるが、それらについての説明は割愛する。
ところで、本実施形態では、左から3番目の電槽13には安全弁21が設けられているため、左から3番目の電槽13はその内部圧力が安全弁21の動作圧(規定値)を超えると、安全弁21の開放によりガス(気体)が放出されて内部圧力が低くなる。これとともに、左から3番目の電槽13は、隣接している電槽13に対して内部圧力が相対的に低くなる、すなわち隣接している電槽13の内部圧力が高くなるため、それら内部圧力の高い隣接する電槽13から弁体30を介してガス(気体)が流入する。これにより、隣接する電槽13の内部圧力も低下するようになる。このように内部圧力を低下させるガス(気体)の移動も、他の隣接する電槽13間でもそれら隣接する電槽13の内部圧力の差に応じて生じる。このため、電池モジュールに設けられる安全弁21が1個だけであれ、左から3番目の電槽13の内部圧力低下に伴って他の電槽13の内部圧力も低下されるようになるので、電池モジュール全体としての内部圧力が規定値を大きく超えない値に維持されるようになる。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)隣接する電槽13同士の内部圧力の差に応じて、いわば自動的に、連通孔18の
開放面積が変化して、例えば開放又は閉鎖して、すなわち隣接する電槽13間での通気の有無が制御されるようになる。例えば、隣接する電槽13の内部圧力の差が小さいときには連通孔18を閉鎖することにより、隣接する電槽13のそれぞれの内部空間を分離することができる。これにより、一つの電槽13に生じたガスが隣接する他の電槽13に移動することが防止されるようになる。その一方、隣接する電槽13の内部圧力の差が大きいときには、それら内部圧力の差に応じて弁体30が変形されることで開放面積が拡大して連通孔18が開放される。これにより、それら発電要素の収容される電槽13で発生したガスを内部圧力の高い方から低い方に通気(移動)させて、発生したガスにより電槽13(一体電槽10)が過度に変形したり、変形により破壊されたりすることを防ぐことができるようになる。
さらに、連通孔18が閉鎖されるときには、隣接する電槽13間でのガスの移動が禁止されることから、ガスの移動により懸念される発電要素の電池性能への影響も無視できるようになり、各発電要素の電池性能も高く維持されるようになる。また、簡易な構造の通気制御弁の採用により、電池モジュールとしてもその構造を簡易なものとすることができるようになる。
また従来から、電槽13に発生したガスは電槽13に排出(例えば、電槽13に設けられた安全弁21を介して大気中に排出)されることが知られているものの、発生したガスにはニッケル水素電池の電池性能の維持に必要とされる酸素や水素などが含まれる場合もあり、そのような場合、発生したガスの排出は電池性能の低下を招くおそれがあった。この構成によるように、隣接する電槽13にガス(酸素や水素)を移動させるようにすれば、ガスは大気中に放出されず、隣接する電槽13に留められる。そして、隣接する電槽13との内部圧力の差が逆転すれば一旦排出したガスを再度、もとの電槽13に移動させることもできるようになることから、一旦ガスを移動させた場合であれ、隣接する電槽13からそれを再度、もとの電槽13に移動させることで電池性能を回復させることができるようにもなる。これにより、発電要素の製造ばらつきや、劣化のばらつきや、温度のばらつきなど、予測しがたいとともに、経時的にも変化する発電要素からのガスの発生が生じたとしても電池性能を好適に維持することができるようになる。
(2)電池モジュールに生じる高い内部圧力は、連通孔18を介して連設されている電槽13の少なくとも一つに設けられている安全弁21からのガス(気体)の放出により規定値を超えないように維持(保持)される。また、隣接する電槽13の内部圧力の差により動作する通気制御弁の動作圧は、大気圧に対する圧力差により動作することが通常である安全弁21の動作圧に比べて小さいので、安全弁21まで複数の通気制御弁を介する場合であれ、電池モジュール内の内部圧力を規定値を大きく超えないように維持させることができる。これにより、動作圧が大きい安全弁21の数を少なく維持し、電池モジュールの構造を簡易化することができるようになる。
(3)開放面積の拡大により一旦開放された連通孔18であれ、ガスの移動による隣接する電槽13の内部圧力の差の減少に応じて開放面積が縮小されるもしくは閉鎖され、隣接する電槽13の内部空間が分離される。このように、隣接する電槽13の内部圧力の差の解消により再びガスの移動が抑制されて、発生したガスの移動が発電要素の電池性能に影響を及ぼすおそれが抑制されるようになる。
(4)弁体30の変形により連通孔18の開放面積が拡大される、つまり、安全弁21は高い精度で動作が求められるため複雑な構造となるが、弁体30は簡単な構造であるため、安全弁21を設けるより、安価で小型化が可能となる。これにより、この弁体30を有する通気制御弁が用いられる電池モジュールとしても構造が簡易になる。
(第2の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第2の実施形態について、図6を参照して説明する。本実施形態では、連通孔の一部を蓋体に形成したことが、先の第1の実施形態に対して相違する点であり、その他の構成については同様なので、以下では主に相違点について説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
隔壁12の上部12aは、その上面12bに連通孔を構成する上面溝19が貫通形成されている。上面溝19は、同溝の長手方向に対する断面を半円形状とした溝である。また、蓋体20には、隔壁12の上面12bに向けて延出される隔壁23が設けられている。隔壁23は、蓋体20が一体電槽10に結合されるとき、その下面24が隔壁12の上面12bに結合される。下面24には、上面溝19と一体で連通孔を構成する下面溝25が、上面12bに結合されるとき上面溝19に対応する位置に貫通形成されている。下面溝25は、溝の長手方向に対する断面を半円形状とした溝である。これにより、隔壁12の上面12bに隔壁23の下面24が結合されて結合体が形成されたとき、上面溝19と下面溝25とが対向配置されて、連通方向に対する断面が円形の通気制御弁を構成する連通孔が形成される。
そしてこのように形成された連通孔に、先の第1の実施形態に記載された通気制御弁を構成する弁体30が嵌合挿入される。なお、隔壁12の上面12bと隔壁23の下面24とを結合させる前に、上面溝19と下面溝25との間に弁体30を挟み込むように配置してから、隔壁12の上面12bと隔壁23の下面24とを結合させてもよい。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1の実施形態で記載した効果(1)〜(4)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(5)蓋体20が一体電槽10に結合されて形成される結合体において、連通孔を電槽13及び蓋体20とに跨るように設け、そこに弁体30を配置させることができるようになる。これにより、通気制御弁の隔壁12,23への配置の自由度が高くなり、通気制御弁の形状の自由度も高くすることができるようになる。
(第3の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第3の実施形態について、図7及び8を参照して説明する。本実施形態では、連通孔を連通させる内部貫通穴を弁体に形成したことが、先の第1の実施形態との相違点であり、その他の構成については同様なので、以下では主に相違点について説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図7(a)及び(b)に示すように、連通孔18に嵌合挿入される弾性体であり通気制御弁を構成する弁体40は、先の第1の実施形態の弁体30と同様の外形に形成されている。すなわち、弁体40は、長手方向に延びる円柱形状に形成され、同長手方向の両端と中央部が絞られている。詳述すると、弁体40には、長手方向中央部の嵌合部41と、同嵌合部41の両側にあってそれぞれ同嵌合部41より大きな外径の係止部42と、同係止部42から端部に向かうにつれて外径が小さくなるテーパ面43と、同テーパ面43の端部、すなわち弁体40の端部に嵌合部41の外径よりもより小さな外径の端面44とがそれぞれ設けられている。
なお本実施形態では、弁体40の内部には、弁体40の両端の端面44を結ぶ内部貫通穴45が貫通形成されている。内部貫通穴45は、長手方向の断面が円状の穴であり、一端の端面44から他端の端面44の間に貫通形成され、その貫通された穴の内部をガスが通気(移動)できるようになっている。
また、嵌合部41の外径は、連通孔18の内径より少し大きく形成されている。これに
より嵌合部41は、弁体40が連通孔18に嵌合挿通されたとき、連通孔18の内周面に嵌合部41の表面が押しつぶされて内部方向に変形される。そしてこの内部方向への変形が、内部貫通穴45を押しつぶして、その内部貫通穴45を塞ぎ同穴の内部をガスが通気できないようにする。すなわち、嵌合部41の外径は、弁体40が連通孔18に嵌合挿通されたとき、ガスが通気できないように内部貫通穴45が押しつぶされる外径である。このため、嵌合部41の外径と連通孔18の内径との差が大きくなることに対応して内部貫通穴45を押しつぶして閉鎖する力が強くなる。
すなわち、図8(a)に示すように、連通孔18に配置された弁体40は内部貫通穴45を閉鎖して、隔壁12の両側の各電槽13の内部空間を分離し、それぞれの内部空間のガス(気体)の相互移動を防止する。
次に、上記のように構成される流通制御弁の作用について、図8を参照して説明する。
図8(a)に示すように、隔壁12の連通孔18に嵌合挿入された弁体40は、嵌合部41の表面が連通孔18の内周面の全周に当接するとともに内部貫通穴45が閉鎖されるため、隔壁12の両側に設けられる電槽13間でガス(気体)を移動させない。
ところで、隔壁12の両側にある各電槽13のいずれか一方の内部圧力が上昇すると、図8(b)に示すように、当該内部圧力が隔壁12とともに弁体40にも印加される。このとき、弁体40の内部貫通穴45に印加される圧力が内部貫通穴45を押し開くように拡大変形させて内部貫通穴45が貫通され、一時的に連通孔18が開放されることから、同通気空間を介して内部圧力の高い電槽13から内部圧力の低い電槽13にガス(気体)が移動する。これにより、高い内部圧力の電槽13の内部圧力が低下する。
その後、電槽13の内部圧力の低下とともに内部貫通穴45を押し開く力が小さくなり、内部貫通穴45の形状が自然に元に戻る(自然復帰する)につれて連通孔18の開放面積も小さくなる。さらに、内部貫通穴45の形状が元に戻る(自然復帰する)と、内部貫通穴45の貫通が閉じられて連通孔18が閉鎖される。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1の実施形態で記載した効果(1)〜(4)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(6)内部貫通穴45の開放面積が隣接する電槽13の内部圧力に応じて拡大(開放)又は縮小もしくは閉鎖されるので、内部貫通穴45の開閉に対して弁体40に当接する連通孔18の影響を小さくすることができるようになる。すなわち、連通孔18への弁体40の嵌合挿入を容易にすることができるようになる。
(第4の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第4の実施形態について、図9〜11を参照して説明する。本実施形態では、弁体に連通孔の隔壁を跨ぐ凹溝を形成したことが、先の第2の実施形態に対する相違点であり、その他の構成については同様なので、以下では主に相違点について説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図9に示すように、隔壁12の上部12aは、その上面12bに連通孔18Cを構成する上部溝19Aが貫通形成されている。上部溝19Aは、連通方向に対する断面の形状が矩形の溝であり、その矩形の溝は高さH、幅L、厚みWの各値を有する。また、蓋体20には、隔壁12の上面12bに向けて延出される隔壁23が設けられている。隔壁23は、蓋体20が一体電槽10に結合されるとき、その下面24が隔壁12の上面12bに結合される。これにより、隔壁12の上面12bに隔壁23の下面24が結合されて結合体が形成されたとき、上部溝19Aと隔壁23の下面24とが対向配置されて、上部溝19Aの各側面と上部溝19Aに対応する下面24の一部分とにより、連通方向に対する断面
が矩形の通気制御弁を構成する連通孔18Cが形成される。
上記のように形成される連通孔18Cには、上部溝19Aに嵌合されるとともに隔壁12に跨るように、弾性体であり通気制御弁を構成する弁体60が配置される。図10(a)に示すように、弁体60は、概略直方体形状をしており、同弁体60には、その上側に矩形形状の上面61と、その正面側に矩形形状の正面64と、その側面側に下から凹溝63の形成される側面62とがそれぞれ設けられている。詳述すると、図10(b),(c),(d)に示すように、弁体60は、側面62と、同側面62に平行な他の側面との間に、断面矩形状の凹溝63が直線状に形成されている。この凹溝63は、弁体60の下面から高さH1を有し、側面62に対する幅方向に隔壁12の厚みWと同じ厚みW1を有する。これにより、凹溝63が隔壁12を挟み込めるようになっている。凹溝63よりも上部の高さH2の部分には、凹溝63の長手方向に直交する方向に貫通形成された内部貫通穴65が設けられている。高さH2は、上部溝19Aの高さHより少しだけ高くなっている。内部貫通穴65は、弁体60にあって正面64と、同正面64に平行な背面との間に貫通形成されており、同貫通方向を長手方向としている。
図11(a)に示すように、弁体60は、凹溝63が上部溝19A下部において隔壁12を挟み込むとともに、内部貫通穴65が形成される高さH2の部分が同上部溝19Aに隙間無く嵌め込まれる。そして、内部貫通穴65は隔壁12の両側にある電槽13の内部空間にその開口をそれぞれ配置させる。なお、弁体60が連通孔18Cに配置されたとき、弁体60の高さH2は、上部溝19Aの高さHより少しだけ高いため、その上面が蓋体20の隔壁23の下面24により押圧される。そしてこの押圧が弁体60を下方(内部方向)へ変形させ、内部貫通穴65が押しつぶされることにより、その内部貫通穴65が塞がれて内部をガスが通気できないようになる。すなわち、弁体60の高さH2は、弁体60が連通孔18Cに嵌合されたとき、ガスが通気できないように内部貫通穴65が押しつぶされるような高さである。このため、弁体60の高さH2が上部溝19A(連通孔18C)の高さHよりも高くなることに対応して内部貫通穴65を押しつぶして閉鎖する力が強くなる。
すなわち、図11(a)に示すように、連通孔18Cに配置された弁体40は内部貫通穴65を閉鎖して、隔壁12の両側の各電槽13の内部空間を分離し、それらの内部空間のガス(気体)の相互移動が防止される。
次に、上記のように構成される流通制御弁の作用について、図11を参照して説明する。なお、内部貫通穴65の開口及び閉鎖の動作は、先の第2の実施形態の内部貫通穴45の開口及び閉鎖の動作と同様であるので説明の一部を割愛する。
図11(a)に示すように、隔壁12の連通孔18Cに嵌合挿入された弁体60は、内部貫通穴65を閉鎖して隔壁12の両側に設けられる電槽13の相互のガス(気体)の移動を禁止する。
ところで、隔壁12の両側にある各電槽13のいずれか一方の内部圧力が上昇すると、図11(b)に示すように、当該内部圧力が内部貫通穴65に印加されて内部貫通穴65を押し開くように拡大変形させて内部貫通穴65を貫通させ、一時的に、連通孔18Cを開放する。
その後、電槽13の圧力の低下とともに内部貫通穴65を押し開く力が小さくなり、内部貫通穴65の形状が元に戻る(自然復帰する)につれて連通孔18Cの開放面積も小さくなる。さらに、内部貫通穴65の形状が元に戻る(自然復帰する)と、内部貫通穴65の貫通が閉じられて連通孔が閉鎖される。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1及び第2の実施形態で記載した効果(1)〜(5)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(7)弁体60を隔壁12に跨がせることができるので、連通孔18Cへの弁体60の配置が容易となる。つまり、弁体60の位置が隔壁12に対して固定され、特に蓋体20が取り付けられる前に、弁体60が隔壁12から外れることを防止することができる。これにより、電池モジュールの組み立てが簡易にもなる。
(第5の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第5の実施形態について、図12〜14を参照して説明する。本実施形態では、弁体として膜状の弁体を用いたことが、先の第1の実施形態に対する相違点であり、その他の構成については同様なので、以下では主に相違点について説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図12(a)及び(b)に示すように、隔壁12には、先の第1の実施形態の連通孔18と同様に、通気制御弁を構成する連通孔18Aが形成されている。連通孔18Aには、それを覆うように弾性部材からなる弾性体であり通気制御弁を構成する膜状の弁体70が設けられている。膜状の弁体70は、例えば、連通孔18Aを覆うように同連通孔18Aの周囲に塗布した液状の弾性材料が固化することにより形成され、その周辺部71が連通孔18Aの外周部を構成する隔壁12の表面に付着するとともに、その中央部72が連通孔18Aの中央部を覆うようになっている。
本実施形態では、膜状の弁体70は、隔壁12の表面に付着する周辺部71の厚みt2は、隔壁12の厚みt1よりも厚く形成されている一方、連通孔18Aの中央部に対応する中央部72の厚みt3は、隔壁12の厚みt1よりも薄く形成されている。ところで、膜状の弁体70の中央部72の厚みt3は、隔壁12の両側の電槽13の内部圧力の差による押圧力を受けて押し破られる、いわゆる千切られる強度となるように設定されている。なお、膜状の弁体70は、千切られた位置に裂孔73が形成される。
次に、上記のように構成される流通制御弁の作用について、図12〜14を参照して説明する。
連通孔18Aに設けられた膜状の弁体70は当初、その中央部72に千切れ等を有さないため、隔壁12の両側にある電槽13の内部空間を分離して、各電槽13のガスの相互移動を禁止する。
ところで、隔壁12の両側にある各電槽13のいずれか一方の内部圧力が上昇すると、当該内部圧力が隔壁12とともに膜状の弁体70にも印加される。このとき、図13(a),(b)に示すように、膜状の弁体70の中央部72に印加される圧力が同中央部72を押し切り(千切り)裂孔73が形成される。これにより、連通孔18Aが開放されることとなり、同開放された連通孔18Aを介して内部圧力の高い電槽13から内部圧力の低い電槽13にガス(気体)が移動する。これにより、高い内部圧力の電槽13の内部圧力が低下する。
その後、図14(a),(b)に示すように、電槽13の圧力の低下とともに膜状の弁体70の中央部72に印加される圧力が弱くなり、裂孔73の形状が弾性復帰により千切られる以前の位置に自然に戻る(自然復帰する)につれて裂孔73の開放面積も小さくなる。さらに、裂孔73を含む中央部72の位置が可能な限り元に戻る(自然復帰する)と、裂孔73の開放面積が可能な限り縮小して連通孔18Aがほぼ閉鎖される。これにより
、各電槽13のガスの相互移動が抑制されるようになる。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1の実施形態で記載した効果(1)〜(4)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(8)連通孔18Aの開放面積の拡大(開放)もしくは開放面積の縮小(閉鎖等)が、隣接する電槽13の内部圧力の差に応じて弁体70の中央部に生じる千切れと弾性復帰によって行われる。すなわち、弾性体により構成される弁体70であれば、一旦千切れて連通孔を開放した後であれ、隣接する電槽13の内部圧力の差が小さくなれば、千切れて形成された開放面積が弾性復帰により小さくなることから、隣接する電槽13とのガスの移動が抑制されるので、発電要素の電池性能を維持することができるようになる。
(9)弁体70の中央部72は連通孔18Aの中央部に対応する厚みが薄く形成されているので、その薄い部分が千切られて連通孔18Aが開放され、その後、弾性復帰されることにより連通孔18Aの開放面積が縮小(閉鎖等)されるようになる。また、薄さを調整することにより連通孔18Cが開放される内部圧力の差を調整することもできるようになる。さらに、中央部72の厚みを薄くすることにより、表面張力効果で膜の形状が安定し、開放される圧力のばらつきを抑えることができる。
(10)弾性材料を連通孔18Aを覆うように隔壁12に塗布することで弁体70を簡単に形成することができ、このような通気制御弁の適用が容易になる。
(第6の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第6の実施形態について、図15を参照して説明する。本実施形態では、膜状の弁体の周辺部が隔壁の一方の側面にのみ形成されたことが、先の第5の実施形態に対して相違する点であり、その他の構成については同様なので、以下では主に相違点について説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図15(a),(b)に示すように、通気制御弁を構成する膜状の弁体75は、先の第5の実施形態の膜状の弁体70と同様の弾性材料からなり、連通孔18Aの内径D2よりも大きい外径D1を有する。この膜状の弁体75は、連通孔18Aの中央部に対応する位置に中央部77を有するとともに、隔壁12の一方の表面にのみに外径D1の周辺部76を有している。すなわち、隔壁12の他方の表面には、周辺部が設けられておらず、連通孔18Aの内径D2の内側に中央部77のみが配置されるようになっている。
これにより、膜状の弁体75を塗布形成するような場合、隔壁12の一方の表面からと付することで形成することができるようになるので、その形成が容易になる。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1及び第5の実施形態で記載した効果(1)〜(4)及び(8)〜(10)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(11)弁体75を一方の隔壁12の側面にのみ付着させることができるようになるので、弁体75の配置の自由度が向上するようになる。また、隔壁12の一方から弁体を構成する部材を塗布することにより簡単に形成することができるようにもなる。
(第7の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第7の実施形態について、図16を参照して説明する。本実施形態では、膜状の弁体の付着する周辺部において隔壁に凹凸が形成されていることが、先の第5の実施形態に対して相違する点であり、その他の構成については同様なので、以下では主に相違点について説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図16(a),(b)に示すように、連通孔18Aの外周部に対応する隔壁12には、隔壁12の両方の表面にそれぞれ通気制御弁を構成する凹凸面12Rが形成されている。凹凸面12Rは、凹凸により表面積を拡大させて、そこに付着される膜状の弁体70の周辺部71の付着力を向上させる。すなわち、膜状の弁体70は、その周辺部71を隔壁12に形成されている凹凸面12Rに付着させることにより、隔壁12に強い付着力で付着して、隔壁12に安定的に配置されるようになる。
なお、図16(c)に示すように、隔壁12の一方の表面にのみ凹凸面12Rを形成してもよい。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1及び第5の実施形態で記載した効果(1)〜(4)及び(8)〜(10)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(12)隔壁12の側部に付着する弁体70は、隔壁12の凹凸面12Rにより強力に安定配置されるようになる。
(第8の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第8の実施形態について、図17を参照して説明する。本実施形態では、膜状の弁体が複数の連通孔を覆うことが、先の第5の実施形態に対して相違する点であり、その他の構成については同様なので、以下では主に相違点について説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図17(a),(b)に示すように、隔壁12には、通気制御弁を構成する複数の連通孔18Bが形成されている。そして、これら複数の連通孔18Bを覆うように、先の第5の実施形態の膜状の弁体70と同様の弾性材料からなる弾性体として通気制御弁を構成する1つの膜状の弁体78が隔壁12に塗布形成される。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1及び第5の実施形態で記載した効果(1)〜(4)及び(8)〜(10)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(13)一つの弁体78が複数の連通孔18Bを覆うので、弁体78の形成が容易である。また、複数の連通孔18Bによれば、隣接する電槽13の内部圧力の差に応じて、弁体78が千切られて開放される連通孔18Bの数が調整されるので、隣接する電槽13の内部圧力の差が好適に解消されることはもとより、その後、隣接する電槽13と間でのガスの移動を好適に抑制することができるようにもなる。
(第9の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第9の実施形態について、図18を参照して説明する。本実施形態では、弁体が液状体から形成されていることが、先の第2の実施形態に対して相違する点であり、その他の構成については同様なので、以下では相違点を中心に説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図18(a)に示すように、隔壁12の上部12aには、上に開口を有する有底箱状の通気制御弁を構成する液状体収容部80が設けられている。隔壁12に結合される蓋体20の隔壁23には、隔壁12の上面12bに接合される下面24とともに、液状体収容部80に挿入されて、同液状体収容部80をその底面を残して区画する突出部26が設けられている。すなわち、図18(b)に示すように、隔壁12に隔壁23が結合されると、液状体収容部80に隔壁23の突出部26が挿入されて、液状体収容部80の底面に近い部分に隔壁12の両側の電槽13の内部空間を連通する通気制御弁を構成する連通孔が形
成される。
本実施形態では、液状体収容部80には、液状体からなり、液状体収容部80の底部と隔壁23の突出部26との間に形成された高さH11の連通孔を埋没させるように液面が高さH12にされ、同連通孔を閉鎖する通気制御弁を構成する弁体としての弁用液状体81が収容されている。弁用液状体81は、オイルやグリスなどの液状体からなり、その粘度により弁用液状体81としての動作圧力を調整することができる。なお、弁用液状体81の粘度は、動作圧力を好適に調整できるのであれば低くても高くてもよい。また、動作圧力は、弁用液状体81の量や、連通孔に対する液面の高さなどによっても調整することができる。
次に、上記のように構成される流通制御弁の作用について、図18(b)及び(c)を参照して説明する。
図18(b)に示すように、隣接する電槽13の内部圧力の差が無い又は小さい場合、連通孔を封鎖する弁用液状体81は、連通孔を閉鎖して隔壁12の両側に設けられる電槽13のガス(気体)の相互移動を禁止する。
ところで、隔壁12の両側にある各電槽13のいずれか一方の内部圧力が上昇すると、図18(c)に示すように、弁用液状体81の液面に印加される圧力(隣接する電槽13の内部圧力の差と重力)がその液面を押圧し、液面を低下させて、すなわち液状体収容部80の底面に近づける。そして液状体収容部80の液面が突出部26の下端(高さH11)よりも低くい高さH13になると、連通孔を通り隔壁12の反対側にある液状体収容部80の一部を押し開いて、一時的に、連通孔を開放する。これにより連通孔を介して内部圧力の高い電槽13から内部圧力の低い電槽13にガス(気体)が移動して、高い内部圧力の電槽13の内部圧力が低下する。
その後、電槽13の内部圧力の低下とともに液状体収容部80の液面を押し下げる力が弱くなり、液状体収容部80の液面の位置が元に戻る(自然復帰する)につれて連通孔の開放面積も小さくなる。さらに、液状体収容部80の液面の位置が元に戻る(自然復帰する)と、連通孔は連通が閉じられて閉鎖される。すなわち、ガス移動とともに連通孔が弁用液状体81に没し、連通孔が閉鎖される。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1及び第2の実施形態で記載した効果(1)〜(5)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(14)連通孔が弁用液状体81に没しているので、弁用液状体81の表面にかかる圧力(隣接する電槽13の内部圧力の差と重力)により弁用液状体81が押され、連通孔が露出されると、ガスが連通孔を通過するようになる。これにより、通常は隣接する電槽13のガスの移動を防止するとともに、隣接する電槽13の圧力の差が大きくなるとガスを移動させることができるようになる。また、弁用液状体81の粘性によりガスを移動させる際の圧力を調整することができるようにもなる。
さらに、弾性体からなる弁体は変形後、水滴などの付着の影響で動作圧が変化することがあるが、本実施形態では液量が変化しないため、連通した後も動作圧に変化がない。
(15)液状体収容部80を区画することによっても連通孔が形成され、隔壁12の両側にそれぞれ液状体収容部を配置することができるようになるので、隔壁12への液状体収容部の形成が容易になる。
(第10の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第10の実施形態について、図19を参照して説明する。本実施形態では、蓋体における隔壁の突出部に連通孔が形成されていることが、先の第9の実施形態との相違点であり、その他の構成については同様なので、以下では相違点を中心に説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図19(a)に示すように、蓋体20の隔壁23には、挿入された液状体収容部80の底面に達して同液状体収容部80を区画する突出部27が設けられている。突出部27には、同突出部27の両表面を貫通する通気制御弁を構成する連通孔28が形成されている。すなわち、図19(b)に示すように、隔壁12に隔壁23が結合されると、液状体収容部80に隔壁23の突出部27が挿入されて、液状体収容部80の内部に隔壁12の両側の電槽13の内部空間を連通する連通孔28が形成される。また、液状体収容部80には、連通孔28を埋没させる位置まで弁用液状体81が収容されている。
これにより、隣接する電槽13の内部圧力の差が無い又は小さい場合、弁用液状体81は連通孔28を閉鎖して隔壁12の両側に設けられる電槽13のガス(気体)の相互移動を禁止する。一方、隔壁12の両側にある各電槽13のいずれか一方の内部圧力が上昇すると、図19(c)に示すように、弁用液状体81の液面が連通孔28の位置まで押圧されて、連通孔28が開放される。その後、電槽13の内部圧力の低下により、弁用液状体81の液面が上昇して連通孔28が閉鎖される。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1、第2及び第9の実施形態で記載した効果(1)〜(5)及び(14),(15)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(16)隔壁23の突出部27に連通孔28を形成するのみなので、これによって通気制御弁の構成をより簡易にすることができる。
(第11の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第11の実施形態について、図20を参照して説明する。本実施形態では、突出部に形成される連通孔が溝であることが、先の第10の実施形態との相違点であり、その他の構成については同様なので、以下では相違点を中心に説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図20(a)に示すように、突出部27には、同突出部27の両表面に渡る溝として連通溝29が形成されている。すなわち、図20(b)に示すように、液状体収容部80の内部に隔壁12の両側の電槽13の内部空間を連通する連通溝29からなる連通孔が形成される。また、液状体収容部80には、連通溝29を埋没させる位置まで弁用液状体81が収容されている。
なお、連通溝29からなる連通孔の作用は、先の第10の実施形態の連通孔28と同様である。すなわち、隣接する電槽13の内部圧力の差が無いか又は小さい場合、弁用液状体81は連通溝29を閉鎖して隔壁12の両側に設けられる電槽13のガス(気体)の相互移動を禁止する。一方、隔壁12の両側にある各電槽13のいずれか一方の内部圧力が上昇すると、図20(c)に示すように、弁用液状体81の液面が連通溝29の位置まで押圧されて、連通溝29(連通孔)が開放される。その後、電槽13の圧力の低下により、弁用液状体81の液面が上昇して連通溝29が閉鎖される。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1、第2及び第9の実施形態で記載した効果(1)〜(5)及び(14),(15)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(17)隔壁23の突出部27に連通溝29を形成するのみなので、これによっても通気制御弁の構成をより簡易にすることができる。
(第12の実施形態)
以下、本発明にかかる電池モジュールの第12の実施形態について、図21を参照して説明する。本実施形態では、連通孔の周囲に液状体を保持する構成が設けられた点が、先の第1の実施形態に対して相違する点であり、その他の構成については同様なので、以下では相違点を中心に説明し、同様な構成には同一の符号を付してその説明を割愛する。
図21(a),(b)に示すように、隔壁12の上部12aには、連通方向の断面が矩形形状の通気制御弁を構成する連通孔18Dが設けられている。また隔壁12の上部12aには、連通孔18Dの下側にあって、連通方向に沿って水平に拡がるように設けられた通気制御弁を構成する液状体支持板85と、連通孔18Dの上側にあって、液状体支持板85に対向する通気制御弁を構成する液状体誘導板86とが設けられている。液状体支持板85はその上平面85aを液状体誘導板86に対向させている。液状体誘導板86は、液状体支持板85の上平面85aに対向する対向面86aを有し、対向面86aは、連通孔18Dに対応する位置を下方の頂点とする下に凸の円弧に形成されている。このため、液状体誘導板86の対向面86aは、連通方向に対して連通孔18Dからの距離が離れることに応じて対向する平面である液状体支持板85との間の距離が離間するようになっている。すなわち、連通孔18Dの位置において、液状体支持板85と液状体誘導板86の間の距離は、最短距離H21である一方、連通孔18Dから連通方向に最も離れた位置における液状体支持板85と液状体誘導板86の間の距離は、最短距離H21よりも長い最長距離H22となっている。
なお、対向面86aは、隔壁12の表面に沿う方向に対して連通孔18Dからの距離が離れることに応じて対向する平面である液状体支持板85との間の距離が離間するように形成されてもよいし、連通孔18Dを下の頂点とする球面状に形成されてもよい。
図22(a),(b)に示すように、液状体支持板85と液状体誘導板86との間には、通気制御弁を構成する弁体としての弁用液状体88が配置されている。弁用液状体88は、液状体支持板85と液状体誘導板86との間において移動可能になっており、通常、毛細管現象などにより液状体支持板85と液状体誘導板86との間の距離が最も短い最短距離H21である位置とその近傍に自動的に移動保持されるようになっている。すなわち、弁用液状体88は、最短距離H21である連通孔18Dを閉鎖するように、液状体支持板85と液状体誘導板86との間に保持される。弁用液状体88は、オイルやグリスなどの液状体からなり、その粘度により弁用液状体88としての動作圧力を調整することができる。なお、弁用液状体88の粘度は、動作圧力を好適に調整できるのであれば低くても高くてもよい。また、動作圧力は、弁用液状体88の量や液状体支持板85と液状体誘導板86の間の距離などによっても調整することができる。
次に、上記のように構成される流通制御弁の作用について、図22及び図23を参照して説明する。
図22(a),(b)に示すように、隣接する電槽13の内部圧力の差が無い又は小さい場合、連通孔18Dを封鎖する弁用液状体88は、連通孔18Dを閉鎖して隔壁12の両側に設けられる電槽13のガス(気体)の相互移動を禁止する。
ところで、隔壁12の両側にある各電槽13のいずれか一方の内部圧力が上昇すると、図23(a),(b)に示すように、弁用液状体88の液側面に印加される内部圧力がその液側面を押圧して隔壁12に押し付けるように移動させる。その際、弁用液状体88には、弁用液状体88の一部が分離されることなどにより連通孔18Dまでのガス通路が形成され、そのガス通路が連通孔18Dまで到達すると、ガスの内部圧力により連通孔18
Dの反対側にも同様のガス通路を形成して、一時的に連通孔18Dを開放する。これにより連通孔を介して内部圧力の高い電槽13から内部圧力の低い電槽13にガス(気体)が移動して、高い内部圧力の電槽13の内部圧力が低下する。
その後、電槽13の内部圧力の低下とともに弁用液状体88の液側面を押圧する力が弱くなり、弁用液状体88が毛細管現象などにより位置が元に戻る(自然復帰する)につれて連通孔18Dの開放面積も小さくなる。さらに、弁用液状体88の配置位置が元に戻る(自然復帰する)と、連通孔18Dは閉鎖される。
以上説明したように、本実施形態の電池モジュールによれば、先の第1及び第2の実施形態で記載した効果(1)〜(5)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(18)弁用液状体88が配置される液状体支持板85と液状体誘導板86との間の距離は、連通孔に近い部分では短く、離れるにつれて長くなる。これにより、弁用液状体88は、毛細管現象などにより、液状体支持板85と液状体誘導板86との間の距離の短い部分に移動しつつ、当該距離の短い部分にある連通孔18Dの開放面積を縮小(閉鎖等)する。一方、弁用液状体88は隣接する収容部の内部圧力の差が大きくなると液状体支持板85と液状体誘導板86の間を移動されて連通孔18Dの開放面積を拡大(開放)する。これにより、通常は閉鎖して隣接する電槽13との間のガスの移動を禁止する一方、隣接する電槽13の圧力の差が大きくなると連通孔18Dを開放して隣接する電槽13の圧力の差を小さくするようにすることができる。これにより、通気制御弁の設計自由度が向上されるようになる。
なお上記各実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記各実施形態では、連通孔の開放面積が拡大(連通孔が開放)された後、弁体が連通孔の開放面積を縮小(連通孔を閉鎖もしくは小さく)させる場合について例示した。しかしこれに限らず、一旦開放された連通孔を閉鎖しなくてもよい。例えば、図24(a),(b)に示すように、小径の端面53とそれよりも大きな形の大径の端面52を有するテーパ面51からなる、頂部のない円錐型の弁体50を、図25(a)に示すように、隔壁12に設けた連通孔18に嵌合挿入させてもよい。この場合、小径の端面53側の電槽13の圧力が高くなったとき、連通孔18の内周面に当接されているテーパ面51が変形され、それにより弁体50と連通孔18の内周面との間に緩みが生じ、図25(b)に示すように、弁体50が連通孔18から抜け落ちるようにしてもよい。これによっても、当初は、電槽13の内部空間におけるガスの相互移動を防止し、その後、隣接する電槽13間の内部圧力の差に応じて弁体50が変形し、電槽13の内部圧力の差が小さくされるようになる。これによれば、弁体の構造の自由度が向上して、通気制御弁の設計自由度が向上するようになる。
・上記各実施形態では、6個の単電池11を電気的に直接接続して構成される電池モジュールについて例示した。しかしこれに限らず、電池モジュールを構成する単電池の数は、6個よりも少なくても、逆に6個よりも多くてもよい。これにより、電池モジュールへの適用範囲が拡げられる。
・上記各実施形態では、安全弁21が1個の場合について例示したがこれに限らず、電槽の数よりも少ない数であれば、安全弁は1個より多くてもよい。これにより、電池モジュールの設計自由度が高められる。
また、上記特許文献1のように、連設配置された収容部(電槽)のそれぞれにガス放出用の安全弁(ガス排出弁)がそれぞれ設けられているとともに、これらの安全弁が複数の
収容部の上方に1つ設けられた共通空間であるガス集合部に接続されていてもよい。さらに各安全弁からの放出ガスは前記ガス集合部を通り、同ガス集合部に接続された排出チューブから排出される構造であってもよい。
・上記各実施形態では、連通孔18が貫通孔17よりも高い位置に設けられる場合について例示した。しかしこれに限らず、連通孔は、貫通孔よりも低い位置に設けられてもよい。特に、電解液を極板間に保持しているニッケル水素電池は、電槽に多量の電解液が流出していないので貫通孔を低い位置に設けることもできる。これにより、電池モジュールの設計自由度も高められる。
・上記第1〜3の実施形態では、連通孔(18)は円形の断面形状である場合について例示した。しかしこれに限らず、連通孔の断面形状は、弁体が全周を当接させることができるのであれば、断面形状が円形状ではなく、楕円形状や、矩形形状などであってもよい。これにより、通気制御弁の設計自由度が高められる。
・上記第4の実施形態では、上部溝19Aが矩形の断面形状である場合について例示した。しかしこれに限らず、貫通溝の断面形状は、弁体が全周を当接させることができるのであれば、断面形状が矩形ではなく、円形状や、楕円形状などであってもよい。これにより、通気制御弁の設計自由度が高められる。
・上記第4の実施形態では、弁体60に内部貫通穴65が形成される場合について例示したが、これに限らず、弁体に内部貫通穴が形成されなくてもよい。この場合、弁体と連通孔の内面との間の当接圧力を低くすることで、弁体の表面と連通孔の内面との間に通気空間を形成することができるようにもなる。
・上記第1〜8の実施形態では、弁体がゴムなどの弾性部材からなる場合について例示した。しかしこれに限らず、弾性部材は、内部圧力の差により変形可能なものであれどのような材料からなるものであってもよく、例えば、パッキンや独泡スポンジなどの樹脂材料からなるものであってもよい。これによりに、通気制御弁の設計自由度などが高められるようになる。
・上記第1及び3の実施形態では、連通孔18は隔壁12に形成される場合について例示した。しかしこれに限らず、連通孔は蓋体の隔壁に形成されてもよい。これにより、通気制御弁の設計自由度が高められる。
・上記各実施形態では、ニッケル水素電池からなる電池モジュールについて例示したが、これに限らず、電池モジュールは、ニッケルカドミウム電池やリチウムイオン電池等の二次電池(蓄電池)であってもよい。これにより、この通気制御弁と、それを用いた電池モジュールの適用範囲が拡げられる。
10…一体電槽、11…単電池、12…隔壁、12a…上部、12b…上面、12R…凹凸面、13…容器としての電槽、14…極板群、14a,14b…リード部、15,16…集電板、15A,16A…接続突部、17…貫通孔、18,18A,18B,18C,18D…連通孔、19…上面溝、19A…上部溝、20…蓋体、21…安全弁、22…センサ装着穴、23…隔壁、24…下面、25…下面溝、26,27…突出部、28…連通孔、29…連通溝、30…弁体、31…嵌合部、32…係止部、33…テーパ面、34…端面、40…弁体、41…嵌合部、42…係止部、43…テーパ面、44…端面、45…内部貫通穴、50…弁体、51…テーパ面、52…端面、53…端面、60…弁体、61…上面、62…側面、63…凹溝、64…正面、65…内部貫通穴、70…弁体、71
…周辺部、72…中央部、73…裂孔、75…弁体、76…周辺部、77…中央部、78…弁体、80…液状体収容部、81…弁用液状体、85…液状体支持板、85a…上平面、86…液状体誘導板、86a…対向面、88…弁用液状体、TM…接続端子。

Claims (20)

  1. 発電要素の収容される収容部が複数連なって設けられている電池モジュールであって、
    隣接する収容部の隔壁にそれら収容部同士を連通するように設けられた連通孔と、
    前記連通孔に設けられ、前記隣接する収容部の内部圧力の差に応じて前記連通孔の開放面積を変化させる弁体を有する通気制御弁と、
    を備えることを特徴とする電池モジュール。
  2. 前記収容部のうちの少なくとも1つには、収容部で発生するガスを当該電池モジュールの外部に排出して収容部の内部圧力を規定値以下に保持する安全弁が設けられており、
    前記通気制御弁が前記連通孔の開放面積を拡大する前記隣接する収容部の内部圧力の差は、前記規定値よりも小さい値に設定されている
    請求項1に記載の電池モジュール。
  3. 前記通気制御弁は、前記連通孔の開放面積を拡大した後、前記隣接する収容部の内部圧力の差の減少に応じて前記拡大した連通孔の開放面積を縮小するかもしくは前記連通孔を閉鎖する
    請求項1又は2に記載の電池モジュール。
  4. 前記通気制御弁は、前記弁体として、前記連通孔に嵌合挿入された弾性体からなる弁体を有し、前記隣接する収容部の内部圧力の差に応じた前記弁体の前記連通孔との嵌合面の変形に基づいて前記連通孔の開放面積を拡大するものである
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  5. 前記通気制御弁は、前記弁体として、前記連通孔に嵌合挿入されるとともに、その内部に前記収容部の連設方向に貫通された内部貫通穴が形成されている弾性体からなる弁体を有し、前記連通孔への嵌合挿入状態では前記内部貫通穴が閉鎖され、前記隣接する収容部の内部圧力の差に応じた前記弁体の前記内部貫通穴の変形に基づいて前記連通孔の開放面積を拡大するものである
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  6. 前記収容部は、前記発電要素を挿入するための開口を有する収容体と前記開口を封鎖する蓋体とから構成され、
    前記隔壁は、前記収容体に前記蓋体が装着されたときのそれら収容体と蓋体との結合体からなり、
    前記連通孔は、前記結合体からなる隔壁を形成する部分において前記収容体と前記蓋体とに跨って設けられている
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  7. 前記収容部は、前記発電要素を挿入するための開口を有する収容体と前記開口を封鎖する蓋体とから構成され、
    前記隔壁は、前記収容体に前記蓋体が装着されたときのそれら収容体と蓋体との結合体からなり、
    前記連通孔は、前記結合体からなる隔壁を形成する部分において前記収容体又は前記蓋体に設けられ、
    前記通気制御弁は、前記弁体として、前記連通孔に嵌合されてかつ、前記収容体及び前記蓋体の少なくとも一方の前記隔壁を形成する部分を挟み込む凹溝が形成された弾性体からなる弁体を有している
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  8. 前記通気制御弁は、前記弁体として、前記連通孔に膜状に付着されて連通孔の中央部に対応する部分において前記隣接する収容部の内部圧力の差に応じた千切れと弾性復帰とが可能な弾性体からなる弁体を有し、該弁体の前記千切れと前記弾性復帰とによって前記連通孔の開放面積を拡大又は縮小変化させる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  9. 前記連通孔に膜状に付着された弁体は、前記連通孔の外周部の厚みよりも中央部に対応する部分の厚みが薄く形成されている
    請求項8に記載の電池モジュール。
  10. 前記連通孔に膜状に付着された弁体は、前記隔壁の一方の側面にのみ付着されている
    請求項8又は9に記載の電池モジュール。
  11. 前記膜状の弁体が付着された連通孔の周囲の隔壁は、前記弁体との付着面積を拡大する凹凸面となっている
    請求項8〜10のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  12. 前記隔壁には前記連通孔が複数設けられており、前記複数の連通孔を覆うように前記弾性体からなる一つの弁体が付着されている
    請求項8〜11のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  13. 前記通気制御弁は、前記弁体として、前記隔壁の両側面に液状体を収容可能に上部に開口を有して形成された箱状の液状体収容部に収容された液状体からなる弁体を有し、
    前記連通孔は、前記液状体収容部の各々を相互に連通するように設けられており、
    前記液状体収容部には、前記連通孔を没するように前記液状体からなる弁体が充填されている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  14. 前記収容部は、前記発電要素を挿入するための開口を有する収容体と前記開口を封鎖する蓋体とから構成されており、
    前記液状体収容部は、前記収容体の隔壁の上部に、隔壁の両方に張り出すように設けられており、
    前記蓋体から前記液状体収容部の中に突出された部分が前記液状体収容部をその底面を残して区画することで前記連通孔が形成されている
    請求項13に記載の電池モジュール。
  15. 前記連通孔の下側には、同連通孔の連通方向に沿って水平に拡がる液状体支持板が設けられているとともに、
    前記連通孔の上側には、前記液状体支持板に対向するとともに前記連通孔からの距離が離れることに応じて前記液状体支持板との距離が離間するように構成された液状体誘導板が設けられており、
    前記通気制御弁は、前記弁体として、前記液状体支持板と前記液状体誘導板との間に配置された液状体からなる弁体を有している
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  16. 容器内の圧力を保持するために同容器内の圧力に応じて気体の排出を制御する通気制御弁であって、
    前記容器に形成された連通孔に設けられ、前記容器内部の圧力と該容器にかかる外部からの圧力との差に応じて前記連通孔の開放面積を変化させる弁体を有する
    ことを特徴とする通気制御弁。
  17. 前記弁体として、前記連通孔に嵌合挿入された弾性体からなる弁体を有し、前記容器内部の圧力と該容器にかかる外部からの圧力の差に応じた前記弁体の前記連通孔との嵌合面の変形に基づいて前記連通孔の開放面積を拡大する
    請求項16に記載の通気制御弁。
  18. 前記弁体として、前記連通孔に嵌合挿入されるとともに、その内部に前記連通孔の連設方向に貫通された内部貫通穴が形成されている弾性体からなる弁体を有し、前記連通孔への嵌合挿入状態では前記内部貫通穴が閉鎖され、前記容器内部の圧力と該容器にかかる外部からの圧力の差に応じた前記弁体の前記内部貫通穴の変形に基づいて前記連通孔の開放面積を拡大するものである
    請求項16に記載の通気制御弁。
  19. 前記弁体として、前記連通孔に膜状に付着されて連通孔の中央部に対応する部分において前記容器内部の圧力と該容器にかかる外部からの圧力の差に応じた千切れと弾性復帰とが可能な弾性体からなる弁体を有し、該弁体の前記千切れと前記弾性復帰とによって前記連通孔の開放面積を拡大又は縮小変化させる
    請求項16に記載の通気制御弁。
  20. 前記弁体として、前記容器の隔壁の両側面に液状体を収容可能に上部に開口を有して形成された箱状の液状体収容部に収容された液状体からなる弁体を有し、
    前記連通孔は、前記液状体収容部の各々を相互に連通するように設けられており、
    前記液状体収容部には、前記連通孔を没するように前記液状体からなる弁体が充填されている
    請求項16に記載の通気制御弁。
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