JP2012144804A - サーメット本体及びサーメット本体の製造方法 - Google Patents

サーメット本体及びサーメット本体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硬度が向上しそして塑性変形に対する抵抗性が増したTiC系サーメット本体を提供する。
【解決手段】本発明は、TiC及びWCを含み、原子比Ti/Wが2〜5であり、バインダー相としてのコバルトを5〜25vol%の量でさらに含むTiC系サーメット本体に関する。サーメット本体は、周期表の第5族からの少なくとも1つの元素Mxをさらに含み、原子比Ti/Mxは4〜20であり、原子比W/Mxは1〜6である。サーメット本体はまた、Crを原子比Cr/Coが0.025〜0.14となる量において含む。サーメット本体は、溶解していないTiCコアと、(Ti,W,Mx)C合金の縁部並びに焼結の際に形成される(Ti,W,Mx)C粒子の両方を含む。本発明はまた、サーメット本体の製造方法に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、硬度が向上しそして塑性変形に対する抵抗性が増したTiC系サーメット本体に関する。本発明はまた、このようなサーメット本体の製造方法に関する。
切削工具インサートなどのような焼結本体は、通常、超硬合金又はチタン系炭化物又は炭窒化物合金を含有する材料から製造される。
チタン系炭化物又は炭窒化物合金は、通常、サーメットと呼ばれ、バインダー相とともに1つ又は複数の硬質成分、例えば、タングステン、チタン、タンタル、ニオブなどの炭化物又は炭窒化物を含有し、それによって硬度及び靱性に関する魅力的な特性の達成を可能にする。サーメットは、多くの用途、例えば金属切削工具、摩耗部品などにおいて有用である。上記の特性は、組成及び粒子サイズを変更することによって特定の用途に適合させることができる。焼結本体は、ミリング(粉砕)、粒状化、成形及び焼結のような粉末冶金において一般的な技術により製造することができる。サーメット中のバインダー相は、通常、Co、Fe又はNiあるいはそれらの混合物である。
開発された第1のサーメット材料はTiCに基づくものであった。80年代において、炭窒化物に基づくサーメットが導入され、その後開発されたサーメット材料の大部分は炭窒化物に基づくものである。
従来の超硬合金すなわちWC−Co系では、焼結後の微粒子はクロムを添加することによって得ることができる。しかしながら、クロムを炭窒化物系サーメットに添加した場合には、粒子サイズに関する効果はほとんど又は全く見ることができない。
特許文献1は、30〜60wt%のTiC、15〜55wt%のWC、0〜3wt%のTa、0〜3wt%のCr、並びにCo及びNiである10〜30wt%のバインダー相を含むTiC−WC系合金のガイドロール、スプール又はバルブシートを開示している。
特許文献2は、メカノケミカル合成、例えばTi粉末、遷移金属(M)、Co及び/又はNi粉末、並びに炭素粉末の高エネルギーボールミル粉砕による超微粒のTiC系サーメットの製造方法を開示している。あるいはまた、Ti及び遷移金属は炭化物として添加することができる。遷移金属Mは、Mo、W、Nb、V又はCrのうち少なくとも1つの元素であることができる。高エネルギーボールミル粉砕によって(Ti,M)Cが形成される。
中国特許出願公開第1865477号 米国特許第7217390号
しかしながら、高エネルギーボールミル粉砕は複雑なプロセスであり、従来の技術を用いて微粒子のTiC系サーメットを提供できることが有益であろう。
従来のTiC系サーメットでは、大量のTiCが溶解されて新たなTi−W−C粒子が形成されるため、Ti−W−C粒子の成長が制御されず、均一でない粒子サイズや硬度のような特性の低下をもたらす。
第5族元素、例えば、Nb、Ta及びV並びにそれらの炭化物は、超硬合金のための粒子成長抑制剤として公知である。しかしながら、例えばNbCをTi(C,N)系サーメットに添加しても粒子サイズは減少しない。なぜなら合金中のTiNの量はこれらの合金において支配的なパラメータであるからである。第5族元素、例えば、Nb、Ta及びV並びにそれらの炭化物をこれらのサーメットに添加すると、Ti(C,N)粒子を囲むより軟質性の縁の形成が増し、結果として硬度の有害な低下を招く。
第5族元素の炭化物、例えばNbCをサーメットに添加すると、高温硬さが向上し、より高い切削温度での塑性変形が改善されるが、より低い切削温度での摩耗抵抗が低下する。
しかしながら、本発明では、新規のコア(及び当該新規のコアと同じ組成を有する縁部)を核にすることで全体の粒子サイズを低下させ、粒子サイズは出発材料におけるよりも小さく、硬度は変化させないで維持される。
本発明の目的は、塑性変形に対して改善された抵抗性を有する焼結サーメット本体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、(Ti,W,Mx)C粒子(式中、Mxは第5族元素である)の小さな粒子サイズ及びより狭い粒子サイズ分布を有する焼結サーメット本体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、上に開示される利点を有する焼結サーメット本体の製造方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、維持されたバインダー相の含有量で硬度を低下させないで、Nbを含む焼結サーメットを提供することである。
今回、上記の利点は、Cr及び周期表の第5族からの少なくとも1つの元素を含み、溶解していないTiCコア及び(Ti,W,Mx)C合金(式中、MxはV、Nb又はTaのうち1つ又は複数である)の有核粒子を備えた構造を有するTiC系サーメット本体を提供することによって得ることができることが見出された。全体の粒子サイズは、新規のコア(及び当該新規のコアと同じ組成を有する縁部)を核にすることで低下され、粒子サイズは出発材料よりも小さく、硬度は変化させないで維持される。
本発明による焼結試料のミクロ構造の概略図を示す。黒色領域(A)は溶解していないTiCコアを示し、周縁の白色領域(B)は新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子を示し、濃い灰色領域(C)はバインダー相Co(Cr)を示す。 実施例1における調査1のミクロ構造の後方散乱SEM画像を示す。黒色領域は溶解していないTiCコアを示し、白色領域は新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子を示し、濃い灰色領域はバインダー相Co(Cr)を示す。 実施例1における調査4のミクロ構造の後方散乱SEM画像を示す。黒色領域は溶解していないTiCコアを示し、白色領域は新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子を示し、濃い灰色領域はバインダー相Co(Cr)を示す。 実施例2における参考1のミクロ構造の後方散乱SEM画像を示す。黒色領域(B)は溶解していないTiCコアを示す。2つの異なる種類の新たに形成された(Ti,W)C粒子を見ることができ、一方はW含有量がより高いような白色領域(A)であり、もう一方は大きな明るい灰色領域(D)として見られるW含有量がより低いものであり、Coバインダー相は濃い灰色領域(C)として示される。 実施例2における参考3のミクロ構造の後方散乱SEM画像を示す。灰色がかった茶色の領域は新たに形成された(Ti,W,Ta,Nb)C粒子を示し、白色領域は六方晶のWC粒子を示し、濃い灰色領域はCoバインダー相を示す。
本発明は、TiC及びWCを含み、原子比Ti/Wが2〜5であり、バインダー相としてのコバルトを5〜25vol%の量でさらに含むサーメット本体に関する。サーメットは、周期表の第5族、すなわちM1、M2及びM3からの少なくとも1つの元素をさらに含み、ここで、M1+M2+M3はMxであり、原子比Ti/Mxは4〜20であり、原子比W/Mxは1〜6であるようなものである。サーメット本体は、原子比Cr/Coが0.025〜0.14となる量においてCrをさらに含む。
サーメット本体は本質的に窒素が含まれていない。このことは、サーメット本体が炭化物から作られていること、すなわち窒素含有原料は用いられていないことを意味する。しかしながら、少量の窒素は、不純物に由来して又は窒素ガスを用いた焼結プロセスからの残留物として存在する可能性はある。好ましくは、サーメット本体は0.2wt%未満の窒素を含む。
本発明の1つの実施態様では、サーメットはTiC及びWCを含み、原子比Ti/Wは好ましくは3〜4である。
本発明の1つの実施態様では、サーメットは、周期表の第5族からのMxと名づけられた少なくとも1つの元素を含み、原子比Ti/Mxは好ましくは5〜18である。
本発明の1つの実施態様では、原子比W/Mxは好ましくは1.5〜5である。
本発明の1つの実施態様では、周期表の第5族からの少なくとも1つの元素Mxは、適切にはV、Nb及びTaのうち1つ又は複数であり、好ましくはNb及びTaのうち1つ又は複数であり、最も好ましくはNbである。
本発明の1つの実施態様では、バインダー相はCo、好ましくは7〜20vol%、より好ましくは8〜18vol%の量で存在するCoである。
本発明によるサーメット本体中のクロムの量は、クロムを溶解するCo金属の能力に依存している。それゆえ、Crの最大量はCo含有量に依存している。Cr/Co原子比は適切には0.025〜0.14、好ましくは0.035〜0.09である。クロムが本発明に従った量を超える量で添加される場合には、クロムがCoバインダー相に溶解するだけでなく、それどころか望ましくない個別のクロム含有相として、例えば、炭化クロム又は混合物のクロム含有炭化物として沈殿する可能性もある。
サーメット本体は、溶解していないTiCコアと、(Ti,W,Mx)C合金の縁部並びに焼結の際に形成される(Ti,W,Mx)C粒子の両方を含む。溶解していないTiCコアは、原料として添加されたTiC粒子に由来するものと同じである。
(Ti,W,Mx)C合金の縁部と新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子は本質的に同じ組成を有する。
新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子は縁部を有していない。本発明によるサーメット本体はまた、沈殿した六方晶WCを実質的に含まない。沈殿した六方晶WCを実質的に含まないとは、本明細書では、六方晶WCのピークがX線回折によって見出すことができないこと、及びWC粒子がSEM写真において観察することができないことを意味する。
比Qは、TiCコアの数と、同じ領域において測定される新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子の数との比として規定される。この領域は最小で150μm2であり、好ましくはSEM画像からのものである。
Qは適切には6未満、好ましくは4未満、最も好ましくは3未満であるが、0.1よりも大きい。
TiCコアの平均粒子サイズは、研磨された断面の後方散乱SEM写真においてTiCコアの平均長さを測定することによって概算される。
十分な密度に焼結した後のTiCコアの平均長さは、各TiCコアの長さLTiCn(式中、nは後方散乱SEM写真における少なくとも10個のラインに沿って1、2、...、nである)を測定することによって決定される。次いで、TiCコアの平均長さがΣLTiCn/nとして計算される。
新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子の平均粒子サイズは、TiCコアの平均粒子サイズと同じようにして測定される。
焼結の際に形成された新たな(Ti,W,Mx)C粒子は、適切には0.2〜0.8μm、好ましくは0.35〜0.65μmの平均粒子サイズを有する。
(Ti,W,Mx)C縁部なしで測定される残りのTiCコアの平均粒子サイズは、適切には0.3〜2μm、好ましくは0.4〜1.5μm、最も好ましくは0.4〜1.0μmである。
高い靭性が要求される用途を対象とする本発明の1つの実施態様では、サーメット本体は、5〜10のTi/Nb比及び1〜3.5のW/Nb比においてNbを含み、10〜25vol%の量でCoをさらに含み、好ましくは、主として原料中のCo含有量及びTiC粒子サイズに応じて1200〜2000HV30、好ましくは1300〜1900HV30の硬度を有する。
塑性変形に対する高い抵抗性が要求される用途を対象とする本発明の1つの実施態様では、サーメット本体は、10〜18のTi/Nb比及び3.5〜6のW/Nb比においてNbを含み、5〜17vol%の量でCoをさらに含み、好ましくは、主として原料中のCo含有量及びTiC粒子サイズに応じて1450〜2300HV30、好ましくは1500〜2100HV30の硬度を有する。
サーメット本体はまた、上記の構造に実質的に影響を及ぼさないという条件で、サーメット製造の技術分野において一般的な他の元素、例えば、IVa及びVIa族、例えばMo、Zr及びHfのうち1つ又は複数の元素を含むことができる。
本発明の別の実施態様では、サーメット本体はA00B00とA04B02の間の多孔性、好ましくはA00B00からA02B02の多孔性を有する。
本発明によるサーメット本体は、切削工具、特には切削工具インサートとして使用することができる。サーメット本体は、好ましくは、Si、Al並びに周期表のIVa、Va及びVIa族から選択される少なくとも1つの元素の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸化物又はホウ化物の少なくとも1つの単層又は多層を含む摩耗抵抗性のコーティングをさらに含む。
本発明はまた、上記に従ったサーメット本体を製造する方法であって、
−TiC及びWCであって、原子比Ti/Wが適切には2〜5であるTiC及びWC、
−周期表の第5族の少なくとも1つの元素Mxの炭化物であって、原子比Ti/Mxが4〜20であり、原子比W/Mxが1〜6である少なくとも1つの元素Mxの炭化物、
−コバルト粉末であって、コバルトバインダー相が焼結後のサーメット本体の5〜25vol%を構成するコバルト粉末、
−Crであって、原子比Cr/Coが適切には0.025〜0.14となる量のCr
を含む粉末混合物を形成する工程を含む方法に関する。
次いで、従来の技術に従って、粉末混合物を粉砕して該混合物を粒状にし、プレスしそして焼結してサーメット本体にする。
バインダー相を形成するCo粉末は、焼結されたサーメット中のコバルト含有量が好ましくは7〜20vol%、最も好ましくは8〜18vol%となる量において添加される。
添加されるクロムの量はコバルトの量に関連し、Cr/Co原子比が好ましくは0.035〜0.09であるようなものである。
本発明の1つの実施態様では、クロムはコバルトと予備合金化されるように添加される。
本発明の1つの実施態様では、クロムはCr32として添加される。
本発明の1つの実施態様では、適切には、V、Nb及びTaの炭化物、好ましくはNb及びTaの炭化物、最も好ましくはNbCが添加される。
本発明の1つの実施態様では、TiCとWCは、原子比Ti/Wが好ましくは3〜4であるように添加される。
本発明の1つの実施態様では、周期表の第5族の少なくとも1つの元素Mxの炭化物は、原子比Ti/Mxが好ましくは5〜18となる量において添加される。
本発明の1つの実施態様では、周期表の第5族の少なくとも1つの元素Mxの炭化物は、原子比W/Mxが好ましくは1.5〜5となる量において添加される。
本発明の1つの実施態様では、本方法は、上記の構造に影響を及ぼさないという条件で、サーメット製造の技術分野において一般的な他の元素、例えば、IVa及び/又はVIa族の元素、例えばMo、Zr又はHfの添加をさらに含むことができる。
原料粉末は、以降の粒状化操作を容易にするために有機液体(例えば、エチルアルコール、アセトンなど)及び有機バインダー(例えば、パラフィン、ポリエチレングリコール、長鎖脂肪酸など)の存在下でミリング(粉砕)される。ミリングは、好ましくはミル(回転ボールミル、振動ミル、磨砕ミルなど)の使用によって実施される。
粉砕された混合物の粒状化は、好ましくは特に噴霧乾燥において公知の技術に従って行われる。有機液体及び有機バインダーと混合された粉末状材料を含有する懸濁液が乾燥塔の適切なノズルを介して霧化され、小滴が高温のガス流、例えば、窒素流で瞬時に乾燥される。粒の形成は、特に以降の段階で用いられる成形工具の自動供給のために必要である。
成形操作は、好ましくは(収縮現象を考慮して)最終的な本体に望まれる寸法に可能な限り近い形状及び寸法を材料に付与するために型においてパンチにより実施される。成形の際、成形圧力は適切な範囲内にあること、及び本体内の局所的な圧力は適用される圧力から可能な限り小さい量しか外れないことが重要である。これは複雑な形状では特に重要である。
成形された本体の焼結は、適切な構造的均一性を有する高密度の本体を得るのに十分な温度及び時間にわたって不活性雰囲気又は真空中で行われる。焼結は同様に高いガス圧力(熱間等静圧圧縮成形)で実施することができるか、又は焼結は適度なガス圧力下で焼結温度によって補足することができる(SINTER−HIPとして一般に公知のプロセス)。このような技術は当技術分野で周知である。
サーメット本体は、好ましくは切削工具、最も好ましくは切削工具インサートである。
1つの実施態様では、サーメット本体は、公知のPVD、CVD又はMT−CVD技術により、Si、Al並びに周期表のIVa、Va及びVIa族から選択される少なくとも1つの元素の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸化物又はホウ化物の少なくとも1つの単層又は多層を含む摩耗抵抗性のコーティングでコーティングされる。
本発明は、以下の例とともにさらに説明されるが、これらに限定されるものではない。
[例1(本発明)]
本発明による4つのTiC−WC−Co−Cr−NbCサーメット本体A〜Dを、まず原料のTiC、WC、Co、Cr及びNbCを表1に従った量においてボールミルで50時間にわたりエタノール/水(90/10)混合物中でミリングすることにより製造した。懸濁液を噴霧乾燥し、粒状の粉末を従来の技術に従ってプレスして1430℃で180分間焼結した。
TiC粉末は1.5μmの平均粒子サイズを有し、WC粉末は0.9μmの平均粒子サイズを有し、NbC粉末は1.6μmの平均粒子サイズを有し、Co粉末は0.5μmの平均粒子サイズを有し、Cr32粉末は2μmの平均粒子サイズを有していた。本明細書で与えられるすべての比は特に断りのない限り原子比である。
[例2(従来技術)]
同様に、従来技術による3つのサーメット本体を、まず原料のTiC、WC、Co、Cr32、NbC及びTaCを表3においてwt%で与えられる量においてボールミルで50時間にわたりエタノール/水(90/10)混合物中でミリングすることにより製造した。懸濁液を噴霧乾燥し、粒状の粉末をプレスして表2で与えられる温度及び焼結時間で焼結した。
TiC粉末は1.5μmの平均粒子サイズを有し、WC粉末は0.9μmの平均粒子サイズを有し、NbC粉末は1.6μmの平均粒子サイズを有し、Co粉末は0.5μmの平均粒子サイズを有していた。本明細書で与えられるすべての比は特に断りのない限り原子比である。
[例3(構造)]
焼結構造のSEM画像を、先に記載したような切片法(linear intercept method)を使用することによって分析した。TiCコア(SEM画像における黒色のコア)の平均粒子サイズは、(Ti,W,Mx)C縁(SEM画像における白色部)なしのTiCコアのみに関して測定した。
新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子(SEM画像における白色のコア)の平均粒子サイズはTiCコアと同様にして測定した。Qは、TiCコアの数と、新たに形成された(Ti,W,Mx)Cコアの数との比である。
[例4(焼結後の特性)]
例1及び2のサーメット本体の多孔性、硬度、K1c、HC及びComを評価した。多孔性はISO規格4505(超硬合金−有孔度と遊離炭素との冶金的測定方法)に従って評価した。
ビッカース硬度HV30はISO規格3878(超硬合金−ビッカース硬度試験方法)に従って測定し、多孔性はISO規格4505(超硬合金−有孔度と遊離炭素との冶金的測定方法)によって測定した。
保磁力Hc(kA/m)は規格CEI IEC60404−7に従って測定し、具体的な磁気飽和(10-07Tm3/kg)はFoerster Koerzimat CS1.096計器を用いてCEI IEC60404−14に従って測定した。磁気飽和Com(%)は、焼結本体の具体的な磁気飽和を純粋Coの具体的な磁気飽和(2010×10-07Tm3/kg)で割り算して100掛けたものである。その結果を下表5に示す。

Claims (15)

  1. TiC及びWCを含み、原子比Ti/Wが2〜5であり、バインダー相としてのコバルトを5〜25vol%の量でさらに含み、周期表の第5族からの少なくとも1つの元素Mxをさらに含み、原子比Ti/Mxが4〜20であり、原子比W/Mxが1〜6であり、Crを原子比Cr/Coが0.025〜0.14となる量においてさらに含む、サーメット本体。
  2. 窒素を本質的に含まないことを特徴とする、請求項1に記載のサーメット本体。
  3. 原子比Cr/Coが0.035〜0.09であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のサーメット本体。
  4. 原子比Ti/Mxが5〜18であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のサーメット本体。
  5. 原子比W/Mxが1.5〜5であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のサーメット本体。
  6. 原子比Ti/Wが3〜4であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のサーメット本体。
  7. xがNbであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のサーメット本体。
  8. TiCコアの数と、同じ領域において測定される新たに形成された(Ti,W,Mx)C粒子の数との比として規定される比Qが6未満であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のサーメット本体。
  9. 切削工具インサートであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のサーメット本体。
  10. サーメット本体を製造する方法であって、
    −TiC及びWCであって、原子比Ti/Wが適切には2〜5であるTiC及びWC、
    −周期表の第5族の少なくとも1つの元素Mxの炭化物であって、原子比Ti/Mxが4〜20であり、原子比W/Mxが1〜6である少なくとも1つの元素Mxの炭化物、
    −コバルト粉末であって、コバルトバインダー相が焼結後のサーメット本体の5〜25vol%を構成するコバルト粉末、
    −Crであって、原子比Cr/Coが適切には0.025〜0.14となる量のCr
    を含む粉末混合物を形成する工程、並びに
    粉末混合物を粉砕して該混合物を粒状にし、プレスしそして焼結してサーメット本体にする工程
    を含む、サーメット本体を製造する方法。
  11. 原子比Ti/Mxが5〜18であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 原子比W/Mxが1.5〜5であることを特徴とする、請求項10又は11に記載の方法。
  13. xがNbであることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 原子比Cr/Coが0.035〜0.09であることを特徴とする、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. CrがCr32粉末として添加されることを特徴とする、請求項10〜14のいずれか1項に記載の方法。
JP2011275926A 2010-12-17 2011-12-16 サーメット本体及びサーメット本体の製造方法 Active JP5876282B2 (ja)

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