JP2012140908A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】リード弁で開閉される吐出ポート(1)を備えた圧縮機において、リード弁が中間位置にある場合でも、吐出ポート(1)から流出する流体の流路抵抗をできるだけ抑えるようにする。
【解決手段】吐出ポート(1)にテーパ部(3)を形成する際には、テーパ部(3)の高さh、内縁幅Wi、及び外縁幅Wの関係が、0<2×h/(Wo−Wi)<0.5を満たすようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、リード弁で開閉される吐出ポートを備えた圧縮機に関するものである。
従来より、リード弁で開閉される吐出ポートを備えた圧縮機が知られている。そして、これらの圧縮機の中には、上記吐出ポートの流出端にテーパ部を形成したものがある(例えば、特許文献1を参照)。
図6は、一般的な吐出ポート(50)付近の縦断面図である。この吐出ポート(50)の流出端にはテーパ角30°前後のテーパ部(51)が形成されている。又、このテーパ部(51)の上方には上記吐出ポート(50)を開閉するリード弁(52)が設けられている。さらに、このリード弁(52)の上方には、該リード弁(52)の開き過ぎを抑制するための弁押さえ板(53)が設けられている。尚、上記リード弁(52)が弁押さえ板(53)の下端面に当接したときの、上記リード弁(52)の位置が全開位置となる。
図6からわかるように、上記圧縮機の圧縮室から吐出された吐出流体は、その一部がテーパ面に沿って流れる。これにより、上記リード弁(52)に対して垂直に衝突する吐出流体の量が減り、上記吐出ポート(50)から流出する流体の流路抵抗が抑えられる。
特開2008−180143号公報
しかしながら、このリード弁は圧縮機が有する圧縮室における内外の圧力差で開閉する可撓性の弁体であるため、上記圧縮機が低負荷運転になると、上記リード弁が全開位置と全閉位置の間である中間位置になる。こうなると、上記リード弁と上記テーパ部との間の距離が狭まり、上記テーパ部による流体の流路抵抗の低減効果が十分に発揮されない。
又、上記吐出ポートにテーパ部を設けた分だけ、該吐出ポートの死容積(吐出ポートの内部容積をいう。)が増え、再膨張損失の増加による圧縮効率の低下を招く。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、リード弁で開閉される吐出ポートを備えた圧縮機において、上記リード弁が中間位置にある場合に、上記吐出ポートから流出する流体の流路抵抗及び上記吐出ポートの死容積の増加をバランス良く抑制できるようにすることにある。
第1の発明は、圧縮機構(30)と該圧縮機構(30)を駆動する駆動機構(20)とを備え、上記圧縮機構(30)は、内部に圧縮室(36a)が形成されたハウジング(30a)と、該ハウジング(30a)の壁体を貫通して該圧縮室(36a)の内外を連通するとともに上記圧縮室(36a)から吐出された流体が通過する吐出ポート(1)と、該吐出ポート(1)の流出端に形成されて上記ハウジング(30a)の内側から外側へ向かって軸直角断面の開口面積が漸次拡大するテーパ部(3)と、上記ハウジング(30a)の外面に取り付けられて上記テーパ部(3)の流出端を開閉するリード弁(2a)とを有する圧縮機を前提としている。
そして、上記圧縮機のテーパ部(3)の高さをh、上記テーパ部(3)の内縁幅をWi、及び上記テーパ部(3)の外縁幅をWoとした場合に、上記テーパ部(3)が、0<2×h/(Wo−Wi)<0.5の関係を満たしていることを特徴としている。
第1の発明では、上記テーパ部(3)の高さh、内縁幅をWi及び外縁幅をWoの関係を規定している。この関係を満たすことにより、従来よりもテーパ角が大きくなる。上述したように、一般的なテーパ角が30°前後であるのに対し、第1の発明では、テーパ角が126°よりも大きくなる。そして、このテーパ角が大きくなった分だけ、従来よりも吐出流体の流出角度が広くなり、上記吐出ポート(1)の死容積が小さくなる。
尚、上述したように、上記圧縮室からの吐出流体の一部がテーパ面に沿って流れることで吐出流体の流路抵抗が低減される。ここで、吐出流体の速度が同じ場合、上記テーパ角が広くなるに従って、このテーパ部(3)のテーパ面に沿って流れる吐出流体の量が減少してしまい、該吐出流体における流路抵抗の低減効果が小さくなる傾向にある。しかし、上記圧縮機が低負荷運転の場合、定格運転に比べて、吐出流体の速度が遅くなるため、テーパ面に沿って流れる吐出流体の量が減少しにくくなる。又、テーパ角が狭くなり過ぎると、上記吐出ポート(1)の死容積が大きくなりことがあり、上述した再膨張損失が大きくなる傾向にある。このことから、このテーパ角は、140°から160°の間が好ましい。
第2の発明は、第1の発明において、上記テーパ部(3)における軸直角断面の開口縁から全開位置のリード弁(2a)へ向かって垂直に延びる仮想筒面の表面積Anが、上記テーパ部(3)の内縁(6)から外縁(7)へ亘って漸次拡大していることを特徴としている。
第2の発明では、上記テーパ部(3)の開口縁に係る仮想筒面の表面積Anが、この開口縁上を通過する流体の流路断面積である。この流路断面積は、上記開口縁の周長Lnと該開口縁から全開位置のリード弁(2a)までの高さhnとの積で表される。
そして、この開口縁に係る流路断面積が、上記テーパ部(3)の内縁(6)から外縁(7)へ亘って漸次拡大している。これにより、上記テーパ部(3)と上記リード弁(2a)との間を径方向内方から外方へ向かって流れる時の流体の流路抵抗が小さくなる。
第3の発明は、第2の発明において、上記吐出ポート(1)は、上記圧縮室(36a)の開口縁から上記テーパ部(3)の内縁(6)へ亘って軸直角断面の開口形状が同じ直孔部(4)を有し、上記直孔部(4)における軸直角断面の開口面積Aが、上記仮想筒面の表面積An以下であることを特徴としている。
第3の発明では、上記直孔部(4)を通過する際の流体の流路抵抗よりも上記テーパ部(3)の仮想筒面を通過する際の流体の流路抵抗が大きくなることがない。
第4の発明は、第1から第3の何れか1つの発明において、上記吐出ポート(1)における軸直角断面の開口形状が、略長円状であることを特徴としている。
第4の発明では、上記テーパ部(3)の開口形状を略長円状にすることにより、該開口形状が円形状の場合に比べて、上記吐出ポート(1)に、比較的に広いテーパ角のテーパ部(3)を形成しやすくなる。
本発明によれば、上記テーパ部(3)が、0<2×h/(Wo−Wi)<0.5の関係を満たすことにより、このテーパ部(3)の角度を広くするとともに、上記テーパ部(3)の死容積を小さくすることができる。
ここで、上記圧縮機が低負荷運転の場合、定格運転に比べて、吐出流体の速度が遅くなるため、テーパ面に沿って流れる吐出流体の量が減少しにくくなる。この結果、低負荷運転時、即ち上記リード弁(2a)が中間位置にあるときに、流体の流路抵抗が大きくなるのをできるだけ抑制しつつ、上記吐出ポート(1)の死容積の増加をバランス良く抑制できる。
また、上記第2の発明によれば、上記テーパ部(3)と上記リード弁(2a)との間を径方向外方へ向かって流れる流体の流路抵抗を小さくすることができる。
また、上記第3の発明によれば、上記直孔部(4)を通過する際の流体の流路抵抗よりも上記テーパ部(3)の仮想筒面を通過する際の流体の流路抵抗が大きくなることがない。これにより、上記テーパ部(3)を通過する際の流体の流速が、上記直孔部(4)を通過する際の流体の流速よりも速くなることがないので、流体の流路抵抗が大きくなるのを確実に抑制することができる。
また、上記第4の発明によれば、上記テーパ部(3)の開口形状を略長円状にすることにより、上記テーパ部(3)における開口縁の周長が増え、従来よりも広いテーパ角のテーパ部(3)を形成しやすくなる。
図1は、本実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 図2は、本実施形態に係る圧縮機のシリンダ部分の横断面図である。 図3は、本実施形態に係る圧縮機の吐出ポート付近の縦断面図である。 図4は、本実施形態に係る圧縮機の吐出ポートの平面図である。 図5は、吐出ポートの拡大図であり、(a)は拡大平面図、(b)は拡大縦断面図である。 図6は、従来の吐出ポート付近の縦断面図であり、リード弁が全開位置にあるときの状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明の実施形態に係る圧縮機は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続されるものである。
《圧縮機の全体構造》
図1は、本実施形態に係る圧縮機(10)の縦断面図である。この圧縮機(10)は、ケーシング(11)と電動機(駆動機構)(20)と偏心回転式ピストン機構部(圧縮機構)(30)とを備えている。
〈ケーシング〉
上記ケーシング(11)は、両端を閉塞した縦長円筒状の密閉容器で構成されており、円筒状の胴部(12)と該胴部(12)の上端側を閉塞する上部鏡板(13)と該胴部(12)の下端側を閉塞する下部鏡板(14)とを備えている。上記胴部(12)には、該胴部(12)の下側部分を貫通してインレットチューブ(15)が取り付けられている。又、上部鏡板(13)の上側部分を貫通して吐出管(16)が取り付けられている。
このケーシング(11)に、上記電動機(20)及び上記偏心回転式ピストン機構部(30)が収容されている。又、下部鏡板(14)の底部には、油溜め部(17)が形成されている。この油溜め部(17)には、上記圧縮機構(30)の摺動部分を潤滑する潤滑油が貯留される。
〈電動機〉
上記電動機(20)は、共に円筒状に形成されたステータ(21)及びロータ(22)を備えている。上記ステータ(21)は、上記ケーシング(11)の胴部(12)に固定されている。このステータ(21)の中空部に上記ロータ(22)が配置されている。このロータ(22)の中空部には、該ロータ(22)を貫通するように回転軸(駆動軸)(23)が固定されており、ロータ(22)と回転軸(23)が一体で回転するようになっている。
この回転軸(23)は、上下に延びる主軸部(24)を有し、この主軸部(24)の下端寄りに偏心部(25)が一体に形成されている。この偏心部(25)は、主軸部(24)よりも大径に形成されている。又、上記偏心部(25)の軸心は、主軸部(24)の軸心に対して所定距離だけ偏心している。
又、主軸部(24)の下端部には遠心ポンプ(26)が設けられている。この遠心ポンプ(26)は、上記油溜め部(17)の潤滑油に浸漬している、そして、上記回転軸(23)の回転に伴い潤滑油を回転軸(23)内の給油路(図示省略)へ汲み上げた後で、圧縮機構(30)および電動機(20)の各摺動部へ供給する。
〈偏心回転式ピストン機構部〉
上記偏心回転式ピストン機構部(30)は、ハウジング(30a)を備えている。このハウジング(30a)は、図1に示すように、下側から上側に向かって、リアヘッド(33)、シリンダ(32)及びフロントヘッド(31)の順で積層され、これらの部材(33,32,31)が、上下方向へ延びる複数のボルト(34)で締結されてなる。
−リアヘッド−
上記リアヘッド(33)の中心部分には、該リアヘッド(33)を厚さ方向へ貫通する貫通孔部が形成されている。この貫通孔部の内周面が上記回転軸(23)の主軸部(24)を回転支持するすべり軸受を構成する。
−シリンダ−
上記シリンダ(32)の中心部分には、該シリンダ(32)を厚さ方向へ貫通する略円形状の貫通孔部が形成されている。このシリンダ(32)の上端開口面がフロントヘッド(31)で閉塞され、上記シリンダ(32)の下端開口面がリアヘッド(33)で閉塞されることにより、上記シリンダ(32)における貫通孔部の部分がシリンダ室(36)となる。
上記シリンダ(32)には、図2に示すように、上記シリンダ室(36)に開口するブッシュ溝(40)が形成されている。このブッシュ溝(40)は円形状の溝であり、このブッシュ溝(40)に半月状に形成された一対のブッシュ(41)が内嵌している。
尚、このブッシュ(41)の円弧面はブッシュ溝(40)の内周面に対して摺接可能であり、この円弧面の反対側のフラット面は、後述する上記揺動ピストン(38)に形成されたブレード(43)の側面に対して摺接可能である。
上記シリンダ(32)には、該シリンダ(32)における内周面(35)と外周面(37)との間を径方向へ貫通するの吸入管通路(42)が形成されている。この吸入管通路(42)に、上記インレットチューブ(15)の端部が挿入固定されている。そして、このシリンダ室(36)には、上記回転軸(23)の偏心部(25)に外嵌する揺動ピストン(38)が収容されている。
−揺動ピストン−
上記揺動ピストン(38)は、図2に示すように、該揺動ピストン(38)の厚さ方向へ貫通する貫通孔部が形成されている。この貫通孔部に上記駆動軸(23)の偏心部(25)が摺動自在に内嵌している。
上記揺動ピストン(38)は、該揺動ピストン(38)の外周面(39)から径方向外方へ突出するブレード(43)を備えている。尚、この外周面(39)において、ブレード(43)の周縁以外の部分は円筒面(46)で形成されている。そして、上述したように、このブレード(43)が、上記一対のブッシュ(41)の間に進退自在に挟み込まれている。又、このブレード(43)により、上記シリンダ室(36)が圧縮室(36a)及び吸入室(36b)に区画される。
ここで、上記揺動ピストン(38)の運動は、この揺動ピストン(38)における円筒面(46)の一部とシリンダ(32)における内周面(35)の一部とが、常に実質的に圧接した状態(厳密にはミクロンオーダーの微小な隙間があるが、その微小な隙間での冷媒の漏れが問題にならない状態)で行われている。
−フロントヘッド−
上記フロントヘッド(31)の中心部分には、該フロントヘッド(31)を厚さ方向へ貫通する貫通孔部が形成されている。この貫通孔部の内周面が上記回転軸(23)の主軸部(24)を回転支持するすべり軸受を構成する。又、上記フロントヘッド(31)には吐出ポート(1)が形成されている。尚、この吐出ポート(1)については、本発明の特徴であり、詳しく後述する。
この吐出ポート(1)の上方にリード弁(2a)が設けられ、さらにリード弁(2a)の上方に弁押さえ板(2b)が設けられている。上記リード弁(2a)は可撓性の薄板部材であり、その一端が締付ボルトでフロントヘッド(31)に固定されている。そして、このリード弁(2a)の他端で吐出ポート(1)を開閉する。
上記弁押さえ板(2b)は、上記リード弁(2a)の開き過ぎを抑制するためのものである。この弁押さえ板(2b)に当接したときのリード弁(2a)の位置が、該リード弁(2a)の全開位置となる。
又、上記フロントヘッド(31)の上面には、上記吐出ポート(1)の流出口を覆うマフラカバー(44)が設けられている。このマフラカバー(44)の内側に吐出空間部(45)が形成されている。又、このマフラカバー(44)には、該マフラカバー(44)を貫通して吐出空間部(45)と上記ケーシング(11)の内部空間とを連通する貫通孔(47)が形成されている。
−吐出ポート−
上記吐出ポート(1)は、上記フロントヘッド(31)を厚さ方向に貫通して上記圧縮室(36a)と吐出空間部(45)とを連通している。この吐出ポート(1)を通じて、上記圧縮室(36a)で圧縮された冷媒が吐出空間部(45)へ吐出される。
上記吐出ポート(1)は、図3に示すように、直孔部(4)と該直孔部(4)から連続するテーパ部(3)とを備えている。上記直孔部(4)は、上記圧縮室(36a)の開口縁から上記テーパ部(3)の内縁(6)へ亘って軸直角断面の開口形状が同じである。又、上記テーパ部(3)は、上記ハウジング(30a)の内側から外側へ向かって軸直角断面の開口面積が漸次拡大している。又、上記吐出ポート(1)は、図4に示すように、略長円状に形成されている。
上記テーパ部(3)は、該テーパ部(3)における対称軸に沿う断面視で、高さをh、内縁幅をWi、外縁幅をWoとしたときに、0<2×h/(Wo−Wi)<0.5の関係を満たしている。この関係を満たすことにより、従来よりもテーパ角が大きくなる。上述した一般的なテーパ角30°前後に対して、本実施形態のテーパ角は140°である。そして、このようにテーパ角を大きくすることにより、上記テーパ部(3)から流出する流体の流出角度が従来よりも広くなる。
又、図5(b)に示すように、このテーパ部(3)における軸直角断面の開口縁から上記リード弁(2a)へ向かって垂直に延びる仮想筒面の表面積Anが、この開口縁上を通過する流体の流路断面積である。この流路断面積は、上記開口縁の周長Lnと該開口縁から全開位置のリード弁(2a)までの高さhnとの積で表される。そして、この開口縁に係る流路断面積が上記テーパ部(3)の内縁(6)から外縁(7)へ亘って漸次拡大している。これにより、上記テーパ部(3)による死容積の増加を最低限に抑えながら、流体の流路抵抗を抑えることが可能となる。
尚、図3の表面積Aiは、上記テーパ部(3)における内縁(6)の周長Li(図4に周長Liを示す)と上記内縁(6)から全開位置のリード弁(2a)までの高さhiとの積で表される。又、この表面積Aiが、上記内縁(6)上を通過する流体の流路断面積である。又、図3の表面積Aoは、上記テーパ部(3)における外縁(7)の周長Lo(図4に周長Loを示す)と上記外縁(7)から全開位置のリード弁(2a)までの高さhoとの積で表される。又、この表面積Aoが、上記外縁(7)上を通過する流体の流路断面積である。そして、上記表面積Aiと上記表面積Aoとを比較すると、上記表面積Aoの方が広い。
又、上記テーパ部(3)の開口縁に係る仮想筒面の表面積Anが、上記直孔部(4)における軸直角断面の開口面積Aより大きい。尚、この直孔部(4)の開口面積Aが、上記直孔部(4)の流路断面積である。
このように、上記テーパ部(3)と上記リード弁(2a)との間の流路断面積を上記直孔部(4)の流路断面積よりも大きくすることにより、上記テーパ部(3)を通過する流体の流路抵抗を小さくことが可能になる。
《圧縮機の運転動作》
次に、上記圧縮機(10)の運転動作について説明する。
上記電動機(20)が通電されると、上記ロータ(22)とともに回転軸(23)が回転し、上記揺動ピストン(38)が上記ブッシュ(41)を支点として揺動する。この揺動運動によって、上記圧縮室(36a)及び吸入室(36b)の容積が周期的に増減することで、上記圧縮機(10)による冷媒の吸入行程、圧縮行程及び吐出行程が行われる。以下、具体的な運転動作の説明において、上記回転軸(23)の回転角が0°と360°のときに上記揺動ピストン(38)が上死点(ブレード(4)がシリンダ室(36)から後退した位置)に位置し、180°のときに下死点(ブレード(4)がシリンダ室(36)側へ進出した位置)に位置する。
上記回転軸(23)の回転角が0°の状態から僅かに回転して、上記揺動ピストン(38)と上記シリンダ室(36)との圧接部分が、上記吸入管通路(42)の開口部を通過すると、該吸入管通路(42)が開放される。これにより、上記吸入管通路(42)を通じて吸入室(36b)へ冷媒が吸入され始める。
その後、上記回転軸(23)の回転が進み、該回転軸(23)の回転角が360°、つまり一回転して上記揺動ピストン(38)が上死点の位置に戻ったときに、上記吸入管通路(42)が閉鎖状態となる。これにより、上記吸入室(36b)への冷媒の吸入行程が完了する。
その後、上記回転軸(23)の回転角が360°の状態から僅かに回転すると、吸入室(36b)が圧縮室(36a)となって収縮し始める。
上記回転軸(23)の回転角が進むにつれて、上記圧縮室(36a)の容積が縮小していき、該圧縮室(36a)の冷媒が圧縮される。そして、この圧縮室(36a)の圧力が所定圧力に達すると、上記リード弁(2a)が開き、上記吐出ポート(1)を通じて上記圧縮室(36a)から上記吐出空間部(45)へ冷媒が吐出される。
このような動作が繰り返されることにより、上記圧縮機(10)による冷媒の吸入、圧縮及び吐出が連続的に行われる。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、上記テーパ部(3)が、0<2×h/(Wo−Wi)<0.5の関係を満たすことにより、このテーパ部(3)の角度を広くするとともに、上記テーパ部(3)の死容積を小さくすることができる。
ここで、上記圧縮機(10)が低負荷運転の場合、定格運転に比べて、吐出流体の速度が遅くなるため、テーパ面に沿って流れる吐出流体の量が減少しにくくなる。この結果、低負荷運転時、即ち上記リード弁(2a)が中間位置にあるときに、流体の流路抵抗が大きくなるのをできるだけ抑制しつつ、上記吐出ポート(1)の死容積の増加をバランス良く抑制できる。
又、本実施形態によれば、上記テーパ部(3)と上記リード弁(2a)との間を径方向外方へ向かって流れる流体の流速が速くならずに、この流体の流路抵抗が大きくなるのを抑制することができる。
又、本実施形態によれば、上記吐出ポート(1)を通過する流体において、上記直孔部(4)を通過する際の流速よりも、上記テーパ部(3)の仮想筒面を通過する際の流速を小さくすることができる。これにより、流体の流路抵抗が大きくなるのを確実に抑制することができる。
又、本実施形態によれば、上記テーパ部(3)の開口形状を略長円状にすることにより、上記テーパ部(3)における開口縁の周長が増え、従来よりも広いテーパ角のテーパ部(3)を形成しやすくなる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、上記吐出ポート(1)が、略長円形状に形成されていたが、これに限定されず、例えば、円形状であってもよいし、略長円形状以外の非円形状であってもよい。この場合でも、本発明と同様の効果を得ることができる。
又、上記実施形態では、上記テーパ部(3)の内縁部分及び外縁部分の両方に丸みを形成してもよい。これにより、上記テーパ部(3)の内縁部分及び外縁部分の加工をしやすくすることができる。
又、上記実施形態では、上記テーパ部(3)の開口縁に係る仮想筒面の表面積Anが、上記直孔部(4)における軸直角断面の開口面積Aより大きく形成されていたが、これに限定されず、上記仮想筒面の表面積Anと軸直角断面の開口面積Aとが同じであってもよい。この場合でも、上記テーパ部(3)を通過する流体の流路抵抗と上記テーパ部(3)による死容積の増加をバランス良く抑えることができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、リード弁で開閉される吐出ポートを備えた圧縮機について有用である。
1 吐出ポート
2a リード弁
3 テーパ部
4 直孔部
10 圧縮機
11 ケーシング
20 電動機(駆動機構)
23 回転軸(駆動軸)
30 偏心回転式ピストン機構(圧縮機構)
32 シリンダ
38 揺動ピストン

Claims (4)

  1. 圧縮機構(30)と該圧縮機構(30)を駆動する駆動機構(20)とを備え、
    上記圧縮機構(30)は、内部に圧縮室(36a)が形成されたハウジング(30a)と、該ハウジング(30a)の壁体を貫通して該圧縮室(36a)の内外を連通するとともに上記圧縮室(36a)から吐出された流体が通過する吐出ポート(1)と、該吐出ポート(1)の流出端に形成されて上記ハウジング(30a)の内側から外側へ向かって軸直角断面の開口面積が漸次拡大するテーパ部(3)と、上記ハウジング(30a)の外面に取り付けられて上記テーパ部(3)の流出端を開閉するリード弁(2a)とを有する圧縮機であって、
    上記テーパ部(3)の高さをh、上記テーパ部(3)の内縁幅をWi、及び上記テーパ部(3)の外縁幅をWoとした場合に、
    上記テーパ部(3)が、0<2×h/(Wo−Wi)<0.5の関係を満たしていることを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記テーパ部(3)における軸直角断面の開口縁から全開位置のリード弁(2a)へ向かって垂直に延びる仮想筒面の表面積Anが、上記テーパ部(3)の内縁(6)から外縁(7)へ亘って漸次拡大していることを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項2において、
    上記吐出ポート(1)は、上記圧縮室(36a)の開口縁から上記テーパ部(3)の内縁(6)へ亘って軸直角断面の開口形状が同じ直孔部(4)を有し、
    上記直孔部(4)における軸直角断面の開口面積Aが、上記仮想筒面の表面積An以下であることを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1から3の何れか1つにおいて、
    上記吐出ポート(1)における軸直角断面の開口形状が、略長円状であることを特徴とする圧縮機。
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