JP2012139923A - 液体噴射ヘッド及びその製造方法、液体噴射装置、並びに圧電素子 - Google Patents
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Abstract
方法、液体噴射装置、並びに圧電素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 圧電体層70は、CSD法(Chemical Solution Deposition)により形成
され、Aサイトにカリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイ
ト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる第1圧電体層73及び第2圧電体層79と、
第1圧電体層73と第2圧電体層79との間に設けられ、気相成長法により形成された中
間層76と、を備える。
【選択図】 図3
Description
層に電圧を印加する電極を有する圧電素子を具備する液体噴射ヘッド及びその製造方法、
液体噴射装置、並びに圧電素子に関する。
、例えば、結晶化した誘電材料からなる圧電体層を、2つの電極で挟んで構成されたもの
がある。このような圧電素子は、例えば撓み振動モードのアクチュエーター装置として液
体噴射ヘッドに搭載される。液体噴射ヘッドの代表例としては、例えば、インク滴を吐出
するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子に
より変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴として吐出させる
インクジェット式記録ヘッドがある。
料には高い圧電特性が求められており、代表例として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)
が挙げられる(特許文献1参照)。
そこで、鉛を含有しない圧電材料として、例えば、ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電
材料が提案されている(特許文献2参照)。ニオブ酸カリウムナトリウム系は、高い圧電
特性と、高いキュリー温度Tcを示すものであり、非鉛圧電材料として有効なものである
。
しやすいという問題があり、厚さの厚い圧電体層を形成する際に特に問題となっていた。
外の液滴を吐出する他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在し、また、液体噴射ヘッド
以外に用いられる圧電素子においても同様に存在する。
噴射ヘッド及びその製造方法、液体噴射装置、並びに圧電素子を提供することを目的とす
る。
前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子と、を具備する液体噴射ヘッドの製造
方法であって、第1圧電体膜形成用組成物を塗布して第1圧電体前駆体膜を形成する工程
及び該第1圧電体前駆体膜を加熱することにより結晶化させて第1圧電体膜を形成する工
程を備え、Aサイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブ
スカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる第1圧電体膜を有する第1圧電体層を
前記第1電極上方に形成する工程と、気相成長法により中間層を前記第1圧電体層上に形
成する工程と、第2圧電体膜形成用組成物を塗布して第2圧電体前駆体膜を形成する工程
及び該第2圧電体前駆体膜を加熱することにより結晶化させて第2圧電体膜を形成する工
程を備え、Aサイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブ
スカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる第2圧電体膜を有する第2圧電体層を
前記中間層上に形成する工程と、を具備し、前記第1圧電体層、中間層、及び前記第2圧
電体層からなる前記圧電体層を形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にあ
る。
かかる態様では、CSD法により第1圧電体層を形成した後、第1圧電体層上に気相成
長法により中間層を形成し、中間層上にCSD法により第2圧電体層を形成することによ
り、ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電材料からなる圧電体層のクラックの発生を抑制
した液体噴射ヘッドを製造することができる。また、鉛の含有量を抑えられるため、環境
への負荷を低減することができる。
、中間層と第1圧電体層及び第2圧電体層とが連続性に優れたものとすることができ、優
れた圧電特性を有する圧電体層を備えた液体噴射ヘッドを製造することができる。
ビスマス、鉄酸マンガン酸ビスマス、チタン酸バリウム、チタン酸ビスマス、又はチタン
酸ビスマスナトリウムからなるものが挙げられる。これによれば、より優れた圧電特性を
有する圧電体層を備えた液体噴射ヘッドを製造することができる。
層を形成することができる。
ば、圧電体層の高い圧電特性を維持しつつ、クラックの発生を抑制することができる。
に形成するのが好ましい。これによれば、圧電体層のクラックの発生をより確実に抑制す
ることができる。
第2電極と、を備えた圧電素子と、を具備し、前記圧電体層は、CSD法(Chemical Sol
ution Deposition)により形成され、Aサイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサ
イトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる第1圧電体
層及び第2圧電体層と、前記第1圧電体層と前記第2圧電体層との間に設けられ、気相成
長法により形成された中間層と、を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、圧電体層が、CSD法により形成された第1圧電体層及び第2圧電体
層との間に気相成長法により形成された中間層を含むことにより、ニオブ酸カリウムナト
リウム系の圧電材料からなる圧電体層のクラックの発生を抑制することができる。また、
鉛の含有量を抑えられるため、環境への負荷を低減することができる。
装置にある。
かかる態様では、圧電体層のクラックの発生が抑制された液体噴射装置を実現すること
ができる。また、鉛を含有していないため、環境への負荷を低減することができる。
製造方法であって、第1圧電体膜形成用組成物を塗布して第1圧電体前駆体膜を形成する
工程及び該第1圧電体前駆体膜を加熱することにより結晶化させて第1圧電体膜を形成す
る工程を備え、Aサイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペ
ロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる第1圧電体膜を有する第1圧電体
層を前記第1電極上方に形成する工程と、気相成長法により中間層を前記第1圧電体層上
に形成する工程と、第2圧電体膜形成用組成物を塗布して第2圧電体前駆体膜を形成する
工程及び該第2圧電体前駆体膜を加熱することにより結晶化させて第2圧電体膜を形成す
る工程を備え、Aサイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペ
ロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなる第2圧電体膜を有する第2圧電体
層を前記中間層上に形成する工程と、を具備し、前記第1圧電体層、中間層、及び前記第
2圧電体層からなる前記圧電体層を形成することを特徴とする圧電素子の製造方法にある
。
かかる態様では、CSD法により第1圧電体層を形成した後、第1圧電体層上に気相成
長法により中間層を形成し、中間層上にCSD法により第2圧電体層を形成することによ
り、ニオブ酸カリウムナトリウム系の圧電材料からなる圧電体層のクラックの発生を抑制
した圧電素子を製造することができる。また、鉛の含有量を抑えられるため、環境への負
荷を低減することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録
ヘッドの概略構成を示す分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及びそのA−A′線断
面図である。
酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。
流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連
通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14及
び連通路15を介して連通されている。連通部13は、後述する保護基板のマニホールド
部31と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールドの一部を構成す
る。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13か
ら圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。なお、本実施形態
では、流路の幅を片側から絞ることでインク供給路14を形成したが、流路の幅を両側か
ら絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、流路の幅を絞るのではなく、厚さ方
向から絞ることでインク供給路を形成してもよい。本実施形態では、流路形成基板10に
は、圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15からなる液体流路が
設けられていることになる。
対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や
熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラ
スセラミックス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼等からなる。
0が形成され、この弾性膜50上には、酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜55が形成さ
れている。また、絶縁体膜55上には、酸化チタン等からなり、絶縁体膜55と第1電極
60との密着性を向上させるための密着層56が設けられている。
.5〜1.5μmの薄膜の圧電体層70と、第2電極80とが、積層形成されて、圧電素
子300を構成している。ここで、圧電素子300は、第1電極60、圧電体層70及び
第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通
電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成す
る。本実施形態では、第1電極60を圧電素子300の共通電極とし、第2電極80を圧
電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障は
ない。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる
振動板とを合わせてアクチュエーター装置と称する。なお、上述した例では、弾性膜50
、絶縁体膜55、密着層56、及び第1電極60が振動板として作用するが、勿論これに
限定されるものではなく、例えば、弾性膜50、絶縁体膜55、密着層56等を設けなく
てもよい。また、圧電素子300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
式記録ヘッドの要部拡大断面図である。圧電体層70は、図3に示すように、第1圧電体
層73と、中間層76と、第2圧電体層79と、からなる。
)により形成されたものである。CSD法とは、詳細については後述するが、圧電体膜形
成用組成物を塗布して圧電体前駆体膜を形成する工程と、圧電体前駆体膜を加熱すること
により結晶化させる工程と、を備えるものであり、例えば、ゾル−ゲル法、MOD法等が
挙げられる。
にカリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸
化物を含む圧電材料からなるものである。Aサイトにカリウム及びナトリウムを含み、B
サイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物は、ABO3型構造のAサイトに
酸素が12配位し、Bサイトに酸素が6配位して、8面体(オクタヘドロン)をつくって
おり、このAサイトにカリウム(K)及びナトリウム(Na)が少なくとも位置し、Bサ
イトにニオブ(Nb)が少なくとも位置している。
酸カリウムナトリウム((K,Na)NbO3、以下KNNとする)、ニオブ酸カリウム
ナトリウムリチウム((K,Na,Li)NbO3)、ニオブ酸タンタル酸カリウムナト
リウムリチウム((K,Na,Li)(Nb,Ta)O3)等のニオブ酸カリウムナトリ
ウム系のペロブスカイト構造の複合酸化物や、これらの複合酸化物と、鉄酸ビスマス(B
iFeO3、以下BFOとする)、鉄酸マンガン酸ビスマス(Bi(Fe,Mn)O3)
、マンガン酸ビスマス(BiMnO3)、ジルコン酸カルシウム(CaZrO3)、チタ
ン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ビスマス(BiTiO3)、チタン酸ビスマス
ナトリウム((Bi,Na)TiO3)等の金属酸化物と、を含有するものが挙げられる
。なお、圧電材料がペロブスカイト構造の複合酸化物と金属酸化物とを含有する場合は、
金属酸化物がペロブスカイト構造の複合酸化物のAサイトやBサイトに位置していてもよ
く、ペロブスカイト構造の複合酸化物の粒界に存在していてもよい。
、同一材料からなるのが好ましい。本実施形態では、第1圧電体層73及び第2圧電体層
79は、それぞれ、KNNとBFOとを含む圧電材料からなるものとした。
長法により形成されたものである。このように、CSD法により形成される第1圧電体層
73と第2圧電体層79との間に、気相成長法により形成される中間層76を設けること
により、圧電体層70のクラックの発生を抑制することができる。CSD法により形成さ
れる第1圧電体層73及び第2圧電体層79には残留応力が生じるが、気相成長法により
形成される中間層76により第1圧電体層73や第2圧電体層79で生じる残留応力を緩
和させることができるためである。すなわち、中間層76を第1圧電体層73と第2圧電
体層79との間に設けることにより、残留応力に起因する圧電体層70のクラックの発生
を抑制することができる。
ザアブレーション法等のPVD法、プラズマ化学蒸着法、熱化学蒸着法、光化学蒸着法等
のCVD法が挙げられ、実用化という面からスパッタリング法が好ましい。
のが好ましい。中間層76の材料としては、例えば、ペロブスカイト構造の複合酸化物、
金属、金属酸化物等が挙げられ、ペロブスカイト構造の複合酸化物からなるのが好ましい
。ペロブスカイト構造の複合酸化物からなる中間層76は、第1圧電体層73及び第2圧
電体層79がペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料からなるため、第1圧電体
層73及び第2圧電体層79との連続性に優れたものとなり、圧電体層70が優れた圧電
特性を有するものとすることができるためである。また、ペロブスカイト構造の複合酸化
物は、導電性が低く、圧電体層70にリーク電流の発生する虞がないためである。また、
中間層76の材料は、第1圧電体層73及び第2圧電体層79と同一の材料からなるのが
特に好ましい。これによれば、中間層76と第1圧電体層73及び第2圧電体層79との
連続性がより優れたものとなり、圧電体層70が優れた圧電特性を有するものとすること
ができる。なお、中間層76が金属からなる場合は、パターニングの際に圧電体層70の
表面(側面)に中間層76が露出しないように中間層76を形成する必要がある。
NN、ニオブ酸カリウムナトリウムリチウム、ニオブ酸タンタル酸カリウムナトリウムリ
チウム等のペロブスカイト構造の複合酸化物、これらの複合酸化物と金属酸化物とを含む
もの等の第1圧電体層73及び第2圧電体層79の材料として例示したものや、鉄酸ビス
マス、鉄酸マンガン酸ビスマス、チタン酸バリウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ビスマ
スナトリウム、ジルコン酸カルシウム等の第1圧電体層73や第2圧電体層79の材料の
特性を改善させるものが好ましい。また、中間層76の材料となる金属としては、白金(
Pt)、イリジウム(Ir)、チタン(Ti)等が挙げられ、中間層76の材料となる金
属酸化物としては、ランタンニッケルオキサイド、ストロンチウムルテニウムオキサイド
等が挙げられる。
成長法により形成された中間層76、CSD法により形成された第2圧電体層79とから
なることにより、言い換えれば、CSD法により形成された第1圧電体層73及び第2圧
電体層79の間に、気相成長法により形成された中間層76を設けることにより、圧電体
層70のクラックの発生を抑制することができる。CSD法により形成された第1圧電体
層73及び第2圧電体層79は、詳しくは後述する結晶化工程(焼成工程)における収縮
率が大きく、残留応力が生じるという問題がある。特に、KNN系のペロブスカイト構造
の複合酸化物を含む圧電材料からなる圧電体層の場合、チタン酸ジルコン酸鉛等からなる
圧電体層と比較して、結晶化工程における収縮率が大きいため残留応力が高く、クラック
が発生しやすい。さらに、KNN系のペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料か
らなる圧電体層は、チタン酸ジルコン酸鉛等からなる圧電体層と比較して、圧電特性が低
いため厚く形成する必要があり、クラックの発生が問題となる。本実施形態では、CSD
法により形成された第1圧電体層73と第2圧電体層79との間に、気相成長法により形
成された中間層76を備えることにより、圧電体層70の残留応力を緩和することができ
、クラックの発生を抑制することができる。また、スパッタリング法のみで厚い圧電体層
70を形成すると、コストがかかるという問題があるが、本実施形態では、圧電体層70
がCSD法により形成された第1圧電体層73及び第2圧電体層79と、気相成長法によ
り形成された中間層76とからなることにより、低コストで製造することができる。
。中間層76の厚さは、例えば、20〜100nmであるのが好ましい。これによれば、
圧電体層70のクラックの発生をより確実に抑制することができる。ここで、中間層76
の厚さは、100nmより大きくしてもよいが、20〜100nmとすることにより、ク
ラックの発生を抑制する効果を十分に得ることができる。なお、中間層76の厚さが20
nm未満となると、クラックの発生を抑制するという効果を十分に得ることができない虞
がある。また、第1圧電体層73及び第2圧電体層79の厚さは特に限定されないが、例
えば、それぞれ500nm以下であるのが好ましい。これによれば、圧電体層70のクラ
ックの発生をより確実に抑制することができる。
ものとした。本実施形態では、中間層76が第1圧電体層73及び第2圧電体層79と同
一の組成からなるものとすることにより、第1圧電体層73及び第2圧電体層79と連続
性に優れ且つ第1圧電体層73及び第2圧電体層79の圧電特性を低下させることがない
ため、圧電体層70が優れた圧電特性を有するものとすることができる。したがって、本
実施形態にかかる圧電体層70は、高い圧電特性を有し、クラックの発生が抑制されたも
のとなる。
の端部近傍から引き出され、絶縁体膜55上にまで延設される、例えば、金(Au)等か
らなるリード電極90が接続されている。
、絶縁体膜55及びリード電極90上には、マニホールド100の少なくとも一部を構成
するマニホールド部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。こ
のマニホールド部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生
室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と
連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100を構成している
。また、流路形成基板10の連通部13を圧力発生室12毎に複数に分割して、マニホー
ルド部31のみをマニホールドとしてもよい。さらに、例えば、流路形成基板10に圧力
発生室12のみを設け、流路形成基板10と保護基板30との間に介在する部材(例えば
、弾性膜50、絶縁体膜55、密着層56等)にマニホールド100と各圧力発生室12
とを連通するインク供給路14を設けるようにしてもよい。
害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。圧電素子保持部32
は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封
されていても、密封されていなくてもよい。
ば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板
10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
いる。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、貫通孔
33内に露出するように設けられている。
0が固定されている。この駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路
(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、ボン
ディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121を介して電気的に接続され
ている。
イアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する
材料からなり、この封止膜41によってマニホールド部31の一方面が封止されている。
また、固定板42は、比較的硬質の材料で形成されている。この固定板42のマニホール
ド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、
マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、マニホールド100からノズル
開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号に従い、
圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し
、弾性膜50、絶縁体膜55、密着層56、第1電極60及び圧電体層70をたわみ変形
させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐
出する。
8を参照して説明する。なお、図4〜図8は、圧力発生室の長手方向の断面図である。
0の表面に弾性膜50を構成する二酸化シリコン(SiO2)等からなる二酸化シリコン
膜を熱酸化等で形成する。次いで、図4(b)に示すように、弾性膜50上に、酸化ジル
コニウムからなる絶縁体膜55を形成する。次に、絶縁体膜55上に、酸化チタン等から
なる密着層56を、反応性スパッタ法や熱酸化等で形成する。
又はこれらの積層構造等からなる第1電極60をスパッタリング法等により全面に形成す
る。
トに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複
合酸化物を含む圧電材料からなる第1圧電体層73を第1電極60上に形成する。本実施
形態では、KNNとBFOとを含む、言い換えれば、KNNとBFOの混晶としての組成
を有する第1圧電体層73を形成した。
属錯体、具体的には、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、ビスマス(Bi)、ニオブ
(Nb)、及び鉄(Fe)を含有する金属錯体を、目的とする組成比になる割合で含むゾ
ルやMOD溶液(圧電体膜形成用組成物)を、スピンコート法、ディップコート法、イン
クジェット法などを用いて、第1電極60上に塗布して第1圧電体前駆体膜71を形成す
る(塗布工程)。
体を、各金属が所望のモル比となるように混合し、該混合物を1−ブタノール等のアルコ
ールなどの有機溶媒を用いて溶解または分散させたものである。K、Na、Bi、Nb、
Feをそれぞれ含む金属錯体としては、例えば、金属アルコキシド、有機酸塩、βジケト
ン錯体などを用いることができる。Kを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサ
ン酸カリウム、酢酸カリウム、カリウムアセチルアセトナート、カリウムエトキシドなど
が挙げられる。Naを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム、ナトリウムアセチルアセトナート、ナトリウムエトキシドなどが挙げら
れる。Biを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸ビスマス、酢酸ビスマ
スなどが挙げられる。Nbを含む金属錯体としては、例えばニオブエトキシド、2−エチ
ルヘキサン酸ニオブ、ニオブペンタエトキシドなどが挙げられる。Feを含む金属錯体と
しては、例えば2−エチルヘキサン酸鉄などが挙げられる。勿論、K、Na、Bi、Nb
、Feを二種以上含む金属錯体を用いてもよい。なお、各金属錯体は、各金属が所望のモ
ル比となるように混合すればよい。
て一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次に、乾燥した第1圧電体前駆体膜71を所定温度
(例えば250〜500℃)に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(脱脂工
程)。なお、ここで言う脱脂とは、第1圧電体前駆体膜71に含まれる有機成分を、例え
ば、NO2、CO2、H2O等として離脱させることである。乾燥工程や脱脂工程の雰囲
気は限定されず、大気中でも不活性ガス中でもよい。
800℃程度に加熱して一定時間保持することによって結晶化させ、第1圧電体膜72を
形成する(焼成工程)。この焼成工程においても、雰囲気は限定されず、大気中でも不活
性ガス中でもよい。
線ランプの照射により加熱するRTA(Rapid Thermal Annealin
g)装置やホットプレート等が挙げられる。
)をマスクとして例えば第1電極60及び第1圧電体膜72の1層目をそれらの側面が傾
斜するように同時にパターニングする。
を備える圧電体膜形成工程を複数回繰り返すことで、複数層の第1圧電体膜72からなる
所定厚さの第1圧電体層73を形成する。なお、塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程を複数
回繰り返した後に焼成工程を行ってもよい。ちなみに、本実施形態では、第1圧電体層7
3が複数層の第1圧電体膜72で構成されたものについて説明し、図6(b)に、第1圧
電体層73が4層の第1圧電体膜72からなるものを例示したが、第1圧電体層73は1
層の第1圧電体膜72からなるものであってもよい。
に形成する。本実施形態では、KNNとBFOとを含む、言い換えれば、KNNとBFO
の混晶としての組成を有する中間層76を形成した。中間層76の製造方法としては、公
知の方法を用いることができ、例えば、特開2009−49355号公報に記載の方法に
より形成することができる。
ムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧電材料から
なる第2圧電体層79を中間層76上に形成する。本実施形態では、KNNとBFOとを
含む、言い換えれば、KNNとBFOの混晶としての組成を有する第2圧電体層79を形
成した。
に説明する。第2圧電体層79の具体的な形成手順例としては、まず、金属錯体、具体的
には、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、ビスマス(Bi)、ニオブ(Nb)、及び
鉄(Fe)を含有する金属錯体を、目的とする組成比になる割合で含むゾルやMOD溶液
(圧電体膜形成用組成物)を、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法な
どを用いて、中間層76上に塗布して第2圧電体前駆体膜を形成する(塗布工程)。次い
で、この第2圧電体前駆体膜を所定温度に加熱して一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次
に、乾燥した第2圧電体前駆体膜を所定温度に加熱して一定時間保持することによって脱
脂する(脱脂工程)。次に、第2圧電体前駆体膜を所定温度に加熱して一定時間保持する
ことによって結晶化させ、第2圧電体膜78を形成する(焼成工程)。上述した塗布工程
、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程からなる圧電体膜形成工程を複数回繰り返すことで、
複数層の第2圧電体膜78からなる所定厚さの第2圧電体層79を形成する。なお、塗布
工程、乾燥工程及び脱脂工程を複数回繰り返した後に焼成工程を行ってもよい。ちなみに
、本実施形態では、図6(d)に、第2圧電体層79が4層の第2圧電体膜78からなる
ものを例示したが、第2圧電体層79は1層の第2圧電体膜78からなるものであっても
よい。
0を形成した後は、図7(a)に示すように、圧電体層70上に白金等からなる第2電極
80をスパッタリング法等で形成し、各圧力発生室12に対向する領域に圧電体層70及
び第2電極80を同時にパターニングして、第1電極60と圧電体層70と第2電極80
からなる圧電素子300を形成する。なお、圧電体層70と第2電極80とのパターニン
グでは、所定形状に形成したレジスト(図示なし)を介してドライエッチングすることに
より一括して行うことができる。その後、必要に応じて、600℃〜800℃の温度域で
ポストアニールを行ってもよい。これにより、圧電体層70と第1電極60や第2電極8
0との良好な界面を形成することができ、かつ、圧電体層70の結晶性を改善することが
できる。
ば、金(Au)等からなるリード電極90を形成後、例えば、レジスト等からなるマスク
パターン(図示なし)を介して各圧電素子300毎にパターニングする。
、シリコンウェハーであり複数の保護基板30となる保護基板用ウェハー130を接着剤
35を介して接合した後に、流路形成基板用ウェハー110を所定の厚さに薄くする。
新たに形成し、所定形状にパターニングする。
してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)すること
により、圧電素子300に対応する圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び
連通路15等を形成する。
不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。そして、流路
形成基板用ウェハー110の保護基板用ウェハー130とは反対側の面のマスク膜52を
除去した後にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、保護基
板用ウェハー130にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板用ウェハー11
0等を図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによっ
て、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIとする。
に限定されるものではない。
(圧電体膜形成用組成物の作成)
K、Na、Nbの金属錯体を所定の割合で混合して、圧電体膜形成用組成物を得た。具
体的には、カリウムエトキシドと、ナトリウムエトキシドと、ニオブペンタエトキシドと
、を混合して、K:Na:Nbのモル比が0.5:0.5:1であるKNN溶液を得た。
2−エチルヘキサン酸ビスマスと、2−エチルヘキサン酸鉄とを混合して、Bi:Feの
モル比が1:1であるBFO溶液を得た。KNN溶液と、BFO溶液とを混合して、KN
N:BFOのモル比が100:3となるように混合し、圧電体膜形成用組成物を得た。
まず、シリコン基板の表面に熱酸化により二酸化シリコン膜を形成した。次に、二酸化
シリコン膜上にスパッタ法によりジルコニウム膜を作製し、熱酸化することで酸化ジルコ
ニウム膜を形成した。次に、酸化ジルコニウム膜上に20nmの二酸化チタンを積層し、
その上部に(111)面に配向した白金を130nm積層し、第1電極60とした。
1圧電体層73を形成した。具体的には、上記圧電体膜形成用組成物を酸化チタン膜及び
第1電極60が形成された上記基板上に滴下し、500rpmで基板を回転させて5秒塗
布し、次に、2500rpmで基板を回転させて25秒塗布し、第1圧電体前駆体膜71
を形成した(塗布工程)。次に150℃で2分間乾燥させ、350℃で4分間乾燥・脱脂
を行った(乾燥及び脱脂工程)。この塗布工程・乾燥及び脱脂工程を2回繰り返した後に
、RTA(Rapid Thermal Annealing)で700℃、5分間焼成
を行った(焼成工程)。次に、スパッタリング法により、第1圧電体層73上にPtから
なる中間層76を形成した。そして、第1圧電体層73と同様の方法により、中間層76
上に第2圧電体層79を形成した。これにより、KNNとBFOの混晶としての組成を有
する複合酸化物からなる厚さ329nmの第1圧電体層と、Ptからなる厚さ100nm
の中間層と、KNNとBFOの混晶としての組成を有する複合酸化物からなる厚さ357
nmからなる第2圧電体層と、からなる圧電体層を形成した。
後、RTAを用いて650℃、5分間焼成を行うことで第2電極80を形成し、圧電素子
300を形成した。
実施例において、第2電極を形成する前に、断面を5,000倍の走査電子顕微鏡(S
EM)により観察した。結果を図9に示す。これより、実施例において、第1圧電体層7
3、中間層76、及び第2圧電体層79からなる圧電体層が形成されているのが確認され
た。
実施例の圧電素子について、Bruker AXS社製の「D8 Discover」
を用い、X線源にCuKα線を使用し、室温で、圧電体層の薄膜X線回折パターンを求め
た。その結果、実施例の圧電体層は、ペロブスカイト型構造(ABO3型構造)を形成し
ており、その他の異相に起因するピークは観測されなかった。実施例の回折強度−回折角
2θの相関関係を示す図であるX線回折パターンを、図10に示す。
実施例の圧電素子300について、東陽テクニカ社製「FCE−1A」で、φ=500
μmの電極パターンを使用し、周波数1kHzの三角波を印加して、P(分極量)−V(
電圧)の関係を求めた。結果を図11に示す。実施例では、強誘電性に由来する良好なヒ
ステリシスを示した。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定さ
れるものではない。例えば、上述した実施形態では、流路形成基板10として、シリコン
単結晶基板を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、SOI基板、ガラス等の材料
を用いるようにしてもよい。
するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録
装置に搭載される。図12は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である
。
及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ
、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付
けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1
A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出す
るものとしている。
介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキ
ャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5
に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙
等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになって
いる。
つのインクジェット式記録ヘッドIを有するものとしたが、特にこれに限定されず、例え
ば、1つのインクジェット式記録ヘッドユニット1A又は1Bが2以上のインクジェット
式記録ヘッドを有するようにしてもよい。
ドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、イン
ク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴
射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド
、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL
ディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射
ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
噴射ヘッドの圧電素子に好適なものであるが、これに限定されるものではない。例えば、
超音波発信機等の超音波デバイス、超音波モーター、圧電トランス、並びに赤外線センサ
ー、超音波センサー、感熱センサー、圧力センサー及び焦電センサー等の各種センサー等
の圧電素子に適用することができる。
圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21
ノズル開口、 30 保護基板、 31 マニホールド部、 32 圧電素子保持部、
40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 55 絶縁体膜、56 密着層、
60 第1電極、 70 圧電体層、 73 第1圧電体層、 76 中間層、 79
第2圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 マニホールド、 1
20 駆動回路、 300 圧電素子
Claims (9)
- ノズル開口に連通する圧力発生室と、
圧電体層と前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子と、を具備する液体噴射
ヘッドの製造方法であって、
第1圧電体膜形成用組成物を塗布して第1圧電体前駆体膜を形成する工程及び該第1圧
電体前駆体膜を加熱することにより結晶化させて第1圧電体膜を形成する工程を備え、A
サイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造
の複合酸化物を含む圧電材料からなる第1圧電体膜を有する第1圧電体層を前記電極上方
に形成する工程と、
気相成長法により中間層を前記第1圧電体層上に形成する工程と、
第2圧電体膜形成用組成物を塗布して第2圧電体前駆体膜を形成する工程及び該第2圧
電体前駆体膜を加熱することにより結晶化させて第2圧電体膜を形成する工程を備え、A
サイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造
の複合酸化物を含む圧電材料からなる第2圧電体膜を有する第2圧電体層を前記中間層上
に形成する工程と、
を具備し、前記第1圧電体層、中間層、及び前記第2圧電体層からなる前記圧電体層を
形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。 - 前記中間層は、ペロブスカイト構造の複合酸化物からなることを特徴とする請求項1に
記載の液体噴射ヘッドの製造方法。 - 前記中間層は、ニオブ酸カリウムナトリウム、鉄酸ビスマス、鉄酸マンガン酸ビスマス
、チタン酸バリウム、チタン酸ビスマス、又はチタン酸ビスマスナトリウムからなること
を特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。 - 前記気相成長法は、スパッタリング法であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。 - 前記中間層の厚さが20〜100nmとなるように形成することを特徴とする請求項1
〜4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。 - 前記第1圧電体層及び前記第2圧電体層は、それぞれ厚さが500nm以下となるよう
に形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造
方法。 - ノズル開口に連通する圧力発生室と、
圧電体層と前記圧電体層に設けられた電極とを備えた圧電素子と、を具備し、
前記圧電体層は、
CSD法(Chemical Solution Deposition)により形成され、Aサイトに、カリウム及
びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造の複合酸化物を含む圧
電材料からなる第1圧電体層及び第2圧電体層と、
前記第1圧電体層と前記第2圧電体層との間に設けられ、気相成長法により形成された
中間層と、を備えることを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法により製造された液体
噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。 - 第1電極と、圧電体層と、第2電極と、を備える圧電素子の製造方法であって、
第1圧電体膜形成用組成物を塗布して第1圧電体前駆体膜を形成する工程及び該第1圧
電体前駆体膜を加熱することにより結晶化させて第1圧電体膜を形成する工程を備え、A
サイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造
の複合酸化物を含む圧電材料からなる第1圧電体膜を有する第1圧電体層を前記第1電極
上方に形成する工程と、
気相成長法により中間層を前記第1圧電体層上に形成する工程と、
第2圧電体膜形成用組成物を塗布して第2圧電体前駆体膜を形成する工程及び該第2圧
電体前駆体膜を加熱することにより結晶化させて第2圧電体膜を形成する工程を備え、A
サイトに、カリウム及びナトリウムを含み、Bサイトにニオブを含むペロブスカイト構造
の複合酸化物を含む圧電材料からなる第2圧電体膜を有する第2圧電体層を前記中間層上
に形成する工程と、
を具備し、前記第1圧電体層、中間層、及び前記第2圧電体層からなる前記圧電体層を
形成することを特徴とする圧電素子の製造方法。
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