JP2012139074A - モータロータ - Google Patents

モータロータ Download PDF

Info

Publication number
JP2012139074A
JP2012139074A JP2010291504A JP2010291504A JP2012139074A JP 2012139074 A JP2012139074 A JP 2012139074A JP 2010291504 A JP2010291504 A JP 2010291504A JP 2010291504 A JP2010291504 A JP 2010291504A JP 2012139074 A JP2012139074 A JP 2012139074A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
magnet
coolant passage
coolant
motor rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010291504A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Nishikuma
靖 西隈
Katsuhiko Takebe
勝彦 建部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2010291504A priority Critical patent/JP2012139074A/ja
Publication of JP2012139074A publication Critical patent/JP2012139074A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

【課題】永久磁石全体を効率よく冷却して、永久磁石の磁気特性を劣化させることのないモータロータを提供すること。
【解決手段】モータロータ10では、複数の永久磁石41の周りを樹脂で覆った磁石組立40が、ロータ本体に形成された磁石挿入孔21に挿入組付されている。樹脂部分42には、冷却液を流す第4冷却液通路43が、ロータコア20の軸心方向に貫通形成されている。樹脂部分42のモールドはモータロータ10の外部で行われる。これにより、ロータコア20の変形を防止し、第4冷却液通路43の変形を防止して、第4冷却液通路43の安定した流路面積を確保する。第4冷却液通路43を流れる冷却液により、複数の永久磁石41全体を冷却する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の磁石の周りを樹脂で覆った磁石組立が、ロータ本体に形成された磁石挿入孔に挿入組付されているモータロータに関する。
特許文献1には、複数の単位磁石を並べて樹脂コーティングし、樹脂層で覆うことにより、磁石組立を棒状に形成すること、磁石組立をロータに形成された磁石挿入孔に圧入することが開示されている。また、この構成により、永久磁石の表面側の樹脂層が渦電流の発生を抑制して永久磁石の特性劣化を防止し、モータの性能劣化を防ぐことが開示されている。
一方、ハイブリッド自動車用モータにおいては、ロータが150℃程度まで昇温すると、ロータ内に挿入されている永久磁石の磁気特性が低下し、モータの出力が低下する問題があった。特に、ステータに集中巻きコイルを採用した場合、コイル間での磁束の変化が大きくなるため、発生する渦電流が大きくなり、大きく昇温するため問題となる。
その問題を解決するために、本出願人は、特許文献2において、永久磁石と磁石挿入孔とで形成される空間に樹脂層をモールドするときに、その樹脂層に冷却液を通すための冷却液通路を形成することを提案している。
特開2005−094845号公報 特開2009−303293号公報
しかしながら、従来技術には、次のような問題があった。
(1)特許文献1の技術では、ハイブリッド自動車用モータとして使用する場合、ロータが150℃程度まで昇温したときに、永久磁石の磁気特性が低下する問題があった。
(2)また、特許文献2の技術では、樹脂層をモールド成形するときに、樹脂に高い成形圧をかけるため、ロータ本体を構成するロータコアが変形し、成形後に元の形状に戻るため、冷却液通路が変形し、十分な流路面積を確保できないおそれがあった。また、ロータコアに圧力がかかるため、鉄損が増加して、モータの性能を劣化させるおそれがあった。
(3)たとえ、特許文献1と特許文献2の技術を組み合わせたとしても、複数の磁石の周りを樹脂層で覆って一体成形した磁石組立においては、両端部近くに位置する磁石は、外の空気に近いため冷却されやすく温度上昇は元々小さいが、中心部付近に位置する磁石は、熱がこもるため昇温しやすく、磁気特性が両端部近くの磁石と比較して低下する問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、永久磁石全体を効率よく冷却して、永久磁石の磁気特性を劣化させることのないモータロータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のモータロータは、次のような構成を有している。
(1)複数の磁石の周りを樹脂で覆った磁石組立が、ロータ本体に形成された磁石挿入孔に挿入組付されているモータロータにおいて、前記樹脂部分に、冷却液を流す冷却液通路が形成されていること、を特徴とする。
(2)(1)に記載するモータロータにおいて、前記樹脂部分が、前記磁石に対して一体成形されていること、を特徴とする。
(3)(1)に記載するモータロータにおいて、前記樹脂部分が、前記磁石とは別部材として形成された後、組み付けられていること、を特徴とする。
(4)(1)乃至(3)に記載するいずれか1つのモータロータにおいて、前記複数の磁石を、ロータの軸心方向で分割する分割樹脂部に、前記冷却液通路が形成されていること、を特徴とする。
(5)(4)に記載するモータロータにおいて、前記分割樹脂部が、前記ロータの軸心方向の中央部に形成されていること、を特徴とする。
上記構成を有するモータロータは、次のような作用、効果を奏する。
(1)複数の磁石の周りを樹脂で覆った磁石組立が、ロータ本体に形成された磁石挿入孔に挿入組付されているモータロータにおいて、前記樹脂部分に、冷却液を流す冷却液通路が形成されていることを特徴とするので、樹脂層のモールドをロータの外部で行うため、ロータコアの変形を防止でき、冷却液通路が変形することなく、安定した流路面積を確保することができる。また、ロータの外部で樹脂を成形しているため、モールド品質や寸法等の検査も容易である。
(2)(1)に記載するモータロータにおいて、前記樹脂部分が、前記磁石に対して一体成形されていることを特徴とするので、磁石組立を磁石挿入孔に挿入する際、樹脂部分と磁石とがずれることなく挿入できるため、組付性を向上させることができる。
(3)(1)に記載するモータロータにおいて、前記樹脂部分が、前記磁石とは別部材として形成された後、組み付けられていることを特徴とするので、樹脂部分を磁石とともにロータの磁石挿入孔に挿入したときに、磁石挿入孔の内面により樹脂部分が磁石側に押圧されるため、樹脂部分が磁石と密着して確実にシールすることができ、冷却液を流したときに漏れることがない。
(4)(1)乃至(3)に記載するいずれか1つのモータロータにおいて、前記複数の磁石を、ロータの軸心方向で分割する分割樹脂部に、前記冷却液通路が形成されていることを特徴とするので、複数の磁石のうち、中央部側に配置された磁石も冷却液通路を流れる冷却液により効果的に冷却されて、永久磁石の磁気特性が低下することがない。
(5)(4)に記載するモータロータにおいて、前記分割樹脂部が、前記ロータの軸心方向の中央部に形成されていることを特徴とするので、特に、中央付近の磁石は昇温しやすいが、中央部に形成された冷却液通路を流れる冷却液により効果的に冷却されるため、永久磁石の磁気特性が低下することがない。
第1実施形態に係るモータロータを示す平面図である 図1のII−O−II線断面図である。 第1実施形態に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 モータロータの製造方法を示すフローチャートである。 磁石平均温度の変化を示すグラフである。 変更例1に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。 変更例2に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。 変更例3に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。 変更例4に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。 変更例5に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。 第2実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(b)のC−C線断面図である。 第2実施形態に係る組付後の磁石組立を示すロータ軸方向の断面図である。 第3実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 第3実施形態に係る磁石組立の挿入組付時の様子を示すロータ軸方向の断面図である。 第4実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(b)のC−C線断面図である。 第4実施形態に係る組付後の磁石組立を示すロータ軸方向の断面図である。 第5実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 第5実施形態に係る磁石組立の挿入組付時の状態を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 第6実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)はロータ軸方向の断面図である。 第7実施形態に係るモータロータの磁石組立を示すロータ軸方向の断面図である。
以下、本発明に係るモータロータを具体化した実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は、ハイブリッド自動車用モータのロータについて、本発明を具体化したものである。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るモータロータの全体構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係るモータロータを示す平面図である。図2は、図1のII−O−II線断面図である。なお、図1では、説明のためエンドプレートを省略しており、エンドプレートに形成された第3冷却液通路31のみを太線矢印で簡略化して示している。
モータロータ10は、図1及び図2に示すように、ロータシャフト11と、ロータシャフト11に固定されたロータコア20と、ロータコア20の軸方向の両端面20a,20bを覆うエンドプレート30a,30bとを備えている。図1に示すように、ロータシャフト11の外周面には係合溝14が形成され、ロータコア20の内周面には係合凸部22が形成されており、係合凸部22が係合溝14に嵌められることで、ロータシャフト11とロータコア20とが固定されている。エンドプレート30a,30bは、ボルト等(図示略)によりロータコア20の各端面20a,20bに締結されている。
ロータシャフト11の一端側(図2において右側)の中心部には、冷却液をロータ10へと供給するための第1冷却液通路12が設けられている。第1冷却液通路12からロータコア20の一方の端面20aにかけては、径方向へ貫通した第2冷却液通路13が形成されている。エンドプレート30aは、ロータコア20の一方の端面20aとの間で、第3冷却液通路31を形成している。第3冷却液通路31の一端は、ロータシャフト11に形成された第2冷却液通路13に連通している。第3冷却液通路31の他端は、ロータコア20の磁石挿入孔21に連通している。
ロータシャフト11の他端側(図2において左側)の中心部には、冷却後の冷却液をモータロータ10から排出するための第7冷却液通路15が設けられている。第7冷却液通路15からロータコア20の他方の端面20bにかけては、径方向へ貫通した第6冷却液通路14が形成されている。エンドプレート30bは、ロータコア20の他方の端面20bとの間で、第5冷却液通路32を形成している。第5冷却液通路32の一端は、ロータシャフト11に形成された第6冷却液通路14に連通している。第5冷却液通路32の他端は、ロータコア20の磁石挿入孔21に連通している。
なお、第3冷却液通路31は、第2冷却液通路13から磁石挿入孔21へかけて形成されていればよく、図1に簡略化して示したものに限られない。また、図2では、分かりやすく図示するため、中心軸Oより下側の第3冷却液通路31をすべて実線で示している。第5冷却液通路32の形状及び図示態様についても同様である。
ロータコア20は、軸方向に貫通形成された複数の磁石挿入孔21と、複数の肉抜き孔23とを備えている。磁石挿入孔21は、図1に示すように円周上の十六箇所に設けられており、隣接する2つの磁石挿入孔21は、平面視で略V字形(外周側に開口した形状)をなすように形成されている。各磁石挿入孔21には、磁石組立40(40A,40B)が挿入組付されている。この磁石組立40は、複数の永久磁石41の周りを樹脂で覆ったものである。磁石組立40の樹脂部分42には、図2に示すようにロータ軸方向へ貫通した第4冷却液通路43が形成されている。この第4冷却液通路43の一端は、一方のエンドプレート30aに形成された第3冷却液通路31に連通している。第4冷却液通路43の他端は、他方のエンドプレート30bに形成された第5冷却液通路32に連通している。なお、図1に示すように、複数の磁石組立40のうち隣接する磁石組立40A,40B同士が一組となって極X1〜X8を構成しており、各極X1〜X8のそれぞれに対して第3冷却液通路31及び第5冷却液通路32が設けられている。また、すべての極X1〜X8は、同様の構成を有しており、各極X1〜X8に対して形成された冷却液通路31,32も、同様の構成を有している。
以上のようにして、第1冷却液通路12、第2冷却液通路13、第3冷却液通路31、第4冷却液通路43、第5冷却液通路32、第6冷却液通路14、第7冷却液通路15が、この順に連通して冷却液の通路を形成している。なお、本実施形態の第4冷却液通路43が、本発明の「冷却液通路」に相当する。本実施形態では、上記した各冷却液通路12,13,31,43,32,14,15に流す冷却液として、潤滑油を使用している。
ここで、本実施形態に係る磁石組立40について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、第1実施形態に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。図4は、図3のIV−IV線断面図である。
本実施形態の磁石組立40は、磁石挿入孔21に挿入組付される前に、永久磁石41と樹脂部分42とを一体成形したものである。樹脂部分42には、例えば、接着力の高いエポキシなどの熱硬化性樹脂が用いられている。永久磁石41は、断面矩形状をなしており、樹脂部分42は、永久磁石41の両側面に形成されている。また、永久磁石41と樹脂部分42とを一体成形する際、両側面の樹脂部分42には中子等を利用して第4冷却液通路43,43が形成されている。本実施形態の第4冷却液通路43は、断面円形状をなしており、その直径Dは、2mm程度である。また、永久磁石41の角部分41aは、樹脂部分42aにより完全に覆われている。このように永久磁石41の角部分41aを樹脂部分42aで覆うことにより、永久磁石41と樹脂部分42との接着面積が大きくなり、モールド接着強度が高められている。なお、永久磁石41や樹脂部分42の形状は、図3に示したものに限られず、磁石挿入孔21の形状に合わせて適宜変更することができる。
<製造方法>
次に、上記構成を有するモータロータ10の製造方法について、図5を参照しながら説明する。図5は、モータロータの製造方法を示すフローチャートである。本実施形態の製造方法は、以下に示す第1〜第8工程を有している。
第1工程では、永久磁石41を型にセットする。この型は、ロータコア20の磁石挿入孔21と同形状の枠をなす小型のものである。また、この工程では、永久磁石41だけでなく、第4冷却液通路43を形成するための中子もセットしている。
第2工程では、型及び永久磁石41の予熱を行う。本実施形態では、型が小型であるため、従来技術のようにロータコア全体を予熱する必要がなく、予熱に費やすエネルギーを低減することができる。
第3工程では、型内に樹脂を注入する。このとき、一般的にトランスファ成形では4MPa程度、射出成形では200MPa程度の成形圧が加えられる。こうした成形圧がロータコアにかかると、コアが歪んでエアギャップが確保できないおそれがあった。また、コアに過大な応力がかかり、鉄損が増加して性能が悪化するおそれもあった。さらに、ロータコアがアンバランスになり、NV性が悪化するといった問題があった。これに対して、本実施形態では、樹脂層のモールドをモータロータ10の外部で行うため、ロータコア20に成形圧がかからず、ロータコア20を変形させることがない。したがって、上記したようなロータにおけるエアギャップの確保や、鉄損の増加、NV性の悪化といった問題が生じない。また、樹脂部分42がロータコア20の変形の影響を受けないため、樹脂部分42に形成される第4冷却液通路43の変形も防止できる。こうして、第4冷却液通路43の安定した流路面積を確保することができる。
第4工程では、樹脂を硬化させる。本実施形態では、樹脂部分42に熱硬化性樹脂を使用しているため、型全体を加熱して樹脂を硬化させている。
第5工程では、型を所定温度まで冷却した後、磁石組立40を取り出す。
第6工程では、取り出した磁石組立40の検査を行う。このとき、例えばモールド品質や寸法等の検査が行われる。本実施形態では、ロータコア20の外部で磁石組立40の検査を行えるため、検査が容易である。
第7工程では、磁石組立40をロータコア20の磁石挿入孔21へ挿入する。このとき、磁石組立40は、圧入等により磁石挿入孔21へ挿入組付される。本実施形態では、永久磁石41と樹脂部分42とが一体成形されているため、永久磁石41と樹脂部分42とがずれることなく挿入でき、組付性が良い。
第8工程では、ロータコア20にロータシャフト11やエンドプレート30を組み付ける。こうして、モータロータ10が得られる。なお、上記した各工程は、使用する樹脂や成形法によって、工程の一部を廃止したり、工程の順序を入れ替えたりすることが可能である。
上記のように製造されたモータロータ10の作用について、簡単に説明する。ハイブリッド自動車用モータでは、ロータが150℃程度まで昇温すると、ロータ内に挿入されている永久磁石の磁気特性が低下し、モータの出力が低下する問題があった。特に、ステータに集中巻きコイルを採用した場合、コイル間での磁束の変化が大きくなるため、発生する渦電流が大きくなり、大きく昇温するため問題となっていた。
しかしながら、本実施形態のモータロータ10では、モータ運転時に、ポンプ等により第1冷却液通路12に冷却液が流される。第1冷却液通路12の冷却液は、ポンプ圧や回転による遠心力を利用して、ロータシャフト11の径方向へ形成された第2冷却液通路13からエンドプレート30aに形成された第3冷却液通路31へと流れていく。第3冷却液通路31の冷却液は、磁石組立40の樹脂部分42に形成された第4冷却液通路43へと流れていく。このとき、第4冷却液通路43を流れる冷却液は、第4冷却液通路43を通過中に永久磁石41全体を冷却しながら、エンドプレート30bに形成された第5冷却液通路32へと流れていく。第5冷却液通路32の冷却液は、第6冷却液通路14及び第7冷却液通路15を通過してモータロータ10から排出される。したがって、本実施形態のモータロータ10によれば、第4冷却液通路43を通過する冷却液により永久磁石41全体を効率よく冷却して、永久磁石41の磁気特性の劣化を防止することができる。
本発明者等は、モータロータ10における永久磁石41の冷却効果を、実験により確認した。図6は、磁石平均温度の変化を示すグラフである。図6に示すように、第4冷却液通路43に冷却液が流れていない場合(冷却液流量が0)や冷却液流量が少ない場合には、磁石平均温度が150℃を超えているのが分かる。そして、冷却液流量が増すにつれて、磁石平均温度が低下していき、例えば冷却液流量が0.5L/minを超えた時点では、磁石平均温度が130℃近くにまで低下していた。また、冷却液流量が1.0L/minを超えた時点では、磁石平均温度が120℃以下にまで低下していた。このように、本実施形態のモータロータ10では、永久磁石41全体を冷却液により効率よく冷却でき、永久磁石41の磁気特性の劣化を防止できることが確認できた。また、本実験は、第4冷却液通路43の直径Dを2mmとして行ったものであるが、この場合にも十分な冷却効果が得られることが確認できた。
以上、詳細に説明したように、本実施形態のモータロータ10は、複数の永久磁石41の周りを樹脂で覆った磁石組立40が、ロータコア20に形成された磁石挿入孔21に挿入組付されているモータロータにおいて、樹脂部分42に、冷却液を流す第4冷却液通路43が形成されていることを特徴とするので、樹脂層のモールドをモータロータ10の外部で行うため、ロータコア20の変形を防止でき、第4冷却液通路43が変形することなく、安定した流路面積を確保することができる。また、モータロータ10の外部で樹脂を成形しているため、モールド品質や寸法等の検査も容易である。
さらに、樹脂部分42が、永久磁石41に対して一体成形されているので、磁石組立40を磁石挿入孔21に挿入する際、樹脂部分42と永久磁石41とがずれることなく挿入でき、組付性が良い。
ここで、第1実施形態の変更例1〜変更例5について、図7〜図11を参照しながら説明する。図7は、変更例1に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。図8は、変更例2に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。図9は、変更例3に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。図10は、変更例4に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。図11は、変更例5に係る磁石組立を示すロータ径方向の断面図である。なお、上記実施形態と同一の部品については同符号を付して説明を適宜省略し、以下では相違点を中心に説明する。
[変更例1]
変更例1に係る磁石組立50は、図7に示すように、第4冷却液通路53の形状において、上記実施形態のものと相違する。すなわち、変更例1に係る磁石組立50では、樹脂部分52に形成された第4冷却液通路53が断面トンネル形状をなしており、その平面部が永久磁石41の側面41bにより構成されている。
変更例1に係る磁石組立50によれば、第4冷却液通路53を流れる冷却液が、永久磁石41の側面41bと直接接触するため、永久磁石41をより効果的に冷却して磁気特性の劣化をより確実に防止することができる。
[変更例2]
変更例2に係る磁石組立60は、図8に示すように、樹脂部分62の形状において、上記実施形態のものと相違する。すなわち、変更例2に係る磁石組立60では、樹脂部分62に、位置決め用の凹部62aが形成されている。つまり、変更例2に係る磁石組立60は、ロータコア20の磁石挿入孔21に、位置決め用の突起が形成されている場合の適用例である。また、変更例2においても、凹部62aから永久磁石41側の部分62bによって、永久磁石41の角部分41aが覆われている。
変更例2に係る磁石組立60によれば、樹脂部分62の凹部62aに磁石挿入孔21の突起が嵌められることで、磁石組立60を磁石挿入孔21へと確実に位置決めすることができる。また、永久磁石41の角部分41aを、樹脂部分62bにより覆うことで、永久磁石41と樹脂部分42との接着面積を大きくして、モールド接着強度を高めることができる。なお、変更例2のような凹部62aを設けない場合でも、位置決め用の突起が形成された磁石挿入孔21に、磁石組立を圧入することは可能であるが、その場合には樹脂部分が変形して冷却液通路の縮小や組付性の低下などを生じるおそれがあるため、変更例2の方が好適である。
[変更例3]
変更例3に係る磁石組立70は、図9に示すように、樹脂部分72及び第4冷却液通路73の形状において、上記実施形態のものと相違する。すなわち、変更例3に係る磁石組立70では、第4冷却液通路73が断面トンネル形状をなしており、その平面部が永久磁石41の側面41bにより構成されとともに、樹脂部分72には位置決め用の凹部72aが形成されている。したがって、変更例3に係る磁石組立70も、ロータコア20の磁石挿入孔21に、位置決め用の突起が形成されている場合の適用例である。また、変更例3においても、凹部72aより永久磁石41側の部分72bによって、永久磁石41の角部分41aが覆われている。
変更例3に係る磁石組立70によれば、第4冷却液通路73を流れる冷却液が、永久磁石41の側面41bと直接接触するため、永久磁石41をより効果的に冷却して磁気特性の劣化をより確実に防止することができる。また、樹脂部分72の凹部72aに磁石挿入孔21の突起が嵌められることで、磁石組立70を磁石挿入孔21へと確実に位置決めすることができる。さらに、永久磁石41の角部分41aを、樹脂部分72bにより覆うことで、永久磁石41と樹脂部分72との接着面積を大きくして、モールド接着強度を高めることができる。
[変更例4]
変更例4に係る磁石組立80は、図10に示すように、樹脂部分82の形状において、上記実施形態のものと相違する。すなわち、変更例4に係る磁石組立80では、樹脂部分82aにより永久磁石41の側面41cをも覆っている。つまり、永久磁石41は、全周41b,41b,41c,41cが、樹脂部分82により完全に覆われている。
変更例4に係る磁石組立80によれば、永久磁石41の全周41b,41b,41c,41cを樹脂部分82により完全に覆うことで、永久磁石41と樹脂部分82との接着面積を最大にして、モールド接着強度を最大限に高めることができる。また、永久磁石41の冷却は、第4冷却液通路83の冷却液から樹脂部分82を介して行われるので、永久磁石41を全周41b,41b,41c,41cから冷却することが可能となる。これにより、永久磁石41をより効果的に冷却して磁気特性の劣化をより確実に防止することができる。
[変更例5]
変更例5に係る磁石組立90は、図11に示すように、樹脂部分92及び第4冷却液通路93の形状において、上記実施形態のものと相違する。すなわち、変更例5に係る磁石組立90では、第4冷却液通路93が断面トンネル形状をなしており、その平面部が永久磁石41の側面41bにより構成されとともに、樹脂部分92aにより永久磁石41の側面41cが覆われている。
変更例5に係る磁石組立90によれば、永久磁石41をほぼ全周41b,41b,41c,41cにわたって覆うことで、永久磁石41と樹脂部分92との接着面積を大きくして、モールド接着強度をより高めることができる。また、変更例5では、第4冷却液通路93を流れる冷却液が、永久磁石41の側面41bと直接接触するため、永久磁石41をより効果的に冷却することができる。さらに、永久磁石41のうち冷却液が直接接しない側面41c,41cは、樹脂部分92aで覆われているため、樹脂部分92aを介して永久磁石41を冷却することが可能となる。こうして、永久磁石41をより効果的に冷却して磁気特性の劣化をより確実に防止することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るモータロータについて、図12及び図13を参照しながら説明する。図12は、第2実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(b)のC−C線断面図である。図12(b)では、磁石組立を構成する成形部品の一方のみを示している。図13は、同実施形態に係る組付後の磁石組立を示すロータ軸方向の断面図である。なお、上記実施形態と同一の部品については同符号を付して説明を適宜省略し、以下では相違点を中心に説明する。
第2実施形態のモータロータは、磁石組立の構成において、上記実施形態のものと相違する。すなわち、本実施形態の磁石組立100では、複数の永久磁石41が、ロータの軸心方向の中央部にて分割樹脂部101aにより分割されている。この分割樹脂部101aには、冷却液を流す第8冷却液通路103が形成されている。第8冷却液通路103は、分割樹脂部101aの内壁面と、中央部に位置する永久磁石41Qのロータ軸方向の端面41dとから構成されている。第8冷却液通路103の各端部は、樹脂部分101にロータ軸方向へ貫通形成された各第4冷却液通路102,104にそれぞれ連通している。すなわち、本実施形態では、図13に示すように、永久磁石41の側方を通過する2つの第4冷却液通路102,104が、複数の永久磁石41を分割する第8冷却液通路103と連通して、断面H形状をなす冷却液の通路が形成されている。また、本実施形態では、第8冷却液通路103を流れる冷却液の滞留を防ぐため、各冷却液通路102,103,104には径差が設けられている。例えば、通路102a及び104bの径は、通路102b,103,104aの径の2倍に設定される。この場合、通路102aを流れる冷却水は、通路102bと通路103とに1/2ずつ分流して流れていく。そして、通路103を流れる冷却水は、通路104aを流れる冷却水と合流して2倍の流量となり通路104bへと流れていく。したがって、第8冷却液通路103の冷却液は、常に図13に太線矢印で示す方向へと流れる。
第2実施形態に係るモータロータの製造方法は、第1工程及び第7工程において、第1実施形態のものと相違する。すなわち、本実施形態の第1工程では、複数の永久磁石41を中央部にて分割した1/2長さ分をモールドする型を使用している。したがって、1つの型からは、図12(b)に示すような磁石組立の1/2長さに相当する成形部品が得られる。また、第7工程では、2つの成形部品を、磁石挿入孔21の両側から対面させるように挿入(圧入)して組付を行う。このとき、樹脂のシール性を高めるために、2つの成形部品の分割樹脂部101a同士を接着、熱溶着等により接合するとよい。
第2実施形態に係るモータロータの磁石組立100では、図13に示すように、第4冷却液通路102aを流れる冷却液の一部が、分割樹脂部101aに形成された第8冷却液通路103へも流れ込む。ここで、ロータ軸方向の両端部近くに位置する永久磁石41Pは、外の空気に近いため冷却されやすく、温度上昇は元々小さい。これに対して、中心部付近に位置する永久磁石41Qは、熱がこもるため昇温しやすく、磁気特性が両端部近くの永久磁石41Pと比較して低下する問題があった。このため、たとえ図6に示す磁石平均温度が150℃以下であっても、中央部付近に位置する永久磁石41Qが150℃を超えている場合があった。そこで、本実施形態では、第4冷却液通路102aを流れる冷却液の一部を、第8冷却液通路103へも流すことにより、中心部付近に位置する永久磁石41Qの冷却効果を積極的に高めることができる。特に、第8冷却液通路103を流れる冷却液が、永久磁石41Qのロータ軸方向の端面41dに直接接触するため、永久磁石41Qの冷却効果をより高めることが可能となる。こうして、中心部付近に位置する永久磁石41Qの磁気特性が低下するのをより確実に防止することができる。
また、本実施形態に係る製造方法によれば、ロータの外部で永久磁石41を樹脂モールドしているため、ロータの磁石挿入孔に樹脂を注入してモールドする製造方法に比べて、永久磁石41を軸方向に分割する分割樹脂部101aに、第8冷却液通路103を簡便に設けることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るモータロータについて、図14及び図15を参照しながら説明する。図14は、第3実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。図14(a)では、磁石組立を構成する成形部品の一方のみを示している。図15は、同磁石組立の挿入組付時の様子を示すロータ軸方向の断面図である。なお、第3実施形態の磁石組立は、組付後の状態が上記第2実施形態のものと同様であるため、ここでは組付後の図を省略して相違点を中心に説明する。
第3実施形態に係るモータロータは、組付前における磁石組立の樹脂部分の形状において、上記第2実施形態のものと相違する。すなわち、本実施形態の磁石組立110では、図14及び図15に示すように、組付前における各成形部品の分割樹脂部111に、段差111a(111b)が形成されている。また、図15に示すように、一方の成形部品の段差111aと、他方の成形部品の段差111bは、互いに段違いで嵌め合わせ可能に形成されている。
第3実施形態に係るモータロータでは、第7工程において、2つの成形部品を磁石挿入孔21の両側から対面させるように挿入(圧入)して組付を行う際、互いの段差111a,111bを嵌め合わせて接合する。これにより、2つの成形部品の接合部位の密着性を高めてシール性を向上させることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係るモータロータについて、図16及び図17を参照しながら説明する。図16は、第4実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(b)のC−C線断面図である。図16(b)では、磁石組立を構成する成形部品の一方のみを示している。図17は、同実施形態に係る組付後の磁石組立を示すロータ軸方向の断面図である。なお、上記実施形態と同一の部品については同符号を付して説明を適宜省略し、以下では相違点を中心に説明する。
第4実施形態のモータロータは、磁石組立に形成された第4冷却液通路の構成において、上記実施形態のものと相違する。本実施形態の磁石組立120では、永久磁石41の一方の側面側にのみ第4冷却液通路121が形成されている。また、第4冷却液通路121は、図17に示すように、軸方向の中央部までの長さに形成されている。そして、複数の永久磁石41を中央部にて分割する分割樹脂部122には、第8冷却液通路123が形成されており、第8冷却液通路123の各端部が、各第4冷却液通路121A,121Bに連通している。すなわち、本実施形態では、第4冷却液通路121A、第8冷却液通路123、第4冷却液通路121Bが、階段状をなす1本の通路に形成されている。
第4実施形態のモータロータでは、第4冷却液通路121Aを流れる冷却液が永久磁石41の一方の側面を冷却しながら、ロータ軸方向の中央部にて第8冷却液通路123へと流れていく。第8冷却液通路123を流れる冷却液は、中央部に位置する永久磁石41Qの端面41dを冷却しながら、逆側の第4冷却液通路121Bへと流れていく。逆側の第4冷却液通路121Bを流れる冷却液は、永久磁石41の他方の側面を冷却しながら第5冷却液通路32へと流れて行く。
第4実施形態のモータロータによれば、分割樹脂部122に形成された第8冷却液通路123へ冷却液を流すことにより、中心部付近に位置する永久磁石41Qを、上記第2,第3実施形態と同様、効果的に冷却することができる。また、本実施形態においても、第8冷却液通路123を流れる冷却液が、永久磁石41Qの一端面41dに直接接触するため、永久磁石41Qの冷却効果をより高めている。
さらに、本実施形態では、第4冷却液通路121A、第8冷却液通路123、第4冷却液通路121Bを、階段状の1本の通路に形成したことにより、第8冷却液通路123には常に一方向へ冷却液がスムーズに流れる。こうして、第8冷却液通路123を流れる冷却液が滞留することなく、中央部付近に位置する永久磁石41Qの冷却効果を積極的に高めることが可能となる。なお、第4冷却液通路121A,121Bに関しては、永久磁石41の一方(又は他方)のみを冷却する構成であるため、中央部以外に位置する永久磁石41の冷却効果は、第2、第3実施形態の方が高いと考えられる。しかし、本実施形態によれば、昇温率の高い中央部の永久磁石41Qをより効率的に冷却できるため、複数の永久磁石41全体を効率よく150℃以下の範囲にまで低下させることができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係るモータロータについて、図18及び図19を参照しながら説明する。図18は、第5実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。図19は、同磁石組立の挿入組付時の状態を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)はロータ軸方向の断面図である。なお、第5実施形態の磁石組立は、上記第1実施形態のものと基本的に同様の構成を有するため、同一部品については同符号を付して説明を適宜省略し、以下では相違点を中心に説明する。
第5実施形態に係るモータロータは、磁石組立の製造工程において、上記実施形態のものと相違する。すなわち、本実施形態の磁石組立130では、図18に示すように、樹脂部分131が、永久磁石41とは別部材として形成されている。したがって、本実施形態では、第1工程において、樹脂部分131のみを成形するより小枠の型が用いられる。また、第7工程では、樹脂部分の凹部133に永久磁石41を嵌めこんだ状態で、磁石挿入孔21への挿入組付が行われる。
第5実施形態に係るモータロータによれば、より小枠の型を使用することで加熱や冷却に必要な時間及び電力を低減することができる。また、第7工程において磁石組立130を磁石挿入孔21に挿入したときに、磁石挿入孔21の内面により図19に太線矢印で示すように樹脂部分131が永久磁石41側に押圧されるため、樹脂部分131が永久磁石41と密着して確実にシールすることができ、冷却液を流したときに漏れることがない。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係るモータロータについて、図20を参照しながら説明する。図20は、第6実施形態に係るモータロータの磁石組立を示す、(a)はロータ径方向の断面図、(b)はロータ軸方向の断面図である。なお、第6実施形態のモータロータは、上記第5実施形態のものと基本的に同様の構成を有するため、同一部品については同符号を付して説明を適宜省略し、以下では相違点を中心に説明する。
第6実施形態に係るモータロータは、第4冷却液通路の形状において、上記第5実施形態のものと相違する。すなわち、本実施形態の磁石組立140では、樹脂部分141に形成された第4冷却液通路142が断面トンネル形状をなしており、その平面部が永久磁石41の側面41bにより構成されている。
第6実施形態に係るモータロータによれば、上記した第5実施形態の効果に加えて、第4冷却液通路142を流れる冷却液が、直接永久磁石41の側面41bと接触するため、永久磁石41をより効果的に冷却して磁気特性の劣化をより確実に防止することができる。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係るモータロータについて、図21を参照しながら説明する。図21は、第7実施形態に係るモータロータの磁石組立を示すロータ軸方向の断面図である。なお、第7実施形態のモータロータは、上記実施形態のものと基本的に同様の構成を有するため、同一部品については同符号を付して説明を適宜省略し、以下では相違点を中心に説明する。
第7実施形態に係るモータロータは、磁石組立の樹脂部分及びロータコアの磁石挿入孔の形状において、上記実施形態のものと相違する。すなわち、本実施形態の磁石組立150では、図21に示すように、樹脂部分151の両側面151a,151aが、角度θ1に傾斜したテーパ形状をなしている。また、ロータコア20の磁石挿入孔155も、角度θ2に傾斜したテーパ形状をなしている。本実施形態では、θ1=θ2≒2〜3°である。なお、傾斜の角度θ1,θ2については、例示したものに限られず、モータロータ10のサイズや磁石組立150の形状等に応じて変更することが可能である。
第7実施形態に係る製造方法では、第7工程において磁石組立150を磁石挿入孔155に挿入する際、磁石組立150の小径側を、磁石挿入孔155の大径側に挿入する。これにより、挿入時に磁石組立150がロータコアの端面20aに引っ掛かるのを防止することができ、組付性が良い。また、磁石組立150が磁石挿入孔155の奥へと次第に圧入されていく(少しずつ加圧力が増加していく)ので、磁石組立150と磁石挿入孔155とをより確実に密着させることができ、冷却液が漏れることがない。
なお、上記した実施形態及びその変更例は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。以下に、その例を示す。
(1)上記実施形態では、永久磁石41をモールドする樹脂に熱硬化性樹脂を用いているが、熱可塑性樹脂を用いてもよい。
(2)上記実施形態では、冷却液に潤滑油を使用しているが、トルクコンバータ等の作動油を冷却液として使用してもよい。
(3)上記実施形態では、ロータシャフト11の第1及び第2冷却液通路12,13からロータコア20の端面側の第3冷却液路31を介して磁石組立40の第4冷却液通路43へと冷却液を流しているが、こうした経路に限られず、例えば第1冷却液通路12からロータコア20の内部を径方向に通過させて磁石組立40の第4冷却液通路43へと冷却液を流してもよい。
(4)第1実施形態において示した変更例1〜5に係る磁石組立の形状は、他の実施形態においても適用することができる。
10…モータロータ
11…ロータシャフト
12…第1冷却液通路
13…第2冷却液通路
14…第6冷却液通路
15…第7冷却液通路
20…ロータコア
21…磁石挿入孔
30…エンドプレート
31…第3冷却液通路
32…第5冷却液通路
40…磁石組立
41…永久磁石
42…樹脂部分
43…第4冷却液通路

Claims (5)

  1. 複数の磁石の周りを樹脂で覆った磁石組立が、ロータ本体に形成された磁石挿入孔に挿入組付されているモータロータにおいて、
    前記樹脂部分に、冷却液を流す冷却液通路が形成されていること、
    を特徴とするモータロータ。
  2. 請求項1に記載するモータロータにおいて、
    前記樹脂部分が、前記磁石に対して一体成形されていること、
    を特徴とするモータロータ。
  3. 請求項1に記載するモータロータにおいて、
    前記樹脂部分が、前記磁石とは別部材として形成された後、組み付けられていること、
    を特徴とするモータロータ。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載するいずれか1つのモータロータにおいて、
    前記複数の磁石を、ロータの軸心方向で分割する分割樹脂部に、前記冷却液通路が形成されていること、
    を特徴とするモータロータ。
  5. 請求項4に記載するモータロータにおいて、
    前記分割樹脂部が、前記ロータの軸心方向の中央部に形成されていること、
    を特徴とするモータロータ。
JP2010291504A 2010-12-28 2010-12-28 モータロータ Pending JP2012139074A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010291504A JP2012139074A (ja) 2010-12-28 2010-12-28 モータロータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010291504A JP2012139074A (ja) 2010-12-28 2010-12-28 モータロータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012139074A true JP2012139074A (ja) 2012-07-19

Family

ID=46676039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010291504A Pending JP2012139074A (ja) 2010-12-28 2010-12-28 モータロータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012139074A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014045634A (ja) * 2012-08-29 2014-03-13 Toyota Motor Corp ロータ及びこのロータを備える回転電機
JP2015126644A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転電機の回転子、及びこれを備えた回転電機
WO2015146210A1 (ja) * 2014-03-24 2015-10-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 永久磁石式回転電機及びその製造方法
CN106451858A (zh) * 2016-12-16 2017-02-22 合肥巨动力系统有限公司 一种轻量化电机转子铁芯及其减重孔设计方法
CN106549528A (zh) * 2015-09-18 2017-03-29 丹佛斯(天津)有限公司 永磁电机和转子端盖

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061282A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Nissan Motor Co Ltd 回転電機のロータ構造
JP2003299280A (ja) * 2002-03-29 2003-10-17 Honda Motor Co Ltd 永久磁石回転子
JP2007202243A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Motor Jidosha Kk 自動車用原動機の冷却装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061282A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Nissan Motor Co Ltd 回転電機のロータ構造
JP2003299280A (ja) * 2002-03-29 2003-10-17 Honda Motor Co Ltd 永久磁石回転子
JP2007202243A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Motor Jidosha Kk 自動車用原動機の冷却装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014045634A (ja) * 2012-08-29 2014-03-13 Toyota Motor Corp ロータ及びこのロータを備える回転電機
JP2015126644A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転電機の回転子、及びこれを備えた回転電機
WO2015146210A1 (ja) * 2014-03-24 2015-10-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 永久磁石式回転電機及びその製造方法
JPWO2015146210A1 (ja) * 2014-03-24 2017-04-13 日立オートモティブシステムズ株式会社 永久磁石式回転電機及びその製造方法
US10320249B2 (en) 2014-03-24 2019-06-11 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Permanent magnet rotating electric machine and method for manufacturing same
CN106549528A (zh) * 2015-09-18 2017-03-29 丹佛斯(天津)有限公司 永磁电机和转子端盖
CN106451858A (zh) * 2016-12-16 2017-02-22 合肥巨动力系统有限公司 一种轻量化电机转子铁芯及其减重孔设计方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4095795B2 (ja) 永久磁石を有する同期機のロータの製作法及び該方法で製作されたロータ
JP2012139074A (ja) モータロータ
US20200177062A1 (en) Axial Flux Machine Manufacture
JP6318056B2 (ja) 回転電機のハウジング、およびこれを備えた回転電機
US20130334910A1 (en) Rotor for electric rotating machine and method of manufacturing the same
WO2018179806A1 (ja) 回転電機の回転子の製造方法
JP2012228105A (ja) 外被冷却形回転電機およびそれに用いられるケーシング
US20160380493A1 (en) Rotor
JP2010142038A (ja) 回転電機のロータ製造方法及びロータ
CN110504774B (zh) 具有端盘组件的转子
WO2018097305A1 (ja) ロータ端板及び埋込磁石型同期回転電機
JP2013099222A (ja) ロータおよび回転電機
JP2008545080A (ja) プラスチック製冷媒ポンプハウジング内/面においてポンプベアリングを配置するための構造および方法
JP4968928B2 (ja) 永久磁石モータ及びその製造方法
KR101628142B1 (ko) 하이브리드 차량용 구동모터의 고정자 조립유닛
JP5734148B2 (ja) 磁石埋込型回転子及びその製造方法
CN110350679B (zh) 一种定子密封结构及具有该密封结构的电机
JP2004112856A (ja) 回転電機の冷却構造及びその製造方法
CN115411894A (zh) 电驱动机器的定子和用于制造这种定子的方法
JP5392012B2 (ja) 電動機
JP2017046480A (ja) ロータコアの製造方法および回転電機のロータコア
JP2016005396A (ja) 電動機の回転子の組立方法
JP6210003B2 (ja) ステータコア、回転電機およびステータコアの製造方法
JP2018148746A (ja) ロータおよびロータの製造方法
US11764654B2 (en) Rotary electric machine member manufacturing method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130624

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140729

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141202