JP2012228105A - 外被冷却形回転電機およびそれに用いられるケーシング - Google Patents
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Abstract
【解決手段】センターフレーム5は、第1インロー突起13および第2インロー突起14を第1インロー凹部20および第2インロー凹部21にインロー嵌合されて、第1ブラケット3および第2ブラケット4に締着固定される。Oリング28が、第1インロー凹部20および第2インロー凹部21の外周側内壁面と反対側に、第1ブラケット3の端面とセンターフレーム5の軸方向の一端面との間、および第2ブラケット4の端面とセンターフレーム5の軸方向の他端面との間に挟持されて環状に配設されている。
【選択図】図1
Description
また、ステータフレームとエンドブラケットとがインロー嵌合されているが、そのインロー嵌合部は部品同士の径方向の位置合わせ用である。位置合わせ用のインロー嵌合部は、一般的に、底の浅い凹凸により構成されているので、ステータフレームとエンドブラケットとの組立体の剛性向上に対するインロー嵌合部の寄与が小さく、組立体の剛性が不足する。そこで、走行時の振動などにより、ステータフレームが変形して、冷却媒体が漏洩するという課題もあった。
また、冷媒通路の開口部はインロー凹部にインロー嵌合されるインロー突起により塞口される。そこで、インロー突起が冷媒通路の開口部を塞口する塞口部材として機能するので、封止部材を別部材として用意する必要がなく、部品点数が削減され、組立性が向上される。
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用電動機を示す縦断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用電動機に適用されるセンターフレームを示す端面図、図3はこの発明の実施の形態1に係る車両用電動機に適用されるセンターフレームを示す端面図、図4は図2のIV−IV矢視断面図、図5は図2のV−V矢視断面図、図6はこの発明の実施の形態1に係る車両用電動機における第1ブラケットとセンターフレームとの連結状態を示す要部断面図、図7はこの発明の実施の形態1に係る車両用電動機における第2ブラケットとセンターフレームとの連結状態を示す要部断面図、図8はこの発明の実施の形態1に係る車両用電動機における冷媒通路の形状を説明する斜視図、図9はこの発明の実施の形態1に係る車両用電動機に適用されるセンターフレームの製造方法を説明する工程断面図、図10はこの発明の実施の形態1に係る車両用電動機に適用されるセンターフレームの製造方法を説明する工程断面図である。
ついで、弾性シール部材としてのOリング28をセンターフレーム5のシール溝22,23に装着し、第2インロー突起14を第2インロー凹部21に圧入して、第2ブラケット4をセンターフレーム5に組み付ける。そして、取付ボルト12をねじ穴18に螺着し、取付ボルト12を締め付けて、第2ブラケット4とセンターフレーム5とを連結一体化する。
また、第1および第2インロー突起13,14と第1および第2インロー凹部20,21との嵌合部にシール機能を持たせているので、インロー嵌合面の軸方向長さを長くすることができる。そこで、センターフレーム5と第1および第2ブラケット3,4との組立体であるモータフレーム2の剛性を高めることができる。その結果、走行時の振動などにより、センターフレーム5が変形することが抑えられ、センターフレーム5の変形に起因する冷媒の漏洩の発生を抑制できる。
そこで、第1通路31を流れる冷媒の流れと第2通路32を流れる冷媒の流れとが対向流となっているので、冷媒流入ポート24から連通路33に向って第1通路31を流れる冷媒の温度勾配と連通路33から冷媒流出ポート25に向って第2通路32を流れる冷媒の温度勾配とが逆勾配となる。そこで、周方向における冷媒温度の均一化が図られ、冷却効率が高められる。
また、冷媒通路30における流路の折り返し部が連通路の1箇所となり、流路の圧損が低減され、冷媒を循環させる動力が軽減される。
また、肉厚のリブ部17が周方向の等角ピッチで配列されているので、センターフレーム5の剛性が周方向に関して均一化される。そこで、固定子鉄心10をセンターフレーム5に圧入し、あるいは焼きばめした際に、センターフレーム5に発生する応力の周方向の分布が均一化され、コギングトルクや鉄損の局所的な発生を抑えることができる。さらに、周方向に等角ピッチで配列されたリブ部17の軸方向中央部が第2隔壁部19bにより周方向に連結されているので、センターフレーム5の剛性が一層高められる。
また、第1通路31および第2通路32がアンダーカット部を有しない空洞形状となっている。そこで、連通路33を切削加工する加工刃が第1通路31あるいは第2通路32に挿入しやすくなり、連通路33の形成が簡易となる。同様に、第1および第2インロー凹部20,21を切削加工する加工刃が第1通路31および第2通路32に挿入しやすくなり、第1および第2インロー凹部20,21の形成が簡易となる。
図11はこの発明の実施の形態2に係る車両用電動機におけるモータフレームの要部断面図、図12はこの発明の実施の形態2に係る車両用電動機における冷媒通路の形状を説明する斜視図である。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
そこで、エアが冷媒流入ポート24から冷媒に混じって第1通路31に流入すると、エアは、冷媒とともに第1通路31内を流れて第1通路31の一端部に到達する。そして、エアは、連通路33内を第2通路32側に流れる冷媒の流れによって、連通路33の第1隔壁部19a側の壁面に沿って第2通路32側に流れる。さらに、エアは、バイパス通路36を通って第2通路32の他端部に流入し、第2通路32を流れてきた冷媒とともに冷媒流出ポート25から流出される。
図13はこの発明の実施の形態3に係る車両用電動機における冷媒通路の形状を説明する展開図、図14はこの発明の実施の形態3に係る車両用電動機に適用されるセンターフレームの製造方法における金型セット状態を説明する断面図、図15はこの発明の実施の形態3に係る車両用電動機に適用されるセンターフレームの製造方法を説明する断面図である。なお、図13はセンターフレームを軸心を含む平面で切り開いて平面上に広げた状態を示し、図14は金型を軸心を含む平面で切り開いて平面上に広めた状態を示し、図15はセンターフレームおよび金型を軸心を含む平面で切り開いて平面上に広めた状態を示している。また、図13中、矢印は冷媒の流れを示している。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
また、第1および第2インロー突起13,14と第1および第2インロー凹部20,21との嵌合部にシール機能を持たせているので、モータフレームの剛性を高めることができる。その結果、走行時の振動などにより、センターフレーム5Bが変形することが抑えられ、センターフレーム5Bの変形に起因する冷媒の漏洩の発生を抑制できる。
また、冷媒通路30Bが軸方向に関してアンダーカット部を有しない流路形状となっているので、ステータフレーム5Bを製造する際に中子が不要となり、ステータフレーム5Bの量産性が向上される。
また、上記各実施の形態では、弾性シール部材としてOリングを用いているが、弾性シール部材は、取付ボルトの締着力により弾性変形してシール機能を発揮できればよく、例えばリング状のゴムシートを用いることができる。
また、上記各実施の形態では、冷媒通路がセンターフレームの両端面に開口しているが、冷媒通路はセンターフレームの少なくとも一方の端面に開口していればよい。
また、上記各実施の形態では、冷媒通路が軸方向に関してアンダーカット部を有しない空洞形状に形成されているが、冷媒通路の開口部をインロー凹部とすれば、冷媒通路はアンダーカット部を有する空洞形状でもよい。
Claims (12)
- 第1ブラケット、第2ブラケット、および軸方向両側から該第1ブラケットおよび該第2ブラケットの端面間に挟持されて締着固定されたセンターフレームを有するケーシングと、
上記センターフレームに内嵌状態に保持された円環状の固定子鉄心、および該固定子鉄心に巻装された固定子巻線を有する固定子と、
上記第1ブラケットおよび上記第2ブラケットに回転自在に支持されて、上記固定子の内側に回転可能に配設される回転子と、を備え、上記センターフレームに冷媒を流通させて冷却を行う外被冷却形回転電機において、
上記センターフレームは、内周面を円筒面とする筒状体に作製され、
第1インロー凹部および第2インロー凹部が、切削加工により、内周側内壁面および外周側内壁面の一方の内壁面をインロー面とするように、上記センターフレームの軸方向の両端面のそれぞれに円環状に凹設され、
上記冷媒を流通させる冷媒通路が、上記第1インロー凹部および上記第2インロー凹部の少なくとも一方に開口するように上記センターフレームの内部に形成され、
第1インロー突起および第2インロー突起が、切削加工により、上記一方の内壁面とインロー嵌合する内周側壁面および外周側壁面の一方の壁面をインロー面とするように、上記第1ブラケットおよび上記第2ブラケットの端面のそれぞれに円環状に突設され、
上記センターフレームは、上記第1インロー突起および上記第2インロー突起を上記第1インロー凹部および上記第2インロー凹部にインロー嵌合されて、上記第1ブラケットおよび上記第2ブラケットに締着固定され、
弾性シール部材が、上記第1インロー凹部および上記第2インロー凹部のうちの上記冷媒通路が開口するインロー凹部の上記一方の内壁面と反対側に、上記第1ブラケットおよび上記第2ブラケットのうちの上記インロー凹部と相対するブラケットの端面と上記センターフレームの端面との間に挟持されて環状に配設されていることを特徴とする外被冷却形回転電機。 - 上記冷媒通路は、軸方向に関してアンダーカット部を有しない空洞形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の外被冷却形回転電機。
- 上記冷媒通路は、上記第1インロー凹部および上記第2インロー凹部に開口するように上記センターフレームの内部に形成されていることを特徴とする請求項2記載の外被冷却形回転電機。
- 上記冷媒通路は、上記第1インロー凹部に開口して周方向に延在するC字状の第1通路と、上記第2インロー凹部に開口して周方向に延在し、上記第1通路と軸方向に離間して並んで配設されたC字状の第2通路と、上記第1通路と上記第2通路との一端部同士を軸方向に連通する連通路と、を有し、上記冷媒が上記第1通路の他端部から流入し、該第1通路、上記連通路、および上記第2通路を流通した後、該第2通路の他端部から流出するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の外被冷却形回転電機。
- 上記第2インロー凹部の上記第2通路の一端部と他端部との間の部位の底部と、該第2インロー凹部にインロー嵌合された上記第2インロー突起との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の外被冷却形回転電機。
- 複数の肉厚のリブ部が、それぞれ、上記センターフレームの外周面上に、軸方向の一端から他端に至るように軸方向に延在して、周方向に等角ピッチで配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の外被冷却形回転電機。
- 第1ブラケット、第2ブラケット、および軸方向両側から該第1ブラケットおよび該第2ブラケットの端面間に挟持されて締着固定されたセンターフレームを有し、上記センターフレームに冷媒を流通させて冷却を行う外被冷却形回転電機のケーシングにおいて、
上記センターフレームは、内周面を円筒面とする筒状体に作製され、
第1インロー凹部および第2インロー凹部が、切削加工により、内周側内壁面および外周側内壁面の一方の内壁面をインロー面とするように、上記センターフレームの軸方向の両端面のそれぞれに円環状に凹設され、
上記冷媒を流通させる冷媒通路が、上記第1インロー凹部および上記第2インロー凹部の少なくとも一方に開口するように上記センターフレームの内部に形成され、
第1インロー突起および第2インロー突起が、切削加工により、上記一方の内壁面とインロー嵌合する内周側壁面および外周側壁面の一方の壁面をインロー面とするように、上記第1ブラケットおよび上記第2ブラケットの端面のそれぞれに円環状に突設され、
上記センターフレームは、上記第1インロー突起および上記第2インロー突起を上記第1インロー凹部および上記第2インロー凹部にインロー嵌合されて、上記第1ブラケットおよび上記第2ブラケットに締着固定され、
弾性シール部材が、上記第1インロー凹部および上記第2インロー凹部のうちの上記冷媒通路が開口するインロー凹部の上記一方の内壁面と反対側に、上記第1ブラケットおよび上記第2ブラケットのうちの上記インロー凹部と相対するブラケットの端面と上記センターフレームの端面との間に挟持されて環状に配設されていることを特徴とする外被冷却形回転電機のケーシング。 - 上記冷媒通路は、軸方向に関してアンダーカット部を有しない空洞形状に形成されていることを特徴とする請求項7記載の外被冷却形回転電機のケーシング。
- 上記冷媒通路は、上記第1インロー凹部および上記第2インロー凹部に開口するように上記センターフレームの内部に形成されていることを特徴とする請求項8記載の外被冷却形回転電機のケーシング。
- 上記冷媒通路は、上記第1インロー凹部に開口して周方向に延在するC字状の第1通路と、上記第2インロー凹部に開口して周方向に延在し、上記第1通路と軸方向に離間して並んで配設されたC字状の第2通路と、上記第1通路と上記第2通路との一端部同士を軸方向に連通する連通路と、を有し、上記冷媒が上記第1通路の他端部から流入し、該第1通路、上記連通路、および上記第2通路を流通した後、該第2通路の他端部から流出するように構成されていることを特徴とする請求項9記載の外被冷却形回転電機のケーシング。
- 上記第2インロー凹部の上記第2通路の一端部と他端部との間の部位の底部と、該第2インロー凹部にインロー嵌合された上記第2インロー突起との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の外被冷却形回転電機のケーシング。
- 複数の肉厚のリブ部が、それぞれ、上記センターフレームの外周面上に、軸方向の一端から他端に至るように軸方向に延在して、周方向に等角ピッチで配設されていることを特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか1項に記載の外被冷却形回転電機のケーシング。
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