JP2007202243A - 自動車用原動機の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、ロータの永久磁石を効果的に冷却することで、ロータの永久磁石の磁力劣化を確実に防止し、モータの性能劣化を抑制できるようにした自動車用原動機の冷却装置を提供する。
【解決手段】ロータ12およびステータ10を備える電動式のモータ6と、該モータ6に接続された変速機8と、を含んで構成され、
前記ロータ12の外周部に空洞状のピット26を形成し、該ピット26内に前記モータ6の駆動用の永久磁石26a,26bを間隙を有して格納すると共に、
前記ロータ12の回転軸部18を通って前記ピット26内へ前記変速機8用のオイルを供給する油通路を形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動式モータを備えた自動車用原動機の冷却装置に関する。
電動式モータを備えた自動車用原動機の冷却装置として、特許文献1に記載のものがある。特許文献1に記載のものでは、オイルが、モータのステータの上部に供給され、このステータの周面に沿って流下することで、運転により昇温したステータが冷却される。
特開2005−180261号公報
一方、モータのロータに取り付けられた永久磁石は、運転中の過熱によって磁力が劣化するため、ステータ同様十分に冷却する必要がある。
しかしながら、特許文献1には、ロータの冷却方法に関して特に記載がなく、従来はロータの永久磁石を直接的に簡易で効率よく冷却する構造はなかった。
本発明は、以上のような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、ロータの永久磁石を効果的に冷却することで、ロータの永久磁石の磁力劣化を確実に防止し、モータの性能劣化を抑制できるようにした自動車用原動機の冷却装置を提供することを目的とする。
このため本発明は、ロータおよびステータを備える電動式のモータと、該モータに接続された変速機と、を含んで構成され、前記ロータの外周部に空洞状のピットを形成し、該ピット内に前記モータの駆動用の永久磁石を間隙を有して格納すると共に、前記ロータの回転軸部を通って前記ピット内へ前記変速機用のオイルを供給する油通路を形成する構成とした。
以上の構成によって、前記油通路を介して前記ピットに供給された前記変速機用のオイルは、前記ピット内の前記永久磁石との間隙へ導かれ、前記モータの運転によって昇温した前記永久磁石表面に直接接触して冷却する。
これにより、前記永久磁石は、簡易な構成によって効果的に冷却され、該永久磁石の過熱による磁力劣化をより確実に回避し、ひいては前記モータの性能劣化を抑制できる。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態は、内燃機関2と、トルクコンバータ4と、電動式のモータ6と、変速機8と、を主たる原動機要素とし、トルクコンバータ4と、変速機8と、の間に、モータ6を配置した走行用のハイブリッド原動機である。
内燃機関2は、その駆動力を、トルクコンバータ4を介してモータ6へ伝達する。なお、内燃機関2の回転速度が一定値以上となった際には、トルクコンバータ4内の流体を介さずに、内燃機関2から直接的に変速機8へ出力を伝達する構成(ロックアップ)とするのがよい。
そして、変速機8はモータ6から駆動力の供給を受け、変速機8の出力は車軸(図示せず)を介して車輪(図示せず)に伝達される。
モータ6は、環状のステータ10と、ステータ10の内側で回転可能なロータ12と、を備え、ステータ10の外周を覆うモータハウジング14内に収納支持されている。ロータ12は、ロータ本体12aと、ロータ本体12aの夫々図示左側(内燃機関2側)および図示右側(変速機8側)の側面から突出する筒状の回転軸部16,18と、を有する。回転軸部16,18は、これらの先端部付近において、夫々、モータハウジング14内に取り付けられたベアリング20,22に軸受けされている。なお、モータハウジング14と回転軸部18との間の隙間は、ベアリング22とロータ本体12aとの間の位置に配設された環状のオイルシール23によってシールされている。
ステータ10は、周方向に並ぶ複数のコイル24を備え、コイル24の軸方向(回転軸部16,18の軸方向、以下同様)の両端部(コイルエンド24a,24b)は、ステータ10の環状の本体10aから夫々左右へ突出している。コイル24は、ステータ10の鉄心に形成されたスロット(コイルを格納する溝)に金属線を直接巻き込んだり、あるいは、ステータ10の外部で予め金属線を巻いてから、これを前記スロットに押し込んだりして、ステータ10に装着される。
一方、ロータ本体12aには、ステータ10と近接した外周部分に、複数の空洞状のピット26が形成されている。そして、各ピット26内には、2つの板状のマグネット(永久磁石)26a,26bが、同極同士を軸方向に対向、反発させることで、ピット26内の軸方向中央部に隙間を形成しながら並んで格納されている。
このようなマグネットは、加工容易性およびピット26への格納容易性を確保できるサイズ範囲内であれば、小さく形成するほど欠陥品となる比率が低く、また、コストも個数ではなく合計の質量に大きく依存することから、1つのマグネットに代えてより小型で2つのマグネットをピット26に格納する利点がある。
ロータ本体12a内部のピット26より内周側には、軸方向中央部に形成した連通路27を介してピット26内と連通する大容量の空洞28が形成されている。
また、ロータ本体12aの軸方向の両側壁には、夫々外側に突出する突出部12bが設けられ、該突出部12bにはピット26内と連通し、ステータ10のコイルエンド24a,24bへ向けて開口する噴油ノズル12cが形成されている。
さらに、ロータ本体12a周端壁の軸方向中央部には、ピット26内と連通し、ステータ10の軸方向中央部へ向けて開口する噴油ノズル12dが形成されている。したがって、図示のように、連通路27,マグネット26a,26bの同極間の隙間,および噴油ノズル12dが、ロータ本体12aの径方向同一直線状に配置される。
なお、永久磁石の磁力線の短絡を防止するため、ロータ本体12aの周面を切り欠いて、軸方向に溝状に延びるバリアー13が複数形成されている。
また、ロータ本体12aは、軸方向に積み重ねられた複数の電磁鋼板を含んで構成され、その軸方向中央部にのみ1枚、他の通常の薄い電磁鋼板(たとえば厚さ0.35mm)に比べて厚みの大きい電磁鋼板(たとえば厚さ6mm)を備え、この電磁鋼板に上記噴油ノズル12c,12dおよび連通路27が加工されている。これにより、ロータ本体12aについて、強度を確保しつつ電磁的性能も確保できる。
回転軸部16,18には、空洞28と連通して、夫々、軸方向に貫通する孔30,32を形成し、孔32の周壁には、図2に示すように内周スプライン18aが形成されている。
また、両端が開放された筒状で、外周面および内周面がスプライン加工されたリンケージ部材34が設けられ、該リンケージ部材34がその外周スプラインを前記内周スプライン18aに嵌合して取り付けられている。
変速機8の入力軸としてのメインドライブシャフト36には、その左端部の外周面に、スプライン36aが形成されている。該メインドライブシャフト36の左端部を前記回転軸部18の孔32に挿入し、リンケージ部材34の内周スプラインの右側部分に対し、スプライン36aを嵌合させることで、ロータ12とメインドライブシャフト36とが一体に回転する。
リンケージ部材34の右側において、回転軸部18の内周面と、メインドライブシャフト36と、の間には、環状の隙間38が形成されている。また、図2に示すように、回転軸部18内周面の一部を軸方向に延びる溝状に切り欠いて、空洞28と環状の隙間38とを連通するように、複数の油孔40が形成されている。
一方、メインドライブシャフト36には、その中心軸に沿って、油通路36bが形成されている。
リレーシャフト42は、トルクコンバータ4の出力軸であり、その右端部の外周面に、スプライン42aが形成されている。リレーシャフト42は、孔30を経て、右端部が孔32に挿入され、スプライン42aをリンケージ部材34の内周スプラインの左側部分に嵌合される。これにより、リレーシャフト42はメインドライブシャフト36と連結し、ロータ12と、メインドライブシャフト36と、リレーシャフト42と、が一体に回転するようになる。このように、トルクコンバータ4の出力とモータ6の出力とはリンケージ部材34において合体する。
回転軸部16の内周面と、リレーシャフト42外周面と、の間には、環状の隙間44が形成されている。
一方、リレーシャフト42には、その中心軸に沿って、油通路42bが貫通して形成されている。油通路42bは、油通路36bおよびトルクコンバータ4内と連通している。
シュラウド部材46は、軸方向と直交するフランジ部46aと、フランジ部46aから軸方向(左方向)に突出した筒状の筒部46bを有し、フランジ部46aがモータハウジング14内壁に複数のボルト47の締結によって固定されている。筒部46bの左右両端部は開放され、筒部46bにはリレーシャフト42が貫通状態で回動可能に挿入されている。リレーシャフト42の左端部は、筒部46bの左端部からトルクコンバータ4内へ突出し、トルクコンバータ4の出力羽根車から出力の供給を受ける。
フランジ部46aを軸方向に貫通して、複数の油孔46cが、環状の隙間44と、トルクコンバータ4内と、を連通するように形成されている。なお、モータハウジング14とトルクコンバータ4との境界には、油孔46cとトルクコンバータ4内との間のオイルをシールするオイルシール48が配設されている。
さらに、変速機8を収納するフロントギアハウジング50内で、モータハウジング14に近接する位置に、メインドライブシャフト36に係合して回転駆動され、環状の隙間38にオイルを供給するオイルポンプ52が設けられている。なお、オイルポンプ52は、変速制御実行時における変速機8の油圧制御や、変速機8の歯車の潤滑などにも用いられる。
次に、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態では、モータ6のコイル24への通電を遮断して、内燃機関2のみの駆動力で運転することも可能であるが、以下では、モータ6のみによる運転時、または、モータ6および内燃機関2の双方による運転時について説明する。
まず、モータ6への運転指令により、複数のコイル24に夫々位相の異なる交流電圧が印加され、ステータ10内には回転磁界が発生し、この回転磁界がマグネット26a,26bに作用してロータ本体12aを回転駆動する。これにより、メインドライブシャフト36も駆動する。
モータ6の駆動に伴って、オイルポンプ52が駆動し、オイルポンプ52から吐出されたオイルは、環状の隙間38、油孔40を経て、空洞28に供給される。上述のように、ロータ12とメインドライブシャフト36とを、両者間にクラッチを設けずに直結する構造としたことから、回転軸部18を介して変速機8側から空洞28へオイルを供給する油通路を容易に形成可能となっている。
空洞28に導かれ、空洞28内を満たしたオイルは、空洞28の広い壁面から熱を奪うことで、ロータ本体12aが内側から効率よく冷却される。これにより、簡易な構成によって、モータ6の運転によって昇温したマグネット26a,26bが効果的に冷却される。
従来のハイブリッド式原動機では、モータと変速機とをクラッチを介して接続する構成が一般的であった。このような構成において、変速機用のオイルをモータのロータへ供給する目的で、クラッチを迂回して変速機側とロータ本体内とを連通する油通路を配設しようとする試みもあったが、その配設が煩雑になるという理由からこのような油通路は実現に至ってはいなかった。
しかし、本出願人は、変速時において、変速機入力軸(メインドライブシャフト36)側の歯車の回転速度を、該歯車と噛合する変速機出力軸側の歯車の回転速度へ近づけるようにモータ6の回転速度を制御したうえで、これら両歯車を噛合させる技術を開発し、クラッチを備えずにトルクショックのない滑らかな変速を行うことも可能となった。このため、本実施形態のように、モータと変速機との間のクラッチは省略可能となり、モータと変速機とを直結して原動機の小型化を図れるようになった。
本実施形態では、上記クラッチを省略する技術を適用して、モータ6の回転軸部18と、変速機8のメインドライブシャフト36と、を直結したことで、モータ6の出力軸(回転軸部18)に対して、変速機8側とロータ本体12a内とを連通する油通路を形成できる。このため、変速機8用のオイルは、回転軸部18の内部を通ってロータ本体12a内の空洞28へ供給され、ロータ本体12aの冷却に利用できるようになり、大型発電機外部の管路のような煩雑な構成も備えることなく、より簡易な構成によって効果的にマグネット26a,26bの冷却による磁力劣化防止が可能となる。
さらに、空洞28に到達したオイルの一部は、ロータ12の回転に伴う遠心力によってピット26へと導かれ、ピット26内壁とマグネット26a,26b表面との間の隙間、およびマグネット26a,26b間の隙間へ導かれる。これにより、モータ6の運転によって昇温したマグネット26a,26bはオイルと直接的に接触し、以てマグネット26a,26bは、簡易な構成によって効果的に冷却される。
なお、マグネット26a,26bをピット26内壁に固着しない場合、ロータ12の回転に伴って遠心力が作用することから、マグネット26a,26bより内周側にオイルの侵入する隙間が形成されやすい。
また、ピット26内で軸方向へオイルが容易に流動するように、マグネット26a,26bを格納した状態でマグネット26a,26bに沿って軸方向に延びる油通路を形成してもよい。
一方、空洞28に到達したオイルの一部がピット26へと導かれると、ピット26内のオイル圧力が上昇する。
そして、左右の噴油ノズル12cからは、板状のマグネット26a,26bの肉厚方向(ロータ本体12aの径方向)と垂直な面(両面)と接触して流れたオイルが、遠心方向へ噴出し、モータ6の運転によって過熱したコイルエンド24a,24bへ衝突してコイル24を冷却する。この冷却方法は、特に、コイルエンド24a,24bの冷却によってコイル24の過熱を回避できる場合に有効である。
また、噴油ノズル12dからもピット26内のオイルが遠心方向へ噴出し、モータ6の運転によって過熱したコイル24の軸方向中央部へ衝突してステータ10を冷却する。なお、噴油ノズル12dから噴出したオイルの一部は、ステータ10のコイル24を格納する前記スロットに形成された開口部(図示せず)から、コイル24へ向けて移送される。この冷却方法は、特に、マグネット26a,26bに比べて、ステータ10の軸方向中央部(前記スロット中央部)を重点的に冷却したい場合に有効である。
ここで、上述のように、連通路27,マグネット26a,26bの同極間の隙間,および噴油ノズル12dが、ロータ本体12aの径方向同一直線状に配置される。
このため、ピット26内へ導かれるオイルの一部については、マグネット(障害物)を迂回することなく、連通路27から噴油ノズル12dへ直線的に移送される。したがって、本実施形態は、マグネットを一体化した構成など上記迂回を要する構成と比べて、オイルの流れがその慣性力に逆らいにくいため、より効果的にステータ10を冷却できる。
以上により、簡易な構成によって、モータ6の運転に伴うマグネット26a,26bの過熱による磁力劣化、およびステータ10の過熱による性能劣化やコイル24の焼損などをより確実に回避し、モータ6の性能劣化を抑制できる。
ここで、ロータ本体12aの回転に伴って噴油ノズル12c,12dからオイルが噴出することから、ステータ10にはその全周に均一にオイルが散布される。ステータの冷却方法には、ステータの上部上面に供給されたオイルを、重力によってステータの周面に沿って流下させる方法もあるが、オイルの流下経路がコイルやその絶縁材の形状や配設位置、絶縁塗料のムラの状態などの影響を受けるため、ステータには冷却の不十分な部分が残った。しかし、本実施形態によって、ステータ10の全周をより確実に冷却可能となり、コイル24のほか、コイル24の鉄心など周辺部品をも冷却し、これらの性能維持も可能となる。
モータ6をさらに高出力化させようとする場合、モータ6への通電量も増加することから、ステータ10およびロータ12はより過熱される懸念がある。しかし、上述のように、簡易な構成によって、かつ、より確実に、ステータ10およびロータ12を冷却できることから、上記過熱の懸念は解消され、モータ6をさらに高出力化することが可能となる。
なお、コイル24に衝突したオイルは、その後ステータ10の下方へ移動し、変速機のオイルパン(図示せず)に溜まり、オイルポンプ52によってオイル吸引通路(図示せず)の内部を吸い上げられて再び環状の隙間38へと圧送されることで循環する。
一方、空洞28から環状の隙間44へと流入したオイルは、油孔46cを経てトルクコンバータ4内へ供給され、トルクコンバータ4の作動油となる。そして、このトルクコンバータ4へ供給されたオイルは、油通路42b,36bを順に通って変速機8側へ戻され、前記オイルパンに溜まり、上記と同様にオイルポンプ52によって吸い上げられて循環する。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態は、噴油ノズル12dに代えて、噴油ノズル12eを設けた点で、前記第1実施形態と相違する。
本実施形態では、ロータ本体12aの軸方向中央部には、ピット26より上流位置となる空洞28と連通し、空洞28において空洞28とピット26とを結ぶ連通路から分岐した噴油ノズル12eが形成されている。噴油ノズル12eの噴口は、バリアー13の底部に形成され、ステータ10の軸方向中央部へ向けて開放されている。
空洞28内のオイルの一部は、ピット26内へ導かれることなく、ピット26内へ導かれるオイルの流れから分岐し、噴油ノズル12eから遠心方向へ噴出し、モータ6の運転によって過熱したステータ10へ衝突し、ステータ10を確実に冷却する。
その一方で、本実施形態では、前記第1実施形態の噴油ノズル12dを省略したことから、前記第1実施形態と比べて、左右の噴油ノズル12cからのオイル噴出量が増加して、マグネット26a,26bの両面に接触して流れるオイルの量も増加し、マグネット26a,26bの冷却効果も向上する。マグネット26a,26b夫々の中央部がモータ6の運転によって特に過熱されやすい場合であっても、本実施形態によってマグネット26a,26b夫々の中央部は確実に冷却できる。
この冷却方法は、特に、マグネット26a,26bと、ステータ10と、を双方とも確実に冷却したい場合に有効である。
なお、バリアー13が軸方向に溝状に延びることから、噴油ノズル12eの噴口からオイルがバリアー13に沿って軸方向へ拡散しやすい。このため、1つのバリアー13底部のロータ本体12aの軸方向中央部に対して、噴油ノズル12eの噴口を1つ形成するだけで、ステータ10を軸方向に均一に冷却することも可能である。
以下、上記第1,第2実施形態によるモータの高出力化について詳述する。
ロータに埋め込まれた(または貼り付けられた)永久磁石は、運転中の過熱によって、時間とともに磁力を劣化させる。これを防止するため、一定温度以下に維持する必要があるが、マグネットはモータ芯部に配設されるため、十分な通風による空冷が困難であった。そこで、ロータの冷却のため、モータまわりに油通路を配設し、変速機用のオイルをロータに供給する手段が考えられるが、これでは油通路の配設が煩雑になる。このようなロータの冷却に対する障害から、マグネットがその磁力を劣化させる温度領域まで昇温した場合、従来は、モータの出力を減少せざるを得なかった。
一方、ステータのコイルの性能維持は、従来から、通風による冷却によって行われてきたが、コイルに大電流が流れるとコイルが昇温して焼損する恐れがあるため、コイルの絶縁材の耐熱化のほか、電流制限を行って対応していた。上記焼損を防止するため、上述のように、ステータの上方からステータの周面に沿ってオイルを流下させる冷却方法もあったが、ステータにはオイルによる冷却の不十分な部分が残った。
このように、従来は、ロータおよびステータの冷却に対する障害は、ロータおよびステータの性能に悪影響を及ぼすため、モータの高出力化を阻害してきた。
しかし、上記第1,第2実施形態によって、上記ロータおよびステータの冷却に対する障害は解消され、ロータおよびステータの過熱を懸念することなく、モータのさらなる高出力化が可能となる。特に、より簡易で小型化した構成によって、モータの高出力化が実現できる。
本発明は前記第1,第2実施形態に限られず、以下のような構成としてもよい。
まず、上記説明では、オイルポンプ52から流出するオイルは、環状の隙間38、油孔40、空洞28、環状の隙間44、油孔46c、トルクコンバータ4内、油通路42b,36bの順に流れ、オイルポンプ52に戻るような循環方向を挙げたが、該循環方向を逆にしてもよい。この場合、オイルポンプ52はまず油通路36bへオイルを圧送し、最終的に環状の隙間38から変速機8側へ流れ出たオイルは、前記オイルパンに溜まり、オイルポンプ52によって吸い上げられて循環する。
また、変速機8外部に放熱器を設け、循環するオイルは、該放熱器を経由することで冷却されるようにしてもよい。
さらに、オイルポンプ52は、モータ6の運転時に駆動するように設定すれば、必ずしもメインドライブシャフト36に係合して駆動される必要はなく、別の駆動原を使用してもよい。
また、回転軸部16(18)の周壁を貫通する孔を開口し、回転軸部16(18)内を流れるオイルの一部を、該孔からベアリング20(22)の被潤滑部へ供給してもよい。これにより、簡易な構成によって、ベアリング20(22)の潤滑が可能となる。
さらに、マグネット26a,26bは、一体形成し、1つのマグネットとしてもよい。
また、前記第2実施形態では前記第1実施形態の噴油ノズル12dを省略したが、マグネット26a,26bまたはコイルエンド24a,24bの冷却効果にあまり影響を及ぼさない範囲であれば、噴油ノズル12eに加えて噴油ノズル12dを設けてもよい。
逆に、前記第1実施形態では前記第2実施形態の噴油ノズル12eを備えないが、ステータ10をより重点的に冷却するため、噴油ノズル12dに加えて噴油ノズル12eを設けてもよい。
さらに、噴油ノズル12c,12d,12eのうち、少なくとも1つを残して他を省略してもよい。また、突出部12bおよび噴油ノズル12c,12d,12eをすべて省略して、コイル24へ向けて噴油せず、最低限マグネット26a,26bをオイルによりロータ本体12aの内側から冷却する簡易な構成としてもよい。なお、突出部12bおよび噴油ノズル12cの省略は、左右両方に限らず、左右のうち一方のみでもよい。
また、内燃機関2、トルクコンバータ4およびリレーシャフト42を省略して、モータ6のみで駆動する電気自動車とし、メインドライブシャフト36の左端部を空洞28内まで延長し、空洞28内のオイルを油通路36bへ流入させることで、空洞28を変速機8側から圧送されたオイルの折り返し点としてもよい。
本発明の第1実施形態に係る概略図 図1のA−A線断面図 図1のB−B線断面図 本発明の第1実施形態に係るロータ本体の電磁鋼板の説明図 本発明の第2実施形態に係る概略図 図5のC−C線断面図 本発明の第2実施形態に係るバリアーの斜視図
符号の説明
6 モータ
8 変速機
10 ステータ
12 ロータ
12a ロータ本体
12c 噴油ノズル
12d 噴油ノズル
12e 噴油ノズル
16 回転軸部
13 バリアー
18 回転軸部
20 ベアリング
22 ベアリング
24 コイル
24a コイルエンド
24b コイルエンド
26 ピット
26a マグネット
26b マグネット
27 連通路
28 空洞
36 メインドライブシャフト
36b 油通路
38 環状の隙間
40 油孔
42b 油通路
44 環状の隙間
46c 油孔
52 オイルポンプ

Claims (16)

  1. ロータおよびステータを備える電動式のモータと、該モータに接続された変速機と、を含んで構成され、
    前記ロータの外周部に空洞状のピットを形成し、該ピット内に前記モータの駆動用の永久磁石を間隙を有して格納すると共に、
    前記ロータの回転軸部を通って前記ピット内へ前記変速機用のオイルを供給する油通路を形成したことを特徴とする自動車用原動機の冷却装置。
  2. 前記ロータの回転軸部は、前記変速機の入力軸と一体に回転するように、該入力軸に直結されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用原動機の冷却装置。
  3. 前記ピット内に導かれたオイルは前記変速機側に戻され、オイルが循環するように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車用原動機の冷却装置。
  4. 前記油通路は、オイルを前記ピット内の軸方向中央部に向けて供給するように形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の自動車用原動機の冷却装置。
  5. 前記ロータに、前記ピット内のオイルを前記ステータへ向けて噴射する第1噴油ノズルを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の自動車用原動機の冷却装置。
  6. 前記第1噴油ノズルは、前記ピット内のオイルを前記ステータの前記軸方向中央部へ向けて噴射するノズル部を備えていることを特徴とする請求項5に記載の自動車用原動機の冷却装置。
  7. 前記第1噴油ノズルは、前記ピット内のオイルを前記ステータの前記軸方向両端のコイルエンドへ向けて噴射するノズル部を備えていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の自動車用原動機の冷却装置。
  8. 前記ロータ本体に、前記油通路からのオイルの一部を、前記ピットをバイパスして前記ステータへ向けて噴射する第2噴油ノズルを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の自動車用原動機の冷却装置。
  9. 前記第2噴油ノズルは、永久磁石の磁力線の短絡を防止するため前記ロータ本体の周面に形成されたバリアーの底部に、噴口を開口させて形成したことを特徴とする請求項8に記載の自動車用原動機の冷却装置。
  10. 前記永久磁石は、前記各ピット内にそれぞれ複数格納されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の自動車用原動機の冷却装置。
  11. 前記複数の永久磁石は、前記ピット内で同極同士が反発することで隙間を形成して格納されていることを特徴とする請求項10に記載の自動車用原動機の冷却装置。
  12. 前記ロータ本体に、前記ピット内のオイルを、前記同極間に形成された隙間を通って、前記ステータの前記軸方向中央部へ向けて噴射するノズルを設けたことを特徴とする請求項11に記載の自動車用原動機の冷却装置。
  13. 前記ロータ本体は、前記軸方向に積み重ねられた複数の電磁鋼板を含んで構成され、前記ロータ本体の前記軸方向中央部に少なくとも1枚、他の電磁鋼板に比べて厚みの大きい電磁鋼板を備えることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1つに記載の自動車用原動機の冷却装置。
  14. 前記油通路は、前記ロータ本体の前記ピットより内周側に形成した空洞を含み、該空洞を通って前記ピットへオイルが供給されることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1つに記載の自動車用原動機の冷却装置。
  15. オイルは、前記モータで駆動されるオイルポンプによって圧送されることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1つに記載の自動車用原動機の冷却装置。
  16. 前記ロータの回転軸部周壁を貫通する孔を開口し、前記油通路を流れるオイルの一部を、前記孔から前記ロータの回転軸部を支持するベアリングの被潤滑部へ供給することを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか1つに記載の自動車用原動機の冷却装置。
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