JP4500277B2 - 動力伝達装置 - Google Patents
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本発明は、以上のような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、クラッチの点検やメンテナンス等を容易にした動力伝達装置を提供することを目的とする。
また、空洞に導かれたトルクコンバータの作動油により、ロータの本体が内側から効率よく冷却される。これにより、簡易な構成によって、モータの運転によって昇温したロータの本体が効果的に冷却され、モータの性能劣化を抑制できる。
さらに、トルクコンバータの出力軸の内部に形成された油通路を介して、トルクコンバータからロータの本体の空洞へ作動油を供給することにより、煩雑なオイル供給路を備えることなく、簡易な構成によって効果的に、ロータの本体を冷却することができる。
図1は、FF車またはRR車のハイブリッド原動機2の実施形態の概要を示す。ハイブリッド原動機2は、内燃機関4と、トルクコンバータ6と、電動式のモータ8と、電磁クラッチ10と、変速機12と、を主たる原動機要素としている。
内燃機関4は、その駆動力を、図示右側のトルクコンバータ6へ伝達する。なお、内燃機関4の回転速度が一定値以上となった際には、トルクコンバータ6の作動油を介さずに、内燃機関4から直接的に変速機12へトルクを伝達する構成(ロックアップ)とするのがよい。
モータ8への運転指令により、複数のコイル32に夫々位相の異なる交流電圧が印加され、ステータ14内には回転磁界が発生し、この回転磁界がマグネット34に作用してロータ本体16aを回転駆動する。
また、リレーシャフト38には、その中心軸に沿って、トルクコンバータ6内と空洞36とを連通する油通路38bが形成されている。一方、回転軸20の内周面と、リレーシャフト38外周面と、の間には、空洞36と連通した環状の隙間42が形成されている。
モータハウジング18の右側のクラッチハウジング50に格納された電磁クラッチ10は、左側から、夫々同心同径の環状のコイル収納ケース10a、回転ピース10b、浮動ピース10cを備えて構成されている。
回転ピース10bは、内周面が回転軸22の右端部外周面に固定され、回転軸22と一体に回転する。
さらに、変速機ハウジング24内で、モータハウジング18に近接する位置に、回転軸20に係合して回転駆動されるオイルポンプ60が設けられている。オイルポンプ60は、変速機ハウジング24およびモータハウジング18の下方のオイルパン(図示せず)からオイル吸引通路62を介してオイルを吸引すると共に、オイル吐出通路64を介してハイブリッド原動機2の外部に設けられたオイルクーラー(図示せず)へオイルを圧送する。そして、前記オイルクーラーを通過したオイルは、ハイブリッド原動機2の外部に設けられ運転により過熱したインバータ(図示せず)などを冷却し、その後変速機ハウジング24内のトルクコンバータ6と近接する位置に形成された作動油戻し穴66を経てトルクコンバータ6へ送られる。
変速機ハウジング24内で、変速機12の入力軸となる回転軸20には、低速運転用のドライブギア12aと、ドライブギア12aより右側の高速運転用のドライブギア12bと、が夫々回転軸20に対して相対回動可能に取り付けられている。さらに、ドライブギア12a,12b間には、これらドライブギア12a,12bのいずれかを回転軸20に対して固定して一体回転させるようにシフト可能なドッグクラッチ12cが配設されている。なお、ドッグクラッチ12cがドライブギア12a,12bのいずれをも回転軸20に対して固定しなければ、ニュートラルとなる。
反転軸12fは、両端部が変速機ハウジング24に取り付けられたベアリング68,70に夫々軸受けされ、ドリブンギア12d,12eおよびドリブンギア12dより左側のカウンタギア12gの回転中心軸となって、ドリブンギア12d,12e、カウンタギア12gと一体回転する。
まず、電磁クラッチ10の作用について説明する。
コイル収納ケース10a内のコイルを通電すると、回転ピース10bが磁化され、この磁力によって浮動ピース10cを吸着し、これにより、電磁クラッチ10が接続状態となり、内燃機関4のトルクがトルクコンバータ6からリレーシャフト38、浮動ピース10c、回転ピース10bを介してモータ8の回転軸20,22に伝達される。
ここで、モータ8を発電機とした減速時に電磁クラッチ10を遮断するのがよく、これにより、車両の運動エネルギーをエンジンブレーキとして消費せず、モータ8によってより多くの電気エネルギーへ変換でき、回生時の電力をより多く蓄電池(図示せず)に確保できる。
このようなエネルギーの効率化は、トルクコンバータの回転軸とモータの回転軸とがクラッチを挟んで両側に配設された従来の構成においても、該クラッチの遮断により行われている。
さらに、従来の構成では、クラッチの配設位置はトルクコンバータとモータとの間となるため、トルクコンバータまたはモータが障害となって、軸方向両側からクラッチの点検やメンテナンス等が困難になる懸念もあった。
次に、変速機12の作用について説明する。
モータ8の駆動に伴って駆動するオイルポンプ60から吐出されたオイルは、上述のようにオイル吐出通路64、前記オイルクーラー、前記インバータ、作動油戻し穴66、トルクコンバータ6内、油通路38bを順に経て、空洞36に供給される。
空洞36に到達したオイルの一部は、ロータ16の回転に伴う遠心力によって、噴油ノズル16cへ向けて移動することで噴油ノズル16c内のオイル圧力を上昇させる。そして、該オイルは噴油ノズル16c噴口から回転軌道の外方へ噴出し、モータ8の運転によって過熱したコイル32に衝突する。これにより、簡易な構成によって、コイル32はオイルによって冷却され、コイル32の過熱による性能劣化を防ぐことができる。
一方、空洞36から環状の隙間42へと流入したオイルは、油孔44cを経てトルクコンバータ6内へ作動油として戻されることで、トルクコンバータ6内と空洞36との間でオイルが還流する。なお、該還流の方向は逆でもよい。
まず、オイルポンプ60は、必ずしも回転軸20に係合して駆動される必要はなく、別の駆動源を使用してもよく、モータ8の停止時であっても駆動可能としてもよい。あるいは、モータ8の停止時にオイルを上記と同様に還流させるように駆動可能な第2のオイルポンプを設けてもよい。
また、本発明に係る動力伝達装置は、図2に示す第1模式図のように、第1クラッチ板82(浮動ピース10cに相当)と、第2クラッチ板(回転ピース10bに相当)84と、原動機の回転軸であるトルクコンバータの出力軸(リレーシャフト38に相当)86と、モータのロータの回転軸(回転軸22に相当)88と、を含んで構成されるその他様々な車両の動力伝達装置にも適用可能である。ここで、トルクコンバータの出力軸86は、第1クラッチ板82に対して軸方向へ相対移動自在にスプライン結合されている。
また、図3に示す第2模式図のように、ロータの回転軸88と同期回転する回転軸を、クラッチ部を挟んで反対側に延長して配設する構成とすることもできる。すなわち、トルクコンバータの出力軸86に固定した第1クラッチ板82を間に挟んで、ロータの回転軸88と第3回転軸88aを配設し、該第1クラッチ板82を覆う円筒状の第2クラッチ板90の内周フランジ部をロータの回転軸88の図示右端部外周面と第3回転軸88aの左端部外周面に軸方向移動自由にスプライン結合させて、ロータの回転軸88の回転に同期させて第3回転軸88aを回転させ、第3回転軸88aを介して他の回転体を接続することができる。
そして、第2クラッチ板90を軸方向に移動して第1クラッチ板82と接続または遮断することにより、トルクコンバータの出力軸86及び延長部86aと、ロータの回転軸88及び第3回転軸88aと、の間で駆動力の伝達、遮断を切り換えることができる。
4 内燃機関
6 トルクコンバータ
8 モータ
10b 回転ピース(第2クラッチ板)
10c 浮動ピース(第1クラッチ板)
12 変速機
16 ロータ
16a ロータ本体
20 回転軸(ロータの回転軸)
22 回転軸(ロータの回転軸)
36 空洞
38 リレーシャフト(トルクコンバータの出力軸)
38b 油通路
71 差動歯車装置
82 第1クラッチ板
84 第2クラッチ板
86 トルクコンバータの出力軸
88 ロータの回転軸
90 第2クラッチ板
Claims (6)
- 内燃機関と、該内燃機関の動力を伝達するトルクコンバータと、を含んで車両の原動機を構成し、
該原動機の回転軸である前記トルクコンバータの出力軸を、中空状に形成したモータのロータの回転軸に嵌挿して同心上に配設すると共に、
前記トルクコンバータの出力軸と一体に回転する第1クラッチ板と、前記ロータの回転軸と一体に回転する第2クラッチ板と、を軸方向相対移動自由に配設し、
前記第1クラッチ板と前記第2クラッチ板とを軸方向に相対移動させて、前記第1クラッチ板と前記第2クラッチ板とを接続し、または切り離すことにより、前記原動機と前記ロータとの間で駆動力を伝達または遮断するように構成し、
かつ、前記ロータの本体の内部に空洞を形成すると共に、前記トルクコンバータの出力軸の内部を通って該トルクコンバータの作動油を該空洞に供給する油通路を形成したことを特徴とする動力伝達装置。 - 前記第1クラッチ板および前記第2クラッチ板は、電磁力で駆動されることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
- 前記車両はFF車またはRR車であると共に、前記トルクコンバータの出力軸および前記ロータの回転軸を車幅方向に配設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動力伝達装置。
- 前記第1クラッチ板および前記第2クラッチ板の配置位置を、車幅方向の隅としたことを特徴とする請求項3に記載の動力伝達装置。
- 車幅方向の中央部に配置され差動歯車装置に接続された変速機は、入力軸が前記ロータの回転軸と一体であると共に、前記原動機と前記ロータとの間に位置することを特徴とする請求項4に記載の動力伝達装置。
- 前記第1クラッチ板と前記第2クラッチ板との接続は、減速時および前記原動機の運転停止時に遮断可能としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
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