JP2012138638A - 窒化物半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体発光素子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】上下電極構造を採り得る窒化物半導体発光素子であって、内部量子効率、光取り出し効率および駆動電圧に優れ、量産性にも優れる窒化物半導体発光素子、ならびにその製造方法を提供する。
【解決手段】誘電体からなる反射層、n型窒化物半導体からなる透明導電層、p型窒化物半導体層、発光層およびn型窒化物半導体層をこの順で含む窒化物半導体発光素子、ならびにその製造方法である。透明導電層の厚み方向と垂直な方向における長さはp型窒化物半導体層の厚み方向と垂直な方向における長さより小さく、誘電体からなる反射層は、透明導電層の両側面および透明導電層の誘電体からなる反射層側表面に接しており、かつ、p型窒化物半導体層の透明導電層側表面の一部であって、透明導電層に接していない表面に接していることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体発光素子およびその製造方法に関する。
従来、窒化物半導体発光素子としては、絶縁性のサファイア基板上に、n型窒化物半導体層、発光層、p型窒化物半導体層などを積層し、かかる積層構造の上に、p側電極およびn側電極を配置した片面2電極構造のものが知られている。しかし、かかる片面2電極構造の窒化物半導体発光素子は、チップ上下の対称的な位置に両電極を形成したものではないため、発光強度が面内で均一にならず、p側電極あるいはn側電極に発光が集中するなどの問題を有しており、また、このような問題に起因して、チップの大型化が困難である、および、エージングにより劣化しやすいなどの問題を有していた。さらに、片側表面に両電極を備えるために、チップ表面積に対してパッド電極の占める割合が大きく、チップの小型化も困難であるという課題もあった。
上記問題を解決するために、たとえば特許文献1には、基板上に、窒化ガリウム系半導体からなるn層、窒化ガリウム系半導体活性層および窒化ガリウム系半導体からなるp層を順次成長させ、当該p層上に、たとえばNi−Pt電極などのp側オーミック電極およびAu−Snからなる第1導電性接着剤層を順次形成した後、Auからなる層およびAu−Snからなる第2導電性接着剤層を順次形成した導電性基板を、第2導電性接着剤層と第1導電性接着剤層とを接合することにより上記基板に接合し、上記基板を分離することにより得られる上下電極構造の窒化物半導体発光素子が提案されている。しかし、当該文献に記載の窒化物半導体発光素子においては、電極の反射率が低いため、光取り出し効率が悪いという問題があった。
光取り出し効率の改善のための素子構造として、分布型ブラッグ反射器(DBR)を用いることが挙げられる。たとえば、特許文献2には、サファイア基板上にn型GaN層、マルチ型量子井戸(MQW)層、p型GaN層をこの順で形成した後、このp型GaN層上にNi/Auなどのp型コンタクト金属を用いてp型コンタクトを形成し、さらにその上に酸化インジウムスズ(ITO)によるDBR層を形成した後、メッキ法により支持基板を形成する半導体装置の製造方法が開示されている。しかし、かかる構造の場合、Ni/Auなどのコンタクト金属による光の吸収が大きいために、光取り出し効率の向上が十分でない。さらに、ITOは、300nm程度の薄さのときには光の吸収は無視できるものの、ITOを用いて、DBR層を形成するために多層膜などの厚膜を形成した場合には、光吸収が大きいために、光取り出し効率の向上が不十分となる要因となる。また、当該文献には、ITOによりDBRを作製する具体的方法が開示されていないが、仮に、低屈折率層に高屈折率層と同じ材料を用いる場合、屈折率差を大きくすることは困難であり、その結果、ITOからなるDBR層の反射率を大きくできないという問題を有している。
特許文献3には、p型コンタクト層上に形成された、SiO2層とTa25層を交互に積層させた誘電層を有し、厚さが1/4波長であるDBRを備える窒化物系共振器半導体構造が開示されている。このDBRの上に支持基板を取り付け、成長用基板を除去した後、n型層と活性層をドライエッチングにより除去して、p型層を露出させ、露出したp型層上にp型電極を形成する。当該文献に記載の半導体構造の場合、誘電層の反射率は高いものの、p型コンタクト層全面に直接誘電層を形成しているために、p型コンタクト層の誘電層とは反対側の面の一部を露出させてその一部にp型電極を形成せざるを得ない構造になっている。しかし、当技術分野においては十分知られている通り、p型窒化物半導体層は非常に高抵抗であり、電極が形成されている部分から横方向に電流が拡散することができず、たとえわずかに電流が拡散したとしても、非常に高抵抗になってしまう。また、この構造では、片面2電極構造とせざるを得ず、上記と同じ問題を有している。
特許文献4に開示される垂直共振器型面発光レーザ素子は、n型GaAsからなる半導体基板上に形成された、Si−ドープされたn型AlAs/AlGaAsの1/4波長積層半導体層からなるDBRを備える。かかるDBRと類似構造のDBRを窒化物半導体発光素子で実現しようとする場合、通常、導電性の基板としては、GaN基板やSiN基板が用いられるが、どちらも非常に高価で、安価なLEDには向かない上に、当該基板上にエピタキシャル成長により形成できるGaNとAlGaNとの多層構造からDBRを構成しようとすると、屈折率差が小さいために、非常に多周期に成長せねばならず、クラックなどが発生するためにDBRの構築が困難であるという問題がある。また、このようなDBRの上に成長した活性層の品質は悪く、内部量子効率が低下してしまう。
また、特許文献5には、導電性のGaAs基板上に、導電性のZnSSeとMgS/ZnCdSe超格子によるDBRを形成し、このDBRを、サファイア基板上の窒化物半導体にウエハボンディングにより融着することが開示されている。しかし、接着剤を用いずに融着する場合、両ウエハの表面平坦性が必要不可欠で、ウエハ内に、わずかにでも、凸部があれば、ウエハボンディングは不可能である。実際の窒化物半導体の場合、エピタキシャル成長中にリアクター内部から剥がれ落ちたゴミなどがエピウエハ表面に付着することが多く、ウエハ内に1つのゴミも無いようにすることは困難である。
さらに、特許文献6には、上下電極構造ではないが、反射を良好にするために、フリップチップ型発光素子のp層上にメッシュ型DBR反射層が形成されており、メッシュ型DBR反射層が形成されていない部分にコンタクト電極が形成された発光装置が開示されている。このメッシュ型DBR反射層は窒化物半導体により形成されている。窒化物半導体によるDBRは前にも記載したとおり、作製が困難であり、たとえ作製できたとしても、高抵抗であるために、DBR領域には電流が注入されず、注入面積が小さくなってしまう。その結果、電流密度が大きくなるために、発光効率が低下してしまう。また、コンタクト電極部分が低反射率であれば、光取り出し効率も低下してしまう。さらに、当該文献には、オーミックコンタクト層として、Ag,Ni,Al,Ph,Pd,Ir,Ru,Mg,Zn,Pt,Auなどが挙げられているが、AgおよびAlを除けば、どれも反射率が低く、また、反射率が高いAlはp型半導体層とはオーミックにならず、高抵抗になってしまう。オーミックコンタクト層としてAgを用いる場合、エレクトロマイグレーションが起こり、n側にマイグレーションした場合にはショートしてしまうという問題が発生するため、信頼性上非常に問題がある。
以上のように、従来、内部量子効率、光取り出し効率および駆動電圧に優れ、しかも量産性にも優れる窒化物半導体発光素子は実現されていなのが現状であった。
特許第3893874号公報 特表2007−536725号公報 特開2003−234542号公報 特開2004−119831号公報 特表2008−506259号公報 特開2006−54420号公報
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は、上下電極構造を採り得る窒化物半導体発光素子であって、内部量子効率、光取り出し効率および駆動電圧に優れ、量産性にも優れる窒化物半導体発光素子、ならびにその製造方法を提供することである。
本発明は以下のものを含む。
[1] 誘電体からなる反射層、透明導電層、p型窒化物半導体層、発光層およびn型窒化物半導体層をこの順で含み、
前記透明導電層の厚み方向と垂直な方向における長さは、前記p型窒化物半導体層の厚み方向と垂直な方向における長さより小さく、
前記誘電体からなる反射層は、前記透明導電層の両側面および前記透明導電層の前記誘電体からなる反射層側表面に接しており、かつ、前記p型窒化物半導体層の前記透明導電層側表面の一部であって、前記透明導電層に接していない表面に接している窒化物半導体発光素子。
[2] 支持基板、誘電体からなる反射層、透明導電層、p型窒化物半導体層、発光層およびn型窒化物半導体層をこの順で含む[1]に記載の窒化物半導体発光素子。
[3] 前記透明導電層は、導電性金属酸化物からなる[1]または[2]に記載の窒化物半導体発光素子。
[4] 前記透明導電層は、n型窒化物半導体からなる[1]または[2]に記載の窒化物半導体発光素子。
[5] 前記誘電体からなる反射層は、高屈折率を有する誘電体からなる層と低屈折率を有する誘電体からなる層とを交互に積層させた積層構造を有する[1]〜[4]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[6] 前記誘電体からなる反射層は、前記発光層から放出される放射光に対して、80〜100%の反射率を有する[1]〜[5]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[7] 前記p型窒化物半導体層、前記発光層および前記n型窒化物半導体層からなる窒化物半導体層の表面のうち、前記誘電体からなる反射層が形成される側の表面は、平坦である[1]〜[6]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[8] 前記p型窒化物半導体層、前記発光層および前記n型窒化物半導体層からなる窒化物半導体層の表面のうち、前記誘電体からなる反射層が形成される側と反対側の表面は、凹凸形状を有する[1]〜[7]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[9] 前記誘電体からなる反射層は、前記透明導電層の直下の領域において、厚み方向に貫通する貫通口を有する[1]〜[8]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[10] 前記p型窒化物半導体層は、前記透明導電層に接して形成される電流阻止領域を備える[1]〜[9]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[11] 前記誘電体からなる反射層が有する貫通口は、前記電流阻止領域の直下に位置する[10]に記載の窒化物半導体発光素子。
[12] 前記支持基板と前記誘電体からなる反射層との間に、共晶接合金属を含む金属またはこれを含有する合金からなる単層または多層構造の共晶接合層を有する[2]〜[11]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[13] 前記誘電体からなる反射層と前記共晶接合層との間に、密着層を有する[12]に記載の窒化物半導体発光素子。
[14] 前記支持基板は、メッキされた金属または合金からなる基板である[2]〜[11]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[15] 前記誘電体からなる反射層の厚みは、0.2〜5μmである[1]〜[14]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
[16] [2]に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法であって、
成長用基板上に、n型窒化物半導体層、発光層、p型窒化物半導体層をこの順に積層する工程(A)と、
前記p型窒化物半導体層表面上に、透明導電層を形成する工程(B)と、
得られた積層体の露出表面上に、誘電体からなる反射層を形成する工程(C)と、
支持基板を積層させる工程(D)と、
前記成長用基板を除去する工程(E)と、
チップ分割を行なうことにより、複数の窒化物半導体発光素子を得る工程(F)と、
を含む窒化物半導体発光素子の製造方法。
[17] 前記工程(C)の後に、前記誘電体からなる反射層に、その厚み方向に貫通する貫通口を形成し、前記透明導電層の一部を露出させる工程(G)をさらに備える[16]に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
[18] 前記工程(G)において、前記貫通口の形成は、エッチングにより行なわれ、前記透明導電層は、エッチングストップ層として働く[17]に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
[19] 前記工程(E)と工程(F)との間に、前記n型窒化物半導体層側から、略一定間隔で凹部を形成し、前記誘電体からなる反射層を露出させる工程(H)をさらに備える[16]〜[18]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
[20] 前記工程(E)の後に、前記n型窒化物半導体層の表面に凹凸を形成する工程(I)をさらに備える[16]〜[19]のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
[21] 前記工程(F)において、チップ分割する位置は、前記凹部の底面上のいずれかの位置である[19]または[20]に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
本発明によれば、内部量子効率、光取り出し効率および駆動電圧に優れ、量産性にも優れた、上下電極構造あるいは片面2電極構造の窒化物半導体発光素子を提供することが可能となる。
本発明の窒化物半導体発光素子の一例を示す概略断面図である。 図1に示される窒化物半導体発光素子の製造方法を示す概略断面図である。 図1に示される窒化物半導体発光素子の製造方法を示す概略断面図である。 図1に示される窒化物半導体発光素子の製造方法を示す概略断面図である。 図1に示される窒化物半導体発光素子の製造方法を示す概略断面図である。 図1に示される窒化物半導体発光素子の製造方法を示す概略断面図である。 図1に示される窒化物半導体発光素子の製造方法を示す概略断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の他の一例を示す概略断面図である。 実施例4で作製した窒化物半導体発光素子を示す概略断面図である。
以下、実施の形態を示して本発明の方法を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の窒化物半導体発光素子の一例を示す概略断面図である。図1に示される窒化物半導体発光素子は、支持基板101、第2の接合層102および第1の接合層103からなる共晶接合層104、誘電体からなる反射層105、透明導電層106、p型GaN層107およびp型AlGaN層108からなるp型窒化物半導体層109、発光層110およびn−GaNからなるn型窒化物半導体層111をこの順に積層した積層構造を有する。n型窒化物半導体層111上には、第1の電極(n側電極)112が、支持基板101の共晶接合層104側とは反対側の表面上には、第2の電極(p側電極)113が形成されており、上下電極構造となっている。
このように、本発明の窒化物半導体発光素子は、支持基板とp型窒化物半導体層との間に、誘電体からなる反射層と透明導電層との積層構造を備えることを特徴としている。このような構成により、透明導電層によって発光素子全体に効率よく電流を注入することができるため低抵抗であるとともに、誘電体からなる反射層によって発光層から支持基板側へ放射された光を効率よく反射できるため、光取り出し効率を向上させることができる。また、結晶成長によりDBRを作製する場合、その上に成長した活性層の品質が低下し、内部量子効率の低下を引き起こすが、本発明によるDBRは結晶には影響を及ぼさない。すなわち、本発明によれば、結晶品質を良くする層構造や成長条件で結晶成長が可能なため、内部量子効率を高くすることができる。さらには、p層表面のほぼ全面に透明導電層を形成しているため、特許文献3のように、p層の一部を露出して一部に電極を形成した場合のように高抵抗とはならず、低駆動電圧にできる。
反射層105としては、誘電体から構成される層であって、発光層110から放射される放射光に対して良好な反射率を備えるものであれば特に制限されないが、該放射光に対して高い反射率を有する反射層が得られやすいことから、高屈折率を有する誘電体からなる層と低屈折率を有する誘電体からなる層とを交互に積層させた積層構造とすることが好ましい。高屈折率を有する誘電体とは、放射光の発光波長450nmにおいて、屈折率が1.7〜3程度、好ましくは2〜3程度の屈折率を有する誘電体であり、たとえば、SiN(屈折率2.1)、TiO2(屈折率2.4〜3)、GaN(屈折率2.4)、Ta23やTa25(屈折率2.2〜2.3)、Nb25(屈折率2.3)、ZrO、ZrO2、CeO、Al23、CeF3などを挙げることができる。また、低屈折率を有する誘電体とは、放射光の発光波長450nmにおいて、屈折率が1〜2程度、好ましくは1〜1.8程度の屈折率を有する誘電体であり、たとえば、SiO2(屈折率1.47)、MgF2(屈折率1.38)、CaF2(屈折率1.43)、Al23、CeF3などを挙げることができる。中間屈折率のAl23やCeF3は、高屈折率を有する層にも、低屈折率を有する層にも用いることが可能である。反射層をこのような高屈折率を有する誘電体からなる層と低屈折率を有する誘電体からなる層とを交互に積層させた積層構造とする場合、高屈折率を有する誘電体からなる層の屈折率が、低屈折率を有する誘電体からなる層の屈折率より大きくなるように誘電体材料を選択する。
1つの高屈折率を有する誘電体からなる層と1つの低屈折率を有する誘電体からなる層とを1周期としたとき、反射層に含まれる積層構造の周期数は特に制限されないが、反射率向上の観点からは、図1において最下層となる支持基板101側の層を、高屈折率を有する誘電体からなる層とし、最上層となる透明導電層106側の層を、低屈折率を有する誘電体からなる層とすることが好ましい。
反射層105を構成する高屈折率を有する誘電体からなる層および低屈折率を有する誘電体からなる層の厚みは、反射層105に垂直方向に入射する光に対してより優れた反射特性を示すようになることから、それぞれ、反射層に入射される光の波長[nm](発光層から放射される光の波長[nm])×(層の屈折率)/4[nm]とされることが好ましい。たとえば、高屈折率を有する誘電体からなる層がSiNからなり、発光層から放射される光の波長が450nmである場合、当該SiNからなる層の厚みは、約53nmとすることが好ましい。
また、反射層105に斜め方向に入射する光に対しても、良好な反射率を得ることができるようにするために、反射層105の積層構造を、上記式から算出される厚みを有する積層構造部に加えて、当該厚みとは異なる厚みを有する高屈折率を有する誘電体からなる層および低屈折率を有する誘電体からなる層で構成される積層構造部を備える構成としてもよい。
反射層105の全体の厚みは、積層構造の周期数などに依存し、特に制限されるものではないが、たとえば0.2〜5nmとすることができる。後述する本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、n型窒化物半導体層111側から、エッチング(たとえばドライエッチング)により、反射層105にまで達する凹部を形成する工程が好ましく設けられるが、この際、反射層105を、エッチングストップ層として機能させることが好ましく、そのためには、反射層105の厚みを0.2〜5nmとすることが好ましい。
反射層105は、発光層110から放射される放射光に対して80〜100%、好ましくは90〜100%の反射率を有することが好ましい。
透明導電層106は、上記誘電体からなる反射層105に接して積層される層であり、導電性が良好な材料が好ましく用いられる。このような導電性材料としては、たとえば、ITO(酸化インジウムスズ)、IZO(酸化インジウム亜鉛)、In23(酸化インジウム)などを挙げることができる。また、n型窒化物半導体(たとえば、n型AlxInyGa1-xーyN(0≦x≦1、0≦y≦1))を用いてもよい。n型窒化物半導体を用いると、MOCVD内で連続して成膜できること、および、波長450nmの光に対する透過率がITOなどに比べて高いという点において有利である。透明導電層106の厚みは、特に制限されないが、たとえば50〜1000nmとすることができ、透過率向上の観点から、好ましくは80〜500nmである。
ここで、本実施形態においては、透明導電層106の横方向の長さ(厚み方向と垂直な方向における長さ)を、その上に積層されるp型窒化物半導体層109、より具体的にはp型GaN層107の横方向の長さ(厚み方向と垂直な方向における長さ)より小さくし、透明導電層106の両側面および反射層105側表面が反射層105によって覆われる構成としている。この際、反射層105は、p型GaN層107の透明導電層106側表面のうち、透明導電層106に接していない表面に接するように形成される。このような構成によれば、透明導電層の端部とPNジャンクション部を離すことが可能となり、リークを防ぐことが出来るため好ましい。また、チップ分割のための凹部を形成するためのドライエッチング時に誘電体からなる反射膜をエッチングストップ層とすることができるため好ましい。
本実施形態の窒化物半導体発光素子は、そのp型GaN層107において、透明導電層106に接するように、電流阻止領域114を有している。電流阻止領域を形成し、その直上の位置に第1の電極112を配置することにより、光取り出し効率の低下を防止することができる。
また、本実施形態の反射層105は、その透明導電層106の直下に位置する部分において、反射層105の厚み方向に貫通する貫通口115を有している。貫通口115の内部は、反射層105の下に配置された第1の接合層103を構成する導電性材料が埋設されている。この貫通口115は、窒化物半導体発光素子を上から見たとき、リング形状を有している。このリング形状の貫通口115は、窒化物半導体発光素子を上から見たとき、好ましくは、電流阻止領域114の領域内に収まるように形成される。このようなリング状の貫通口が反射層に設けられていると、透明導電層106と第1の接合層103とを低抵抗で導通させることができるため好ましい。リング幅(図1に示されるW1)は特に制限されないが、たとえば、0.5〜50μmとすることができ、電流阻止領域からはみ出さないようにするため、および、歩留まり良く形成するためには、好ましくは1〜30μmである。
なお、本発明の窒化物半導体発光素子において、上記電流阻止領域および貫通口は省略されてもよいが、光取り出し効率向上、低抵抗化などの点から、これらを備えることが好ましい。
p型窒化物半導体層109、発光層110およびn型窒化物半導体層111の構造および構成材料は、従来公知のものを適用することができる。n型窒化物半導体層111の表面には、外部への光取り出し効率を向上させるために、図1に示されるように、凹凸形状を付与することが好ましい。発光層110は、たとえば、互いにバンドギャップの異なるウェル層とバリア層とを交互に積層してなる多重量子井戸構造とすることができる。
p型窒化物半導体層109、発光層110およびn型窒化物半導体層111からなる窒化物半導体層における誘電体からなる反射層105が形成される側と反対側の表面(n型窒化物半導体層111における第1の電極112が形成される側の表面)は、凹凸形状を有することが好ましい。これにより、光取り出し効率を向上させることができる。また、当該窒化物半導体層の表面のうち、誘電体からなる反射層105が形成される側の表面(p型窒化物半導体層109における誘電体からなる反射層105が形成される側の表面)は、反射率向上の点から、平坦であることが好ましい。
また、支持基板101としては、たとえば、Si、GaAs、SiC、GaP、金属、合金などを用いることができる。
次に、図1に示される窒化物半導体発光素子の製造方法について、図2〜7を参照しながら説明する。なお、以下の説明および図2〜7では、1つのウエハから3つの発光素子を得る場合について説明するが、本発明において、1つのウエハから得られる発光素子の数は特に限定されるものではない。
まず、たとえばサファイア基板、SiC基板、GaN基板などの成長用基板201上に、GaNからなるバッファ層202、n型GaN層からなるn型窒化物半導体層111、発光層110、p型AlGaN層108およびp型GaN層107からなるp型窒化物半導体層109をこの順で成長させる(工程(A)、図2参照)。成長方法としては、有機金属気相成長法(MOCVD法)などを用いることができる。次に、電流阻止領域114を形成するために、たとえば円形状の開口部が一定のピッチで形成されたフォトレジストマスクを、p型GaN層107上に形成する。ついで、フォトレジストマスクの開口部内に露出しているp型GaN層107を、プラズマ照射などにより高抵抗化させ、電流阻止領域114を形成する。
次に、フォトレジストマスクを除去した後、p型GaN層107の表面全体に透明導電層を構成する層を積層させる。透明導電層がITOなどからなる場合には、スパッタなどによりこの層を形成することができる。また、透明導電層がn型窒化物半導体などからなる場合には、MOCVD法などによりこの層を形成することができる。ついで、一定の形状(たとえば正方形または長方形など)を有する3つのフォトレジストマスクを一定のピッチで形成する。フォトレジストマスクは、好ましくは、フォトレジストマスクの中心位置と電流阻止領域114の中心位置とが概略重なるように配置される。次に、エッチングを行なうことにより、一定の間隔で透明導電層106が形成された図2に示される構造の積層体を得る(工程(B))。
次に、フォトレジストマスクを除去した後、たとえば、高屈折率を有する誘電体からなる層と低屈折率を有する誘電体からなる層との多層構造からなる反射層105を、MOCVD法などを用いて、積層体の露出表面全体に形成する(工程(C)、図3参照)。ついで、リング形状の貫通口115を形成するために、リング形状の開口部を有するフォトレジストマスクを作製する。当該フォトレジストマスクは、そのリング形状の開口部が電流阻止領域114の領域内に収まるようにアライメントされることが好ましい。ついで、エッチングにより、開口部内の反射層を除去し、透明導電層106を露出させることにより、図3に示される積層体を得る(工程(G))。この際、透明導電層106としてITO、IZO、GaNなどを用いると、透明導電層106をエッチングストップ層として機能させることができる。なお、リング状の貫通口を設けない場合には、工程(G)は不要である。
ついで、フォトレジストマスクを除去した後、露出表面全体に第1の接合層103を形成する。この第1の接合層103は、当該積層体に支持基板を共晶接合により積層させるために設けられるものである。第1の接合層103を構成する共晶接合金属としては、たとえば、Au、AuSn、AuSi、AuGeなどを挙げることができ、これらのいずれかを含む合金が用いられてもよい。第1の接合層103と反射層105との接着強度を向上させるために、第1の接合層103の形成前に、反射層105表面上に密着層(図示せず)が形成されてもよい。密着層は、従来公知の構成であってよく、たとえばTi層とPt層との積層構造を挙げることができる。
次に、支持基板101を用意し、その表面に第2の接合層102を形成する(図4参照)。第2の接合層102を構成する共晶接合金属は、上記第1の接合層103を構成する共晶接合金属と共晶接合可能なものであれば特に限定されない。ついで、成長用基板201を有する積層体と、支持基板101を有する積層体とを、第1の接合層103と第2の接合層102とを共晶接合することにより接合し、成長用基板201を有する積層体上に支持基板101を積層する(工程(D))。図1における共晶接合層104は、第1の接合層103および第2の接合層102からなる。
次に、成長用基板201を除去する(工程(E)、図5参照)。成長用基板201が、サファイア基板、SiC基板、GaN基板等の場合には、成長用基板201の剥離除去は、レーザ光203を用いたレーザ剥離を好ましく採用することができる。
続く工程において、露出したn型窒化物半導体層111上に、3つのフォトレジストマスクを一定のピッチで形成する。フォトレジストマスクは、好ましくは、フォトレジストマスクの中心位置と透明導電層106の中心位置とが概略重なるように配置される。ついで、ドライエッチングなどにより、n型窒化物半導体層111側から凹部601を形成し、反射層を露出させる(工程(H)、図6参照)。このような凹部601は、チップ分割を容易にするために好ましく形成される。
次に、フォトレジストマスクを除去した後、露出しているn型窒化物半導体層111表面上に凹凸を形成する。このような表面凹凸は、必ずしも形成される必要はないが、外部の光取り出し効率向上のためには、表面凹凸を形成することが好ましい。ついで、当該表面凹凸上に第1の電極112、支持基板101裏面に第2の電極113を形成する(図7参照)。第1の電極112は、電流阻止領域114の領域内に収まるように形成されることが、光取り出し効率の低下を防止することができるため好ましい。最後に、チップ分割を行なうことにより、3つの窒化物半導体発光素子を得る(工程(F)、図7参照)。チップ分割の位置は、凹部601底面(すなわち、反射層105の露出表面)のいずれかの位置(たとえば、図7に示される点線の位置)が好ましく採用される。
<第2の実施形態>
図8は、本発明の窒化物半導体発光素子の他の一例を示す概略断面図である。図8に示される窒化物半導体発光素子は、図1に示される窒化物半導体発光素子の共晶接合層104、支持基板101および第2の電極113の代わりに、メッキ下地層803およびメッキ層801を採用した点において、図1の窒化物半導体発光素子と相違する。すなわち、図8に示される窒化物半導体発光素子は、メッキ層801、メッキ下地層803、誘電体からなる反射層805、透明導電層806、p型GaN層807およびp型AlGaN層808からなるp型窒化物半導体層809、発光層810およびn−GaNからなるn型窒化物半導体層811をこの順に積層した積層構造を有する。n型窒化物半導体層811上には、第1の電極(n側電極)812が形成されている。本実施形態において、メッキ層811は、支持基板としての役割とp側電極としての役割の両方を果たしている。したがって、図8の窒化物半導体発光素子もまた、上下電極構造である。p型GaN層807には、第1の実施形態と同様に電流阻止領域814が形成されている。このような構成の窒化物半導体発光素子においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態においても、反射層805は、リング状の貫通口815を有しており、当該貫通口815と電流阻止領域814と第1の電極812の位置関係は第1の実施形態と同様である。貫通口815の内部は、本実施形態の場合、メッキ下地層803を構成する導電性材料が埋設されている。
本実施形態において、メッキ下地層803を構成する材料としては、従来公知のものを使用することができ、たとえばAu、Ni、Cu、Sn、Pd、Ti、Wなどを挙げることができる。メッキ下地層803の厚みは、リング状の貫通口815が埋まる程度以上の厚みであれば特に制限されない。
メッキ層801は、たとえばCu、Ni、Auおよびこれらの金属のいずれかを含む合金を用いることができ、その厚みは、たとえば30〜500μm、好ましくは70〜200μmとすることができる。このようなメッキ法により形成される基板を支持基板とすることにより、大面積の発光素子を作製する場合であっても、歩留まりよく支持基板を形成することができる。また、接合層を2層を形成し、共晶接合によりこれら接合層を接合して支持基板を積層させる方法と比較して、メッキ層を支持基板とする場合には、反射層805上にメッキ下地層803を形成し、その上にメッキ層801を形成することにより、直接支持基板を積層することができるため、製造上有利である。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示される構造の窒化物半導体発光素子を以下の方法により作製した。以下、図2〜7を参照して作製方法を説明する。まず、サファイアからなる成長用基板201上に、GaNからなるバッファ層202、厚み4μmのn型GaN層からなるn型窒化物半導体層111、GaNからなるバリア層とInGaNからなるウェル層の6周期構造からなるMQW層である発光層110(厚み100nm)、p型AlGaN層108(厚み20nm)およびp型GaN層107(厚み80nm)からなるp型窒化物半導体層109をこの順で、MOCVD法により成長させた(工程(A)、図2参照)。次に、電流阻止領域114を形成するために、直径90μmの円形状の開口部が400μmのピッチで形成されたフォトレジストマスクを、p型GaN層107上に形成した。ついで、プラズマ照射を行ない、フォトレジストマスクの開口部内に露出しているp型GaN層107を高抵抗化させ、電流阻止領域114を形成した。
次に、フォトレジストマスクを除去した後、p型GaN層107の表面全体にITOをスパッタにより100nm厚で形成した。ついで、320μm×320μmのフォトレジストマスクを、当該フォトレジストマスクの中心位置と電流阻止領域114の中心位置とが概略重なるように、400μmのピッチで形成した。次に、塩酸を含むエッチングを用いてITOのエッチングを行ない、透明導電層106が形成された図2に示される構造の積層体を得た(工程(B))。
次に、フォトレジストマスクを除去した後、酸素を含む雰囲気中でアロイすることにより、p型窒化物半導体層109の活性化とITOの低抵抗化および透明化を同時に行なった。次に、反射層105として、SiO2層(厚み76nm)/SiN層(厚み53nm)を1周期として合計7周期、MOCVD法により積層を行なった(工程(C)、図3参照)。なお、最初に積層する層をSiO2層とし、最後の層をSiN層とした。ついで、リング形状の貫通口115を形成するために、リング形状の開口部(リングの外径70μm、リング幅(開口の幅)3μm)が400μmのピッチで形成されたフォトレジストマスクを、反射層105上に形成した。この際、フォトレジストマスクは、そのリング形状の開口部が、直径90μmの領域で形成されている電流阻止領域114の領域内に収まるようにアライメントした。ついで、CHF3を用いてドライエッチングすることにより、リング状の開口部内のSiO2およびSiNを除去し、ITOからなる透明導電層106を露出させることにより、図3に示される積層体を得た(工程(G))。ここで、CHF3を用いたドライエッチングにおけるSiO2およびSiNと、ITOとの選択比は5以上であるため、ITOは、良好なエッチングストップ層として機能した。
ついで、フォトレジストマスクを除去した後、密着層として、Tiを200nmとPtを100nm形成し、次に、第1の接合層103として、Au(厚み1000nm)を形成した。次に、支持基板101としてSi基板を用意し、その表面に第2の接合層102として、Ti200nm、Pt100nm、Au500nm、AuSn3μmをこの順で形成した(図4参照)。ついで、成長用基板201を有する積層体と、支持基板101を有する積層体とを、第1の接合層103と第2の接合層102とを、加熱圧着により共晶接合することにより、成長用基板201を有する積層体上に支持基板101を積層した(工程(D))。
次に、成長用基板201の裏面からレーザ光を照射することにより、成長用基板201を剥離した後(工程(E)、図5参照)、剥離面のダメージ層をドライエッチングにより除去した。
次に、露出したn型窒化物半導体層111上に、340μm×340μmのフォトレジストマスクを、当該フォトレジストマスクの中心位置と透明導電層106の中心位置とが概略重なるように、400μmのピッチで形成した。ついで、ドライエッチングにより、n型窒化物半導体層111側から凹部601を形成し、反射層105を露出させた(工程(H)、図6参照)。
次に、フォトレジストマスクを除去した後、KOHを用いて、露出しているn型窒化物半導体層111表面上に六角錐状の凹凸形状を形成した。ついで、フォトレジストマスクを用いて、当該表面凹凸上に、リフトオフによりTi/Auからなる第1の電極112を形成した。この際、第1の電極112は、電流阻止領域114の領域内に収まるように形成した。また、わずかにアライメントズレが生じた場合であっても、第1の電極112が直径90μmの領域から形成される電流阻止領域114の領域内に収まるように、第1の電極112の直径は70μmとした。ついで、支持基板101の裏側に、Ti/Auからなる第2の電極113を形成した(図7参照)。最後に、図7に示される点線の位置でチップ分割を行なうことにより、窒化物半導体発光素子を得た(工程(F)、図7参照)。
以上のようにして得られた本実施例の窒化物半導体発光素子の光出力は、25mWであり、駆動電圧は3.2Vであった。
<実施例2>
反射層105として、SiO2層(厚み102nm)/SiN層(厚み72nm)を1周期として合計3周期、ついで、SiO2層(厚み76nm)/SiN層(厚み53nm)を1周期として合計7周期形成したこと以外は、実施例1と同様にして窒化物半導体発光素子を得た。得られた窒化物半導体発光素子においては、反射層105に斜め方向に入射する光に対しても、良好な反射率を示し、光取り出し効率がさらに向上した。本実施例の窒化物半導体発光素子の光出力は、26mWであり、駆動電圧は3.2Vであった。
<実施例3>
反射層805にリング状の貫通口815を形成する工程までは実施例1と同様に行ない、ついで、メッキ下地層803としてAuを2μmを形成し、次に、電解メッキ法により、Cuからなる厚み80μmのメッキ層801を形成した。以降の工程は実施例1と同様にして行ない、図8に示される窒化物半導体発光素子を得た。本実施例の窒化物半導体発光素子の光出力は、25mWであり、駆動電圧は3.2Vであった。
<実施例4>
まず、図9を参照して、成長用基板901として表面に凹凸加工が施されたサファイア基板を用意した。この凹凸の周期は5μmである。また、この凹凸における凸部は、底面が円形である円錐の上部を切ったような形状または、凸レンズのような形状を有しており、その断面は台形または、半円や半楕円形状である。凸部の直径(断面形状の底辺)は2.5μmである。)なお、凸部の形状やサイズは、この例に限られるものではないが、サファイア基板表面がこのような形状を有することで、この上に形成する窒化物半導体層との界面が凹凸形状になるため、光取り出し効率を向上させることができる。また、横方向成長が促進され、貫通転位を抑制することができ、内部量子効率が高い発光素子を作成することができる。
次に、上記サファイア基板の凹凸表面上に、GaNからなるバッファ層(図示せず)、厚み4μmのn型GaN層からなるn型窒化物半導体層902、GaNからなるバリア層とInGaNからなるウェル層の6周期構造からなるMQW層である発光層903(厚み100nm)、p型AlGaN層904(厚み20nm)およびp型GaN層905(厚み80nm)からなるp型窒化物半導体層906をこの順で、MOCVD法により成長させた。
次に、p型GaN層905の表面全体に、ITOをスパッタにより200nm厚で形成した。ついで、概略230μm×480μmのフォトレジストマスクを、250μm×500μmのピッチで形成した。次に、塩酸を含むエッチングを用いてITOのエッチングを行ない、透明導電層907を形成した。
次に、上記フォトレジストマスクを除去した後、酸素を含む雰囲気中でアロイすることにより、p型窒化物半導体層906の活性化とITOの低抵抗化および透明化を同時に行なった。次に、メサエッチング用の概略240μm×490μmのフォトレジストマスクを、250μm×500μmのピッチで形成した後、ドライエッチングにより、p型GaN層905、p型AlGaN層904、発光層903、n型GaN層からなるn型窒化物半導体層902の一部をエッチングし、n型GaN層を露出させた。
次に、反射層908として、SiO2層を厚さ200nmで形成した。これにより、全反射臨界角が小さくなる。次に、約25°方向で反射率が高くなるように、SiO2を厚さ102nm、SiNを厚さ72nmで4周期形成した。次に、垂直方向で反射率が最大となるように、SiO2を厚さ76nm、SiNを厚さ53nmで7周期形成した。このような構成で誘電体による反射層908を形成することにより、まず、臨界角の影響で全反射する光を多くし、次に、臨界角以内の光については、斜め25°方向で干渉により反射率が最大になる周期構造と垂直方向で反射率が最大になる周期構造を組み合わせることにより、MQW層からあらゆる方向に放射される光に対して反射率を高くすることができる。
次にパッド電極を形成する位置に約30μmφの穴を開けるために、フォトレジストマスクを形成し、CHF3ガスを用いてドライエッチングすることにより、フォトレジストマスクが形成されていない部分のSiO2とSiNを除去し、ITOおよびn型GaN層を露出させた。ここで、CHF3によるSiO2やSiNとITOとの選択比は5以上であるため、ITOは良好なエッチングストップ層として働く。同様に、CHF3によるSiO2やSiNとn型GaN層との選択比は5以上であるため、n型GaNは良好なエッチストップ層として働く。
次に、パッド電極をリフトオフにて形成するためのフォトレジストマスクを形成し、パッド電極910および920として、Ti 15nm、Mo 20nm、Au 500nmを蒸着してリフトオフした。パッド電極は、p側とn側を同時に形成した。このようにして作製した発光素子は25mWであり、駆動電圧は3.2Vであった。
以上のようにして作製した発光素子は、ITO電極(透明導電層907)により、発光素子全面に効率よく電流が注入されるため低抵抗である上に、SiO2とSiNの多層膜が高反射率を有するため、発光層から、誘電体からなる反射層側に放射された光は、効率よく反射され、サファイア基板と窒化物半導体層界面の凹凸により、光は、サファイア基板側に効率よく取り出され、サファイア基板裏面やサファイア基板側面から外部に効率よく光が取り出される。
本実施例の発光素子は、サファイア基板側をフレームなどの台座にマウントして、サファイア基板側面より光を取り出すようにしてもいいし、フリップチップのように、パッド電極側をバンプなどによりマウントして、サファイア基板裏面および側面から光を取り出すようにしてもよい。
パッド電極にワイヤボンドする場合も、バンプなどによりフリップチップマウントする場合も、パッド電極サイズは、通常80μmφ程度のサイズが、一般的に必要である。これは、ボールボンドのボールサイズやバンプサイズにより決まるためである。また、一般的に用いられるパッド電極材料はAuなどと反射率が悪い材料を必要とするが、本実施例のように反射率の悪いパッド電極と発光層との間には、中央の30μmφ領域以外では、誘電体からなる反射層が形成されているため、発光層からパッド電極方向に放射された光は、中央の30μmφ領域以外では、誘電体からなる反射層により反射されるため、パッド電極で光が吸収されてしまうことを大幅に防ぐことが可能である。
チップサイズが小さくなった場合なども、パッド電極は小さくできないため、チップ表面のほとんどが反射率の悪いパッド電極で覆われてしまうことになるが、誘電体からなる反射層が形成されることにより、反射率の悪いパッド電極の影響を受けずに、光取り出し効率の高い発光素子を作成することができる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
101 支持基板、102 第2の接合層、103 第1の接合層、104 共晶接合層、105,805,908 反射層、106,806,907 透明導電層、107,807,905 p型GaN層、108,808,904 p型AlGaN層、109,809,906 p型窒化物半導体層、110,810,903 発光層、111,811,902 n型窒化物半導体層、112,812 第1の電極、113 第2の電極、114,814 電流阻止領域、115,815 貫通口、201,901 成長用基板、202 バッファ層、203 レーザ光、601 凹部、801 メッキ層、803 メッキ下地層、910,920 パッド電極。

Claims (21)

  1. 誘電体からなる反射層、透明導電層、p型窒化物半導体層、発光層およびn型窒化物半導体層をこの順で含み、
    前記透明導電層の厚み方向と垂直な方向における長さは、前記p型窒化物半導体層の厚み方向と垂直な方向における長さより小さく、
    前記誘電体からなる反射層は、前記透明導電層の両側面および前記透明導電層の前記誘電体からなる反射層側表面に接しており、かつ、前記p型窒化物半導体層の前記透明導電層側表面の一部であって、前記透明導電層に接していない表面に接している窒化物半導体発光素子。
  2. 支持基板、誘電体からなる反射層、透明導電層、p型窒化物半導体層、発光層およびn型窒化物半導体層をこの順で含む請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
  3. 前記透明導電層は、導電性金属酸化物からなる請求項1または2に記載の窒化物半導体発光素子。
  4. 前記透明導電層は、n型窒化物半導体からなる請求項1または2に記載の窒化物半導体発光素子。
  5. 前記誘電体からなる反射層は、高屈折率を有する誘電体からなる層と低屈折率を有する誘電体からなる層とを交互に積層させた積層構造を有する請求項1〜4のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  6. 前記誘電体からなる反射層は、前記発光層から放出される放射光に対して、80〜100%の反射率を有する請求項1〜5のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  7. 前記p型窒化物半導体層、前記発光層および前記n型窒化物半導体層からなる窒化物半導体層の表面のうち、前記誘電体からなる反射層が形成される側の表面は、平坦である請求項1〜6のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  8. 前記p型窒化物半導体層、前記発光層および前記n型窒化物半導体層からなる窒化物半導体層の表面のうち、前記誘電体からなる反射層が形成される側と反対側の表面は、凹凸形状を有する請求項1〜7のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  9. 前記誘電体からなる反射層は、前記透明導電層の直下の領域において、厚み方向に貫通する貫通口を有する請求項1〜8のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  10. 前記p型窒化物半導体層は、前記透明導電層に接して形成される電流阻止領域を備える請求項1〜9のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  11. 前記誘電体からなる反射層が有する貫通口は、前記電流阻止領域の直下に位置する請求項10に記載の窒化物半導体発光素子。
  12. 前記支持基板と前記誘電体からなる反射層との間に、共晶接合金属を含む金属またはこれを含有する合金からなる単層または多層構造の共晶接合層を有する請求項2〜11のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  13. 前記誘電体からなる反射層と前記共晶接合層との間に、密着層を有する請求項12に記載の窒化物半導体発光素子。
  14. 前記支持基板は、メッキされた金属または合金からなる基板である請求項2〜11のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  15. 前記誘電体からなる反射層の厚みは、0.2〜5μmである請求項1〜14のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  16. 請求項2に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法であって、
    成長用基板上に、n型窒化物半導体層、発光層、p型窒化物半導体層をこの順に積層する工程(A)と、
    前記p型窒化物半導体層表面上に、透明導電層を形成する工程(B)と、
    得られた積層体の露出表面上に、誘電体からなる反射層を形成する工程(C)と、
    支持基板を積層させる工程(D)と、
    前記成長用基板を除去する工程(E)と、
    チップ分割を行なうことにより、複数の窒化物半導体発光素子を得る工程(F)と、
    を含む窒化物半導体発光素子の製造方法。
  17. 前記工程(C)の後に、前記誘電体からなる反射層に、その厚み方向に貫通する貫通口を形成し、前記透明導電層の一部を露出させる工程(G)をさらに備える請求項16に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  18. 前記工程(G)において、前記貫通口の形成は、エッチングにより行なわれ、前記透明導電層は、エッチングストップ層として働く請求項17に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  19. 前記工程(E)と工程(F)との間に、前記n型窒化物半導体層側から、略一定間隔で凹部を形成し、前記誘電体からなる反射層を露出させる工程(H)をさらに備える請求項16〜18のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  20. 前記工程(E)の後に、前記n型窒化物半導体層の表面に凹凸を形成する工程(I)をさらに備える請求項16〜19のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  21. 前記工程(F)において、チップ分割する位置は、前記凹部の底面上のいずれかの位置である請求項19または20に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
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