JP5427585B2 - フリップチップ型発光ダイオード及びその製造方法 - Google Patents

フリップチップ型発光ダイオード及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フリップチップ型発光ダイオード及びその製造方法に関する。
緑色帯から赤色帯の光を出射する発光ダイオード(light−emitting diode:LED。以下、LEDとも言う)として、n形またはp形の砒化ガリウム(GaAs)単結晶基板上に気相成長させて形成した燐化アルミニウム・ガリウム・インジウム混晶(組成式(AlGa1−XIn1−YP:0≦X≦1、0<Y≦1)層を発光層とするLEDが知られている(例えば、非特許文献1を参照)。
GaAs基板上に積層構造体が気相成長法によって形成されたLEDでは、GaAs基板が発光波長に対して不透明であるため、発光層から発せられた光のうち、LEDの上面からの出射光しか利用できず、外部への光の取り出し効率が低い問題があった。
そこで、GaAs基板上に形成された積層構造体に、発光波長に対して透明な基板を接合させた後に、積層構造体を気相成長させるために用いたGaAs基板を除去してLEDを製造する方法が提案されている。この方法によって得られたLEDでは、発光波長に対して透明な基板が接合されたことによって、LEDの上面だけでなく、側面や下面からも光を出射でき、優れた光の取り出し効率が得られる。
このようなLEDの製造方法としては、例えば発光層を備えた積層構造体に、GaP、セレン化亜鉛(ZnSe)、炭化珪素(SiC)などの発光波長に対して透明な半導体基板を接合させて、LEDを製造する技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、インジウム・錫複合酸化膜(ITO)などの透光導電薄膜を介して、発光波長に対して透明なGaP基板を積層構造体に接合させてLEDを製造する技術も開示されている(例えば、特許文献3参照)。
ところで、発光層を備えた積層構造体と発光波長に対して透明な基板とが接合されたLEDでは、積層構造体の透明基板との接合面と反対側の面上に電極が設けられるのが一般的である。そして、上記LEDを基板上に実装する際には、透明基板側を下向きにして基板上にマウントし、積層構造体の電極が設けられた面を上向き(フェイスアップ)にしてLED電極と基板に形成された配線とを金線等で接続するワイヤボンディング実装を適用することができる。
これに対して、発光層を備えた積層構造体と発光波長に対して透明な基板とが接合されたLEDでは、透明基板側からも光を出射することができるため、透明基板側を上向きにし、積層構造体側を下向き(フェイスダウン)にして、LED電極と基板上の配線とを金バンプ等を介して直接接続するフリップチップ実装を適用することができる。これにより、LEDを搭載したパッケージの小型化にも対応可能とされている。
しかしながら、LEDをフェイスダウンして基板上に実装する際に、積層構造体の同一面側に設けられたp側及びn側電極の高さが基板の面から同じ高さにならないため、両電極を同じ圧力でボンディングすることができず、ボンディング不良が発生する問題や、ボンディングの信頼性が低下する問題が生じていた。
そこで、特許文献4、5には、積層構造体の同一面側に設けられた第1の導電型側及び第2の導電型側電極の高さが基板の面から同じ高さとされたLEDが開示されている。具体的には、図11に示すように、LED101は、基板103と、該基板103に接続された半導体積層部102と、該半導体積層部102の表面側の第1の導電型層に接続して設けられる第1の導電型電極104と、前記半導体積層部102の一部がエッチングにより除去されて露出する第2の導電型層108に接続して設けられる第2の導電型電極105と、を備えている。そして、第2の導電型電極105が、露出した第2の導電型層108と半導体積層部102がエッチングされないで残存する部分106とに連続して形成されることにより、第1の導電型側及び第2の導電型側電極104,105が、基板103からほぼ同一高さになるように形成されている。これにより、LEDをフェイスアップで基板上に実装する際に、両電極を同じ圧力でボンディングすることができるためにボンディング不良が発生せず、ボンディングの信頼性が向上し、また、フェイスダウンでダイボンディングされる場合に、傾きが生じることなく高特性の半導体レーザーが得られるとされている。
特許第3230638号公報 特開2001−244499号公報 特許第2588849号公報 特開平10−223930号公報 特開2006−135313号公報
Y.Hosokawa、「ジャーナル オブ クリスタル グロース(Journal of Crystal Growth)」、(オランダ)、2000年、第221巻、p.652−656
しかしながら、特許文献4に開示されたLEDは、窒化ガリウム(GaN)である。LEDの場合、用いる発光層の材質の特性により、好ましいLEDの発光特性を得る為に必要な各層の膜厚がことなる。窒化ガリウム系のLEDは、p層、発光層が薄いため、p側及びn側電極の高さを等しくするために設けられた積層構造体102の段差は、厚くても約2μm程度である。これに対して、高輝度の燐化アルミニウム・ガリウム・インジウム混晶(AlGaInP)では段差が5μm程度必要となるため、特許文献4に開示されたLEDの構造をそのまま適用すると、段差の大きさが異なる為、段差の側面を被覆するように電極を形成することが困難となり、電極の断線が多発して歩留まりの低下や信頼性の低下が生じるといった問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、電極の断線を抑制し、歩留まり及び接続信頼性の向上が可能なフリップチップ型発光ダイオードを提供することを目的とする。特に、燐化アルミニウム・ガリウム・インジウム混晶層を発光層とする発光ダイオード及びその製造方法を提供する。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1] 発光部からの発光に対して透明な基板と、
前記基板と接合され、AlGaInP又はAlGaAsからなるpn接合構造の発光部を有する厚さが3μm以上の化合物半導体層と、
前記化合物半導体層の表面側の第1導電型の半導体層とオーミック接触して設けられる第1の電極と、
前記化合物半導体層の一部が除去されて露出する第2導電型の半導体層とオーミック接触して設けられる第2の電極と、
前記化合物半導体層の一部が除去されて露出する第2導電型の半導体層の表面の一部に設けられる電極間高さ調整部と、を備え、
前記第2の電極が、前記化合物半導体層の一部が除去されて露出する第2導電型の半導体層と、前記電極間高さ調整部の側面及び上面と、に連続して形成され、前記第1の電極の高さと前記第2の電極の高さとが、略同一とされているフリップチップ型発光ダイオードであって、
前記第2の電極は、露出した第2導電型の半導体層の表面上に形成されたオーミック電極である線状電極と、前記線状電極と前記電極間高さ調整部を覆うパッド電極とからなり、
前記線状電極は、前記電極間高さ調整部を取り囲むように形成されており、
前記電極間高さ調整部の側面が、傾斜面とされていることを特徴とするフリップチップ型発光ダイオード。
[2] 前記電極間高さ調整部が、前記化合物半導体層の一部が除去される際に残存した当該化合物半導体層の一部であることを特徴とする前項1に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
[3] 前記電極間高さ調整部の、前記基板の表面に対する垂直方向の断面形状が、底面の幅よりも上面の幅が狭いテーパー形状であることを特徴とする前項1又は2に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
[4] 前記電極間高さ調整部の、前記基板の表面に対する垂直方向の断面形状が、底面から上面に向かって側面が段階的に不連続で縮小する形状であることを特徴とする前項1又は2に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
[5] 前記基板が、GaP基板であることを特徴とする前項1乃至4のいずれか一項に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
[6] 前記基板の前記化合物半導体層との接合面と反対側の面の面積が、前記発光部の面積よりも小さいことを特徴とする前項1乃至5のいずれか一項に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
[7] 前記化合物半導体層の主面の結晶方位が、(100)±20°以内であることを特徴とする前項1乃至6のいずれか一項に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
[8] 成長基板上に化合物半導体層を積層して形成する第1工程と、
前記化合物半導体層と半導体基板とを接合し、前記成長基板を除去する第2工程と、
前記化合物半導体層の一部をエッチングにより除去し、第2導電型の半導体層を露出させるとともに、当該化合物半導体層の一部を残存させて電極間高さ調整部を形成する第3工程と、
蒸着又はスパッタ法により金属膜を成膜し、熱処理により合金化して第1及び第2の電極を形成する第4工程と、を備えたフリップチップ型発光ダイオードの製造方法であって、
前記第3の工程において、レジストの形状、エッチングレート差を利用してドライエッチング法または、半導体層の結晶方位を利用した化学的エッチング法により、前記電極間高さ調整部を形成し、
前記第2の電極は、露出した第2導電型の半導体層の表面上に前記電極間高さ調整部を取り囲むように線状電極を形成した後、前記線状電極と前記電極間高さ調整部を覆うようにパッド電極を形成することによって作成されることを特徴とするフリップチップ型発光ダイオードの製造方法。
本発明のフリップチップ型発光ダイオードによれば、第2の電極が、化合物半導体層の一部が除去されて露出する第2導電型の半導体層と、電極間高さ調整部の側面及び上面と、に連続して形成され、第1及び第2の電極の高さが、略同一とされているフリップチップ型発光ダイオードにおいて、上記電極間高さ調整部の側面に傾斜面が設けられた構成とされている。このように、電極間高さ調整部の側面が、傾斜を緩和した形状とされているため、燐化アルミニウム・ガリウム・インジウム混晶(AlGaInP)層からなる化合物半導体層の厚みが5μm程度であっても、第1の電極と第2の電極との高低差(すなわち、電極間高さ調整部の高さ)に起因する第2の電極の断線不良を低減することができる。したがって、フリップチップ型発光ダイオードの電極の断線を抑制して、歩留まり及び接続信頼性を向上させることができる。
また、本発明のフリップチップ型発光ダイオードの製造方法によれば、レジストの形状、エッチングレート差を利用してドライエッチング法または、半導体層の結晶方位を利用した化学的エッチング法により、電極間高さ調整部を形成するため、側面の傾斜が緩和された電極間高さ調整部を形成することができる。
本発明の一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードを用いた発光ダイオードランプの平面図である。 本発明の一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードを用いた発光ダイオードランプの、図1中に示すA−A’線に沿った断面模式図である。 本発明の一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードの平面図である。 本発明の一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードの、図3中に示すB−B’線に沿った断面模式図である。 本発明の一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードに用いるエピウェーハの断面模式図である。 本発明の一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードに用いる接合ウェーハの断面模式図である。 本発明の他の実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードを示しており、(a)は平面図、(b)は、(a)中に示すC−C’線に沿った断面図である。 本発明の他の実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードを示しており、(a)は平面図、(b)は、(a)中に示すD−D’線に沿った断面図である。 本発明の他の実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードを示しており、(a)は平面図、(b)は、(a)中に示すE−E’線に沿った断面図である。 本発明の他の実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードを示しており、(a)は平面図、(b)は、(a)中に示すF−F’線に沿った断面図である。 従来のフリップチップ型発光ダイオードの構造を説明するための断面模式図である。
以下、本発明を適用した一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードについて、これを用いた発光ダイオードランプとともに図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<発光ダイオードランプ>
図1及び図2は、本発明を適用した一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードを用いた発光ダイオードランプを説明するための図であり、図1は平面図、図2は図1中に示すA−A’線に沿った断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のフリップチップ型発光ダイオード(以下、単に「発光ダイオード」という)1を用いた発光ダイオードランプ41は、マウント基板42の表面に1以上の発光ダイオード1が実装されている。より具体的には、マウント基板42の表面には、n電極端子43とp電極端子44とが設けられている。また、発光ダイオード1の第1の電極であるn型オーミック電極4とマウント基板42のn電極端子43とが金バンプ45を用いて接続されている(フリップチップボンディング)。一方、発光ダイオード1の第2の電極であるp型オーミック電極5とマウント基板42のp電極端子44とが金バンプ46を用いて接続されている。さらに、図2に示すように、発光ダイオード1のn型及びp型オーミック電極4,5と、金バンプ45,46とが接続されることによって、発光ダイオード1がマウント基板42に固定されている。マウント基板42のフリップチップ型発光ダイオード1が実装された表面は、シリコン樹脂等の一般的な封止樹脂47によって封止されている。
<発光ダイオード>
図3及び図4は、本発明を適用した一実施形態であるフリップチップ型発光ダイオードを説明するための図であり、図3は平面図、図4は図3中に示すB−B’線に沿った断面図である。図3及び図4に示すように、本実施形態の発光ダイオード1は、化合物半導体層2と半導体基板(基板)3とが接合されたフリップチップ型の発光ダイオードである。そして、発光ダイオード1は、化合物半導体層2の主たる光取り出し面と反対側に設けられたn型オーミック電極(第1の電極)4及びp型オーミック電極(第2の電極)5と、を備えて概略構成されている。なお、本実施形態における主たる光取り出し面とは、半導体基板3において、化合物半導体層2との接合面と反対側の面3cをいう。
より具体的には、化合物半導体層2の一部が除去されて露出する電流拡散層8(第2導電型の半導体層)の表面8aの一部には、電極間高さ調整部6が設けられている。そして、p型オーミック電極5が、電流拡散層8と、電極間高さ調整部6の側面6a及び上面6bと、に連続して形成されている。これにより、発光ダイオード1は、n型オーミック電極4及びp型オーミック電極5の半導体基板3からの高さが略同一の高さとされている。
ここで、本明細書中において略同一の高さとは、発光ダイオード1をフェイスダウンでボンディングする場合に、n型オーミック電極4とp型オーミック電極5とで極端な段差が生じずにボンディング時に傾きが発生しないこと、あるいは、極端にボンディングの圧力条件に差がでない程度に段差が小さいことを意味する。
また、第1導電型及び第2導電型とは、半導体の極性のn型及びp型のいずれか一方を第1導電型とした場合に、他方のp型又はn型が第2導電型であることを意味する。
化合物半導体層(エピタキシャル成長層ともいう)2は、図4に示すように、燐化アルミニウム・ガリウム・インジウム混晶(組成式(AlGa1−XIn1−YP:0≦X≦1、0<Y≦1)層からなるpn接合型の発光部7と、素子駆動電流を発光部の全般に平面的に拡散させるための電流拡散層8とが順次積層された構造を有している。この化合物半導体層2の構造には、公知の機能層を適時加えることができる。例えば、オーミック(Ohmic)電極の接触抵抗を下げるためのコンタクト層、素子駆動電流の通流する領域を制限するための電流阻止層や電流狭窄層など公知の層構造を設けることができる。なお、化合物半導体層2は、GaAs基板上にエピタキシャル成長させて形成されたものであることが好ましい。
発光部7は、図4に示すように、電流拡散層8上に、少なくともp型の下部クラッド層9、発光層10、n型の上部クラッド層11が順次積層されて構成されている。すなわち、発光部7は、放射再結合をもたらすキャリア(担体;carrier)及び発光を発光層10に「閉じ込める」ために、発光層10の下側及び上側に対峙して配置した下部クラッド(clad)層9及び上部クラッド層11を含む、所謂、ダブルヘテロ(英略称:DH)構造とすることが高強度の発光を得る上で好ましい。
発光層10は、組成式(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)からなる半導体層から構成されている。この発光層10は、ダブルヘテロ構造、単一(single)量子井戸(英略称:SQW)構造、あるいは多重(multi)量子井戸(英略称:MQW)構造のどちらであっても良いが、単色性に優れる発光を得るためにはMQW構造とすることが好ましい。また、量子井戸(英略称:QW)構造をなす障壁(barrier)層及び井戸(well)層を構成する(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)の組成は、所望の発光波長を帰結する量子準位が井戸層内に形成される様に決定することができる。
発光層10の層厚は、0.02〜2μmの範囲であることが好ましい。また、発光層10の伝導型は特に限定されるものではなく、アンドープ、p型及びn型のいずれも選択することができる。発光効率を高めるには、結晶性が良好なアンドープ又は3×1017cm−3未満のキャリア濃度とすることが望ましい。
下部クラッド層9及び上部クラッド層11は、図4に示すように、発光層10の下面及び上面にそれぞれ設けられている。具体的には、発光層10の下面に下部クラッド層9が設けられ、発光層10の上面に上部クラッド層11が設けられている。
下部クラッド層9と上部クラッド層11とは、極性が異なるように構成されている。また、下部クラッド層9及び上部クラッド層11のキャリア濃度及び厚さは、公知の好適な範囲を用いることができ、発光層10の発光効率が高まるように条件を最適化することが好ましい。
具体的に、下部クラッド層9としては、例えば、Mgをドープしたp型の(AlGa1−XIn1−YP(0.3≦X≦1,0<Y≦1)からなる半導体材料を用いることが望ましい。また、キャリア濃度は2×1017〜2×1018cm−3の範囲が好ましく、層厚は0.5〜5μmの範囲が好ましい。
一方、上部クラッド層11としては、例えば、Siをドープしたn型の(AlGa1−XIn1−YP(0.3≦X≦1,0<Y≦1)からなる半導体材料を用いることが望ましい。また、キャリア濃度は1×1017〜1×1018cm−3の範囲が好ましく、層厚は0.5〜2μmの範囲が好ましい。
なお、下部クラッド層9及び上部クラッド層11の極性は、化合物半導体層2の素子構造を考慮して適宜選択することができる。
また、下部クラッド層9と発光層10との間、発光層10と上部クラッド層11との間及び上部クラッド層11と電流拡散層8との間に、両層間におけるバンド(band)不連続性を緩やかに変化させるための中間層を設けても良い。この場合、各中間層は、上記両層の中間の禁止帯幅を有する半導体材料からそれぞれ構成することが好ましい。
また、発光部7の構成層の上方には、オーミック(Ohmic)電極の接触抵抗を下げるためのコンタクト層、素子駆動電流の通流する領域を制限するための電流阻止層や電流狭窄層など公知の層構造を設けることができる。なお、上記コンタクト層としては、例えば、バンドギャップの小さいGaAsが一般的に使用されている。これに対して、Asを含まないコンタクト層の材質として、GaInPを用いることが望ましい。
電流拡散層8は、図4に示すように、素子駆動電流を発光部7の全般に平面的に拡散させるために、発光部7の下方に設けられている。これにより、発光ダイオード1は、発光部7から均一に発光することができる。
電流拡散層8としては、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦0.7、0≦Y≦1)の組成を有する材料を適用することができる。上記Xは、化合物半導体層2の素子構造にもよるが、Al濃度が低い材料が化学的に安定であることから、0.5以下(Al濃度としては、約12.5%以下)であることが好ましく、0であることがより好ましい。また、上記Yは、1であることが好ましい。すなわち、電流拡散層8としては、Al濃度が25%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、Alを含まないp型GaPを用いることが最も好ましい。
半導体基板3は、図4に示すように、化合物半導体層2の電流拡散層8側に接合されている。そして、図2に示すように、半導体基板3側を上向きに、化合物半導体層2側を下向き(フェイスダウン)にして、フリップチップ実装されることで、半導体基板3の、化合物半導体層2との接合面と反対側の面3cが、発光ダイオード1の主たる光取り出し面(以下、光取り出し面3cと記載する)となる。
この半導体基板3は、発光部7を機械的に支持するのに充分な強度を有し、且つ、発光部7から出射される発光を透過できる禁止帯幅が広く、光学的に透明な材料から構成する。例えば、燐化ガリウム(GaP)、砒化アルミニウム・ガリウム(AlGaAs)、窒化ガリウム(GaN)等のIII−V族化合物半導体結晶体、硫化亜鉛(ZnS)やセレン化亜鉛(ZnSe)等のII−VI族化合物半導体結晶体、或いは六方晶或いは立方晶の炭化珪素(SiC)等のIV族半導体結晶体などから構成することができる。
より具体的には、化学的に安定で、透過率が高く、屈折率が発光部に近い材質が望ましく、SiC,GaN、GaP等が好適な例である。
更に、半導体基板3は、加工しやすい材質が望ましい。発光部7を機械的に充分な強度で支持するために、例えば約50μm以上の厚みとすることが好ましい。また、化合物半導体層2へ接合した後に半導体基板3への機械的な加工を施し易くするため、約300μmの厚さを超えないものとすることが好ましい。すなわち、(AlGa1−XIn1−YP(0≦X≦1,0<Y≦1)から成る発光層10を備えた本実施形態の発光ダイオード1において、半導体基板3は、約50μm以上約300μm以下の厚さを有するn型GaP基板から構成するのが最適である。
また、図4に示すように、半導体基板3の側面は、化合物半導体層2に近い側において主たる光取り出し面3cに対して略垂直である垂直面3aとされており、化合物半導体層2に遠い側において主たる光取り出し面3cに対して内側に傾斜した傾斜面3bとされている。これにより、半導体基板3の化合物半導体層2との接合面と反対側の面(すなわち、光取り出し面3c)の面積が、発光部7の面積よりも小さいため、発光層10から半導体基板3側に放出された光を効率よく外部に取り出すことができる。また、発光層10から半導体基板3側に放出された光のうち、一部は垂直面3aで反射され傾斜面3bで取り出すことができる。一方、傾斜面3bで反射された光は垂直面3aで取り出すことができる。このように、垂直面3aと傾斜面3bとの相乗効果により、光の取り出し効率を高めることができる。
また、本実施形態では、図4に示すように、傾斜面3bと発光面に平行な面とのなす角度αを、55度〜80度の範囲内とすることが好ましい。このような範囲とすることで、発光層10から放出された光を効率よく外部に取り出すことができる。
また、垂直面3aの幅(厚さ方向)を、30μm〜100μmの範囲内とすることが好ましい。垂直面3aの幅を上記範囲内にすることで、発光層10から放出された光を垂直面3aにおいて効率よく発光面に戻すことができ、さらには、主たる光取り出し面3cから放出させることが可能となる。このため、発光ダイオード1の発光効率を高めることができる。
また、半導体基板3の傾斜面3b及び光取り出し面3cは、粗面化されることが好ましい。傾斜面3b及び光取り出し面3cが粗面化されることにより、この傾斜面3b及び光取り出し面3cでの光取り出し効率を上げる効果が得られる。すなわち、傾斜面3b及び光取り出し面3cを粗面化することにより、傾斜面3bでの全反射を抑制して、光取り出し効率を上げることができる。
n型オーミック電極(第1の電極)4およびp型オーミック電極(第2の電極)5は、化合物半導体層2の主たる光取り出し面と反対側に設けられた低抵抗のオーミック接触電極である。
n型オーミック電極4は、上部クラッド層11の上方に設けられており、例えば、AuGe、Ni合金/Auからなる合金を用いることができる。
ここで、本実施形態の発光ダイオード1では、図4に示すように、n型オーミック電極4を、幅10μm以下の線状の電極(線状電極)4aとパッド形状の電極(パッド電極)4bとで構成することが好ましい。そして、線状電極4aを、ハニカム、格子形状など網目状、に構成することが好ましい。また、線状電極はドット状の電極とすることもできる。このような構成とすることにより、VFを低減させる効果や信頼性を向上させる効果が得られる。また、均等に配置することにより、発光層10に均一に電流を注入することができ、その結果、輝度特性及び信頼性を向上させる効果が得られる。
また、パッド電極4bを化合物半導体層2のn型半導体層上のほぼ全面を覆うように構成することが好ましい。パッド電極と半導体の界面は、反射率の高い材質にするのが望ましい。例えば、Au,Ag,Alおよび、これらを母体とした合金材料である。Auは、赤色に対しては反射率が高く、配線のパッド電極と併用できるので、好適な材料である。このような構成とすることにより、発光層10からの光を光取り出し面3c側に反射することができるため、発光ダイオード1の高輝度化をはかることができる。さらに、線状電極4aの面積を小さくすることにより、パッド電極4bの反射面積を上げることができ、高輝度化を達成することができる。
一方、p型オーミック電極5は、化合物半導体層2の一部を除去することによって露出された電流拡散層8上に設けられており、例えば、AuBe/Auからなる合金を用いることができる。
ここで、本実施形態の発光ダイオード1では、図4に示すように、p型オーミック電極5を、例えば、幅10μm以下の線状電極5aと、パッド形状のパッド電極5bとで構成することが好ましい。そして、線状電極5aは、電極間高さ調整部6の周囲に露出する電流拡散層8上に、電極間高さ調整部6を取り囲むように形成することが好ましい。このように、p型オーミック電極5を構成する線状電極5a及びパッド電極5bからなる電極をp型GaPからなる電流拡散層8上に形成することにより、良好なオーミックコンタクトを得られるため作動電圧を下げることができる。さらに、電極間高さ調整部6が化合物半導体層であった場合、界面で光を吸収しやすいオーミック電極部分の面積を最小とすることにより、当該部分での光の反射率を全面オーミック電極とする構造よりも高めることができる。
また、パッド電極5bは、化合物半導体層2の一部が除去されて露出するp型GaPからなる電流拡散層8と、電極間高さ調整部6の側面6a及び上面6bと、に連続して形成されている。このような構成とすることにより、n型オーミック電極4のパッド電極4b及びp型オーミック電極5のパッド電極5bの、半導体基板3からの高さが略同一の高さとされている。
なお、本実施形態の発光ダイオード1では、図3に示すように、n型オーミック電極4とp型オーミック電極5とが対角の位置となるように配置することが好ましい。また、p型オーミック電極5の周囲を、化合物半導体層2で囲んだ構成とすることが最も好ましい。このような構成とすることにより、作動電圧を下げる効果が得られる。また、p型オーミック電極5の四方をn型オーミック電極4で囲むことにより、電流が四方に流れやすくなり、その結果作動電圧が低下する。
電極間高さ調整部6は、n型オーミック電極4(パッド電極4b)及びp型オーミック電極5(パッド電極5b)の、半導体基板3からの高さが略同一の高さとなるように、n型オーミック電極4が設けられた化合物半導体層2の上面2aと、化合物半導体層2の一部が除去されて露出する電流拡散層8の表面と、の段差を吸収するために設けられた部材であり、露出する電流拡散層8上に立設されている。そして、電極間高さ調整部6は、上面6bの半導体基板3からの高さが、化合物半導体層2の半導体基板3からの高さとほぼ同等となるような高さに設けられている。
電極間高さ調整部6の材質としては、圧膜が形成できる物が望ましく、特に限定されるものではないが、耐熱性樹脂であるポリイミド等の有機材料、Au,Cu,Ni,Mo,Al,W,Ag,Ti及びそれらの合金等の金属材料を使用できる。厚膜めっき法を適用することができる金属、例えば、Au,Cu、Ni等は、好適な材料である。これらは、発光ダイオード1の仕様やボンディング条件等によって任意で選択して用いることができる。
放熱性の点では、金属系の材質が好ましく、加工の容易性の点では、有機材料系の材質が好ましい。
また、本実施形態の発光ダイオード1では、電極間高さ調整部6が、電流拡散層8の表面を露出するために化合物半導体層2の一部を除去する際に、当該化合物半導体層2の一部を残存させたものであることが好ましい。具体的には、図3に示すように、化合物半導体層2が平面視で円環状に除去されており、中央部に残存する化合物半導体層2が電極間高さ調整部6とされている。このように、n型オーミック電極4が設けられた化合物半導体層2の上面2aと、電極間高さ調整部6の上面6bは、本来同一面であり、半導体基板3からの距離は等しいため、n型オーミック電極4が設けられた化合物半導体層2の上面2aと、化合物半導体層2の一部が除去されて露出する電流拡散層8の上面8aと、の段差を容易に解消することができる。
また、電極間高さ調整部6は、図4に示すように、側面6aが、傾斜面とされていることを特徴としている。ここで、本明細書における「傾斜面」とは、電極間高さ調整部6を半導体基板3の表面に対する垂直方向に断面視した場合において、電極間高さ調整部6の底面6cの幅よりも上面6bの幅が小さく、底面6cから上面6bに向けて連続的又は不連続的に縮小することを意味している。すなわち、電極間高さ調整部6の側面6aに、垂直面を設けないか、垂直面が3μm以上とならないようにすることを要する。
ここで、連続的に縮小した場合には、電極間高さ調整部6の側面6aは、テーパー形状となる。一方、不連続に縮小した場合には、側面6aは階段状となる。
このような構成とすることにより、n型オーミック電極4が設けられた化合物半導体層2の上面2aと、化合物半導体層2の一部が除去されて露出する電流拡散層8の表面と、の段差にp型オーミック電極5を連続して形成する際に、電極間高さ調整部6の側面6a部分に電極を形成しやすくすることができる。また、製造時あるいは実装時において、電極間高さ調整部6の側面6aにおける電極の断線を抑制することができるため、歩留まりや接続信頼性を向上させることができる。
本実施形態では、図4に示すように、半導体基板3の表面に対する垂直方向において、電極間高さ調整部6の断面形状は、底面6cから上面6bに向かって幅が漸次縮小する(連続的に縮小する)テーパー形状とされている。
本実施形態の発光ダイオード1は、化合物半導体層2の層厚が3μm以上となり、n型オーミック電極4が設けられた化合物半導体層2の上面2aと、化合物半導体層2の一部が除去されて露出する電流拡散層8の表面との段差が、3〜8μm程度となる。したがって、電極高さ調整部6の傾斜角は、45〜70度程度とすることが好ましい。
ここで、45度未満であると、傾斜部の面積が大きくなり、コストアップになるために好ましくない。一方、70度を超えると、断線の確率が増えるために好ましくない。
これに対して、上記範囲とすると、高歩留りで、低コストであるために好ましい。
<発光ダイオードの製造方法>
次に、本実施形態の発光ダイオード1の製造方法について説明する。図5は、本実施形態の発光ダイオード1に用いるエピウェーハの断面図である。また、図6は、本実施形態の発光ダイオード1に用いる接合ウェーハの断面図である。
(化合物半導体層の形成工程)
先ず、図5に示すように、化合物半導体層2を作製する。化合物半導体層2は、GaAs基板12上に、GaAsからなる緩衝層13、選択エッチングに利用するために設けられたエッチングストップ層(図示略)、Siをドープしたn型のGaInPからなるコンタクト層14、n型の上部クラッド層11、発光層10、p型の下部クラッド層9、Mgドープしたp型GaPからなる電流拡散層8を順次積層して作製する。
GaAs基板12は、公知の製法で作製された市販品の単結晶基板を使用できる。GaAs基板12のエピタキシャル成長させる表面は、平滑であることが望ましい。GaAs基板12の表面の面方位は、エピ成長しやすく、量産されている(100)面および(100)から、±20°以内にオフした基板が、品質の安定性の面からのぞましい。さらに、GaAs基板14の面方位の範囲が、(100)方向から(0−1−1)方向に15°オフ±5°であることがより好ましい。
GaAs基板12の転位密度は、化合物半導体層2の結晶性を良くするために低い方が望ましい。具体的には、例えば、10,000個cm−2以下、望ましくは、1,000個cm−2以下であることが好適である。
GaAs基板12は、n型であってもp型であっても良い。GaAs基板12のキャリア濃度は、所望の電気伝導度と素子構造から、適宜選択することができる。例えば、GaAs基板12がシリコンドープのn型である場合には、キャリア濃度が1×1017〜5×1018cm−3の範囲であることが好ましい。これに対して、GaAs基板12が亜鉛をドープしたp型の場合には、キャリア濃度2×1018〜5×1019cm−3の範囲であることが好ましい。
緩衝層(buffer)13は、GaAs基板12と発光部7の構成層との格子ミスマッチの緩和するために設けられている。このため、基板の品質やエピタキシャル成長条件を選択すれば、緩衝層13は、必ずしも必要ではない。また、緩衝層13の材質は、エピタキシャル成長させる基板と同じ材質とすることが好ましい。したがって、本実施形態では、緩衝層13には、GaAs基板12と同じくGaAsを用いることが好ましい。また、緩衝層13には、欠陥の伝搬を低減するためにGaAs基板12と異なる材質からなる多層膜を用いることもできる。緩衝層13の厚さは、0.1μm以上とすることが好ましく、0.2μm以上とすることがより好ましい。
コンタクト層14は、電極との接触抵抗を低下させるために設けられている。コンタクト層14の材質は、GaAsなどAlを含まないものが望ましく、更に、Asを含まないGaInPが最も望ましい。また、コンタクト層14のキャリア濃度の下限値は、電極との接触抵抗を低下させるために5×1017cm−3以上であることが好ましく、1×1018cm−3以上がより好ましい。キャリア濃度の上限値は、結晶性の低下が起こりやすくなる2×1019cm−3以下が望ましい。コンタクト層14の厚さは、0.02μm以上が好ましく、0.05μm以上が望ましい。
本実施形態では、分子線エピタキシャル法(MBE)や減圧有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)等の公知の成長方法を適用することができる。なかでも、量産性に優れるMOCVD法を適用することが望ましい。具体的には、化合物半導体層2のエピタキシャル成長に使用するGaAs基板12は、成長前に洗浄工程や熱処理等の前処理を実施して、表面の汚染や自然酸化膜を除去することが望ましい。
上記化合物半導体層2の各層をエピタキシャル成長する際、III族構成元素の原料としては、例えば、トリメチルアルミニウム((CHAl)、トリメチルガリウム((CHGa)及びトリメチルインジウム((CHIn)を用いることができる。また、Mgのドーピング原料としては、例えば、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(bis−(CMg)等を用いることができる。また、Siのドーピング原料としては、例えば、ジシラン(Si)等を用いることができる。また、V族構成元素の原料としては、ホスフィン(PH)、アルシン(AsH)等を用いることができる。また、各層の成長温度としては、電流拡散層8としてp型GaPを用いる場合は、720〜770℃を適用することができ、その他の各層では600〜700℃を適用することができる。さらに、各層のキャリア濃度及び層厚、温度条件は、適宜選択することができる。
このようにして製造した化合物半導体層2は、結晶欠陥が少ない良好な表面状態が得られる。また、化合物半導体層2は、素子構造に対応して研磨などの表面加工を施しても良い。
(透明基板の接合工程)
次に、化合物半導体層2と半導体基板3とを接合する。化合物半導体層2と半導体基板3との接合は、先ず、化合物半導体層2を構成する電流拡散層8の表面を研磨して、鏡面加工する。次に、この電流拡散層8の鏡面研磨した表面に貼付する半導体基板3を用意する。なお、この半導体基板3の表面は、電流拡散層8に接合させる以前に鏡面に研磨する。次に、一般の半導体材料貼付装置に、化合物半導体層2と半導体基板3とを搬入し、真空中で鏡面研磨した双方の表面に電子を衝突させて中性(ニュートラル)化したArビームを照射する。その後、真空を維持した貼付装置内で双方の表面を重ね合わせて荷重をかけることで、室温で接合することができる(図6参照)。
(n型及びp型電極、及び電極間高さ調整部の形成工程)
次に、n型オーミック電極4及びp型オーミック電極5、並びに電極間高さ調整部6を形成する。n型オーミック電極4及びp型オーミック電極5の形成は、先ず、半導体基板3と接合した化合物半導体層2から、GaAs基板12及びGaAs緩衝層13をアンモニア系エッチャントによって選択的に除去する。次に、露出したコンタクト層14の表面にn型オーミック電極4を形成する。具体的には、例えば、一般的なフォトリソグラフィー手段を利用してパターニングを行って、AuGe、Ni合金/Auを任意の厚さとなるように真空蒸着法により積層した後、n型オーミック電極4の形状を形成する。
次に、コンタクト層14、上部クラッド層11、発光層10、下部クラッド層9を選択的に除去して電流拡散層8の表面を露出させるとともに、化合物半導体層2の一部を残存させて電極間高さ調整部6を形成する。
ここで、電極間高さ調整部6の形成は、化合物半導体層2の主面の結晶方位を(100)±20°以内とし、これを例えば、酸、アルカリ等の化学的エッチング法を用いることにより、結晶方位を反映した所望の傾斜側面6aの形状の電極間高さ調整部6を形成することができる。
また、電極間高さ調整部6の形成には、レジストの形状、エッチングレート差を利用したドライエッチング法を用いても良い。プロセス条件により、傾斜角度を選択できるドライエッチング法が望ましい。
次に、この露出した電流拡散層8の上面8aにp型オーミック電極5を形成する。具体的には、例えば、一般的なフォトリソグラフィー手段を利用してパターニングを行って、AuBe/Auを任意の厚さとなるように真空蒸着法により積層した後、p型オーミック電極5の形状を形成する。その後、例えば400〜500℃、5〜20分間の条件で熱処理を行って合金化することにより、低抵抗のn型オーミック電極4及びp型オーミック電極5を形成することができる。この時、半導体と電極界面に合金層が形成され、良好なオーミック電極が得られる。
(半導体基板の加工工程)
次に、半導体基板3の形状を加工する。半導体基板3の加工は、先ず、化合物半導体層2との接合面と反対側の表面にV字状の溝入れを行う。この際、V字状の溝の光取り出し面3c側の内側面が発光面に平行な面とのなす角度αを有する傾斜面3bとなる。次に、化合物半導体層2側から所定の間隔でダイシングを行ってチップ化する。なお、チップ化の際のダイシングによって半導体基板3の垂直面3aが形成される。
傾斜面3bの形成方法は、特に限定されるものではなく、ウェットエッチング、ドライエッチング、スクライブ法、レーザー加工などの従来からの方法を組み合わせて用いることができるが、形状の制御性及び生産性の高いダイシング法を適用することが最も好ましい。ダイシング法を適用することにより、製造歩留まりを向上することができる。
また、垂直面3aの形成方法は、特に限定されるものではないが、加工性に優れるダイシング法で形成するのが好ましい。
最後に、ダイシングによる破砕層及び汚れを必要に応じて、例えばGaP基板の場合は、硫酸・過酸化水素混合液等でエッチング除去する。このようにして発光ダイオード1を製造する。
<発光ダイオードランプの製造方法>
次に、上記発光ダイオード1を用いた発光ダイオードランプ41の製造方法、すなわち、発光ダイオード1の実装方法について説明する。
図1及び図2に示すように、マウント基板42の表面に所定の数量の発光ダイオード1を実装する。発光ダイオード1の実装は、先ず、金バンプ45,46が設けられたマウント基板42と、半導体基板3側を上向きにし、化合物半導体層2側を下向き(フェイスダウン)にした発光ダイオード1との位置合せを行い、マウント基板42の表面の所定の位置に発光ダイオード1を配置する。次に、マウント基板42に設けた金バンプ45,46により、発光ダイオード1をマウント基板42の表面にダイボンドする。このとき、発光ダイオード1のn型オーミック電極4とマウント基板42のn電極端子43とが金バンプ45により接続されると同時に、p型オーミック電極5とマウント基板42のp電極端子44とが金バンプ46により接続される。最後に、マウント基板42の発光ダイオード1が実装された表面を、一般的なシリコン樹脂(一般的なエポキシ樹脂等でも良い)等の封止剤47によって封止する。このようにして、発光ダイオード1を用いた発光ダイオードランプ41を製造する。
以上説明したように、本実施形態のフリップチップ型発光ダイオード1によれば、p型オーミック電極(第2の電極)5が、化合物半導体層2の一部が除去されて露出するp型GaPからなる電流拡散層(第2導電型の半導体層)8と、電極間高さ調整部6の側面6a及び上面6bと、に連続して形成され、n型及びp型オーミック電極4,5の高さが、略同一とされているフリップチップ型発光ダイオード1において、電極間高さ調整部6の側面6aがテーパー形状の傾斜面とされている。このように、電極間高さ調整部6が、側面6aの傾斜を緩和した形状とされているため、燐化アルミニウム・ガリウム・インジウム混晶(AlGaInP)層からなる化合物半導体層の厚みが5μm程度であっても、n型オーミック電極4とp型オーミック電極5との高低差(すなわち、電極間高さ調整部6の高さ)に起因するp型オーミック電極5の断線不良を低減することができる。したがって、フリップチップ型発光ダイオードの電極1の断線を抑制して、歩留まり及び接続信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態のフリップチップ型発光ダイオード1の製造方法によれば、レジストの形状、エッチングレート差を利用してドライエッチング法または、半導体層の結晶方位を利用した化学的エッチング法により、電極間高さ調整部6を形成するため、側面6aの傾斜が緩和された電極間高さ調整部6を形成することができる。
なお、本発明を適用したフリップチップ型発光ダイオードは、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。なお、以下の説明では、上記発光ダイオード1と同等の部位については説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
上記電極間高さ調整部6は、例えば、図7(a)に示すように、平面視で化合物半導体層2の残存部分が四角形となるように一部を除去するとともに、図7(b)に示すように、断面視で側面26aがテーパー状の電極間高さ調整部26であっても良い。
また、上記電極間高さ調整部6は、例えば、図8(a)に示すように、平面視で化合物半導体層2の残存部分を4隅のいずれか一つの隅になるように設けるとともに、図8(b)に示すように、断面視で側面36aがテーパー状の電極間高さ調整部36であってもよい。
さらに、上記電極間高さ調整部6は、例えば、図9(a)に示すように、平面視で化合物半導体層2の残存部分を4隅のいずれか一つの隅になるように設けるとともに、図9(b)に示すように、断面視で電極間高さ調整部46の幅が、底面46cから上面46bに向かって不連続に縮小する構成としても良い。換言すると、電極間高さ調整部46の断面形状が、半導体基板3の表面に対する垂直方向において、底面46cから上面46bに向かって側面46aが段階的に縮小する階段形状としても良い。
このような構成とすることにより、n型オーミック電極44が設けられる化合物半導体層2の上面2aと、化合物半導体層2の一部が除去されて露出する電流拡散層8の表面との段差にp型オーミック電極45を連続的に形成する際に、側面46aにおける電極の断線を抑制することができる。したがって、歩留まりや接続信頼性を向上させることができる。
さらに、上記電極間高さ調整部6は、例えば、図10(a)に示すように、平面視で化合物半導体層2の残存部分を基板の中央部分になるように設けるとともに、図10(b)に示すように、断面視で電極間高さ調整部56の幅が、底面56cから上面56bに向かって不連続に縮小する構成としても良い。
また、上記線状電極4aは、例えば、図7(a)に示すように、円状電極24aとすることができる。この円状電極24aを化合物半導体層2のn型半導体層上に均等に配置することにより、発光効率を高めることができる。
また、上記線状電極5aは、図8(a)に示すように、露出された電流拡散層8の上面の2辺に沿って引き伸ばした線状電極35aとすることができる。このような構成とすることにより、p型オーミック電極3の側面35aが断線しにくくすると共に、発光ダイオード31の発光効率を高めることができる。
以下、本発明の効果を、実施例を用いて具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、本発明に係る発光ダイオードを作製した例を具体的に説明する。また、本実施例で作製した発光ダイオードは、AlGaInP発光部を有する赤色発光ダイオードである。なお、本実施例1では、GaAs基板上に設けたエピタキシャル積層構造体(化合物半導体層)とGaP基板(半導体基板)とを接合させて発光ダイオードを作製する場合を例にして、本発明を具体的に説明する。
実施例1の発光ダイオードは、先ず、Siをドープしたn型の(100)面から15°傾けた面を有するGaAs単結晶からなる半導体基板上に順次、積層した半導体層を備えたエピタキシャルウェーハを使用して作製した。積層した半導体層とは、Siをドープしたn型のGaAsからなる緩衝層、Siをドープしたn型の(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなるコンタクト層、Siをドープしたn型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pからなる上部クラッド層、アンドープの(Al0.2Ga0.80.5In0.5P/Al0.7Ga0.30.5In0.5Pの20対からなる発光層、およびMgをドープしたp型の(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pからなる下部クラッド層および薄膜(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなる中間層、Mgドープしたp型GaP層である。
本実施例では、上記の半導体層の各層は、トリメチルアルミニウム((CHAl)、トリメチルガリウム((CHGa)およびトリメチルインジウム((CHIn)をIII族構成元素の原料に用いた減圧有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)によりGaAs基板上に積層して、エピタキシャルウェーハを形成した。Mgのドーピング原料にはビスシクロペンタジエチルマグネシウム(bis−(CMg)を使用した。Siのドーピング原料にはジシラン(Si)を使用した。また、V族構成元素の原料としては、ホスフィン(PH)またはアルシン(AsH)を用いた。GaP層は750℃で成長させ、その他の半導体層は730℃で成長させた。
GaAs緩衝層のキャリア濃度は約2×1018cm−3、また、層厚は約0.2μmとした。コンタクト層は、(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pから構成し、キャリア濃度は約2×1018cm−3、層厚は、約1.5μmとした。上部クラッド層のキャリア濃度は約8×1017cm−3、また、層厚は約1μmとした。発光層は、アンドープの0.8μmとした。下部クラッド層のキャリア濃度は約2×1017cm−3とし、また、層厚は1μmとした。p型GaP層のキャリア濃度は約3×1018cm−3とし、層厚は9μmとした。
次に、p型GaP層(電流拡散層)は、表面から約1μmの深さに至る領域を研磨し、鏡面加工した。
この鏡面加工によって、p型GaP層の表面の粗さを0.18nmとした。一方、上記のp型GaP層の鏡面研磨した表面に貼付するn型GaPからなる半導体基板を用意した。この貼付用の半導体基板には、キャリア濃度が約2×1017cm−3となる様にSiを添加し、面方位を(111)とした単結晶を用いた。また、半導体基板の直径は50ミリメートル(mm)で、厚さは250μmであった。この半導体基板の表面は、p型GaP層に接合させる以前に鏡面に研磨し、平方平均平方根値(rms)にして0.12nmに仕上げておいた。
次に、一般の半導体材料貼付装置に、上記の半導体基板及びエピタキシャルウェーハを搬入し、3×10−5Paとなるまで装置内を真空に排気した。
次に、半導体基板、及び電流拡散層の双方の表面に、電子を衝突させて中性(ニュートラル)化したArビームを3分間に亘り照射した。その後、真空に維持した貼付装置内で、電流拡散基板及びp型GaP層の表面を重ね合わせ、各々の表面での圧力が50g/cmとなる様に荷重を掛け、双方を室温で接合した。
次に、上記接合ウェーハから、GaAs基板およびGaAs緩衝層をアンモニア系エッチャントにより選択的に除去した。次に、コンタクト層の表面に第1の電極として、AuGe、Ni合金を厚さが0.5μm、Ptを0.2μm、Auを1μmとなるように真空蒸着法によりn形オーミック電極を形成した。その後、一般的なフォトリソグラフィー手段を利用してパターニングを施し、n型オーミック電極の形状を形成した。
次に、第2の電極としてp型オーミック電極を形成する領域のエピ層を選択的に除去し、p型GaPからなる電流拡散層を露出させるとともに、エピ層の一部を残存させて、電極間高さ調整部を形成した。具体的には、フォトレジストの形成条件を調整し、断面が台形上にした上で、半導体とレジストのドライエッチングの選択比を制御した。上記ドライエッチングではレジストもエッチングしながら半導体をエッチングする。ここで、レジストの断面形状が台形状であるため、周辺からレジストのエッチングが始まり、徐々に中央部に向かう過程で半導体もエッチングされる。これにより、側面がテーパー形状の電極間高さ調整部を形成した。
傾斜面の角度は、約60度であった。エッチング深さは、5μmで、GaP層の一部までエッチングした。
なお、(100)面のメサ方向を利用した傾斜を形成場合、結晶方位により、エッチング速度が異なる為、自然に形状が制御される。
次に、露出したp型GaPからなる電流拡散層の表面に、AuBeを0.2μm、Auを1μmとなるように真空蒸着法でp形オーミック電極を形成した。さらにフォトリソ法で、エピ層の一部を残存させて形成した電極間高さ調整部の周縁部のp型GaP電流拡散層上に円環状の線状電極とした。その後、450℃で10分間熱処理を行って合金化し、低抵抗のp型およびn型オーミック電極を形成した。
次に、p型及びn型オーミック電極の接続用のパッド電極を、Auを0.2μm、Ptを0.2μm、Auを1.5μmとなるように積層して形成した。
次に、ダイシングソーを用いて、半導体基板の裏面の領域を傾斜面の角度αが70°となると共に垂直面の厚さが80μmとなるようにV字状の溝入れを行った。次に、化合物半導体層側からダイシングソーを用い350μm間隔で切断し、チップ化した。ダイシングによる破砕層および汚れを硫酸・過酸化水素混合液でエッチング除去して、実施例1の発光ダイオードを作製した。
上記の様にして作製した実施例1の発光ダイオードチップを、マウント基板上にフェイスダウンで実装した発光ダイオードランプを500個実装した。この発光ダイオードランプは、マウントは、共晶ダイボンダーで、加熱接続され支持(マウント)し、発光ダイオードのn型オーミック電極とマウント基板の表面に設けたn電極端子とを金バンプで接続し、p型オーミック電極とp電極端子とを金バンプで接続した後、一般的なエポキシ樹脂で封止して作製した。
なお、発光ダイオードランプを500個実装した際に発光ダイオードの実装不良は、なかった。
(比較例1)
電極間高さ調整部の側面を垂直面とした以外は、実施例1と同様にして発光ダイオードを作製した。そして、作製した比較例1の発光ダイオードチップを、マウント基板上にフェイスダウンで実装した発光ダイオードランプを500個実装した結果、発光ダイオードの実装不良は、断線不良が4個であった。
本発明の発光ダイオードは、高輝度ディスプレイ、車載および照明用として利用できる。
1・・・発光ダイオード(フリップチップ型発光ダイオード)
2・・・化合物半導体層
2a・・・上面
3・・・半導体基板
3a・・・垂直面
3b・・・傾斜面
3c・・・底面(光取り出し面)
4・・・n型オーミック電極(第1の電極)
5・・・p型オーミック電極(第2の電極)
6・・・電極間高さ調整部
6a・・・側面(傾斜側面)
7・・・発光部
8・・・電流拡散層
8a・・・上面
9・・・下部クラッド層
10・・・発光層
11・・・上部クラッド層
11a・・・上面
12・・・GaAs基板
13・・・緩衝層
14・・・コンタクト層
41・・・発光ダイオードランプ
42・・・マウント基板
43・・・n電極端子
44・・・p電極端子
45,46・・・金バンプ
47・・・封止樹脂

Claims (8)

  1. 発光部からの発光に対して透明な基板と、
    前記基板と接合され、AlGaInP又はAlGaAsからなるpn接合構造の発光部を有する厚さが3μm以上の化合物半導体層と、
    前記化合物半導体層の表面側の第1導電型の半導体層とオーミック接触して設けられる第1の電極と、
    前記化合物半導体層の一部が除去されて露出する第2導電型の半導体層とオーミック接触して設けられる第2の電極と、
    前記化合物半導体層の一部が除去されて露出する第2導電型の半導体層の表面の一部に設けられる電極間高さ調整部と、を備え、
    前記第2の電極が、前記化合物半導体層の一部が除去されて露出する第2導電型の半導体層と、前記電極間高さ調整部の側面及び上面と、に連続して形成され、前記第1の電極の高さと前記第2の電極の高さとが、略同一とされているフリップチップ型発光ダイオードであって、
    前記第2の電極は、露出した第2導電型の半導体層の表面上に形成されたオーミック電極である線状電極と、前記線状電極と前記電極間高さ調整部を覆うパッド電極とからなり、
    前記線状電極は、前記電極間高さ調整部を取り囲むように形成されており、
    前記電極間高さ調整部の側面が、傾斜面とされていることを特徴とするフリップチップ型発光ダイオード。
  2. 前記電極間高さ調整部が、前記化合物半導体層の一部が除去される際に残存した当該化合物半導体層の一部であることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
  3. 前記電極間高さ調整部の、前記基板の表面に対する垂直方向の断面形状が、底面の幅よりも上面の幅が狭いテーパー形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
  4. 前記電極間高さ調整部の、前記基板の表面に対する垂直方向の断面形状が、底面から上面に向かって側面が段階的に不連続で縮小する形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
  5. 前記基板が、GaP基板であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
  6. 前記基板の前記化合物半導体層との接合面と反対側の面の面積が、前記発光部の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
  7. 前記化合物半導体層の主面の結晶方位が、(100)±20°以内であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のフリップチップ型発光ダイオード。
  8. 成長基板上に化合物半導体層を積層して形成する第1工程と、
    前記化合物半導体層と半導体基板とを接合し、前記成長基板を除去する第2工程と、
    前記化合物半導体層の一部をエッチングにより除去し、第2導電型の半導体層を露出させるとともに、当該化合物半導体層の一部を残存させて電極間高さ調整部を形成する第3工程と、
    蒸着又はスパッタ法により金属膜を成膜し、熱処理により合金化して第1及び第2の電極を形成する第4工程と、を備えたフリップチップ型発光ダイオードの製造方法であって、
    前記第3の工程において、レジストの形状、エッチングレート差を利用してドライエッチング法または、半導体層の結晶方位を利用した化学的エッチング法により、前記電極間高さ調整部を形成し、
    前記第2の電極は、露出した第2導電型の半導体層の表面上に前記電極間高さ調整部を取り囲むように線状電極を形成した後、前記線状電極と前記電極間高さ調整部を覆うようにパッド電極を形成することによって作成されることを特徴とするフリップチップ型発光ダイオードの製造方法。
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