JP2012134521A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】CMOSプロセスで、ダイナミック型半導体記憶装置を形成し、ロジックとの混載に適したダイナミック型半導体記憶装置を実現する。
【解決手段】メモリセル(MC)のワード線(WL)を形成する導電線(3)とメモリセルセルプレート電極(CP)を形成する導電線(5)とを、異なる配線層に形成する。対をなすビット線に並行してメモリセルを接続し、2つのメモリセルで1ビットのデータを記憶する。
【選択図】図50

Description

この発明は、半導体記憶装置に関し、特に、データをキャパシタに記憶するメモリセルを有する半導体記憶装置に関する。
データ処理分野などにおいて、高速かつ低消費電力でデータを処理するために、プロセッサなどのロジックとメモリ装置とを同一の半導体チップに集積化したシステムLSI(大規模集積回路)と呼ばれる回路装置が広く用いられている。このシステムLSIにおいては、ロジックとメモリ装置とがチップ上配線で相互接続されるため、以下の利点が得られる:(1)信号配線の負荷が、ボード上配線に比べて小さく、高速でデータ/信号を伝達することができる、(2)ピン端子数の制約を受けないため、データビットの数を多くすることができ、データ転送のバンド幅を広くすることができる、(3)ボード上に個別素子を配置する構成に比べて、半導体チップ上に各構成要素が集積化されるため、システム規模を低減でき、小型軽量のシステムを実現することができる、および(4)半導体チップ上に形成される構成要素として、ライブラリ化されたマクロを配置することができ、設計効率が改善される。
上述のような理由などから、システムLSIが、各分野においても広く用いられてきており、集積化されるメモリ装置として、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)、SRAM(スタティック・ランダム・アクセス・メモリ)およびフラッシュEEPROM(書込/読出専用メモリ)などのメモリが使用されている。また、ロジックとしても、制御および処理を行なうプロセッサ、A/D変換回路等のアナログ処理回路および専用の論理処理を行なう論理回路などが用いられている。
このシステムLSIにおいてプロセッサとメモリ装置とを集積化する場合、製造工程数を低減してコストを低減するために、できるだけ同一の製造工程でこれらのロジックとメモリ装置とを形成する必要がある。DRAMは、データをキャパシタに電荷の形態で記憶しており、このキャパシタは、半導体基板領域上部に、セルプレート電極およびストレージノード電極と呼ばれる電極を有している。このキャパシタ構造は、小占有面積で容量値を大きくするため、中空円筒形などの複雑な形状を有している。したがって、DRAMとロジックを同一の製造プロセスで形成するDRAM−ロジック混載プロセスにおいて、ロジックのトランジスタおよびDRAMのトランジスタを同一製造プロセスで形成しても、このDRAMのキャパシタを形成するための製造ステップ、およびこのDRAMのキャパシタの立体構造に起因するDRAMとロジックとの間またはDRAMメモリアレイと周辺部との段差を低減するための平坦化プロセスが必要となり、製造工程数が大幅に増大し、チップコストが増大するという問題が生じる。
一方、SRAMは、メモリセルが、4個のトランジスタと2個の負荷素子で構成される。通常、これらの負荷素子は、MOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)で形成され、キャパシタなどは用いられていないため、SRAMは、完全なCMOSロジックプロセスで形成することができる。すなわち、SRAMとロジックとは、同一製造プロセスで形成することができる。SRAMは、従来、その高速性などの理由から、プロセッサに対するキャッシュメモリおよびレジスタファイルメモリ等として用いられている。
また、SRAMは、メモリセルが、フリップフロップ回路であり、電源電圧が供給されている限り、データは保持されるため、DRAMと異なり、データを保持するためのリフレッシュが不要である。したがって、携帯情報端末等においては、システム構成を簡略化するために、このSRAMは、DRAMに不可欠なリフレッシュにかかわる複雑なメモリコントロールが不要であり、DRAMに比べて制御が簡略化されるため、メインメモリとして広く用いられている。
しかしながら、携帯情報端末においても、最近の高機能化に伴って、音声データおよび画像データなどの大量のデータを取扱う必要があり、大記憶容量のメモリが必要とされている。
DRAMでは、微細加工プロセスの進展とともに、メモリサイズのシュリンク(微細化)が進み、たとえば0.18μmDRAMプロセスでは、0.3平方μmのセルサイズが実現されている。一方、SRAMにおいては、フルCMOSメモリセルは、2個のPチャネルMOSトランジスタと4個のNチャネルMOSトランジスタと合計6個のMOSトランジスタで構成されている。したがって、微細化プロセスが進んでも、メモリセルにおけるPチャネルMOSトランジスタを形成するためのNウェルとNチャネルMOSトランジスタを形成するPウェルとを分離する必要があり、このウェル間分離距離の制約等により、SRAMにおいては、DRAMほどは、メモリサイズのシュリンクは進んでいない。たとえば、0.18μmCMOSロジックプロセスでのSRAMのメモリサイズは、7平方μm程度と、DRAMのメモリサイズの20倍以上である。したがって、SRAMを、大記憶容量のメインメモリとして利用する場合、チップサイズが大幅に上昇するため、4Mビット以上の記憶容量のSRAMを、限られたチップ面積のシステムLSI内においてロジックと混載するのは極めて困難となる。
それゆえ、この発明の目的は、製造工程数を大幅に増加させることなく、小占有面積でかつ大記憶容量を実現することのできる半導体記憶装置を提供することである。
この発明の他の目的は、小占有面積のアレイ構造を有する、CMOSプロセスに近いプロセスで製造することのできる半導体記憶装置を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、CMOS製造プロセスに適した小占有面積のメモリセル構造を有する半導体記憶装置を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、DRAMセルをベースにした小占有面積のメモリセル構造を有する半導体記憶装置を提供することである。
この発明の第1の観点に係る半導体記憶装置は、行列状に配列される複数のメモリセルを含む。これら複数のメモリセルの各々は、基準電圧を受けるセルプレート電極と、記憶情報に応じた電荷を蓄積するストレージ電極を有するキャパシタを含む。
この発明の第1の観点に係る半導体記憶装置は、さらに、メモリセルの行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリセルが接続される複数のワード線を含む。これら複数のワード線の各々は、セルプレート電極の配線層と異なる下層の配線層に形成される配線を含む。
この発明の第1の観点に係る半導体記憶装置は、さらに、メモリセルの列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリセルが接続される複数のビット線を含む。これらビット線はワード線およびセルプレート電極よりも上層に形成される。メモリセルは、列方向に整列する2個のメモリセルがコンタクトを共有し、かつ行方向において隣接するメモリセルが同時に対応のビット線に結合され、隣接するビット線の対に結合されるメモリセルが1ビットのデータを記憶する単位を構成する。
好ましくは、セルプレート電極は、2行に整列して配置されるメモリセルに対応して行方向に延在して配置される。隣接セルプレート線の間には2行に対応して配置されるワード線が配置される。
また、これに代えて、好ましくは、セルプレート電極は、メモリセル行に対応して個別に配置される。
この発明の第2の観点に係る半導体記憶装置は、行列状に配列される複数のメモリセルを含む。これら複数のメモリセルの各々は、基準電圧を受けるセルプレート電極と、記憶情報に応じた電荷を蓄積するストレージ電極を有するキャパシタを含む。
この発明の第2の観点に係る半導体記憶装置は、さらに、複数のメモリセルの行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリセルが接続される複数のワード線を含む。これら複数のワード線の各々は、セルプレート電極の配線層と異なる下層の第1の配線層に形成される配線を含む。セルプレート電極は、この第1の配線層の上層の第2の配線層に形成される配線を含む。
この発明の第2の観点に係る半導体記憶装置は、さらに、メモリセルの列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリセルが接続される複数のビット線を含む。これらのビット線の各々はワード線およびセルプレート電極よりも上層に形成される。メモリセルは、列方向において2つのメモリセルを単位として1列ずれて配置され、間に1つの別の対のビット線を挟んだビット線が対を構成し、対をなすビット線対に同時にメモリセルが結合され、この対をなすメモリセルが1ビットのデータを記憶する。
好ましくは、第1の配線層は、下層の半導体基板領域へのトランジスタのしきい値電圧調整のために注入される不純物を含むデュアルポリシリコンゲートプロセスで形成されるポリシリコン配線層であり、第2の配線層は、下層の半導体基板表面への不純物領域への注入される不純物と独立に注入される不純物を有する不純物注入ポリシリコン配線層で形成される。
好ましくは、セルプレート電極は、メモリセルが配置される領域にわたってメッシュ状に配置される。
また、好ましくは、セルプレート電極は、メモリセルが配置される領域内に設けられる、選択ワード線を高速で選択状態へ駆動するための領域においてコンタクト孔が形成される。
好ましくは、ワード線およびセルプレート電極は、側壁にサイドウォール絶縁膜を有する。このサイドウォール絶縁膜は、キャパシタのストレージノードに接続する不純物領域を覆う。
メモリセルとして、DRAMセルを利用することにより、小占有面積のメモリセルを実現することができ、たとえ1ビットのデータを2個のDRAMセルにより記憶する構成であっても、1ビット情報を記憶するメモリセル単位の面積は、SRAMに比べて十分小さく、小占有面積で大記憶容量のロジックとの混載に適した半導体記憶装置を実現することができる。
ワード線とセルプレート電極とを別々の配線層で形成することにより、セルプレート電極と対応のストレージノード電極との対向面積を大きくすることができ、応じてメモリセルの容量値を大きくでき、メモリセルの微細化に対しても十分な容量値を確保することができる。
この発明の実施の形態1に従うメモリセルアレイのレイアウトを示す図である。 図1に示すメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態1におけるメモリセルとセンスアンプとビット線との接続を示す図である。 (A)は、この発明の実施の形態1に従うメモリセルの電荷保持特性を示す図であり、(B)は、図4(A)に示す電荷保持特性の示すメモリセルの電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるセルプレート電極の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態1におけるセルプレート電極の全体の発生を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態2におけるメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。 この発明の実施の形態1および2におけるメモリセルサイズとメモリセルキャパシタサイズを示す図である。 この発明の実施の形態3に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。 図9に示すメモリセルのレイアウトの電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態3に従う半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。 図11に示す中央制御ブロックの構成を概略的に示す図である。 図12に示すラッチ回路の構成の一例を示す図である。 図12に示すロウローカル制御回路の構成の一例を示す図である。 図11に示すメモリブロック内の構成を概略的に示す図である。 図12に示すロウローカル制御回路のセンスアンプ帯指定信号発生部の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3におけるメモリセルとセンスアンプとの対応関係を示す図である。 図17に示すセンスアンプ帯におけるセンスアンプとビット線との接続を示す図である。 この発明の実施の形態3の変更例のセンスアンプとメモリセルとの接続の対応関係を概略的に示す図である。 図19における配置におけるセンスアンプとビット線との接続を概略的に示す図である。 図12に示すロウローカル制御回路のセンスアンプ制御部の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3における半導体記憶装置のメモリブロックおよびロウローカル制御回路の構成をより具体的に示す図である。 この発明の実施の形態3の変更例2の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態4に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。 図24に示すレイアウトのメモリセルの電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態4におけるセンスアンプ帯の配置を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態5に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。 図27に示すメモリセルの電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態5における半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態5におけるメインワード線とサブワード線との接続を概略的に示す図である。 (A)は、この発明の実施の形態6に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示し、(B)は、図31(A)に示すレイアウトの電気的等価回路を示す図である。 図31(A)および(B)に示すメモリセルのストレージノードおよびセルプレートノードの電圧の経時変化を示す図である。 この発明の実施の形態7に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。 図33に示すレイアウトの電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態8に従うメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。 図35に示すメモリセルのデータ読出時の信号波形を示す図である。 この発明の実施の形態9に従う半導体記憶装置のアレイ部の構成を概略的に示す図である。 図37に示す線37A−37Bに沿った断面構造を概略的に示す図である。 サブワード線とセルプレート電極の間隔と反転層形成領域の関係を概略的に示す図である。 図39に示す構成におけるビット線読出電圧を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態9に従う半導体記憶装置の動作を示す信号波形図である。 この発明の実施の形態9に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。 図42に示すセルプレートドライバの構成の一例を示す図である。 図42および43に示すメインセルプレート線を駆動する回路の構成の一例を概略的に示す図である。 メインセルプレート駆動部の変更例を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態9に従う半導体記憶装置のサブワードドライバ帯の構成を概略的に示す図である。 セルプレートドライバの変更例を示す図である。 この発明の実施の形態10に従う半導体記憶装置のメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。 図48に示す線48A−48Aに沿った断面構造を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態10の変更例1のレイアウトを概略的に示す図である。 この発明の実施の形態10の変更例2に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。 この発明の実施の形態11に従う半導体記憶装置のアレイ部の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態11に従うセルプレート電極の配置を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態12に従う半導体記憶装置のアレイ部のレイアウトを概略的に示す図である。 この発明の実施の形態13に従うメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態14に従うメモリセルアレイの構造を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態14に従う半導体記憶装置の動作を示す信号波形図である。 この発明の実施に携帯14に従うメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態14におけるセルプレート電極駆動部の構成を概略的に示す図である。 図59に示すセルプレート電極ドライバの動作を示す信号波形図である。 この発明の実施の形態14の変更例を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態15に従うメモリセルのレイアウトを概略的に示す図である。 図62の線62A−62Aに沿った断面構造を概略的に示す図である。 図62の線62B−62Bに沿った断面構造を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態15の変更例のレイアウトを概略的に示す図である。 図65の線65A−65Aに沿った断面構造を概略的に示す図である。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う半導体記憶装置のアレイ部の構成を概略的に示す図である。図1においては、4行2列に配列されるメモリセルのレイアウトを代表的に示す。図1において、行方向に延在してワード線WL0−WL3が配設され、またこれらのワード線と平行に、ワード線WL0−WL3と同一配線層に、セルプレート電極線CP0−CP2が形成される。したがって、このセルプレート電極線CP0−CP2は、メモリセルアレイ内においては、2本のワード線ごとに、行方向に延在して配置され、列方向において隣接するセルプレート電極線が、その間のワード線WLにより互いに分離される。
ワード線WL0-WL3は、それぞれメモリセル行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリセルが接続される。
セルプレート電極線それぞれに、一定の基準電圧(セルプレート電圧)が印加される。
列方向において、メモリセルを形成するための活性領域ARが、所定の間隔で、整列して配置される。1つの活性領域ARにおいて、2つのメモリセルが形成される。この活性領域ARは、2本の隣接して配置されるワード線と交差しかつその一部が、セルプレート電極と平面図において重なるように配置される。
列方向に沿って活性領域ARと整列して、ビット線BL0,/BL0,BL1,および/BL1が配設される。
隣接ワード線(WL0およびWL1またはWL2およびWL3)の間に、活性領域をビット線に接続するためのコンタクトCNTが設けられる。図1において、コンタクトCNT0により、メモリセルMC0の活性領域がビット線BL0に接続され、コンタクトCNT1により、メモリセルMC1を構成する活性領域が、ビット線/BL0に接続される。
これらのメモリセルMC(MC0,MC1)は、後に、その構成は詳細に説明するが、DRAMセルの構成を有している。メモリセルMC0およびMC1により、1ビットのデータを記憶する。以下、この、1ビットのデータを記憶するメモリセルの組を、ツインセルユニットMUと称す。
このメモリセルの行方向についてのピッチ(配置間隔)Lpに、2本のビット線を配設する。ここで、メモリセルピッチは、行方向において隣接するメモリセルを構成する活性領域間の中心線の距離を示す。
この図1に示すメモリセルの配置において、各行および各列に、活性領域ARが配置されており、各行および列の交差部対応してメモリセルが配置される。このメモリセルの配置は、「最密充填セル配置」であり、通常、雑音耐性に弱いオープンビット線構成において用いられている。しかしながら、この図1に示すように、メモリセルピッチLpの間に、2本のビット線を配置することにより、「最密充填セル配置」において、雑音に強い「折返しビット線構成」を採用することができる。すなわち、1本のワード線を間に挟んで隣接する2本のワード線、たとえば、ワード線WL0およびWL2を同時に選択することにより、ビット線BL0および/BL0に、相補データが読出され、これを差動増幅することにより、ツインセルユニットMUの記憶データを読出すことができる。
図2は、図1に示すメモリセルの配置におけるメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。図2において、メモリセルMCは、半導体基板領域1表面に間をおいて形成される不純物領域2aおよび2bと、不純物領域2aおよび2bの間の領域の表面上に、図示しないゲート絶縁膜を介して形成される導電層3と、不純物領域2bに電気的に結合されるストレージノード領域4と、このストレージノード領域4と対向して配置される導電層5と、不純物領域2aに電気的に接続される導電層6を含む。
導電層3が、ワード線WLを構成し、導電層5が、セルプレート電極線CPを構成し、導電層6が、ビット線BLを構成する。このセルプレート電極を構成する導電層5は、素子分離領域8を介して隣接メモリセルのストレージノード電極領域と対向して配置される。このストレージノード領域4は、単に半導体基板領域1の表面に形成される反転層であってもよく、また不純物注入された不純物領域であり、その表面に反転層が形成されてもよい。
素子分離領域8において形成される素子分離膜は,できるだけDRAM部における段差を小さくするために、例えばCMP(ケミカル・メカニカル・ポリッシング)プロセスにより表面が平坦化され、その表面は、基板領域表面とほぼ同じ高さにされる。
導電層3および5は、不純物が導入された多結晶シリコン(ドープトポリシリコン)またはタングステンシリサイド(WSix)およびコバルトシリサイド(CoSix)などのポリサイドまたはサリサイド(セルフアラインドシリサイド)などの、シリコンを含む材料を用いて、同一の配線層に形成される。これらの導電層3および5は、CMOSロジックプロセスにおけるトランジスタ(ロジックのトランジスタおよび記憶装置の周辺トランジスタ)のゲート電極と同一配線層に形成される。ここで、同一配線層に形成されるとは、同一の製造プロセスステップで製造される事を示す。
導電層3および5のそれぞれの直下には、ゲート絶縁膜およびキャパシタ絶縁膜が形成される。これらのゲート絶縁膜およびキャパシタ絶縁膜は、同一製造プロセスで形成される同一の絶縁膜であってもよい。また、デュアルゲート酸化膜プロセスにより、これらのゲート絶縁膜およびキャパシタ絶縁膜を、膜厚の異なる酸化膜として形成することもできる。ここで、「デュアルゲート酸化膜プロセス」は、2種類の膜厚の酸化膜(絶縁膜)を、酸化膜の選択的エッチングにより形成するプロセスである。
ビット線BLを構成する導電層6は、第1メタル配線層などにより形成され、セルプレート電極線CPの上層に形成され、いわゆるCUB(キャパシタ・アンダー・ビット線)構造が実現される。
メモリセルのキャパシタは、ストレージノード電極が、半導体基板領域1の表面のたとえば拡散層、または半導体基板領域表面に形成される反転層で構成されるストレージノード電極層により形成され、かつセルプレート電極がワード線と並行に延在する、プレーナ型キャパシタ構造を有している。したがって、このセルプレート電極線およびワード線を同一配線層で同一製造プロセスステップで形成するため、セルプレート電極およびストレージノード電極のための配線層を新たに追加する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。
また、プレーナ型キャパシタ構造のため、メモリアレイ部と周辺回路部の間の段差は生じず、この段差緩和のためのCMP(ケミカル・メカニカル・ポリシング)などによる平坦化プロセスを導入する必要がない。したがって、実質的にCMOSロジックプロセスで、メモリアレイを形成することができ、ロジックのトランジスタと同一製造工程で、メモリセルアレイを形成することができる。
メモリセル行の選択時には、たとえば行選択を指示するロウアクティブコマンドが与えられたとき、行アドレスの最下位から2番目のビット(RA<1>)を縮退することにより、図1において、間に(サブ)ワード線を1本挟んだ(サブ)ワード線対を同時に選択する。たとえば、ワード線WL0およびWL2が同時に選択されると、メモリセルMC0およびMC1が、それぞれビット線BL0および/BL0に接続される。
図示しないセンスアンプ回路が、各ビット線対に対応して配置されており、各センスアンプが対応のビット線対の電圧を差動増幅する。したがって、メモリセルMC0およびMC1に、相補データ、すなわち一方にHレベルデータおよび他方のメモリセルにLレベルデータを記憶し、ツインセルユニットMUに1ビットの情報を記憶する。
図3は、ツインセルユニットの電気的等価回路を示す図である。図3において、ツインセルユニットTMUは、2つのメモリセルMCaおよびMCbを含む。メモリセルMCaがビット線BLに接続され、メモリセルMCbが、ビット線/BLに接続される。メモリセルMCaおよびMCbの各々は、情報を記憶するためのキャパシタをMSと、対応のワード線上の信号に応答して導通し、キャパシタを対応のビット線に接続するアクセストランジスタMTを含む。アクセストランジスタMTは、一例としてNチャネルMOSトランジスタで構成される。
ビット線BLおよび/BLには、これらのビット線BLおよび/BLの電圧を差動増幅するためのセンスアンプSAが設けられる。
データアクセス時においては、ワード線WL0およびWL2を同時に選択状態へ駆動する。これにより、メモリセルMCaの記憶データがビット線BLに読出され、メモリセルMCbの記憶データが、ビット線/BLに読出される。次いで、センスアンプSAが活性化され、このビット線BLおよび/BLに読出されたデータに対応する電圧を差動増幅する。
HレベルデータおよびLレベルデータを記憶するメモリセルMCのストレージノードの電位V(SN,H)およびV(SN,L)は、それぞれ、近似的に次式で表わされる。
V(SN,H)≒Vbb+(VCCS−Vbb)・exp(−T/τa)
V(SN,L)≒Vbb・(1−exp(−T/τb))
ここで、Vbbは、メモリセルの基板領域に印加される負電圧である。係数τaおよびτbは、それぞれ、ストレージノード−キャパシタ電極(セルプレート電極)間のリーク電流、ストレージノード−基板領域間リーク電流、およびメモリセルトランジスタのオフリーク電流等によって決定される時定数である。1ビットのデータを2つのメモリセル(DRAMセル)で記憶する1ビット/2セルモード(ツインセルモード)でビット線対にメモリセルの記憶データを読出したときの、ビット線対の読出電位差ΔVblは、次式で表わされる。
ΔVbl=Cs・(V(SN,H)−V(SN,L))/(Cs+Cb)
ここで、Csは、メモリセルキャパシタMSの容量を示し、Cbは、ビット線BLおよび/BLそれぞれの寄生容量を示す。
図4(A)は、従来のDRAMセルとツインセルユニットにおけるビット線対の読出電位差ΔVblとデータ保持時間の関係をシミュレーションにより求めた結果を示す図である。縦軸にビット線読出電位差を示し、横軸にデータ保持時間を示す。
DRAMセル(メモリセル)は、メモリセルキャパシタの容量値Csは、20fFであり、一方、ツインセルユニットにおいては、容量値10fFのキャパシタCsを2個使用する。
図4(B)に示すように、Lレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)においては、セルプレート電極からのリーク電流と基板領域へのリーク電流と対応のビット線へのアクセストランジスタを介したリーク電流とが存在する。一方、Hレベルデータを記憶するストレージノードSN(H)においては、セルプレート電極との間でのリーク電流、基板領域へのリーク電流および対応のビット線へのアクセストランジスタを介したリーク電流が存在する。ビット線のプリチャージ電圧は1Vである。
図4(B)に示すリーク電流の条件で、シミュレーションを行なった場合、図4(A)に示すように、ツインセルユニットの方が、データ保持時間が経過するにつれ、DRAMセルに対する読出電圧ΔVblに対する差が大きくなる。センスアンプが正常に差動増幅することのできるビット線対の最小電位差(センス感度)が小さいほど、ツインセルユニットのデータ保持特性が、DRAMセルに比べて優位となることがわかる。したがって、メモリセルキャパシタの容量値が、通常のDRAMセルの容量値よりも小さい場合に、ツインセルモードでデータを記憶することにより、データ保持特性を十分に確保することができ、小占有面積のデータ保持特性に優れたメモリセルを実現することができる。
図5は、この発明の実施の形態1におけるセルプレート電極線の配置を概略的に示す図である。図5においては、階層ワード線構成のサブワード線の配置単位となる1つのメモリサブアレイに対するセルプレート電極線の配置を示す。行方向に沿って、セルプレート電極線CPとなる導電層5と(サブ)ワード線となる導電層3が、互いに平行に行方向に延在して同一配線層に配置される。このメモリサブアレイの両側に、(サブ)ワード線を駆動するためのサブワードドライバを含むサブワードドライバ帯12aおよび12bが配置される。ここで、ワード線は、メインワード線とサブワード線との階層ワード線構成を想定している。以下、サブワード線を、単に、ワード線と称す。
サブワードドライバ帯12aおよび12bにおいて、たとえばビット線BLとなる導電層6と同一の第1層メタル配線により形成される導電線14aおよび14bが配置される。これらの導電線14aおよび14bは、それぞれ、セルプレート電極導電層5にコンタクト15を介して接続される。ビット線BLとなる導電層6は、センスアンプ帯10に含まれるセンスアンプに結合される。
セルプレート電圧を伝達する導電線14aおよび14bを、サブワードドライバ帯12aおよび12bに配置することにより、メモリサブアレイにおいて、セルプレート電極線CPが、列方向において分離されている場合においても、安定に必要な電圧レベルのセルプレート電圧を供給することができる。
図6は、セルプレート電極線の全体の配置を概略的に示す図である。図6において、メモリアレイMRYの外部に沿って、セルプレート電圧発生回路18からのセルプレート電圧を伝達するセルプレート電圧線20が配設される。メモリアレイMRYは、複数の行ブロックRB0−RBmに分割され、これらの行ブロックRB0−RBmは、それぞれ、サブワードドライバ帯により、複数のメモリサブアレイSRYに分割される。メモリサブアレイSRYに対しては、図5に示すセルプレート線配置が設けられる。
行ブロックRB0−RBmの間のセンスアンプ帯において、行方向に沿って、セルプレート電圧伝達線22が配設され、またメモリサブアレイの間のサブワードドライバ帯において列方向に沿って、セルプレート電圧伝達線21が配設される。これらのセルプレート電圧伝達線20、21および22は交差部においてそれぞれ相互接続される。セルプレート電圧伝達線21および22は、それぞれ、メモリサブアレイSRY内のセルプレート電極線CPに接続される。
この図6に示すように、セルプレート電圧発生回路18からのセルプレート電圧を、メモリアレイMRY上においてメッシュ状に配設されたセルプレート電圧伝達線を用いて、各メモリサブアレイSRY内のセルプレート電極線CPへ伝達することにより、各分割構造のセルプレート電極線CPに対し、安定に、セルプレート電圧を供給することができる。
なお、このメモリアレイMRY内において配設されるセルプレート電圧伝達線21および22は、ビット線BLと同一配線層に形成されてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、メモリセルとしてDRAMセルを使用し、かつワード線とセルプレート電極とを同一配線層に形成しており、プレーナ型キャパシタ構造のメモリセルキャパシタを使用することにより、セルプレート電極層を製造するための専用の製造プロセスステップが不要となり、またメモリアレイ部と周辺回路部との段差を低減するができ、段差低減のためのプロセスステップが不要となり、CMOSプロセスにほぼ従ってメモリセルアレイ部を形成することができ、応じてロジックトランジスタと同一製造プロセスでメモリアレイを形成することができる。
[実施の形態2]
図7は、この発明の実施の形態2に従うメモリアレイのレイアウトを概略的に示す図である。この図7に示すレイアウトにおいては、列方向において、メモリセルを形成するための活性領域ARが、メモリセルの行方向のピッチLpの1/2ずらせて配置される。他の構成は、図1に示すレイアウトと同じである。したがって、この図7に示すメモリセルの配置においては、列方向において隣接する2つのメモリセルを単位として、このメモリセルレイアウト単位が,1ビット線ピッチずれて列方向に配置される。ビット線BL(BL0−/BL1)は、メモリセルの行方向のピッチLpの間に2本配設される。
メモリセル選択時においては、2本のワード線、たとえばワード線WL0およびWL2を同時に選択する。メモリセルMC0の記憶データが、コンタクトCNT0を介してビット線BL0に読出され、メモリセルMC1の記憶データが、コンタクトCNT1を介してビット線/BL0に読出される。したがって、ツインセルモードでのデータ読出時、ビット線BL0および/BL0が対をなし、ビット線BL1および/BL1が対をなす。これらの対をなすビット線には相補データが読出され、対応のセンスアンプにより差動増幅されるため、折返しビット線配置が実現される。
従来のDRAMにおけるメモリセルは、折返しビット線配置構成においては、一般的に、縦横のサイズ比が2:1に近く、一般に横のサイズが2F、縦のサイズが4Fの8F2セルが採用されてきている。ここで、Fは、設計のフィーチャサイズ(外形寸法)と呼ばれる値であり、設計基準(最小寸法)に製造工程時の写真製版ステップにおける転写プロセスにおける重ね合わせなどに対する余裕度を加えた値である。
図8は、図7に示すメモリセルの配置におけるメモリセルのサイズを示す図である。図8においては、行方向に整列して配置される3つの活性領域ARを示す。行方向の活性領域の間の距離が、フィーチャサイズFである。今、メモリセルMCの行方向のピッチLpを、Na・Fとする。列方向において隣接する活性領域ARは、フィーチャサイズF離れており、このセルプレート電極線CPの端部と活性領域ARの端部の距離は、0.5Fである。
また、ビット線コンタクトCNTから、セルプレート電極線CPの他方端部までの距離を、Nc・Fとし、またメモリセルMCの列方向におけるサイズを、Nb・Fとする。この条件下においては、プレーナ型キャパシタの面積Scapは、次式で与えられる。
Scap=(Na・F−F)・(Nb・F−Nc・F−0.5F)
また、メモリセルMCのサイズ(面積)Scellは、次式で与えられる。
Scell=Na・F・Nb・F
データを安定に記憶するための必要とされるキャパシタ容量Csを確保するために必要なキャパシタ面積Scapに対して、メモリセルサイズScellを最小にするメモリセルは、縦横比Nb:Naを、従来のDRAMの2:1に比べて十分大きくすることにより実現することができる。
ワード線方向のメモリセルのピッチLpが小さい場合においても、活性領域ARを図7に示すように、1ビット線ピッチずれて配置する事により、ビット線コンタクトCNTを、活性領域AR上に常に形成することができ、ビット線コンタクトを容易にレイアウトすることができる(実施の形態1の場合、活性領域ARに整列して2本のビット線を同様に配設するため、ビット線コンタクトを、行方向に狭い活性領域に配置するためにはレイアウト上の工夫がいる)。
したがって、メモリセルの行方向のピッチの間に2本のビット線を配設する構成において、活性領域ARを、列方向において行方向のメモリセルピッチLpの1/2ずらせて配置することにより、ビット線コンタクトを、常に、活性領域に整列して配置することができ、ビット線コンタクトのレイアウトが容易となる。
[実施の形態3]
図9は、この発明の実施の形態3に従うメモリアレイのレイアウトを概略的に示す図である。この図9に示すメモリセルのレイアウトは、図7に示すメモリアレイのレイアウトと同じである。この図9に示す構成においては、隣接ビット線は、別のビット線対を構成する。対をなすビット線は、1つのビット線を間においた2つのビット線により構成される。ワード線選択時においては、1つのワード線を選択する。したがって、メモリセルMC0およびMC3により、ツインセルユニットTMUが構成され、またメモリセルMC1およびMC4により、ツインセルユニットが構成される。他の構成は、図7に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図9に示す配置の場合、選択ワード線は1本であり、2本のワード線を同時に選択する必要がなく、消費電流を低減することができる。
メモリセルデータが読出されるビット線対の間には、メモリセルデータが読出されないビット線が配置される。したがって、このメモリセルデータの読出されないビット線対(非選択ビット線対)を、プリチャージ電圧レベルに保持することにより、この非選択ビット線対の各ビット線をシールド配線として使用することでき、ビット線間容量結合ノイズを抑制することができ、CUB構造のメモリセルを使用して、COB(キャパシタ・オーバー・ビット線)構造のメモリセルと同程度のビット線間結合ノイズ耐性を有する配置を実現することができる。
図10は、この発明の実施の形態3の要部の構成を概略的に示す図である。図10において、ワード線WLとビット線BLaの交差部に対応してメモリセルMCaが配置され、ワード線WLとビット線/BLaの交差部に対応してメモリセルMCbが配置される。ビット線BLaおよび/BLaの間に、ビット線BLbが配置され、またビット線/BLaは、ビット線BLbおよび/BLbの間に配置される。ビット線BLaおよび/BLaはセンスアンプSAaに結合され、ビット線BLbおよび/BLbは、センスアンプSAbに結合される。これらのセンスアンプSAaおよびSAbは、ビット線の両側に交互に配置される。
図10において、ワード線WLが選択された場合には、ビット線BLaおよび/BLaにメモリセルMCaおよびMCbのデータが読出される。ビット線BLbおよび/BLbには、メモリセルデータは読出されない。この状態においては、ビット線BLbおよび/BLbは、図示しないビット線プリチャージ/イコライズ回路により、所定のプリチャージ電圧レベルに維持し、またセンスアンプSAbは非活性状態に保持する。センスアンプSAaを活性化し、メモリセルMCaおよびMCbで構成されるツインセルユニットTMUのデータを増幅する。
図11は、この発明の実施の形態3に従う半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。図11において、メモリアレイは、複数のメモリブロックMB0−MBnに分割される。これらのメモリブロックMB0−MBnの各々は、行列状に配列されるメモリセル、センスアンプおよびサブワード線を選択するサブワードドライバが配置されるサブワードドライバ帯等を含む。これらのメモリブロックMB0−MBnは、それぞれ所定数ごとに、バンクBNK0−BNK3に分割される。背骨帯BBDにおいて、メモリブロックMB0−MBnそれぞれに対応して、ロウローカル制御回路LRK0−LRKnが設けられる。これらのロウローカル制御回路LRK0−LRKnに対しては、中央の制御ブロックMCKからのメイン制御信号およびバンク指定信号が背骨帯BBDを介して伝達される。
図11においては、この中央制御ブロックMCKから背骨帯BBDを介して伝達される信号として、バンク指定信号BKLT0−BKLT3と、各バンク内におけるメモリブロックを選択するブロック選択信号BSと、メインワード線を選択するためのプリデコード信号MWXと、サブワード線を選択するためのサブワード線プリデコード信号SWXを代表的に示す。他のセンスアンプを活性化するためのメインセンスアンプ活性化信号などのロウ系制御信号も中央制御ブロックMCKから生成されて、この背骨帯BBDを介して伝達される。
中央制御ブロックMCKにおいては、外部から行選択に関連するコマンドが与えられると、行選択のためのメイン制御信号およびブロック選択信号が生成される。この場合、他のセンスアンプ活性化信号などのロウ系制御信号は、選択バンクを指定するバンクアドレスに従って、各バンクそれぞれに対して中央制御ブロックMCKにおいて発生される。
この図11に示す配置において、中央制御ブロックMCKからのバンク別のロウ系制御信号とブロック選択信号BSとに従って、ロウローカル制御回路LRK0−LRKnが選択的に活性化され、対応のメモリブロック内における行選択に関連する動作を実行する。
図12は、図11に示す中央制御ブロックMCKの構成を概略的に示す図である。図12において、中央制御ブロックMCKは、動作モードを指示するコマンドCMDをデコードし、そのデコード結果に従って動作モード指示信号を生成するコマンドデコーダ30と、コマンドデコーダ30からの動作モード指示信号に従って行選択に関連する制御信号を生成するメインロウ系制御回路32と、メインロウ系制御回路32の出力信号に従って活性化され、バンクアドレス信号BADをデコードするバンクデコーダ33と、メインロウ系制御回路32の出力信号に従って活性化され、ブロックアドレス信号BLADをデコードしてブロック選択信号BS<k:0>を生成するブロックデコーダ34と、メインロウ系制御回路32の出力信号の制御の下に活性化され、ワード線アドレス信号WADをプリデコードし、メインワード線を選択するためのプリデコード信号MWX(=X<19:4>)とサブワード線選択用のプリデコード信号SWX(=X<3:0>)を生成するプリデコーダ35と、メインロウ系制御回路32の出力信号に従って、バンクデコーダ33の出力信号をラッチしてバンク指定信号BKLT<3:0>を生成するラッチ回路36を含む。
ラッチ回路36は、バンクBNK0−BNK3それぞれに対応して配置されるラッチ回路(フリップフロップ)を含み、対応のバンクが選択状態にある間バンク指定信号BKLTiを活性状態に維持する。
メインロウ系制御回路32は、また、コマンドデコーダ30の出力信号に従って、各バンクごとに、ロウ系制御信号を生成する。プリデコーダ35の出力するプリデコード信号X<19:4>(=MWX)は、それぞれが所定数のプリデコード信号を有する複数のグループに分割され、各グループからの1つのプリデコード信号により、256本のメインワード線のうち1つのメインワード線を指定する。また、プリデコード信号X<3:0>(=SWX)に従って4本のサブワード線のうち1つのサブワード線が選択される。すなわち、1つのメインワード線に対し4本のサブワード線が配置される4ウェイ階層ワード線構成がメモリブロックMB0−MBnにおいて採用される。
図13は、図12に示すラッチ回路36の構成の一例を示す図である。図13においては、バンクBNKiに対するラッチ回路の部分の構成を示す。図13において、ラッチ回路36は、行活性化指示信号RACTと図12に示すバンクデコーダ33からのバンク指定信号BASiとを受けるAND回路36aと、バンク指定信号BASiとプリチャージ指示信号PRGとを受けるAND回路36bと、AND回路36aの出力信号の立上がりに応答してセットされかつAND回路36bの出力信号の立下がりに応答してリセットされるフリップフロップ36cを含む。このフリップフロップ36cの出力Qから、バンク指定信号BKLTiが出力される。
行活性化指示信号RACTは行選択を指示する行アクティブコマンドが印加されると、図12に示すコマンドデコーダ30から出力され、また、プリチャージ指示信号PRGは、バンクをプリチャージ状態に設定するためのプリチャージコマンドが印加されると、図12に示すコマンドデコーダ30から出力される。したがって、バンク指定信号BKLTiは、バンクBNKiにおいて行が選択状態にある間活性状態を維持する。
図14は、ロウローカル制御回路のワード線選択に関連する部分の構成を概略的に示す図である。図14においては、メモリブロックMBjに対するロウローカル制御回路LRKjの構成を代表的に示す。このメモリブロックMBjは、バンクBNKiに含まれる。
図14において、ロウローカル制御回路LRKjは、ラッチバンク指定信号BKLTiを受けるインバータ40と、インバータ40の出力信号とラッチバンク指定信号BKLTiとに従ってプリデコード信号X<19:4>をラッチするレベルラッチ回路42と、ラッチバンク指定信号BKLTiとインバータ40の出力信号に応答してブロック選択信号BS<j>をラッチしてラッチブロック選択信号BSLTjを生成するレベルラッチ回路43と、ラッチバンク指定信号BKTLiとインバータ40の出力信号とに従ってプリデコード信号X<3:0>をラッチして、ラッチプリデコード信号XLT<3:0>を生成するレベルラッチ回路44を含む。これらのラッチ回路42、43および44は、同一構成を有するため、図14においてはラッチ回路42の構成要素に対してのみ参照番号を付す。
レベルラッチ回路42は、ラッチバンク指定信号BKLTiとインバータ40の出力信号に応答して導通するトランスミッションゲート45と、トランスミッションゲート45を介して与えられたプリデコード信号X<19:4>をラッチするインバータラッチ46を含む。このインバータラッチ46により、ラッチプリデコード信号XLT<19:4>が生成される。
ロウローカル制御回路LRKjは、さらに、ラッチプリデコード信号XLT<19:4>をデコードし、ワード線活性化タイミング信号RXTiに従ってメインワード線MWL上にメインワード線駆動信号ZMWLを伝達するメインロウデコーダ47と、ラッチブロック選択信号BSLTjを受けるインバータ48と、ワード線活性化タイミング信号RXTiとインバータ48の出力信号とラッチプリデコード信号XLT<3:0>を受けるAND回路49と、AND回路49の出力信号をレベルシフトしてサブデコードファースト信号ZSDF<3:0>を生成するレベルシフタ50と、レベルシフタ50の出力信号を受けて、相補サブデコード信号SD<3:0>およびZSD<3:0>を生成するサブデコーダ51を含む。
レベルシフタ50は、振幅が周辺電源電圧VCCレベルの信号を、アレイ電源電圧VCCSよりも高い高電圧VPPレベルの振幅の信号にレベル変換する。サブデコーダ51は、レベルシフタ50からの振幅VPPのサブデコードファースト信号ZSDF<3:0>を受けて、振幅VPPのサブデコード信号SD<3:0>と、振幅VCCSの補のサブデコード信号ZSD<3:0>を生成する。対応のサブワード線が選択されるとき、サブデコード信号SDが高電圧VPPレベルのHレベルとなり、補のサブデコード信号ZSDがLレベルとなる。サブデコード信号SD<3:0>は、サブデコードファースト信号ZSDF<3:0>を反転して生成される。
ワード線活性化タイミング信号RXTiは、選択時、周辺電源電圧レベルのHレベルとなる信号であり、図11に示す中央制御ブロックMCKから、バンクBNKiに対して与えられる。
この図14に示すロウローカル制御回路LRKjにおいては、ラッチバンク指定信号BKLTiが選択状態のHレベルとなると、レベルラッチ回路42−44それぞれにおいて、トランスミッションゲート45が非導通状態となり、レベルラッチ回路42−44がラッチ状態となる。このロウローカル制御回路LRKjの対応のメモリブロックMBjが選択された場合には、ラッチブロック選択信号BSLTjが選択状態のLレベルとなり、一方、対応のメモリブロックMBjが非選択状態のときには、ラッチブロック選択信号BSLTjがHレベルとなる。
このラッチブロック選択信号BSLTjが非選択状態のときには、インバータ48の出力信号がLレベルとなり、AND回路49の出力信号はLレベルであり、レベルシフタ50からのサブデコードファースト信号ZSDF<3:0>はすべて非選択状態(Hレベル)を維持する。一方、ラッチブロック選択信号BSLTjが選択状態のときには、インバータ48の出力信号がHレベルとなり、AND回路49が、ワード線活性化タイミング信号RXTiに従って、ラッチプリデコード信号XLT<3:0>をレベルシフタ50へ与える。
レベルシフタ50が、これらのラッチプリデコード信号XLT<3:0>をレベルシフトしてサブデコードファースト信号ZSDF<3:0>を生成する。ラッチプリデコード信号XLT<3:0>のうち1つが選択状態にあり、残りのラッチプリデコード信号が非選択状態にある。非選択状態のラッチプリデコード信号は、高電圧VPPレベルにレベルシフトされ、選択状態のラッチプリデコード信号がLレベルに駆動される。したがって、サブデコードファースト信号ZSDF<3:0>において、1つのサブデコードファースト信号が選択状態(Lレベル)にある。
所定のタイミングで、ワード線活性化タイミング信号RXTiが活性化されると、メインロウデコーダ47からのメインワード線駆動信号ZMWLがデコード結果に従って駆動され、またAND回路49のイネーブルされてその出力信号がラッチプリデコード信号XLT<3:0>に従って変化する。サブデコーダ51からのサブデコード信号SD<3:0>およびZSD<3:0>とメインロウデコーダ47からのメインワード線駆動信号ZMWLとに従って、アドレス指定された行に対応するサブワード線が選択状態へ駆動される。
一方、このバンクBNKiが非選択状態のときには、ラッチバンク指定信号BKLTiは非選択状態のLレベルであり、レベルラッチ回路42−44は、すべて導通状態にある。ブロック選択信号BS<k:0>を、中央制御ブロックMCKから、背骨帯BBDを介してロウローカル制御回路LRKn−LRK0へ伝達することにより、メインロウデコーダ47およびサブデコーダ51のデコーダタイミング時においては、既に、ラッチブロック選択信号BKLTjは確定状態にあり、早いタイミングで、ワード線選択動作を行なうことができる。
なお、プリデコード信号X<19:4>は、ロウアドレスビットRA<9:2>から生成され、プリデコード信号X<3:0>が、ロウアドレスビットRA<1:0>から生成される。ブロック選択信号BS<j>は、メモリブロックの数に応じて適当なビット数のロウアドレスから生成される。
図15は、1つのメインワード線MWLに関連する部分の構成を概略的に示す図である。図15に示すように、メインワード線MWLに対し、4本のサブワード線SWL0−SWL3が配置される。サブワード線SWL0−SWL3の各々は、サブワードドライバSWD0−SWD3によりメインワード線MWL上のメインワード線駆動信号とサブデコード信号SD<3:0>およびZSD<3:0>とに従って選択状態へ駆動される。サブワードドライバSWD0−SWD3へは、それぞれ、サブデコード信号SD0,ZSD0−SD3,ZSD3の組が与えられる。
サブワード線SWL0およびSWL1とビット線BL0および/BL0の交差部に対応してメモリセルMCが配置される。サブワード線SWL2およびSWL3とビット線BL1および/BL1の交差部に対応してメモリセルMCが配置される。したがって、選択サブワード線を特定することができれば、活性化すべきセンスアンプを特定することができる。また、非選択ビット線対を特定することができるため、この非選択ビット線対に対して設けられるビット線プリチャージ/イコライズ回路を活性状態に保持することにより、非選択ビット線対の各ビット線をシールド配線としてセンス動作を行なうことが容易にできる。
また、センス動作を行なうセンスアンプの数が半減され、センス電流をほぼ半減することができ、低消費電流かつノイズ耐性に優れた半導体記憶装置を実現することができる。
なお、図14に示すサブデコーダ51は、これらのサブワードドライバSWDが配置されるサブワードドライバ帯とセンスアンプが配置されるセンスアンプ帯との交差部に、各サブワードドライバ帯に対応して配置される。したがって、センスアンプ帯においては、サブデコードファースト信号ZSDF(3:0>が伝達されるだけであり、相補サブデコード信号SD<3:0>およびZSD<3:0>をセンスアンプ帯を介して伝達する構成に較べて配線数を低減でき、また、サブデコーダにより対応のサブワードドライバ帯に配置されたサブワードドライバにサブデコード信号を伝達するため、高速でサブデコード信号を伝達してサブワード線を選択状態へ駆動する事ができる。
図16は、ロウローカル制御回路LRKjのセンスアンプ識別部の構成の一例を示す図である。図16において、ロウローカル制御回路LRKjは、ラッチプリデコード信号XLT<0>およびXLT<1>とラッチブロック選択信号BSLTjを受ける複合ゲート52と、複合ゲート52の出力信号を反転して上側センスアンプ帯指定信号BSLUjを生成するインバータ53と、ラッチプリデコード信号XLT<2>およびXLT<3>とラッチブロック選択信号BSLTjを受ける複合ゲート54と、複合ゲート54の出力信号を反転して下側センスアンプ帯指定信号BSLLjを生成するインバータ55を含む。
複合ゲート52および54は同一構成を有し、与えられるラッチプリデコード信号が異なるだけであり、図16においては、複合ゲート52に対する構成要素に対し参照番号を付す。複合ゲート52は、等価的に、ラッチプリデコード信号XLT<0>およびXLT<1>を受けるOR回路と、このOR回路の出力信号とラッチブロック選択信号BSLTjを受けるNAND回路52bを含む。
ラッチプリデコード信号XLT<0>およびXLT<1>の一方が選択状態へ駆動された場合には、サブワード線SWL0およびSWL1の一方が選択状態へ駆動される。ラッチプリデコード信号XLT<2>およびXLT<3>の一方が選択状態へ駆動されたときには、サブワード線SWL2およびSWL3の一方が選択状態へ駆動される。ここで、階層ワード線構成であり、メイン/サブワード線を区別するために、メインワード線およびサブワード線を使用する。また、ラットプリデコード信号XLT<0>−XLT<3>が、それぞれサブワード線SWL0−SWL3に対応する。
図17は、選択サブワード線とセンスアンプとの対応関係を概略的に示す図である。図17において、2つの行ブロックRBjおよびRBj+1の間に、センスアンプSABj+1が配置され、また行ブロックRBjの上側に、センスアンプSABjが配置される。これらのセンスアンプ帯は、交互配置型のセンスアンプ構成を有し、対応の行ブロックの両側に交互にセンスアンプが各センスアンプ帯において配置される。
行ブロックRBjにおいて、サブワード線SWL0またはSWL1が選択された場合には、上側のセンスアンプ帯SABjによりセンス動作が行なわれる。この状態においては、センスアンプ帯SABj+1に含まれるセンスアンプはすべて非活性状態に維持される。また行ブロックRBjにおいて、サブワード線SWL2またはSWL3が選択された場合には、下側のセンスアンプ帯SABj+1によりセンス動作が行なわれ、センスアンプ帯SABjのセンスアンプは、非活性状態を維持する。
同様、行ブロックRBj+1において、サブワード線SWL0またはSWL1が選択された場合には、上側のセンスアンプ帯SABj+1によりセンス動作が行なわれ、下側の図示しないセンスアンプ帯においては、センスアンプは非活性状態を維持する。行ブロックRBj+1においてサブワード線SWL2またはSWL3が選択された場合には、この図示しない行ブロックRBj+1の下側のセンスアンプ帯のセンスアンプによりセンス動作が行なわれる。
したがって、任意の行ブロックにおいて、選択サブワード線に応じて、センス動作を行なうセンスアンプの位置は一意的に定められており、センスアンプの活性化の制御が容易となる。
図18は、センスアンプとビット線との接続を概略的に示す図である。図17に示すように、センスアンプ帯SABj+1においては、センスアンプSAは、行ブロックRBjのサブワード線SWL2またはSWL3上のメモリセルのセンス動作を行ない、一方、行ブロックRBj+1においては、サブワード線SWL0またはSWL1の上のメモリセルのセンス動作を行なう。したがって、図18に示すように、センスアンプSAに対しては、隣接行ブロックにおいて異なるビット線が電気的に結合される。すなわち、センスアンプSAは、一方の行ブロックのビット線BLL1および/BLL1に電気的に結合され、他方の行ブロックにおいては、ビット線BLR0および/BLR0に電気的に結合される。ビット線BLL0および/BLL0は、図示しないセンスアンプに結合され、同様、ビット線BLR1および/BLR1は、別の図示しないセンスアンプに接続される。
この図18に示すように、行ブロックに応じてセンスアンプSAに接続されるビット線が異なる。しかしながら、センスアンプSAは、センスアンプ帯SAB(SABj、SABj+1)において、4つのビット線に対して1つ配置されるだけであり、センスアンプSAに対し、隣接する行ブロックの異なるビット線を容易に電気的に接続することができる。
行ブロックごとに、列アドレスにより選択されるビット線が異なるものの、メモリセルの位置は、バンクアドレスとブロックアドレスと行アドレスと列アドレスとにより指定されるため、外部データアクセスについて何ら問題は生じない。
列選択時において、センスアンプ帯のセンスアンプを列選択信号に従って選択することになる。この列選択時において、活性状態のセンスアンプ帯に対して設けられた列選択ゲートを選択するように構成すればよい。コラムデコーダが、ロウデコーダと整列して各行ブロックごとに配置される場合には、活性化されるセンスアンプ帯に対応して配置されるコラムデコーダをブロックアドレスに従って選択的に活性化する構成が用いられればよい。また、行ブロックに対し共通にコラムデコーダが配置される場合には、各列選択ゲートに対し、センスアンプ活性化信号と列選択信号との論理積の信号を各列選択用のコラム選択ゲートに与えらればよい。または、行ブロックごとに配置されるローカルIO線をブロック選択信号に従って行ブロックに共通に設けられるグローバルIO線に結合する。等価的にページサイズが1/2となっているため、列選択信号を二重化する、すなわち、隣接ビット線対に同一列アドレスを割当てる事により、センスアンプに接続されるビット線の位置が異なっても、列アドレスは同一であり、活性化されたセンスアンプに対し正確に列選択を行なうことができる。
[変更例]
図19は、この発明の実施の形態3の変更例の構成を概略的に示す図である。図19において、行ブロックRBjおよびRBj+1において、サブワード線SWL0−SWL1023が、鏡映対称に配置される。すなわち、行ブロックRBjにおいては、上側のセンスアンプ帯SABjから下側のセンスアンプ帯SABj+1に向かって、サブワード線SWL0−SWL1023がこの順に配置される。一方、行ブロックRBj+1においては、上側のセンスアンプ帯SABj+1から下側のセンスアンプ帯(図示せず)に向かってサブワード線SWL1023からサブワード線SWL0がこの順に配置される。
この行ブロックRBjおよびRBj+1のメモリセルの鏡映対称配置に応じて、メインロウデコーダおよびサブデコーダに対する信号も鏡映対称に配置される。行ブロックRBjにおいてラッチプリデコード信号XLT<1:0>に従ってサブワード線SWL0またはSWL1が指定されて、センスアンプ帯SABjによりセンス動作が行なわれる。一方、行ブロックRBjにおいて、ラッチプリデコード信号XLT<3:2>に従ってサブワード線SWL1022またはサブワード線SWL1023(SWL2またはSWL3)が指定され、下側のセンスアンプ帯SABj+1によりセンス動作が行なわれる。
したがって、行ブロックRBjにおいてラッチプリデコード信号XLT<1:0>の1つが選択された場合には、図16に示す構成において、センスアンプ帯識別信号BSLUjが活性化され、一方、ラッチプリデコード信号XLT<3:2>の一方が選択状態のときには、センスアンプ帯指定信号BSLLjが活性化される。一方、行ブロックRBj+1においては、その配置が、鏡映対称となるため、ラッチプリデコード信号SLT<1:0>の1つが選択され、センスアンプ帯指定信号BSLLjが活性化され、ラッチプリデコード信号XLT<3:2>の1つが選択され、センスアンプ帯指定信号BSLUjが活性化される。
これにより、図20に示すように、センスアンプSAに対し同一列のビット線を接続して、選択ワード線(サブワード線)において、対応のセンスアンプ帯を活性化することができる。ここで、図20において、センスアンプSAが一方の行ブロックのビット線BLL1および/BLL1が接続され他方の行ブロックのビット線BLR1および/BLR1が接続される。ビット線BLL0および/BLL0が、図示しないセンスアンプに接続され、またビット線BLR0および/BLR0も、図示しないセンスアンプに電気的に接続される。
したがって、この構成の場合、センスアンプSAに対しては、隣接行ブロックの同一列のビット線が電気的に結合される。したがって、列アドレスとして、センスアンプに対して接続される列選択ゲートを同一の列選択信号により選択する事ができる。
この構成においても、コラムデコーダは、行デコーダと整列して各行ブロックごとに配置されても良く、また行ブロックにより共有される用に配置されても良い。
図21は、ロウローカル制御回路のセンスアンプ制御部の構成を示す図である。図21において、センスアンプ帯SABjに対しロウローカル制御回路LRKj−1が配置され、センスアンプ帯SABj+1に対しロウローカル制御回路LRKjが配置される。センスアンプ帯SABjは行ブロックRBj−1およびRBjにより共有され、センスアンプ帯SABj+1は、行ブロックRBjと図示しない行ブロックRBj+1により共有される。
ロウローカル制御回路LRKj−1は、センスアンプ帯指定信号BSLLj−1およびBSLUjを受けるOR回路60と、OR回路60の出力信号とメインセンスアンプ活性化信号SOMiを受けるAND回路61を含む。このAND回路61からセンスアンプ活性化信号SOEjがセンスアンプ帯SABjのセンスアンプに与えられる。
ロウローカル制御回路LRKjは、センスアンプ帯指定信号BSLLjおよびBSLUj+1を受けるOR回路62と、このOR回路62の出力信号とメインセンスアンプ活性化信号SOMiを受けるAND回路63を含む。AND回路63からセンスアンプ帯SABj+1に対するセンスアンプ活性化信号SOEj+1が出力される。
行ブロックRBjにおいて行選択が行なわれた場合、ロウローカル制御回路LRKjにおいて、センスアンプ指定信号BSLUjおよびBSLLjの一方が活性化される。したがって、メインセンスアンプ活性化信号SOMiが活性化されると、AND回路61および63からのセンスアンプ活性化信号SOEjおよびSOEj+1の一方が活性化され、センスアンプ帯SABjおよびSABj+1の一方が活性化される。
ここで、メインセンスアンプ活性化信号SOMiは、図11に示す中央制御ブロックMCKから選択バンクBNKiに対して発生される信号である。
図22は、ロウローカル制御回路のより具体的な構成を示す図である。図22においては、3つの行ブロックRBa、RBb、およびRBcに対するロウローカル制御回路の構成を示す。図22において、行ブロックRBaにおいて、ビット線BLLaおよび/BLLaに対し、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEaが設けられる。ビット線BLLaおよび/BLLaは、ビット線分離ゲートBIGLaを介してセンスアンプSAaに結合される。
行ブロックRBbにおいて、ビット線BLaおよび/BLaが、ビット線分離ゲートBIGUbを介してセンスアンプSAaに結合され、またビット線BLbおよび/BLbが、ビット線分離ゲートBIGLbを介してセンスアンプSAbに結合される。ビット線BLaおよび/BLaには、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEUbが設けられ、ビット線BLbおよび/BLbには、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPELbが設けられる。
行ブロックRBcにおいては、ビット線BLRbおよび/BLRbが、ビット線分離ゲートBIGUcを介してセンスアンプSAbに結合される。ビット線BLRbおよび/BLRbに対して、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEUcが設けられる。
行ブロックRBbにおいて、サブワード線SWLaが選択されたときには、メモリセルデータがビット線BLaおよび/BLaに読出され、サブワード線SWLbが選択されたときには、メモリセルMCのデータは、ビット線BLbおよび/BLbに読出される。
ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEaに対するイコライズ指示信号BEQLaは、ラッチバンク指定信号BKLTiとセンスアンプ帯指定信号BSLLaとを受けるNAND回路70から出力される。ビット線分離ゲートBIGLaに対する分離指示信号BLILaは、ラッチバンク指定信号BKLTiとセンスアンプ帯指定信号BSLUbを受けるNAND回路71から出力される。このNAND回路71は、周辺電源電圧VCCレベルの信号を、高電圧VPPレベルに変換するレベル変換機能を有する。
センスアンプSAaに対するセンスアンプ活性化信号SOEaは、センスアンプ帯指定信号BSLLaおよびBSLUbを受けるOR回路72と、このOR回路72の出力信号とメインセンスアンプ活性化信号SOMiを受けるNAND回路73により生成される。
ビット線分離ゲートBIGUbに対する分離指示信号BLIUbは、センスアンプ帯指定信号BSLLaとラッチバンク指定信号BKLTiを受けるNAND回路74により生成される。このNAND回路74も、周辺電源電圧レベルの信号を高電圧VPPレベルの信号に変換するレベル変換機能を有している。
ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEUbに対するイコライズ指示信号BEQUbは、センスアンプ帯指定信号BSLUbとラッチバンク指定信号BKLTiを受けるNAND回路75により生成される。
ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPELbに対するイコライズ指示信号BEQLbは、センスアンプ帯指定信号BSLLbとラッチバンク指定信号BKLTiを受けるNAND回路76により生成される。
ビット線分離ゲートBIGLbに対する分離指示信号BLILbは、ラッチバンク指定信号BKLTiとセンスアンプ帯指定信号BSLUcを受けるNAND回路77により生成される。このNAND回路77も、周辺電源電圧レベルの信号を高電圧レベルの信号に変換するレベル変換機能を有している。
センスアンプSAbに対するセンスアンプ活性化信号SOEbは、センスアンプ帯指定信号BSLLbおよびBSLUcを受けるOR回路78と、そのOR回路78の出力信号とメインセンスアンプ活性化信号SOMiを受けるAND回路79により生成される。
ビット線分離ゲートBIGUcに対する分離指示信号BLIUcは、センスアンプ帯指定信号BSLLbとラッチバンク指定信号BKLTiを受けるNAND回路80により生成される。
ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEUcに対するイコライズ指示信号BEQUcは、ラッチバンク指定信号BKLTiとセンスアンプ帯指定信号BSLUcを受けるNAND回路81により生成される。
なお、ビット線イコライズ指示信号を生成するNAND回路70、75、76、および81は、それぞれレベル変換機能を有していて、高電圧レベルのビット線プリチャージ/イコライズ指示信号を生成してもよい。
この図22に示す構成において、センスアンプ帯指定信号BSLLaは、行ブロックRBaが選択されたときに、センスアンプSAaを含むセンスアンプ帯が使用されることを示す。センスアンプ帯指定信号BSLUbは、行ブロックRBbが選択され、センスアンプSAaを含むセンスアンプ帯においてセンス動作が行われることを示す。センスアンプ帯指定信号BSLLbは、行ブロックRBbが選択され、センスアンプSAbを含むセンスアンプ帯においてセンス動作が行われることを示す。センスアンプ帯指定信号BSLUCは、行ブロックRBcが選択されて、センスアンプSBbに含むセンスアンプ帯によりセンス動作が行なわれることを示す。
今、行ブロックRBbにおいてサブワード線SWLaが選択された状態を考える。この状態においては、ビット線BLaおよび/BLaにメモリセルデータが読出されるため、センスアンプSAaによりセンス動作が行なわれる。したがって、この場合、センスアンプ帯指定信号BSLUbが活性状態のHレベルとなり、残りのセンスアンプ帯指定信号BSLLa、BSLLb、およびBSLLcはすべて非活性状態のLレベルである。NAND回路75からのイコライズ指示信号BEQUbがLレベルとなり、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEUbが非活性される。
一方、NAND回路74は、センスアンプ帯指定信号BSLLaがLレベルの非選択状態であるため、分離指示信号BLIUbをHレベル(高電圧レベル)に維持する。一方、NAND回路71は、センスアンプ帯指定信号BSLUbがHレベルとなるため、ラッチバンク指定信号BKLTiの活性化とともに、分離指示信号BLILaをLレベルに駆動し、ビット線分離ゲートBIGLaを非導通状態とする。センスアンプSAaは、ビット線BLLaおよびおよび/BLLaから分離され、一方、ビット線BLaおよび/BLaはセンスアンプSAaに接続される。
また、NAND回路70は、センスアンプ帯指定信号BSLLaが非選択状態のLレベルであるため、イコライズ指示信号BEQLaをHレベルに維持し、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEaは、ビット線BLLaおよび/BLLaに対するプリチャージ動作を継続する。
一方、センスアンプ帯指定信号BSLLbがLレベルであるため、イコライズ指示信号BEQLbが、Hレベルを維持し、ビット線BLbおよび/BLbは、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPELbによりプリチャージ状態を維持する。また、分離指示信号BLILbが、センスアンプ帯指定信号BSLUcがLであるため、Hレベル(高電圧レベル)を維持し、ビット線分離ゲートBIGLbは、導通状態を維持する。また、同様、NAND回路80は、センスアンプ帯指定信号BSLLbがLレベルであるため、分離指示信号BLIUcをHレベル(高電圧レベル)に維持し、ビット線分離ゲートBIGUcは導通状態を維持する。
さらに、NAND回路81は、センスアンプ帯指定信号BSLUcがLレベルであるため、イコライズ指示信号BEQUcをHレベルに維持し、ビット線BLRbおよび/BLRbは、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPEUcによりプリチャージされかつイコライズされる状態を維持する。
この状態において、メインセンスアンプ活性化信号SOMiに従ってセンスアンプ活性化信号SOEaが活性化され、センスアンプSAaによるデータの検知、増幅およびラッチが行なわれる。このとき、ビット線プリチャージ/イコライズ回路BPELbは、活性状態を維持しており、ビット線BLbおよび/BLbは、その電圧レベルがプリチャージ電圧レベルに固定され、シールド配線として機能する。
この図22に示すロウローカル制御回路の構成を利用することにより、メモリセルデータが読出されたビット線対とセンスアンプを共有するビット線対のみが対応のセンスアンプから切離されて、メモリセルのデータのセンス動作が行なわれる。
なお、この図22に示すメモリセルのビット線の配置において、センスアンプに対しては同一列のビット線が接続されてもよく、また1列ずれた列のビット線対がセンスアンプを共有してもよい。
[変更例]
図23は、この発明の実施の形態3の変更例の構成を概略的に示す図である。図23において、行ブロックRBAの列方向の一方側にバンクAセンスアンプ帯SABAが配置され、行ブロックRBAと行ブロックRBBの間にバンクBセンスアンプ帯SABBが配置される。行ブロックRBAのビット線対BLPaとサブワード線SWLAの交差部に配置されるメモリセルは、バンクAセンスアンプ帯SABAのセンスアンプに結合される。一方、行ブロックRBAにおいて、サブワード線SWLBとビット線対BLPbの交差部に対応して配置されるメモリセルのデータは、バンクBセンスアンプ帯SABBにより検知、増幅される。
バンクAセンスアンプ帯SABAに対してローカル制御回路85が設けられ、バンクBセンスアンプ帯SABBに対しては、ローカル制御回路86が設けられる。ローカル制御回路85に対しては、ラッチバンク指定信号BSLTAとこのバンクAセンスアンプ帯SABAを共有するメモリブロックを特定するラッチブロック選択信号BSAとが与えられる。ローカル制御回路86に対しては、バンクBを指定するラッチバンク指定信号BSLTBと、このバンクBセンスアンプ帯SABBを共有するメモリブロックを特定するブロック選択信号BSBが与えられる。
この図23に示すようにローカル制御回路85および86に対し、バンク指定信号BSLTAおよびBSLTBを与えることにより、この1つの行ブロックRBAを2つのバンクに分割することができ、容易にマルチバンク構成の半導体記憶装置を実現することができる。
このローカル制御回路85および86の構成においては、図22に示すローローカル制御回路の構成において、センスアンプ帯特定信号BSLLa、BSLUb、BSLLb、BSLUcに代えて、ブロック選択信号が用いられ、それぞれのブロック選択信号と対応のバンクを特定するラッチバンク指定信号に従ってセンス動作に関連する回路の制御が行なわれる。
また、ワード線構成として、非階層ワード線構成であっても、同様の効果を得ることができる。
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、1本別の対のビット線を間においてビット線対を構成しており、1つのワード線選択で、ツインセルモードでデータの読出/書込を行なうことができる。また、活性化されるセンスアンプの数を半減することができ、応じて消費電流を低減することができる。
[実施の形態4]
図24は、この発明の実施の形態4に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。この図24において、列方向に沿って活性領域ARが整列して配置される。この活性領域ARにおいては、先の実施の形態3と同様、列方向に隣接する2ビットのメモリセルが形成される。この活性領域ARと整列して、列方向に沿って、ビット線BL0および/BL0が配置される。したがって、メモリセルピッチで、1本のビット線が配置されるため、ビット線のピッチ条件を緩和することができる。
メモリセルMC0が、コンタクトCNTを介してビット線BL0に接続され、メモリセルMC2が、コンタクトを介してビット線/BL0に接続される。したがって、ワード線WL1を選択した場合、これらのメモリセルMC0およびMC2の記憶データがそれぞれ、ビット線BL0および/BL0に読出される。したがって、ツインセルモードでデータを記憶する場合、ツインセルユニットは、メモリセルMC0およびMC2で構成される。
セルプレート電極線CP0−CP2は、先の実施の形態1から3と同様、ワード線WL0−WL3と同一配線層に形成されている。
図25は、この発明の実施の形態4に従うメモリセルとビット線の接続を示す図である。ツインセルモードでのデータを記憶する場合、ツインセルユニットTMUは、メモリセルMC0およびMC2で構成される。メモリセルMC0がビット線BLに接続され、メモリセルMC2がビット線/BLに接続される。これらのビット線BLおよび/BLは、メモリセルのピッチ当り1つのビット線が配置されるように対をなして配置される。したがって、センスアンプSAの行方向のピッチ条件が緩和されるため、余裕を持ってセンスアンプSAを配置することができる。
図26は、この発明の実施の形態4に従う半導体記憶装置のアレイ部の構成を概略的に示す図である。図26においては、4つの行ブロックRB0−RB3を代表的に示す。行ブロックRB0―RB3それぞれにおいてビット線対BLPが配置される。ビット線対BLPを構成するビット線BLおよび/BLのピッチ条件は、十分に緩和されている。したがって、行ブロックRB0およびRB1により共有されるセンスアンプ帯SAB0においては、これらの行ブロックRB0およびRB1に含まれるビット線対BLPそれぞれに対応してセンスアンプSAが配置される。行ブロックRB1およびRB2の間には、センスアンプ帯は配置されない。また行ブロックRB2およびRB3の間にセンスアンプ帯SAB1が配置され、このセンスアンプ帯SAB1においては、行ブロックRB2およびRB3に含まれるビット線対に対応してセンスアンプが配置される。
したがって、従来のDRAMにおいて一般的に用いられているように、センスアンプを行ブロックの両側に交互に配置する必要がなくなり、センスアンプ帯の個数を半減することができ、アレイ面積を低減することができる。
なお、この実施の形態4に従うメモリセルの配置においては、隣接ビット線が対をなしており、1行のメモリセルが選択ワード線に従ってすべて選択される。
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、活性領域に整列してビット線を配置しており、ビット線の行方向のピッチ条件が緩和され、余裕をもってセンスアンプを配置することができる。これにより、1つのセンスアンプ帯において、対応の行ブロックのビット線すべてに対してセンスアンプを配置することができ、センスアンプ帯の個数を低減でき、応じてアレイ面積を低減することができる。
[実施の形態5]
図27は、この発明の実施の形態5に従う半導体記憶装置のアレイ部のレイアウトを概略的に示す図である。図27において、列方向に連続的に活性領域ARが延在して配置される。これらの活性領域ARそれぞれに対し、2本のビット線が列方向に延在してかつ活性領域ARに整列して配設される。
行方向においては、先の実施の形態と同様、セルプレート電極線CP0−CP2とワード線WLとが同一配線層に形成される。
この図27に示すレイアウトにおいては、活性領域ARが連続的に列方向に延在しており、セルプレート電極線を共有するDRAMセルは、キャパシタを共有する。そこで、このセルプレート電極線の両側のコンタクトにより取囲まれる領域により、1つの単位メモリセルをMC4およびMC5をそれぞれ形成する。このコンタクトの両側に、それぞれ異なるポートに対応するワード線WL0bおよびWL1aおよびWL1bおよびWL2aを配置する。したがって、単位メモリセルMCは、2トランジスタ/1キャパシタ型構造を有する。
隣接ビット線は、異なるポートのビット線であり、図27において、ビット線BLa、BLb、/BLaおよび/BLbが、順次この順に配置される。ツインセルモードでのデータ記憶時において、2ポートツインセルユニットPTMUの単位メモリセルMC4およびMC5にデータを記憶する。たとえばワード線WL1aを選択した場合、メモリセルMC4およびMC5のデータがビット線BLaおよび/BLa上に読出される。一方ワード線WL1bを選択した場合、メモリセルMC4およびMC5の記憶データが、ビット線BLbおよび/BLb上に読出される。したがって、単位セルとして、2トランジスタ/1キャパシタ型構造の2ポートセルを実現し、かつこの2つの単位セルを用いて相補データを記憶することにより、ツインセルモードでデータを記憶することができる。
図28は、図27に示すレイアウトの電気的等価回路を示す図である。図28において、2ポートツインセルユニットPTMUは、2つの単位セルMC4およびMC5で構成される。これらの単位セルMC4およびMC5は同一構成を有するため、図28においては、単位セルMC4に対して、その構成要素に参照番号を付す。単位セルMC4は、キャパシタCTと、ワード線WL1a上の信号に応答してキャパシタCTビット線BLaに接続するアクセストランジスタTR1と、ワード線WL1b上の信号に応答してキャパシタCTビット線BLbに接続するアクセストランジスタTR2を含む。
ビット線BLaおよび/BLaに対しては、ポートAに対するセンスアンプSAPAが配置され、ビット線BLbおよび/BLbに対しては、ポートBに対するセンスアンプSAPBが配置される。
ワード線WL1a選択時において、ビット線BLaおよび/BLaに、2ポーとツインセルPTMUの記憶データが読み出され、この記憶データがセンスアンプSAPAにより増幅されてラッチされる。この状態において、ワード線WL1bを選択状態へ駆動した場合、この2ポートツインセルユニットPTMUの記憶データがビット線BLbおよび/BLb上に読出され、ポートBに対するセンスアンプSAPBにより増幅されてラッチされる。したがって、このセンスアンプSAPAおよびSAPBに対し、それぞれ別々のポートAおよびポートBを介してアクセスすることができる。
AポートのセンスアンプSAPAを、データ読出用のリードポートに結合し、BポーとのセンスアンプSAPBを、データ書込を行なうためのライトポートに結合する。データの書込および読出を別々のポートを介して行なうことができ、1つのポート介してデータの書込および読出を時分割的に行なう構成に比べてアクセス時間を大幅に短縮することができる。
図29は、この発明の実施の形態5に従う半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。図29においては、ポートAが、データ読出ポートとして用いられ、ポートBが、データ書込ポートとして用いられる場合の構成を示す。
図29において、メモリアレイは、行ブロックRB0−RBnに分割される。この行ブロックRB0−RBnの間の領域および列方向における外部の領域に、リードポートセンスアンプ帯RPSBおよびライトポートセンスアンプ帯WPSBが交互に配置される。図29においては、リードポートセンスアンプ帯RPSB0−RPSBkがおよびライトポートセンスアンプ帯WPSB0−WPSBkが配置される。ここでk=n/2である。1つの行ブロックについて、リードポートセンスアンプ帯とライトポートセンスアンプ帯とが対向して配置される。
行ブロックRB0−RBnに対応して、ローカル制御回路LCCT0−LCCTnが配設される。これらのローカル制御回路LCCT0−LCCTnは、それぞれリードポート制御回路RCTLおよびライトポート制御回路WTCTLの制御の下に選択的に活性化され、メモリセル行の選択およびセンスアンプの活性化を行なう。
同一アドレスに対するデータの書込および読出の競合を仲裁するために、仲裁回路ABTRが設けられる。この仲裁回路ABTRは、同一アドレスに対しデータ書込とデータ読出が同時に行なわれた場合、データ読出を先に行なうように仲裁を実行する。この仲裁回路ABTRは、同一行にアクセスする場合、同時に同一アドレスのワード線が選択されると、2ポートツインセルユニットに記憶されたキャパシタの充電電圧が、ポートAビット線およびポートBビット線に同時に読み出されるため、ビット線読出電圧が分散され、ツインセルモードの利点が損なわれる。したがって、同時に同一行に異なるポートがアクセスするのは禁止する必要があり、この同一行アドレスに対する同時アクセスが、仲裁回路により仲裁される。
上述のアクセス競合の仲裁においては、リードポートにおけるセンスアンプのセンス動作が完了してからライトポートからの書き込み動作を開始するように、内部動作のタイミングが制御される。このタイミング制御は、例えば、リードポートのセンス動作完了指示信号(標準DRAMにおけるコラムロック信号に対応する)をこのアクセス競合検出時において有効としてライトポートのアクセスを待ち合わせる事により、実現される。
リードポートセンスアンプ帯RPSB0−RPSBkは、読出データバスRDDBを介してデータ読出回路DRKに結合され、ライトポートセンスアンプ帯WPSB0−WPSBkは、書込データバスWRDBを介してデータ書込回路DWKに結合される。リードポートセンスアンプ帯RPSB0−RPSBkは、それぞれ対応の行ブロックにおいてリードビット線対BLPRに結合され、ライトポートセンスアンプ帯WPSB0−WPSBkは、対応の行ブロックにおいて、ライトビット線対BLPWに結合される。したがって、この行ブロックRB0−RBnにおいて、リードポートセンスアンプ帯RPSB1−RPSBkは、隣接行ブロックのリードビット線対BLPRにより共有されるシェアードセンスアンプ構成となり、また、ライトポートセンスアンプ帯WPSB0−WPSBk−1も、隣接行ブロックのライトビット線対BLPWにより共有されるシェアードセンスアンプ構成となる。
したがって、ローカル制御回路LCCT0−LCCTnの各々は、通常のシェアードセンスアンプ構成におけるビット線対とセンスアンプ帯との接続と同様の制御を実行する。すなわちリードポート制御回路RPCTLが、動作モードを指示するコマンドCMDに従ってデータ読出の動作制御を行なう場合、ローカル制御回路LCCT0−LCCTnに含まれるリードポート用ローカル制御回路の制御の下に、選択行ブロックのリードビット線対BLPRを対応のリードポートセンスアンプ帯RPSBに結合し、かつこの選択行ブロックと対をなす行ブロックのリードビット線対を対応のリードポートセンスアンプ帯から分離する。他の非選択行ブロックにおいては、リードビット線対は、すべてプリチャージ状態を維持する。このビット線分離の完了後に選択行ブロックに対して配置されたリードポート用ロウデコーダが活性化されて行選択を行なう。
したがって、このような2ポート構成の場合であっても、ローカル制御回路の構成は、図22に示す構成と同様の構成を利用することができ、センスアンプ帯指定信号BSLLおよびBSLUに代えて、リードポート制御回路RPCTLおよびライトポート制御回路WPCTLの制御の下に生成されるブロック選択信号(ポート情報を含む)に従って、このセンスアンプ帯と行ブロックの接続およびセンスアンプ帯の活性化の制御が行なわれればよい。
ワード線の選択時においては、それぞれリードポート用ロウデコーダおよびライトポート用ロウデコーダが設けられており、リードポート制御回路RPCTLおよびライトポート制御回路WPCTLの制御により、この選択ポートに応じたロウデコーダが活性化されてワード線が選択される。
仲裁回路ABTRは、単に、データを読出する前に、書込データによりデータが破壊されるのを防止する仲裁を行なうだけであり、通常の仲裁回路で構成される。
また、この2ポートメモリに対するアクセスのシーケンスは、仕様で定められてもよく、またこのアクセス競合時の仲裁は、外部のコントローラにより実行されてもよい。
この図29に示す構成の場合においても、リードアクセスとライトアクセスとが交互にまたは択一的に行なわれる場合、リードポートにアクセスしているときは、リードポート用ビット線対の間に配設されるライト用ビット線対が、対応のビット線プリチャージ/イコライズ回路により所定の電圧レベルに保持される。また、ライトポートにアクセスする場合には、このライトポート用ビット線対の間にあるリード用ビット線対が、対応のプリチャージ/イコライズ回路により所定のプリチャージ電圧レベルに保持される。
また、リードポートワード線とライトポートワード線とがともに選択状態にある場合、リードポートワード線が選択状態に駆動された後にライトポートワード線が選択状態に駆動されるか、またはその逆であり、先にアクセスされたポートのビット線は、対応のセンスアンプによりそれらの電圧レベルはラッチされている。この場合、電圧レベルがラッチされたビット線が後から選択される別ポートのビット線に対するシールド配線として機能する。
したがって、いずれの場合においても、隣接ビット線がシールドビット線として機能し、メモリセルキャパシタがビット線の下層に形成されるCUB構造のメモリセルを用いて、COB構造並みのビット線ノイズに強いアレイ構成を実現することができる。
また、メモリトランジスタを形成する活性領域は、列方向に連続して直線的に延在しており、行方向においてこの活性領域が突出する領域はなく、高密度で、活性領域を行方向に配設することができる。
今、図29に示す構成において、ポートAがリードポート、ポートBがライトポートとして使用されているが、このポートAおよびポートBが、それぞれ、データの入出力を行なうポートとして利用されてもよい。データの書込および読出をそれぞれ別々のポートを介して行なうことにより、データ書込とデータ読出を並行して実行することができ、データアクセスを高速化することができる。
図30は、この発明の実施の形態5におけるワード線の配置の一例を示す図である。図30においては、Aポート用メインワード線MWLaに対して、Aポート用サブワード線SWL0a−SWL3aが配設され、Bポート用メインワード線MWLbに対して、Bポート用サブワード線SWL0b−SWL3bが配設される。したがって、AポートおよびBポートそれぞれに対して4ウェイ階層ワード線構成が利用される。Aポート用サブワード線SWL0a−SWL3aとBポート用サブワード線SWL0b−SWL3bは、列方向において交互に配置される。リードポート用サブワード線SWL0a−SWL3bに対して、サブワードドライバSWDaがそれぞれ配設され、また、Bポート用サブワード線SWL0b−SWL3bに対してサブワードドライバSWDbが配設される。
これらのサブワードドライバSWDaおよびSWDbは、サブワードドライバ帯において交互に配設される。したがって、サブワード線の間隔が小さい場合でも、十分余裕をもってサブワードドライバSWDaおよびSWDbを配設することができる。
また、この構成においても、ワード線は、8ウェイ階層ワード線構成であってもよく、また、非階層ワード線構成であってもよい。
以上のように、この発明の実施の形態5に従えば、活性領域を列方向に直線的に延在させて、セルプレート電極とワード線とを同一配線層に形成しており、ツインセルモードで動作する2ポートメモリを容易に実現することができる。また、ビット線対の間に別のポートのビット線を配設しており、この間に介挿されるビット線をシールドビット線として利用することができ、ノイズ耐性の優れたメモリアレイ構造を実現することができる。
[実施の形態6]
図31(A)は、この発明の実施の形態6に従うメモリアレイのレイアウトを概略的に示す図である。この図31(A)においては、列方向に整列して配置される2ビットのDRAMセルを形成する活性領域ARが、列方向に整列して配置される。各メモリセルピッチで、ビット線BL(BL0,/BL0)が配置される。ワード線WL(WL0−WL3)とセルプレート電極線CPが同一配線層に形成される。この実施の形態6においては、セルプレート電極線が、ツインセルモード時の記憶単位となるツインセルユニットTMUごとに分離される。すなわち、図31(A)においてメモリセル(DRAMセル)MC6およびMC7に共通にセルプレート電極線CPaが配設され、このセルプレート電極線CPaは、他のツインセルユニットのDRAMセルのセルプレート電極線CPと分離される。これらは、他のセルプレート電極線CPb−CPdにおいても同様である。加えて、これらのセルプレート電極線CPa−CPd、およびCPは、すべてフローティング状態に保持される。
図31(B)は、この図31(A)に示すツインセルユニットTMUの電気的等価回路を示す図である。図31(B)において、MDRAMセル(メモリセル)MC6が、キャパシタMQとアクセストランジスタTQとを含む。これらのメモリセルMC6およびMC7のストレージノードSNaおよびSNbの間に、これらのメモリセルMC6およびMC7のキャパシタが直列に接続される。セルプレートノードCPNは、したがって、これらのストレージノードSNaおよびSNbの電圧を容量分割した電圧レベルに保持される。
今、図32に示すように、ストレージノードSNaにHレベルデータが書込まれ、ストレージノードSNbにLレベルデータが書込まれた状態を考える。この場合、セルプレートノードCPNは、この中間電圧レベル(VCCS/2)の電圧レベルである。ストレージノード−基板領域間リーク電流により、ストレージノードSNaの電圧レベルが、時間経過とともに低下すると、このストレージノードSNaの電圧低下が、容量結合により、セルプレートノードCPNに伝達され、次いでストレージノードSNbに伝達される。したがって、このストレージノードSNbの電圧レベルも、ストレージノードSNaの電圧低下に伴って低下する。
したがって、このストレージノードSNaおよびSNbの間の電圧差Vaは、時間が経過しても、一定である。したがって、ツインセルユニットTMU選択時ビット線BL0および/BL0に現われる電圧差は、このリーク電流が生じても、同じであり、ビット線BL0ビット線BL0および/BL0の間の電圧差(読出電圧)は、一定でありる。原理的に、ストレージノードSNbと基板領域との間が順バイアス状態となるまで、安定にデータを保持し、かつデータを読出してセンス動作を行なうことができる。また、このストレージノードSNaおよびSNbの電圧レベルがリーク電流により低下しても、ツインセルユニットTMUを選択して、対応のセンスアンプを動作させることにより、これらのストレージノードSNaおよびSNbの電圧レベルは元のHレベルおよびLレベルの電圧レベルに復帰する。
したがって、このセルプレート電極線を、ツインセルユニットごとに分割構造とし、かつフローティング状態に保持することにより、データ保持特性が大幅に優れた半導体記憶装置を実現することができる。
[実施の形態7]
図33は、この発明の実施の形態7に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。この図33に示すレイアウトにおいては、2ビットのDRAMセルを形成する活性領域ARが列方向に並列してかつ互いに分離されて配置される。セルプレート電極線CP0−CP2およびワード線WL0−WL3が同一配線層にそれぞれ形成される。これらのセルプレート電極線CP0−CP3は分割構造であっても良く、また行方向に延在して配置されても良い。
活性領域ARと整列して、導電線101a、102a、102bおよび101bが配設される。導電線101aおよび102bが列方向に整列して配置され、また導電線102aおよび101bが、列方向に整列して配置される。
セルプレート電極線CP1の上部領域において、導電線101aがたとえば第2層メタル配線100により、導電線101bにバイアホール104aおよび104bを介して接続される。導電線102aは、このセルプレート電極線CP1上に、交差用配線100と交差するように、この導電線102aおよび102bと同相の配線103により相互接続される。したがって、導電線101aおよび101bがビット線/BL0を構成し、導電線102aおよび102bが、導電線を構成する。
このセルプレート電極線CP1上において、これらのビット線BL0および/BL0が交差部を有し、その位置が交換される。このビット線が交差部において位置を交換する構成はいわゆる「ツイストビット線」構成と呼ばれており、ビット線間結合容量を低減し、また隣接ビット線に同相ノイズを重畳させる事により、ビット線間結合ノイズを低減することができる。
セルプレート電極線CP0−CP2は、列方向の幅の広い配線であり、このセルプレート電極線上の領域において、ビット線交差部を余裕をもって形成することができる。
また、セルプレート電極線CPが分割構造を有していて2ポートツインセルユニットが形成されてもよい。2ポ−トツインセルユニット構造の場合、異なる行アドレスに対しほぼ同時にアクセスされてセンス動作が行なわれる場合がある。このような場合において、ツイストビット線構造により、容量結合ノイズを低減して安定にセンス動作を行なうことができる。
図34は、この発明の実施の形態7に従うメモリアレイの電源等価回路を示す図である。この図34においては、ビット線対の間に他のビット線対のビット線が配置されるツイストビット線構造を示す。ツインセルユニットの単位メモリセルは、2ポートメモリセルであっても良く、実施の形態3におけるメモリセル構造であっても良い。図34においては、2ポートツインセルユニットPTMUに対するツイストビット線構造を一例として示す。
図34において、2ポートツインセルユニットPTMUに対し、ビット線BLaおよび/BLaおよびBLbおよび/BLbが設けられる。ビット線BLaおよび/BLaは、ポートA用のセンスアンプSAaに結合され、ビット線BLbおよび/BLbは、ポートb用のセンスアンプSAbに結合される。このセルプレート電極配線領域CPaにおいて、ビット線BLaおよび/BLaに交差部が設けられ、セルプレート電極配線領域CPBにおいて、ビット線BLbおよび/BLbに交差部が設けられる。さらに、セルプレート電極配線領域CPC上において、ビット線BLaおよび/BLaに交差部が設けられる。
ポートAに対するビット線BLaおよび/BLaとポートBに対するビット線BLbおよび/BLbにおいては、交互に交差部が設けられる。したがって、これらのビット線BLaおよび/BLaとビット線BLbおよび/BLbにおいて、容量結合ノイズが生じた場合、ビット線BLbおよび/BLbまたはビット線BLaおよび/BLaにおいて同相のノイズが両ビット線に重畳されることになり、センス動作時においてノイズを相殺することができる。したがって、2ポートメモリにおいて、両ポートが同時に異なる行アドレスに対してアクセスされて、センスアンプSAaおよびSAbがほぼ同様のタイミングでセンス動作を行なう場合においても、安定にセンス動作を行なってセンス動作を行なうことができる。
以上の様に、この発明の実施の形態7に従えば、セルプレート電極線の領域においてビット線に交差部を設けており、交差部を設けるための専用の領域を設ける必要がなく、面積ペナルティなしにもビット線ノイズに強いビット線構造を実現することができる。
[実施の形態8]
図35は、この発明の実施の形態8に従うメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。図35において、ツインセルユニットを構成するDRAMセルの断面構造を示す。図35において、DRAMセルは、P型半導体基板領域110表面に間をおいて形成される不純物領域111および112と、これらの不純物領域111および112の間の基板領域表面上に図示しないゲート絶縁膜を介して形成される導電線113と、不純物領域112に隣接する基板領域110の表面上に図示しないキャパシタ絶縁膜を介して導電線113と同相に形成される導電線115を含む。半導体基板領域110表面の導電線115と対向する部分は、反転層形成領域116であり、不純物濃度が調整される低不純物濃度の不純物領域111および112と同一導電型の不純物領域であっても良く、単に半導体基板領域110表面の不純物濃度が調整された領域であっても良い。
導電線113がワード線WLを構成し、導電線115がメモリセルキャパシタのセルプレート電極を構成する。この導電線115に対しては、アレイ電源電圧VCCSを与える。不純物領域111は、ビット線BLに接続される。この導電線113および不純物領域111および112とで構成されるメモリセルトランジスタは、低しきい値電圧のロジックトランジスタで形成される。同様、導電線115は、不純物濃度が調整しされた基板領域110の表面領域とで、低しきい値電圧のセルプレートトランジスタを構成する。セルプレート電極線CPに対しアレイ電源電圧VCCSを印加する。
したがって、これらのメモリトランジスタおよびセルプレートトランジスタは、ともに、ロジックの構成要素である低しきい値電圧のロジックトランジスタと同一製造プロセスで形成される。
図36は、図35に示すメモリセルのデータ読出時の信号波形を示す図である。今、図36に示すように、ワード線WL0を1本選択するまたはワード線WL0およびWL2を2本同時に選択して、ビット線BLおよび/BLに相補データを読出す場合を考える。選択ワード線WLは、アレイ電源電圧VCCSレベルにまで駆動される。Lレベルデータを書込む場合、ビット線BLが、接地電圧レベルに駆動され、メモリセルトランジスタは、十分にオン状態となり、不純物領域111および112の間にチャネルが形成され、このLレベルデータが、不純物領域112に伝達される。この不純物領域112がLレベルデータを受けた場合、セルプレートトランジスタ(導電線115とその下のキャパシタ絶縁膜と基板表面領域とで構成されるトランジスタ)において、半導体基板領域表面に形成される拡散領域(しきい値電圧調整用の不純物領域)にLレベルデータが伝達されると、導電線115に対しては、アレイ電源電圧VCCSが印可されているため、導電線(セルプレート電極)115直下の基板表面の反転層形成領域(拡散層)に反転層116が形成され、この反転層116に、Lレベルデータが格納される。
一方、Hレベルデータの書込時において、ビット線BLを介して不純物領域111に対しアレイ電源電圧VCCSレベルの信号が伝達される。選択ワード線WLは、選択時、アレイ電源電圧VCCSレベルに駆動される。メモリセルトランジスタにおいては、不純物領域111の電圧レベルがそのゲート電極と同一電圧レベルとなり、チャネル領域において反転層は十分に形成されないため、不純物領域112に対しては、せいぜい、電圧VCCS−Vthの電圧レベルが伝達される。ここで、Vthは、メモリセルトランジスタのしきい値電圧を示す。
また、セルプレートトランジスタにおいては、不純物領域112から、その電極配線115直下の領域に、不純物領域112のHレベルデータ(電圧VCCS−Vthレベル)により、空乏層が広がり反転層形成領域において反転層116を十分に形成することができない(MOSキャパシタが形成されない)。したがって、反転層116が不十分に形成されるため、反転層116を形成するための拡散領域(反転層形成領域)内において、十分に電荷を供給することができず、Hレベルデータを、このセルプレートトランジスタ(MOSキャパシタ)により格納して保持することができなくなる。
このHレベルデータ書込時においては、不純物領域112と半導体基板領域110の間の接合容量Cjに、Hレベルデータに応じた電荷が蓄積されることになる。
今、図36に示すように、このメモリセル(DRAMセル)のデータを読出す場合を考える。選択ワード線(サブワード線)WL0単独またはワード線(サブワード線)WL0およびWL2を同時に選択状態へ駆動する。ビット線BLは、プリチャージ電圧が、アレイ電源電圧VCCSレベルである。選択ワード線WL(WL0および/またはWL2)がアレイ電源電圧VCCSレベルに駆動されると、Lレベルデータを格納するメモリセル(DRAMセル)においては、不純物領域112がソースとなるため、メモリセルトランジスタが十分にオン状態となり、また反転層116が十分に形成されているため、このメモリセルキャパシタおよび接合容量Cjに蓄積された電荷が対応のビット線BL上に読出され、このビット線の電位が低下する。ここで、図36においては、補のビット線/BLにLレベルデータが読出された場合の信号波形を示す。
一方、Hレベルデータを格納するメモリセル(DRAMセル)においては、ビット線BLのプリチャージ電圧レベルがアレイ電源電圧VCCSレベルであり、そのゲート電極電圧と同じである。また、不純物領域112においても、その電圧レベルはHレベルであり、さらにセルプレートトランジスタ(MOSキャパシタ)が形成されていない(反転層116が十分に形成されていない)ため、ビット線BL側からは、不純物領域112の接合容量Cjの電位が見えるだけである。データ保持時においてHレベルデータを記憶するメモリセルのストレージノードの電圧が低下しても、その接合容量Cjの容量値が十分小さければ、流出電荷量は充分に小さい。データ保持時において、このHレベルデータを記憶するメモリセルのストレージノードの電圧レベルがリーク電流により低下しても、ビット線へのデータ読出時、接合容量Cjのビット線容量に対する比は小さく、ビット線電圧の低下は十分小さくすることができる。
したがって、図36において示すように、HレベルデータおよびLレベルデータの電圧差を十分に大きくすることができ、正確に、ツインセルモード時においてデータを読出すことができ、データ保持特性の優れた半導体記憶装置を実現することができる。
この接合容量Cjの容量値を十分小さくするために、製造プロセスにおけるソース/ドレイン不純物注入工程において、マスク等を用いて、メモリアレイ領域内においてこの不純物領域112に対し、不純物の注入量の低い低濃度N(N−)イオン注入のみを行なう。これにより、不純物領域112と基板領域110の間の接合容量Cjの容量値を十分小さくすることができる。
このとき、セルプレート電極用導電線115と対向する基板領域110の表面においては、ロジックトランジスタと同様低濃度P型(P−型)不純物領域となるようにイオン注入が行なわれ、そのセルプレートトランジスタ(MOSキャパシタ)のしきい値電圧が小さくされる。この反転層形成領域は、メモリトランジスタのチャネル領域の不純物濃度と同程度とされる。これにより、メモリトランジスタおよび出るプレートトランジスタをともにロジックトランジスタと同程度の低しきい値電圧のMOSトランジスタとする事ができる。これらのメモリトランジスタおよびセルプレートトランジスタは、ストレージノードの不純物領域112のイオン注入を除いて、ロジックトランジスタと同一製造プロセスステップで製造される。このロジックトランジスタと同一製造工程で、また、周辺回路のトランジスタも製造される。したがって、不純物領域112の不純物濃度は、周辺トランジスタの不純物領域の不純物濃度よりも低くされる。
この実施の形態8に従えば、選択ワード線(サブワード線)の電圧レベルは、アレイ電源電圧VCCSレベルであり、セルトランジスタを十分にオン状態とするためのワード線昇圧方式が用いられていない。したがって、メモリセルトランジスタ下のゲート絶縁膜を、セルプレート電極配線115下のキャパシタ絶縁膜と同様、ゲート絶縁膜の薄いCMOSロジックトランジスタで形成することができ、メモリセルアレイを、ほぼ混載ロジックと同一製造プロセスで形成することができる。
また、この発明の実施の形態8においては、ワード線非昇圧方式を用いているため、このワード線昇圧のための回路が不要となり、消費電流を低減することができる。
[実施の形態9]
図37は、この発明の実施の形態9に従う半導体記憶装置のメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。図37に示すレイアウトおいては、列方向に活性領域ARが整列して配置される。この活性領域ARにおいては、列方向に隣接する2つのメモリセルが形成される。
列方向に整列して配置される活性領域ARそれぞれに対応してビット線BL0、/BL0、BL1、および/BL1が配置される。これらのビット線BL0、/BL0、BL1および/BL1は、それぞれ、対応の列に配置された活性領域ARに、ビット線コンタクトBCTを介して結合される。
行方向に整列するビット線コンタクトBCTを間に挟むように、2つのサブワード線SWLが配置される。図37においては、サブワード線SWL1およびSWL2が行方向に整列するビット線コンタクトBCTを間に挟むように配置される。また、サブワード線SWL3およびSWL4が、行方向に整列するビット線コンタクトBCTを間に挟むように配置される。従って、列方向に隣接する活性領域ARの間に2本のサブワード線SWLが配置される。
これらのサブワード線SWL1、SWL2、SWL3、およびSWL4それぞれに対応して、セルプレート電極線CP1、CP2、CP3、CP4が、それぞれ行方向に延在して個々に配置される。列方向において隣接するセルプレート電極は、互いに分離される。また、セルプレート電極CP0およびCP5が図示しないサブワード線に対応して配置される。
これらのセルプレート電極CP0-CP5は、後に説明するように、個々にその電圧が制御される。すなわち、選択メモリセルに対して配置されたセルプレート電極CPの電圧レベルが変更されて、ビット線読出電圧が、ワード線非昇圧方式のときにLレベルデ−タとHレベルデータとで異なる場合においても、十分なビット線間読出電圧差を確保する。
行方向において隣接する2つのメモリセルMC1およびMC2により、ツインセルユニットTMUが構成され、1ビットのデータを記憶する。この図37に示すレイアウトの場合、活性領域ARの各列に対応してビット線BLおよび/BLを交互に配置するだけであり、メモリセルピッチに1本のビット線を配置する。ビット線コンタクトBCTを、このビット線BLおよび/BLの直下に形成することができ、図24に示すレイアウトと同様、最密充填セル配置であり、高密度にメモリセルを配置することができる。またビット線BLおよび/BLを隣接して配置することにより、折返しビット線構成を実現することができる。
本実施の形態9においては、セルプレート電極CPを、サブワード線SWLそれぞれに対応して分割して配置する。セルプレート電極CP0−CP5およびサブワード線SWL1−SWL4は、それぞれ、不純物が導入された多結晶シリコン(ドープトポリシリコン)、または、WSix、CoSixなどのポリサイド、またはサリサイドなどのシリコンを含む材質により、同一の配線層の配線で形成される。セルプレート電極CP0−CP5およびサブワード線SWL1−SWL4と同一層に形成される配線は、この半導体記憶装置と同一半導体チップ上に集積化されるロジックを形成するCMOSロジックプロセスにおけるトランジスタのゲート電極配線としても利用される。したがって、これらのサブワード線SWLおよびセルプレート電極CPは、同一半導体チップ上に集積化されるロジックのトランジスタのゲート電極と同一製造プロセスにおいて形成される。
図38は、図37に示す線37A−37Bに沿った断面構造を概略的に示す図である。図38において、メモリセルは、半導体基板領域120表面に形成される。メモリトランジスタMTは、この半導体基板領域120表面に間をおいて形成される不純物領域(拡散層)121および122と、これらの拡散層121および122の間の基板領域120表面上にゲート絶縁膜130を介して形成されるゲート電極層124を含む。このゲート電極層124がサブワード線SWLを構成する。
メモリキャパシタMQは、半導体基板領域120表面に形成されるストレージノード電極層123と、このストレージノード電極層123とキャパシタ絶縁膜131を介して対向して配置される導電層125を含む。隣接メモリセルのストレージノード電極層123aとストレージ電極層123は、素子分離領域126より互いに分離される。この素子分離領域126はトレンチ型分離構造を有していてもよく、また、素子分離酸化膜を形成して、その表面をCMPプロセスなどにより平坦化されてもよい。また、隣接メモリセルのセルプレート電極CPを構成する導電層125aと導電層125も、互いに分離される。
不純物領域121および122の導電型および半導体基板領域120の導電型は、メモリセルトランジスタMTがNチャネルトランジスタで構成されるかまたはPチャネルトランジスタで構成されるかに応じて適宜定められる。図38においては、メモリトランジスタがNチャネルMOSトランジスタで構成され、不純物領域121および122の導電型がN型の場合を1例として示す。
不純物領域121は、ビット線コンタクトBCTを介してビット線となるたとえば第1層メタル配線で構成される導電層127に結合される。
このビット線となる第1メタル配線127は、サブワード線SWLおよびセルプレート電極CPを構成する導電層124および125の上層に形成される。したがって、このメモリセルでは、いわゆるCUB構造が実現している。また、メモリセルキャパシタMQは、半導体基板領域120表面に形成されるストレージノード電極層123と、このストレージノード電極層123と対向して配置される導電層125により形成され、いわゆるプレーナ型キャパシタ構造を有している。ストレージノード電極層123は、半導体基板領域120表面に形成される不純物拡散層で構成されてもよく、また単に、基板領域120で構成されてもよい(基板領域の表面の反転層がキャパシタ電極となる)。
サブワード線SWLが選択された場合、不純物領域121および122の間にチャネルが形成され、不純物領域122に接続されるストレージノード電極層123がビット線コンタクトBCTを介してビット線BL(導電層125)に電気的に結合される。
サブワード線SWL直下のゲート絶縁膜130の膜厚とセルプレート電極CP直下のキャパシタ絶縁膜131の膜厚を異ならせるために、デュアルゲート酸化膜プロセスを利用した場合、マスクを用いて選択的エッチングを行なう必要があり、このマスクトレランスをとる必要があり、またパターニング時において乱反射などを防止して正確にレジスト膜を露光させる必要があり、サブワード線となる導電層124とセルプレート電極CPとなる導電層125の間の間隔を大きくする必要がある。したがって、このようなデュアルゲート酸化膜プロセスを利用して、ゲート絶縁膜130およびキャパシタ絶縁膜131の膜厚を異ならせた場合、メモリセルサイズが増大するため、サブワード線SWL直下に形成されるゲート絶縁膜130の膜厚と、セルプレート電極層CP直下に形成されるキャパシタ絶縁膜131の膜厚を同じ膜厚とし、同一製造プロセスで形成する。
また、メモリセル間の分離に、その表面が、半導体基板領域120の表面と同一にされた分離領域126を利用することにより、半導体基板領域120の表面に突出する部分を低減でき、セルプレート電極層CPを構成する導電層125および125aの高さを低くすることができ、周辺回路部との段差を小さくすることができる。
したがって、この図38に示すように、セルプレート電極層CPおよびストレージノードのための配線層を新たに追加する必要がなく、また、メモリセルキャパシタとして、プレーナ型キャパシタ構造を用い、セルプレート電極CPとサブワード線(ワード線)SWLを同一の配線層の配線で形成するため、メモリアレイ部と周辺回路部の間に段差が生じることはない。これにより、キャパシタ電極による段差緩和のためのCMP等による平坦化プロセスを導入する必要がなく、CMOSロジックプロセスを用いてメモリセルアレイを形成することができる。
また、セルプレート電極CPは、サブワード線SWLと対をなして配置され、セルプレート電極の電圧を各メモリセル行単位で変更する。
たとえば、メモリセルの行を選択するためにロウアクティブコマンドが与えられ、サブワード線が選択されると、2つのメモリセルのキャパシタが対をなすビット線それぞれに同時に接続される。たとえば、図37において、サブワード線SWL1が選択されると、メモリセルMC1およびMC2のストレージノードが、それぞれビット線BL0および/BL0に接続されて、これらのメモリセルMC1およびMC2の記憶データが対応のビット線BL0および/BL0に読出される。これらのメモリセルMC1およびMC2は、ツインセル単位TMUを構成し、一方のメモリセルにHレベルデータを記憶し、他方のメモリセルがLレベルデータを記憶する。
ビット線対BLおよび/BLに接続されるセンスアンプが、対応のビット線BL0および/BL0またはBL1および/BL1の電位差ΔVblを差動増幅する。ここで、電位差ΔVblは次式で表わされる。
ΔVbl=Cs・(V(SN,H)−V(SN,L))/(Cs+Cb)
ここで、Csは、メモリセルキャパシタMQの容量値を示し、Cbは、ビット線BLおよび/BLのそれぞれの寄生容量を示す。V(SN,H)は、Hレベルデータを記憶するストレージノードの電圧を示し、V(SN,L)は、Lレベルデータを記憶するストレージノードの電圧を示す。
このセンスアンプのセンス動作により、Hレベルデータを記憶するメモリセルに接続されるビット線は、アレイ電源電圧VCCSレベルにまで駆動され、またLレベルデータを記憶しているメモリセルに接続されるビット線は、接地電圧(0V)レベルにまで駆動される。
プレーナ型キャパシタは、図38に示すように、セルプレート電極CPをゲート電極とするMOSキャパシタであり、この半導体基板領域(Si:シリコン)表面に反転層を形成することにより、所望の容量値を確保することができる。キャパシタ絶縁膜131は、メモリセルトランジスタのゲート絶縁膜130と同様薄い絶縁膜であり、そのキャパシタ絶縁膜131の信頼性の観点から、セルプレート電極CPに印加することのできる電圧VCPは、アレイ電源電圧VCCSよりも高く設定しないほうが望ましい。ここで、メモリトランジスタがロジックのトランジスタと同一製造工程で製造されるロジックトランジスタで構成されており、ワード線非昇圧方式が採用され、サブワード線電圧は、選択時にはアレイ電源電圧レベルである。
このストレージノード電極層123において反転層を容易に形成するために、ストレージノード領域に、NMOS型メモリセルにおいてはN型不純物、また、PMOS型メモリセルでは、P型不純物をそれぞれカウンタドープする「キャパシタドープ」方法を取ることが考えられる。ここで、NMOS型メモリセルは、アクセストランジスタがNチャネルMOSトランジスタで構成されるメモリセルであり、半導体基板領域がP型半導体基板領域である。PMOS型メモリセルは導電型がその反対である。
この半導体記憶装置と同一半導体チップ上に集積化されるロジックにおいてMOSキャパシタが利用される場合、ゲート電極の電圧レベルに応じて不純物領域が所定の電圧(電源電圧または接地電圧)レベルに相互接続され、ゲート−ソース間電圧が、ロジック電源電圧レベルとなるため、反転層は容易に形成される。したがって、このようなロジックを形成する標準のCMOSロジックプロセスフローにおいては、特に反転層を形成するための「キャパシタドープ」プロセスを行う工程は含まれていない。したがって、このような「キャパシタドープ」プロセスをメモリセルキャパシタに対して適用する場合、ロジックと半導体記憶装置とを同一半導体チップに形成する製造工程において、ロジックを形成するためのCMOSロジックプロセスフローには含まれていない「キャパシタドープ」プロセスの工程を追加する必要があり、ウェハプロセスコストが上昇するという問題が生じる。
また、このような「キャパシタドープ」を行なう場合、サブワード線を構成する導電層124とセルプレート電極を構成する導電層125の間の距離を所定値以上に広くすることが以下の理由から要求される。
図39は、キャパシタドーププロセス時における不純物注入領域を概略的に示す図である。図39において、図38に示すメモリセルの構成要素と対応する部分には同一参照番号を付し詳細説明は省略する。
NMOS型メモリセルの場合、メモリセルのアクセストランジスタのしきい値電圧調整のためのチャネルドープは、メモリセルアレイ全面に対して実行される。
しかしながら、キャパシタドープは、メモリセルトランジスタのチャネル領域ではなくストレージノード領域に行なう必要があり、NMOSメモリセルトランジスタMTの特性に影響を及ぼすのを防止する必要があるという制約が存在する。したがって、サブワード線SWLを構成する導電層124とセルプレート電極CPを構成する導電層125は、それぞれの境界間の距離Pを所定値以上に維持する必要がある。このストレージノード領域への不純物イオン注入により、不純物領域123を介して横方向に熱処理工程時において注入不純物が拡散し、チャネル領域133の不純物濃度プロファイルが異なり、アクセストランジスタMTの特性が異なるのを防止するためである。
したがって、図39に示すように、サブワード線SWLを構成する導電層124とセルプレートCPを構成する導電層125の間の距離を、所定値Pよりも小さくした場合、キャパシタドープを行なう場合には、この距離Pを維持して不純物注入が行なわれるため、ストレージノード領域において、キャパシタドープが行なわれない領域138が存在する。したがって、このストレージノード領域において、カウンタドープされて反転層が形成される領域(キャパシタドープ領域)135と、カウンタドープがされず、反転層が形成されにくい領域138とが存在し、MOSキャパシタの容量値を十分高くすることができないという問題が発生する。
一方、このようなキャパシタドープ領域135を形成しない場合でも、1ビットデータを2つのメモリセルで記憶するツインセルモードにおいては、Lレベルデータを書込むメモリセルに対しては、ノードN1(不純物領域123)の電圧は、接地電圧(0V)であり、このメモリセルキャパシタを構成するMOSキャパシタのゲート−ソース間電圧が、セルプレート電圧VCP(アレイ電源電圧レベル)となり、半導体基板領域表面には反転層が形成され、このメモリセルキャパシタとして所望の容量値を有する容量が確保される。
一方、Hレベルデータを書込むメモリセルにおいては、ノードN1の電圧レベルは、VCCS−ΔVとなる。ここで、ΔVは、サブワード線SWLの非昇圧によるアクセストランジスタのしきい値電圧損失による電圧降下を示す。
この場合、メモリセルキャパシタを構成するMOSキャパシタのゲート−ソース間電圧は、VCP−(VCCS−ΔV)となり、このストレージノード領域123において、十分に反転層を形成することができず、所望のメモリセルキャパシタ容量値を確保することができない。したがって、このHレベルデータを記憶する場合、十分な電荷量をストレージノードに蓄積することができず、図40に示すように、Hレベルデータ読出時のビット線上の読出電圧ΔVHは、Lレベルデータ読出時の読出電圧ΔVLよりもその大きさが小さくなる。ここで、HレベルデータおよびLレベルデータ読出時の読出電圧ΔVHおよびΔVLは、次式でそれぞれ表わされる。
ΔVH
=Csh・(V(SN,H)−VCCS/2)/(Csh+Cb)…(1)
ΔVL
=Csl・(VCCS/2−V(SN,L))/(Csl+Cb)…(2)
ここで、CshおよびCslは、それぞれHレベルデータおよびLレベルデータ読出時のメモリセルキャパシタの容量値を示す。また、ビット線のプリチャージ電圧はアレイ電源電圧VCCSの1/2の電圧レベルである。
したがって、メモリセルデータ読出時において、センスアンプに対する実効的な読出電圧ΔVH+ΔVLは、ツインセルモードにおいて期待される読出電圧差よりも小さくなる。このサブワード線非昇圧時においても、十分な大きさの読出電圧差を確保することのできる構成として、本実施の形態9においては、セルプレート電圧を選択行単位で電圧レベルを変化させ、ストレージノードの電圧レベルを変化させる。以下、本実施の形態9におけるセルプレート電圧制御の構成について説明する。
図41は、この発明の実施の形態9におけるセルプレート電圧制御動作を示す波形図である。サブワード線SWL0が選択され、この選択サブワード線SWL0の電圧が、電圧VWLレベルに駆動される。このサブワード線SWL0に接続されるメモリセルのデータがビット線BLおよび/BLにメモリセルデータが読出され、センス動作が行なわれる。次に、データの書込が行なわれた場合、このメモリセルのストレージノードN1の電圧レベルが、書込データに応じて変化し、Hレベルデータを記憶するメモリセルのストレージノードN1が、電圧SN(H)レベルとなり、一方、Lレベルデータを記憶するメモリセルのストレージノードN1は、電圧SN(L)レベルとなる。
このデータ書込が完了すると、またデータ読出動作時においてはデータの読出完了後、選択サブワード線SWL0と対をなすセルプレート電極CP0の電圧レベルを、所定の電圧VCPから、予め定められた電圧Vaレベルに上昇させる。セルプレート電極CP0の電圧を上昇させた状態において、対応のメモリセルは、ビット線を介してセンスアンプに接続されており、ストレージノードN1の電圧レベルは変化しない。
アクセスサイクルが完了し、サブワード線SWL0が非選択状態のたとえば接地電圧レベルに駆動されると、セルプレート電極CP0の電圧を、元の所定の電圧VCPに復帰させる。メモリセルにおいては、サブワード線SWL0が接地電圧レベルとなり、アクセストランジスタが非導通状態であるため、ストレージノードN1は、フローティング状態にある。このセルプレート電極CP0の電圧低下に応じて、容量結合によりストレージノードN1の電圧レベルが低下する。図41においては、Hレベルデータを記憶するストレージノードの電圧レベルは、ΔVSNHだけ低下し、Lレベルデータを記憶するストレージノードN1の電圧が、ΔVSNだけ低下する。
サブワード線SWL0が選択されたとき、ビット線BLおよび/BLに現われる読出電圧ΔVHAおよびΔVLAは、それぞれ、次式で表わされる。
ΔVHA=ΔVH−Csh・ΔVSNH/(Csh+Cb)
ΔVLA=ΔVL+Csl・ΔVSNL/(Csl+Cb)
ここで、ΔVHおよびΔVLは、それぞれ先の式(1)および(2)で示される読出電圧を示す。
したがって、センスアンプに対する実効読出電圧ΔVHA+ΔVLAは、次式で表わされる量だけ変化する。
Csl・ΔVSNL/(Csl+Cb)
−Csh・ΔVSNH/(Csh+Cb)
Csl>>Cshであるため、この読出電圧差の第2項を無視することができ、読出電圧ΔVは、ほぼ次式で表わされる。
ΔV=ΔVH+ΔVL+Csl・ΔVSNL/(Csl+Cb)
したがって、読出電圧を、ほぼCsl・ΔVSNL/(Csl+Cb)だけ大きくすることができる。
したがって、キャパシタノンドープのプレーナ型キャパシタをメモリセルキャパシタとして用いる場合でも、このメモリセルキャパシタの実効的な利用効率の低下を防止することができ、十分な大きさの読出電圧差を確保することができる。
なお、図41に示す動作波形においては、選択メモリセルへのデータ書込動作が示されている。しかしながら、これは、データの読出が行なわれるメモリセルについても同様であり、ツインセル単位のメモリセルのストレージノードN1は、記憶データに応じて電圧SN(H)またはSN(L)に設定される。
図42は、セルプレート電極およびサブワード線を駆動する部分の構成を概略的に示す図である。図42において、サブワード線SWLに対しては、サブワードドライバSWDが配置され、セルプレート電極CPに対しては、セルプレート電極ドライバCPDが配置される。サブワードドライバSWDは、サブデコード信号SDおよびZSDと対応のメインワード線ZMWL上の信号とに従ってサブワード線SWLを選択状態へ駆動する。一方、セルプレート電極ドライバCPDは、対応のメインセルプレート線ZMCP上の信号とサブデコード信号SDおよびZSDに従ってセルプレート電極CPの電圧レベルを変化させる。サブデコード信号SDおよびZSDは、振幅が、周辺電源電圧またはアレイ電源電圧レベルであり、高電圧VPPレベルには昇圧されない。すなわち、サブワード線SWLを駆動する方式として、非昇圧ワード線駆動方式が利用される。
複数行のサブワード線SWLに対して1つのメインワード線ZMWLが配置され、同様、複数行のセルプレート電極CPに対し1つのメインセルプレート線ZMCPが配置される。メインワード線ZMWLおよびメインセルプレート線ZMCPが、互いに対応して、たとえば同一配線層に配置される。一方、サブワード線SWLおよびセルプレート電極CPが、それぞれ同一配線層に形成される。
メインワード線ZMWLが選択状態へ駆動され、サブデコード信号SDおよびZSDに従ってサブワード線SWLが選択状態へ駆動されると、このメインセルプレート線ZMCPが、所定時間遅れて選択状態へ駆動され、セルプレート電極ドライバCPDが、セルプレート電極CPの電圧レベルを変化させる。メインワード線ZMWLが非選択状態へ駆動されると、応じてメインセルプレート線ZMCPも非選択状態へ駆動され、このセルプレート電極ドライバCPDは、対応のセルプレート電極CPへ、所定の電圧VCPを伝達する。選択サブワード線SWLが非選択状態に駆動された後にセルプレート電極CPが元の電圧レベルに復帰する。応じてストレージノードN1の電圧が容量結合により低下する。
なお、メモリセルトランジスタがPチャネルMOSトランジスタで構成される場合においては半導体基板領域がN型基板領域となるため、セルプレート電圧VCPの駆動方向を逆にする。
図43は、図42に示すセルプレート電極ドライバCPDの構成の一例を示す図である。図43において、セルプレート電極ドライバCPDは、メインセルプレート線ZMCP上の信号に従ってサブデコード信号SDを電圧Vaレベルにレベル変換したサブデコード信号SD*をセルプレート電極CPに伝達するPチャネルMOSトランジスタTQ1と、メインセルプレート線ZMCP上の信号電位に応答してセルプレート電圧伝達線150上のセルプレート電圧VCPをセルプレート電極CPに伝達するNチャネルMOSトランジスタTQ2と、補のサブデコード信号ZSDに従ってセルプレート電圧伝達線150をセルプレート電極CPに結合するNチャネルMOSトランジスタTQ3を含む。
セルプレート電圧伝達線150へは、図1に示すVCP発生回路からの所定電圧レベルのセルプレート電圧VCPが伝達される。
対応のサブワード線が選択状態へ駆動された場合にはサブデコード信号SDがHレベル、補のサブデコード信号ZSDがLレベルである。この状態においてメインセルプレート線ZMCPが選択状態のLレベルに駆動されると、PチャネルMOSトランジスタTQ1がオン状態となり、セルプレート電極CPへ、レベル変換されたサブデコード信号SD*が伝達される。このときには、MOSトランジスタTQ2およびTQ3は非導通状態であり、選択行のメモリセルに対して配置されたセルプレート電極CPがセルプレート電圧伝達線150から切り離される。セルプレート電圧伝達線150が、メモリアレイ上の非選択サブワード線に接続されるメモリセルに対しても共通にセルプレート電圧VCPを伝達する構成においても、このセルプレート電圧VCPに何ら悪影響を及ぼすことなく、セルプレート電極CPへ、周辺電源電圧レベルの電圧を伝達することができる。
メインセルプレート線ZMCPが非選択状態のHレベルとなると、MOSトランジスタTQ1が非導通状態、MOSトランジスタTQ2が導通状態となり、セルプレート電圧伝達線150上のセルプレート電圧VCPがセルプレート電極CPに伝達される。
メインセルプレート線ZMCPが非選択状態でHレベルにあり、かつレベル変換されたサブデコード信号SD*がLレベルのときには、補のサブデコード信号ZSDがHレベルであり、セルプレート電圧伝達線150は、セルプレート電極CPに結合される。したがって、非選択行のメモリセルに対して配置されたセルプレート電極CPに対しては確実に、セルプレート電圧伝達線150からセルプレート電圧VCPが伝達される。
図43に示すセルプレート電極ドライバCPDの構成において、セルプレート電圧VCPは、アレイ電源電圧VCCSの1/2倍の電圧レベルを想定している。したがって、補のサブデコード信号ZSDが、周辺電源電圧レベルのHレベルであっても、確実に、セルプレート電圧VCPをセルプレート電極CPに伝達することができる。
このセルプレート電圧VCPが、アレイ電源電圧VCCSレベルであっても、サブデコード信号SDおよびZSDが、周辺電源電圧VCCPの振幅を有する信号であり、このアレイ電源電圧VCCSと周辺電源電圧VDDPの電圧差が、MOSトランジスタTQ2およびTQ3のしきい値電圧の絶対値よりも大きい場合には、確実に、セルプレート電極CPに、アレイ電源電圧VCCSを伝達することができる。
サブデコード信号SD*およびZSDは、メモリアレイのブロック分割構造において、センスアンプが配置されるセンスアンプ帯とサブワードドライバが配置されるサブワードドライバ帯との交差部(十字帯)に配置されたサブデコードドライバにより駆動される。したがって、レベル変換されたサブデコード信号SD*は、サブワード線およびセルプレート電極両者を駆動する必要があり、その駆動力を大きくする必要がある。しかしながら、十字帯に配置されるレベル変換機能を有するサブデコードドライバのドライブ能力を大きくすることにより、十分、この選択行に対応して配置されるセルプレート電極CPも、選択されたサブワード線に応じてその電圧レベルを変化させることができる。特にセルプレート電極CPにはメモリセルが接続されないため、その容量を小さくすることができ、サブデコードドライバに対する駆動力としても、それほど大きな駆動力は要求されない。
メインセルプレート線ZMCPを駆動するメインセルプレート線ドライバは、メインワード線ZMWLを駆動するドライバと同様の構成を利用することができる。メインセルプレート線ドライバの駆動タイミングを、メインワード線を駆動するメインワードドライバの活性化タイミングと異ならせるだけで、同様に、メインセルプレート線ZMCPを、メインワード線ZMWLと同様に選択状態へ駆動することができる。メインワードドライバ活性化信号の遅延信号をメインセルプレート線ドライバに対する活性化信号として利用することにより、容易に所望のタイミングで、メインセルプレート線を選択状態へ駆動することができる。
図44は、メインセルプレート線ドライバの他の構成を示す図である。図44において、メインワード線ZMWLは、メインワードドライバ152により駆動される。一方、メインセルプレート線ZMCPは、このメインワードドライバ152の出力信号を受ける立下がり遅延回路154により駆動される。
メインワードドライバ152は、対応のメインワード線ZMWLが選択状態のときには、対応のメインワード線ZMWLを接地電圧レベルへ駆動する。したがって、立下がり遅延回路154を利用することにより、メインワード線ZMWLが選択状態へ駆動された後、所定時間経過後に、メインセルプレート線ZMCPが選択状態へ駆動される。メインワードドライバ152の出力駆動力を増加する必要があるものの、メインセルプレート線ZMCPを選択するためのデコード回路をメインワード線アドレスをデコードするメインロウデコーダと別に設ける必要がなく、回路占有面積が低減される。
なお、セルプレート電極CPの電圧レベルを、メモリセルのアクセストランジスタが非導通状態となった後に変化させ、容量結合により、ストレージノードの電圧レベルを変化させる。したがって、メインセルプレート線ZMCPおよびセルプレート電極に対するサブデコード信号SD*およびZSDは、サブワード線に対する信号よりも少し遅れたタイミングで非活性状態へ駆動される。これは、適当な配線遅延またはゲート遅延を利用することにより、容易に実現される。
図45は、メインセルプレート線選択回路のさらに他の構成を示す図である。この図45に示す構成においては、図45において、メインワード線ZMWLは、メインワードドライバ152により駆動され、メインセルプレート線ZMCPが、メインセルプレートドライバ156により駆動される。メインワードドライバ152は、メインワード線駆動タイミング信号RXTの活性化に応答して対応のメインワード線ZMWLを選択状態へ駆動し、一方、メインセルプレートドライバ156は、セルプレート線駆動タイミング信号RXTDに従って対応のメインセルプレート線ZMCPを選択状態へ駆動する。
これらのメインワードドライバ152およびメインセルプレートドライバ156に対し共通にメインロウデコード回路158が設けられる。メインロウデコード回路158からのメインワード線指定信号が共通に、これらのメインワードドライバ152およびメインセルプレートドライバ156へ与えられる。
メインセルプレート駆動タイミング信号RXTDは、メインワード線駆動タイミング信号RXTに比べて、その活性化タイミングが遅延される。これにより正確なタイミングで、メインセルプレート線ZMCPを、所定期間のみ選択状態へ駆動することができる。また、メインワードドライバ152は、メインワード線ZMWLを駆動することが要求されるだけであるため、高速でメインワード線ZMWLを選択状態へ駆動することができる。
図46は、サブワード線およびセルプレート電極の配置の一例を示す図である。図46において、メインワード線ZMWLおよびメインセルプレート線ZMCPが行方向に延在して配置される。これらのメインワード線ZMWLに対応して、サブワード線SWL0−SWL3が配置され、メインセルプレート線ZMCPに対応してセルプレート電極CP0−CP3が配置される。サブワード線SWL0−SWL3それぞれに対応してサブワードドライバSWD0−SWD3が配置され、セルプレート電極CP0−CP3に対応して、セルプレート電極ドライバCPD0−CPD3が配置される。対をなして配設されるセルプレート電極およびサブワード線に対して、対応のドライバSWDおよびCPDが隣接して配置される。
図示しないセンスアンプ帯において、サブデコードドライバSDREおよびSDROがサブワードドライバ帯に対応して配置される。サブデコードドライバSDREは、サブデコード信号SD*0、SD*2、ZSD0およびZSD2を生成し、サブデコードドライバSDROは、サブデコード信号SD*1、SD*3、ZSD1およびZSD3を生成する。
したがって、この図46に示す配置の場合、単に、サブワードドライバ帯とセンスアンプ帯との交差部において、セルプレートドライバCPDを配置することが要求されるだけであり、レイアウトを変更することなく容易にセルプレート電極ドライバCPDを配設することができる。
なお、このセルプレート電圧VCPを伝達するセルプレート電圧伝達線150は、メインワード線ZMWLおよびメインセルプレート線ZMCPと同一の配線層に配設されてもよい。このセルプレート電圧伝達線の配置としては、センスアンプ帯のセンスアンプに電源電圧を伝達するアレイ電源線と配線のバッティングが生じなければよい。
[変更例1]
図47は、セルプレート電極ドライバの変更例1の構成を示す図である。図47において、セルプレート電極ドライバCPDは、メインセルプレート線ZMCP上の信号がHレベルのとき導通し、セルプレート電極CPをセルプレート電圧伝達線150に電気的に結合するNチャネルMOSトランジスタTQ4と、セルプレート電極CPに結合される容量素子160と、メインセルプレート線ZMCP上の信号がLレベルのとき導通し、導通時レベル変換されたサブデコード信号SD*を容量素子160に伝達するPチャネルMOSトランジスタTQ5と、補のサブデコード信号ZSDがHレベルのとき導通し、セルプレート電極CPをセルプレート電圧伝達線150に結合するNチャネルMOSトランジスタTQ6を含む。
セルプレート電極CPは、対応のメモリブロックにおいて1行のメモリセルに対応して配置される。しかしながら、このセルプレート電極CPは、メモリセルキャパシタのストレージノードに対向する電極層であり、ゲート容量は接続されず、単に配線寄生容量が存在するだけである。したがって、この容量素子160の容量値を適当な大きさに設定することにより、レベル変換されたサブデコード信号SD*がHレベルとなると、この容量素子160のチャージポンプ動作により、セルプレート電極線CPの電圧レベルを上昇させることができる。
すなわち、この図47に示すセルプレート電極ドライバCPDの構成において、メインセルプレート線ZMCPの信号がHレベルのときには、MOSトランジスタTQ4が導通し、セルプレート電圧伝達線150が、セルプレート電極CPに電気的に結合され、セルプレート電極CPは、所定のセルプレート電圧VCPレベルに維持される。このときには、MOSトランジスタTQ5は非導通状態であり、レベル変換されたサブデコード信号SD*はセルプレート電圧CPに影響は及ぼさない。
一方、メインセルプレート線ZMCPの信号がLレベルとなると、MOSトランジスタTQ5が導通状態、MOSトランジスタTQ4が非導通状態となる。このときにサブデコード信号SDがHレベルとなると、補のサブデコード信号ZSDはLレベルであり、MOSトランジスタTQ6が非導通状態となり、容量素子160のチャージポンプ動作により、セルプレート電極CPの電圧レベルが上昇する。また、サブデコード信号SD*がLレベルとなると、この容量素子160のチャージポンプ動作により、セルプレート電極CPが元の電圧レベルに復帰する。レベル変換されたサブデコード信号SD*の非活性化はメインワード線の非活性化の後となるようにタイミングを設定すれば、選択メモリセルにおいてメモリトランジスタが非導通状態となった後にストレージノードの電圧レベルを低下させることができる。但し、このときには、メインセルプレート線ZMCPは選択状態にあることが要求されるが、メインワード線ZMWLの非選択状態への駆動より遅れて、このメインセルプレート線がZMCP非選択状態に駆動されればよい。
一方、メインセルプレート線ZMCPの信号がLレベルでありかつサブデコード信号SDがLレベルのときには、補のサブデコード信号ZSDがHレベルであり、MOSトランジスタTQ6が導通状態になる。したがって、この状態においては、MOSトランジスタTQ5が非導通状態にあっても、セルプレート電極CPがセルプレート電圧伝達線150に電気的に結合され、セルプレート電極CPは、セルプレート電圧VCPレベルに維持される。
この図47に示す構成を利用する場合、容量素子160の容量値とセルプレート電極CPの配線容量値との関係により、所望の電圧レベルにセルプレート電極CPを上昇させることができる。また、サブデコード信号として、レベル変換されたサブデコード信号SD*が使用されているものの、レベル変換前のサブデコード信号SDが利用されてもよい。セルプレート電極CPの容量値と容量素子160の容量値とに応じて適宜サブデコード信号の電圧レベルが設定されればよい。
なお、上述の図47に示す構成においては、セルプレート電極がサブワード線に対応して配置されており、セルプレート電極ドライバCPDは、それぞれ、選択行に接続されるメモリセルに対してセルプレート電極の電圧を変化させている。これにより、必要最小限のメモリセルのストレージノードの電圧を変化させて、消費電流を低減する。選択メモリセルについてのみストレージノードの電圧を変化させているのは、選択メモリセルが有効なデータを記憶するためである。1度もアクセスされないメモリセルは有効なデータを記憶しておらず、これらのメモリセルのデータの電圧レベルを変化させても無効データであり、無駄に電力が消費されるだけであり、このような消費電力を低減するために、選択行のメモリセルに対してセルプレート電圧を変化させる。
しかしながら、メモリアレイが複数のメモリブロックに分割され、メモリブロック単位で選択/非選択状態への駆動が行われるされるブロック分割構成の場合、メモリブロック単位でセルプレート電圧を変化させてもよい。この場合、消費電力が増大する。しかしながら、非選択行に接続されるメモリセルのアクセストランジスタは非導通状態にあるため、セルプレート電圧VCPが変化し、対応のストレージノードSN(ノードN1)の電圧レベルが上昇しても、再びセルプレート電極の電圧が元の電圧レベルに復帰したときに、ストレージノードの電圧は元の電圧レベルに復帰し、その蓄積電荷量に変化は生じない。したがって、このようにブロック単位で、セルプレート電圧を駆動する構成を利用しても、消費電力および応答速度の点を除けば、特に問題は生じない。このメモリブロック単位でセルプレート電圧を駆動する場合、セルプレート電極ドライバを、各メモリブロックごとに設けることが要求されるだけである。メモリブロックを特定するブロック選択信号にしたがってセルプレート電圧を制御することができ、セルプレート電圧制御のための回路構成が簡略化され、回路占有面積を低減することができる。
以上のように、この発明の実施の形態9に従えば、メモリセルのセルプレート電圧を変化させているため、サブワード線非昇圧方式の場合においても、プレーナ型キャパシタ構造のメモリセルにおいてキャパシタの容量値が実効的に低下する場合においても、十分な大きさの読出電圧差を対応のビット線間に生じさせることができる。
[実施の形態10]
図48は、この発明の実施の形態10に従う半導体記憶装置のアレイ部の構成を概略的に示す図である。図48において、列方向において隣接しかつ整列する2ビットのメモリセルを形成するための活性領域ARが列方向に整列して配置される。この活性領域ARの各列に対応して、ビット線BLおよび/BLがそれぞれ配置される。ビット線BLおよび/BLは、対応の列の活性領域とビット線コンタクトBCTを介して電気的に結合される。列方向において隣接する活性領域は素子分離領域により互いに分離される。
行方向に整列するビット線コンタクトBCTを間に挟むように、2つのワード線が対をなして配設される。図48においては、ワード線WL0およびWL1が、行方向に整列するビット線コンタクトBCTを間に挟んで配置され、またワード線WL2およびWL3が、行方向に整列して配置されるビット線コンタクトBCTを間に挟んで行方向に延在して配置される。ワード線WL(WL0−WL3)は、第1層ポリシリコン配線層の配線で形成される。
セルプレート電極CPは、第2層ポリシリコン配線層の配線で形成される。このセルプレート電極CPは、後に説明するように、メモリセルキャパシタとしてプレーナ型キャパシタの一方電極を構成する。
セルプレート電極CPは、メモリセルアレイ内において列方向において分離される分割構造に形成される。しかしながら、このセルプレート電極CPは、ワード線WL(WL0−WL3)と別の配線層の配線で形成されるため、その一部が、対応のワード線WLと重なり合うように形成される。このセルプレート電極CPと対応のワード線WLの一部が重なり合うように形成することにより、セルプレート電極CPに対向するストレージノード領域の面積をできるだけ大きくすることができる。また、セルプレート電極CPとサブワード線SWLとの間隔を短くすることができる。また、セルプレート電極パターニング時においてサブワード線の境界を考慮する必要がなく、パターニングが容易となる。
行方向において隣接するメモリセルMC1およびMC2により、ツインセル単位が形成され、これらの2つのメモリセルMC1およびMC2により、1ビットのデータを記憶する。
図49は、図48に示す線48A−48Aに沿った断面構造を概略的に示す図である。図49において、メモリセルMCは、半導体基板領域170表面に間をおいて形成される不純物領域171および172と、これらの不純物領域171および172の間のチャネル領域上にゲート絶縁膜174を介して形成される導電層173と、不純物領域172上にキャパシタ絶縁膜176を介して形成される導電層175を含む。
導電層173は、第1層ポリシリコン配線層の配線で構成され、ワード線WLを構成する。一方、導電層175は、第2層ポリシリコン配線層の配線で形成され、セルプレート電極CPを構成する。これらの導電層173および175は、別々の製造プロセスで形成されるため、セルプレート電極CPを、ワード線WL上に延在して形成することができる。
不純物領域171は、ビット線コンタクトBCTを介してたとえば第1層メタル配線の導電層177に結合される。この導電層177は、ビット線BL(または/BL)を構成する。不純物領域172は、素子分離領域178により、他のメモリセルから分離される。
この図49に示すメモリセルMCの構成において、メモリトランジスタMTが不純物領域171と導電層173とゲート絶縁膜174とで構成される。メモリセルキャパシタMQが、不純物領域172と導電層175との間のキャパシタ絶縁膜176とで構成される。
この図49に示すメモリセルMCの形成時においては、第1層ポリシリコン配線層でワード線WLとなる導電層173を形成する。次いで、このワード線WLに対し自己整合的に不純物注入を行って、メモリセルトランジスタのソース/ドレイン領域およびストレージノードを構成する不純物領域171および172を形成する。メモリセルのアクセストランジスタがNチャネルMOSトランジスタの場合、この不純物領域171および172は、N型不純物領域である。メモリセルトランジスタはPチャネルMOSトランジスタで構成されてもよい。
次いで、これらの不純物領域171および172を形成した後、第2層ポリシリコン配線層の配線でセルプレート電極CPを形成する。したがって、この図49に示す構成の場合、ワード線WLおよびセルプレート電極CPは、異なる配線層の配線で形成されており、別々の製造工程において形成される。したがって、ワード線WLおよびセルプレート電極CPの間の間隔を十分小さくすることができ、図38に示す不純物領域122の領域を不要とすることができ、メモリサイズを低減することができる。また、セルプレート電極CP直下には、不純物領域172が形成されており、記憶データの論理レベルにかかわらず、このメモリセルキャパシタMQの利用効率を100%とすることができ、セルプレート電極を構成する導電層175と不純物領域172の対向面積に従ってその容量値を決定することができる。
また、メモリセルトランジスタMTのゲート電極を構成する導電層173は、CMOSロジックプロセスにおける第1のポリシリコン配線層に対するデュアルポリシリコンゲートプロセスで形成する。このデュアルポリシリコンゲートプロセスでトランジスタゲートを形成する場合、NチャネルMOSトランジスタに対しては、N型不純物がチャネル領域に注入される。このとき、トランジスタのゲート電極を介してチャネル領域に対して不純物イオン注入が行なわれるため、メモリセルトランジスタは、N型ポリシリコン配線でゲート電極が構成される。一方、PチャネルMOSトランジスタにおいては、そのしきい値電圧の絶対値を小さくするために、ゲート電極を介してP型不純物をチャネル領域に注入するため、メモリセルトランジスタのゲート電極は、P型ポリシリコン配線で構成される。
セルプレート電極CPを、この(サブ)ワード線WLを構成するトランジスタゲート電極と同じ配線層のポリシリコンで形成した場合、セルプレート電極CPも同様、不純物注入したポリシリコン配線で構成される。しかしながら、この場合、ポリシリコン内において生じる空乏層(ゲート空乏化)により、セルプレート電極CPに印加されるセルプレート電圧VCPが、空乏層容量により分割され、キャパシタ絶縁膜の実効膜厚が厚くなり、その実効容量値が低下することが考えられる。
しかしながら、この図49に示すように、セルプレート電極CPを構成する導電層175を、ワード線WLを構成する導電層173と別の工程で形成する。したがって、このセルプレート電極CPを形成する導電層175を、ワード線WLを構成する導電層173と独立に、高濃度にN型不純物またはP型不純物をドープしたドープトポリシリコンで形成することができる。したがって、この高濃度に不純物が注入されたドープトポリシリコンでは、ゲート空乏化は生じないため、メモリセルキャパシタMQの実効容量値の低下を防止することができ、所望のメモリセルキャパシタの容量値を確保することができる。
また、このセルプレート電極CP直下に形成されるキャパシタ絶縁膜176が、ワード線WL直下のゲート絶縁膜174と別の工程で製造されるため、このキャパシタ絶縁膜176を、たとえばTa2O3などの高誘電体膜で形成することができる。このキャパシタ絶縁膜176として、高誘電体膜を利用することにより、メモリセルキャパシタMQの面積を低減することができ、応じてメモリセルのサイズを大幅に小さくすることができる。
この高誘電体膜を利用する場合、ワード線WLを構成する導電層173とセルプレート電極CPを構成する導電層175が重なり合う領域においても高誘電体膜が形成される。したがって、ワード線WLとセルプレート電極CPの間の容量が存在するため、ワード線WLの寄生容量が大きくなり、高速でワード線WLを選択状態へ駆動することができなくなることが考えられる。したがって、このワード線WLとセルプレート電極CPが重なり合う領域においては、できるだけ層間絶縁膜の膜厚を厚くして、ワード線WLの寄生容量を低減する。
この高誘電体膜をキャパシタ絶縁膜176として利用する場合、ワード線WLを構成する導電層173とセルプレート電極CPを構成する導電層175により、キャパシタを形成することができるため、システムLSIに含まれるアナログ回路等において使用されるポリ−ポリキャパシタを製造する工程を、これらの導電層173、キャパシタ絶縁膜176および導電層175を形成する工程として利用することができる。この場合、ワード線WLの寄生容量を低減するためにワード線WLとセルプレート電極CPの間の絶縁膜膜厚をできるだけ厚くする。好ましくは、デュアルキャパシタ絶縁膜プロセスを適用し、セルプレート電極CPと不純物領域172が対向する領域のキャパシタ絶縁膜176の膜厚と、ワード線WLとセルプレート電極CPが重なり合う領域の層間絶縁膜の膜厚を異ならせる。
なお、上述の説明においては、ワード線WLが説明されている。しかしながら、このワード線WLは、非階層構造のワード線であってもよく、また、階層ワード線構造におけるサブワード線SWLであってもよい。
[変更例1]
図50は、この発明の実施の形態10の変更例1のメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。図50においては、活性領域ARが、列方向において各行ごとに行方向のメモリセルのピッチの1/2ずれて配置される。列方向に整列する活性領域ARに対応して、ビット線が配置される。図50においては、ビット線BL0、/BL0、BL1および/BL1を代表的に示す。
ワード線WL−WL3が行方向に延在して配置され、このワード線WLはたとえば第1層ポリシリコン配線で構成される。このワード線WL−WL3と平行に、セルプレート電極CPが配設される。このセルプレート電極CPは、その一部が、対応のワード線WLと重なり合うように配置される。このセルプレート電極CPは、たとえば第2層ポリシリコン配線で構成される。セルプレート電極CPは2行のメモリセルに対して共通に配置される。列方向において隣接するセルプレート電極は互いに分離される。
この図50に示すレイアウトにおいては、行方向のメモリセルのピッチの間に、2本のビット線が配置される。ビット線コンタクトBCTは、行方向において1つおきのビット線に対応して配置される。
メモリセル選択時においては、セルプレート電極CPに関して対向して配置されるワード線を同時に選択状態へ駆動する。たとえば、ワード線WL1およびWL2を同時に選択状態へ駆動する。この場合、メモリセルMC1がビット線コンタクトBCTを介してビット線BL0に接続され、またメモリセルMC2の記憶データが、ビット線/BL0上に読出される。同様、ビット線BL1および/BL1においても、メモリセルデータがそれぞれ同時に読出される。したがって、ツインセルユニットは、異なる行に配置される2つのメモリセルMC1およびMC2で構成される。
このようなメモリセルのレイアウトにおいても、セルプレート電極CPとワード線WLとして、別々の製造工程で形成される配線を利用することにより、メモリセルサイズを大幅に低減することができる。また、ストレージノードとして不純物領域を利用するため、メモリセルキャパシタを、常にその記憶データの論理レベルにかかわらず形成することができ、キャパシタの利用効率を改善でき、応じて小占有面積で所望の容量値のメモリセルキャパシタを実現することができる。
[変更例2]
図51は、この発明の実施の形態10の変更例2のメモリセルアレイ部の構成を概略的に示す図である。図51に示すレイアウトにおいては、矩形状の2ビットのメモリセルを形成する活性領域ARが列方向に整列して配置される。活性領域ARの列に対応してビット線BLおよび/BLがそれぞれ交互に配置される。また、この活性領域ARは、ビット線コンタクトBCTを介して対応のビット線BLまたは/BLに結合される。
このビット線コンタクトBCTを間に挟むように2本のワード線の対が、行方向に延在して配置される。
このワード線WL0−WL3それぞれに対応して、セルプレート電極CP0−CP3が配置される。これらのセルプレート電極CP0−CP3は、それぞれその電圧レベルが、互いに独立に設定することができる(実施の形態9参照)。このセルプレート電極CP0−CP3とワード線WL0−WL3は、それぞれ別々の製造プロセスで形成され、ワード線WL0−WL3が、第1層ポリシリコン配線で形成され、セルプレート電極線CP0−CP3が第2層ポリシリコン配線で形成される。これらのセルプレート電極CP0−CP3は、それぞれ対応のワード線WL0−WL3と一部が重なり合うように配置される。
したがって、この図51に示す構成においても、同様、メモリセルサイズを低減できる。また、アレイ電源電圧より高い昇圧電圧が選択ワード線WLに伝達されない場合においても、十分な大きさの読出電圧差をビット線BLおよび/BLの間に生成することができる。また、メモリセルキャパシタMQの電極が、セルプレート電極と半導体基板領域表面に形成された不純物領域とで構成されるため、記憶データの論理レベルにかかわらず、確実に、メモリセルキャパシタを形成でき、記憶データに応じた電荷を蓄積することができる。
以上のように、この発明の実施の形態10に従えば、ワード線およびセルプレート電極線を、それぞれ別々の配線層の配線で形成しており、ワード線とセルプレート電極の間の距離を短くすることができ、メモリセルサイズを低減することができる。また、セルプレート電極に対向して基板表面に不純物領域を形成することができ、また、セルプレート電極をドープトポリシリコンで形成することができ、キャパシタの利用効率を改善することができる。
ストレージノードとして不純物領域を基板領域表面に形成することにより、記憶データにかかわらずメモリセルキャパシタを形成でき、キャパシタの利用効率が改善され、記憶データに応じて確実に、電荷を蓄積することができる。
[実施の形態11]
図52は、この発明の実施の形態11に従う半導体記憶装置のアレイ部の構成を概略的に示す図である。図52においては、2行2列に配列されるメモリセルのレイアウトを概略的に示す。この図52に示す構成においては、ワード線WL0−WL3とセルプレート電極CPは、それぞれ別の配線層で形成される。セルプレート電極CPは、第2のポリシリコン配線CPLにより相互接続される。したがって、セルプレート電極は、ビット線コンタクトBCTを形成する領域を除いて、メモリセルアレイの所定領域上にわたって延在してメッシュ状に配置される。
他の構成は、図48に示す構成と同じである。行方向において隣接する2つのメモリセルMC1およびMC2が、ツインセルユニットを構成する。1つのワード線WLを選択することにより、2つのメモリセルがビット線BLおよび/BLの記憶データが読出される。
この図52に示すように、セルプレート電極CPを相互接続し、ビット線コンタクトBCTを形成する領域を除く領域にわたって延在して配置させることにより、所定の領域内においてセルプレート電極がメッシュ状に配設されるため、数ヵ所においてセルプレート電極に対しセルプレート電圧VCPを供給するだけで、所定領域内のメモリセルのセルプレート電極に、安定にセルプレート電圧VCPを供給することができる。各行に対応してセルプレート電圧をセルプレート電極CPに供給する必要がなくなり、セルプレート電圧を供給する回路の占有面積を低減することができる。
図53は、セルプレート電圧分配の形態の一例を示す図である。図53においては、セルプレート電極CPが相互接続されており、実質的にメッシュ構造のセルプレート電極層CPLYが形成される。このセルプレート電極層CPLYにおいて、ビット線コンタクトBCTに対応する領域に孔部が配置される。たとえばサブワードドライバ帯においてセルプレート電圧VCPを伝達するセルプレート電圧伝達線180を配設し、セルプレート電圧分配線181を介してこのセルプレート電極層CPLYをセルプレート電圧伝達線180に結合する。
同様、センスアンプ帯において、セルプレート電圧伝達線183を配設し、セルプレート電圧分配線184により、セルプレート電極層CPLYを、このセルプレート電圧伝達線183に結合する。これらのセルプレート電圧VCPを伝達するセルプレート電圧伝達線181および183は、たとえば第2層メタル配線で形成される。これらの第2層メタル配線から、セルプレート電圧分配線181および184を介して、第2層ポリシリコン配線層に形成されるセルプレート電極層CPLYを介してセルプレート電圧VCPを伝達する。したがって、杭打ち構造とされたセルプレート電極(層)に対し個々にセルプレート電圧を供給する必要がなく、センスアンプ帯および/またはサブワードドライバ帯に数カ所のセルプレート電圧分配線を配置するだけでよく、セルプレート電圧供給のための回路の占有面積を低減することができる。
なお、この図53に示す構成においては、サブワードドライバ帯で分割されるメモリサブアレイのメモリセルに対してセルプレート電極層CPLYを共通に配設している。サブワードドライバ帯におけるサブワードドライバのレイアウトに何ら影響を及ぼすことなく、セルプレート電極層CPLYを配設することができる。
また、センスアンプ帯に配設されるセンスアンプ回路およびビット線周辺回路に対し悪影響を及ぼすことなく、セルプレート電極層CPLYを配設することができる。
また、このセルプレート電極層CPLYが、所定の1つのメモリブロック内のメモリサブアレイに共通に、メインワード線と同様に行方向に延在して配設されてもよい。セルプレート電圧伝達線がメインワード線よりも下層の配線層に形成される場合には、セルプレート電圧伝達線は、メインワード線とサブワード線とのコンタクト形成領域において、このコンタクトを避けるように孔部が形成される。このメインワード線とサブワード線とのコンタクトは、サブワードドライバ帯に形成されるため、サブワードドライバ帯においては、サブワードドライバを避けるように、セルプレート接続線CPLを配設して、セルプレート電極を相互接続する。
また、センスアンプ帯を超えてセルプレート電極層CPLYが相互接続されてもよい。センスアンプ回路およびビット線周辺回路の存在しない領域において、列方向に隣接するセルプレート電極層を第2層ポリシリコン配線を用いて相互接続する。
したがって、このセルプレート電極層CPLYが、メッシュ状に形成されていればよい。メモリサブアレイにおいては、セルプレート電極層CPLYに、ビット線コンタクトBCT領域において、孔部が設けられる。センスアンプ帯およびサブワードドライバ帯それぞれにおいて、センスアンプおよびビット線周辺回路およびサブワードドライバのレイアウトに悪影響を及ぼすことなく、第2層ポリシリコン配線を用いてセルプレート電極層CPLYが相互接続されてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態11に従えば、セルプレート電極層をメッシュ状に形成しており、セルプレート電圧をメモリセル行に対応して配置されるセルプレート電極個々に供給する必要がなく、セルプレート電圧伝達のための回路レイアウトの面積を低減することができる。
[実施の形態12]
図54は、この発明の実施の形態12に従う半導体記憶装置のメモリアレイの構成を概略的に示す図である。この図54においては、ワード線は、低抵抗のたとえば第2層メタル配線で形成される導電層と、第1層ポリシリコン配線で構成されるワード線とで構成される。このワード線構成においては、ワード線シャント領域において、上層の低抵抗メタルワード線WLMと、下層の比較的抵抗の高いポリシリコンワード線WLとがコンタクトSHTにより電気的に接続される。図54においては、第1層ポリシリコン(1ポリ)で形成されるワード線WL0−WL3と、これらのワード線WL0−WL3と平行に配置されるたとえば第2層メタル配線で形成されるメタルワード線WLM0−WLM3を示す。
ワード線シャント領域において、これらのメタルワード線WLMと対応のワード線WLとがコンタクトSHTにより電気的に接続される。比較的抵抗の高いポリシリコンワード線と平行に、低抵抗のメタルワード線を配設し、ワード線選択信号をメタルワード線WLM上に伝達させ、所定の箇所においてこのメタルワード線WLMとポリシリコンワード線WLとを電気的に接続することにより、等価的に、ポリシリコンワード線WLの抵抗値を小さくし、高速でワード線を選択状態へ駆動する。
このようなポリシリコンワード線WLとメタル配線とを所定間隔で相互接続する構成は、ワード線杭打ち構造と呼ばれる。
このようなワード線杭打ち構造において、セルプレート電極CPを、先の実施の形態11におけるように、メッシュ状に配設する。このワード線シャント用のコンタクトSHTは、第2層メタル配線から第1層ポリシリコン配線に延在するため、この領域において、セルプレート電極CPに孔領域HOLを形成する。これにより、ワード線杭打ち構造に悪影響を及ぼすことなく、第2層ポリシリコン配線で形成されるセルプレート電極CPを、メモリセルアレイの所定領域にわたって延在して配置することができる。この場合においても、図54においては明確に示していないが、セルプレート電極CPは、ビット線コンタクト領域において孔部が形成される。
したがって、セルプレート電極は、ワード線杭打ち部およびビット線コンタクト部において孔部が形成され、残りの領域において連続的に延在して配置され、メッシュ構造を有する。したがって、非階層ワード線構造においても、セルプレート電極をメッシュ状に形成することにより、セルプレート電圧の供給をメモリセル行個々に対応して行う必要がなく、セルプレート電圧供給のためのレイアウト面積を低減することができる。
以上のように、この発明の実施の形態12に従えば、ワード線シャント領域において、セルプレート電極CPに孔領域を設けており、ワード線杭打ち構造に悪影響を及ぼすことなく、第2層ポリシリコン配線で形成されるセルプレート電極CPを、メモリセルアレイ上にメッシュ状に配設して、安定にセルプレート電圧VCPを供給することができる。また、セルプレート電圧を供給する配線レイアウト面積を低減することができる。
[実施の形態13]
図55は、この発明の実施の形態13に従う半導体記憶装置のメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。図55において、メモリセルは、半導体基板領域190表面に間をおいて形成される不純物領域191および192と、これらの不純物領域191および192の間の領域上に、図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極193と、不純物領域194に隣接するストレージノード領域上に、図示しないキャパシタ絶縁膜を介して形成されるキャパシタ電極194を含む。このストレージノード領域は、素子分離領域195により、他の隣接メモリセルから分離される。
不純物領域191表面には、サリサイド196が形成されまたゲート電極193表面にもサリサイド196が形成される。同様、セルプレート電極194表面にもサリサイド196が形成される。これらのサリサイドは、セルフアラインドポリシリサイドであり、ポリシリコン表面に自己整合的に形成されるCoSiなどのシリサイド層である。このサリサイドの形成により、ポリシリコン配線の抵抗を低減し、また不純物領域の抵抗を低減する。
不純物領域191のサリサイド196はビット線コンタクトBCTに電気的に接続されて、このビット線コンタクトBCTがビット線198に接続される。
メモリセルトランジスタ形成時においては、自己整合的に不純物領域191および192が形成される。通常、ゲート電極193側部には、サイドウォール絶縁膜197が形成される。このサイドウォール絶縁膜197は、SiNまたはSiOなどの絶縁膜で形成される。
不純物領域192表面には、サイドウォール絶縁膜197が形成され、この不純物領域192表面は、完全に、サイドウォール絶縁膜197で覆われる。このゲート電極193およびセルプレート電極194は、同一配線層のポリシリコンで形成される。これらのポリシリコン形成時においてゲート電極193およびセルプレート電極194の間の間隔DWを、サイドウォール絶縁膜197の幅の2倍以下に設定することにより、サイドウォール絶縁膜形成時、この不純物領域192表面を完全にサイドウォール絶縁膜197で覆うことができる。
標準CMOSロジックプロセスにおいては、ゲート電極配線抵抗および拡散層(不純物層)の抵抗を低下させるために、シリコン表面に自己整合的にシリサイドを形成するサリサイドプロセスが導入される。また、CMOSロジックプロセスでメモリセルを形成した場合、同様、不純物領域191、ゲート電極193およびセルプレート電極194表面にはサリサイド196が形成される。このサリサイド196を、不純物領域192の表面に形成した場合、この不純物領域192の抵抗が低下するものの、接合リーク電流が増大する。
不純物領域192がストレージノード電極に隣接するため、この不純物領域192表面にサリサイドを形成した場合、接合リーク電流により記憶データが消失する可能性がある。そこで、このサイドウォール絶縁膜197により、不純物領域192表面を覆うことにより、サリサイドプロセスにおいても、不純物領域192表面には、サリサイドは形成されず、データ保持特性が低下するのを抑制することができる。
このサリサイド形成前にサイドウォール絶縁膜197が形成されまた、ゲート電極193およびセルプレート電極194側部に、サリサイドが形成されるのを抑制する。このサイドウォール絶縁膜は、絶縁膜の異方性エッチングにより形成される。この異方性エッチング時において、サイドウォール絶縁膜の幅が決定される。したがって、この異方性エッチングに応じて予めサイドウォール絶縁膜の幅を知ることができ、この幅に応じてゲート電極とセルプレート電極の間の幅を決定する。
以上のように、この発明の実施の形態13に従えば、セルプレート電極およびゲート電極が同一製造工程で形成される場合、このゲート電極193およびセルプレート電極190の間の間隔を、サイドウォール絶縁膜の幅の2倍以下の間隔に設定しており、ゲート電極とセルプレート電極との間の基板領域表面に不純物領域が形成されても、その後のサイドウォール絶縁膜形成時にストレージノードに接続する不純物領域表面をサイドウォールで覆うことができる。したがって、サリサイドプロセスにおいて、この不純物領域においてサリサイドが形成されるのを防止することができ、接合リーク電流を抑制でき、応じてストレージノード電極に蓄積された電荷がリーク電流により失われるのを防止することができ、データ保持特性が劣化するのを抑制することができる。
なお、この図55において、メモリセルトランジスタは、PチャネルMOSトランジスタで構成されてもよく、またNチャネルMOSトランジスタで構成されてもよい。いずれの場合においても、サリサイドを形成する製造プロセスは実行される。
[実施の形態14]
図56は、この発明の実施の形態14に従うメモリアレイ部の構成を概略的に示す図である。図56において、サブワード線SWLに対応して、セルプレート電極CPが配置される。このセルプレート電極CPは、その両側のサブワード線に対応して配置される。すなわち、セルプレート電極CPが2行のメモリセルに共通に配置される。具体的に、図56において、セルプレート電極CP12が、サブワード線SWL1およびSWL2に対応して配置される。セルプレート線CP03が、サブワード線SWL0および図示しないサブワード線SWL3に対応して配置される。セルプレート電極CP34が、サブワード線SWL3および図示しないサブワード線SWL4に対応して配置される。
矩形形状の活性領域ARが、列方向に整列して配置される。列方向に整列する活性領域ARに対応してビット線BLおよび/BLが配置される。活性領域ARの各々は、列方向に隣接する2ビットのメモリセルを形成し、ビット線コンタクトBCTを介して対応のビット線BLまたは/BLに電気的に結合される。この図56に示す構成においては、行方向において隣接する2つのメモリセルMC1およびMC2により、1ビットデータを記憶するツインセルユニットが形成される。メモリセル選択時においては1本のサブワード線が選択状態へ駆動される。ビット線BLおよび/BLは、センスアンプSAに結合される。
この図56に示す構成において、セルプレート電極CPとサブワード線SWLとは、同一の配線層の配線で形成される。これらのサブワード線およびセルプレート電極は、不純物導入された多結晶シリコン(ドープトポリシリコン)、または、WSix、およびCoSixなどのポリサイド、またはサリサイドなどのシリコンを含む材料により形成される。したがって、このセルプレート電極CPおよびサブワード線SWLは、ロジックトランジスタのゲート電極と同一製造工程で形成される。セルプレート電極は、先の実施の形態9と同様、プレーナ型キャパシタ構造を実現するため、反転層形成領域と対向して配置される。反転層形成領域においては不純物領域は形成されていない。このセルプレート電極CPを、対応のメモリセルの選択/非選択状態に応じてその電圧レベルを変更する。
図57は、この発明の実施の形態14のセルプレート電極駆動時の動作波形を示す図である。以下、図56および図57を参照して、この発明の実施の形態14に従う半導体記憶装置の動作について説明する。
今、サブワード線SWL0が選択された状態を考える。この状態において、サブワード線SWL0は、電圧VWLレベルであり、またビット線BLおよび/BLは、センスアンプSAにより、アレイ電源電圧VCCSおよび接地電圧(0V)レベルにある。この状態において、サブワード線SWL0に対応して配置されるセルプレート電極CP03の電圧レベルは、たとえばアレイ電源電圧VCCSレベルに駆動する。一方、非選択状態のセルプレート電極は、接地電圧レベルを維持する。ストレージノードSNの電圧レベルは、記憶データに応じて、Hレベルデータを記憶するストレージノードSN(H)が、アレイ電源電圧VCCSレベル、Lレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)のレベルは接地電圧レベルである。
メモリセルのデータの書込または読出を行うアクセスサイクルが完了すると、選択状態のサブワード線SWL0が非選択状態へ駆動され、その電圧レベルは接地電圧レベルへ低下する。また、ビット線BLおよび/BLも、センスアンプSAが非活性化され、図示しないプリチャージ/イコライズ回路により、中間電圧レベルにプリチャージされかつイコライズされる。
サブワード線SWL0が非選択状態へ駆動され、メモリセルのアクセストランジスタが非導通状態となると、次いで、セルプレート電極CP03が、接地電圧レベルへ駆動される。これにより、Hレベルデータを記憶するストレージノードSN(H)の電圧レベルが、このセルプレート電極と対応のストレージノード(反転層)の間の容量結合により、ΔVSNHだけ低下する。同様、Lレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)の電圧レベルも、ΔVSNLだけ低下する。このストレージノードの電圧変化量ΔVSNLおよびΔVSNHは、容量結合の結合効率を適当な大きさに設定することにより、このストレージノードSNの電圧レベルの変化を、セルプレート電極CP03の電圧レベルの変化よりも小さくすることができる(ΔVSNL<<VCCS)。
この状態において、セルプレート電極CPが接地電圧レベルであり、Lレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)の電圧レベルは、−ΔVSNLであり、このメモリセルキャパシタを構成するプレーナ型キャパシタのゲート−ソース間電圧は、ΔVSNLであり、アレイ電源電圧VCCSよりも十分小さい。したがって、この状態においては、半導体基板領域がP型基板であり、負電圧VBBレベルにバイアスされている場合において、セルプレート電極直下の半導体基板領域表面において、反転層は弱く形成されるだけでる。ストレージノードを構成する不純物領域は負電圧レベルに保持されるため、このストレージノードを構成する不純物領域のポテンシャルが反転層のポテンシャルよりも高くなり、この反転層とストレージノードを構成する不純物領域との間には、ポテンシャルバリアが形成される。
したがって、ストレージノードの不純物領域からセルプレート電極直下の基板領域へは、電子はほとんど流出せず、このストレージノードの不純物領域から、キャパシタ絶縁膜を介してセルプレート電極へ電子が流出するのを防止することができる。したがって、Lレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)の電圧レベルを、ほぼ−ΔVSNLの電圧レベルに保持することができる。
再びこのサブワード線SWL0が選択される場合、まず接地電圧レベルに保持されているセルプレート電極CP03の電圧レベルを、アレイ電源電圧VCCSレベルに駆動し、容量結合により、ストレージノードSN(H)およびSN(L)の電圧レベルを、元の電圧VCCSおよび0Vレベルに復帰させる。
この後、サブワード線SWL0を選択状態へ駆動し、ストレージノードSN(H)およびSN(L)を、対応のビット線BLおよび/BLに結合して、センス動作を行なう。
この読出電圧は、ΔVHおよびΔVLであり、読出電位差は、ΔVH+ΔVLとなり、先の実施の形態9と同様の読出電圧をワード線非昇圧方式において実現することができる。したがって、セルプレート電極が、メモリセルトランジスタのゲート電極と同様CMOSロジックプロセスで構成する場合において、キャパシタ絶縁膜の膜厚がゲート絶縁膜と同様薄い場合において、セルプレート電圧VCPをアレイ電源電圧以上に昇圧することが困難な場合において、十分な大きさの読出電圧差をビット線対に生成することができる。また、キャパシタ絶縁膜を介してセルプレート電極へ電子が流出するのを防止することができ、データ保持特性が劣化するのを防止することができる。
他の非選択サブワード線の対に対して配置されるメモリセルに対して設けられるセルプレート電極CPは、接地電圧レベルを維持する。対を成すサブワード線の一方が選択されると、このサブワード線対において非選択サブワード線に対しても受けられるメモリセルのセルプレート電圧も変化する。この非選択メモリセルにおいては、メモリセルトランジスタが非導通状態であるため、単にストレージノード電圧が容量結合により上昇および下降するだけであり、これらの電位変化量は同じであり、1つのアクセス期間は短期間であり、この間においてセルプレート電極にキャパシタ絶縁膜を介して電子がリークしてもその量はごくわずかであり、非選択メモリセルの記憶データに対し何ら悪影響は生じない。
図58は、この発明の実施の形態14におけるメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。図58において、メモリセルは、半導体基板領域200表面上に間をおいて形成される不純物領域201および202と、これらの不純物領域201および202の間の領域上に、図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極203と、反転層形成領域206上に図示しないキャパシタ絶縁膜を介して形成されるセルプレート電極204を含む。この反転層形成領域206は、素子分離領域205により、他の反転層形成領域から分離される。
不純物領域201は、ビット線コンタクトBCTを介してビット線207に結合される。
このセルプレート電極204は、セルプレート電圧VCPとして、この反転層形成領域206に十分反転層を形成するために、アレイ電源電圧VCCSを印加する。この場合、非選択状態(スタンバイ状態)においても、セルプレート電圧VCPとしてアレイ電源電圧VCCSを印加した場合、反転層形成領域206においては反転層が形成される。不純物領域202が、Lレベルデータを格納するストレージノードSN(L)の場合、不純物領域202に蓄積された電子eが、この反転層形成領域206に形成された反転層に伝達され、キャパシタ絶縁膜を介してセルプレート電極線204に流入する。したがって、この場合、不純物領域202において、蓄積電荷(電子)が失われ、Lレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)の電圧レベルが、図57において破線で示すようにその電圧レベルが上昇する。
この非選択状態(スタンバイ状態)において、セルプレート電圧VCPを接地電圧レベルに保持することにより、このセルプレート電圧VCPの変化により、容量結合によりLレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)の電圧レベルが、負電圧−ΔVSNLとなる。この場合、MOSキャパシタのゲートとソースの電圧差はΔVSNLであるものの、アレイ電源電圧VCCSよりもその大きさは十分小さいため、反転層はほとんど形成されず、この不純物領域202と反転層形成領域206の間の境界領域210において、ポテンシャル障壁が形成され、すなわち反転層形成領域206のポテンシャルが、Lレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)のポテンシャルよりも低くなり、電子がこの反転層形成領域206へ流出するのが防止される(ここで、ポテンシャルφは、電子の蓄積量が多くなるほど高くなる)。
したがって、このセルプレート電極CPの電圧VCPを、対応のサブワード線の電圧レベルと同じように駆動することにより、Lレベルデータを記憶するストレージノードSN(L)の電圧レベルをスタンバイ時負電圧レベルに保持することができ、セルプレート電極線204への電子の流出を防止することができる。
Hレベルデータを記憶するストレージノードについては、セルプレート電極の電圧レベルが接地電圧レベルであり、ストレージノードの電圧レベルよりも低いため、反転層は形成されず、同様にPN接合が逆バイアス状態であり電子の流出は生じない。
再びこのメモリセルが選択された場合には、セルプレート電圧VCPが再びアレイ電源電圧VCCSレベルに駆動され、この反転層形成領域206に、反転層が形成され、また容量結合により、ストレージノードSN(L)の電圧レベルは、元の電圧レベル(接地電圧レベル)に復帰する。
なお、このスタンバイ期間中、ストレージノードSN(L)の電圧レベルは負電圧レベルであり、ワード線WL直下のチャネル領域を介してリーク電流が多くなり、いわゆるディスターブリフレッシュ耐性が弱くなることが考えられる。したがって、この場合、選択サブワード線SWLのスタンバイ状態時の電圧を負電圧レベルに設定することにより、このような、ディスターブリフレッシュ耐性の劣化を防止することができる。
図59は、セルプレート電極を駆動する部分の構成を概略的に示す図である。図59において、サブワード線SWL1−SWL4に対応してメインワード線ZMWLが配置される。サブワード線SWL1およびSWL2の間にセルプレート電極CP12が配設され、サブワード線SWL3およびSWL4の間に、セルプレート電極CP34が配置される。
サブワード線SWL1−SWL4それぞれに対応して、サブワードドライバSWD1−SWD4が配設される。このメモリセルサブアレイの行方向についての両側のサブワードドライバ帯の一方側にサブワードドライバSWD1およびSWD2が配設され、この両側のサブワードドライバ帯の他方側に、サブワードドライバSWD3およびSWD4が配設される。サブワードドライバSWD1−SWD4は、それぞれサブデコード信号SD1−SD4を受け、メインワード線ZMWLが選択状態にありかつ対応のサブデコード信号SDが選択状態のHレベルのときに、対応のサブワード線SWL1−SWL4を選択状態のHレベルへ駆動する。なお、図59においては、図面を簡略化するために示していないが、サブワードドライバSWD1−SW4Dそれぞれに対して補のサブデコード信号ZSD1−ZSD4も与えられる。
セルプレート電極CP12に対応してセルプレートドライバCPD0が配設され、セルプレート電極CP34に対してセルプレートドライバCPD1が配設される。セルプレートドライバCPD0は、サブワードドライバSWD1およびSWD2に隣接して配設され、メインセルプレート線ZMCP上の信号とサブデコード信号SD1およびSD2を受ける。セルプレートドライバCPD1は、サブワードドライバSWD3およびSWD4に隣接して配設され、メインセルプレート線ZMCP上の信号とサブデコード信号SD3およびSD4を受ける。
セルプレートドライバCPD0は、メインセルプレート線ZMCP上の信号がLレベルでありかつサブデコード信号SD1またはSD2が選択状態のときに、対応のセルプレート電極CP12をたとえばアレイ電源電圧VCCSレベルに駆動する。セルプレートドライバCPD1は、メインセルプレート線ZMCP上の信号がLレベルでありかつサブデコード信号SD3またはSD4が選択状態のときに、対応のセルプレート電極CP34をアレイ電源電圧VCCSレベルに駆動する。
メインセルプレート線ZMCPおよびメインワード線ZMWLを駆動する部分の構成としては、図45に示す構成を利用することができる。
この図59に示す構成の場合、図60の信号波形に示すように、まず、メインセルプレート線ZMCPを選択状態へ駆動する。このメインセルプレート線ZMCPを選択状態へ駆動すると、次いで、そのとき生成されるサブデコード信号SD<4:1>に従って、選択サブワード線に対応するセルプレート電極の電圧レベルが上昇し、アドレス指定された行に対応するメモリセルのストレージノードの電圧レベルが容量結合により上昇する。次いで、メインワード線ZMWLを選択状態へ駆動し、サブデコード信号SD<4:1>に従って、アドレス指定された行に対応するサブワード線SWLを選択状態へ駆動する。このときには、ストレージノードの電圧レベルは、それぞれ、その接地電圧レベルおよびアレイ電源電圧レベルに上昇しており、対応のビット線対に読出電圧ΔVHおよびΔVLが伝達される。
アクセスサイクルが完了すると、まず、メインワード線ZMWLを非選択状態へ駆動して、サブワード線を非選択状態へ駆動する。次いで、メインセルプレート線ZMCPを非選択状態のHレベルへ駆動する。このメインセルプレート線ZMCPの非選択状態への駆動に応答して、選択状態にあったセルプレートドライバCPDの出力信号が接地電圧レベルのLレベルとなる。既にメモリセルのアクセストランジスタは、サブワード線が非選択状態にあり非導通状態にあるため、容量結合により、ストレージノードの電圧レベルが低下する。
したがって、このメインセルプレート線ZMCPの活性化期間を、メインワード線ZMWLの活性化期間よりも長くすることにより、メモリセルトランジスタを非導通状態とした状態で、セルプレート電圧VCPを変化させて、容量結合によりメモリセルのストレージノードの電圧レベルを変化させることができる。
なお、セルプレートドライバCPD0およびCPD1の構成としては、たとえばサブデコード信号SD1およびSD2またはSD3およびSD4を受けるOR回路と、メインセルプレート線ZMCP上の信号の反転信号とこのOR回路の出力信号とを受けるAND回路とで構成することができる。
[変更例]
図61は、この発明の実施の形態14の変更例の構成を概略的に示す図である。この図61に示す構成において、サブワード線SWL1−SWL4に対応して、メインワード線ZMWLが配設され、セルプレート電極CP12およびCP34に対し、メインセルプレート線ZMCPが配置される。このサブワード線SWL1−SWL4それぞれに対応して設けられるサブワードドライバSWD1−SWD4に対して、相補サブデコード信号が、従来と同様にして与えられる。すなわち、サブワードドライバSWD1に対しては、サブデコード信号SD1およびZSD1が与えられ、サブワードドライバSWD2に対しては、サブデコード信号SD2およびZSD2が与えられる。サブワードドライバSWD3に対しては、サブデコード信号SD3およびZSD3が与えられ、サブワードドライバSWD4に対してはサブデコード信号SD4およびZSD4が与えられる。
セルプレート電極CP12に対しては、メインセルプレート線ZMCP上の信号と補のサブデコード信号ZSD3およびZSD4を受けるセルプレートドライバCPDbが配設され、セルプレート電極CP34に対しては、メインセルプレート線ZMCP上の信号とサブデコード信号ZSD1およびZSD2を受けるセルプレートドライバCPDuが設けられる。サブワードドライバSWD1およびSWD2とセルプレートドライバCPDbはそれぞれ、サブワードドライバ帯においてメモリサブアレイ部に関して対向して配置され、またサブワードドライバSWD3およびSWD4とセルプレートドライバCPDuはメモリサブアレイに関して対向して配置される。
セルプレートドライバCPDbおよびCPDuは、それぞれ複合ゲートで構成される。セルプレートドライバCPDbおよびCPDuが、それぞれ対応のサブデコード信号ZSD1およびZSD2またはZSD3およびZSD4とメインセルプレート線ZMCP上の信号とを受ける。このセルプレートドライバCPDbおよびCPDuを構成する複合ゲートは、対応の補のサブデコード信号ZSD3およびZSD4またはZSD1およびZSD2を受けるANDゲートと、このANDゲートの出力信号とメインセルプレート線ZMCPの信号とを受けるゲート回路とを含む。ゲート回路は、メインセルプレート線ZMCPの信号がLレベルでありかつAND回路の出力信号がHレベルのときにHレベルの信号を出力して、対応のセルプレート電極CP12またはCP34をアレイ電源電圧レベルに駆動する。
たとえば、サブワード線SWL3またはSWL4が選択された場合には、サブデコード信号ZSD1およびZSD2はともにHレベルであり、サブデコード信号SD1およびSD2はともにLレベルである。サブデコード信号SD3およびSD4の一方がHレベルであり、サブデコード信号ZSD3およびZSD4の一方が、Lレベルである。したがって、サブワード線SWL3またはSWL4が選択されたときには、セルプレートドライバCPDbの出力信号はLレベルであり、一方、セルプレートドライバCPDuの出力信号がHレベルとなる。
同様にして、サブワード線SWL1またはSWL2が選択された場合には、補のサブデコード信号ZSD1およびZSD2の一方がLレベルとなり、サブデコード信号ZSD3およびZSD4はともにHレベルとなる。したがって、この場合においては、セルプレートドライバCPDbの出力信号がHレベルとなり、一方、セルプレートドライバCPDuの出力信号はLレベルを維持する。したがって、この図61に示す構成を利用しても、選択サブワード線に対応して配置されたセルプレート電極の電圧レベルを、アクティブサイクル時Hレベルに保持し、スタンバイ状態時Lレベルに保持することができる。
スタンバイ状態時においては、サブデコード信号ZSD1−ZSD4は、すべてHレベルとなるものの、メインセルプレート線ZMCP上の信号がHレベルとなり、セルプレートドライバCPDbおよびCPDuの出力信号はLレベルとなる。
この図61に示す構成を利用することにより、セルプレートドライバCPDuおよびCPDbと、サブワードドライバSWD1−SWD4を、交互にメモリサブアレイの行方向についての両側に配置することができ、レイアウトが容易となる。
サブワードドライバSWD1−SWD4の構成としては、従来の、サブワードドライバの構成を利用することができる。
なお、メモリセルトランジスタがPチャネルMOSトランジスタで構成される場合においては、セルプレート電圧の駆動方向を逆にし、スタンバイ時においてアレイ電源電圧レベルに保持し、アクセスサイクル時において接地電圧レベルに保持する。
なお、上述の構成においては、2つのサブワード線に対応して、共通にセルプレート電極CPが配設されている。しかしながら、図46に示すように、サブワード線SWL1−SWL4それぞれに対応して、セルプレート電極CP1−CP4が配設される構成が用いられてもよい。この場合には、セルプレートドライバとして、サブワードドライバと同様の構成を利用することができる。メインワード線ZMWLとメインセルプレート線ZMCPの活性化タイミングを異ならせるだけで、アクティブサイクル期間中、選択サブワード線に対応して設けられたセルプレート電極をアレイ電源電圧または所定の電圧レベルに駆動することができる。
また、セルプレート電極がメッシュ状に配置される構成において、このセルプレート電極層を、行方向に整列するメモリサブアレイを含むメモリブロック単位で駆動し、選択ワード線を含むメモリブロックに対して設けられたセルプレート電極配線を、セルプレートドライバによりたとえばメモリブロック選択信号に従って駆動する構成が用いられてもよい。ここで、メモリブロックにおいてはメインワード線が行方向に延在して配置され、またメインセルプレート線も行方向に延在して配置される。
また、階層ワード線の構成において、1つのメインワード線に対して、4本のサブワード線が肺接続されている。しかしながら、1つのメインワード線に対して8本のサブワード線が設けられる8ウェイ階層ワード線構成であってもよい。
また、メインセルプレート線上には、負論理の信号が伝達されている。しかしながら、このセルプレート電極を駆動するタイミングを与えるメインセルプレート線は正論理の信号を伝達するように構成されてもよい。
また、ワード線構成としては、非階層ワード線構成が用いられてもよい。この非階層ワード線構成の場合、ワードドライバと同様の構成のセルプレートドライバを用いて、対応のセルプレート電極を駆動する。ただし、2つのワード線に対してセルプレート電極が配設される場合、セルプレートドライバは、対応の2つのワード線を選択する信号に従って対応のセルプレート電極を選択状態へ駆動する。この構成としては、対応のワード線を選択するワード線選択信号を受けるOR回路を用いることができる。
以上のように、この発明の実施の形態14に従えば、スタンバイ状態時にLレベルデータを記憶するストレージノード電圧を負電圧レベルに保持し、アクティブサイクル開始時に、このストレージノード電圧を元の電圧レベルに復帰させており、ストレージノードと反転層形成領域の間にポテンシャル障壁を形成して電子の流出を防止しており、Lレベルデータを記憶するストレージノードの電圧上昇を防止することができ、十分な大きさの読出電圧を対応のビット線上に読出すことができる。これにより、ワード線非昇圧方式の半導体記憶装置において、データ保持特性を大幅に改善することができる。
[実施の形態15]
図62は、この発明の実施の形態15に従うメモリセルアレイのレイアウトを概略的に示す図である。図62においては、4行2列に配列されたメモリセルのレイアウトを代表的に示す。この図62に示すメモリセルのレイアウトにおいては、先の図48に示すレイアウトと同様、セルプレート電極CPが、2行に配列されるメモリセルMCに対して共通に配置される。
活性領域ARが、列方向に整列して配置され、1つの活性領域ARにより2ビットのDRAMセルが形成される。
列方向に整列する活性領域ARに対応して、ビット線BLまたは/BLが配置される。ビット線BLおよび/BLはビット線コンタクトBCTを介して対応の活性領域に電気的に接続される。これらのビット線コンタクトBCTは、行方向に整列して配置される。
行方向に整列して配置されるビット線コンタクトBCTに関して対向するようにワード線WLが配置される。ワード線WL0およびWL1がビット線コンタクトBCTに関して対向して配置され、ワード線WL2およびWL3が、ビット線コンタクトBCTに関して対向して配置される。
この図62に示すレイアウトにおいて、行方向に隣接して配置されるメモリセルMC1およびMC2により、1ビットのデータを記憶する。すなわち、メモリセルMC1およびMC2に、相補なデータを記憶し、ビット線BLおよび/BLに、同時に、これらのメモリセルMC1およびMC2の記憶データを読出す。
メモリセルMC(活性領域AR)は、トレンチ領域に形成される埋込絶縁膜により隣接メモリセル(活性領域AR)と分離される。セルプレート電極CPは、この分離用トレンチの側壁に形成される拡散層との間でもキャパシタを形成するため、実効キャパシタ領域MQが、活性領域ARよりも広くなる。
図63は、図62に示す線62A−62Aに沿った断面構造を概略的に示す図である。図63において、メモリセルMCは、P型半導体基板領域300上に形成される。メモリセルトランジスタMTは、このP型半導体基板領域300の表面に間をおいて形成されるN型不純物領域302および303と、これらの不純物領域302および303の間の領域上ににゲート絶縁膜304を介して形成される導電層305とを含む。この導電層305はワード線(サブワード線)WLとなり、不純物が導入された多結晶シリコン(イオン注入ポリシリコンまたはドープトポリシリコン)、WSix、CoSixなどのポリサイド、またはサリサイドなどのシリコンを含む材質で構成される。
実効キャパシタ領域MQにおいては、このメモリセルを分離するためのトレンチ領域310の側壁を利用してキャパシタを構成する。トレンチ分離領域310は、その底部に形成された埋込絶縁膜312により、隣接メモリセル(活性領域)を分離する。
セルプレート電極CPとなる導電層306は、キャパシタ絶縁膜308(308a,308b)を介して、この半導体基板領域300上およびトレンチ領域310の底部および側壁に形成される。導電層306は、ワード線WLを構成する導電層305と同一材料で、同一配線層に形成される。すなわち、セルプレート電極CPとワード線WLとは、同一製造工程で形成される。導電層306には、セルプレート電圧VCPが与えられる。
導電層306は、半導体基板領域300の表面に形成されるストレージノード(反転層)307aとキャパシタ絶縁膜308aを介して対向して配置される導電層306aと、トレンチ領域310の側壁に、ストレージノード(反転層)307bとキャパシタ絶縁膜308bを介して対向して配置される導電層306bと、埋込絶縁膜312上にトレンチ領域の底部に形成される導電層306cを含む。これらの導電層306a、306bおよび306cは、連続的に行方向に延在し、2行に整列して配置されるメモリセルに対し共通に配置される。
行方向および列方向において隣接するメモリセルのストレージノードは、この埋込絶縁膜312により分離される。ストレージノード307は、反転層で形成される。しかしながら、このストレージノード307に不純物が導入されてもよい。
トレンチ領域310の側壁に形成されたストレージノード307bと対向する導電層306bにより、キャパシタ面積を実効的に大きくすることができる。メモリセル(活性領域)をトレンチ領域310の底部に形成される埋込絶縁膜312により分離することにより、いわゆる分離併合型キャパシタ構造を実現することができ、分離領域をもメモリセルキャパシタ形成領域として利用することができ、アレイ面積を増大させることなく、メモリセルキャパシタの容量値を大きくすることができる。
なお、導電層305下のゲート絶縁膜304と、導電層306下部および側部のキャパシタ絶縁膜308(308a,308b)は、同一の絶縁膜材質および同一の膜厚で構成されてもよく、またデュアルゲート絶縁膜プロセスにより、膜厚の異なる絶縁膜として形成されてもよい。
不純物領域302は、ビット線コンタクトBCTを介してたとえば第1層メタル配線層に形成される導電層320に電気的に接続される。この導電層320は、CuまたはAlなどの金属配線層で構成されて、ビット線BLを構成し、セルプレート電極CPが、ビット線BLよりも下部に存在するCUB構造が実現される。
図64は、図62に示す線62B−62Bに沿った断面構造を概略的に示す図である。図64に示すように、行方向において隣接するメモリセル(メモリセルキャパシタ;活性領域)は、トレンチ領域310の底部に形成された埋込絶縁膜312により分離される。セルプレート電極CPを構成する導電層306は、行方向に連続して延在して配置される。この導電層306は、トレンチ領域310の側壁にキャパシタ絶縁膜308bを介して形成される側壁導電層306bと、埋込絶縁膜312に接して形成される底部導電層306cと、半導体基板領域300の表面に形成されるストレージノード307aに対向してキャパシタ絶縁膜308aを介して形成されるプレナー導電層306aを含む。
したがって、この図64に示すように、メモリセルキャパシタ領域の行方向における両側に形成されるトレンチ領域310の側壁を、メモリセルキャパシタとして利用することができ、実効キャパシタ領域MQの面積を大きくして、メモリセルキャパシタの容量値を十分に大きくすることができる。
なお、分離絶縁膜312の形成のためには、適当な埋め込み絶縁膜を形成する方法が用いられれば良い。
なお、上述の説明においては、導電層305がワード線WLを構成すると説明している。しかしながら、この導電層305は、階層ワード線構造におけるサブワード線を構成してもよい。この構成においては、メインワード線はさらに上層に、例えば第2メタル配線層に形成される。
[変更例]
図65は、この発明の実施の形態15の変更例の構成を概略的に示す図である。図65においては、セルプレート電極CPが、ワード線(サブワード線)WL0−WL3それぞれに対応して分離して配置される。したがって、セルプレート電極CP0−CP3は、それぞれ1行のメモリセルに対して共通に配置され、隣接行のセルプレート電極は互いに分離される。他の構成は、図62に示すレイアウトと同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図66は、図65に示す線65A−65Aに沿った断面構造を概略的に示す図である。この図66において、トレンチ領域310において、埋込絶縁膜312の表面には、セルプレート電極が形成されると、このトレンチ領域310の側壁に形成された導電層306bは、埋込絶縁膜312により、互いに分離される。このメモリセル構造において、他の構造は、図63に示す構造と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
このセルプレート電極CPの、ワード線方向に添った断面構造は、図60に示す断面構造と同じである。
トレンチ領域310の底部に、セルプレート電極CPとなる導電層を形成せず、トレンチ領域310の側壁にのみセルプレート電極CPとなる導電層を形成する工程としては、例えば、図63に示すメモリセル構造と同様、分離絶縁膜312上にも、導電層306(306c)を形成した後、異方性エッチング(RIE)を用いて底部の導電層306cをエッチング除去する方法を利用することができる。
この図66に示すように、トレンチ領域310において、トレンチ領域310の側壁にセルプレート電極CPを延在させ、、そのトレンチ領域310の底部に導電層を形成せず、埋込絶縁膜312表面を露出させることにより、隣接列のセルプレート電極を容易に分離することができ、分離併合型キャパシタ構造を実現しつつ、各ワード線(サブワード線)に対応してセルプレート電極CPを配置することができる。
なお、上述のメモリセル構造においては、NチャネルMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)が、アクセストランジスタとして用いられている。しかしながら、アクセストランジスタとして、PチャネルMOSトランジスタが用いられてもよい。
また、このトレンチ領域における埋込絶縁膜312を用いてメモリセルを分離し、かつこのトレンチ領域の側壁をキャパシタとして利用する構成は、先の実施の形態1から14の構成にすべて適用することができる。セルプレート電圧VCPをセルプレート電極単位で制御する構成においても、同様に、このトレンチ領域の側壁をメモリセルキャパシタとして利用する分離併合型キャパシタ構造を適用することができる。
なお、ロジックにおいてウェル領域の分離または素子分離のためにトレンチ分離構造が用いられる場合、このロジックにおける分離用トレンチ形成の製造工程において、メモリセル(活性領域)分離のためのトレンチを同時に形成してもよい。キャパシタ形成のためのトレンチ形成をロジックにおける分離トレンチ形成と同一工程において行うことにより、製造工程を増加させることなく、ロジックとメモリとを同一製造工程で作成することができる。
以上のように、この発明の実施の形態15に従えば、トレンチ領域底部の埋込絶縁膜でメモリセルを分離する構造において、このトレンチ領域の側壁をメモリセルキャパシタとして利用して、分離併合型キャパシタを実現しており、小占有面積で容量値の大きなメモリセルキャパシタを実現することができる。
[他の実施の形態]
なお、ワード線の構成としては、メインワード線およびサブワード線の階層ワード線構成でなく、ポリシリコンワード線を低抵抗のメタル配線でシャントするワード線杭打ち方式が用いられてもよい。また階層ワード線構造とワード線杭打ち構造とが組合せて用いられてもよい。
また、メモリセルトランジスタとしては、NチャネルMOSトランジスタに代えて、PチャネルMOSトランジスタが用いられてもよい。
また、メモリセルキャパシタとして、プレーナ型キャパシタが用いられている。しかしながら、ロジックにおいて、トレンチ分離構造が利用される場合、メモリセルキャパシタとして、トレンチキャパシタが用いられてもよい。ロジック部におけるトレンチ分離構造を実現するための分離用トレンチ形成時にメモリセルにおいてトレンチを形成することにより、メモリセルキャパシタを形成するための製造プロセスステップの増加を抑制することができる。
以上のように、この発明に従えば、メモリセルキャパシタのセルプレート電極線とワード線とを同一配線層に形成し、かつビット線対に同時にメモリセルを接続するように構成しており、メモリセルキャパシタを製造するための追加の製造プロセスステップを不要とすることができ、混載ロジックと半導体記憶装置とを同一製造プロセスで形成することができ、また、データ保持特性に優れた半導体記憶装置を実現する事ができる。また、メモリキャパシタの高さを低くする事ができ、メモリアレイ部と周辺部との段差を低減することができる。
また、2本のワード線を同時に選択状態へ駆動することにより、容易に、ビット線対の各ビット線にメモリセルを接続することができる。
また、ビット線をメモリセルの1ピッチ当たり2本配置し、間に非選択ワード線を1つおいたワード線を2本同時に選択する構成とすることにより、高密度でメモリセルを配置する事ができ、かつ容易にビット線コンタクトをレイアウトすることができる。
また、セルプレート電極をビット線よりも下層に形成することにより、CUB構造でCOB構造と同程度のノイズ耐性に優れたメモリセルを実現する事ができる。また、メモリセルキャパシタの段差を低減することができ、メモリセルアレイ部と周辺回路部との段差を低減することができ、段差低減のための製造プロセスステップも不要となる。
またメモリセルを形成するための活性領域を列方向において整列して配置することにより、メモリセルを、最密充填セル配置とすることができ、高密度でメモリセルを配置することができる。
また、メモリセルを形成するための活性領域を列方向においてメモリセルのピッチの1/2ずれて配置することにより、各活性領域に対応してビット線を配置することにより、活性領域とビット線とのコンタクトを容易にレイアウトすることができる。
また、1本のワード線を選択することにより、選択ワード線の数を低減することができ、消費電流を低減することができる。
また、ビット線対の間に別の対ビット線を配置することにより、ビット線をシールド配線として利用することができ、ノイズ耐性に優れたアレイ構造を実現することができる。
また、選択ビット線対に対応して配置されるセンスアンプを選択的に活性化することにより、センス電流を低減することができる。また、このとき、非選択ビット線対のプリチャージを維持することにより、非選択ビット線をシールド配線として利用することができ、ノイズ耐性に優れたアレイ構造を実現することができる。
また、第1および第2のセンスアンプ群の一方を活性化することにより、同時に活性化されるセンスアンプの数を半減することができ、センス電流を低減できる。
また、このセンスアンプ群を、バンクアドレスに従って選択的に活性化することにより、マルチバンク構造のメモリセルアレイを容易に実現することができる。また、センスアンプの制御を、集中的に行なうことができる。
また、行ブロックの一方側にのみセンスアンプ帯を配置することにより、センスアンプ帯の数を低減でき、応じてアレイの占有面積を低減することができる。
また、センスアンプを、ビット線の両側に交互に配置することにより、容易に、センスアンプの選択的活性化を行なう制御部を分散配置させることができ、制御のレイアウトが容易となる。
また、第1および第2のセンスアンプ群を互いに独立にアクセスすることができるポートにそれぞれ結合することにより、ツインセルモードで動作するマルチポートメモリを容易に実現することができる。
また、センスアンプを交互にビット線の両側に配置することにより、各ポートのセンスアンプ群の制御回路をそれぞれ分散して配置することができ、ポート制御の制御が容易となる。
また、活性領域を列方向に沿って連続的に延在して配置することにより、活性領域のパターニングが容易となり、また行方向への突出部分は存在しないため、メモリセルピッチを低減でき、高密度でメモリセルを配置することができる。
また、ビット線の各活性領域に整列して配置することにより、ビット線のピッチをメモリセルピッチと対応させることができ、余裕をもってビット線を配置することができる。
またセルプレート電極を、フローティング状態に保持することにより、メモリセルデータの保持電圧のリーク電流による低下を容量結合により、ローレベルデータを記憶するメモリセルのストレージノードに伝達して、その電圧レベルを低下させることができ、ビット線対に対する読出電圧差を補償することができ、メモリセルデータの保持特性を改善することができる。また、センスアンプ動作により、この低下したメモリセルデータの電圧レベルを復元することができ、またセルプレートノードの電圧も、このリストア時に中間電圧レベルに保持され、安定にかつ正確にデータを保持することができる。
また、セルプレート電極を所定数のメモリセル単位で行方向において分離することにより、相補データを格納するメモリセルキャパシタのストレージノードを容量結合する事ができ、確実に、ビット線に読出される相補データの電圧差を常に一定とすることができ、データ保持特性を改善することができる。
また、対をなすビット線に交差部を設けることにより、ビット線間結合容量を低減でき、応じてビット線間容量結合ノイズを低減でき、ノイズ耐性に優れたメモリアレイ構造を実現することができる。
また、この交差部を、セルプレート電極上部において形成することにより、行方向に延在するセルプレート電極上部において交差部を配置するだけであり、交差部を配設するための余分の領域を設ける必要がなく、メモリセルアレイ面積の増大を抑制できる。
また、ワード線をセルプレート電極と同じ電圧レベルに駆動することにより、ワード線昇圧をする必要がなく、消費電流を低減することができる。
また、ビット線を選択ワード線と同一電圧レベルにスタンバイ時設定することにより、メモリセルをビット線に接続したときに、ビット線対電圧をメモリセルの記憶データに応じて確実に大きく変化させることができ、ビット線対の電圧差を十分に大きくすることができる。
また、これらのセルプレート電極およびビット線を電源電圧レベルに保持することにより、メモリセルトランジスタおよびセルプレートトランジスタを、記憶データに応じて選択的に深いオン状態、および浅いオン状態に設定することができる。
また、ストレージ電極を、第1の不純物領域と、この第1の不純物領域に接続されかつセルプレート電極に対向して配置される反転層を形成するための領域とで構成することにより、この反転層形成領域において記憶データに応じて選択的に反転層を形成することができ、記憶データに応じた電荷をストレージノードに保持することができる。また、この不純物領域の分物濃度を他の周辺トランジスタの不純物領域の不純物濃度よりも低くする事により、接合容量を低減することができ、Hレベルデータ読出時とLレベルデータ読出時とでビット線への読出電圧を異ならせる事ができる。
また、セルプレート電極をワード線と対をなすようにこのワード線と同一配線層に配置し、選択ワード線に対応して配置されるセルプレート電極の電位を、アクセスサイクル時において基準電圧レベルから上昇させ、スタンバイ状態時において元の基準電圧レベルに復帰させており、ストレージノードの電圧レベルをスタンバイ時において負電圧レベルに保持することができ、アクセスサイクル時ビット線に読出される電圧差を大きくすることができる。したがって、ワード線非昇圧方式の半導体記憶装置においても、正確にデータをセンスすることができる。
また、セルプレート電極とワード線とを別々の配線層の配線で形成しかつビット線をこれらのワード線およびセルプレート電極上層に形成しており、ワード線とセルプレート電極の間隔を小さくすることができ、メモリセルのサイズを低減することができる。また、セルプレート電極をワード線と別工程で形成することができるため、キャパシタ絶縁膜として高誘電体材料を利用することができ、メモリセルキャパシタの占有面積を低減することができる。
また、セルプレート電極を、2行のメモリセルに対応して配置することにより、セルプレート電極幅を十分に大きくすることができ、安定にセルプレート電圧を供給することができる。
また、セルプレート電極をメモリセル行個々に対応して配置することにより、選択メモリセルに対するセルプレート電圧を制御するだけでよく、消費電流を低減することができる。
また、ワード線とセルプレート線とを別の配線層の配線で形成し、かつメモリセルキャパシタをプレーナ型キャパシタ構造とすることにより、メモリセルを列方向において2つのメモリセルを単位として1列ずれて配置し、各列に対応してビット線を配置することにより、ビット線のレイアウトが容易となり、またビット線コンタクトとビット線とを整列して配置することができ、メモリセルサイズを低減しても、余裕をもってビット線を配置することができる。
また、ワード線をデュアルポリシリコンゲートプロセスで形成し、セルプレート電極を、不純物ドープトポリシリコンで構成することにより、セルプレート電極の空乏化を防止することができ、確実に、メモリセルキャパシタを形成でき、キャパシタの利用効率を改善でき、プレーナ型キャパシタをメモリセルキャパシタとして利用する場合の、メモリセルキャパシタの占有面積を低減することができ、また所望の容量値を確実に確保することができる。
また、セルプレート電極をメッシュ状に配置することにより、セルプレート電極にセルプレート電圧を供給する部分のレイアウト面積を低減して安定にセルプレート電圧を供給することができる。
また、このセルプレート電極を、ワード線シャント領域などのワード線を高速で選択状態へ駆動する領域においてコンタクト孔を形成することにより、このプレーナ型キャパシタをメモリセルキャパシタとして利用しても、ワード線杭打ち構造およびビット線コンタクトに悪影響を及ぼすことなくセルプレート電極を配置することができる。また、個々の行に対応してセルプレート電極が分割されていないため、セルプレート電圧を供給する部分の数を低減でき、セルプレート電圧供給のためのレイアウト面積が低減される。
また、ワード線側壁をサイドウォール絶縁膜で覆いかつストレージノードと反転層形成領域の間の不純物領域をサイドウォール絶縁膜で覆うことにより、この不純物領域にサリサイドが形成されるのを防止でき、応じて接合リーク電流を低減でき、データ保持特性が改善される。
また、セルプレート電極をワード線に対応して配置し、アクセスサイクル時に、選択ワード線に対応するセルプレート電極を所定電圧レベルに駆動し、スタンバイ状態時元の電圧レベルに復帰させることにより、Lレベルデータを記憶するストレージノードと反転層形成領域との間にポテンシャルバリアを形成でき、キャパシタ電極へのリーク電流を低減でき、応じてデータ保持特性が改善される。
また、メモリセル(活性領域)をトレンチ構造の素子分離領域の底部に形成された絶縁膜により隣接メモリセルと電気的に分離し、このトレンチ側壁にセルプレート電極層を形成することにより、いわゆる分離併合型メモリセルキャパシタ構造を実現することができ、このトレンチ側壁をメモリセルキャパシタとして利用でき、小占有面積で容量値の大きなメモリセルキャパシタを実現することができる。
またセルプレート電極を、このトレンチ領域底部に形成された絶縁膜上部に形成する電極層を形成することにより、複雑な製造工程を用いることなく、容易にトレンチ領域において、セルプレート電極を形成することができる。
また、この絶縁膜上にセルプレート電極を形成することにより、2行に配列されたメモリセルに対し共通にセルプレート電極を配設することができ、セルプレート電極のレイアウトを簡略化することができる。
また、このトレンチ底部の絶縁膜を除き、側壁にのみ、電極層を形成することにより、必要最小限の領域にのみセルプレート電極層を形成することができる。
また、このセルプレート電極を、絶縁膜上に形成せず側壁にのみ形成することにより、隣接列のメモリセルのセルプレート電極が互いにこの絶縁膜により分離され、各行に対応して配置されるセルプレート電極を容易に実現することができ、メモリセル行単位でセルプレート電圧の制御を行なうことができる。
TMU ツインセルユニット、MC0−MC6 メモリセル(DRAMセル)、CP0−CP2 セルプレート電極線、WL0−WL3,WL ワード線、1 半導体基板、2a,2b 不純物領域、4 不純物領域、3,5,6 導電配線、SA センスアンプ、BL,/BL,BL0,/BL0−BL2,/BL2 ビット線、10 センスアンプ帯、14a,14b 導電線、15 コンタクト、18 セルプレート電圧発生回路、20,21,22 セルプレート電圧伝達線、AR 活性領域、CNT,CNT0,CNT1 コンタクト、SAa,SAb センスアンプ、MCa,MCb メモリセル、MCK 中央制御ブロック、LRK0−LRKn ロウローカル制御回路、MB0−MBn メモリブロック、MNK0−MNK3 バンク、SABa,SABa+1 センスアンプ帯、RBa,RBa+1,RBa−1 行ブロック、BLL0,/BLL0,BLL1,/BLL1,BLR0,BLR1,/BLR0,/BLR1 ビット線、BPELa,BPEUb,BPELb,BPEUc ビット線プリチャージ/イコライズ回路、BIGLa,BIGUb,BIGLb,BIGUc ビット線分離ゲート、PTMU 2ポートツインセルユニット、SAPA,SAPB センスアンプ、RPCTL リードポート制御回路、WPCTL ライトポート制御回路、RPSB0−RPSBk リードポートセンスアンプ帯、WPSB0−WPSBk ライトポートセンスアンプ帯、RB0−RBm 行ブロック、CPa−CPd,CP セルプレート電極線、MC6,MC7 メモリセル(DRAMセル)、100,101a,101b,102a,102b,103 導電線、CPA,CPB,CPC セルプレート電極領域、110 半導体基板領域、111,112 不純物領域、116 反転層、113,115 導電線、121,122 不純物領域、123 反転層形成領域、124,125,127 導電層、133 チャネル領域、CPD セルプレートドライバ、156 メインセルプレートドライバ、158 メインロウデコード回路、CPD0−CPD3 セルプレートドライバ、ZMCP メインセルプレート線、171,172 不純物領域、173 第1層ポリシリコン配線、175 第2層ポリシリコン配線、177 導電層、174 ゲート絶縁膜、176 キャパシタ絶縁膜、CPLY セルプレート電極層、180,183 セルプレート電圧伝達線、181,184 セルプレート電圧分配線、191,192 不純物領域、196 サリサイド、197 サイドウォール、198 導電層、CP12,CP34 セルプレート電極、CPDb,CPDu セルプレートドライバ、300 半導体基板領域、302,303 不純物領域、307,307a,307b ストレージノード、304 ゲート絶縁膜、308a,308b キャパシタ絶縁膜、306,306a,306b,306c 導電層、310 トレンチ領域、312 埋込絶縁膜。

Claims (9)

  1. 行列状に配列される複数のメモリセルを備え、前記複数のメモリセルの各々は、基準電圧を受けるセルプレート電極と、記憶情報に応じた電荷を蓄積するストレージ電極を有するキャパシタを含み、
    前記複数のメモリセルの行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリセルが接続される複数のワード線を備え、前記ワード線は前記セルプレート電極の配線層と異なる下層の配線層に形成されかつ前記セルプレート電極と隣接して配置される配線を含み、
    前記メモリセルの列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリセルが接続される複数のビット線を備え、前記ビット線は前記ワード線およびセルプレート電極よりも上層に形成され、
    前記メモリセルは列方向に整列する2個のメモリセルがコンタクトを共有し、かつ行方向において隣接するメモリセルが同時に対応のビット線に結合され、隣接するビット線の対に結合されるメモリセルが1ビットのデータを記憶する単位を構成する、半導体記憶装置。
  2. 前記セルプレート電極は、2行に整列して配置されるメモリセルに対応して行方向に延在して配置され、隣接セルプレート線の間に前記2行のメモリセルに対応して配置されるワード線が配置される、請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 前記セルプレート電極は、各メモリセル行に対応して個々に配置される、請求項1記載の半導体記憶装置。
  4. 行列状に配列される複数のメモリセルを備え、前記複数のメモリセルの各々は、基準電圧を受けるセルプレート電極と、記憶情報に応じた電荷を蓄積するストレージ電極を有するキャパシタを含み、
    前記複数のメモリセルの行に対応して配置され、各々に対応の行のメモリセルが接続される複数のワード線を備え、前記ワード線は、前記セルプレート電極と異なる下層の第1の配線層に形成される配線を含み、前記セルプレート電極は、前記第1の配線層の上層の第2の配線層の配線を含み、
    メモリセルの列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリセルが接続される複数のビット線を備え、前記ビット線は前記ワード線およびセルプレート電極よりも上層に形成され、
    前記メモリセルは、列方向において2つのメモリセルを単位として1列ずれて配置され、間に1つのビット線を挟んだビット線が対を構成し、この対を構成するビット線に同時にメモリセルのキャパシタが結合され、前記対をなすメモリセルが1ビットのデータを記憶する、半導体記憶装置。
  5. 前記第1の配線層は、下層の半導体基板領域へのしきい値調整のために注入される不純物を有するデュアルポリシリコンゲートプロセスで形成されるポリシリコン配線層であり、前記第2の配線層は、下層の半導体基板領域への注入不純物と独立に注入される不純物を有する不純物注入ポリシリコン配線層で形成される、請求項1または4記載の半導体記憶装置。
  6. 前記セルプレート電極は、前記メモリセルが配置される領域上にわたってメッシュ状に配置される、請求項1または4記載の半導体記憶装置。
  7. 前記セルプレート電極は、メモリセルが配置される領域内に設けられる選択ワード線を高速で選択状態へ駆動するための領域においてコンタクト孔が形成される、請求項6記載の半導体記憶装置。
  8. 前記ワード線および前記セルプレート電極は、側壁にサイドウォール絶縁膜を有し、前記サイドウォール絶縁膜は、前記キャパシタのストレージノードに接続する不純物領域を覆う、請求項1または4記載の半導体記憶装置。
  9. 前記ワード線は、その一部が前記セルプレート電極を構成する配線と重なり合うように形成される、請求項1または4記載の半導体記憶装置。
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