JP2012133160A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リフレッシュモードの実施が必要であるのに行われない事態を回避して、像流れ現象の抑制効果を高められる画像形成装置の提供を図る。
【解決手段】温湿度センサ101、タイマー回路102の出力信号にもとづいて、室内環境の温湿度と、感光体ドラム31の放置時間をパラメータとしてリフレッシュモード実施時期を設定して、適正な時期で研磨部材60を作動させてリフレッシュモードを実施するようにしている。
【選択図】図4
【解決手段】温湿度センサ101、タイマー回路102の出力信号にもとづいて、室内環境の温湿度と、感光体ドラム31の放置時間をパラメータとしてリフレッシュモード実施時期を設定して、適正な時期で研磨部材60を作動させてリフレッシュモードを実施するようにしている。
【選択図】図4
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファックス等、およびこれら複合機等の画像形成装置に関する。
画像形成装置において、帯電プロセス時に発生する親水性の高い窒素配化物やアンモニウム塩等の放電生成物が像担持体の表面に付着すると、「像流れ」の問題を生じる。
これは、親水性の高い放電生成物が像担持体の表面に付着することによって、該像担持体の表面の電気抵抗が低下し、静電潜像電荷が像担持体の表面に沿って滑り移動してしまう現象である。
この像流れ現象は、特に高湿環境下において著しく、例えば、高温・高湿環境下で電源OFFなどの放置状態、つまり、像担持体の未回転状態が長く続くと、帯電極直下部分にある像担持体の表面位置では、放電生成物が付着し易く像流れの影響を受け易い。
この対策として、従来では特許文献1,特許文献2に示されているように、像担持体の表面を研磨部材によって摺擦して、付着した放電生成物の除去作業を行うリフレッシュモードを実施する技術が開示されている。
特許文献1の開示技術は、温度・湿度に応じてリフレッシュモードの実施時間や繰り返し回数を設定するものである。また、特許文献2の開示技術は、電源ON時または所定プリント枚数に応じてリフレッシュモードを実施するものである。
従って、何れの開示技術にあっても、高温・高湿環境下で、電源ON中に像担持体の未回転状態(放置状態)が長く続いた場合、即ち、連続プリントではなく、数枚プリント→放置状態→数枚プリントなど、飛び飛びにプリントを行った場合などでは、リフレッシュモードが実施されずに、帯電極直下部分にある像担持体表面位置で像流れが発生してしまう。
そこで、本発明はリフレッシュモードの実施が必要であるのに行われない事態を回避できて、像流れ現象の抑制効果を高めることができる画像形成装置を提供するものである。
本発明は、静電潜像を形成する像担持体と、静電潜像の形成過程で前記像担持体の表面に付着した放電生成物を除去可能な放電生成物除去手段と、を備えた画像形成装置であって、この画像形成装置が設置された環境の温湿度を検出する温湿度検出手段と、像担持体が停止している放置時間を検出するタイマー手段と、を備えていて、これら温湿度検出手段とタイマー手段の各検出値にもとづいて、前記放電生成物除去手段により放電生成物の除去作業を行うリフレッシュモード実施時期を設定したことを主要な特徴としている。
本発明によれば、周辺環境の温湿度と、像担持体の放置時間を見て、像担持体表面のリフレッシュモードの実施を行うかどうかを判断することで、適正な時期でリフレッシュモードを実施することが可能となる。
この結果、リフレッシュモードの実施が必要であるのに行われない事態を回避でき、放電生成物を適正に除去して像流れ現象の抑制効果を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1は本発明に係る画像形成装置の全体構成を示している。
この画像形成装置1は、像担持体としての複数の感光体ドラム31Y,31M,31C,31Kを、転写装置における中間転写ベルト41に対面させて縦方向に配列したフルカラーの画像を形成するタンデム型カラー画像形成装置と称されるものである。
画像形成装置1は、その上部に自動原稿送り装置ADFを備えている。自動原稿送り装置ADFの原稿載置台15に載置された原稿Dは、一枚づつ分離されて原稿搬送路に送出され、搬送ドラム16により搬送される。
原稿読取部10は、原稿画像読み取り位置RPにおいて搬送中の原稿Dの画像を読み取る。第1搬送ガイドG1および原稿排出ローラ17は、読み取り終了した原稿Dを原稿排紙トレイ18に排出する。
画像形成装置1は、前記原稿読取部10、露光部20Y,20M,20C,20K、画像形成部30Y,30M,30C,30K、中間転写部40と2次転写部42からなる転写装置、定着部50、排紙反転部70、給紙部90等から構成され、それらが一つの筺体内に収められている。
原稿読取部10は、原稿画像読み取り位置RPにて原稿Dの画像をランプLにて照射し、その反射光を第1ミラーユニット11、第2ミラーユニット12、レンズ13によって導き、撮像素子CCDの受光面に結像させる。撮像素子CCDは入射した光を光電変換して所定の画像信号を出力する。画像読取制御部14は、この画像信号に対して、A/D変換、シェーディング補正、圧縮等の処理を施し、制御部100の記憶部に画像データとして変換する。記憶部に格納された画像データは、ユーザーにより設定されている条件により適宜な画像処理が施されて、出力画像データが生成される。
露光部20Y,20M,20C,20Kは、制御部100から送られる出力画像データをもとに出力される出力情報に対応して、主帯電部32Y,32M,32C,32Kにより帯電された感光体ドラム31Y,31M,31C,31Kの表面をレーザ光により走査露光し、感光体ドラム31Y,31M,31C,31KにY色,M色,C色,BK色用の静電画像が形成される。
画像形成部30Yは、感光体ドラム31Yと、その周辺に配置されている主帯電部32Y,現像装置である現像部33Y,第1転写ローラ34Y,クリーニング部35Yからなる。他の画像形成部30M,30C,30Kにおいても画像形成部30Yと同様な構成であり、それぞれの感光体ドラム31M,31C,31Kの周辺に、それぞれ対応して主帯電部32M,32C,32K、現像部33M,33C,33K、第1転写ローラ34M,34C,34K、クリーニング部35M,35C,35Kが配置されている。
現像部33Y,33M,33C,33Kは、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(BK)のトナーで現像することによって感光体ドラム31Y,31M,31C,31K上の潜像を顕像化する。これにより、各感光体ドラム31Y,31M,31C,31K上には、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(BK)のトナー像が形成される。
中間転写部40の第1転写ローラ34Y,34M,34C,34Kは、感光体ドラム31Y,31M,31C,31K上に形成されたトナー像を中間転写ベルト41上の所定位置に重ね合わせて転写する。各色のトナー像が重ね合わされることにより中間転写ベルト41上にカラー画像が形成される。無端状ベルトからなる中間転写ベルト41は、ベルト駆動ローラ44の駆動力によって図1の矢印に示す方向に回転しながら移動する。クリーニング部35Y,35M,35C,35Kは、トナー像の転写を終えた感光体ドラム31Y,31M,31C,31Kの表面に残留するトナーを除去する。
一方、2次転写部42は、中間転写ベルト41上に重ね合わされて転写されたカラー画像を、給紙部90のトレイPG1,PG2,PG3から搬送され、レジストローラ91によってタイミングが取られて送り出された記録媒体である用紙Pに転写する。ベルトクリーニング部43は、カラー画像の用紙Pへの転写を終えた中間転写ベルト41の表面を清掃し、清掃された中間転写ベルト41は次の画像転写に供される。
トナー像を担持した用紙Pは定着部50に送られ、定着部50は用紙Pを加圧加熱することによって、トナー像を用紙Pへ定着させる。図1に示す例では、定着部50は加熱ローラ52と加圧ローラ53とからなるローラニップ方式の定着装置51が用いられる。
排紙反転部70は、定着部50による定着処理を終えた用紙Pを搬送して排紙トレイ75に排紙する。用紙Pを表裏反転して排紙する場合には、排紙ガイド72が一旦用紙Pを下方に導き、排紙反転ローラ73に用紙Pの後端を挟持させた後に反転搬送し、排紙ガイド72が用紙Pを排紙ローラ74に導いて排紙する。
用紙Pの裏面にも画像形成を行う場合、排紙ガイド72は、裏面のトナー像の定着処理を終えた用紙Pを下方にある再給紙部80に搬送し、再給紙反転ローラ81により後端を挟持させた後、逆送することによって用紙Pを反転させて、再給紙搬送路82に送り出し、裏面への画像形成に供する。
ここで、本実施形態では図2に示すように、各画像形成部30は、上述の静電潜像の形成過程で感光体ドラム31の表面に付着した放電生成物を除去可能な放電生成物除去手段60を備えている。
図2に示す例では、この放電生成物除去手段60はクリーニング部35とは別に、第1転写ローラ34に対向した転写位置の下流側と、該クリーニング部35の上流側との間に設けてある。
放電生成物除去手段60として、例えばアクリル樹脂系の回転ブラシや、表層に発泡弾性材を有するローラ等の回転可能な研磨部材を用いることができ、図2に示す例では研磨部材60を感光体ドラム31に対して接・離可能としている。
この研磨部材60による感光体ドラム31の表面に付着した放電生成物の除去作業は、これら研磨部材60と感光体ドラム31とを相互に摺擦回転して行われる。即ち、感光体ドラム31の回転方向に対して研磨部材60を順方向に速度差をもって回転させ、もしくは、研磨部材60を逆方向に回転させて感光体ドラム31の表面を研磨することによって、付着した放電生成物の除去が行われる。この研磨部材60の感光体ドラム31の表面に対する食い込み量は、相互の材質や、温湿度による放電生成物の発生付着量等に応じて任意に調整される。また、この放電生成物の除去作業には、研磨剤として前述のトナーを用いることが可能である。
一方、制御部100には、画像形成装置1が設置された環境の温湿度、例えば室内の温湿度を検出する温湿度センサ101(温湿度検出手段)の出力信号、および、感光体ドラム31が停止している放置時間を検出するタイマー回路102(タイマー手段)の出力信号がそれぞれ入力するようにしている。この放置時間は、プリント時における感光体ドラム31の回転動作時間が後述する所定時間に満たないで、停止しているとみなされる時間を含む。
そして、これら温湿度センサ101,タイマー回路102の各出力値にもとづいて、上述の研磨部材60により放電生成物の除去作業を行うリフレッシュモード実施時期を設定している。
表1は、本発明者の試験による室内環境(温湿度)および感光体ドラム31の放置時間と、像流れ現象の発生状況を示している。
試験では、感光体ドラム31の回転動作時間1分以上の画像形成動作(プリント運転)を行った後、感光体ドラム31を停止し、この停止判定から所定時間経過後に試験プリントを行った70%ハーフトーンサンプルの濃度測定を行って、帯電部直下位置とその前,後部分の濃度差を比較して像流れ判定したものである。
[表1]の試験結果から、室温20℃で湿度51〜70%の環境下では、感光体ドラム31の停止判定から4時間超えの放置時間で、微小な像流れ発生が認められる。このため、かかる室内環境下では、放置時間が3〜4時間を目安にして前述のリフレッシュモードを実施することが望まれる。
また、室温20℃で湿度71%以上では、感光体ドラム31の停止判定から3〜4時間の放置時間で、微小な像流れ発生が認められる。このため、かかる室内環境下では、放置時間が2〜3時間を目安にして前述のリフレッシュモードを実施することが望まれる。
更に、室温30℃で湿度80%の高温・高湿(HH)環境下では、感光体ドラム31の停止判定から3〜4時間の放置時間では、微小な像流れ発生が認められる。このため、かかる室内環境下では、放置時間が2〜3時間を目安にして前述のリフレッシュモードを実施することが望まれる。
なお、感光体ドラム31の回転動作が1分未満のプリント運転では、高温・高湿(HH)の室内環境下で放置時間が4時間以上であっても、像流れ発生は認められず、かかるプリント運転時間内では、感光体ドラム31の表面での放電生成物の付着が微量であることが裏付けられた。
図3は、上述のリフレッシュモードを実施する場合の第1形態を示すタイムチャート図である。
この第1形態では、上述のHH環境下(室温30℃、湿度80%)で、感光体ドラム31の回転動作が1分間以上のプリント運転を行った後、感光体ドラム31を停止して3時間放置した場合を例示している。
感光体ドラム31の回転動作が1分間以上のプリント運転を行った後、感光体ドラム31を停止すると、タイマー回路102により放置時間の計測(カウント)を開始する。そして、感光体ドラム31の動作終了時から3時間の経過時間がカウントされると、感光体ドラム31および研磨部材60を自動的に回転作動させて、リフレッシュモードを実施する。
図4に、上述のリフレッシュモード実施の動作手順をフローチャートにして示す。このフローチャートに示す処理は、画像形成装置1の電源ONによって制御部100で実行される。
先ず、ステップS1では温湿度センサ101の出力信号にもとづいて、室内環境が予め設定した高温・高湿(HH)の環境下にあるかを判断する。
ステップS1で肯定の場合ステップS2へ進み、否定の場合は処理を終了する。
ステップS2では、感光体ドラム31の1分間以上の回転終了後、タイマー回路102を作動開始する。
ステップS3では、タイマー回路102の出力信号にもとづいて、経過時刻または経過時間から感光体ドラム31の放置時間の確認を行う。経過時刻は、電源ON時の場合は電源OFF時の時刻と電源ON時の時刻から放置時間を算出し、アイドリング時の場合は直近の感光体ドラム停止時刻とアイドリング中の現在時刻から放置時間を算出する。また、経過時間は、電源ON時の場合は電源OFF時から電源ON時までの経過時間を算出し、アイドリング時の場合は直近の感光体ドラム停止時から現在までの経過時間を算出する。
ステップS4では、感光体ドラム31の放置時間が予め設定した3時間を経過したかを判断する。
ステップS4で否定の場合はリターンし、肯定の場合はステップS5,ステップS6へ進んで、感光体ドラム31を回転すると共に、研磨部材60を回転してリフレッシュモードを実施する。
このリフレッシュモードの実施時間は、例えば、電源ON時であれば3分間、アイドリング中であれば2分間など、画像形成装置1の運転状況や、機種、仕様等によって任意に設定することができる。
このように、第1実施形態の構成によれば、画像形成装置1が設置された室内環境の温湿度と、感光体ドラム31の放置時間とを制御パラメータとして、該感光体ドラム31の表面のリフレッシュモードの実施を行うかどうかを判断することで、適正な時期でリフレッシュモードを実施することが可能となる。
これにより、リフレッシュモードの実施が必要であるのに行われない事態を回避でき、放電生成物を適正に除去して像流れ現像の抑制効果を高めることができる。
また、放電生成物除去手段として回転可能な研磨部材60を用いて、これを感光体ドラム31と相互に摺擦回転することにより、該感光体ドラム31の表面を研磨して放電生成物を除去するようにしているので、構造を簡単にして効率のよい除去作業を実現することができる。
更に、リフレッシュモード時期の設定は、室内環境の所定の温湿度環境下で感光体ドラム31を一定時間以上回転してプリント運転を行った後、該感光体ドラム31を停止してからの経過時間を見て、所定の放置時間を経過した時点でリフレッシュモードを実施するようにしている。このため、リフレッシュモードを過度に実施するのを回避できて、感光体ドラム31の表面の減耗を抑制することができる。
なお、この第1実施形態では、リフレッシュモード実施条件の1つである室内環境を、室温30℃、湿度80%のHH環境下に設定(ステップS1)しているが、これは、環境変化に応じて設定を多段階に可変とした制御を行うことも可能である。
図5は、本発明の第2実施形態を示すタイムチャート図である。
本実施形態の場合もリフレッシュモードの実施条件は第1実施形態と同様の設定としている。
第1実施形態と相違している点は、感光体ドラム31が停止して放置状態になってから、プリント運転の再開,停止が行われた場合のタイマー処理動作である。
即ち、この第2実施形態では、同図の(a)に示すようにプリント運転の再開における感光体ドラム31の回転動作時間が1分間未満であった場合には、当初のタイマーカウントをリセットしないで放置時間の経過時間(3時間)のカウントを継続する。
また、プリント運転の再開における感光体ドラム31の回転動作時間が1分間以上続いた場合には、その時点で当初のタイマーカウントをキャンセルし、同図の(b)に示すようにプリント運転終了後、感光体ドラム31が停止した時点で放置時間のカウントをリセットするようにしている。
従って、この第2実施形態によれば、リフレッシュモードの過度実施の回避を徹底することが可能となる。
図6は、本発明の第3実施形態を示すタイムチャート図である。
本実施形態では、プリント運転による感光体ドラム回転動作時間をT1とし、プリント運転終了後に感光体ドラム31を停止した放置時間をT2として、T1に応じてT2を調整してリフレッシュモードを実施するようにしている。
図6の(a)に示す例では、連続10万枚のプリント運転によりT1=15時間であった場合、T2=3時間に設定している。
図6の(b)に示す例では、連続1万枚のプリント運転によりT1=1.5時間であった場合に、T2=3時間に設定している。
図6の(c)に示す例では、連続180枚のプリント運転によりT1=1.5分であった場合に、T2=2時間に設定している。
このT1に対するT2の設定は、感光体ドラム31の停止後に、所要の時間間隔をおいて感光体ドラム31の回転動作時間が1分未満のプリント運転を繰り返してサンプルプリントを作成し、その濃度測定結果から容易に求めることができる。また、室内環境、研磨部材60の選定、画像形成装置1の機種、仕様等によってT2が異なってくるため、諸元を勘案して任意に設定することができる。
この第3実施形態によれば、設置時間T2の設定を、感光体ドラム31を停止した直前のプリント運転による感光体ドラム回転動作時間T1に応じて調整してリフレッシュモードを実施するため、プリント運転状況に即応したリフレッシュモードを行うことが可能となる。
次に、感光体ドラム31の表面に研磨剤としてトナーを供給してリフレッシュモードを実施した実験について説明する。
画像形成装置:コニカミノルタ製bizhub PRO1200改造機
感光体ドラム:100φ 無機質フィラーとモノマーからなる硬化型表面層構造
現像剤:6μmトナーと60μmキャリアの2成分現像性
研磨部材:アクリル樹脂系の回転ブラシ
[実験例1] <リフレッシュモード内容>
(1)連続1万枚プリント運転(感光体ドラム回転時間:1.5時間)を行う。
(2)感光体ドラム停止後30分放置し、その後1プリント運転(感光体ドラム回転時間:1分未満)を行う。この動作を繰り返し行い、4時間後の70%ハーフトーンサンプルを採取し、評価を行う。
(3)リフレッシュモードの実施時期:感光体ドラムが停止してから3時間後。
(4)リフレッシュモード実施時間:3分。
(5)リフレッシュモード時の感光体ドラムの回転速度:330mm/sec、研磨部材の速度差:2.5倍。
(6)研磨剤としてトナーを補給し、感光体ドラム表面上に、主走査方向幅:326mm、副走査方向幅:5mm、作成周期:50mm間隔のソリッド帯状パターンを作成。
画像形成装置:コニカミノルタ製bizhub PRO1200改造機
感光体ドラム:100φ 無機質フィラーとモノマーからなる硬化型表面層構造
現像剤:6μmトナーと60μmキャリアの2成分現像性
研磨部材:アクリル樹脂系の回転ブラシ
[実験例1] <リフレッシュモード内容>
(1)連続1万枚プリント運転(感光体ドラム回転時間:1.5時間)を行う。
(2)感光体ドラム停止後30分放置し、その後1プリント運転(感光体ドラム回転時間:1分未満)を行う。この動作を繰り返し行い、4時間後の70%ハーフトーンサンプルを採取し、評価を行う。
(3)リフレッシュモードの実施時期:感光体ドラムが停止してから3時間後。
(4)リフレッシュモード実施時間:3分。
(5)リフレッシュモード時の感光体ドラムの回転速度:330mm/sec、研磨部材の速度差:2.5倍。
(6)研磨剤としてトナーを補給し、感光体ドラム表面上に、主走査方向幅:326mm、副走査方向幅:5mm、作成周期:50mm間隔のソリッド帯状パターンを作成。
図7は、上述の(1)〜(6)のリフレッシュモードの実施をタイムチャートとして示したものである。実験例1では同図(a)に示すように所定時間の連続プリント運転終了後、感光体ドラム31を停止した時点で、タイマー回路102により放置時間のカウントを開始する。その後、30分置きに感光体ドラム回転動作時間が1分未満のプリント運転を計6回行って、放置時間が3時間を経過した時点でリフレッシュモードを実施している。そして、リフレッシュモード実施後、1時間経過した丁度連続プリント運転終了から4時間後に、70%ハーフトーンサンプルを採取した。
一方、比較例1では同図(b)に示すように、連続プリント運転終了後、感光体ドラム31を停止してからリフレッシュモードを行わずに4時間放置したままの状態として、70%ハーフトーンサンプルを採取した。
[表2]は、これら実験例1と比較例1の70%ハーフトーンサンプルの比較評価を示したものである。この比較評価は、サンプルの画像先端から数ヶ所の濃度測定を行って、濃度差の比較から濃度均一性を確認したものである。
[表2]の実験結果から、実験例1では放置時間の判断によって、リフレッシュモードを実施したため、濃度が均一なサンプルが採取され像流れの発生は認められなかった。
一方、比較例1では一度もリフレッシュモードが行われず、帯電直下位置を中心に放電生成物が徐々に蓄積された結果、像流れの発生が確認され、また、全体的にも濃度が不均一であることが確認された。
[実験例2]
[実験例2]
[表3]は、実験例1と同じ画像成形条件で、電源ON後に連続50万枚プリント運転(感光体ドラム回転時間75時間)を行った場合の感光体ドラム表面の減耗状況を確認したものである。
実験例2では、電源ON時に1回のリフレッシュモードを実施している。
一方、比較例では、電源ON時と、その後の2万枚プリント毎に1回のリフレッシュモードを実施して、計251回のリフレッシュモードを行っている。
また、実験例2および比較例2の何れも、研磨部材60をリフレッシュモード時にのみ感光体ドラム31の表面に摺擦させる形態と、クリーニング部35の常時感光体ドラム31の表面に摺擦するクリーニングブラシ35aを研磨部材60として有効利用した形態と、の2通りを実施したものである。
なお、感光体ドラム31の表面の減耗は、レーザーによる膜圧測定により計測したものである。
[表3]の実験結果から、実験例2に較べて比較例2の方がリフレッシュモードの回数が多い分だけ、感光体ドラム31の表面の減耗が大きいことが確認された。このことからも、リフレッシュモードの実施が、従来のように単純にプリント枚数を目安にして過度に行なわれてしまうものと比較して、感光体ドラム31の放置時間を制御パラメータとしてリフレッシュモードの実施時期を設定することが如何に有効であるかが理解される。
なお、[表3]の実験結果では、研磨部材60を用いた場合、リフレッシュモード時にのみ感光体ドラム31と接するため、毛倒れ等によるブラシ押圧力の低下が少なく、これにより、減耗量が増えると考えられる。
一方、クリーニングブラシ35aを有効利用した場合では、感光体ドラム31と常に接しているため、毛倒れ等によってブラシの押圧力が低下してくる可能性があり、それにより、減耗の進み方が多少低減されると考えられる。
また、このような感光体ドラム31の表面の減耗比較実験と併せて、実験例2および比較例2において連続50万枚プリント運転直後に、70%ハーフトーンサンプルを採取し、それぞれ濃度測定を行って像流れを確認したが、何れも発生は認められなかった。これは、感光体ドラム31の連続運転によって、放電生成物の表面付着が抑制されたものと考えられる。
以上は室内環境の温湿度と、感光体ドラム31の放置時間とをパラメータとして、リフレッシュモード実施時期を設定し、リフレッシュモードを自動的に実施するようにしたものであるが、図8に示す第4実施形態のように、手動によってリフレッシュモードを実施することも可能である。
制御部100には、温湿度センサ101の出力信号、およびタイマー回路102の出力信号の他に、リフレッシュモードを手動操作するためのモード開始釦103のON・OFF信号を入力するようにしている。
図8に示すフローチャートにおいて、先ず、ステップS10でモード開始釦103が押動操作(ON)されると、ステップS11において制御部100に記憶された運転履歴を検索して、直近30分以内のリフレッシュモードの実施回数Nを確認する。ステップS12では、リフレッシュモード実施回数が今回分を含めて、例えば、3回以上(N+1≧3回)であるかを判断する。
ステップS12が肯定の場合、リフレッシュモード実施が過度であると判断してステップS13へ進み、図外の操作表示パネルに「実行できません。」のメッセージを表示する。
ステップS12で否定の場合、リフレッシュモードの実施時期が適切であると判断してステップS14へ進み、室内環境が例えば高温・高湿(HH)環境下にあるかを判断する。
ステップS15で肯定の場合、ステップS16へ進んでリフレッシュモードを実施(図4のステップS5,S6に対応)して処理を終了する。
ステップS14で否定の場合、ステップS13へ進んで、「実行できません。」のメッセージ表示を行う。
この第4実施形態によれば、ユーザーあるいはサービスエンジニアが手動でリフレッシュモードを実施するような場合でも、直近に他の人が既にリフレッシュモードを行っていたり、あるいは、自動モードで既にリフレッシュモードが実施されていた場合等では、モード開始釦103を押動操作してもこれをキャンセルして、過度のリフレッシュモードの実施を未然に防止することが可能となる。
なお、前記実施形態では図2に示すように放電生成物除去手段60として、感光体ドラム31と接・離可能な専用の研磨部材60(回転ブラシ,発泡弾性ローラ等)を付設した例を開示したが、前述のように画像形成部30のクリーニング部35のクリーニングブラシ35aを有効利用することも可能である。
また、前記実施形態ではリフレッシュモード時に、研磨部材60と感光体ドラム31との摺擦に研磨剤としてトナーを供給するようにしているが、場合によっては研磨剤無しで摺擦研磨を行わせるようにしてもよい。
更に、研磨部材60は感光体ドラム31と接・離可能として、リフレッシュモード時にのみ感光体ドラム31と接するようにしているが、摺擦部材相互の材質や、摺擦力等の選定によっては、該研磨部材60が感光体ドラム31と常時接する簡易構成とすることも可能である。
また、前記実施形態では、転写装置として中間転写部40と2次転写部42とからなる構成を例示したが、感光体ドラム31上のトナー像を用紙Pに直接転写する構成のものに適用して、同様の作用効果を得ることができる。
1…画像形成装置
20…露光部
30…画像形成部
31…感光体ドラム
32…帯電部
33…現像部
35…クリーニング部
35a…クリーニングブラシ
40…中間転写部
60…研磨部材(放電生成物除去手段)
100…制御部
101…温湿度センサ(温湿度検出手段)
102…タイマー回路(タイマー手段)
103…モード開始釦
20…露光部
30…画像形成部
31…感光体ドラム
32…帯電部
33…現像部
35…クリーニング部
35a…クリーニングブラシ
40…中間転写部
60…研磨部材(放電生成物除去手段)
100…制御部
101…温湿度センサ(温湿度検出手段)
102…タイマー回路(タイマー手段)
103…モード開始釦
Claims (5)
- 静電潜像を形成する像担持体と、
静電潜像の形成過程で前記像担持体の表面に付着した放電生成物を除去可能な放電生成物除去手段と、を備えた画像形成装置であって、
前記画像形成装置が設置された環境の温湿度を検出する温湿度検出手段と、
前記像担持体が停止している放置時間を検出するタイマー手段と、を備え、
これら温湿度検出手段とタイマー手段の各検出値にもとづいて、前記放電生成物除去手段により放電生成物の除去作業を行うリフレッシュモード実施時期を設定したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記放電生成物除去手段が回転可能な研磨部材であって、
前記リフレッシュモードは、前記像担持体と前記研磨部材とを相互に摺擦回転して行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体をある一定時間以上回転して画像形成動作を行った後、該像担持体を停止してからの経過時間に応じて、前記リフレッシュモードを実施することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の停止後、該像担持体をある一定時間以上回転して画像形成動作を行った場合は、前記経過時間のタイマーカウントをリセットし、
前記像担持体の画像形成の回転動作がある一定時間未満の場合は、前記経過時間のタイマーカウントをリセットしないことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体を停止する前の画像形成の回転動作を行った時間をT1とし、前記像担持体を停止した後の放置時間をT2として、
T1に応じてT2を調整してリフレッシュモードを実施することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010285562A JP2012133160A (ja) | 2010-12-22 | 2010-12-22 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010285562A JP2012133160A (ja) | 2010-12-22 | 2010-12-22 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012133160A true JP2012133160A (ja) | 2012-07-12 |
Family
ID=46648830
Family Applications (1)
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JP2010285562A Pending JP2012133160A (ja) | 2010-12-22 | 2010-12-22 | 画像形成装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2012133160A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017049286A (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 株式会社沖データ | 画像形成装置及び画像形成方法 |
JP2019012147A (ja) * | 2017-06-29 | 2019-01-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2010
- 2010-12-22 JP JP2010285562A patent/JP2012133160A/ja active Pending
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