JP2012129108A - 燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の燃料電池スタックでは、膜電極構造体が反応用ガスの差圧等の負荷の影響を受け易く、電解質・電極接合体に生じる応力が大きくなるという問題点があった。
【解決手段】膜電極構造体1と一対のセパレータ2を備えた単位セルCを発電要素とし、その単位セルCを複数積層した構造を有する燃料電池スタックFSにおいて、膜電極構造体1といずれかのセパレータ2との間、隣接する単位セル2同士の間の少なくとも一つに、導電性を有し且つ基板11Aの片面に微細なばね機能部11Bを複数配列して成る変位吸収部材11を介装し、変位吸収部材は、前記ばね機能部が、基板側を固定端とし且つ先端側を自由端として形成したものであると共に、膜電極構造体とセパレータとの間に対しては基板を膜電極構造体側にして介装される構成にしたことにより、単位セルCの厚さ方向の変位を充分に吸収する機能を確保しつつ、膜電極構造体1に生じる応力を低減した。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、車両の駆動用電源として用いられる燃料電池スタックに関し、より具体的には、膜電極構造体及びセパレータを備えた単位セルを複数積層した構造を有する燃料電池スタックに関するものである。
従来において、単位セルを積層した構造を有する燃料電池スタックとしては、例えば特許文献1に記載されているものがあった。特許文献1に記載の燃料電池スタックは、電解質層の両面に、触媒層及びガス拡散層から成る電極層を設けて、これを電解質・電極接合体(膜電極構造体)とし、この電解質・電極接合体を金属製セパレータで挟持して単位セルを構成すると共に、単位セルを複数積層した構造である。
上記の燃料電池スタックは、隣接する単位セル間で相対向する両セパレータに、互いに相反する方向に突出する第1及び第2のエンボス部を夫々形成すると共に、一方のセパレータに、第1又は第2のエンボス部の間の位置で他方のセパレータに向けて突出する第3エンボス部が形成してある。第1及び第2のエンボス部は、夫々の電解質・電極接合体に接触し、また、第3エンボス部は、他方のセパレータに接触する。
上記の燃料電池スタックは、第1〜第3のエンボス部によってセパレータの断面が波形状を成していて、電解質・電極接合体とセパレータとの間に反応用ガスの流路を形成すると共に、隣接するセパレータ間に冷媒の流路を形成する。そして、燃料電池スタックは、一方のセパレータの第3エンボス部と他方のセパレータとの接触部分により、その断面において両端支持梁のようなばね機能部を構成し、単位セル内部の熱膨脹や電解質・電極接合体の膨潤が生じた際に、その変位をばね機能部で吸収するようになっている。
特開2003−249242号公報
ところが、上記したような従来の燃料電池スタックでは、一般的な技術として、セパレータのエンボス部をプレス加工で形成することになるが、この際、金属製セパレータの剛性が高いことから、そのセパレータに両端支持梁のようなばね機能を持たせるには、隣接するばね機能部同士のピッチを大きくする必要がある。
このため、従来の燃料電池スタックでは、ばね機能部の分布が疎の状態になり、アノード側とカソード側との差圧やセパレータのリブずれ(凸部分のずれ)により、電解質・電極接合体に生じる剪断・曲げ応力が増大し、電解質・電極接合体が破損するおそれがあるという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたものであって、膜電極構造体及びセパレータから成る単位セルを複数積層した構造を有する燃料電池スタックにおいて、ばね機能を有するセパレータを廃止すると共に、変位吸収部材を採用したことにより、単位セルの厚さ方向の変位を充分に吸収する機能を確保しつつ、膜電極構造体に生じる応力を低減することができる燃料電池スタックを提供することを目的としている。
本発明の燃料電池スタックは、電解質層の両面に電極触媒層を設けた膜電極構造体と、膜電極構造体の両面に配置するセパレータを備えた単位セルを発電要素とし、その単位セルを複数積層した構造を有する燃料電池スタックである。
また、燃料電池スタックは、膜電極構造体と一方のセパレータとの間、膜電極構造体と他方のセパレータとの間、積層状態で隣接する単位セル同士の間のうちの少なくとも一つに、導電性を有し且つ基板の片面に微細なばね機能部を複数(多数)配列して成る変位吸収部材を介装する。
そして、燃料電池スタックにおいて、変位吸収部材は、前記ばね機能部が、基板側を固定端とし且つ先端側を自由端として形成したものであると共に、膜電極構造体とセパレータとの間に対しては基板を膜電極構造体側にして介装される構成としており、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
上記構成において、変位吸収部材のばね機能部は、より好ましい形態として、一枚の基板から切り起した状態に形成することができ、打ち抜き加工等の切断加工や、エッジング加工等のように材料の除去を伴う加工により縁取りした部分を曲げることで微細構造に形成することができる。
本発明の燃料電池スタックによれば、変位吸収部材を採用したことから、単位セルの厚さ方向の変位を充分に吸収する機能を確保しつつ、膜電極構造体に生じる応力を低減することができる。
本発明の燃料電池スタックの一実施形態を説明する分解斜視図(A)及び組み立て後の斜視図(B)である。 本発明の燃料電池スタックの一実施形態における単位セルの断面図である。 変位吸収部材の斜視図(A)及び側面図(B)である。 本発明の燃料電池スタックの他の実施形態における単位セルの断面図である。 ばね機能部の他の例を示す各々斜視図(A)(B)である。 本発明の燃料電池スタックのさらに他の実施形態における変位吸収部材の斜視図(A)及び変位吸収部材の端部の拡大平面図(B)である。 変位吸収部材の端部の拡大斜視図である。 本発明の燃料電池スタックのさらに他の実施形態における単位セルの断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の燃料電池スタックの一実施形態を説明する。
図1に示す燃料電池スタックFSは、膜電極構造体1と、膜電極構造体1の両面に配置する一対のセパレータ2,2を備えた単位セルCを発電要素とし、その単位セルCを複数積層した構造になっている。
膜電極構造体1は、一般に、MEA(Membrane Electrode Assembly)と呼ばれるものである。膜電極構造体1は、固体高分子膜から成る電解質層の両面に電極触媒層を設けた構造を有している。よって、単位セルCは、固体高分子型燃料電池の発電要素である。図示例の膜電極構造体1は、周囲に樹脂製のフレーム1Aを一体的に備え、全体として矩形状を成している。また、フレーム1Aの両端部分には、アノードガス(水素)、カソードガス(空気)及び冷却用流体を供給排出するための複数のマニホールドMが形成してある。
両セパレータ2は、例えばステンレス製であって、膜電極構造体1及びフレーム1Aとほぼ同じ縦横寸法を有する矩形状を成している。両セパレータ2は、膜電極構造体1のアノード電極側にアノードガスの流路を形成すると共に、膜電極構造体1のカソード電極側にカソードガスの流路を形成する。また、両セパレータ2は、両端部分に、フレーム1Aと同様の複数のマニホールドMが形成してある。
上記の膜電極構造体1及び両セパレータ2は、周囲部分にシーリングを施して気密的に接合され、単位セルCを構成する。また、単位セルCを複数積層した状態においては、隣接する単位セルCのセパレータ2同士を気密的に接合して、その間に冷却用流体の流路を形成する。さらに、単位セルCを積層した状態では、フレーム1A及びセパレータ2の個々のマニホールドMが互いに連通して、セル積層方向の流路を形成する。
燃料電池スタックFSは、単位セルCの積層体Aに対し、セル積層方向の一端部(図1中で右側端部)に、集電板3A及びスペーサ4を介してエンドプレート5Aが設けてあると共に、他端部に、集電板3Bを介してエンドプレート5が設けてある。また、燃料電池スタックFSは、単位セルCの積層体Aに対し、単位セルCの長辺側となる両面(図1中で上下面)に、締結板6A,6Bが設けてあると共に、短辺側となる両面に、補強板7A,7Bが設けてある。そして、燃料電池スタックFSは、各締結板6A,6B及び補強板7A,7BをボルトBにより両エンドプレート5A,5Bに連結して、ケース一体型構造となり、単位セルCの積層体Aをセル積層方向に加圧した状態で維持している。
さらに、燃料電池スタックFSは、膜電極構造体1と一方のセパレータ2との間、膜電極構造体と他方のセパレータとの間、積層状態で隣接する単位セル同士の間のうちの少なくとも一つに、変位吸収部材11を介装する。この実施形態では、膜電極構造体1と両セパレータ2との間すなわちアノードガス及びカソードガスの夫々の流路内に、変位吸収部材11が介装してある。
変位吸収部材11は、薄い金属プレートを素材とし、導電性を有していて、図2及び図3に示すように、基板11Aの片面に微細なばね機能部11Bを複数(多数)配列した構造である。変位吸収部材11のばね機能部11Bは、基板側を固定端とし且つ先端側を自由端として、基板11Aから切り起した状態に形成してある。つまり、変位吸収部材11は、一枚の金属プレートから形成される。
また、図示例の変位吸収部材11は、ばね機能部11Bが、片持ち梁構造となる舌片状を成していると共に、セパレータ2に対して滑らかに接触するように、その自由端が曲面状を成している。各ばね機能部11Bは、いずれも同じ向きで、縦横に一定のピッチで配列してある。
さらに、変位吸収部材11のばね機能部11Bは、打ち抜き加工等の切断加工や、エッジング加工等のように材料の除去を伴う加工により縁取りした部分を曲げることで微細構造に形成することができる。これにより、変位吸収部材11は、基盤11Aに、ばね機能部11Bに相当する加工穴11Cが形成される。
上記の変位吸収部材11は、基板11Aを膜電極構造体1側にし且つばね機能部11Bの自由端をセパレータ2側にした状態で、膜電極構造体1とセパレータ2との間に介装してある。したがって、アノードガスやカソードガスは、変位吸収部材11の加工穴11Cを通して膜電極構造体1に供給される。なお、図2においては、隣接するセパレータ2,2の間に、いずれか一方に形成したリブや別体のスペーサ等の保持部8を設けて、冷却用流体の流路9を形成している。
上記構成を備えた燃料電池スタックFSは、各単位セルCにアノードガス及びカソードガスを供給することで、電気化学反応により電気エネルギーを発生することとなり、単位セルC内部の熱膨脹や膜電極構造体1の膨潤が生じた際に、その変位を変位吸収部材11によって吸収する。この変位吸収部材11は、アノードガス及びカソードガスの流路を維持すると共に、導電性を有するので、集電体としても機能する。
そして、燃料電池スタックFSは、変位吸収部材11のばね機能部11Bが、基板側を固定端とし且つ先端側を自由端として形成したものであるから、単位セルCの厚さ方向の変位を充分に吸収する機能を確保しつつ、膜電極構造体1に生じる応力を低減することができる。また、変位吸収部材11は、単位セルCの厚さ方向の変位が生じても積層体Aの締結荷重を所定のレベルに保つ機能や、膜電極構造体1だけでなくセパレータ2、エンドプレート5A,5B及びテンションプレート等の応力を低減する機能も担っている。
ここで、上記の燃料電池スタックFSにおける変位吸収部材11は、例えば切断加工や材料の除去を伴う加工により、ばね機能部11Bを基板11Aから切り起した状態に形成することで、ばね機能部11Bを微細構造にすることができる。
つまり、従来のように、金属製のセパレータに凹凸を形成することで、同セパレータにばね機能をもたせるには、ばね機能部同士のピッチを大きく(例えば7mm以上)する必要があった。このため、ばね機能部の分布が疎の状態になって、アノード側とカソード側との差圧やセパレータのリブずれにより、膜電極構造体に生じる剪断・曲げ応力が増大し、膜電極構造体が破損するおそれがあった。
これに対して、上記の燃料電池スタックFSでは、セパレータ2にばね機能を付加するのではなく、上述の要領で微細なばね機能部11Bを形成した変位吸収部材11を採用したことで、ばね機能部11B同士のピッチを例えば1mm以下にすることができる。これにより、燃料電池スタックFSは、膜電極構造体1に対するばね機能部11Bの分布が密の状態になるので、膜電極構造体1を全体にわたって均一に保持することができる。
このようにして、燃料電池スタックFSは、単位セルC内部の熱膨脹や膜電極構造体1の膨潤等の変位に対して、膜電極構造体1を適切な荷重で保持することができ、膜電極構造体1にアノード側とカソード側との差圧等の負荷が作用しても、膜電極構造体1に生じる応力を小さくすることができる。
また、上記の燃料電池スタックFSは、隣接するセパレータ2同士の間に変位吸収部材11を介装しても良く、膜電極構造体1の変位を吸収することが可能である。
さらに、上記の燃料電池スタックFSは、変位吸収部材11のばね機能部11Bを片持ち梁構造となる舌片状にしたので、形状が簡単で小ピッチでも形成し易く、また、従来のような両端支持梁構造のばね機能部に比べてばね剛性を小さくすることができる。このように、ばね剛性が小さくなると、ばね特性が、変位に対して荷重変動の少ないものとなり、運転時の単位セル圧縮方向の変位や経時劣化によるへたりが生じても、面圧変動が小さいので各部品の電気接触抵抗が安定する。
さらに、上記の燃料電池スタックFSは、変位吸収部材11が、基板11Aを膜電極構造体1側にし且つばね機能部11Bの自由端をセパレータ2側にした状態にして、膜電極構造体とセパレータとの間に介装してあるので、膜電極構造体1に対して基板Aが広範囲で面接触することになる。これにより、燃料電池スタックFSは、反応用ガスの差圧等に対する膜電極構造体1の保持機能をより一層高めることができる。
なお、この実施形態の構成とは逆に、 ばね機能部11Bの自由端を膜電極構造体1側にすることも可能である。しかし、セパレータ2に比べて膜電極構造体1の方が機械的強度が低いので、接触面積が小さい自由端を膜電極構造体1に接触させると、膜電極構造体1を傷める虞がある。したがって、上記の実施形態のように、接触面積が大きい基板11Aを膜電極構造体1側にすれば、膜電極構造体1の保護機能を充実させることができる。
図4は、本発明の燃料電池スタックの他の実施形態における単位セルを説明する図である。なお、以下の各実施形態において、先の実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図示の単位セルCは、膜電極構造体1と一方のセパレータ2との間に、変位吸収部材11を介装した構造になっている。このとき、変位吸収部材11は、アノード側及びカソード側のうち、分圧が低く且つガスが拡散しにくい方に設けるのが望ましく、図示例では、膜電極構造体1のカソード側と一方のセパレータ2との間に、変位吸収部材11を介装している。
また、単位セルCは、他方のセパレータ2が、凹凸を交互に配置した断面形状を有するものとなっている。この他方のセパレータ2は、膜電極構造体1のアノード側との間に、アノードガスの流路を形成すると共に、隣接する単位セルCのセパレータ2との間に、冷却用流体の流路9を形成する。なお、アノード側は、アノードガス(水素)の濃度が高く且つ分子量が小さくて拡散し易いので、上記のセパレータ2を使用しても発電性能に対する影響は極めて小さい。
上記の単位セルCを複数積層した構造を有する燃料電池スタックにあっても、先の実施形態と同様の効果を得ることができ、とくに、分圧が低く且つガスが拡散しにくいカソード側に変位吸収部材11を設けたので、カソードガスの拡散性(酸素拡散性)が良好になると共に、差圧により膜電極構造体1がカソード側に撓むのを阻止することができる。
図5は、本発明の燃料電池スタックにおける変位吸収部材11のばね機能部の他の例を説明する図である。
変位吸収部材11のばね機能部は、基板側を固定端とし且つ先端側を自由端として形成したものである。したがって、ばね機能部は、先の実施形態の如き舌片状を成すものの他に、例えば、図5(A)に示すように、コイルばね状を成すばね機能部11Dや、図5(B)に示すように、放射状のスリットを有するエンボス状のばね機能部11Eなどを採用することができる。
これらのばね機能部11D,11Eにあっても、一枚の基板11Aから切り起した状態に形成してあり、打ち抜き加工等の切断加工や、エッジング加工等のように材料の除去を伴う加工により縁取りした部分を曲げることで微細構造に形成することができ、これにより加工穴11Cも形成される。
図6は、本発明の燃料電池スタックのさらに他の実施形態における変位吸収部材11を説明する図である。
図示の変位吸収部材11は、膜電極構造体1との接触面に複数の微細開口部11を有するものであって、とくに、図2及び図4に示す実施形態に好適なものとして、膜電極構造体1側となる基板11Aに複数の微細開口部11Hを有している。
図示例の変位吸収部材11では、円形の微細開口部11Hが一定間隔で多数配列してあり、より好ましい実施形態として、隣接する微細開口部11H同士の間隔P1を、100μm以下にしている。また、加工穴11Cと微細開口部11Hとの間隔P2も、100μm以下にしている。
上記の変位吸収部材11を用いた燃料電池スタックでは、先の実施形態と同様の効果を得ることができるうえに、膜電極構造体1における反応用ガスの拡散性を高めることができると共に、膜電極構造体1における面内方向(面に沿う方向)の電気抵抗を低減することができる。
ここで、従来のように、金属製のセパレータに凹凸を形成した構造では、膜電極構造体に対するセパレータの接触幅が大きいので、そのセパレータにより電極触媒層中のガス拡散性が阻害される。また、膜電極構造体がガス拡散層を有するものであっても、セパレータの接触部分でのガス拡散性は低くなる。さらに、金属製のセパレータに凹凸を形成した構造では、先述したように、ばね機能部同士のピッチを大きくする必要があるので、反応用ガスの流路幅も大きくなる。これにより、膜電極構造体における流路中心からセパレータまでの面内方向の距離も長くなり、その分電気抵抗(面内方向の移動抵抗)が増すことになる。
これに対して、本発明では、膜電極構造体1と変位吸収部材11との接触部分の幅を100μm以下にすると、ガス拡散層が無くても電極触媒層中のガス拡散性が充分に得られることを見出した。そこで、燃料電池スタックFSにおける変位吸収部材11は、膜電極構造体1との接触面である基板11Aに複数の微細開口部11Hを形成し、隣接する微細開口部11H同士の間隔P1を100μm以下とした。
これにより、燃料電池スタックFSは、膜電極構造体1と基板11Aとの接触部分においても、電極触媒層中のガス拡散性を充分に得ることができる。また、燃料電池スタックFSは、微細開口部11Hの中心から基板11A(微細開口部11Hの縁)までの面内方向の距離も極めて短くなるので、膜電極構造体1における面内方向の電気抵抗も小さくなり、濃度過電圧を低減してセル電圧を向上させることができる。さらに、燃料電池スタックFSは、上記の如くガス拡散層が無くても充分なガス拡散性が得られるので、単位セルCのさらなる薄型化を実現することができる。
この種の燃料電池スタックFSは、例えば車両の駆動用電源として用いられ、この場合には、数百枚の単位セルを積層するので、上記した単位セルの薄型化は、燃料電池全体の小型軽量化や車載性の向上に非常に有効なものとなる。
また、変位吸収部材11の微細開口部11Hは、その形状が特に限定されるものではなく、各種形状の孔やスリットにすることができ、例えば六角形の孔をハニカム状に配列した構成にして、微細開口部同士の間隔を均一にすることもできる。
さらに、変位吸収部材11は、より好ましい実施形態として、図7に示すように、膜電極構造体側となる基板11Aに複数の微細開口部11Hを有していると共に、ばね機能部11Bの固定端の近傍に微細開口部の未形成領域Nを有するものにすることができる。
上記の変位吸収部材11は、未形成領域Nを設けることで、ばね機能部11Bの固定端の部分の剛性が高まると共に、変位吸収時のばね機能部11Bの応力を低減する。これにより、ばね機能部11Bの変位吸収ストロークを拡大することができ、膜電極構造体1の保持機能の安定化に伴ってセル電圧を安定させることができる。
図8は、本発明の燃料電池スタックのさらに他の実施形態における単位セルを説明する図である。
図示の単位セルCは、膜電極構造体1が、その両面に、ガス透過性及び導電性を有する保護層12,12を備えた構造になっている。保護層12としては、例えば、繊維を不織布状に成形したものや、多孔質体などを用いることができる。
上記の単位セルCを複数積層した構造を有する燃料電池スタックは、先の実施形態と同様の効果を得ることができるうえに、膜電極構造体1と変位吸収部材11とが直接接触するのを阻止する。これにより、膜電極構造体1の保護機能や、生成水に対する変位吸収部材11の防食機能を得ることができ、単位セルCの良好な発電機能を長期にわたって維持することができる。
本発明の燃料電池スタックは、その構成が上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各部材の材質、形状及び個数等々の構成の細部を適宜変更することができる。例えば、変位吸収部材においては、ばね機能部の大きさ、形状、向き、及び配置(分布)などを変更することができる。
C 単位セル
FS 燃料電池スタック
1 膜電極構造体
2 セパレータ
11 変位吸収部材
11A 基板
11B ばね機能部
11C 加工穴
11D ばね機能部
11E ばね機能部
11H 微細開口部
12 保護層

Claims (8)

  1. 電解質層の両面に電極触媒層を設けた膜電極構造体と、膜電極構造体の両面に配置するセパレータを備えた単位セルを発電要素とし、その単位セルを複数積層した構造を有する燃料電池スタックにおいて、
    膜電極構造体と一方のセパレータとの間、膜電極構造体と他方のセパレータとの間、積層状態で隣接する単位セル同士の間のうちの少なくとも一つに、導電性を有し且つ基板の片面に微細なばね機能部を複数配列して成る変位吸収部材を介装し、
    変位吸収部材は、前記ばね機能部が、基板側を固定端とし且つ先端側を自由端として形成したものであると共に、膜電極構造体とセパレータとの間に対しては基板を膜電極構造体側にして介装されることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 膜電極構造体と少なくとも一方のセパレータとの間に、変位吸収部材を介装したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  3. 膜電極構造体が、その両面に、ガス透過性及び導電性を有する保護層を備えていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池スタック。
  4. 変位吸収部材のばね機能部が、片持ち梁構造となる舌片状を成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
  5. 変位吸収部材が、基板に、複数の微細開口部を有していることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
  6. 変位吸収部材が、基板におけるばね機能部の固定端の近傍に、微細開口部の未形成領域を有することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池スタック。
  7. 変位吸収部材において、隣接する微細開口部同士の間隔が、100μm以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の燃料電池スタック。
  8. 単位セルが、固体高分子型燃料電池の発電要素であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
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