JP7443278B2 - ばね部材 - Google Patents
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Description
ばね部材が伝導板を備えていて、支持板に、伝導板と同じ材質のメッキが施されているのではないことから、電気伝導率および熱伝導率のうちの少なくとも1つを容易に高く確保することができるとともに、メッキの剥がれが無く、例えば導電性および伝熱性等の特性を、設計通りに長期にわたって発揮させることができる。
本実施形態のばね部材1は、図1および図2に示されるように、第1方向Zで互いに対向する一対の被押圧体W1、W2の間に設けられる。ばね部材1は、第1方向Zに積層された伝導板11bおよび支持板11aを備えている。伝導板11bおよび支持板11aは、表裏面が第1方向Zに向けられた状態で設けられている。伝導板11bおよび支持板11aは、例えば溶接、加締め、枠体、ピン、若しくは締結部材等により互いに固定されている。
なお、伝導板11bおよび支持板11aは、枠体、若しくはピン等により、第1方向Zに直交する平面に沿う沿面方向で互いに位置決めされてもよい。
支持板11aは、伝導板11bを形成する材質よりヤング率が高い材質で形成されている。支持板11aは、例えば炭素鋼、若しくはステンレス鋼等で形成されている。
伝導板11bに形成された複数のばね突片12は、互いに同じ大きさで形成されている。支持板11aに形成された複数のばね突片12は、互いに同じ大きさで形成されている。
ばね突片12は、一端部(以下、基端部12aという)が伝導板11bまたは支持板11aに連結された固定端とされ、かつ他端部(以下、先端部12bという)が自由端とされて片持ち支持されている。
以下、沿面方向のうち、ばね突片12における基端部12aおよび先端部12bに直交する方向を第2方向Xといい、ばね突片12における基端部12aおよび先端部12bに沿う方向を第3方向Yという。
なお、第2方向Xおよび第3方向Yそれぞれのピッチ間隔を、不均一にしてもよいし、伝導板11bおよび支持板11aにおいて互いに異ならせる等してもよい。
なお、伝導板11bおよび支持板11aそれぞれにおいて、複数のばね突片12のうち、一部のばね突片12と、他のばね突片12と、で第1方向Zに突出する向きを互いに逆向きにしてもよい。
伝導板11bのうち、沿面方向の中央領域にのみ複数のばね突片12が形成され、外周縁部には、ばね突片12が形成されておらず、外周縁部は、平坦に形成されている。
伝導板11bおよび支持板11aそれぞれにおいて、複数のばね突片12の、第1方向Zに対する各傾斜角度は互いに同等になっている。この傾斜角度は、伝導板11bおよび支持板11aにおいても互いに同等になっている。なお、伝導板11bおよび支持板11aに形成された複数のばね突片12のうち、少なくとも一部のばね突片12の前記傾斜角度を、他のばね突片12の前記傾斜角度と異ならせてもよい。
沿面方向において、ばね突片12が点在している複数個所のうち、ばね部材1の外周縁部に点在している各個所のばね定数が、ばね部材1における沿面方向の中央領域に点在している各個所のばね定数より高くなっている。また、沿面方向において、ばね突片12が点在している複数個所のうち、ばね部材1の外周縁部に点在している各個所における電気伝導率および熱伝導率のうちの少なくとも1つが、ばね部材1における沿面方向の中央領域に点在している各個所における電気伝導率および熱伝導率のうちの少なくとも1つより低くなっている。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図示の例では、伝導板11bと支持板11aとの間に、電気絶縁材料で形成された絶縁板11cが設けられている。これにより、支持板11aが、一対の被押圧体W1、W2のうちの第2被押圧体W2に対して電気的に絶縁される。
絶縁板11cを設けず、例えば、支持板11aのうち、少なくともばね突片12、若しくは伝導板11bに当接する部分が、電気絶縁材料で被覆された構成、または支持板11aが電気絶縁材料で形成された構成等を採用してもよい。
支持板11aが、一対の被押圧体W1、W2のうちの少なくとも一方に対して電気的に絶縁されるので、支持板11aを通した一対の被押圧体W1、W2同士の間の導通を遮断することが可能になり、伝導板11bが有する導電性の特性を、ばね部材2において設計通りに精度よく安定して発揮させることができる。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
支持板11aおよび伝導板11bに形成された各ばね突片12は、第1方向Zに積層されている。
支持板11aのばね突片12が、伝導板11bのばね突片12の一部を、一対の被押圧体W1、W2のうちのいずれか一方の被押圧体との間で第1方向Zに挟み込むので、伝導板11bのばね突片12を、前記一方の被押圧体に強く当接させることが可能になり、被押圧体W1、W2に対する伝導板11bの接触状態を安定させることができる。これにより、伝導板11bが有する例えば導電性および伝熱性等の特性を、設計通りに精度よく安定して発揮させることができる。
なお、この第4実施形態においては、図4に示した第3実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
支持板11aの第1挿通孔13に挿通された伝導板11bのばね突片12が、第1貫通孔15を通して、支持板11aのばね突片12を第1方向Zに貫いた状態で、支持板11aのばね突片12の先端部12bに係合されているので、支持板11aおよび伝導板11bに形成され、かつ第1方向Zに積層された各ばね突片12の相対的な位置ずれを確実に抑制することができる。
なお、この第5実施形態においては、図4に示した第3実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
伝導板11bのばね突片12の第2貫通孔16に、支持板11aのばね突片12の先端部12bが挿通されているので、支持板11aおよび伝導板11bに形成され、かつ第1方向Zに積層された各ばね突片12の相対的な位置ずれを抑制することが可能になり、被押圧体W1、W2に対する伝導板11bの接触状態を確実に安定させることができる。
なお、この第6実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図示の例では、支持板11aが、伝導板11bを第1方向Zに挟む両側に各別に設けられている。
なお、本実施形態において、2つの支持板11aのうちのいずれか一方を有しない構成を採用してもよい。
伝導板11bに形成された複数のばね突片12のうち、一部のばね突片12と、他のばね突片12と、で第1方向Zに突出する向きが互いに逆向きとされ、これらの第1方向Zに突出する向きが互いに逆向きとされたそれぞれのばね突片12が、一対の被押圧体W1、W2に各別に当接するので、伝導板11bのばね突片12を、一対の被押圧体W1、W2それぞれにおける所望の位置に確実に当接させることができる。
この構成において、伝導板11bおよび支持板11aに形成された各ばね突片12の先端部12b同士が、第1方向Zに積層された構成等を採用してもよい。
11a 支持板
11b 伝導板
12 ばね突片
12a 基端部(一端部)
12b 先端部(他端部)
13 第1挿通孔(挿通孔)
14 第2挿通孔(挿通孔)
15 第1貫通孔
16 第2貫通孔(貫通孔)
W1、W2 被押圧体
X 第2方向
Y 第3方向
Z 第1方向
Claims (6)
- 第1方向で互いに対向する一対の被押圧体の間に設けられ、
前記第1方向に積層された伝導板および支持板を備え、
前記伝導板は、前記支持板を形成する材質より電気伝導率および熱伝導率のうちの少なくとも1つが高い材質で形成され、
前記支持板は、前記伝導板を形成する材質よりヤング率が高い材質で形成され、
前記伝導板および前記支持板に、前記第1方向に突出し、一対の前記被押圧体を互いが前記第1方向に離反する向きに付勢する複数のばね突片が形成され、
前記支持板には、前記伝導板に形成された前記ばね突片が挿通された挿通孔が形成され、
前記伝導板に形成された前記ばね突片が、前記挿通孔を通して、一対の前記被押圧体のうちのいずれか一方の被押圧体に当接することにより、前記伝導板が、一対の前記被押圧体の双方に当接する、ばね部材。 - 前記伝導板は、前記支持板を形成する材質より電気伝導率が高い材質で形成され、
前記支持板は、一対の前記被押圧体のうちの少なくとも一方に対して電気的に絶縁される、請求項1に記載のばね部材。 - 前記支持板および前記伝導板に形成された各前記ばね突片は、前記第1方向に積層され、
前記支持板の前記ばね突片は、前記伝導板の前記ばね突片の一部を、一対の前記被押圧体のうちのいずれか一方の被押圧体との間で前記第1方向に挟み込む、請求項1または2に記載のばね部材。 - 前記ばね突片は、一端部が前記伝導板または前記支持板に連結された固定端とされ、かつ他端部が自由端とされて片持ち支持され、
前記挿通孔は、前記支持板において、この支持板に形成された前記ばね突片と前記第1方向で対向する全ての位置に各別に設けられ、
前記伝導板の前記ばね突片が、前記挿通孔に挿通された状態で、前記支持板の前記ばね突片の他端部に係合され、
前記支持板の前記ばね突片の他端部が、前記伝導板の前記ばね突片の一部を、一対の前記被押圧体のうちのいずれか一方の被押圧体との間で前記第1方向に挟み込む、請求項3に記載のばね部材。 - 前記ばね突片は、一端部が前記伝導板または前記支持板に連結された固定端とされ、かつ他端部が自由端とされて片持ち支持され、
前記挿通孔は、前記支持板において、この支持板に形成された前記ばね突片と前記第1方向で対向する全ての位置に各別に設けられ、
前記伝導板の前記ばね突片に、前記第1方向に直交する沿面方向のうち、前記一端部および前記他端部に直交する第2方向に貫く貫通孔が形成され、
前記貫通孔に、前記支持板の前記ばね突片の他端部が挿通され、
前記支持板の前記ばね突片の他端部が、前記伝導板の前記ばね突片の一部を、一対の前記被押圧体のうちのいずれか一方の被押圧体との間で前記第1方向に挟み込む、請求項3に記載のばね部材。 - 前記伝導板に形成された複数の前記ばね突片のうち、一部の前記ばね突片と、他の前記ばね突片と、で前記第1方向に突出する向きが互いに逆向きとされ、
これらの前記第1方向に突出する向きが互いに逆向きとされたそれぞれの前記ばね突片が、一対の前記被押圧体に各別に当接する、請求項1から5のいずれか1項に記載のばね部材。
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