JPWO2019058902A1 - バネ部材、燃料電池ユニット、燃料電池スタックおよび燃料電池スタックの製造方法 - Google Patents

バネ部材、燃料電池ユニット、燃料電池スタックおよび燃料電池スタックの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バネ部材のクリープ変形に起因した発電性能の低下を防止できるバネ部材、燃料電池ユニット、燃料電池スタックおよび燃料電池スタックの製造方法を提供する。【解決手段】グリッドバネは、発電セルに向かってセパレータ102を押圧する弾発力を発生させる第1起立片130Aと、第1起立片130Aとは独立して弾発力を発生させる第2起立片130Bと、を有し、第1起立片のバネ定数は、グリッドバネが加熱されることによって低下し、加熱前の状態では、第1起立片のバネ定数が第2起立片のバネ定数よりも大きいことによって高反力バネとして機能し、加熱後の状態では、第1起立片のバネ定数が加熱前の状態よりも小さいことによって低反力バネとして機能する。【選択図】図19

Description

本発明は、燃料電池スタックに用いるバネ部材、燃料電池ユニット、燃料電池スタックおよび燃料電池スタックの製造方法に関する。
従来から、燃料電池スタックは、電解質を両側から一対の電極で狭持してなり、供給されたガスによって発電する発電セルと、発電セルとの間にガスの流通路である流路部を区画形成するセパレータと、を有する燃料電池ユニットを複数積層してなる(例えば、特許文献1参照)。
上記燃料電池スタックは、発電セルに向かってセパレータを押圧する弾発力を発生させるバネ部材を有する。
特開2013−97982号公報
燃料電池ユニットを積層する際には、組み付けられる部品をバネ部材によって支持し、部品同士を密着させた状態で組み付ける必要があるため、高いばね定数を備えたばね部材を用いる必要がある。
一方、ばね部材は、燃料電池スタックの使用時において、発電セルから発生する熱などによって高温になる。ばね部材は、ばね定数が高いほど、ばね部材が高温になったときにクリープ変形し易い。そのため、高いばね定数を備えたばね部材をセルユニットの積層時に使用した場合、燃料電池スタックの使用時においては、ばね部材がクリープ変形し、発電セルとセパレータとの間に十分な面圧を確保できなくなる可能性がある。その結果、上記燃料電池スタックは、発電セルとセパレータとの間の集電抵抗が増加して、発電性能が低下する可能性があるという問題がある。
本発明の目的は、バネ部材のクリープ変形に起因した発電性能の低下を防止できるバネ部材、燃料電池ユニット、燃料電池スタックおよび燃料電池スタックの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するための本発明のバネ部材は、燃料電池スタックに用いるバネ部材であって、発電セルに向かってセパレータを押圧する弾発力を発生させる第1バネ部材と、前記第1バネ部材とは独立して弾発力を発生させる第2バネ部材と、を有する。前記第1バネ部材のバネ定数は、前記バネ部材が加熱されることによって低下する。前記バネ部材は、加熱前の状態では、前記第1バネ部材のバネ定数が前記第2バネ部材のバネ定数よりも大きいことによって高反力バネとして機能し、加熱後の状態では、前記第1バネ部材のバネ定数が加熱前の状態よりも小さいことによって低反力バネとして機能する。
上記目的を達成するための本発明の燃料電池スタックの製造方法において、燃料電池ユニットを積層する際には、前記発電セルに向かって前記セパレータを押圧する弾発力を発生させる第1バネ部材と、前記第1バネ部材とは独立して前記弾発力を発生させる第2バネ部材と、を有するバネ部材を配置する。前記バネ部材を配置する際には、前記第1バネ部材のバネ定数が前記第2バネ部材のバネ定数よりも大きいことによって高反力バネとして機能する前記バネ部材を配置する。当該製造方法では、前記燃料電池ユニットを積層した後に、前記バネ部材を加熱することによって、前記第1バネ部材のバネ定数を低下させ、前記バネ部材を低反力バネとして機能させる。
第1実施形態の燃料電池スタックを示す斜視図である。 図1の燃料電池スタックをカバーとセルスタックアッセンブリーおよび外部マニホールドに分解した状態を示す斜視図である。 図2のセルスタックアッセンブリーをエアーシェルターと上部エンドプレートとスタックおよび下部エンドプレートに分解した状態を示す斜視図である。 図3のスタックを上部モジュールユニットと複数の中部モジュールユニットおよび下部モジュールユニットに分解した状態を示す斜視図である。 図4の上部モジュールユニットを分解して示す斜視図である。 図4の中部モジュールユニットを分解して示す斜視図である。 図4の下部モジュールユニットを分解して示す斜視図である。 図5〜図7のユニットを分解して示す斜視図である。 図8のメタルサポートセルアッセンブリーを分解して示す斜視図である。 図8の10−10線に沿うメタルサポートセルアッセンブリーの断面図である。 図8のセパレータをカソード側(図8と同じくセパレータ102を上方から視認した側)から示す斜視図である。 図11のセパレータを部分的(図11中の領域12)に示す斜視図である。 図8のセパレータをアノード側(図8と異なりセパレータ102を下方から視認した側)から示す斜視図である。 図13のセパレータを部分的(図13中の領域14)に示す斜視図である。 図8のメタルサポートセルアッセンブリーとセパレータおよび集電補助層を積層した状態で部分的(図11中の領域15)に示す断面図である。 燃料電池スタックにおけるアノードガスおよびカソードガスの流れを模式的に示す斜視図である。 燃料電池スタックにおけるカソードガスの流れを模式的に示す斜視図である。 燃料電池スタックにおけるアノードガスの流れを模式的に示す斜視図である。 実施形態に係るセルユニットについて、集電補助層を省略して示す平面図である。 実施形態に係るグリッドバネの斜視図である。 実施形態に係るグリッドバネの一部を示す平面図である。 図15において破線19で囲む領域の拡大図である。 実施形態に係る燃料電池スタックの製造方法を説明するための図であって、燃料電池スタックの熱履歴を示す図である。 実施形態に係る燃料電池スタックの製造方法を説明するための図であって、燃料電池スタックの一部を示す概略断面図である。 実施形態に係るグリッドバネのバネ定数を説明するための模式図である。 実施形態に係る燃料電池スタックの動作を説明するための図であって、第1温度においてグリッドバネに作用する反力を模式的に示す断面図である。 実施形態に係る第1バネ部材および第2バネ部材のクリープ変形によるバネ定数の変化を模式的に示す図である。 実施形態に係る燃料電池スタックの動作を説明するための図であって、第2温度においてグリッドバネに作用する反力を模式的に示す断面図である。 変形例1に係るグリッドバネの一部を示す平面図である。 変形例1に係るグリッドバネの一部を示す概略側面図である。 変形例2に係るグリッドバネの一部を示す平面図である。 変形例2に係るグリッドバネの一部を示す概略側面図である。 変形例3に係る第2グリッドバネの一部を示す概略斜視図である。 変形例3に係る第1グリッドバネの一部を示す概略斜視図である。 変形例3に係る第1グリッドバネと第2グリッドバネを積層した状態のグリッドバネの一部を示す概略斜視図である。 変形例3に係るグリッドバネの概略断面図である。 変形例4に係る第2グリッドバネの一部を示す概略斜視図である。 変形例4に係る第1グリッドバネの一部を示す概略斜視図である。 変形例4に係る第1グリッドバネと第2グリッドバネを積層した状態のグリッドバネの一部を示す概略斜視図である。 変形例5に係る第1グリッドバネの一部を示す概略側面図である。 変形例5に係る第2グリッドバネの一部を示す概略側面図である。 変形例5に係る第1グリッドバネと第2グリッドバネを積層した状態のグリッドバネの一部を示す概略断面図であって、グリッドバネが第1温度のときの図である。 変形例5に係る第1グリッドバネと第2グリッドバネを積層した状態のグリッドバネの一部を示す概略断面図であって、グリッドバネが第2温度のときの図である。 変形例6に係るグリッドバネの概略断面図である。 変形例7に係る第1グリッドバネの斜視図である。 変形例7に係る第2グリッドバネの斜視図である。 変形例7に係る第1グリッドバネと第2グリッドバネを積層した状態のグリッドバネの斜視図である。 変形例7に係る第1グリッドバネと第2グリッドバネを積層した状態のグリッドバネの一部を示す概略断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図面において、同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面において、各部材の大きさや比率は、実施形態の理解を容易にするために誇張し、実際の大きさや比率とは異なる場合がある。
各図において、X、Y、およびZで表す矢印を用いて、燃料電池スタックを構成する部材の方位を示している。Xによって表す矢印の方向は、燃料電池スタックの短手方向Xを示している。Yによって表す矢印の方向は、燃料電池スタックの長手方向Yを示している。Zによって表す矢印の方向は、燃料電池スタックの積層(高さ)方向Zを示している。
(燃料電池100の構成)
燃料電池100は、図1および図2に示すように、セルスタックアッセンブリー100Mを、外部からガスを供給する外部マニホールド111と、セルスタックアッセンブリー100Mを保護するカバー112によって上下から挟み込んで、構成している。
セルスタックアッセンブリー100Mは、図2および図3に示すように、燃料電池スタック100Sを、下部エンドプレート108と上部エンドプレート109によって上下から挟み込み、カソードガスCGを封止するエアーシェルター110によって覆って、構成している。
燃料電池スタック100Sは、図3および図4に示すように、上部モジュールユニット100P、複数の中部モジュールユニット100Qおよび下部モジュールユニット100Rを積層して、構成している。
上部モジュールユニット100Pは、図5に示すように、複数積層したセルユニット100T(燃料電池ユニットに相当)を、セルユニット100Tで発電された電力を外部に出力する上部集電板106と、エンドプレートに相当するモジュールエンド105によって上下から挟み込んで構成している。
中部モジュールユニット100Qは、図6に示すように、複数積層したセルユニット100Tを、一対のモジュールエンド105によって上下から挟み込んで構成している。
下部モジュールユニット100Rは、図7に示すように、複数積層したセルユニット100Tを、モジュールエンド105と下部集電板107によって上下から挟み込んで構成している。
セルユニット100Tは、図8に示すように、供給されたガスによって発電する発電セル101Mを設けたメタルサポートセルアッセンブリー101、隣り合う発電セル101Mを隔てるセパレータ102、およびメタルサポートセルアッセンブリー101とセパレータ102との隙間を部分的に封止してガスの流れを制限する封止部材104、一の発電セル101Mと導通接触するとともに、一の発電セル101Mに隣接する他の発電セル101Mに向かってセパレータ102を押圧する弾発力を発生させるグリッドバネ120を含んでいる。
接合体100Uは、図8に示すように、メタルサポートセルアッセンブリー101とセパレータ102によって、構成している。接合体100Uにおいて、メタルサポートセルアッセンブリー101とセパレータ102は、図8に示すように、各々の外縁を接合ラインVに沿って環状に接合して構成する。セルユニット100Tは、上下に隣り合う接合体100Uと接合体100Uの間に封止部材104を配置して構成している。
以下、燃料電池スタック100Sを構成毎に説明する。
メタルサポートセルアッセンブリー101は、図8〜図10に示すように、供給されたガスによって発電する発電セル101Mを設けたものである。
メタルサポートセルアッセンブリー101において、発電セル101Mは、図9および図10に示すように、電解質101Sを燃料極側の電極(アノード101T)と酸化剤極側の電極(カソード101U)で挟み込んで構成している。メタルサポートセル101Nは、発電セル101Mと、発電セル101Mを一方から支持するサポートメタル101Vによって構成している。メタルサポートセルアッセンブリー101は、一対のメタルサポートセル101Nと、一対のメタルサポートセル101Nを周囲から保持するセルフレーム101Wによって構成している。
電解質101Sは、図9および図10に示すように、カソード101Uからアノード101Tに向かって酸化物イオンを透過させるものである。電解質101Sは、酸化物イオンを通過させつつ、ガスと電子を通過させない。電解質101Sは、長方体形状から形成されている。電解質101Sは、例えば、イットリア、酸化ネオジム、サマリア、ガドリア、スカンジア等を固溶した安定化ジルコニアなどの固体酸化物セラミックスからなる。
アノード101Tは、図9および図10に示すように、燃料極であって、アノードガスAG(例えば水素)と酸化物イオンを反応させて、アノードガスAGの酸化物を生成するとともに電子を取り出す。アノード101Tは、還元雰囲気に耐性を有し、アノードガスAGを透過させ、電気伝導度が高く、アノードガスAGを酸化物イオンと反応させる触媒作用を有する。アノード101Tは、電解質101Sよりも大きい長方体形状から形成されている。アノード101Tは、例えば、ニッケル等の金属、イットリア安定化ジルコニア等の酸化物イオン伝導体を混在させた超硬合金からなる。
カソード101Uは、図9および図10に示すように、酸化剤極であって、カソードガスCG(例えば空気に含まれる酸素)と電子を反応させて、酸素分子を酸化物イオンに変換する。カソード101Uは、酸化雰囲気に耐性を有し、カソードガスCGを透過させ、電気伝導度が高く、酸素分子を酸化物イオンに変換する触媒作用を有する。カソード101Uは、電解質101Sよりも小さい長方体形状から形成されている。カソード101Uは、例えば、ランタン、ストロンチウム、マンガン、コバルト等の酸化物からなる。
サポートメタル101Vは、図9および図10に示すように、発電セル101Mをアノード101Tの側から支持するものである。サポートメタル101Vは、ガス透過性を有し、電気伝導度が高く、十分な強度を有する。サポートメタル101Vは、アノード101Tよりも十分に大きい長方体形状から形成されている。サポートメタル101Vは、例えば、ニッケルやクロムを含有する耐食合金や耐食鋼、ステンレス鋼からなる。
セルフレーム101Wは、図8〜図10に示すように、メタルサポートセル101Nを周囲から保持するものである。セルフレーム101Wは、薄い長方形状から形成している。セルフレーム101Wは、一対の開口部101kを、長手方向Yに沿って設けている。セルフレーム101Wの一対の開口部101kは、それぞれ長方形状の貫通口からなり、サポートメタル101Vの外形よりも若干小さい。セルフレーム101Wは、金属からなり、絶縁材またはコーティングを用いて絶縁している。絶縁材は、例えば、セルフレーム101Wに酸化アルミニウムを固着させて構成する。セルフレーム101Wの開口部101kの内縁に、サポートメタル101Vの外縁を接合することによって、セルフレーム101Wにメタルサポートセルアッセンブリー101を接合している。
セルフレーム101Wは、図9および図10に示すように、長手方向Yに沿った一辺の右端と中央と左端から、面方向に延ばした円形状の延在部(第1延在部101p、第2延在部101qおよび第3延在部101r)を設けている。セルフレーム101Wは、長手方向Yに沿った他辺の中央から離間した2箇所から、面方向に延ばした円形状の延在部(第4延在部101sおよび第5延在部101t)を設けている。セルフレーム101Wにおいて、第1延在部101p、第2延在部101qおよび第3延在部101rと、第4延在部101sおよび第5延在部101tは、一対の開口部101kを隔てて、長手方向Yに沿って交互に位置している。
セルフレーム101Wは、図9および図10に示すように、アノードガスAGを通過(流入)させるアノード側第1流入口101a、アノード側第2流入口101b、アノード側第3流入口101cを、第1延在部101p、第2延在部101qおよび第3延在部101rに設けている。セルフレーム101Wは、アノードガスAGを通過(流出)させるアノード側第1流出口101dおよびアノード側第2流出口101eを、第4延在部101sおよび第5延在部101tに設けている。流入口および流出口は、いわゆる、マニホールドである。
セルフレーム101Wは、図9に示すように、カソードガスCGを通過(流入)させるカソード側第1流入口101fを、第1延在部101pと第2延在部101qの間の空間に設けている。セルフレーム101Wは、カソードガスCGを通過(流入)させるカソード側第2流入口101gを、第2延在部101qと第3延在部101rの間の空間に設けている。セルフレーム101Wは、カソードガスCGを通過(流出)させるカソード側第1流出口101hを、第4延在部101sよりも図9中の右側に設けている。セルフレーム101Wは、カソードガスCGを通過(流出)させるカソード側第2流出口101iを、第4延在部101sと第5延在部101tの間の空間に設けている。セルフレーム101Wは、カソードガスCGを通過(流出)させるカソード側第3流出口101jを、第5延在部101tよりも図9中の左側に設けている。セルフレーム101Wにおいて、カソードガスCGの流入口および流出口は、セルフレーム101Wの外周面とエアーシェルター110の内側面との空間に相当する。
セパレータ102は、図15に示すように、発電セル101Mとの間にアノードガスAGおよびカソードガスCGの流通路である流路部102Lを区画形成する。セパレータ102は、メタルサポートセル101Nに導通接触する。
セパレータ102は、メタルサポートセルアッセンブリー101と対向して配置している。セパレータ102は、メタルサポートセルアッセンブリー101と同様の外形形状からなる。セパレータ102は、金属からなり、一対の発電セル101Mと対向する領域(流路部102L)を除いて、絶縁材またはコーティングを用いて絶縁している。絶縁材は、例えば、セパレータ102に酸化アルミニウムを固着させて構成する。セパレータ102は、一対の流路部102Lを、一対の発電セル101Mと対向するように長手方向Yに並べて設けている。
セパレータ102において、流路部102Lは、図8および図11〜図15に示すように、ガスの流れの方向(短手方向X)に沿って延ばした流路を、ガスの流れの方向(短手方向X)と直交する方向(長手方向Y)に並べることによって形成している。流路部102Lは、図12、図14および図15に示すように、長手方向Yおよび短手方向Xの面内において平坦な平坦部102xから下方に凹むように、凹部102yを一定の間隔で設けている。凹部102yは、ガスの流れの方向(短手方向X)に沿って延びている。凹部102yは、セパレータ102の下端から下方に向かって若干凹んでいる。流路部102Lは、図12、図14および図15に示すように、平坦部102xから上方に突出するように、凸部102zを一定の間隔で設けている。凸部102zは、ガスの流れの方向(短手方向X)に沿って延びている。凸部102zは、セパレータ102の上端から上方に向かって若干突出している。流路部102Lは、凹部102yと凸部102zを、平坦部102xを隔てて、長手方向Yに沿って交互に設けている。
セパレータ102は、図15に示すように、流路部102Lと、その下方(図15中では右方)に位置するメタルサポートセルアッセンブリー101との隙間を、アノードガスAGの流路として構成している。アノードガスAGは、図13に示すセパレータ102のアノード側第2流入口102b等から、図13および図14に示す複数の溝102qを通り、アノード側の流路部102Lに流入する。セパレータ102は、図13および図14に示すように、複数の溝102qを、アノード側第1流入口102a、アノード側第2流入口102b、アノード側第3流入口102cから、それぞれアノード側の流路部102Lに向かって放射状に形成している。セパレータ102は、図12および図15に示すように、流路部102Lと、その上方(図15中では左方)に位置するメタルサポートセルアッセンブリー101との隙間を、カソードガスCGの流路として構成している。カソードガスCGは、図11に示すセパレータ102のカソード側第1流入口102fおよびカソード側第2流入口102gから、図11および図12に示すセパレータ102のカソード側の外縁102pを越えて、カソード側の流路部102Lに流入する。セパレータ102は、図12に示すように、カソード側の外縁102pを、他の部分よりも肉薄に形成している。
セパレータ102は、図8、図11および図13に示すように、メタルサポートセルアッセンブリー101と積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、アノードガスAGを通過させるアノード側第1流入口102a、アノード側第2流入口102b、アノード側第3流入口102c、アノード側第1流出口102dおよびアノード側第2流出口102eを設けている。セパレータ102は、メタルサポートセルアッセンブリー101と積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、カソードガスCGを通過させるカソード側第1流入口102f、カソード側第2流入口102g、カソード側第1流出口102h、カソード側第2流出口102iおよびカソード側第3流出口102jを設けている。セパレータ102において、カソードガスCGの流入口および流出口は、セパレータ102の外周面とエアーシェルター110の内側面との空間に相当する。
グリッドバネ120は、図15に示すように、集電補助層103を介して発電セル101Mと導通接触する。
集電補助層103は、発電セル101Mとグリッドバネ120との間にカソードガスCGを通す空間を形成しつつ面圧を均等にして、発電セル101Mとグリッドバネ120との電気的な接触を補助するものである。
集電補助層103は、いわゆる、エキスパンドメタルである。集電補助層103は、発電セル101Mとセパレータ102の流路部102Lとの間に配置している。集電補助層103は、発電セル101Mと同様の外形形状からなる。集電補助層103は、菱形等の開口を格子状に設けた金網状からなる。
封止部材104は、スペーサーとシールの機能を備え、いわゆるガスケットである。
封止部材104は、図8および図9に示すように、セルフレーム101Wとセパレータ102との間に配置され、セルフレーム101Wとセパレータ102との隙間を部分的に封止してガスの流れを制限する。
封止部材104は、セパレータ102のアノード側流入口(例えばアノード側第1流入口102a)およびアノード側流出口(例えばアノード側第1流出口102d)から、セパレータ102のカソード側の流路に向かって、アノードガスAGが混入することを防止する。
モジュールエンド105は、図5〜図7に示すように、複数積層したセルユニット100Tの下端または上端を保持するプレートである。
モジュールエンド105は、複数積層したセルユニット100Tの下端または上端に配置している。モジュールエンド105は、セルユニット100Tと同様の外形形状からなる。モジュールエンド105は、ガスを透過させない導電性材料からなり、発電セル101Mおよび他のモジュールエンド105と対向する一部の領域を除いて、絶縁材またはコーティングを用いて絶縁している。絶縁材は、例えば、モジュールエンド105に酸化アルミニウムを固着させて構成する。
モジュールエンド105は、セルユニット100Tと積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、アノードガスAGを通過させるアノード側第1流入口105a、アノード側第2流入口105b、アノード側第3流入口105c、アノード側第1流出口105dおよびアノード側第2流出口105eを設けている。モジュールエンド105は、セルユニット100Tと積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、カソードガスCGを通過させるカソード側第1流入口105f、カソード側第2流入口105g、カソード側第1流出口105h、カソード側第2流出口105iおよびカソード側第3流出口105jを設けている。モジュールエンド105において、カソードガスCGの流入口および流出口は、モジュールエンド105の外周面とエアーシェルター110の内側面との空間に相当する。
上部集電板106は、図5に示し、セルユニット100Tで発電された電力を外部に出力するものである。
上部集電板106は、上部モジュールユニット100Pの上端に配置している。上部集電板106は、セルユニット100Tと同様の外形形状からなる。上部集電板106は、外部の通電部材と接続される端子(不図示)を設けている。上部集電板106は、ガスを透過させない導電性材料からなり、セルユニット100Tの発電セル101Mと対向する領域および端子の部分を除いて、絶縁材またはコーティングを用いて絶縁している。絶縁材は、例えば、上部集電板106に酸化アルミニウムを固着させて構成する。
下部集電板107は、図7に示し、セルユニット100Tで発電された電力を外部に出力するものである。
下部集電板107は、下部モジュールユニット100Rの下端に配置している。下部集電板107は、上部集電板106と同様の外形形状からなる。下部集電板107は、外部の通電部材と接続される端子(不図示)を設けている。下部集電板107は、ガスを透過させない導電性材料からなり、セルユニット100Tの発電セル101Mと対向する領域および端子の部分を除いて、絶縁材またはコーティングを用いて絶縁している。絶縁材は、例えば、下部集電板107に酸化アルミニウムを固着させて構成する。
下部集電板107は、セルユニット100Tと積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、アノードガスAGを通過させるアノード側第1流入口107a、アノード側第2流入口107b、アノード側第3流入口107c、アノード側第1流出口107dおよびアノード側第2流出口107eを設けている。下部集電板107は、セルユニット100Tと積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、カソードガスCGを通過させるカソード側第1流入口107f、カソード側第2流入口107g、カソード側第1流出口107h、カソード側第2流出口107iおよびカソード側第3流出口107jを設けている。下部集電板107において、カソードガスCGの流入口および流出口は、下部集電板107の外周面とエアーシェルター110の内側面との空間に相当する。
下部エンドプレート108は、図2および図3に示すように、燃料電池スタック100Sを下方から保持するものである。
下部エンドプレート108は、燃料電池スタック100Sの下端に配置している。下部エンドプレート108は、一部を除いて、セルユニット100Tと同様の外形形状からなる。下部エンドプレート108は、カソードガスCGの流入口および排出口を形成するために、長手方向Yに沿った両端を直線状に伸長させて形成している。下部エンドプレート108は、セルユニット100Tよりも十分に厚く形成している。下部エンドプレート108は、例えば、金属からなり、下部集電板107と接触する上面を、絶縁材またはコーティングを用いて絶縁している。絶縁材は、例えば、下部エンドプレート108に酸化アルミニウムを固着させて構成する。
下部エンドプレート108は、セルユニット100Tと積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、アノードガスAGを通過させるアノード側第1流入口108a、アノード側第2流入口108b、アノード側第3流入口108c、アノード側第1流出口108dおよびアノード側第2流出口108eを設けている。下部エンドプレート108は、セルユニット100Tと積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、カソードガスCGを通過させるカソード側第1流入口108f、カソード側第2流入口108g、カソード側第1流出口108h、カソード側第2流出口108iおよびカソード側第3流出口108jを設けている。
上部エンドプレート109は、図2および図3に示すように、燃料電池スタック100Sを上方から保持するものである。
上部エンドプレート109は、燃料電池スタック100Sの上端に配置している。上部エンドプレート109は、下部エンドプレート108と同様の外形形状からなる。上部エンドプレート109は、下部エンドプレート108と異なり、ガスの流入口および排出口を設けていない。上部エンドプレート109は、例えば、金属からなり、上部集電板106と接触する下面を、絶縁材またはコーティングを用いて絶縁している。絶縁材は、例えば、上部エンドプレート109に酸化アルミニウムを固着させて構成する。
エアーシェルター110は、図2および図3に示すように、燃料電池スタック100Sとの間において、カソードガスCGの流路を形成するものである。
エアーシェルター110は、下部エンドプレート108と上部エンドプレート109によって挟み込まれた燃料電池スタック100Sを上方から覆っている。エアーシェルター110は、エアーシェルター110の内側面と燃料電池スタック100Sの側面との隙間の部分によって、燃料電池スタック100Sの構成部材のカソードガスCGの流入口と流出口を形成する。エアーシェルター110は、箱形状からなり、下部の全てと側部の一部を開口している。エアーシェルター110は、例えば、金属からなり、内側面を絶縁材またはコーティングを用いて絶縁している。絶縁材は、例えば、エアーシェルター110に酸化アルミニウムを固着させて構成する。
外部マニホールド111は、図1および図2に示し、外部から複数のセルユニット100Tにガスを供給するものである。
外部マニホールド111は、セルスタックアッセンブリー100Mの下方に配置している。外部マニホールド111は、下部エンドプレート108の形状を単純化した外形形状からなる。外部マニホールド111は、下部エンドプレート108よりも十分に厚く形成している。外部マニホールド111は、例えば、金属からなる。
外部マニホールド111は、セルユニット100Tと積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、アノードガスAGを通過させるアノード側第1流入口111a、アノード側第2流入口111b、アノード側第3流入口111c、アノード側第1流出口111dおよびアノード側第2流出口111eを設けている。外部マニホールド111は、カソードガスCGを通過させるセルユニット100Tと積層方向Zに沿って相対的な位置が合うように、カソード側第1流入口111f、カソード側第2流入口111g、カソード側第1流出口111h、カソード側第2流出口111iおよびカソード側第3流出口111jを設けている。
カバー112は、図1および図2に示すように、セルスタックアッセンブリー100Mを被覆して保護するものである。
カバー112は、セルスタックアッセンブリー100Mを、外部マニホールド111とともに上下から挟み込んでいる。カバー112は、箱形状からなり、下部を開口させている。カバー112は、例えば、金属からなり、内側面を絶縁材によって絶縁している。
(燃料電池スタック100Sにおけるガスの流れ)
図16Aは、燃料電池スタック100SにおけるアノードガスAGの流れを模式的に示す斜視図である。図16Bは、燃料電池スタック100SにおけるカソードガスCGの流れを模式的に示す斜視図である。
アノードガスAGは、外部マニホールド111、下部エンドプレート108、モジュールエンド105、セパレータ102、およびメタルサポートセルアッセンブリー101の各々の流入口を通過して、各々の発電セル101Mのアノード101Tに供給される。すなわち、アノードガスAGは、外部マニホールド111から終端の上部集電板106に至るまで、交互に積層されたセパレータ102とメタルサポートセルアッセンブリー101との隙間に設けられたアノード側の流路に分配して供給される。その後、アノードガスAGは、発電セル101Mで反応し、上記の各構成部材の各々の流出口を通過して排ガスの状態で排出される。
アノードガスAGは、図16Aにおいて、図16Aの下方に位置するセパレータ102のアノード側第1流入口102a、アノード側第2流入口102bおよびアノード側第3流入口102cを通過し、メタルサポートセルアッセンブリー101のアノード側第1流入口101a、アノード側第2流入口101bおよびアノード側第3流入口101cを通過した後、図16Aの上方に位置するセパレータ102の流路部102Lに流入して、メタルサポートセルアッセンブリー101の発電セル101Mのアノード101Tに供給される。アノード101Tで反応した後のアノードガスAGは、排気ガスの状態で、図16Aの上方に位置するセパレータ102の流路部102Lから流出して、メタルサポートセルアッセンブリー101のアノード側第1流出口101dおよびアノード側第2流出口101eを通過し、図16A中の下方に位置するセパレータ102のアノード側第1流出口102dおよびアノード側第2流出口102eを通過して外部に排出される。
カソードガスCGは、外部マニホールド111、下部エンドプレート108、モジュールエンド105、セパレータ102、およびメタルサポートセルアッセンブリー101の各々の流入口を通過して、発電セル101Mのカソード101Uに供給される。すなわち、カソードガスCGは、外部マニホールド111から終端の上部集電板106に至るまで、交互に積層されたメタルサポートセルアッセンブリー101とセパレータ102との隙間に設けられたカソード側の流路に分配して供給される。その後、カソードガスCGは、発電セル101Mで反応し、上記の各構成部材の各々の流出口を通過して排ガスの状態で排出される。上記の各構成部材におけるカソードガスCGの流入口および流出口は、各々の構成部材の外周面と、エアーシェルター110の内側面との間の隙間によって、構成している。
カソードガスCGは、図16Bにおいて、図16Bの下方に位置するセパレータ102のカソード側第1流入口102fおよびカソード側第2流入口102gを通過し、そのセパレータ102の流路部102Lに流入して、メタルサポートセルアッセンブリー101の発電セル101Mのカソード101Uに供給される。カソード101Uで反応した後のカソードガスCGは、排気ガスの状態で、図16B中の下方に位置するセパレータ102の流路部102Lから流出して、そのセパレータ102のカソード側第1流出口102h、カソード側第2流出口102iおよびカソード側第3流出口102jを通過して外部に排出される。
(グリッドバネ120)
グリッドバネ120(バネ部材に相当)は、図15、図17、図18A、図18Bに示すように、発電セル101Mに向かってセパレータ102を押圧する弾発力を発生させる第1バネ部材121と、第1バネ部材121とは独立して弾発力を発生させる第2バネ部材122と、を有する。
グリッドバネ120は、平坦な基板125(第1基部および第2基部に相当)を有する。
第1バネ部材121は、基板125から片持ち梁となるように起立させて形成し弾性変形可能な複数の第1起立片130A(バネ部に相当)を有する。第2バネ部材122は、基板125から片持ち梁となるように起立させて形成し弾性変形可能な複数の第2起立片130B(バネ部に相当)を有する。
起立片130A、130Bは、積層方向Zに弾発力を発生させることによって、基板125とカソード101Uとの間およびセパレータ102とアノード101Tとの間に面圧を生じさせるバネとして機能する。
起立片130A、130Bは、基板125の面方向に配置されている。基板125の隅部および中央部には、第1起立片130Aが配置されている。第1起立片130Aおよび第2起立片130Bは、起立の向きが互いに長手方向Yに対向するように交互に配置されている。基板125に占める第1起立片130Aの設置面積は、10%以上60%以下であり、好ましくは、20%以上50%以下である。
第1起立片130Aのバネ定数k1は、グリッドバネ120が加熱されると低下する。グリッドバネ120の加熱温度および加熱時間は、後述する燃料電池スタック100Sの製造方法において説明する。
グリッドバネ120の加熱前の状態では、第1起立片130Aのバネ定数k1が第2起立片130Bのバネ定数k2よりも大きいことによって、グリッドバネ120は高反力バネとして機能する。本明細書において「高反力バネ」とは、セルユニット100Tを積層する際に、組み付けられる部品を支持するのに必要な反力を発生させるバネを意味する。組み付けられる部品を支持するのに必要な反力は、例えば、100N程度である。グリッドバネ120の加熱前の状態における第1起立片130Aのバネ定数k1と第2起立片130Bのバネ定数k2との比は、k1:k2=1.5〜3:1程度である。
グリッドバネ120の加熱後の状態では、第1起立片130Aのバネ定数k1が加熱前の状態よりも小さいことによって、グリッドバネ120は低反力バネとして機能する。本明細書において「低反力バネ」とは、積層方向Zにおける部材(セパレータ102や発電セル101M)の変位や変形を吸収するのに必要な反力を発生させるバネを意味する。積層方向Zにおける部材の変位や変形を吸収するのに必要な反力は、例えば、上述した組み付けられる部品を支持するのに必要な反力の50%〜80%程度である。加熱前の状態における第1起立片130Aのバネ定数k11と加熱後の状態における第1起立片130Aのバネ定数k12との比は、k11:k12=1:0.2〜0.5程度である。
グリッドバネ120の加熱前の状態において、第1起立片130Aのバネ定数k1が第2起立片130Bのバネ定数k2よりも大きいことによって、第1起立片130Aが発生させる反力は、第2起立片130Bが発生させる反力よりも大きい。これにより、第1起立片130Aに作用する応力は、第2起立片130Bに作用する応力よりも大きい。そのため、グリッドバネ120が加熱されると、第1起立片130Aが第2起立片130Bよりも優先してクリープ変形し、第1起立片130Aのバネ定数k1が低下する。
グリッドバネ120の加熱後の状態において、第1起立片130Aのバネ定数k1は、第2起立片130Bのバネ定数k2以下である。
第1起立片130Aは、基板125からセパレータ102に向かって湾曲しつつ延びており、その先端部がセパレータ102に接触する。第2起立片130Bは、基板125からセパレータ102に向かって湾曲しつつ延びており、その先端部がセパレータ102に接触する。起立片130は、曲げ変形することによって、セルユニット100Tの積層方向Zに弾発力を発生させる。
基板125に対する第1起立片130Aの曲げ角度θ1は、基板125に対する第2起立片130Bの曲げ角度θ2よりも大きい。
第1起立片130Aの板厚H1は、基板125からセパレータ102に向かって略一定である。第2起立片130Bの板厚H2は、基板125からセパレータ102に向かって小さい。
第1起立片130Aの断面係数は、第2起立片130Bの断面係数よりも大きい。
図17Bに示すように、第1起立片130Aの幅B1は、第2起立片130Bの幅B2よりも大きい。第2起立片130Bの幅B2は、基板125からセパレータ102に向かって小さい。
第1起立片130Aの幅B1や板厚H1および第2起立片130Bの幅B2や板厚H2は、第1起立片130Aの断面係数が第2起立片130Bの断面係数よりも大きい限りにおいて特に限定されない。
(燃料電池スタック100Sの製造方法)
燃料電池スタック100Sの製造方法は、セルユニット100Tを積層する工程S1と、グリッドバネ120のバネ定数Kを低下させる工程S2と、を有する。
セルユニット100Tを積層する工程S1では、発電セル101Mに向かってセパレータ102を押圧する弾発力を発生させる第1起立片130Aと、第1起立片130Aとは独立して弾発力を発生させる第2起立片130Bと、を有するグリッドバネ120を配置する。
グリッドバネ120を配置する際には、第1起立片130Aのバネ定数k1が第2起立片130Bのバネ定数k2よりも大きいことによって高反力バネとして機能するグリッドバネ120を配置する。
図20Aに示すように、グリッドバネ120のバネ定数Kを低下させる工程S2では、時間Δtの間、グリッドバネ120を第1温度T1から第2温度T2に加熱することによって、第1起立片130Aをクリープ変形させる。これにより、第1起立片130Aのバネ定数k1が低下する。第1起立片130Aのバネ定数k1の低下に伴って、グリッドバネ120のバネ定数Kが低下し、グリッドバネ120は低反力バネとして機能するようになる。
第2温度T2は、燃料電池スタック100Sの使用時の温度T3よりも高い。第1温度T1は常温、第2温度T2は700℃程度、温度T3は600℃程度である。加熱時間Δtは、1時間程度である。
グリッドバネ120の加熱は、燃料電池スタック100Sの出荷前における燃料電池スタック100Sの試運転において行う。グリッドバネ120の加熱は、燃料電池スタック100Sの試運転時に発電セル101Mから発生する熱エネルギーや、発電セル101Mに供給される高温のカソード101Uガスが有する熱エネルギーを利用して行う。
図20Bに示すように、セルユニット100Tを積層する工程S1では、一の発電セル101Mとセパレータ102とを相対的に距離Δdだけ近づけることによって、第1バネ部材121に降伏点よりも大きな応力を作用させ、第1バネ部材121を降伏させる。
<燃料電池スタック100Sの動作> 上述したように、グリッドバネ120は、発電セル101Mに向かってセパレータ102を押圧する弾発力を発生させる第1起立片130Aと、第1起立片130Aとは独立して、発電セル101Mに向かってセパレータ102を押圧する弾発力を発生させる第2起立片130Bと、を有する。
図21Aに示すように、グリッドバネ120は、各々が独立したバネとして機能する第1起立片130Aと第2起立片130Bとを並列接続したバネとみなすことができる。グリッドバネ120のバネ定数Kは、下記式に示すように、第1起立片130Aのバネ定数k1と第2起立片130Bのバネ定数k2との和に等しい。
グリッドバネ120の加熱前の状態では、第1起立片130Aのバネ定数k1が第2起立片130Bのバネ定数k2よりも大きい。これにより、グリッドバネ120の加熱前の状態では、下記式に示すように、第1起立片130Aのバネ定数k1が支配的である。
図21Bに示すように、グリッドバネ120の加熱前の状態において、燃料電池スタック100Sに積層方向Zの押圧力F0を加えると、第1起立片130Aが発生させる高反力F1によって、組み付けられる部品(発電セル101Mやセパレータ102等)が支持される。そのため、部品同士を密着させた状態で組み付けることができる。
グリッドバネ120を加熱すると、第1起立片130Aが第2起立片130Bよりも優先的にクリープ変形する。これにより、図22Aに示すように、第1起立片130Aのバネ定数k1が低下する。
図22Aでは、クリープ変形前の第1起立片130Aのバネ定数をk11、第2起立片130Bのバネ定数をk21で示し、クリープ変形後の第1起立片130Aのバネ定数をk12、第2起立片130Bのバネ定数をk22で示している。
加熱温度が第1閾値Tc1を超えると、第1起立片130Aはクリープ変形してバネ定数k1が低下する。加熱温度が第2閾値Tc2を超えると、第2起立片130Bもクリープ変形して、第1起立片130Aのバネ定数k1および第2起立片130Bのバネ定数k2のいずれも低下する。加熱温度が第3閾値Tc3を超えるとクリープ変形後の第1起立片130Aのバネ定数k12は、第2起立片130Bのバネ定数k22以下となる。第3閾値Tc3は、600℃程度である。
第1起立片130Aのバネ定数k1が低下すると、グリッドバネ120全体のバネ定数Kが低下する。これにより、グリッドバネ120に作用する力は低反力F2となり、グリッドバネ120の耐クリープ性が向上する。そのため、燃料電池スタック100Sの使用時において、グリッドバネ120が発生させる弾発力によって、アノード101Tとセパレータ102との間およびカソード101Uとグリッドバネ120との間に十分な面圧を安定して確保できる。
以上説明した実施形態の作用効果を説明する。
燃料電池スタック100Sは、電解質101Sを両側からアノード101Tおよびカソード101Uで狭持してなり、供給されたガスによって発電する発電セル101Mと、発電セル101Mとの間にガスの流通路である流路部102Lを区画形成するとともにアノード101Tと導通接触するセパレータ102と、を有するセルユニット100Tを複数積層した燃料電池スタック100Sである。燃料電池スタック100Sは、発電セル101Mに向かってセパレータ102を押圧する弾発力を発生させる第1起立片130Aと、第1起立片130Aとは独立して弾発力を発生させる第2起立片130Bと、を備えるグリッドバネ120を有する。第1起立片130Aのバネ定数k1は、グリッドバネ120が加熱されることによって低下する。加熱前の状態では、第1起立片130Aのバネ定数k1が第2起立片130Bのバネ定数k2よりも大きいことによって、グリッドバネ120は低反力バネとして機能する。加熱後の状態では、第1起立片130Aのバネ定数k1が加熱前の状態よりも小さいことによって、グリッドバネ120は低反力バネとして機能する。
かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、グリッドバネ120の加熱前の状態では、第1起立片130Aのバネ定数k1が第2起立片130Bのバネ定数k2よりも大きい。これにより、セルユニット100Tを積層する際に、第1起立片130Aが発生させる高反力によって、組み付けられる部品(発電セル101Mやセパレータ102等)を支持し、部品同士を密着させた状態で組み付けることができる。一方、グリッドバネ120の加熱後の状態では、第1起立片130Aのバネ定数k1が加熱前の状態よりも小さいことによって、グリッドバネ120は低反力バネとして機能する。そのため、グリッドバネ120の耐クリープ性が向上し、燃料電池スタック100Sの使用時においてグリッドバネ120が高温になった場合であっても、第2起立片130Bによって、アノード101Tとセパレータ102との間およびカソード101Uとグリッドバネ120との間に十分な面圧を安定して確保できる。従って、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、グリッドバネ120のクリープ変形に起因した発電性能の低下を防止できる。
特に、本実施形態に係る燃料電池スタック100Sは、電解質101Sとして固体酸化物セラミックスを用いた固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)であるため、稼働温度が約700〜1000℃と非常に高い。このため、固体高分子膜形燃料電池に比べて、稼働時にグリッドバネ120が比較的クリープ変形し易い。上記構成により、燃料電池スタック100Sは、高温状態での長期間の運転においても発電性能を維持できる。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法における第1バネ部材121のバネ定数k1は、グリッドバネ120の加熱後の状態において、第2バネ部材122のバネ定数k2以下である。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、グリッドバネ120の加熱後の状態におけるバネ定数Kをより確実に低下させることができる。そのため、グリッドバネ120の耐クリープ性をより確実に向上させることができる。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法において、第1起立片130Aは、基板125から湾曲しつつ延びており、その先端部がセパレータ102に接触する。また、第2起立片130Bは、基板125から湾曲しつつ延びており、その先端部がセパレータ102に接触する。そして、グリッドバネ120は、第1起立片130Aおよび第2起立片130Bが曲げ変形することによって弾発力を発生させる。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、曲げ変形という簡便な構成によって、弾発力を発生させることができる。そのため、かかる燃料電池スタック100Sおよび燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、燃料電池スタック100Sの製造が容易になる。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法において、基板125に対する第1起立片130Aの曲げ角度θ1は、第2起立片130Bに対する第2起立片130Bの曲げ角度θ2よりも大きい。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、第1起立片130Aの曲げ角度θ1および第2起立片130Bの曲げ角度θ2を調整するという簡便な方法によって、第1起立片130Aのバネ定数および第2起立片130Bのバネ定数を調整できる。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法において、第1起立片130Aの断面係数は、第2起立片130Bの断面係数よりも大きい。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、第1起立片130Aの断面係数および第2起立片130Bの断面係数を調整するという簡便な方法によって、第1起立片130Aのバネ定数および第2起立片130Bのバネ定数を調整できる。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法において、第2起立片130Bの幅B2は、基板125からセパレータ102に向かって小さい。
かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、第2起立片130Bの曲げ剛性が、セパレータ102に接触する側から遠ざかるにつれて大きくなる。これにより、第2起立片130Bにおいて、曲げ応力がより均等に作用する。そのため、第2起立片130Bに作用する応力を分散させることができるから、第2起立片130Bのクリープ変形をより確実に抑制できる。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法において、第2起立片130Bの板厚H2は、基板125からセパレータ102に向かって小さい。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、第2起立片130Bの曲げ剛性が、セパレータ102に接触する側から遠ざかるにつれて大きくなる。これにより、第2起立片130Bにおいて、曲げ応力がより均等に作用する。そのため、第2起立片130Bに作用する応力を分散させることができるから、第2起立片130Bのクリープ変形をより確実に抑制できる。
また、かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法において、グリッドバネ120は、第1起立片130Aおよび第2起立片130Bを、セパレータ102の面方向に沿って配置してなる。グリッドバネ120の隅部および中央部には、第1起立片130Aが配置されている。
かかる燃料電池スタック100S、セルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、第1温度T1において第2起立片130Bよりも大きなバネ定数を備える第1起立片130Aによって、アノード101Tに向かってセパレータ102を面方向に均等に押圧できる。そのため、セルユニット100Tを積層する際の部品の組付け精度が向上する。
また、かかる燃料電池スタック100Sの製造方法において、発電セル101Mを積層する際には、一の発電セル101Mとセパレータ102とを相対的に近づけることによって第1起立片130Aに積層方向Zの力を作用させ、第1起立片130Aを降伏させる。
かかる燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、第1起立片130Aを降伏させることによって、第1起立片130Aが塑性変形する。これにより、グリッドバネ120を加熱した際に、第1起立片130Aのクリープ変形を促進させることができる。そのため、第1起立片130Aのバネ定数k1の低下に伴って、グリッドバネ120のバネ定数Kをさらに確実に低下させることができる。その結果、グリッドバネ120の耐クリープ性をさらに確実に向上させることができる。
(変形例1)
上述した実施形態では、第1起立片130Aおよび第2起立片130Bは、曲げ変形を生じさせる形態として、ともに片持ち梁として構成した。しかしながら、起立片130の形態は、曲げ変形を生じる限りにおいて特に限定されない。
第1起立片130Aは、図23Aおよび図23Bに示すように、フープバネの形態としてもよい。
本変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、第1起立片130Aをフープバネにするという簡便な構成によって、第1起立片130Aの第1バネ定数K1を、第2起立片130Bのバネ定数よりも容易に大きくできる。
(変形例2)
また、第2起立片130Bは、図24Aおよび図24Bに示すように、等モーメント梁としてもよい。等モーメント梁とは、断面二次モーメントが、第2起立片130Bの延びている方向に沿って一定であることを意味する。
第2起立片130Bは、モーメント調整用の開口部210を有する。開口部210の幅は、基板125から第2起立片130Bの先端に向かうにつれて大きくなっている。開口部210は、三角形形状を備える。
第2バネ部材122は、積層方向Zにおける第2起立片130Bの変位を規制する規制部220をさらに有してもよい。
規制部220は、第2起立片130Bから基板125側に向かって延びている。規制部220は、第2起立片130Bの一部を切り欠いて起立させた形状を備える。モーメント調整用の開口部210は、規制部132の形成とともに形成し得る。
本変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、第2起立片130Bは、等モーメント梁である。これにより、第2起立片130Bにおいて、曲げ応力がより均等に作用する。そのため、第2起立片130Bに作用する応力を分散させることができるから、第2起立片130Bのクリープ変形をより確実に抑制できる。
また、本変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、第2起立片130Bは、積層方向Zにおける第2起立片130Bの変位を規制する規制部132を有する。これにより、燃料電池スタック100Sは、第2起立片130Bが過度に曲げ変形することを防止できる。そのため、カソード101Uと基板125との間およびアノード101Tとセパレータ102との間にさらに確実に面圧を付与できる。
(変形例3)
上述した実施形態では、グリッドバネ120は、第1起立片130Aおよび第2起立片130Bを一の基板125に配置することによって構成された。しかしながら、図25A、図25B、図25Cおよび図25Dに示すように、グリッドバネ120は、第1起立片130Aおよび第2起立片130Bを異なる基板125に配置することによって構成してもよい。
グリッドバネ120は、第1グリッドバネ120A(図25B参照)と、第1グリッドバネ120Aとは独立して弾発力を発生させる第2グリッドバネ120B(図25A参照)と、を有する。グリッドバネ120は、第1グリッドバネ120Aに第2グリッドバネ120Bを積層して構成される(図25C参照)。
第1グリッドバネ120Aは、平坦な第1基板125A(第1基部に相当)と、第1基板125Aから片持ち梁となるように起立させて形成し弾性変形可能な複数の第1起立片130A(第1バネ部に相当)と、を有する。
第2グリッドバネ120Bは、平坦な第2基板125B(第2基部に相当)と、第2基板125Bから片持ち梁となるように起立させて形成し弾性変形可能な複数の第2起立片130B(第2バネ部に相当)と、を有する。
第2起立片130Bの板厚H2は、第1起立片130Aの板厚H1よりも薄い。
第1起立片130Aの板厚H1と第1基板125Aの板厚とは同じである。第2基板125Bの板厚H2と第2起立片130Bの板厚とは同じである。
第2基板125Bは、第1起立片130Aを収容する開口部310を有する。開口部310は、第1グリッドバネ120Aに第2グリッドバネ120Bが積層された状態において第1起立片130Aを収容する(図25C参照)。
本変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、グリッドバネ120は、第1グリッドバネ120Aに第2グリッドバネ120Bを積層してなる。これにより、第1グリッドバネ120Aと第2グリッドバネ120Bとを互いに独立した工程で形成できるから、バネ定数の異なる第1グリッドバネ120Aおよび第2グリッドバネ120Bの製造を容易にできる。
本変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、第2起立片130Bの板厚H2は、第1起立片130Aの板厚H1よりも薄い。これにより、セルユニット100Tを積層する際に、第2起立片130Bよりも板厚が大きい第1起立片130Aによって、アノード101Tとセパレータ102とを押し付けることができる。このとき、第2起立片130Bよりも第1起立片130Aの方が作用する応力が大きいから、グリッドバネ120が加熱されたときに、第1起立片130Aを優先的にクリープ変形させることができる。これにより、第1起立片130Aのバネ定数k1の低下に伴って、グリッドバネ120のバネ定数Kをさらに確実に低下させることができる。そのため、グリッドバネ120の耐クリープ性をさらに確実に向上させることができる。
(変形例4)
変形例3において上述した形態において、図26A、図26Bおよび図26Cに示すように、グリッドバネ120は、第1起立片130Aと第2起立片130Bとの間の位置決めを行う位置決め機構410と、第1グリッドバネ120Aと第2グリッドバネ120Bの積層方向Zにおける一の側から他の側にガスを流通させる流通部420と、をさらに有してもよい。
第2グリッドバネ120Bは、第1起立片130Aを収容する開口部310を有する。位置決め機構410は、開口部310を構成する縁部に凹部411を有するとともに、凹部411に嵌合する凸部412を第1基板125Aに有する。
流通部420は、第1基板125Aの板厚方向に開口する第1開口部421と、第2基板125Bの板厚方向に開口する第2開口部422と、を有する。第1開口部421と第2開口部422とは、第1グリッドバネ120Aと第2グリッドバネ120Bを重ねた状態において連通する。第1開口部421と第2開口部422とは、第1グリッドバネ120Aと第2グリッドバネ120Bを積層した状態のグリッドバネ120を平面視した際に、短手方向Xにオフセットしている(図26C参照)。
第1起立片130Aおよび第2起立片130Bは、短手方向Xに沿って配置されている。凹部411は、開口部310を構成する短手方向Xに沿う縁部の中央付近に形成されている。凸部412は、一の第1起立片130Aと他の第1起立片130Aとの間に配置されている。凸部412は、第1グリッドバネ120Aに第2グリッドバネ120Bを積層したときに第2グリッドバネ120Bが配置される側に向かって、第1基板125Aにおいて一の第1起立片130Aと他の第1起立片130Aとの間に挟まれた部位を湾曲させた形状を備える。
第1開口部421は、第1基板125Aにおいて、第1起立片130Aとは異なる位置に配置されている。
第2起立片130Bは、第2基板125Bの一部を切り欠いて起立させた形状を備える。第2開口部422は、第2起立片130Bの形成とともに形成される。
本変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、グリッドバネ120は、第1起立片130Aと第2起立片130Bとの間の位置決めを行う位置決め機構410を有する。これにより、第1グリッドバネ120Aと第2グリッドバネ120Bとを積層する際の第1起立片130Aと第2起立片130Bとの間の位置決めを容易に行うことができる。そのため、かかる燃料電池スタック100Sによれば、グリッドバネ120を容易に製造できる。
また、本変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、第1グリッドバネ120Aと第2グリッドバネ120Bの積層方向Zにおける一の側から他の側にガスを流通させる流通部420を有する。これにより、第1グリッドバネ120Aと第2グリッドバネ120Bの積層方向における一の側から他の側にガスを流通させることができる。そのため、発電セル101Mに供給されるガスの量が増加するから、発電セル101Mにおいて発電される電力を大きくすることができる。
(変形例5)
上述した変形例3および変形例4では、第1グリッドバネ120Aに第2グリッドバネ120Bが積層された状態において、第1起立片130Aと第2起立片130Bとは、グリッドバネ120の平面視において異なる位置に配置されていた。
しかしながら、図27A、図27B、図27Cおよび図27Dに示すように、第1起立片130Aと第2起立片130Bとは、積層方向Zにおいて重なって配置されていてもよい。
第1起立片130Aは、第1温度T1において、図27Cに示すように、セパレータ102を押圧する。第1起立片130Aは、第2温度T2において、図27Dに示すように、第2起立片130Bの積層方向Zにおける変形を規制する。
本変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、第2温度T2において、第1起立片130Aは、第2起立片130Bが積層方向Zに過度に変形することを防止できる。その結果、カソード101Uと基板125との間およびアノード101Tとセパレータ102との間にさらに確実に面圧を付与できる。
(変形例6)
起立片130は、図28に示すように、起立片130の位置決めを行う位置決め機構510を有してもよい。
位置決め機構510は、セパレータ102に起立片130を接合するための接合位置決め部520と、セパレータ102の面方向における位置決めを行う面方向位置決め部530と、積層方向Zの位置決めを行う積層方向位置決め部540と、を有する。
接合位置決め部520は、セパレータ102に対して面接触する平面部521を有する。平面部521において、起立片130は、セパレータ102に溶接接合される。
面方向位置決め部530は、セパレータ102の凹部102yに付き当てられることによって、セパレータ102の面方向における起立片130の位置決めを行う。面方向位置決め部530は、平面部521から、セパレータ102の凹部102yに向かって延びている。面方向位置決め部530の先端は、凹部102yの凹み側に向かって屈曲している。
積層方向位置決め部540は、起立片130から、セパレータ102に向かって積層方向Zに延びている。積層方向位置決め部540は、起立片130が変位したときにセパレータ102に当接することによって、起立片130の積層方向Zの変位を規制する。これにより、起立片130が積層方向Zに過度に変形することを防止できる。
変形例に係る燃料電池スタック100S、セルユニット100Tおよびグリッドバネ120によれば、グリッドバネ120は、起立片130の位置決めを行う位置決め機構510を有する。これにより、発電セル101Mとセパレータ102との間にグリッドバネ120を配置する際に、グリッドバネ120の位置決めを容易に行うことができる。そのため、かかる燃料電池スタック100Sによれば、燃料電池スタック100Sの製造を容易に行うことができる。
(変形例7)
図29Aおよび図29Bに示すように、グリッドバネ120は、グリッドバネ120が加熱されると消失する第1グリッドバネ120Aと、第1グリッドバネ120Aとは独立して弾発力を発生させる第2グリッドバネ120Bと、を有してもよい。
第1グリッドバネ120Aは、グリッドバネ120が第1温度T1から第2温度T2に加熱されると消失する材料で構成される。第1グリッドバネ120Aは、例えば、カーボンペーパーによって構成できる。
第2グリッドバネ120Bは、第2起立片130Bを有する。第2起立片130Bの構成は、上述した実施形態に係るものと同じでる。
図27Cに示すように、第1グリッドバネ120Aは、枠体610(第1バネ部に相当)と、第2グリッドバネ120Bに積層された際に第2グリッドバネ120Bの第2起立片130Bを収容する開口部620と、を有する。
第1グリッドバネ120Aは、グリッドバネ120の加熱前の状態において、図27Dに示すように、枠体610によってセパレータ102を押圧する。
本変形例によっても、上述した実施形態と同様に、グリッドバネ120のクリープ変形に起因した燃料電池スタック100Sの発電性能の低下を防止できる。
また、本変形例にかかるセルユニット100T、グリッドバネ120および燃料電池スタック100Sの製造方法によれば、グリッドバネ120が加熱されると第1グリッドバネ120Aが消失するから、グリッドバネ120全体のバネ定数Kをさらに確実に小さくできる。そのため、グリッドバネ120の耐クリープ性がさらに確実に向上する。
そのほか、本発明は、特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な改変が可能であり、それらについても本発明の範疇である。
例えば、第1温度、第2温度、第3温度および加熱時間は、実施形態の説明において上述した値に限定されない。
また、グリッドバネの加熱は、上述した出荷前の試運転による加熱に限定されず、燃料電池スタックに用いられるシール材料等の焼成と合わせて、グリッドバネを加熱してもよい。
なお、第1実施形態ではグリッドバネの板厚は、たわみ易くするため先端に向けて漸減させたが、他の実施形態のように一定とするものでも良いことはもちろんである。
本出願は、2017年9月22日に出願された日本国特許出願第2017−182981号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。
100 燃料電池スタック、
100M セルスタックアッセンブリー、
100S スタック、
100T セルユニット、
100U 接合体、
100P 上部モジュールユニット、
100Q 中部モジュールユニット、
100R 下部モジュールユニット、
101 メタルサポートセルアッセンブリー、
101M 発電セル、
101N メタルサポートセル、
101S 電解質、
101T アノード(燃料極)、
101U カソード(酸化剤極)、
101V サポートメタル、
101W セルフレーム、
101k 開口部、
102 セパレータ、
102L 流路部、
102p 外縁、
102q 溝、
102x 平坦部、
102y アノード側突起、
102z カソード側突起、
103 集電補助層、
104 封止部材、
105 モジュールエンド、
106 上部集電板、
107 下部集電板、
108 下部エンドプレート、
109 上部エンドプレート、
110 エアーシェルター、
111 外部マニホールド、
101a,102a,105a,107a,108a,111a アノード側第1流入口、
101b,102b,105b,107b,111b,108b アノード側第2流入口、
101c,102c,105c,107c,111c,108c アノード側第3流入口、
101d,102d,108d,107d,111d,105d アノード側第1流出口、
101e,102e,105e,107e,111e,108e アノード側第2流出口、
101f,108f,102f,105f,107f,111f カソード側第1流入口、
101g,102g,105g,107g,108g,111g カソード側第2流入口、
101h,102h,111h,105h,107h,108h カソード側第1流出口、
101i,102i,105i,107i,108i,111i カソード側第2流出口、
101j,102j,105j,107j,108j,111j カソード側第3流出口、
112 カバー、
120 グリッドバネ(バネ部材)、
120A 第1グリッドバネ(第1バネ部材)、
120B 第2グリッドバネ(第2バネ部材)、
121 第1バネ部材、
122 第2バネ部材、
125A 第1基板、
125B 第2基板、
130A 第1起立片(バネ部)、
130B 第2起立片(バネ部)、
310 開口部、
410、510 位置決め機構、
420 流通部、
V 接合ライン、
AG アノードガス、
CG カソードガス、
X (燃料電池スタックの)短手方向、
Y (燃料電池スタックの)長手方向、
Z (燃料電池スタックの)積層方向。

Claims (19)

  1. 電解質を両側から一対の電極で狭持してなり、供給されたガスによって発電する発電セルと、前記発電セルとの間に前記ガスの流通路である流路部を区画形成するとともに前記電極と導通接触するセパレータと、を有する燃料電池ユニットを複数積層した燃料電池スタックに用いるバネ部材であって、
    前記発電セルに向かって前記セパレータを押圧する弾発力を発生させる第1バネ部材と、前記第1バネ部材とは独立して前記弾発力を発生させる第2バネ部材と、を有し、
    前記第1バネ部材のバネ定数は、前記バネ部材が加熱されることによって低下し、
    加熱前の状態では、前記第1バネ部材のバネ定数が前記第2バネ部材のバネ定数よりも大きいことによって高反力バネとして機能し、
    加熱後の状態では、前記第1バネ部材のバネ定数が加熱前の状態よりも小さいことによって低反力バネとして機能する、バネ部材。
  2. 加熱後の状態では、前記第1バネ部材のバネ定数は、前記第2バネ部材のバネ定数以下である、請求項1に記載のバネ部材。
  3. 前記第1バネ部材は、前記セパレータから離間して配置される第1基部と、前記第1基部から前記セパレータに向かって湾曲しつつ延びており、先端部が前記セパレータに接触する第1バネ部と、を有し、
    前記第2バネ部材は、前記セパレータから離間して配置される第2基部と、前記第2基部から前記セパレータに向かって湾曲しつつ延びており、先端部が前記セパレータに接触する第2バネ部と、を有し、
    前記第1バネ部材は、前記第1バネ部が曲げ変形することによって前記弾発力を発生させるとともに、前記第2バネ部材は、前記第2バネ部が曲げ変形することによって前記弾発力を発生させる、請求項1または請求項2に記載のバネ部材。
  4. 前記第1基部に対する前記第1バネ部の曲げ角度は、前記第2基部に対する前記第2バネ部の曲げ角度よりも大きい、請求項3に記載のバネ部材。
  5. 前記第1バネ部の断面係数は、前記第2バネ部の断面係数よりも大きい、請求項3または請求項4に記載のバネ部材。
  6. 前記第2バネ部の幅は、前記第2基部から前記セパレータに向かって小さい、請求項3〜5のいずれか1項に記載のバネ部材。
  7. 前記第2バネ部の板厚は、前記第2基部から前記セパレータに向かって小さい、請求項3〜6のいずれか1項に記載のバネ部材。
  8. 前記バネ部材は、前記第1バネ部材に前記第2バネ部材を積層してなる、請求項3〜7のいずれか1項に記載のバネ部材。
  9. 前記第2バネ部材の板厚は、前記第1バネ部材の板厚よりも薄く、
    前記第2基部は、前記第1バネ部を収容する開口部を有する、請求項8に記載のバネ部材。
  10. 前記バネ部材は、前記第1バネ部材と前記第2バネ部材との間の位置決めを行う位置決め機構と、前記第1バネ部材と前記第2バネ部材の積層方向における一の側から他の側に前記ガスを流通させる流通部を有する、請求項9に記載のバネ部材。
  11. 前記第1バネ部材に前記第2バネ部材を積層した状態において、前記第1バネ部および前記第2バネ部は、前記燃料電池ユニットの積層方向において重なる位置に配置されている、請求項8〜10のいずれか1項に記載のバネ部材。
  12. 前記第1バネ部は、フープバネである、請求項3〜11のいずれか1項に記載のバネ部材。
  13. 前記第2バネ部材は、前記燃料電池ユニットの積層方向における当該第2バネ部の変位を規制する規制部を有し、
    前記第2バネ部は、等モーメント梁である、請求項3〜12のいずれか1項に記載のバネ部材。
  14. 電解質を両側から一対の電極で狭持してなり、供給されたガスによって発電する発電セルと、前記発電セルとの間に前記ガスの流通路である流路部を区画形成するとともに前記発電セルに導通接触するセパレータと、請求項1〜13のいずれか1項に記載のバネ部材と、を有する燃料電池ユニット。
  15. 前記バネ部材は、前記セパレータに対して当該バネ部材の位置決めを行う位置決め機構を有する、請求項14に記載の燃料電池ユニット。
  16. 前記バネ部材は、前記第1バネ部材および前記第2バネ部材を、前記セパレータの面方向に沿って配置してなり、
    前記第1バネ部材は、少なくとも、前記バネ部材の隅部および中央部に配置されている、請求項14または15に記載の燃料電池ユニット。
  17. 請求項14〜16のいずれか1項に記載の燃料電池ユニットを複数積層した燃料電池スタック。
  18. 電解質を両側から一対の電極で狭持してなり、供給されたガスによって発電する発電セルと、前記発電セルとの間に前記ガスの流通路である流路部を区画形成するとともに前記発電セルの前記電極と導通接触するセパレータと、を有する燃料電池ユニットを複数積層した燃料電池スタックを製造する方法であって、
    前記燃料電池ユニットを積層する際には、前記発電セルに向かって前記セパレータを押圧する弾発力を発生させる第1バネ部材と、前記第1バネ部材とは独立して前記弾発力を発生させる第2バネ部材と、を有するバネ部材を配置し、
    前記バネ部材を配置する際には、前記第1バネ部材のバネ定数が前記第2バネ部材のバネ定数よりも大きいことによって高反力バネとして機能する前記バネ部材を配置し、
    前記燃料電池ユニットを積層した後に、前記バネ部材を加熱することによって、前記第1バネ部材のバネ定数を低下させ、前記バネ部材を低反力バネとして機能させる、燃料電池スタックの製造方法。
  19. 前記燃料電池ユニットを積層する際には、一の前記発電セルと前記セパレータとを相対的に近づけることによって、前記第1バネ部材に、前記燃料電池ユニットの積層方向の力を作用させ、当該第1バネ部材を降伏させる、請求項18に記載の燃料電池スタックの製造方法。
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