JP2012128967A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャビティ13を有するコネクタハウジング11と、キャビティ13に収容される端子金具30とを備えたコネクタ10であって、端子金具30には、外方側に突出する係止片37Bが設けられるとともに、キャビティ13の内面には、端子金具30を軸線周りの向きが誤った姿勢でキャビティ13に挿入した場合に係止片37Bに係止して端子金具30の挿入を規制する誤挿入規制部22Aが設けられている。
【選択図】図9
Description
本構成によれば、端子金具の軸線周りの向きが誤った(正規でない)姿勢でキャビティに挿入された際には、端子金具の係止片が誤挿入規制部に係止されて誤挿入が規制されるため、端子金具の軸線周りの向きが誤った(正規でない)姿勢でキャビティに収容されることを防止することができる。
(1)前記端子金具の前記外周面又は前記キャビティの内面の少なくとも一方は、丸みを帯びており、前記コネクタハウジングは、前記キャビティの内面側から突出するランスを備えるとともに、前記端子金具は、抜け方向の力が生じた際に前記ランスに係合する係合部を備え、前記キャビティの内面には、前記端子金具が前記キャビティに収容された状態で前記係止片に係止して前記端子金具の軸線周りの所定以上の回動を規制する回動規制部が設けられている。
このようにすれば、端子金具の回動を規制することができるため、端子金具の所定以上の回動によりランスと係合部との係合が解除されて端子金具の抜けを抑制できなくなる不具合を防止することができる。
このようにすれば、回動規制部を端子金具の挿入時におけるガイドとすることができる。
このようにすれば、誤挿入規制部及び回動規制部の成形が容易になる。
このようにすれば、誤挿入規制部に係止されやすくなるため、誤挿入規制部を形成する領域(角度)を少なくすることができる。
このようにすれば、端子金具を上下反対に挿入した場合に、係止片を誤挿入規制部に係止させることが容易になる。
このようにすれば、端子金具の製造時における係止片の形成が容易になる。
本発明の一実施形態を図1ないし図11を参照して説明する。
本実施形態におけるコネクタ10(図8)は、図示しない車載機器(例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両に搭載されたモータやインバータ等)に電力を供給する経路においてバッテリとインバータとの間のコネクタを例示するものであって、機器のケースに固定される相手側の雄型コネクタ(図示しない)と嵌合可能な雌型のコネクタである。以下では、図1の左方を前方、右方を後方とし、上下方向及び左右方向については、図7を基準として説明する。
コネクタハウジング11は、一対の端子保持部12,12が所定距離離れた横並び状態で一体に形成されており、各端子保持部12の内部に前後に延びるキャビティ13が形成されている。
このキャビティ13の断面形状は、概ね円形状であって(丸みを帯びており)、このキャビティ13に収容された端子金具30は、相手側の雄端子との嵌合位置の調整を可能とするため、キャビティ13の内径は上下左右方向にわずかに移動可能な寸法に設定されている。
なお、コネクタ10が相手側の雄型コネクタに嵌合すると、インターロックコネクタ(図示しない)がインターロック部16に嵌合されて、嵌合検知回路(図示しない)によって嵌合が検知されてリレー等が閉じることにより、電源回路が通電可能状態となる仕組みとなっている。
これらのリブ18〜20は、最内側(図5では左側)に1つ設けられたガイドリブ18と、ここから所定寸法だけ外方側(図5では右側)に設けられた上下一対の第1回動規制部19,19と、キャビティ13の概ね外側半分(図5では右側半分)の部分の領域に設けられた半円筒状の連結リブ20とからなる。
ここで、本実施形態では、挿通部25内では、端子金具30はある程度自由に動くようになっている。その理由は、機器側に設けられる相手側の雄端子は、強固に固定されており、仮に、雌形の端子金具30についてもキャビティ13内で強固に固定すると、この雌形の端子金具30と相手側の雄端子との接続の際に、両端子が、どつき合う(雄端子の先端が端子金具30の正規位置以外の位置にぶつかる)おそれがあるためである。そこで、雌形の端子金具30側にガタを持たせ、このガタが許容できる寸法を挿通部25の寸法としているものである。
そして、本実施形態では、丸形の端子金具30及び丸形のキャビティ13を備えているため、電線34から回転の力(よじれ)がかかると、端子金具30が回転しうるものであるが、端子金具30が全く回転しないように端子金具30をキャビティ13に対して強固に固定すると、両端子のどつき合いが懸念される。そこで、本実施形態では、所定の寸法の挿通部25と係止片37Bとを設けることにより、どつきを防ぎつつ、端子金具30の回転による端子外れが発生しないようになっている。
端子接続部31は、3つの保持片により、相手側の雄端子を三方から挟持して雄端子と電気的に接続するためのものであり、3つの保持片は、その基端部が一体に連なっており、この基端部を環状に湾曲させることで、3つの保持片が三方に配置される。
なお、端子接続部31の外周には、3つの保持片について雄端子が挿入される程度の弾性変形を可能とするための弾性保持片32が端子接続部31の外周に巻きつくように取付られている。
電線34は、多数の金属素線が撚り合わされた芯線の周囲に絶縁被覆が形成されたものが用いられており、端末部において絶縁被覆が剥ぎ取られて芯線が露出している。この電線34にはゴム栓35が外嵌されており、このゴム栓35がキャビティ13の後部に段差状に拡径された部分に嵌め込まれることで電線34とキャビティ13との間がシールされている。なお、ゴム栓35よりもさらに後方には、バックリテーナ36が電線34に外嵌され、端子保持部12の後端部からゴム栓35が抜け出ることを防止している。
板状部37Aは、前方側が端子接続部31の1つの保持片に連なり、後方側が電線接続部33の底板部に連なっている。
一対の係止片37B,37Bは、左右(図9では上下)対称であって、先端部が丸みを帯びており、各係止片37Bは、板状部37Aの側縁部から水平方向(図9では上下方向)よりも上方側(図9では左方側)に傾斜した角度で先端側が外方に突出している。
図10に示すように、端子金具30を軸線周りの向きが誤った姿勢(図10では、正規の姿勢とは軸線周りに180度反対向きの姿勢)でキャビティ13に挿入した場合には、端子金具30の係止片37Bの前端側が環状連結部22の後端面(誤挿入規制部22A)のエッジ部分に当接して(引っ掛かり)これ以上の挿入が規制されるため、端子金具30が誤挿入であることを認識することができる。
このとき、端子金具30が軸線周りに回動したとしても、図11に示すように、端子金具30の係止片37Bが第1回動規制部19や第2回動規制部21Aに係止されてこれ以上(所定角度以上)の回動が規制されるため、端子金具30の(所定以上の)回動によりランス17の係止が解除されてしまい端子金具30が抜け止めされないような不具合が防止される。
(1)端子金具30には外方側に突出する係止片37Bが設けられるとともに、キャビティ13の内面には、端子金具30を軸線周りの向きが誤った姿勢でキャビティ13に挿入した場合に係止片37Bに係止して端子金具30の誤挿入を規制する誤挿入規制部22Aが突設されているため、端子金具30の軸線周りの向きが誤った(正規でない)姿勢でキャビティ13に収容されることを防止することができる。
(4)誤挿入規制部22Aと第2回動規制部21Aとは、キャビティ13の内面において環状連結部22として一体に形成されているため、誤挿入規制部22A及び第2回動規制部21Aの成形が容易になる。
(6)一対の係止片37Bは、左右対称で、かつ、水平位置よりも上方に傾斜しているため、端子金具30を上下反対に挿入した場合に、係止片37Bを誤挿入規制部22Aに係止させることが容易になる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、本発明のコネクタ10として、雌型の端子金具30が収容される雌型ハウジングに適用されるものを例示したが、これに限られず、雄形端子金具が収容される雄型ハウジング及び雄形端子金具に本発明を適用してもよい。
(3)上記実施形態では、係止片37Bを水平方向(上下方向)よりも上方側(左方側)に傾斜させることとしたが、水平方向よりも下方側に傾斜させるようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、係止片37Bは、端子金具30の連結部37に設けたが、これに限られず、端子金具30の連結部37以外の部分(端子接続部31等)の外周から突出するようにしてもよい。
11…コネクタハウジング
12…端子保持部
13…キャビティ
13A…挿入開口
17…ランス
18…ガイドリブ
19…第1回動規制部
20…連結リブ
21…支持部
21A…第2回動規制部
22…環状連結部
22A…誤挿入規制部
25…挿通部
30…端子金具
31…端子接続部
31A…後縁(係合部)
33…電線接続部
34…電線
37…連結部
37B…係止片
40…シールドシェル
Claims (7)
- キャビティを有するコネクタハウジングと、
前記キャビティに収容される端子金具とを備えたコネクタであって、
前記端子金具には、外方に突出する係止片が設けられるとともに、前記キャビティの内面には、前記端子金具を軸線周りの向きが誤った姿勢で前記キャビティに挿入した場合に前記係止片に係止して前記端子金具の誤挿入を規制する誤挿入規制部が設けられているコネクタ。 - 前記端子金具の前記外周面又は前記キャビティの内面の少なくとも一方は、丸みを帯びており、前記コネクタハウジングは、前記キャビティの内面側から突出するランスを備えるとともに、前記端子金具は、抜け方向の力が生じた際に前記ランスに係合する係合部を備え、
前記キャビティの内面には、前記端子金具が前記キャビティに収容された状態で前記係止片に係止して前記端子金具の軸線周りの所定以上の回動を規制する回動規制部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。 - 前記回動規制部は、前記端子金具が正規位置に収容された状態の前記係止片に対応する位置よりも挿入開口側に延出されていることを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
- 前記誤挿入規制部と前記回動規制部とは、前記ハウジングの内面において一体に形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のコネクタ。
- 前記係止片は、左右一対形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のコネクタ。
- 前記一対の係止片は、左右対称で、かつ、水平位置よりも上方又は下方に傾斜していることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のコネクタ。
- 前記端子金具は、相手側端子に接続される端子接続部と、電線に接続される電線接続部と、前記端子接続部と前記電線接続部とを連ねる板状の連結部とからなり、
前記係止片は、前記連結部の側縁に一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のコネクタ。
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