JP2012126863A - ポリエチレンパイプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 密度が925〜970kg/m3、MFRが0.05〜1g/10分、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において2つのピークを示し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0〜7.0の範囲であり、分子量分別した際のMnが10万以上である成分の割合がポリマー全体の40%未満でありかつ分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中に長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体を用いる。
【選択図】 なし
Description
下記一般式(1)
M1Q1aQ2bQ3cQ4d (1)
(式中、M1はチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Q1、Q2、Q3およびQ4は、シクロアルカジエニル基、置換シクロアルカジエニル基、キレート性の配位子、ルイス塩基、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものであり、これらは互いに同一のものであってもよく、異なるものであってもよく、Q1、Q2、Q3およびQ4は、他の原子または、原子団を介して結合していてもよく、a、b、c及びdはそれぞれ0〜4の整数を示す。)
で表される遷移金属化合物(A)、スメクタイト族ヘクトライトに属する粘土化合物を一般式(2)
で表される有機化合物にて変性した有機変性粘土(B)及び有機アルミニウム化合物(C)からなるエチレン系重合体製造用触媒を用いて、エチレン重合を行うことにより製造することができる。
M1Q1aQ2bQ3cQ4d (1)
(式中、M1はチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Q1、Q2、Q3およびQ4は、シクロアルカジエニル基、置換シクロアルカジエニル基、キレート性の配位子、ルイス塩基、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、上記炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換したもの、上記炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したものであり、これらは互いに同一のものであってもよく、異なるものであってもよく、Q1、Q2、Q3およびQ4は、他の原子または、原子団を介して結合していてもよく、a、b、c及びdはそれぞれ0〜4の整数を示す。)
で表され、好ましくは下記一般式(3)、一般式(4)
で表されるM3に配位する配位子であり、R4とR5はM3と一緒にサンドイッチ構造を形成し、R6は一般式(9)または(10)
で表され、R4とR5を架橋するように作用しており、nは1〜5の整数である。]
で表される化合物が用いられる。
で表される化合物を用いることもできる。
で表される有機化合物にて変性したものであり、有機化合物の具体的な例としては、次に例示することができる。
リングボールミル、リングロールミル、ロッドミル、ローラーミル、ロールクラッシャー等を、造粒としては転動造粒、流動層造粒、攪拌造粒、圧縮造粒、押出造粒、破砕造粒、溶融造粒、噴霧造粒等いずれの方法を用いてもよい。
で表され、遷移金属化合物をアルキル化することが可能な化合物が好ましく、具体的にはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
本発明に使用されるエチレン系重合体におけるエチレンの重合は、気相でも液相でも行うことができ、特に気相で重合を行う場合には、粒子形状の整ったエチレン系重合体を効率よく安定的に生産することができる。また、重合を液相で行う場合、用いる溶媒は、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンを溶媒として用いることもできる。
以下に、製造例を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、断りのない限り、用いた試薬等は市販品、あるいは既知の方法に従って合成したものを用いた。
で5分保持したサンプルを−20℃まで冷却させた後、10℃/分で昇温させたときの結晶融解ピークを測定することで算出した。
スパイダーストレートダイ(外径38mm、内径31mm)を装着した、50mmφ押出機(アイペック社製)を用いて、シリンダー温度170℃で溶融樹脂を円筒状に押出し、引取速度1m/分でサイジングプレート、冷却水槽を通過させて、外径32mm、厚み3mmのパイプを成形し、成形性、表面平滑性(表面粗さ)、剛性(引張降伏強さ)、長期クリープ性(ESCR)を評価した。
上記の成形で成形可能なものを○、成形できないものを×とした。
上記の成形で得られたパイプの内側の表面粗さRa値(μm)をデジタル顕微鏡(キーエンス社製超深度形状測定顕微鏡VK−8550)を使用して測定した。
JIS−K−7113の付属書1に記載された1号形小形試験片[1(1/2)号形]をパイプから打ち抜き、JIS−K−7113に準拠して測定した。測定は引張試験機(東洋精機(株)製、商品名テンシロンUTM−2.5T)により引張速度50mm/分で実施した。
JIS−K−6922−2に準拠して行った。試験液は、日本油脂(株)製、商品名ノニオンNS−210の10wt%水溶液を使用した。
(1)粘土の変性
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより122gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
(2)触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドを0.2923g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:9.74wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を146mg(固形分14.2mg相当)加え、65℃に昇温後、1−ブテンを17.5g加え、分圧が0.75MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:540ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで13.5gのポリマーを得た(活性:950g/g触媒)。このポリマーのMFRは0.60g/10分、密度は936kg/m3であり、融点は122℃であった。また、数平均分子量は15,700、重量平均分子量は103,700であり、分子量30,300および205,000の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.03個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.16個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの16.7wt%であった。また、溶融張力は90mNでであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸18.8g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)53.0g(150mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより135gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
(2)触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを0.3485g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:10.7wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を75mg(固形分8.0mg相当)加え、85℃に昇温後、分圧が1.20MPaになるようにエチレンガスを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで63.2gのポリマーを得た(活性:7,900g/g触媒)。このポリマーのMFRは0.25g/10分、密度は954kg/m3であり、融点は132℃であった。また、数平均分子量は11,400、重量平均分子量は43,000であり、分子量18,100および189,200の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.05個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.17個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの9.2wt%であった。また、溶融張力は 95mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸12.5g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)35.3g(100mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより118gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
(2)触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4266g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.5wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を105mg(固形分13.1mg相当)加え、85℃に昇温後、分圧が0.90MPaになるようにエチレンガスを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで50.2gのポリマーを得た(活性:3,800g/g触媒)。このポリマーのMFRは9.90g/10分、密度は956kg/m3であり、融点は135℃であった。また、数平均分子量は17、900、重量平均分子量は65、800であり、分子量36,500および297、000の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.10個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.20個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの7.7wt%であった。また、溶融張力は30mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
実施例1と同様に行った。
(2)触媒懸濁液の調製
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド/0.2923gの代わりに、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド/0.4406gを用いた以外は、実施例1と同様に実施した(固形重量分:11.5wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を90mg(固形分10.4mg相当)加え、65℃に昇温後、1−ブテンを17.5g加え、分圧が0.75MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:550ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで61.4gのポリマーを得た(活性:5,900g/g触媒)。このポリマーのMFRは0.08g/10分、密度は926kg/m3であり、融点は113℃であった。また、数平均分子量は21,900、重量平均分子量は127,000であり、分子量31,300および247,800の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.17個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.32個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの36.9wt%であった。また、溶融張力は140mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
実施例1と同様に行った。
(2)触媒懸濁液の調製
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド/0.2923gの代わりに、ジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド/0.5447gを用いた以外は、実施例1と同様に実施した(固形重量分:10.9wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を86mg(固形分9.4mg相当)加え、65℃に昇温後、1−ブテンを17.5g加え、分圧が0.75MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:610ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで17.9gのポリマーを得た(活性:1,900g/g触媒)。このポリマーのMFRは5.00g/10分、密度は910kg/m3であり、融点は80℃および99℃であった。また、数平均分子量は28,000、重量平均分子量は82,300であり、分子量42,500および260,900の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.25個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.40個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの39.8wt%であった。また、溶融張力は45mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
(2)触媒懸濁液の調製
実施例4と同様に行った。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を64mg(固形分7.3mg相当)加え、70℃に昇温後、1−ブテンを17.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:570ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで61.7gのポリマーを得た(活性:8,500g/g触媒)。このポリマーのMFRは1.40g/10分、密度は929kg/m3であり、融点は117℃であった。また、数平均分子量は19,500、重量平均分子量は92,700であり、分子量31,200および183,200の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.16個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.31個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの21.8wt%であった。また、溶融張力は78mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
実施例2と同様に行った。
(2)触媒懸濁液の調製
ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド/0.3485gの代わりに、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド/0.4406gを用いた以外は、実施例2と同様に実施した(固形重量分:11.9wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を54mg(固形分6.4mg相当)加え、70℃に昇温後、1−ブテンを17.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:580ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで37.6gのポリマーを得た(活性:5,900g/g触媒)。このポリマーのMFRは0.07g/10分、密度は925kg/m3であり、融点は114℃であった。また、数平均分子量は26,300、重量平均分子量は146,300であり、分子量42,800および260,800の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.20個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.37個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの32.7wt%であった。また、溶融張力は150mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸17.5g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)49.4g(140mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより132gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
(2)触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.4wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を52mg(固形分6.4mg相当)加え、70℃に昇温後、1−ブテンを17.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:590ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで61.8gのポリマーを得た(活性:9,700g/g触媒)。このポリマーのMFRは1.60g/10分、密度は930kg/m3であり、融点は118℃であった。また、数平均分子量は17,600、重量平均分子量は86,700であり、分子量30,500および155,300の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.14個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.27個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの20.1wt%であった。また、溶融張力は75mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸20.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)56.5g(160mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより145gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
(2)触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:11.2wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を74mg(固形分8.3mg相当)加え、65℃に昇温後、1−ブテンを17.5g加え、分圧が0.75MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:570ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで51.5gのポリマーを得た(活性:6,200g/g触媒)。このポリマーのMFRは0.80g/10分、密度は928kg/m3であり、融点は115℃であった。また、数平均分子量は17,900、重量平均分子量は99,300であり、分子量28,100および229,100の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.14個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.26個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの25.4wt%であった。また、溶融張力は90mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
(2)触媒懸濁液の調製
製造例4と同様に行った。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を125mg(固形分15.0 mg相当)加え、65℃に昇温後、1−ブテンを17.5g加え、分圧が0.75MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:1,000ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで75.0gのポリマーを得た(活性:5,000g/g触媒)。このポリマーのMFRは1.00g/10分、密度は920kg/m3であり、融点は108℃であった。また、数平均分子量は20,700、重量平均分子量は105,700であり、分子量32,400および250,300の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.19個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.34個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの24.6wt%であった。また、溶融張力は81mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
(2)触媒懸濁液の調製
製造例4と同様に行った。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を58mg(固形分7.0mg相当)加え、80℃に昇温後、1−ブテンを8.3g加え、分圧が0.85MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:850ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで49.0gのポリマーを得た(活性:7,000g/g触媒)。このポリマーのMFRは3.70g/10分、密度は939kg/m3であり、融点は125℃であった。また、数平均分子量は20,300、重量平均分子量は75,200であり、分子量40,700および216,200の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.06個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.17個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの14.3wt%であった。また、溶融張力は50mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
(2)触媒懸濁液の調製
製造例4と同様に行った。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を60mg(固形分7.2mg相当)加え、80℃に昇温後、1−ブテンを8.3g加え、分圧が0.85MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:350ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで54.0gのポリマーを得た(活性:7,500g/g触媒)。このポリマーのMFRは0.35g/10分、密度は935kg/m3であり、融点は125℃であった。また、数平均分子量は35,500、重量平均分子量は124,300であり、分子量71,200および338,100の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.10個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.20個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの17.0wt%であった。また、溶融張力は95mNであった。評価結果を表1に示す。
(1)粘土の変性
製造例1と同様に行った。
(2)触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gをヘキサン165mLに懸濁させ、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド0.3485gおよびトリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(1.18M)85mLを添加して60℃で3時間撹拌した。静置して室温まで冷却後に上澄み液を抜き取り、1%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液200mLにて2回洗浄した。洗浄後の上澄み液を抜き出し、5%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液にて全体を250mLとした。次いで、別途ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.1165gのヘキサン10mL懸濁液に20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.71M)5mlを加えることにより調製した溶液を添加して、室温で6時間撹拌した。静置して上澄み液を除去、ヘキサン200mLにて2回洗浄後、ヘキサンを200mL加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)。
(3)重合
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を125mg(固形分15.0mg相当)加え、85℃に昇温後、1−ブテンを2.4g加え、分圧が0.90MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで45.0gのポリマーを得た(活性:3,000g/g触媒)。このポリマーのMFRは4.40g/10分であり、密度は951kg/m3であり、融点は128℃であった。数平均分子量は9,100、重量平均分子量は77,100であり、分子量10,400および168,400の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.11個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.24個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの15.7wt%であった。また、溶融張力210mNであった。評価結果を表1に示す。
製造例1で得られたエチレン系重合体を50mmφの押出スクリューを有するパイプ成形機(アイペック社製)を用いて、外径32mm、厚み3mmのパイプを成形し、成形性、表面平滑性(表面粗さ)、剛性(引張降伏強さ)、長期クリープ性(ESCR)を評価した。得られたパイプは、表面が平滑で、剛性と長期クリープ性のバランスに優れることが確認された。評価結果を表2に示す。
エチレン系重合体を表2に示すように変更した以外は実施例1と同様に成形し、評価を行った。結果を表2に示す。
エチレン系重合体を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様に成形し、評価を行った。結果を表3に示す。
エチレン系重合体に替えて市販の低密度ポリエチレン(東ソー(株)製ペトロセン173、MFR=0.30g/10分、密度=924kg/m3)を用いて実施例1と同様に成形し、評価を行った。低密度ポリエチレンの特性を表1の参考例1に、成形評価結果を表3に示す。
エチレン系重合体に替えて市販の高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製RS1000、MFR=0.1g/10分、密度=953kg/m3)を用いて実施例1と同様に成形し、評価を行った。高密度ポリエチレンの特性を表1の参考例2に、成形評価結果を表3に示す。
エチレン系重合体に替えて市販の高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製KBX47D、MFR=0.04g/10分、密度=946kg/m3)を用いて実施例1と同様に成形し、評価を行った。高密度ポリエチレンの特性を表1の参考例3に、成形評価結果を表3に示す。
Claims (3)
- 密度が925〜970kg/m3、メルトフローレート(MFR)が0.05〜1g/10分、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において2つのピークを示し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0〜7.0の範囲であり、分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中に長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体
からなることを特徴とするポリエチレンパイプ。 - エチレン系重合体のMw/Mnが3.0〜6.0の範囲であり、Mnが15,000以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレンパイプ。
- 分子量分別した際のMnが10万以上である成分の割合がポリマー全体の40%未満であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポリエチレンパイプ。
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