JP2012125778A - 動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置 - Google Patents

動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ピンの保持状態の定量的な管理を可能とし、これにより、加工精度の安定化および管理の容易化を可能とした動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】 ピン14が適正な保持力で保持されているかどうかを判定する保持力判定手段36が設けられている。保持力判定手段36は、アンローディング手段35に設けられてピン14の引き抜き力を検知するロードセル(センサ)54と、センサ54で検知されたピン14の引き抜き力が所定値を下回った場合に板ばね交換信号を出力する処理手段55とを有している。
【選択図】 図3

Description

この発明は、動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンで使用されるピンの製造方法および製造装置に関する。
従来、無段変速機に適した動力伝達チェーンとして、ピンが挿通される複数のリンクおよびチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する複数のピンからなり、2つのプーリ間に巻き掛けられて使用されるものが知られている。ピン端部には、プーリの形状に応じたプーリ接触面を形成することが必要であり、特許文献1には、このような動力伝達チェーンにおいて、ピンの両端部に同時にプーリ接触面を形成することを可能とした製造方法および製造装置が開示されている。
特許文献1に記載の動力伝達チェーン用ピンの製造装置は、板ばねの弾性力によってピンを着脱可能に保持して供給位置、研削位置および排出位置に順次移動するキャリアと、供給位置にあるキャリアに未研削のピンを供給するローディング手段と、研削位置にあるキャリアに保持された未研削のピンを研削する研削砥石と、排出位置にあるキャリアから研削済みのピンを引き抜くアンローディング手段とを備えている。
国際公開WO2006/043605号
特許文献1の動力伝達チェーン用ピンの製造装置は、板ばねの弾性力によってピンを保持することによって、油圧チャックによってピンを保持するものに比べて、装置が簡素化されるという利点を有しているが、板ばねが研削の繰り返しに伴ってへたってくると、加工精度に悪影響を及ぼすという問題も有している。したがって、加工精度を見ながらまたはピンの保持状態を手感触で確認しながら、板ばねの状態を判断して交換作業を行うことになるが、このような板ばねの状態確認には、手間がかかることから、これに代わる定量的な管理が望まれている。
この発明の目的は、ピンの保持状態の定量的な管理を可能とし、これにより、加工精度の安定化および管理の容易化を可能とした動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造方法は、板ばねの弾性力によってピンを着脱可能に保持して供給位置、研削位置および排出位置に順次移動するキャリアを使用し、供給位置にあるキャリアに未研削のピンを供給するローディング工程と、研削位置にあるキャリアに保持された未研削のピンを研削する研削工程と、排出位置にあるキャリアから研削済みのピンを引き抜くアンローディング工程とを行う動力伝達チェーン用ピンの製造方法において、アンローディング工程におけるピンの引き抜き操作ごとにピンの引き抜き力を測定し、引き抜き力が所定値以下になった際に、ピンを保持する板ばねを交換することを特徴とするものである。
また、この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造装置は、板ばねの弾性力によってピンを着脱可能に保持して供給位置、研削位置および排出位置に順次移動するキャリアと、供給位置にあるキャリアに未研削のピンを供給するローディング手段と、研削位置にあるキャリアに保持された未研削のピンを研削する研削砥石と、排出位置にあるキャリアから研削済みのピンを引き抜くアンローディング手段とを備えている動力伝達チェーン用ピンの製造装置において、ピンが適正な保持力で保持されているかどうかを判定する保持力判定手段が設けられており、保持力判定手段は、アンローディング手段に設けられてピンの引き抜き力を検知するセンサと、センサで検知されたピンの引き抜き力が所定値を下回った場合に板ばね交換信号を出力する処理手段とを有していることを特徴とするものである。
この動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置は、回転する砥石に対して、回転するキャリアによってピンを回転移動させて、ピンの両端部を砥石の砥面に沿って通過させることにより、ピンの両端部を同時に研削する。
ピンは、例えば、線材を所要の断面形状となるように引き抜き加工した後、傾斜状の端面がプレス加工によって形成され、さらに熱処理された後に、両端部が研削されることにより製造される。この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置は、ピンの両端面にプーリ接触面を同時に形成するのに使用することができるほか、ピンの両端部の側面に圧入のためのガイド面を同時に形成するのにも使用することができる。
板ばねは、ばね鋼を所定形状に成形したもので、板ばねの弾性力によってピンを着脱可能に保持するには、例えば、キャリアの外周縁部にピン収容部となる凹所が設けられ、両端部がピン収容部(キャリア)から突出するようにピン収容部内に収容されたピンをピン収容部底面との間で挟持するように板ばねが設けられる。
板ばねの弾性力によるピンの保持は、装置が簡素化されるという利点を有しているが、板ばねが研削の繰り返しに伴って経時変化して、その弾性力(ピン保持力)が低下し、加工精度に悪影響を及ぼすというデメリットがある。この発明の動力伝達チェーン用ピンの製造方法によると、アンローディング工程におけるピンの引き抜き操作におけるピンの引き抜き力に着目して、ピンの引き抜き力を検知することによって板ばねの弾性力(ピン保持力)を管理することとし、これにより、ピンの保持状態の定量的な管理を可能とするとともに、ピンの引き抜き力が所定値以下になった際に、ピンを保持する板ばねを交換することで、板ばねの弾性力を適正範囲内に保持し、上記デメリットを解消して、加工精度の安定化および管理の容易化を可能とすることができる。また、この発明の動力伝達チェーン用ピンの製造装置によると、ピンの引き抜き力を検知するセンサおよびピンの引き抜き力が所定値を下回った場合に板ばね交換信号を出力する処理手段を有している保持力判定手段を付加することにより、上記デメリットを解消して、加工精度の安定化および管理の容易化を可能とすることができる。
キャリアは、略円盤状で回転可能とされ、インデックス手段によって所定角度回転させられることで、供給位置、研削位置および排出位置にこの順で移動させられる。キャリアに設けられるピン収容部は、1つでもよいが、等間隔で複数設けられるようにしてもよい。
砥石は、例えば、電着砥石(外周が所定形状に成形された台金上にCBN砥粒またはダイヤモンド砥粒等の超砥粒を電気メッキにより固着したもの)とされる。ピンの両端面にプーリ接触面を同時に形成するための砥石は、円盤状砥石の外周縁部に設けられた凹溝の側面が砥面とされ、ピンの両端部の側面に圧入のためのガイド面を同時に形成するための砥石は、円盤状砥石の外周縁部に設けられた凹溝の周縁が砥面とされる。
動力伝達チェーンは、例えば、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士のチェーン長さ方向の屈曲が可能とされているものとされる。このような動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
この発明の動力伝達チェーン用ピンの製造方法によると、アンローディング工程におけるピンの引き抜き操作ごとにピンの引き抜き力を測定し、引き抜き力が所定値以下になった際に、ピンを保持する板ばねを交換するので、ピンの保持状態の定量的な管理が可能となり、これにより、板ばねの交換目安が明確化され、板ばねの保持力の低下に伴う加工精度の低下が防止され、安定した加工精度が得られる。また、研削時に取得する引き抜き力を使用するので、研削を中断しての確認が不要となり、管理が容易となる。
この発明の動力伝達チェーン用ピンの製造装置によると、ピンが適正な保持力で保持されているかどうかを判定する保持力判定手段が設けられており、保持力判定手段は、アンローディング手段に設けられてピンの引き抜き力を検知するセンサと、センサで検知されたピンの引き抜き力が所定値を下回った場合に板ばね交換信号を出力する処理手段とを有しているので、ピンの保持状態の定量的な管理が可能となり、これにより、板ばねの交換目安が明確化され、板ばねの保持力の低下に伴う加工精度の低下が防止され、安定した加工精度が得られる。また、研削時に取得する引き抜き力を使用するので、研削を中断しての確認が不要となり、管理が容易となる。
図1は、この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置を示す正面図で、ピンがローディング位置にある状態を示している。 図2は、この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置を示す正面図で、ピンが研削位置にある状態を示している。 図3は、この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造装置のアンローディング手段(製造方法のアンローディング工程)を示す拡大正面図である。 図4は、キャリアを示す拡大斜視図である。 図5は、キャリアを示す拡大正面図である。 図6は、研削砥石による研削状態を示す垂直断面図である。 図7は、この発明が対象とする動力伝達チェーンの1例を示す平面図である。 図8は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1から図6までには、この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造装置(この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造方法を実施するのに適した装置)(31)が示されている。
この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造装置(31)は、ピン(14)の両端部にプーリ接触面を形成するためのもので、ピン(14)を着脱可能に保持して供給位置、研削位置および排出位置に順次移動するキャリア(32)と、供給位置にあるキャリア(32)に未研削のピン(14)を供給するローディング手段(33)と、研削位置にあるキャリア(32)に保持された未研削のピン(14)を研削する研削砥石(34)と、排出位置にあるキャリア(32)から研削済みのピン(14)を引き抜くアンローディング手段(35)と、ピン(14)が適正な保持力で保持されているかどうかを判定する保持力判定手段(36)とを備えている。
この発明の動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置が対象とする動力伝達チェーン(1)および動力伝達チェーン用ピン(14)の1例が図7および図8に示されている。
動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
図8は、上記動力伝達チェーン(1)がV型プーリ式CVTに取り付けられた動力伝達装置を示しており、動力伝達装置では、図8に示すように、プーリ軸(2e)を有するプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)にインターピース(15)の端面が接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。
図8に実線で示した位置にあるドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近・離隔させると、ドライブプーリ(2)における巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。ドリブンプーリでは、図示省略するが、その可動シーブがドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動し、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が大きくなると、ドリブンプーリの巻き掛け径が小さくなり、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が小さくなると、ドリブンプーリの巻き掛け径が大きくなる。この結果、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最小で、ドリブンプーリの巻き掛け径が最大であるU/D(アンダードライブ)状態が得られ、また、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最大で、ドリブンプーリの巻き掛け径が最小のO/D(オーバードライブ)状態が得られる。
ピン(14)の端面には、プーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触する接触面の形成が必要であり、この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置は、ピン(14)の両端部にプーリ接触面を同時に形成するのに使用される。
以下に、動力伝達チェーン用ピンの製造装置(31)の詳細を示す。なお、動力伝達チェーン用ピンの製造装置(31)の説明における左右および上下は、図1、図2および図3の左右および上下をいうものとする。
キャリア(32)は、中心軸回りに所定角度回転させられることで、供給位置、研削位置および排出位置に順次移動する。キャリア(32)には、ピン(14)を収容するピン収容部(41)が設けられているとともに、ピン収容部(41)に収容されたピン(14)を弾性力によって着脱可能に保持するための板ばね(42)がボルト(43)によって取り付けられている。
図1において、キャリア(32)は、供給位置にあり、ローディング手段(33)は、その供給治具(33a)を前進させることで、キャリア(32)のピン収容部(41)にピン(14)を供給する。
図2において、キャリア(32)は、研削位置にあり、回転する研削砥石(34)によって、ピン(14)の両端部にプーリ接触面が形成される。キャリア(32)の回転軸は、砥石(34)の回転軸と平行であり、キャリア(32)および砥石(34)は、それぞれ図示しないモータによって反時計回り方向に回転駆動される。キャリア(32)の回転速度は一定ではなく、2段階(高速・低速)の回転速度で回転させることができる。
図4および図5に示すように、キャリア(32)は、略半円筒状の円周面(32a)および平坦面(32b)を有する円盤状とされている。ピン収容部(41)は、キャリア(32)の平坦面(32b)縁部に、ピン(14)の厚み相当分の凹所が形成されたもので、凹所の側面(段差面)(44)がピン(14)の径方向端面を受け止める径方向位置決め面(44)となり、凹所の底面(周方向に凹まされた面)(45)がピン(14)の前面(または後面)を受け止める周方向位置決め面(45)となっている。板ばね(42)は、その基部がキャリア(32)の平坦面(32b)とシム(46)とに挟まれて、2本のボルト(43)で着脱可能に取り付けられており、その先端部(42a)でピン(14)をピン収容部(41)の周方向位置決め面(45)に押し付けることによってピン(14)の移動を防止する。板ばね(42)とピン収容部(41)の周方向位置決め面(45)との間隔は、板ばね(42)の適度な弾性変形が可能なように、ピン(14)の厚みよりやや小さいものとされている。径方向位置決め面(44)および周方向位置決め面(45)には、板ばね(42)の幅よりも狭い凹所が(44a)(45a)が形成されており、これにより、ピン(14)が互いに離れた2箇所で保持されることになり、姿勢が安定するとともに、保持状態におけるピン(14)のガタツキ等の発生が抑制され、また、ピン収容部(41)の位置決め面(44)(45)とピン(14)との接触面積が減少するので、ピン(14)の着脱時の抵抗が小さくなり、着脱が容易となる。
研削砥石(34)は、図6に示すように、外周面に設けられた凹溝(47)の側面が砥面とされた円盤状となされている。ピン(14)は、その軸方向が研削砥石(34)の軸方向と平行になるようにキャリア(32)に支持されており、キャリア(32)の厚み(図6における上下方向の長さ)は、ピン(14)の軸方向長さよりも小さいものとされており、これにより、ピン(14)は、その両端部を突出させて、ピン収容部(41)に収容されている。
研削時には、ピン(14)は、その軸方向が研削砥石(34)の中心軸と平行となるように保持されている。研削は、研削砥石(34)が一定速度で回転している状態でキャリア(32)を回転させ、ピン(14)が凹溝(47)の側面間(一対の砥面間)を通過することにより行われる。このとき研削砥石(34)の回転速度は比較的高く設定されており、キャリア(32)の回転速度は、研削砥石(34)の回転速度に対して、より低く設定されている。研削砥石(34)の砥面は、紙面の表から裏に向かう方向に移動し、この際、ピン(14)に作用する研削抵抗がキャリア(32)のピン収容部(41)の周方向位置決め面(45)によって受けられ、これによって、板ばね(42)の弾性力程度の小さな力であっても(油圧チャックのような大きい保持力を有しているものを使用することなく)研削時のピン(14)を保持することができる。これにより、ローディング手段(33)を使用してのピン(14)の供給およびアンローディング手段(35)を使用してのピン(14)の引き抜きが容易なものとなっている。
図3に示すように、アンローディング手段(35)は、研削済みのピン(14)を保持する保持治具(51)と、保持治具(51)を上下方向に往復移動させるシリンダ(52)とを有しており、シリンダ(52)のピストンロッド(53)と保持治具(51)との間に、ロードセル(54)が設けられている。
ロードセル(54)は、アンローディング手段(35)によるピン(14)の引き抜き時にピン(14)の引き抜き力を検知するセンサとして使用されており、保持力判定手段(36)は、このロードセル(引き抜き力検知用センサ)(54)と、ロードセル(54)で検知されたピン(14)の引き抜き力が所定値を下回った場合に板ばね交換信号を出力する処理手段(55)とを有している。
アンローディング手段(35)の保持治具(51)の下端部の右面には、断面方形で右方に開口する(下方には開口していない)ピン収容部(56)が形成されている。図3にアンローディング位置においては、キャリア(32)のピン収容部(41)は、上方に開口しており、保持治具(51)のピン収容部(56)とキャリア(32)のピン収容部(41)とが重ね合わされて、保持治具(51)が上方に移動させられると、ピン(14)は、保持治具(51)のピン収容部(56)の下縁部(56a)に引っ掛かって引き抜かれる。この引き抜きに際し、シリンダ(52)の駆動力がロードセル(54)を介して保持治具(51)に伝達されることで、研削済みのピン(14)を引き抜く際の引き抜き力を検知することができる。
引き抜き力は、ピン(14)の引き抜き操作ごとに測定され、処理手段(55)においては、ロードセル(54)の信号から得られる引き抜き力と予め設定された引き抜き力の下限値とを比較し、得られた引き抜き力がこの下限値以下になった際に、板ばね交換信号を出力する。この板ばね交換信号に基づいて、ピン(14)を保持する板ばね(42)を交換することで、板ばね(14)の弾性力すなわちピン(14)を保持する力を適正な範囲に保持することができる。
こうして、ピン(14)の保持状態の定量的な管理に基づいた板ばね(42)の交換が可能となる。従来、板ばね(42)を交換するに際しては、加工精度を見ながらまたはピン(14)の保持状態を手感触で確認しながら、板ばね(42)の状態(経時変化)を判断することで行っていたが、このような板ばね(42)の状態確認には、手間がかかるという問題があり、この発明による動力伝達チェーン用ピンの製造方法および製造装置(31)を使用することで、この問題が解消し、加工精度の安定化および管理の容易化が可能となる。
(1) 動力伝達チェーン
(11) リンク
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(31) ピンの製造装置
(32) キャリア
(33) ローディング手段
(34) 研削砥石
(35) アンローディング手段
(36) 保持力判定手段
(42) 板ばね
(54) ロードセル(センサ)
(55) 処理手段

Claims (2)

  1. 板ばねの弾性力によってピンを着脱可能に保持して供給位置、研削位置および排出位置に順次移動するキャリアを使用し、供給位置にあるキャリアに未研削のピンを供給するローディング工程と、研削位置にあるキャリアに保持された未研削のピンを研削する研削工程と、排出位置にあるキャリアから研削済みのピンを引き抜くアンローディング工程とを行う動力伝達チェーン用ピンの製造方法において、
    アンローディング工程におけるピンの引き抜き操作ごとにピンの引き抜き力を測定し、引き抜き力が所定値以下になった際に、ピンを保持する板ばねを交換することを特徴とする動力伝達チェーン用ピンの製造方法。
  2. 板ばねの弾性力によってピンを着脱可能に保持して供給位置、研削位置および排出位置に順次移動するキャリアと、供給位置にあるキャリアに未研削のピンを供給するローディング手段と、研削位置にあるキャリアに保持された未研削のピンを研削する研削砥石と、排出位置にあるキャリアから研削済みのピンを引き抜くアンローディング手段とを備えている動力伝達チェーン用ピンの製造装置において、
    ピンが適正な保持力で保持されているかどうかを判定する保持力判定手段が設けられており、保持力判定手段は、アンローディング手段に設けられてピンの引き抜き力を検知するセンサと、センサで検知されたピンの引き抜き力が所定値を下回った場合に板ばね交換信号を出力する処理手段とを有していることを特徴とする動力伝達チェーン用ピンの製造装置。
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