JP4593285B2 - 無段変速機用プッシュベルトの横断要素を製造する方法 - Google Patents

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Description

本発明は無段変速機のプッシュベルトの横断要素を製造する方法に関する。
無段変速機のプッシュベルトと横断要素は公知である。プッシュベルトは通常2組の無端の連続した平たいベルトからなり、「リング」とも呼ばれる。これら無端ベルトは比較的多数の横断要素の支持部として機能する。横断要素は前記リングの周囲に沿って移動可能に設けら稼働中、前記横断要素はプッシュベルトの動きに伴って力を伝達することができる。無段変速機のプーリのプーリ・ディスクと横断要素が接触するように、前記横断要素の幅方向の両側には、垂直方向に離反し、前記プーリ・ディスクに接触するよう意図された走行面が設けられている。下記の説明において「上」と「下」という表現が使用される場合、下部から上方に向かって接触面が互いから離間する方向を示している。横断要素の長手方向はプッシュベルトの周方向に一致する。横断要素の高さ方向はプッシュベルトの径方向に一致する。横断要素の幅方向は前記長手方向と高さ方向の両方に直交する方向である。
横断要素は2つの本体面を有する。即ち、横断要素は、前面と背面を有し、これら面はほぼ平行に延びている。また、前面と背面は前記長手方向に対してほぼ直交している。幅方向で見ると、横断要素の両端には、前記リングを少なくとも部分的に収容する凹部が設けられている。各凹部は、底面、頂面あるいはロック面及び側面を有する。底面は一組のリングを支持する支持面を有する。この支持面は、湾曲した遷移面を介して、凹部の側面につながっている。前記遷移面は前記支持面より、少なくとも僅かに低い位置に設けられる。横断要素はさらに、底部あるいは基部と、中央部あるいはブリッジ部と、矢じり状の最上部あるいは頂部を有する。ブリッジ部の寸法は、幅方向でみると、基部より小さい。矢じり状の頂部の寸法は、幅方向でみると、ブリッジ部より大きい。基部は支持面と接触面からなる。ブリッジ部は凹部の側面を含み、頂部はロック面を含む。
横断要素を製造する方法は公知であり、少なくとも2つの工程からなる。第1工程は形成工程であり、精密な打ち抜き工程により横断要素が基材から板状に切断される。第2工程は再機械加工工程であり、全横断要素に対しバリ取り工程を施す。この際、公知のドラム工程が通常採用される。再機械加工工程の目的は、横断要素の2つの本体面とこれらの間の側面の境界面において、打ち抜き工程で形成された切断面のバリを削除することである。さらに、特許文献1には第3工程が開示されている。この第3工程は、凹部の側面を処理する工程であり、これら側面がさらに加工されて比較的大きな曲率半径を持つ曲面にされる。このような加工は例えば研磨ベルトを使用して行う。これにより、横断要素が幅方向においてリングと接触した場合にリング損傷させることを防止する。
実際の製造プロセスにおいては、横断要素が基部において意図せずに破断することもある。破断線の一方の端は凹部の側面と支持面の間の遷移面位置する。横断要素は比較的高品質でその寸法精度も高いはずであるが、破断の理由は明確には分かっていない。
欧州特許出願公開EP−A0366169号公報
本発明の重要な目的は、横断要素を製造するための適切な方法を提供することである。この製造方法によれば、横断要素の設計、特にその寸法を大幅に変更することなく、破断の危険性を減ずることができる。本発明の横断要素が使用されるプッシュベルトは、一方で、ほぼ一定の寿命を維持しながらプー間でより大きな力を伝達することができ、他方でより長い寿命(耐疲労性)を有することができ、または少なくとも同レベルの精度で製造する必要がない、という利する。
本発明は部分的に、実験データに基づく仮説を用いている。即ち、前記破断は前記遷移面の表面から始まる疲労破壊であという仮説基づいている。本発明によれば、プッシュベルトが使用されているとき、結局のところ横断要素には疲労荷重が作用しており、その理由は、プーリ・ディスクにより左右交互クランプ力が走行面に作用するからである。プーリ・ディスクが傾斜しているため、前記クランプ力により、基部に圧縮応力を生むだけでなく、遷移面を起点とするノッチ効果により、曲面状の遷移面に集中する引っ張り応力をも生ずる。しかし、前記引っ張り応力そのものでは前記破断を説明することはできない。
本発明によれば、前記破断は、稼働中に予期しない、また従前に記述されていない別の応力増大要因が発生しているという事実に基づいて説明することができる。その要因とは、基部における弾性曲げである。これにより、基部の側部が基部の中央部に対して長手方向に移動してしまう。本発明によれば、後者の現象は、中央部が側部より少し厚いことに起因して生じている。つまり、中央部が前記長手方向において少し大きな寸法を有していることが理由であると考えられる。寸法が少し大きいので、側部の位置において、隣接する横断要素同士の間にいくらかの遊びができてしまう。
本発明によれば、前記中央部の厚は、打ち抜き工程により生ずる予測不可能な結果であると考えられる。このことは、従来、指摘されることはなかった。このような横断要素の幾何学的形状が何を意味するかと言えば、2つの横断要素同士の間の押す力がまず前記厚い中央部の位置に作用し、且つ、前記横断要素とプーリ・ディスクの間の摩擦力が基部の両側の走行面に作用することを意味する。これにより偶力が生じ、曲げ荷重が横断要素に作用する。その結果、横断要素は、押す力が厚い中央部のみならず側部にも作用する位置まで曲ることができる。
尚、前記遊びはとても小さ数ミクロンのオーダーである。従って、中央部が比較的高いということは無視できるという結論を出すこともできる。本発明は、中央部が比較的高くなっていることが、横断要素の破断の発生に関して実はとても重大な要因である、という洞察に部分的に基づいている。その理由は、横断要素の曲げの効果は結局のところ蓄積されて行くので、このように曲げられた横断要素は、1つ前の横断要素と係合してその荷重を受けると更に曲げられてしまうからである。1つ前の横断要素自体も、前記した力の作用により曲げられている。たとえ1つ1つの横断要素の中央部の厚さが比較的小さくても、一連の曲げられた横断要素は互いの荷重を受けながら整列しているので、その中の最初の横断要素はかなりの量で曲げられることになる。
従って、本発明では、凹部の側面と支持面の間の遷移面が高い荷重と疲労に耐えうるようにすることにより、横断要素の破断の危険性を減ずることを提案している。本発明によれば、前記目的は、横断要素を製造する公知の方法に、追加の加工工程を加えることにより達成することができる。この追加工程は、少なくとも前記形成工程の後に実施され、前記遷移面の加工に関する工程である。
本発明による第1の選択肢では、好ましくは横断要素の材料内の所定距離まで伸長する圧縮応力を遷移面に付与することである。これにより、稼働中に前記位置発生する引っ張り応力に対して、ある程度補償することがで、疲亀裂が発生する危険性がかなり低減される。
本発明の第1の選択肢に基づく詳細な実施例では、ショット・ピーニング処理により前記圧縮応力を付与する。ショット・ピーニング処理において、前記遷移面は比較的小さな丸い鋼粒によりブラスト処理される。一般的に公知のバリ取り処理や曲面化処理で使用される角張った研磨材を採用した場合と比較すると、本発明では、小さな丸みを帯びた鋼粒を採用しているので、塑性変形の結果、内部圧縮応力が表面の近傍に生成される。良好で且つ再現可能な結果を得るためには、形成工程の終了後において、前記鋼粒の硬さが少なくとも横断要素の硬さより硬いことが好ましい。本発明によれば、ショット・ピーニング 処理は全表面を一斉処理するプロセスとして実施することができる。なぜなら、横断要素の機能表面(例えば支持面や走行面)の品質に全くあるいは殆ど悪影響を及ぼすことが無いような工程設定を選択することが出来ることが判明したからである。横断要素がショット・ピーニング処理の後に前記バリ処理されると、特に良好な結果が得られる。後者の場合、ショット・ピーニング処理により表面に生ずる凸凹は全て、再機械加工工程により除去することができる。
しかし、ショット・ピーニング処理の間、特に支持面が永久に損傷される危険性がある。これは非常に望ましくない。なぜなら、この種の損傷が生ずると、支持部の寿命に悪影響を及ぼしてしまい、ひいては、プッシュベルトの寿命にも悪影響を及ぼしてしまうからである。このような危険性を回避するために、本発明の第1の選択肢による別の実施例では、前記加工工程の代替工程として窒化処理を採用し、窒化処理により前記圧縮応力を付与することを提案している。公知の窒化処理の場合、横断要素は高温の窒素雰囲気内に置かれる。この雰囲気内で、窒素は、横断要素の表面から金属格子内へ格子間原子として工程依存の深さまで解け込んで行き、非常に局部的な圧縮応力を付与す。このような方法は、プッシュベルトの製造につながる一連の製造工程が既に窒化処理即ちリングの窒化処理を包含している、という点で有利であり、第2の窒化処理の導入はコスト効率が非常によい
横断要素の製造方法における追加の加工工程に関する本発明の第2の選択肢は、実際の試験結果に部分的に基づいている。この試験は、前記した仮説の正当性を立証するために実施した。試験結果の分析によれば、前記遷移面の表面粗さと前記破断現象との間の相関関係、例えば公知の一般的に使用される粗さ値Raにより定量的に示された。本発明のこの第2の選択肢では、例えば、遷移面上に滑らかなカバー層を形成することによりあるいは、遷移面の表面を研磨加工することにより、遷移面の表面粗さ値を、前記形成工程の終了後における粗さ値より小さく遷移面の表面品質を改良することを提案している。このようにすることで、本発明によれば、遷移面の不均一な構造部から疲亀裂が発生する危険性をかなり低減することができる。本発明によれば、特にこの第2の選択肢において、前記追加の加工工程遷移面の位置においてのみ施されることが望ましい。横断要素の他の部分・表面には前記追加の加工工程の影響が及ばないことが望ましい。その理由は、横断要素他の部分および表面には、異なる機能的要求が課せられているからである。その一例は、横断要素走行面である。走行面はプーリとベルトの間の力を摩擦により効率的に伝達しなければならないので、走行面最低限の粗さ値が必要である。
次に、多数の実施例と添付図面に基づいて本発明をより詳細に説明する。
(図面の簡単な説明)
図1はプッシュベルトを備えた無段変速機の概略側面図である。
図2は無段変速機のプッシュベルトに用いられる横断要素の正面図と側面図である。
図3は長片状の基材から横断要素を形成する公知の打ち抜き工程を打ち抜き装置の概略断面により示す図である。
図4は本発明に基づく横断要素の正面図と側面図であり、横断要素の表面の一部を機械加工するための研磨ベルトを概略的に示している。
図5は本発明に基づく横断要素の正面図と平面図であり、横断要素の表面を電気化学的に加工するための装置の一部を概略的に示している。
図1は例えば自動車に使用される無段変速機を概略的に示しており、この無段変速機全体には符号1がつけられている。無段変速機1は2つのプーリ4、5を有し、これらプーリは別々のプーリ軸2、3に配置されている。無端プッシュベルト6がプーリ4、5に掛けられており、プーリ軸2、3の間で機械力を伝達できるようになっている。通常、各プーリ4、5は2つのプーリ・ディスク(図示せず)を有し、これらプーリ・ディスクの間にプッシュベルト6が配置される。変速機が作動しているとき、プッシュベルトがプーリ・ディスク間に挟みこまれ、これらの間の摩擦力により力を伝達することができる。
通常多数の同軸積層平ベルトまたはリングからなるプッシュベルト6は少なくとも1つの無端支持部7を有している。横断要素10は前記支持部7の全周に渡って配置され、前記支持部7に対し周方向に移動可能である。単純化ために、図1には数個の横断要素10しか示されていない。一般的に、前記支持部7と横断要素10は金属製である。尚、このタイプの変速機1では、力または回転は、例えばプーリ4駆動プーリの横断要素10により2つのプーリ4、5の間で伝達される。駆動プーリの横断要素が他方のプーリ5に押し入れられ、他方のプーリ5が駆動される。前記支持部7の主な役割は横断要素10を支持案内することである。
図2はプッシュベルト6の横断要素10の正面図と側面図を示している。横断要素10の主前面には符号11がつけられており、横断要素10の主背面には符号12がつけられている。垂直方向で見ると、横断要素10は基部13、ブリッジ部14及び矢じり状の頂部15からなる。基部13において、主前面11には傾斜ゾーン18が設けられている。この傾斜ゾーン18の大部分は凸状の移行面であり、主前面11の2つの部分を平坦面と曲面でつないでいる。主前面の2つの部分は、互いわずかな角度を有するように配置されている。プッシュベルトにおいては、2つの隣接する横断要素10が前記傾斜ゾーン18を介して互いに傾斜できるようになっている。基部13は2つの走行面17を有し、これら走行面はプーリ・ディスクと接触するように意図されている。さらに、横断要素には突起21と窪み22が形成されている。プッシュベルト6の横断要素10の突起21の大部分は次の横断要素10の窪み22に係合し、隣接する横断要素10同士のずれを制限している。
幅方向で見ると、横断要素10の両側には、支持部7の少なくとも一部を収容する凹部8が形成されている。2つの凹部8の各々は、支持部7を支持する支持面16と、垂直方向において支持部7をロックするロック面9と、幅方向において支持部7をロックする側面25とを有する。また、遷移面60が凹部8の支持面16と側面25の間に設けられている。遷移面60は一方で支持面16と側面25の間に曲面状の連結部を形成し、他方で遷移面60支持面16より低い位置に設けられていること、支持部7を支持面の中央に保持している、つまり、支持部7がブリッジ部14に強制移動を始めないようにている。本発明はこの遷移面60の加工について特別な教示をしている。
形成工程を説明するために、図3には製品51を切断する打ち抜き工程と打ち抜き装置が概略的に図示されている。この場合、製品は横断要素10であり、平板状の基材50から切断される。公知の打ち抜き装置はダイ45とガイド35を有し、打ち抜きの際、これらの間に基材50の一部52が面37と47により挟み込まれる。打ち抜き装置はさらに、切断部材30と支持部材40を有している。切断部材30は支持部材40縦方向に一直線をなしている。切断部材30と支持部材40の周囲形状は切断対象物である横断要素10の周囲形状と実質的に一致しており、切断部材30が矢印のように動くのに伴い切断部材と支持部材が協動して横断要素を切断するようになっている。支持部材40は矢印とは反対方向の力を発生しつつ、切断部材30といっしょに移動する。打ち抜き工程により形成される製品51の切断エッジは、横断要素10の走行面17、支持面16、遷移面60、側面25及びロック面9となる。これら面は打ち抜き 工程により決定される粗さ値を有する。
本発明によれば、形成工程の後に、横断要素10を、特に遷移面60の位置において、大きな荷重や疲労に耐え得るようにするもう一つの追加の加工工程を行うことが望ましい。これに関して本発明では、2つの基本的に異なる手法を追加の加工工程として提供する。第一に、本発明によれば、加工工程において、少なくとも遷移面60の位置で横断要素10の材料に圧縮応力をかける。第二に、本発明によれば、加工工程において、遷移面60の粗さ値Raを小さくすることが可能であり利点となる。
本発明のより詳細な実施例が図4に概略的に示されており、この実施例では、凹部8の側面25と支持面16の間の遷移面60の粗さ値Raを小さくすることにより横断要素10が損傷する危険性を下げることを提案している。遷移面の粗さ値を下げるために、遷移面60を研磨加工したり、磨き加工したり、その他の方法により遷移面60を滑らかにする。そうすることにより、疲労亀裂の発生率や伝播速度をかなり下げることができる。本発明によれば、このような場合、特許文献1に開示されている研磨方法を少し変更したものを採用するとよい。これが図4において、右側の側面25を形成する場合として描かれている。即ち、側面25は研磨ベルト81を使用して、側面25とベルト81の間の相対的な動きを利用して機械加工される。図4の左側の反対側の側面25は、本発明により改良された研磨方法を示している。即ち、遷移面60は側面25が加工されるのと同時に機械加工されるのである。このような加工をするために、グラインドベルト82の幅は少なくとも側面25と遷移面60の長さの合計に等しくされる。
遷移面60の粗さ値Raを小さくするための別の手法は、図5に概略的に示されているように、この面を電気化学的に加工することである。この種の方法によれば、高品質で非常に滑らかな表面を得ることができる。図5は遷移面60の電気化学的加工用の装置70の一部を示している。この装置70は凹部8に挿入できる電極71を有している。電極71の機械加工部72の形状は遷移面60の形状と一致しており、前記機械加工部72は前記遷移面60近傍に動かされる。機械加工部72の位置における表面を除き、横断要素近傍に移動可能な電極71の全面には絶縁層73が設けられている。この絶縁層により、遷移面60以外の横断要素10の部位が電気化学的に加工されないようにしている。
遷移面60の電気化学的加工を行うために電極71の機械加工部72は遷移面60近傍に移動されると共に、電解質(図示せず)が前記機械加工部72と前記遷移面60の間のスペース75に供給される。電極71と横断要素10は電圧源74に接続されている。横断要素10は加工時間の少なくとも一部において電極71に対して正である。遷移面60の材料は電極71の機械加工部72と遷移面60の間に電解質を介して発生する電流の影響下で電解質に溶ける。前記電流は前記遷移面の最も高い部分に特に集中するので、前記遷移面の不均一な部が除去されて滑らかで且つ高品質な表面が得られる。
電極71は複数の横断要素10を同時加工するのに適している。図5はこのタイプの電極71の平面図を示していると共に、多数の横断要素10が互いに隣接して並べられた状態を示している。電極71は固定位置に設けられることが好ましく、横断要素10は電気化学的加工中に電極71を通過することが好ましい。図9に示されている前記装置70の好適実施例では、2つの電極71が同時に使用され、横断要素10の両側の遷移面60を同時に機械加工することができる。
プッシュベルトを備えた無段変速機の概略側面図である。 無段変速機のプッシュベルトに用いられる横断要素の正面図と側面図である。 長片状の基材から横断要素を形成する公知の打ち抜き工程を打ち抜き装置の概略断面により示す図である。 本発明に基づく横断要素の正面図と側面図であり、横断要素の表面の一部を機械加工するための研磨ベルトを概略的に示す図である 本発明に基づく横断要素の正面図と平面図であり、横断要素の表面を電気化学的に加工するための装置の一部を概略的に示す図である
1 無段変速機 2、3 プーリ軸 4,5 プーリ 6プッシュベルト
7 無端支持部 8 凹部 9 ロック面
10 横断要素 11 主前面 13 基部 14 ブリッジ部
15 頂部 16 支持面 17 走行面 18 傾斜ゾーン
25 側面 60 遷移面

Claims (10)

  1. 無段変速機(1)のプッシュベルト(6)の一部を形成する横断要素(10)を製造する方法であって、前記横断要素(10)には前記プッシュベルト(6)の支持部(7)を少なくとも部分的に収容する凹部(8)が前記横断要素(10)の基部(13)と頂部(15)の間に少なくとも1つ設けられ、前記凹部(8)は前記支持部(7)を支持する前記基部(13)の支持面(16)と前記支持部(7)を幅方向においてロックする基部(13)と頂部(15)の間に配置された前記横断要素(10)のブリッジ部(14)の側面(25)により区画形成され、前記支持面(16)は遷移面(60)を介して前記側面(25)につながっており、
    前記方法は、
    打ち抜き工程により前記横断要素(10)を平板状の基材(50)から切断する少なくとも1つ形成工程と
    ここにおいて前記打ち抜き工程は、前記横断要素(10)に対し、前記基部(13)の中央に位置し前記基部(13)の端部分より厚みの厚い中央部分を形成し、
    前記横断要素(10)のバリ取りを行う再機械加工工程と、
    前記横断要素(10)の少なくとも前記遷移面(60)を加工する追加の工程と、を有し、
    前記追加の工程において前記遷移面(60)に圧縮応力が付与されるか、または前記遷移面(60)の表面粗さが低減されることを特徴とする方法。
  2. 前記形成工程は前記追加の加工工程の前に行われ、前記追加の加工工程は前記再機械加工工程の前に行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記追加の加工工程は、比較的小さな丸みを帯びた鋼小球を使用したショット・ピーニング工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記追加の加工工程は窒化処理を含み、前記支持部(7)窒化処理されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記追加の加工工程は前記側面(25)と前記遷移面(60)を同時に機械加工する研磨ベルト(82)を使用する研磨工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記研磨ベルトの幅は、前記横断要素(10)の長手方向で見た場合、前記側面(25)と前記遷移面(60)の寸法の合計に少なくとも実質的に等しいことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記追加の加工工程は電気化学的分解工程を含み、前記電気化学的分解工程では、
    電極(71)を前記遷移面(60)の近傍に位置し、
    電解質を前記電極(71)と前記遷移面(60)の間のスペース(75)に供給し、
    前記電解質を介し前記電極(71)と前記遷移面(60)の間に電流を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  8. 前記電極(71)の形状は前記遷移面(60)の形状に一致していることを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. 前記追加の加工工程は前記横断要素(10)の前記遷移面(60)に被膜層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  10. 前記被膜層は、好ましくはCVDまたはPVDを用いた蒸着法により形成されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
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