JP2012125486A - 歩行器 - Google Patents

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裕樹 伊豆
Hideyuki Murayama
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Abstract

【課題】ユーザが起立する際のアシスト機能を備えた歩行器を提供すること
【解決手段】本発明にかかる起立アシスト歩行器1は、前部に設置されたハンドル4と、ハンドル4を支持する支柱3と、支柱3を支持し、略コの字型で後部が開いている形状のフレーム2と、前後方向及び左右方向に回転可能な車輪を有し、フレーム2の前部に設置された第1のキャスタ5と、前後方向及び左右方向に回転可能な車輪を有し、フレーム2の左右両後部に設置された第2のキャスタ6と、長手方向が歩行器の略前後方向に延在し、平面から見てフレーム2の側部近傍に配置された座面8と、座面8に荷重がかかると第2のキャスタ6の車輪の前後方向への回転を拘束する第1の拘束機構と、ユーザの操作によって第2のキャスタ6の車輪の左右方向への回転を拘束する第2の拘束機構と、座面8を上下方向に駆動する駆動機構を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は歩行器に関し、特に座面を備えた起立アシスト歩行器に関する。
高齢者等の介護に際して、人の立ち上がりをアシストする歩行器が提案されている。
例えば、特許文献1では、サドルを取り付けたことによって、長時間の利用が可能になる歩行器の技術が開示されている。特許文献2では、フレームにブレーキレバーを備え、ベッドサイドにそのブレーキレバーを接触させることで、自動的に歩行器のブレーキが掛る歩行器の技術が開示されている。
また、特許文献3では、キャスタを制御することで、ユーザが安定して歩行できる機構を備えた歩行器の技術が開示されている。特許文献4では、ユーザが歩行時に前のめりになった際に、自動的にブレーキが掛かる歩行器の技術が開示されている。
特開2004−105396号公報 特開2006−109877号公報 特開2008−194414号公報 特開2008−136764号公報
しかしながら、特許文献3、4では、ユーザが立ち上がって歩行器を利用しようとする際に、ユーザの起立をアシストする技術は開示されていない。特許文献1にかかる歩行器では、ユーザが起立してサドルに座る際に、歩行器が動いてしまう可能性がある。特許文献2にかかる歩行器では、ユーザの起立の際に、臀部を支える技術は開示されていない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、ユーザが起立する際のアシスト機能を備えた歩行器を提供することを目的とする。
本発明の起立アシスト歩行器は、前記歩行器の前部に設置されたハンドルと、前記ハンドルを支持する支柱と、前記支柱を支持し、略コの字型で後部が開いている形状のフレームと、前後方向及び左右方向に回転可能な車輪を有し、前記フレームの前部に設置された第1のキャスタと、前後方向及び左右方向に回転可能な車輪を有し、前記フレームの左右両後部に設置された第2のキャスタと、長手方向が前記歩行器の略前後方向に延在し、平面から見て前記フレームの側部近傍に配置された座面と、前記座面に荷重がかかると前記第2のキャスタの車輪の前後方向への回転を拘束する第1の拘束機構と、ユーザの操作によって前記第2のキャスタの車輪の左右方向への回転を拘束する第2の拘束機構と、前記座面を上下方向に駆動する駆動機構を備える。このような構成により、ユーザが歩行器を用いる際は座面に着座することにより臀部が支えられ、かつ自動的に歩行器のブレーキが掛かる状態になることから、ユーザは安全かつ容易に起立の動作を行うことができる。
本発明により、ユーザが起立する際のアシスト機能を備えた歩行器を提供することができる。
実施の形態1にかかる歩行器の全体構成例の図である。 実施の形態1にかかる歩行器の後部キャスタの説明図である。 実施の形態1にかかる歩行器の座面付近の構成部品の図である。 実施の形態1にかかる歩行器をユーザが使用するステップを示す第1の図である。 実施の形態1にかかる歩行器をユーザが使用するステップを示す第2の図である。 実施の形態1にかかる歩行器をユーザが使用するステップを示す第3の図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態の歩行器は、例えば歩行又は立ち上がり動作に支障がある高齢者又は障害者等に良好に用いられる。図1は、本実施の形態にかかる歩行器1の全体構成例の図である。図1(a)は歩行器1の上面図、図1(b)は歩行器1の右側面図、図1(c)は歩行器1の正面図である。歩行器1は、ユーザが起立する際のアシスト機能を備えた歩行器である。歩行器1は、フレーム2、支柱3、ハンドル4、前部キャスタ5、後部キャスタ6、座面アーム7、座面8、ガススプリング9を備えている。以下、図1(a)、(b)、(c)を用い、各要素について説明する。
フレーム2は、歩行器1の車体部であり、上面から見て略コの字型をしていて、歩行器1の後ろの部分が開放されている。これにより、ユーザは、歩行の際に後ろの部分のフレームにより躓くことがなく、後方から、フレーム2内に良好に入ることができる。フレーム2は、前部に支柱3及び2個の前部キャスタ5を備え、左右の後部に後部キャスタ6を1個ずつ備えるほか、右側部にガススプリング9を設けている。
支柱3は、フレーム2の前部に設けられ、ハンドル4及び座面アーム7を支持する。なお支柱3は、座面アーム7を可動軸によって支持している。
ハンドル4は支柱3の上部に設けられ、ユーザはハンドル4で歩行器1を制御する。ハンドル4は、詳細は後述するが左右の後部キャスタ6の前後方向への回転を拘束するブレーキ(第1の拘束機構)を操作するブレーキレバーを備える。また、ハンドル4は、左右の後部キャスタ6にそれぞれ備えられたソレノイドバルブ(第2の拘束機構)により、後部キャスタ6のロック機能のオンオフを切り替えるスイッチを備えている。ユーザは、スイッチをオンにすることで、後部キャスタ6のロック機能をオンにできる。その際、後部キャスタ6は、左右方向への回転が拘束され、前後方向への回転のみが可能になる。また、ユーザがスイッチをオフにすると、後部キャスタ6のロック機能がオフになる。その際、後部キャスタ6は前後及び左右への回転が可能になる。以上の後部キャスタ6のロック機能の詳細については後述する。
前部キャスタ5(第1のキャスタ)は、フレーム2前部に間隔を開けて設けられている2個の自在キャスタである。前部キャスタ5は、前後方向及び左右方向に回転可能な車輪を有する。なお図1では、フレーム2の右前部に前部キャスタ5−1が、左前部に前部キャスタ5−2が設けられている。
後部キャスタ6(第2のキャスタ)は、フレーム2の左右両後部に1個ずつ設けられている自在キャスタである。図1では、フレーム2の右後部に後部キャスタ6−1が、左後部に後部キャスタ6−2が設けられている。後部キャスタ6は、前後方向及び左右方向に回転可能な車輪を有し、その車輪には、前後方向への回転を拘束(抑制)するブレーキが備えられている。このブレーキは、手元のハンドル4に設けられた前述のブレーキレバーと接続しており、ユーザは通常使用の際、そのブレーキレバーを使用して、後部キャスタ6の車輪の前後方向への回転を拘束する。これにより、ユーザは歩行器1の動きを停止させる。
また、後部キャスタ6は、具体的な図示は省略したが、後部キャスタ6の車輪の左右方向への回転を拘束するソレノイドバルブが備えられている。このソレノイドバルブが、前述のロック機能を有している。
以下、図2を用いて、後部キャスタ6のロック機能の詳細を説明する。図2は、後部キャスタ6の説明図である。図2(a)は後部キャスタ6の全体構成例の図であり、図2(b)はハンドル4のスイッチを切り替えた際の、プランジャ61の動作を示す模式図である。
図2(a)において、後部キャスタ6は、軸60、プランジャ61、プレート62、回転プレート63、リンク64、車輪65を備える。また、回転プレート63には、プランジャ61を嵌め込む穴66が設けられている。以下、各部を説明する。
軸60は、プレート62の略中心を貫通した状態で、当該プレート62に固定されている。軸60の下端部は、回転プレート63の回転を許容するように、略中心に接続されている。軸60の上端部は、図示を省略した台座などを介してフレーム2に接続されている。つまり、軸60はフレーム2と固定されて接続されていて、左右に回転することができない。
ソレノイドバルブは、一般的なソレノイドバルブであって、ソレノイドの磁力を用いてプランジャ61が上下方向に動作する。プランジャ61は、プレート62に形成された貫通穴を貫いており、プレート62の後方に配置されている。但し、プランジャ61が配置される位置は、特に限定しない。また、プランジャ61は、ソレノイドによる制御により、上下方向に動作し、回転プレート63の穴66を貫くことが可能である。このソレノイドバルブは、ハンドル4のスイッチにより、オンオフの制御をすることができる。つまり、ユーザは歩行器1を使用の際、手元のハンドル4のスイッチで、ソレノイドバルブのプランジャ61の動作を切り替える。詳細には、ユーザがハンドル4のスイッチをオンにした際、ソレノイドがオンになり、プランジャ61は下方に動く。ユーザがスイッチをオンからオフにした際、ソレノイドはオフになり、プランジャ61は上方に動く。なお、ソレノイドバルブは、プル型でもプッシュ型でもよい。
プレート62は、軸60に固定されており、軸60に対して左右方向に回転することができない。
回転プレート63には、リンク64の上端部が固定されている。また、回転プレート63には、軸60が接続されているが、回転プレート63は軸60に対して左右方向への回転が許容されている。つまり、回転プレート63は左右方向への回転が可能である。回転プレート63が左右方向に回転できることで、車輪65は左右方向へ回転することが可能である。なお、穴66は、回転プレート63の後方に設けられている。つまり、車輪65が前後方向に配置され、かつ、回転プレート63の穴66が後方に位置する際に、プランジャ61は穴66を貫通することができる。
リンク64は車輪65の両側面に配置され、車輪65と回転プレート63とを連結している。つまり、リンク64の上端部は、回転プレート63に固定されている。リンク64の下端部には、図示を省略した車軸を介して車輪65が前後方向に回転可能に接続されている。
以下、図2(b)を用いて、プランジャ61により車輪65の左右方向への回転が制御される様子を説明する。なお、図2(b)では、穴66はプランジャ61の真下にあり、プランジャ61が下方に突出する際、プランジャ61は穴66に嵌る。
図2(b−1)は、ユーザがハンドル4のスイッチをオフに操作した際の、プランジャ61の動作を示す模式図である。この際、プランジャ61は回転プレート63の穴66に嵌らない。そのため、後部キャスタ6の回転プレート63は固定されず、自由に左右方向に回転ができる。つまり、車輪65は、前後及び左右方向への回転ができる。
図2(b−2)は、ユーザがハンドル4のスイッチをオンに操作した際の、プランジャ61の動作を示す模式図である。図2(b−2)では、プランジャ61は下方に突出しているが、穴66に差し掛かった段階で、嵌ってはいない。そのため、車輪65は前後及び左右方向への回転ができる。なお、プランジャ61が穴66に嵌るまで、車輪65は前後及び左右方向への回転が可能である。
図2(b−3)は、ユーザはハンドル4のスイッチをオンに操作したままで図2(b−2)から時間が経過した後の、プランジャ61の動作を示す模式図である。図2(b−3)では、プランジャ61は穴66に嵌っている。この際、回転プレート63は左右方向に回転ができない。つまり、車輪65は前後方向への回転しかできず、左右方向への回転ができない。このように、プランジャ61が穴66に嵌った後は、車輪65は前後方向への回転しかできない。
以上のように、ユーザがスイッチをオンにすることで、プランジャ61が突出して穴66に嵌り、車輪65の左右方向への回転はロックされる(制限される)。
以下、図1に戻り、座面アーム7、座面8、ガススプリング9の説明を行う。座面アーム7の一端部は、支柱3に可動軸を介して接続されている。座面アーム7の他端部は、座面8の前部に可動軸を介して接続されている。座面アーム7は、支柱3側の可動軸を中心にした上下方向への回転が可能である。座面アーム7は座面8を支持している。
座面8は、例えば棒状部材であって、表面がスポンジ等のクッション素材で被覆されている。座面8は、ユーザが着座することが可能であり、歩行器1の右側部に配置されている。本実施の形態の座面8は、長手方向が歩行器1の略前後方向に延在し、図1(a)の平面図で見る通り、フレーム2の右側部近傍に配置されている。また座面8は座面アーム7及びガススプリング9によって支持され、ガススプリング9の高さを調整することで、座面8の高さを調整することが可能である。
図3を用い、座面8の構成の詳細について説明する。図3は、座面8付近の構成部品の図であり、座面アーム7、座面回転部80、ブレーキ制御部81、ブレーキワイヤ82が示されている。図3(a)は、座面8にユーザが着座していない(座面8に荷重がかからない)状態であり、図3(b)は、座面8にユーザが着座している(座面8に荷重がかかる)状態を示している。以下の説明の通り、ユーザは座面8に体重を掛けることで、後部キャスタ6にブレーキを掛けることができる。
図3において、座面回転部80は可動軸を有し、座面アーム7の端部に接続されている。ここで座面回転部80は、座面アーム7の端部に設けられた可動軸と、座面8の端部に設けられた軸受とを備える。ただし、可動軸が座面8の端部に設けられ、軸受が座面アーム7の端部に設けられてもよい。座面8はその軸受に座面アーム7の可動軸が嵌め込まれることにより、前後方向に回転することが可能である。また、座面8には、下方に突出するブレーキ制御部81が設置されており、ブレーキ制御部81は座面8に連動することで、地面からの傾きが変わる。座面8は、図3(a)の通り荷重がかからない状態では、図3(a)の矢印方向に持ち上がって傾いた状態になる。つまり、座面回転部80と反対側の端(歩行器1の後方側の端)が持ち上がって傾く。図3(b)の通り荷重がかかる状態であれば、座面8は図3(b)の矢印方向に下がり、地面に対して略水平になる。この際、ブレーキ制御部81は地面に対して略鉛直になる。
更に、ブレーキ制御部81には、ブレーキワイヤ82が接続されている。このブレーキワイヤ82の一端は、例えば座面アーム7の端部に設置されたプーリー83を介してブレーキ制御部81の下端部に接続され、他端は後部キャスタ6のブレーキに接続されている。このとき、ブレーキワイヤ82は、ハンドル4に設けられたブレーキレバーの操作と連動させてもよい。このブレーキワイヤ82が引っ張られて張力が生じることで、後部キャスタ6にブレーキが掛かる。このブレーキワイヤ82は、後述するようにガススプリング9による座面8の上下方向への動作に際しては、張力が生じない(ブレーキワイヤ82の長さに余裕がある)。しかし、座面8における歩行器1の前後方向への回転に際しては、ブレーキ制御部81が地面に対して鉛直の向きになることにより、ブレーキワイヤ82は引っ張られて張力が生じる。
即ち、図3(a)の通り、座面8にユーザの体重が掛からない状態では、ブレーキ制御部81の下端部は、図3(a)の矢印方向に回転して、ブレーキワイヤ82を押し出しているため、ブレーキワイヤ82に張力は生じない。つまり、後部キャスタ6にはブレーキが掛っていない。しかし、図3(b)の通り、座面8に体重が掛かった状態では、ブレーキ制御部81の下端部は、図3(b)の矢印方向に回転して、ブレーキワイヤ82を引っ張るため、ブレーキワイヤ82に張力が生じる。つまり、後部キャスタ6はブレーキが掛った状態になる。このように、ユーザは座面8に体重を掛けることで、後部キャスタ6にブレーキを掛けることができる。
ガススプリング9は、座面8を上下方向に駆動する駆動機構である。そのため、本実施の形態では、ガススプリング9を用いているが、座面8を上下方向に駆動することができる機構であれば特に限定されない。ガススプリング9は、フレーム2の右側部の前方から中程に立設され、例えばフレーム2の受部に嵌めこまれることで、フレーム2と接続されている。ガススプリング9は座面8を支持している。このとき、ガススプリング9の上端部は、座面8における歩行器1の前後方向への回転を許容するように接続されている。
またガススプリング9は電動式であり、オフからオンに切り替えることで、ガススプリング9自身の長さの調節をすることができる。ガススプリング9がオフに設定されている際、ガススプリング9は固定され、伸縮することができない。つまり、座面8の高さは固定されている。ユーザが例えばハンドル4に設けた操作部(図示を省略。ただし、設置場所は限定されない)を操作して、ガススプリング9が伸長する側にオン状態にされると、ガススプリング9が伸長して座面8が上昇する。逆に、ユーザがハンドル4に設けた操作部を操作して、ガススプリング9が収縮する側にオン状態にされると、ガススプリング9が収縮して座面8が下降する。このように座面8の高さを変えた状態で、ユーザがハンドル4に設けた操作部を操作して、ガススプリング9がオフ状態にされると、ガススプリング9は再び固定された状態になる。
このようにして、ガススプリング9は座面8を昇降させる昇降機構の役割を果たす。例えば、ユーザは座面8を低い位置から高い位置(例えば自分の臀部の高さ)に、高さを調節することができる。
また、以上で述べた歩行器1は、次のような工夫がなされている。第1に、フレーム2はある程度の縦横の長さを有することで、ユーザの足元のスペースを広めにとっている。例えば、フレーム2の縦横の長さは、600mm×600mm程度である。なお、フレーム2は略コの字状の形状としたが、ユーザが足運びを頻繁に行うと考えられるスペースを広くとるため、フレーム2の中部付近の幅を広めにとってもよい。
第2に、歩行器1の前方の足元のフレームは地面に近すぎず、地面から所定の高さがある状態になっている。これにより、ユーザが歩行器1を用いて前進する際、足運びのスペースを広くとることができ、フレーム2が邪魔にならない。
第3に、座面アーム7が支柱3の可動軸で支えられることで、歩行器1の他の部分に軸を設けて座面アーム7を支えるよりも、座面8の安定性は増している。
第4に、ガススプリング9は支柱3ではなくフレーム2に設けられることで、座面8はより好適にユーザの体重を支えることができる。ただし、可能であれば、支柱3にガススプリング9を設置してもよい。
以下、図4、5、6を用い、ユーザが歩行器1を用いて起立する際のステップについて説明する。図4では、ユーザ10はベッド20に腰掛けて、歩行器1をベッド20のそばまで手繰り寄せる動作を行っている。図4(a)では、ユーザ10は歩行器1の座面8を掴んでいる。この際、後部キャスタ6のロック機能がオフで後部キャスタ6が前後及び左右の方向に動くため、ユーザ10は歩行器1を自在の方向に動かすことができる。また、座面8が歩行器1の側部に設置されているため、ユーザ10は座面8を簡単に臀部の下近くに誘導することができる。詳細には、ユーザ10はベッド20に比較的浅めに腰かけている。この状態において、ユーザ10は、座面8等を握って歩行器1を操作して、ユーザ10の下腿とベッド20との間に、フレーム2の右側部及び座面8を挿入する。このとき、ユーザ10はソレノイドバルブのプランジャ61の直下に回転プレート63の穴66を配置する。この状態で、ユーザ10は、ハンドル4に設けられたスイッチを操作してソレノイドをオン状態にし、プランジャ61を回転プレート63の穴66に嵌め込む。図4(b)は、ユーザ10がそのような誘導を行った後の状態を示している。
なお、立ち上がりに支障があるユーザにとって、座面8の位置は重要である。なぜなら、そのようなユーザは、フレーム2を跨ぐ等の動作が困難だからである。そのため、座面8は、歩行器1の後部(フレーム2の地面からの高さが低い部分)に設けられることが望ましい。
次に、図5に示す通り、ユーザ10はハンドル4に設けられた操作部を操作して座面8の高さを調節することで、起立の体勢をとる。ここで図5(a)のように、ユーザ10はガススプリング9をオンにすることで、座面8の高さを変更することができる。
図5(b)は、図4(b)の状態を歩行器1の前方側から示した図である。この状態から、ユーザ10はハンドル4に設けられた操作部を操作して、ガススプリング9を伸張させ、座面8をユーザ10の上腿に接触させる。つまり、座面8をベッド20と略等しい高さ位置に配置する。この状態で、ユーザ10はハンドル4に設けられた操作部を操作して、ガススプリング9をオフ状態にする。このとき、座面8がユーザ10の上腿に接触することで、座面8は図3(a)の状態から図3(b)の状態になり、後部キャスタ6の前後方向への回転が拘束される。
そして、ユーザ10は、臀部をずらせて座面8に着座する。さらにユーザ10はハンドル4に設けられた操作部を操作してガススプリング9を再びオン状態にし、座面8を上方に移動させる。これにより、ユーザ10を座面8に腰掛けた状態で、起立状態に近づけることができる。以上の動作により、ユーザ10は、アシストされた状態で、臀部を持ちあげて起立することができる。この際、ユーザ10の体重が座面8に掛かることで、ブレーキワイヤ82に張力が生じ、歩行器1の後部キャスタ6にブレーキがかかる。このため、ユーザが起立する際に、歩行器1が動いてしまう可能性を減らすことができる。また、ソレノイドがオン状態であり、後部キャスタ6の左右方向への回転が拘束されているため、ユーザ10が座面8に着座する際、歩行器1が左右方向に動くことが抑えられる。
以後、ユーザ10が起立状態となると、座面8は図3(b)の状態から図3(a)の状態に戻り、後部キャスタ6の前後方向への回転が許容された状態となる。そして、ユーザ10は、ハンドル4の両端部を握りつつ、操作部を操作してガススプリング9を収縮する側にオン状態とし、当該ガススプリング9を収縮させる。さらにユーザ10は、スイッチを操作してソレノイドをオフ状態としてプランジャ61を上昇させ、後部キャスタ6の左右方向への回転が許容された状態とする。これにより、ユーザ10は目的地に向かって歩行器1を用いて移動することができる。
なお、図6を用いて、図4とは別の方法で、ユーザ10が歩行器1を用いて起立する方法を説明する。まず、図6(a)において、ユーザ10は、ユーザ10の正面に、歩行器1を、その後部を手前にして引き寄せる。引き寄せた状態は図6(b)に示されている。次に図6(c)において、ユーザ10は、歩行器1の右側部の座面8方向に体をずらし、臀部をずらせて座面8に着座する。この後は図5と同様に、ユーザ10は起立することができる。
以上、図4、5、6で示したようにして、歩行器1はユーザの起立をアシストすることができる。ユーザ10は起立した後、歩行器1を用いて歩行を行う。この際、ユーザは手元のハンドル4に設けられたブレーキを用いて、歩行器1を停止することができる。また、ユーザ10はハンドル4に設けられたスイッチを用いて、後部キャスタ6をロックさせ、歩行器1が直進又はバックへの移動しか出来ないようにすることもできる。
本実施形態における歩行器1を用いることで、以下の3点の効果が得られる。第1に、歩行器1の側部近傍に座面8を設けたことで、ユーザは着座時に臀部の下に座面8を引き入れることができる。この際、フレーム2は後方が開放されているため、ユーザはフレーム2を跨ぐ等の動作を行わずに、座面8を臀部の下に引き入れ、座面8に簡単に臀部を乗せることができる。また、ユーザは、座面8の昇降をロック機能が付いたガススプリング9で行うことで、臀部を座面8によってアシストされた状態で、起立の姿勢を取ることができる。以上のように、歩行器1の側部近傍に座面8が設けられたことで、ユーザは比較的簡易にアシストされた起立の状態に移行することができる。
第2に、ユーザは起立の際、ブレーキを掛ける動作を行わずに、座面8に体重を掛けることで、後部キャスタ6のブレーキを掛けることができる。一般の歩行器においては、起立の際に歩行器が動かないようにするために、ユーザがブレーキを掛ける動作をする必要があった。しかし、ユーザがブレーキをかけ忘れたり、ブレーキを掛ける力が弱くなったりして、ユーザの起立時に歩行器が動いてしまう可能性があった。本実施形態の歩行器1は、そのような問題点が解決され、よりユーザの安全性が高められた。以上の第1、第2の効果により、ユーザは安全にアシストされた状態で起立することができる。
第3に、歩行器1に後部キャスタ6のロック機能を備え、ユーザは手元のハンドル4のスイッチにより後部キャスタ6のロック機能のオン又はオフをいつでも切り替えることができる。これにより、ユーザはロック機能をオフにすることで、容易に歩行器1を手繰り寄せることができる。また、ユーザはロック機能をオンにすることで、歩行の際、直進して歩行することができる。さらに、ユーザは起立の動作をとる際にロック機能をオンにすることで、座面8に着座の際、歩行器1が左右方向に動くことを防ぐことができる。歩行器1は、このように、直進及び左右の方向に動かすことができるモードと直進方向のみ移動が可能なモードとを切り替えることが可能な効果を奏する。
また、本実施形態の歩行器1において起立をアシストするために必要な部品は、座面アーム7、座面8、ガススプリング9などであり、その他の電動の機構等は不要である。このため、歩行器1は軽く、動かしやすい(扱いやすい)構成であり、ユーザは歩行器1をベッド脇に容易に寄せることができる。例えば、歩行器1の重量は、軽めの車椅子程度(例えば18kg程度)とすることができる。また、歩行器1は部品が少ないため、低コストで簡易な機構の歩行器を実現できる。
なお、座面アーム7、座面8及びガススプリング9は歩行器1の右側部に取り付けられるとしたが、これらの部品の形状を左右対称にして、フレーム2の左側部にも右側部と同様に、座面アーム7、座面8及びガススプリング9が配置されるようにしてもよい。前述の通り、起立をアシストするために必要な部品の数が少ないため、座面アーム7、座面8及びガススプリング9をフレーム2の反対側の側部に付け替える際(例えば、右側部から左側部に付け替える際)には、簡単な作業で付け替えができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、歩行器に、歩行をアシストするための機能として、速度制限の機能を備えるようにしてもよい。具体的には、歩行器に車輪の回転速度が検出できるような電動化されたブレーキを設ける。そのブレーキが、一定の速度以上の車輪回転速度を検出すると、ブレーキは自動的にオンになり、ブレーキ機能が作動することで、歩行器は速度を落とす又は停止する動作を行う。
あるいは、ブレーキは、ハンドルに掛ったユーザの力を検出することが可能となるように電動化されてもよい。そのブレーキは、ユーザが一定以上の力でハンドルを握ること、換言すれば、ユーザが歩行器を前方方向へ進ませるように強く力を掛けていることを検出することで、自動的にブレーキ機能を作動させる。これにより、歩行器が速度を出し過ぎることを防ぐことができる。
本実施形態では、後部キャスタ6にソレノイドバルブを設け、ユーザはハンドル4に設けられたスイッチを用いて、後部キャスタ6の回転を制御していた。しかし、後部キャスタ6の回転プレート63に左右への回転を抑制する固定ピンを設け、ユーザは手動でその固定ピンを操作することで、後部キャスタ6のロック機能を制御するようにしてもよい。
1 歩行器
2 フレーム
3 支柱
4 ハンドル
5 前部キャスタ
6 後部キャスタ
7 座面アーム
8 座面
9 ガススプリング
10 ユーザ
20 ベッド
60 軸
61 ソレノイドバルブ
62 プレート
63 回転プレート
64 リンク
65 車輪
66 穴
80 座面回転部
81 ブレーキ制御部
82 ブレーキワイヤ
83 プーリー

Claims (1)

  1. 歩行器であって、
    前記歩行器の前部に設置されたハンドルと、
    前記ハンドルを支持する支柱と、
    前記支柱を支持し、略コの字型で後部が開いている形状のフレームと、
    前後方向及び左右方向に回転可能な車輪を有し、前記フレームの前部に設置された第1のキャスタと、
    前後方向及び左右方向に回転可能な車輪を有し、前記フレームの左右両後部に設置された第2のキャスタと、
    長手方向が前記歩行器の略前後方向に延在し、平面から見て前記フレームの側部近傍に配置された座面と、
    前記座面に荷重がかかると前記第2のキャスタの車輪の前後方向への回転を拘束する第1の拘束機構と、
    ユーザの操作によって前記第2のキャスタの車輪の左右方向への回転を拘束する第2の拘束機構と、
    前記座面を上下方向に駆動する駆動機構と、
    を備える起立アシスト歩行器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014061954A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Kyocera Document Solutions Inc 付属装置
JP2020000544A (ja) * 2018-06-28 2020-01-09 株式会社熊谷組 歩行支援装置

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JP7032252B2 (ja) 2018-06-28 2022-03-08 株式会社熊谷組 歩行支援装置

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