以下に添付図面を参照して、この発明にかかる遊技機および遊技媒体貸出装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(ぱちんこ遊技機および遊技媒体貸出装置の基本構成)
まず、実施の形態1にかかるぱちんこ遊技機の基本構成について説明する。図1は、実施の形態1にかかるぱちんこ遊技機の一例を示す正面図である。図1に示すように、ぱちんこ遊技機100は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部が配置されている。発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102a,102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。
遊技領域103には、複数の釘が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。また、遊技領域103において遊技球の落下途中となる位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や各種入賞口(始動口や大入賞口など)が配設されている。
遊技盤101の略中央部分には、画像表示部104が配置されている。画像表示部104としては液晶表示器(LCD)などが用いられる。画像表示部104の下方には、第1始動口105が配設されており、画像表示部104の右側には第2始動口106が配設されている。第1始動口105および第2始動口106は、始動入賞させるための入賞口である。
第2始動口106の近傍には、電動チューリップ107が設けられている。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞しにくくさせる閉状態(閉口された状態)と、閉状態よりも入賞しやすくさせる開状態(開口された状態)とを取る。これらの状態の制御は、電動チューリップ107が備えるソレノイドによっておこなわれる。
電動チューリップ107は、第2始動口106の上方に配設されたゲート108を遊技球が通過したことによりおこなわれる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開口する。ゲート108は、画像表示部104の右側(図示の位置)に限らず、遊技領域103内の任意の位置に配設してよい。
電動チューリップ107は、電チューサポート機能が付加される遊技状態において、開放時間が長く設定されており、第2始動口106に遊技球をより導きやすくする。なお、電チューサポート機能が付加される遊技状態は、詳細については後述するが、特定の大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態である。
ぱちんこ遊技機100は、通常の遊技状態において遊技者は左打ちをして第1始動口105を狙って遊技する一方、電チューサポート機能が付加される遊技状態や大当たり遊技状態において遊技者は右打ちをして第2始動口106を狙って遊技するタイプの遊技機である。
具体的には、遊技者が左打ちをすると、打ち出された遊技球は、矢印130に示すように遊技領域103の左側を流下する。一方、遊技者が右打ちをすると、打ち出された遊技球は、矢印140に示すように遊技領域103の右側を流下する。なお、右打ちにより第2始動口106に入賞しなかった遊技球は、第2始動口106の下方の固定役物141や、不図示の釘の配置により、第1始動口105にはほとんど入賞しないようになっている。
第2始動口106の下方には、大入賞口109が設けられている。大入賞口109は、大当たり遊技状態となったときに開放され、遊技球の入賞により所定個数(例えば15個)の賞球を払い出すための入賞口である。
画像表示部104の側部や下方などには普通入賞口110が配設されている。普通入賞口110は、遊技球の入賞により所定個数(例えば10個)の賞球を払い出すための入賞口である。普通入賞口110は、図示の位置に限らず、遊技領域103内の任意の位置に配設してよい。遊技領域103の最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の右下部分には、特別図柄が表示される特別図柄表示部112が配置されている。特別図柄表示部112は、第1特別図柄(以下「特図1」という)が表示される特図1表示部と、第2特別図柄(以下「特図2」という)が表示される特図2表示部とを有する。
遊技球が第1始動口105へ入賞すると当たり判定がおこなわれる。特図1表示部は、特図1を変動表示するとともに、当たり判定の判定結果を表す図柄にて停止表示する。遊技球が第2始動口106へ入賞すると当たり判定がおこなわれる。特図2表示部は、特図2を変動表示するとともに、当たり判定の判定結果を表す図柄にて停止表示する。特別図柄表示部112としては、例えば7セグメントディスプレイが用いられる。
また、遊技盤101の右下部分には、普通図柄が表示される普通図柄表示部113が配置されている。普通図柄は、普通図柄抽選の抽選結果を表す図柄である。普通図柄抽選は、電動チューリップ107を開状態とするか否かの抽選である。普通図柄表示部113としては、例えば7セグメントディスプレイが用いられる。
普通図柄表示部113の左側には、特別図柄または普通図柄に対する保留球数を表示する保留球表示部114が配置されている。保留球は、特別図柄または普通図柄の変動中に入賞した遊技球を保留状態として保持したものである。特に、第1始動口105への入賞による保留球を特1保留球といい、第2始動口106への入賞による保留球を特2保留球という。
保留球表示部114としては、例えばLEDが用いられる。この保留球表示部114としてのLEDは複数配置され、点灯/消灯によって保留球数を表す。なお、保留球の告知は、画像表示部104からの表示によってもおこなわれる。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材115が設けられている。枠部材115において遊技領域103の上側および下側となる2辺には、演出ライト部(枠ランプ)116が設けられている。演出ライト部116は、それぞれ複数のランプを有する。各ランプは、ぱちんこ遊技機100の正面にいる遊技者を照射し、その照射位置が遊技者の頭上から腹部に沿って移動するように、光の照射方向を上下方向に変更可能になっている。各ランプは、演出ライト部116に設けられた不図示のモータによって、光の照射方向を上下方向に変更するように駆動される。
枠部材115の下部位置には、操作ハンドル117が配置されている。操作ハンドル117は、上記の発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材118を備えている。発射指示部材118は、操作ハンドル117の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。発射部は、発射指示部材118が遊技者によって直接操作されている場合に、遊技球を発射させる。
また、枠部材115における遊技領域103の下側には、貸し出された遊技球を貯留するための受け皿150が配置されている。この受け皿150には、受け皿センサが設けられており、受け皿150内の遊技球の残量が規定量以上であることを検知する構成である。受け皿センサの詳細は、図4に後述する。
また、受け皿150の近傍には、遊技者による操作を受け付ける演出ボタン119が設けられている。また、枠部材115において、演出ボタン119の隣には、十字キー120が設けられている。また、枠部材115には、音声を出力するスピーカが組み込まれている。
また、図示を省略するが、例えば画像表示部104の周囲などの所定位置には、演出役物が設けられている。この演出役物は、ソレノイドやモータに接続されており、ソレノイドやモータの駆動によって駆動される。
ここで、ぱちんこ遊技機100に隣接して、ぱちんこ遊技機100に接続される遊技媒体貸出装置190が設置されている。遊技媒体貸出装置190は、貨幣や、貨幣による有価価値情報(残額情報)が記録された記録媒体(ICカードやICコイン)が投入可能になっている。遊技媒体貸出装置190に貨幣や残額のある記録媒体が投入された状態で、演出ボタン119の隣に設けられた第1貸出ボタン191または第2貸出ボタン194に対して所定の操作がおこなわれると、ぱちんこ遊技機100から所定個数の遊技球が貸し出されるようになっている。
具体的には、規定量以上の遊技球が受け皿150にある場合は、第1貸出ボタン191および第2貸出ボタン194が同時に所定時間継続して押下されることにより、遊技球が貸し出されるようになっている。また、規定量以上の遊技球が受け皿150にない場合は、第1貸出ボタン191または第2貸出ボタン194のいずれか一方が押下されることにより、遊技球が貸し出されるようになっている。
また、遊技媒体貸出装置190に貨幣や残額のあるICコインが投入された状態で、第1貸出ボタン191の隣に設けられた返却ボタン192が操作されると、遊技媒体貸出装置190からICコインなどの記録媒体が返却されるようになっている。さらに、返却ボタン192の隣に設けられた度数表示部193には、貨幣の残額情報や、記録媒体の残額情報が表示される。
なお、ぱちんこ遊技機100において、第1始動口105および第2始動口106の配置位置は、上述した配置位置に限らない。例えば、遊技状態に応じて遊技者の打ち方を変更させるようにしているが、これに限らず、遊技状態に応じて遊技者の打ち方を変更させないようにし、具体的には、第1始動口105の直下に第2始動口106を設けた構成としてもよい。
(ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成)
次に、図2を用いて、ぱちんこ遊技機100の制御部の内部構成について説明する。図2は、実施の形態1にかかるぱちんこ遊技機の制御部の内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、ぱちんこ遊技機100の制御部200は、遊技の進行を制御する主制御部201と、演出内容を制御する演出制御部202と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部203とを備えている。以下にそれぞれの制御部の構成について詳細に説明する。
(1.主制御部)
主制御部201は、CPU(Central Processing Unit)211と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)213と、不図示の入出力インタフェース(I/O)などを備えて構成される。
主制御部201は、CPU211がRAM213をワークエリアとして使用しながら、ROM212に記憶された各種プログラムを実行することによって、ぱちんこ遊技機100の遊技の進行を制御するように機能する。具体的には、主制御部201は、特別遊技判定、普通図柄判定、遊技状態の設定などをおこない、遊技の進行を制御する。主制御部201は、主制御基板によって実現される。
CPU211は、予めROM212に記憶された各種プログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行する。ROM212には、普通図柄抽選プログラム、電動チューリップ制御プログラム、保留記憶プログラム、特別遊技判定プログラム、特図変動プログラム、大入賞口制御プログラム、遊技状態設定プログラム、などが記憶されている。
普通図柄抽選プログラムは、ゲートSW223によって遊技球の通過が検出されると、電動チューリップ107を、当たり(開放)、または、ハズレ(閉状態を保持)とする図柄の抽選をおこなうプログラムである。電動チューリップ制御プログラムは、通常時では電動チューリップ107を閉状態としておく一方、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて、所定期間、電動チューリップ107を開放状態にするプログラムである。
保留記憶プログラムは、第1始動口SW221によって検出された遊技球を特1保留球として記憶するとともに、第2始動口SW222によって検出された遊技球を特2保留球として記憶するプログラムである。特別遊技判定プログラムは、特1保留球および特2保留球に対する特別遊技の判定(以下「当たり判定」という)をおこなうプログラムである。
特別遊技である当たりは、大当たりと小当たりとからなる。大当たりには、大入賞口109の開放時間が長く獲得出玉の多い長当たりと、大入賞口109の開放時間が短く獲得出玉が少ない短当たりとがある。特2保留球に対する当たり判定では、特1保留球に対する当たり判定よりも、遊技者にとって有利な当たり(例えば長当たり)に当選しやすくなっている。小当たりは、短当たりと同様の振る舞いをする当たりである。
特図変動プログラムは、特別遊技判定プログラムの実行による当たり判定結果を特別図柄として変動停止させるプログラムである。具体的には、特図変動プログラムは、特1保留球に対する当たり判定の判定結果に基づいて、特図1表示部112aの特図1を変動停止させるプログラムである。同様に、特図変動プログラムは、第2始動口106への入賞による特2保留球に対する当たり判定の判定結果に基づいて、特図2表示部112bを変動停止させるプログラムである。
大入賞口制御プログラムは、当たり時に、短当たりまたは長当たりに応じた所定の開放時間を1ラウンドとして、例えば15ラウンド、大入賞口109を開放させるプログラムである。長当たりは、1ラウンド毎の大入賞口109の開放時間を長くして(例えば30秒)、所定ラウンド数(例えば15ラウンド)大入賞口109を開放させることにより、遊技者に多数の出玉を獲得させる大当たりである。
短当たりは、1ラウンド毎の大入賞口109の開放時間を短くして(例えば0.1秒)、所定ラウンド数(例えば15ラウンド)大入賞口109を開放させる、出玉のほとんどない大当たりである。また、小当たりは、0.1秒の開放×15回を1ラウンドとして、短当たりと同様の振る舞いをする出玉のほとんどない当たりである。なお、短当たりは、獲得出玉のほとんどない大当たりとしているが、少なくとも、長当たりよりも獲得出玉が少なくなるように、大入賞口109の開放時間およびラウンド数を予め設定していればよい。
遊技状態設定プログラムは、当たりの種類に応じて、当たり終了後の遊技状態を、低確率遊技状態または高確率遊技状態に設定するとともに、電チューサポート機能が付加される遊技状態(以下「電サポ遊技状態」という)、または電チューサポート機能が付加されない遊技状態(以下「非電サポ遊技状態」という)を設定するプログラムである。電チューサポート機能は、普通図柄の変動時間を短くするとともに、電動チューリップ107の開放時間を長くする機能である。電サポ遊技状態では右打ちによって遊技がおこなわれ、非電サポ遊技状態では左打ちによって遊技がおこなわれる。低確率遊技状態は、大当たりが発生しにくい遊技状態である。高確率遊技状態は、低確率遊技状態に比べて、10倍程度大当たりが発生しやすい遊技状態である。
また、主制御部201には、遊技球を検出する各種スイッチ(SW)、大入賞口109などの電動役物を開閉動作させるためのソレノイド、上記の特図1表示部112a、特図2表示部112b、普通図柄表示部113、保留球表示部114などが接続される。
具体的に、上記の各種SWとしては、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW221と、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW222と、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW223と、大入賞口109へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW224と、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW225とが主制御部201に接続される。
それぞれのSW(221〜225)による検出結果は主制御部201へ入力される。これらのSWには、近接スイッチなどが用いられる。なお、普通入賞口SW225は、普通入賞口110の配置位置別に複数個設けてもよい。
また、上記のソレノイドとしては、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド231と、大入賞口109を開閉動作させる大入賞口ソレノイド232とが主制御部201に接続される。主制御部201は、それぞれのソレノイド(231,232)に対する駆動を制御する。
さらに、主制御部201は、演出制御部202および賞球制御部203にも接続され、それぞれの制御部に対して各種コマンドを出力する。例えば、主制御部201は、演出制御部202に対しては変動開始コマンド、変動停止コマンドなどのコマンドを出力する。また、主制御部201は、賞球制御部203に対しては賞球コマンドを出力する。賞球コマンドには、払い出させる賞球の個数を示す情報などが含まれている。
(2.賞球制御部)
次に、賞球制御部203の構成について説明する。賞球制御部203は、CPU281と、ROM282と、RAM283と、不図示の入出力インタフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU281は、払い出す賞球を制御する賞球制御処理を実行する。ROM282には、当該処理に必要となるプログラムなどが記憶されている。RAM283は、CPU281のワークエリアとして機能する。
また、賞球制御部203は、払出部(払出駆動モータ)291と、発射部292と、定位置検出SW293と、払出球検出SW294と、球有り検出SW295と、満タン検出SW296と接続される。さらに、賞球制御部203は、遊技媒体貸出装置190と接続され、遊技球の貸し出し制御に関する信号を受信可能である。
賞球制御部203は、払出部291に対して入賞時の賞球数を払い出す制御をおこなう。払出部291は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータからなる。具体的には、賞球制御部203は、払出部291に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御をおこなう。また、賞球制御部203は、遊技媒体貸出装置190から遊技球の貸し出し制御に関する信号を受信した場合、払出部291に対して所定数の遊技球を貸し出す制御をおこなう。
また、賞球制御部203は、発射部292に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部292は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイド等を備える。賞球制御部203は、発射部292のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
また、この賞球制御部203には、払い出す遊技球の状態を検出する各所の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部としては、定位置検出SW293、払出球検出SW294、球有り検出SW295、満タン検出SW296等がある。例えば、賞球制御部203は、賞球制御基板によってその機能を実現する。
また、主制御部201には、盤用外部情報端子基板297が接続されており、主制御部201が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。賞球制御部203についても、枠用外部情報端子基板298が接続されており、賞球制御部203が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。
上記構成の主制御部201と、賞球制御部203とは、それぞれ異なるプリント基板(主制御基板、賞球制御基板)に設けられるが、これに限らず、主制御部201と、賞球制御部203とを同一のプリント基板上に設けることもできる。
(3.演出制御部)
演出制御部202は、演出統括部202aと、画像・音声制御部202bと、ランプ制御部202cとによって構成され、ぱちんこ遊技機100の演出内容を制御する機能を有する。演出統括部202aは、主制御部201から受信した各種コマンドに基づいて演出制御部202全体を統括する機能を有している。画像・音声制御部202bは、演出統括部202aからの指示内容に基づいて画像および音声の制御をおこなう機能を有している。また、ランプ制御部202cは、遊技盤101および枠部材115などに設けられたランプの点灯を制御する機能を有している。
(3−1.演出統括部)
まず、演出統括部202aの構成について説明する。演出統括部202aは、CPU241と、ROM242と、RAM243と、リアルタイムクロック(以下「RTC」という)244と、不図示の入出力インタフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU241は、予めROM242に記憶された各種プログラムに基づき、演出内容を決定する処理を実行する。ROM242には、CPU241が上記の処理を実行するために必要となる各種プログラムが記憶されている。RAM243は、CPU241のワークエリアとして機能する。CPU241が各種プログラムを実行することによりRAM243にセットされたデータは、所定のタイミングにて画像・音声制御部202bおよびランプ制御部202cに対して出力される。
RTC244は、実時間を計時出力する。RTC244は、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されているときもバックアップ電源(不図示)により計時動作を継続する。なお、RTC244は、演出統括部202aなど演出制御部202内に配置する例に限らず、主制御部201に配置してもよい。また、RTC244は、単独で配置してもよい。
また、演出統括部202aには、演出ボタン119が接続されており、遊技者から演出ボタン119が操作(押下)された旨を示すデータが入力される。また、演出統括部202aには、十字キー120が接続されており、遊技者によって選択されたキーに対応するデータが入力される。さらに、演出統括部202aには、度数表示部193が接続されている。度数表示部193には、遊技媒体貸出装置190に投入されている貨幣の残額情報や、ICコインなどの記録媒体の残額情報が表示される。
(3−2.画像・音声制御部)
次に、画像・音声制御部202bの構成について説明する。画像・音声制御部202bは、CPU251と、ROM252と、RAM253と、不図示の入出力インタフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU251は、画像や音声の生成および出力処理を実行する。ROM252には、画像や音声の生成および出力処理のためのプログラムなどの処理に必要となる背景画像・図柄画像・キャラクタ画像など各種画像データや各種音声データなどが記憶されている。RAM253は、CPU251のワークエリアとして機能し、画像表示部104に表示させる画像データやスピーカ254から出力させる音声データが一時的に格納される。
すなわち、画像・音声制御部202bは、CPU251がRAM253をワークエリアとして使用しながら、ROM252に記憶された各種プログラムを実行することによって、演出統括部202aからの指示に基づいて画像および音声の制御をおこなうように機能する。
例えば、CPU251は、演出統括部202aから指示された指示内容に基づいて、背景画像表示処理、演出図柄変動/停止表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理と音声処理を実行する。このときには、CPU251は、処理に必要な画像データおよび音声データをROM252から読み出してRAM253に書き込む。
RAM253に書き込まれた背景画像や演出図柄画像などの画像データは、画像・音声制御部202bに接続された画像表示部104に対して出力され、画像表示部104の表示画面上において重畳表示される。すなわち、演出図柄画像は、背景画像よりも手前に見えるように表示される。なお、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合などには、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してRAM253に記憶させる。
また、RAM253に書き込まれた音声データは、画像・音声制御部202bに接続されたスピーカ254に対して出力され、音声データに基づく音声がスピーカ254から出力される。
(3−3.ランプ制御部)
次に、ランプ制御部202cの構成について説明する。ランプ制御部202cは、CPU261と、ROM262と、RAM263と、不図示の入出力インタフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU261は、ランプを点灯させる処理などを実行する。ROM262には、各種プログラム、当該処理に必要となるランプ点灯に用いる制御データなどが記憶されている。RAM263は、CPU261のワークエリアとして機能する。
ランプ制御部202cは、演出ライト部(枠ランプ)116と、盤ランプ264と、演出役物ランプ265と、に接続され、点灯制御するデータを出力する。これにより、ランプ制御部202cは、遊技盤101および枠部材115などに設けられたランプの点灯を制御するように機能する。
演出制御部202は、演出統括部202aと、画像・音声制御部202bと、ランプ制御部202cとを用いて、それぞれ異なる基板によって構成されるものとしたが、これらは同じプリント基板上に組み込んで構成されるものとしてもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であっても、それぞれの機能は独立しているものとする。
(遊技媒体貸出装置の外観)
次に、図3を用いて、遊技媒体貸出装置190の外観について説明する。図3は、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置の一例を示す外観図である。図3において、遊技媒体貸出装置190は、紙幣投入口301と、ディスプレイ302と、操作ボタン303と、会員カード投入口304と、精算コイン投入口305と、精算コイン返却口306とを備えている。
紙幣投入口301は、遊技媒体の借り入れに使用される紙幣の投入を受け付ける。ディスプレイ302は、紙幣投入口301に投入された紙幣の投入金額などを表示する。操作ボタン303は、機能設定に関する各種の入力や遊技者による暗証番号入力などを受け付ける。会員カード投入口304は、遊技場の会員に対して発行される会員カード(ICカード)の挿入を受け付け、また、挿入されたICカードの返却をおこなう。ICカードには、貨幣による有価価値情報(残額情報)が記録されている。
精算コイン投入口305は、例えば、会員以外の遊技者、いわゆるビジターである遊技者が使用するICコイン(精算コイン)の投入を受け付ける。ICコインには、貨幣による有価価値情報(残額情報)が記録されている。精算コイン返却口306は、遊技終了時などに、残額のあるICコインを返却する。
(遊技媒体貸出装置のハードウェア構成)
次に、図4を用いて、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置190のハードウェア構成について説明する。図4は、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図4において、遊技媒体貸出装置190は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、音声I/F(インタフェース)404と、スピーカ405と、入力デバイス406と、映像I/F407と、ディスプレイ302と、I/Oポート409とを備えている。また、各構成部401〜409はバス420によってそれぞれ接続されている。
CPU401は、遊技媒体貸出装置190全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラムなどのプログラムを記録している。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。音声I/F404は、音声出力用のスピーカ405に接続される。スピーカ405は、音声を出力する。入力デバイス406は、操作ボタン303に相当し、機能設定に関する各種の入力や遊技者による暗証番号入力などを受け付ける。
映像I/F407は、ディスプレイ302と接続される。映像I/F407は、例えば、ディスプレイ302全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ302を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ302には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、または文字や画像などの各種データが表示される。具体的には、紙幣投入口301に投入された紙幣の投入金額やポイント情報、テレビ映像、当日や前日などの遊技情報、スタート回数の情報、飲食サービスなどの情報などが表示される。
I/Oポート409は、CPU401とのインタフェースとして機能する。I/Oポート409には、受け皿センサ410と、第1貸出ボタンSW411と、第2貸出ボタンSW412とが接続されている。
受け皿センサ410は、受け皿150上に設けられ、受け皿150に貯留されている遊技球の量を検知する。この受け皿センサ410は重量センサであり、受け皿150に貯留されている遊技球が所定数以上である場合に、受け皿センサ410がONになるよう設定されている。第1貸出ボタンSW411は、第1貸出ボタン191が押下されたことを検知する。第2貸出ボタンSW412は、第2貸出ボタン194が押下されたことを検知する。
CPU401は、受け皿センサ410がOFFである場合、貨幣や残額のある記録媒体が投入された状態で第1貸出ボタンSW411または第2貸出ボタンSW412のいずれか一方が遊技者による操作を検出することを契機に、ぱちんこ遊技機100から所定個数の遊技球を貸し出すよう制御する。
また、CPU401は、受け皿センサ410がONである場合、貨幣や残額のある記録媒体が投入された状態で第1貸出ボタンSW411および第2貸出ボタンSW412への所定時間継続した操作を検出することを契機に、ぱちんこ遊技機100から所定個数の遊技球を貸し出すよう制御する。また、CPU401は、ぱちんこ遊技機100から所定個数の遊技球を貸し出すよう制御する際、ICコインなどの記憶媒体に記憶されている残高を減量させて改めて記憶させる。
また、図示は省略するが、I/Oポート409には、返却ボタン192が押下されたことを検知する返却ボタンSWが接続されている。返却ボタンSWは、遊技者による返却ボタン192への操作を検出する。貨幣や残額のある記録媒体が投入された状態で返却ボタンSWが遊技者による操作を検出すると、CPU401はICコインなどの記録媒体を返却する。
(実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置の機能的構成)
次に、図5を用いて、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置190の機能的構成について説明する。図5は、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置の機能的構成を示すブロック図である。図5において、遊技媒体貸出装置190は、検出部501と、貸出部502と、からなる。検出部501は、受け皿センサ410に接続されている。貸出部502は、第1貸出ボタンSW411と、第2貸出ボタンSW412と、ぱちんこ遊技機100の賞球制御部203に接続されている。
遊技媒体貸出装置190は、遊技機の遊技に用いられる遊技媒体の貸し出しをおこなう。実施の形態1における遊技機とは、遊技媒体として遊技球を用いたぱちんこ遊技機100であるが、これに限るものではなく、例えば、遊技媒体としてコインを用いる回胴式遊技機であってもよい。
検出部501は、貸し出してから遊技に用いられていない遊技媒体の残量を検出する。具体的に、検出部501は、接続されている受け皿センサ410を用いて、遊技球が規定量以上であるか否かを検出することにより、残量を検出する。なお、実施の形態1においては受け皿センサ410によって残量を計測するものであるが、これに限るものではなく、例えば、貸し出した遊技球を計測して記憶する計測装置を備えた遊技機である場合、当該計測装置に記憶されている遊技球の量に基づいて、残量を検出するものであってもよい。
貸出部502は、検出部501によって検出された残量が規定量未満であれば通常の貸出条件を満たした場合に所定数の遊技媒体を貸し出す一方、残量が規定量以上であれば当該通常の貸出条件よりも多い操作工程を要する貸出条件を満たした場合に遊技媒体を貸し出す。規定量とは、遊技者によって遊技媒体の貸し出し要求がおこなわれることが見込める程度に少ない量として予め設定されており、例えば、10球である。貸出条件とは、遊技媒体を貸し出すための条件である。
また、貸出部502は、受付部503と、時間判定部504と、を含む。受付部503は、遊技者から操作を受け付ける。実施の形態1においては、第1貸出ボタン411および第2貸出ボタンSWに対する遊技者からの操作を受け付ける。
時間判定部504は、受付部503によって操作を受け付けた場合に、当該操作を継続して受け付けた時間が所定の時間であるか否かを判定する。
貸出部504は、残量が規定量未満であれば受付部503によって操作を受け付けた場合に貸し出しをおこなう一方、残量が規定量以上であれば受付部503によって操作を受け付けるとともに、時間判定部504によって所定の時間であると判定された場合に貸し出しをおこなう。
このように、通常の貸出条件とは、実施の形態1においては、第1貸出ボタン191または第2貸出ボタン194のいずれか一方の操作を受け付けることであるが、これに限るものではない。また、通常の貸出条件よりも多い操作工程を要する貸出条件とは、実施の形態1において、第1貸出ボタン191を操作する工程と、第2貸出ボタン194を操作する工程とを同時に、所定時間継続して受け付けることである。
具体的には、第1貸出ボタンSW411から第1貸出ボタン191が操作された旨を示す検出信号と、第2貸出ボタンSW412から第2貸出ボタン194が操作された旨を示す検出信号と、が所定時間継続して出力された場合に、遊技媒体を貸し出す。
残量が規定量以上である場合の貸出条件は、通常の貸出条件よりも多い操作工程を要する貸出条件であればこれに限るものではない。例えば、通常の貸出条件として貸出ボタンを押下する工程として設定した場合、残量が規定量以上である場合の貸出条件を、貸出ボタンを移動させる工程および貸出ボタンを操作する工程としてもよいし、貸出ボタンを操作する工程および操作したまま待機する工程としてもよい。
遊技媒体を貸し出すとは、本実施の形態では、賞球制御部203に貸し出し制御信号を出力することによりぱちんこ遊技機100を介して遊技球を貸し出すことであるが、遊技媒体貸出装置190に貸し出し用部材が設けられ、当該貸し出し用部材を用いて遊技球を受け皿150に貸し出すものであってもよい。
(遊技媒体貸出制御処理)
次に、図6を用いて、遊技媒体貸出装置190が実行する遊技媒体貸出制御処理について説明する。図6は、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置が実行する遊技媒体貸出制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、遊技媒体貸出制御処理において、受け皿センサ410がONであるか否かを判定する(ステップS601)。受け皿センサ410がONである場合、すなわち、規定量以上の遊技球が受け皿にある場合(ステップS601:Yes)、第1貸出ボタンSW411がONであるか否かを判定する(ステップS602)。第1貸出ボタンSW411がOFFである場合(ステップS602:No)、そのまま処理を終了する。
ステップS602において、第1貸出ボタンSW411がONである場合(ステップS602:Yes)、第2貸出ボタンSW412がONであるか否かを判定する(ステップS603)。第2貸出ボタンSW412がOFFである場合(ステップS603:No)、そのまま処理を終了する。
ステップS603において、第2貸出ボタンSW412がONである場合、すなわち、第1貸出ボタンSW411と第2貸出ボタンSW412が同時にONである場合(ステップS603:Yes)、第1貸出ボタンSW411および第2貸出ボタンSW412への操作が、所定時間継続したか否かを判定する(ステップS604)。第1貸出ボタンSW411および第2貸出ボタンSW412への操作が、所定時間継続していない場合(ステップS604:No)、そのまま処理を終了する。
第1貸出ボタンSW411および第2貸出ボタンSW412への操作が、所定時間継続した場合(ステップS604:Yes)、貸出処理をおこない(ステップS605)、そのまま処理を終了する。貸出処理は、具体的には、ICコインなどの記憶媒体に記憶されている残高の有無を判定し、残高が一定以上ある場合に所定量の遊技球を貸し出す旨を示す貸し出し制御信号を、賞球制御部203に出力する処理である。
また、ステップS601において、受け皿センサ410がOFFである場合、すなわち、規定量以上の遊技球が受け皿150にない場合(ステップS601:No)、第1貸出ボタンSW411がONであるか否かを判定する(ステップS606)。第1貸出ボタンSW411がOFFである場合(ステップS606:No)、第2貸出ボタンSW412がONであるか否かを判定する(ステップS607)。第2貸出ボタンSW412がOFFである場合(ステップS607:No)、そのまま処理を終了する。
ステップS606において、第1貸出ボタンSW411がONである場合(ステップS606:Yes)、ステップS605をおこなう。また、ステップS607において、第2貸出ボタンSW412がONである場合(ステップS607:Yes)、ステップS605をおこなう。
上述したように、実施の形態1において、受け皿センサ410がOFFである場合には、第1貸出ボタン191または第2貸出ボタン194のいずれか一方が押下されることを貸出条件とし、受け皿センサ410がONである場合には、第1貸出ボタン191および第2貸出ボタン194が同時に所定時間継続して押下されることを貸出条件とした。
このように、遊技球の残量が規定量未満である場合、通常の貸出条件を設定する一方、遊技球の残量が規定量以上である場合、当該通常の貸出条件よりも多くの工程を要する貸出条件を設定することにより、誤操作による遊技媒体の貸し出しを防止するとともに、遊技媒体の貸し出しが必要なときには簡易な操作にて遊技球を貸し出すことができる。
また、実施の形態1においては、遊技球の残量が規定量以上である場合における、通常の貸出条件よりも多くの工程を要する貸出条件として、所定時間継続した操作を設定した。これにより、誤操作による遊技媒体の貸し出しを確実に防止するとともに、遊技媒体の貸し出しが必要なときには簡易な操作にて遊技球を貸し出すことができる。
なお、実施の形態1においては、規定量以上の遊技球が受け皿150にある場合は、二つの貸出ボタン191,194への同時の操作を所定時間継続して検出することを契機に遊技球を貸し出す構成としたが、受け皿150に残っている遊技球が規定量未満である場合よりも多くの工程を要する貸出条件を設定するものであれば、これに限るものではない。
例えば、遊技球の残量が規定量未満である場合は第1貸出ボタン191または第2貸出ボタン194のいずれか一方が押下されることを貸出条件とし、規定量以上である場合は、継続した時間にかかわらず第1貸出ボタン191および第2貸出ボタン194が同時に押下されることを貸出条件としてもよい。
また、例えば、一つの貸出ボタンが設けられた遊技機においては、遊技球の残量が規定量未満である場合は貸出ボタンの操作を貸出条件とし、規定量以上である場合は貸出ボタンおよび返却ボタンを同時に操作することを貸出条件としてもよい。また、貸出ボタンへの一定時間以上の継続した操作の受付や、所定期間内に複数回の貸出ボタンへの操作の受付や、所定の位置まで移動させた貸出ボタンへの操作の受付などを、遊技球の残量が規定量以上である場合の貸出条件としてもよい。
また、実施の形態1においては、受け皿150内の遊技球の残量を検出することにより、遊技者に貸し出している遊技球の量を検出するものとしたが、これに限るものではない。例えば、払い出した遊技球を計測する遊技球計測器が設けられている場合、遊技球計測器の示す計測値が所定値以上であるか否かを判定することにより、遊技者に貸し出している遊技球の量を検出するものであってもよい。
また、実施の形態1においては、重量センサである受け皿センサ410を用いて、受け皿150の遊技球の残量を検出するものとしたが、これに限るものではなく、フォトセンサなどを用いて残量を検出するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、図6に示したように、受け皿センサ410がONであるか否かを判定した後に、貸出条件に対する各SWがONであるか否かを判定する構成としたが、その順序はこれに限るものではない。例えば、貸出条件に対する各SWがONであるか否かを判定した後に、受け皿センサ410がONであるか否かを判定する構成としてもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態1では、遊技球の残量に応じた貸し出し制御を遊技媒体貸出装置190がおこなう構成としたが、実施の形態2では、ぱちんこ遊技機100がおこなう構成とする。なお、以下の説明において、実施の形態1にて説明した点については説明を省略し、実施の形態1と異なる点についてのみ説明する。
(実施の形態2にかかるぱちんこ遊技機の機能的構成)
図7を用いて、実施の形態2にかかるぱちんこ遊技機100の機能的構成について説明する。図7は、実施の形態2にかかるぱちんこ遊技機の機能的構成を示すブロック図である。図7において、ぱちんこ遊技機100は、検出部701と、貸出要求部702と、からなる。ぱちんこ遊技機100は、遊技媒体の貸し出しをおこなう遊技媒体貸出装置190と接続されている。検出部701は、受け皿センサ410に接続されている。貸出要求部702は、第1貸出ボタンSW411と、第2貸出ボタンSW412と、遊技媒体貸出装置190とに接続されている。
検出部701は、貸し出してから遊技に用いられていない遊技媒体の残量を検出する。検出部701は、実施の形態1に示した検出部501と同様の挙動を示す。
貸出要求部702は、検出部701によって検出された残量が規定量未満であれば通常の貸出条件を満たした場合に遊技媒体貸出装置190に遊技媒体の貸し出し要求をおこなう一方、残量が規定量以上であれば当該通常の貸出条件よりも多い操作工程を要する貸出条件を満たした場合に貸し出し要求をおこなう。
遊技媒体貸出装置190に遊技媒体の貸し出し要求をおこなうとは、実施の形態2では、遊技媒体貸出装置190に対して貸し出しをおこなわせる貸し出し要求信号を出力することである。貸し出し要求がおこなわれた遊技媒体貸出装置190は、ぱちんこ遊技機100の賞球制御部203を介して貸し出しをおこなうものでもよいし、遊技媒体貸出装置190に設けられた貸し出し用部材を用いて遊技球を受け皿150に貸し出すものであってもよい。
また、貸出要求部702は、受付部703と、時間判定部704と、を含む。受付部703は、遊技者から操作を受け付ける。実施の形態2においては、第1貸出ボタン411および第2貸出ボタンSWに対する遊技者からの操作を受け付ける。
時間判定部704は、受付部703によって操作を受け付けた場合に、当該操作を継続して受け付けた時間が所定の時間であるか否かを判定する。
貸出要求部704は、残量が規定量未満であれば受付部703によって操作を受け付けた場合に貸し出し要求をおこなう一方、残量が規定量以上であれば受付部703によって操作を受け付けるとともに、時間判定部704によって所定の時間であると判定された場合に貸し出し要求をおこなう。
検出部701および貸出要求部702は、賞球制御部203のCPU281がプログラムを実行することにより実現するものであってもよいし、各センサおよびSWに接続された電気回路によって実現するものであってもよい。プログラムの実行により実現する際は、図6に示した遊技媒体貸出制御処理と同様の処理をおこなう。その際、ステップS605に示した貸し出し処理においては、遊技媒体貸出装置190に貸し出し要求をおこなう。電気回路による実現に関しては、以下に説明する。
(遊技媒体貸出制御回路の論理回路図)
図8は、実施の形態2にかかるぱちんこ遊技機における遊技媒体貸出制御回路の論理回路図である。図8に示す遊技媒体貸出制御回路800は、図7に示した検出部701および貸出要求部702と同じ機能を有する。
遊技媒体貸出制御回路800は、ぱちんこ遊技機100内に設けられている電子回路であり、受け皿センサ410と、第1貸出ボタンSW411と、第2貸出ボタンSW412と、が接続されており、各検出信号が入力される。また、遊技媒体貸出制御回路800は、遊技媒体貸出装置190と接続されており、所定の条件下で遊技媒体貸出装置190に対して貸し出し要求信号を出力する。
図8に示すように、遊技媒体貸出制御回路800は、受け皿センサ410がONである場合、第1貸出ボタンSW411および第2貸出ボタンSW412がONであれば、遊技媒体貸出装置190に対して貸し出し要求信号を出力する構成である。また、遊技媒体貸出制御回路800は、受け皿センサ410がOFFの場合、第1貸出ボタンSW411または第2貸出ボタンSW412のいずれか一方がONであれば、遊技媒体貸出装置190に対して貸し出し要求信号を出力する構成である。
上述したように、実施の形態2におけるぱちんこ遊技機100は、遊技球の残量が規定量未満であれば第1貸出ボタン191または第2貸出ボタン194のいずれか一方の操作を受け付けた場合に遊技球を貸し出し、遊技球が規定量以上であれば第1貸出ボタン191および第2貸出ボタン194への所定時間継続した操作を受け付けた場合に遊技球を貸し出す構成とした。これにより、遊技者の誤操作を起因とした不要な遊技媒体の貸し出しを防止するとともに、必要時には簡易な操作で遊技媒体を貸し出すことができる。
また、ぱちんこ遊技機100の制御によって貸出条件を切り替えることにより、既存の遊技媒体貸出装置を用いて、遊技者の誤操作を起因とした不要な遊技媒体の貸し出しを防止するとともに、必要時には簡易な操作で遊技媒体を貸し出すことができる。
以上説明したように、本発明にかかる遊技機および遊技媒体貸出装置によると、遊技媒体の残量が規定量以上である場合、遊技媒体の残量が規定量未満である場合よりも多くの操作工程を要する貸出条件とし、当該貸出条件を満たした場合に遊技媒体を貸し出す構成とした。これにより、遊技者の誤操作を起因とした不要な遊技媒体の貸し出しを防止するとともに、必要時には簡易な操作で遊技媒体を貸し出すことができる。