JP2012124223A - 圧電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents

圧電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動電圧の繰り返し印加に対して特性劣化の小さな圧電アクチュエータ、該圧電アクチュエータを用いた液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】少なくとも、基板30、振動層膜40、圧電体膜60、二つの電極膜50、70を有する圧電アクチュエータにおいて、前記圧電体膜に接触して、Ti,Ta,Zr,V,Nb,Moから選ばれる少なくとも1つの金属元素、酸素元素および炭素元素から構成されるバリア層10、11を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、強誘電体を材料として用いた圧電アクチュエータ、該圧電アクチュエータを用いた液滴吐出ヘッド、さらに該液滴吐出ヘッドを用いた印刷用途のインクジェット式記録装置や表示装置製造や基板印刷のために工業材料を吐出させるための液滴吐出装置に関するものである。
近年、インクジェットのアクチュエータとして使用される圧電型インクジェットヘッドは、高密度化への流れが加速され、従来の積層型ピエゾ圧電素子を用いる方式(例えば、特許文献1参照)から、薄膜の圧電素子を振動板の上に形成する方式(例えば、特許文献2参照)に移行されつつある。後者の方式では、インク液室を形成したシリコン(Si)基板上に絶縁体からなる振動板が形成され、該インク液室の逆側に電極に挟まれた圧電体(圧電体素子)を配置する構成となる。この方式では、上下の電極に電圧を印加し、電圧に応じた圧電体の変形を振動板を介してインク液室内のインクに伝達する構成となっており、圧縮されたインク室内のインクはノズル板に形成されたノズル孔から吐出される。
また、同じ材料系と同じ電極構成を使った強誘電体メモリの開発も行われている。強誘電体メモリはFeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)と言われ、不揮発性の半導体メモリとして誘電体膜の分極反転時間が速い(1ns以下)ためDRAM並みの高速動作が期待できると言われている。
デバイスの用途は異なるが、インクジェット用アクチュエーターも強誘電体メモリーも駆動電圧の繰り返し印加が実行される点では同じであり、駆動電圧の繰り返しによるデバイスの耐久性の課題も共通していると言える。
ここで、耐久性に関わる疲労特性改善の手段として、(i)圧電体自体の材料の改善によるもの(例えば,特許文献3参照)、(ii)加工方法の改善によるもの(例えば、特許文献4参照)、(iii)酸化物電極等電極の改善によるもの(例えば特許文献5、6参照)、(iv)バリア層の挿入によるもの(例えば、特許文献7参照)などが知られている。
ちなみに、前記の特許文献3には、下部電極膜を形成し、その後、前記下部電極膜に対する急速加熱処理を行ない、次に、前記下部電極膜上に強誘電体膜を形成し、その後、前記強誘電体膜上に上部電極膜を形成する半導体の製造方法が記載されている。
前記の特許文献4には、RTA(Rapid Thermal Anneal)を採用する強誘電体デバイスの形成方法が記載されている。
前記の特許文献5には、第2電極層上の第1バリア層をIrOで形成する強誘電体デバイスが記載されている。
前記の特許文献6には、上部電極が誘電体膜に近い側に形成されたSrRuO3膜と、誘電体膜から遠い側にSrRuO3とは異なる導電材料を用いて形成された導電膜とによって構成する半導体が記載されている。
前記の特許文献7には、バリア膜(TiAlN膜、TiN膜等)を下部電極の下全面上に形成する半導体が記載されている。
本発明の目的は、駆動電圧の繰り返し印加に対して特性劣化の小さな圧電アクチュエータ、該圧電アクチュエータを用いた液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置を提供することである。
上記のように、特に、強誘電体メモリでは、1×1010回データの読み書きを繰り返し行う点で、疲労特性は重要な項目となっている。酸化物電極の取り組みにより直接Pt電極を用いる場合と比べ疲労特性が改善されるのは公知である。しかしながら、これら従来技術の手法を用いても疲労特性は低下しつつあり、これらの従来の技術によっても疲労特性の低下を抑制することはできないという課題がある。圧電アクチュエータにおいても状況は同じである。また、劣化のメカニズムは、前述のように、駆動時の電圧印加により圧電体中の酸素原子がプラスに印加された電極方向に引かれ、電極付近でその濃度が小さくなり酸素空孔が増えてくることに問題がある。その過程では、酸化物電極を用いた場合でも同様と考えられる。
本発明者は、こうした実情に鑑みなされたものであり、圧電体を用いた電子デバイスの駆動電圧の繰り返し疲労特性に対し、酸化物電極と同等以上の特性を有する特定の構成からなるバリア層を圧電体膜に接触して設けることによって良好な効果(疲労特性の改善)がもたらされることを見出した。本発明はこうした知見に基づいてなされたものである。本発明によれば、つぎの発明が提供される。
(1)少なくとも、基板、振動層膜、圧電体膜、二つの電極膜を有する圧電アクチュエータであって、前記圧電体膜に接触して、Ti,Ta,Zr,V,Nb,Moから選ばれる少なくとも1つの金属元素、酸素元素および炭素元素から構成されるバリア層を設けたことを特徴とする圧電アクチュエータ。
(2)基板上に、振動層膜、第一の電極膜、第一のバリア層膜、圧電体膜、第二のバリア層膜、第二の電極膜がこの順番で積層され、かつ該第二のバリア層膜がTi,Ta,Zr,V,Nb,Moから選ばれる少なくとも1つの金属元素、酸素元素および炭素元素から構成されることを特徴とする上記(1)に記載の圧電アクチュエータ。
(3)前記第二バリア層膜を構成する材料における金属炭化物の割合が20mol%以上であることを特徴とする上記(2)に記載の圧電アクチュエータ。
(4)前記第一層膜を構成する材料がLaNiOであることを特徴とする上記(2)または(3)に記載の圧電アクチュエータ。
(5)前記圧電体膜がチタン酸ジルコン酸鉛からなることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の圧電体アクチュエータ。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の圧電アクチュエータを備えることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
(7)上記(6)に記載の液滴吐出ヘッドを備えることを特徴とする液滴吐出装置。
本願発明では、第二バリア層としてTi、Ta、Zr、V、Nb、Moから選ばれた少なくとも一つの金属と酸素および炭素により構成された材料を用いることにより、駆動電圧の繰り返し印加に対して特性劣化の小さな素子の形成を達成することができた。この効果が発現できた理由はPbの移動等に対しバリア性が良く、また酸素が移動する電極界面において酸化物電極より安定な材料で、しかもPZT(チタン酸ジルコン鉛)および通常用いられるPt,Irなどの金属電極との密着性にも優れていること、さらに電気抵抗の小さな材料であったことによると考えられる。
本発明の圧電アクチュエータの概略図である。 本発明の圧電アクチュエータを備えた液滴吐出ヘッドの概略図である。 本発明の液滴吐出ヘッドの分解斜視図である。 本発明の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)を搭載した液滴吐出装置(インクジェット記録装置)を示す図である。 本発明の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)を搭載した液滴吐出装置(インクジェット記録装置)を示す図である。 炭化物と酸化物の組成量に関して混合割合によるターゲットの比抵抗を示す図である。
本発明者は、第二バリア層としてのバリア性が良く、酸素が移動する電極界面において酸化物電極より安定な材料で、しかもPZTおよび通常用いられるPt,Irなどの金属電極との密着性にも優れ、電気抵抗の小さな材料をいくつかの金属の金属単体、酸化物、炭化物、窒化物から選択し、これらの融点を調べた(表1)。
表1から分かるように、炭化物は酸化物に対して、より融点が高く熱的安定性に優れている。熱的に安定だということは、多くの材料において化学的にも安定であり、物質との相互作用が少なく第二バリア層として有効であると考えられる。しかし、一方で炭化物は、たとえばガラス素材を成型するときの型材として用いられるように、多くの物質に対する密着性は必ずしも良くない。たとえば、金属の工具として用いられるTiCなどは、金属の工具に対しイオンプレーティングなど特殊な形成方法を用いて高温で形成し、密着性を確保している。この様な手法を用いて形成されるのは普通に形成したのでは、充分な密着性が得られず工具として使用する際に膜の剥離等が起きるためである。
そこで本発明者は、密着性を改善するための方法として、第二バリア層の形成材料をこれらの炭化物と酸化物を混合して用いた。混合して用いることでことによって、化学的な安定性と密着性を備えたバリア層を得ることが出来ることを確かめた。なお、炭素の含有量は、使用する圧電材料の種類・電極材料の種類等の条件により変化させることができ、その含有量はプロセスを成立させるための設計事項である。
さらに、従来より知られている酸化物電極に関してもそれらの融点を調査した。その結果を表2に記載する。これらの融点を比べても、多くの炭化物は表2にある酸化物電極材よりも高い融点を示している。すなわち化学的に安定であると判断することができる。
こうした研究・検討のから導かれる本発明の圧電アクチュエータは、少なくとも、基板、振動層膜、圧電体膜、二つの電極膜を有し、前記圧電体膜に接触して、Ti,Ta,Zr,V,Nb,Moから選ばれる少なくとも1つの金属元素、酸素元素および炭素元素から構成されるバリア層を設けたことを特徴とするものである。そして、本発明の特に好ましい圧電アクチュエータは、基板上に、振動層膜、第一の電極膜、第一のバリア層膜、圧電体膜、第二のバリア層膜、第二の電極膜がこの順番で積層され、かつ該第二のバリア層膜がTi,Ta,Zr,V,Nb,Moから選ばれる少なくとも1つの金属元素、酸素元素および炭素元素から構成されることを特徴とするものである。
以下に、図面を参照して本発明さらに詳細に説明する。
図1に本発明の圧電アクチュエータの概略図を示す。基板30上に第一バリア層膜10および下部電極50と第二バリア層膜11および上部電極70との間に挟まれた電気機械変換効果を示す圧電体膜60が形成され、電界印加に対して基板と一体となっている振動層膜の一部を変形させる。図中、符号40は振動層膜、51は電極密着層を示している。ここで、基板30と電極密着層51の間に形成されている振動層膜40は、例えば、Si基板材料の表面を熱酸化することにより形成されるSiO絶縁膜である。また、振動層膜40と下部電極50との間に形成されている電極密着層51は、圧電アクチュエータの機械的強度を担うことから、金属酸化膜で形成される。
さらに、図2に示すように、基板30の一部に圧電素子(圧電アクチュエータ)に対応して圧力室31を形成し、ノズルプレート20を接合した場合、電極への電界印加によってノズル孔21から圧力室31中の液体(インク)が吐出される液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)が構成される。
基板30は加工性に優れ、機械的強度が高く、熱処理・焼成温度で不活性の材料であれば、特に規制されるものではなく、Si基体であっても、セラミックスであっても、金属であってもよく、また、複数の材料による構造体から構成されていてもよいが、特にSi基体であるのが好ましい。
電極50、70の材料としては、熱処理・焼成温度での高温酸化雰囲気に耐える導体であればよく、白金や白金族元素(Pd,Rh,Ir,Ru)などの高温融点貴金属類、およびそれらの合金を主成分とする電極材料が安定性の点からもっとも好ましい。
下部電極50の膜厚は100〜250nmである。また、下部電極50の形成条件は、基板温度:250〜350℃、RF投入パワー:300〜500W、Arガス圧:2×10−3〜5×10−2Torrである。
上部電極70の膜厚は50〜150nmである。また、上部電極70の形成条件は、基板温度:250〜350℃、RF投入パワー:300〜500W、Arガス圧:2×10−3〜5×10−2Torrである。
上記の記載では、電極形成にスパッタ法を用いた場合の条件を示してある。スパッタ装置は、キヤノンアネルバ社製のスパッタ装置(型式:E−401S)を用いた。本装置はターゲットサイズは4インチφのサイズであり、上記に記載した投入パワーは4インチφのサイズに印加した電力であり、ターゲットサイズが変わった場合は面積比率で増減することにより条件の置き換えが可能である。
圧電体膜60には、PZT系セラミックスが好ましく、スクリーン印刷して焼結した厚膜のものや、スパッタや蒸着、或いはゾルゲル法により形成する薄膜のものでもよい。圧電体膜60の膜厚は300nm〜3μmである。
第二バリア層膜11は、圧電体膜60のPZTからの鉛の拡散が上部電極70まで広がらないようにする役割を果たしている。
第二バリア層膜11の材料としては、バリア性が良く、酸素が移動する電極界面において酸化物電極より安定な材料で、しかもPZTおよび通常用いられるPt、Irなどの金属電極との密着性にも優れ、電気抵抗の小さな材料が選択され、具体的には、Ti、Ta、Zr、V、Nb、Moから選ばれた少なくとも一つの金属と酸素および炭素により構成された材料が用いられる。
第二バリア層膜11の膜厚は、化学的な安定性が高いため公知の密着層膜厚範囲よりも薄くてもよく、第二バリア層の膜厚は2〜50nm程度であり、好ましくは2〜30nm、より好ましくは2〜20nmである。2nm未満であると膜として全面を均一に覆うことが難しく、50nmを超えると圧電体膜の変位を阻害し始める。
また、第二バリア層膜11は、前記材料の粉末を用い、均一混合後HIP法(ガス圧を用いて等方圧加圧下で焼結させる方法)によりスパッタリング・ターゲット状に焼結し、これを用いてスパッタリングより成膜される。第二バリア層11の形成条件は、基板温度:200〜300℃、RF投入パワー:300〜500W、Arガス圧:2×10−3〜5×10−2Torrである。
第一バリア層膜10は、圧電体膜60のPZTからの鉛の拡散が振動層膜(SiO絶縁膜)40まで広がらないように止める役割を果たしている。
第一バリア層膜10の材料としては、次に積層される圧電体膜60と結晶の格子整合性が良好なLaNiO、IrO2、SrO、SrRuO3、CaRuO3、BaRuO3、LaCuO3、LaCoO3、LaTiO3、LuNiO3、CaIrO3、CaRuO3、などであるのが好ましい。特に好ましい材料はLaNiOである。
第一バリア層膜10の膜厚は10〜100nm、好ましくは30〜80nmである。10nm未満であると膜として十分なバリア性が得られない場合が起こりえることとなり、100nmを超えるとエッチング時の時間が掛かり過ぎる、プロセス時間が増大することとなってしまう。
第一バリア層膜10の形成条件は、基板温度:250〜550℃、RF投入パワー:300〜500W、Arガス圧:2×10−3〜5×10−2Torrである。
電極密着層膜51は、下部電極50と振動層膜(SiO絶縁膜)40との密着性の改善のために必要に応じて設けられるものである。電極密着層膜51の材料としては、PZT焼成温度において十分耐性を持ち、鉛に対して反応性が低く、高い機械的強度を有する金属酸化膜、例えば、MgO、GeO、Y、Al、SrTiO、MgO−Alや、より高い靭性を持つイットリウム、セリウム、マグネシウム、カルシウムの酸化物を少なくとも一つ含んだ部分安定化または完全安定化された酸化ジルコニウム膜を用いることも好ましい。
電極密着層膜51の膜厚は100〜600nmであり、膜内の応力分布を生じさせないためには、より好ましくは300〜400nmである。密着層膜51の形成条件は、基板温度:300〜500℃、RF投入パワー:300〜500W、Arガス圧:3×10−3〜7×10−3Torrである。
図3は、本発明の液滴吐出ヘッドの分解斜視図であり、一部を断面図で示してある。本実施の形態は、インク液滴を基板の面部に設けたノズル孔から吐出させるサイドシューター方式の液体吐出ヘッドであり、インクを吐出するノズル孔21を有するノズルプレート20となる第2の基板2と、吐出室(インク液室)31、振動板、圧電素子を形成した液室基板となる第1の基板と、圧電素子保護のための空間74を設けた保護基板となる第3の基板からなるものであり、これら3枚の基板を重ねた積層構造となっている。
第1の基板1は、シリコン基板30上に積層膜を形成した構成の振動層膜40は、例えば、Si基板材料の表面を熱酸化することにより形成される(SiO絶縁膜)40が設けられている。このシリコン基板30の一方の面上には、振動層膜40、下部電極50となる白金膜、第一バリア層10、圧電体層60、第二バリア層11、上部電極70が積層形成されている。また、他方の面には、シリコン基板30をエッチングすることにより、吐出室31、これに連通する流体抵抗部32及び共通液室33が形成されている。
第2の基板2は、ニッケル高速電鋳法により形成されたものであり、厚さは30μmである。第2の基板2は、第1の基板1に形成される吐出室31の壁面を構成するものであり、各々の吐出室31に対応してノズル孔21が設けられている。
第3の基板3は、下部電極50、圧電体膜60、上部電極70により構成される圧電素子の動作領域を確保し、保護するための空間74が形成されたものである。
この液滴吐出ヘッドの動作について説明する。インク供給孔34から共通液室33を経由して各々の吐出室31内にインクが供給される。各々の吐出室31がインクにより満たされた状態において、圧電素子の上部電極70と下部電極50との間に、20Vの所定のパルス幅のパルス電圧を印加する。これにより、横振動モードで変形する圧電素子が縮み、振動層膜40全体が吐出室31側に、凸状態となるように変形する。これにより、吐出室31内の体積が減少し、吐出室31内の圧力が急上昇し、ノズル孔21より図示されていないインク液滴が記録紙に向けて吐出される。このパルス電圧を連続的に印加することにより、ノズル孔21より連続的にインク液滴を吐出することができる。
つぎに、本発明に係る液滴吐出装置について説明する。
本発明に係る液滴吐出装置は、液滴を吐出(噴射ともいう)させて画像を形成する装置であって、前述した本発明の液滴吐出ヘッドを備えていることを特徴とする。
ここでは、図4及び図5を用いて、本発明の液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置であるインクジェット記録装置を実施例として説明する。なお、図4は同記録装置の斜視説明図、図5は同記録装置の機構部の側面説明図である。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キャリッジに搭載した本発明を実施したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部82等を収納し、装置本体81の下方部には前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい。)84を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができ、給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係るインクジェットヘッドからなるヘッド(記録ヘッド)94を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。またキャリッジ93には記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッドとしてここでは各色のヘッド94を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ93は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モーター97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100を張装し、このタイミングベルト100をキャリッジ93に固定しており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
一方、給紙カセット84にセットした用紙83をヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙83を案内するガイド部材103と、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。搬送ローラ104は副走査モーター107によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83を記録ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109を設けている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112を設け、さらに用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115,116とを配設している。
記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインクを吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117を配置している。回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段でヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッド94の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、このインクジェット記録装置においては本発明を実施したインクジェットヘッドを搭載しているので、振動板駆動不良によるインク滴吐出不良がなく、安定したインク滴吐出特性が得られて、画像品質が向上する。
なお、上記実施形態においては、液滴吐出ヘッドとしてインクジェットヘッドに適用した例で説明したが、インクジェットヘッド以外の液滴吐出ヘッドとして、例えば、液体レジストを液滴として吐出する液滴吐出ヘッド、DNAの試料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド(スポッタ)などの他の液滴吐出ヘッドにも適用することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
図1に示す構成において、所定の金属の酸化物と炭化物から構成される第二バリア層11とした圧電アクチュエータ及び液滴吐出ヘッドを作製した例を示す。
〔実施例1〕
以下の手順で、圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータ構造体(液滴吐出ヘッド1)を作製した。
まず、Si(100)基板材料の表面を熱酸化することによりSiO絶縁膜を形成した。このSiO膜が振動板40となる。このときのSiO膜厚は2μmとした。
つぎに、このSiO/Si基板の上に下部電極50との密着層となる電極密着層51を成膜した。電極密着層51の形成条件は、基板温度:300℃、RF投入パワー:500W、Arガス圧:5×10−3Torr、形成した膜厚は50nmである。
次に、下部電極50としてのPt電極を200nmの膜厚で形成した。下部電極50の形成条件は、基板温度:300℃、RF投入パワー:500W、Arガス圧:3×10−3〜5×10−3Torrとした。これにより、下部電極50は(111)面が膜厚方向に配向している。
さらに、下部電極膜50上に第一バリア層10として、次に積層される圧電体膜60と結晶の格子整合性の良好なLaNiOを100nmの厚みで成膜した。第一バリア層10の形成条件は、基板温度:300℃、RF投入パワー:300W、Arガス圧:4.2×10−3Torr、酸素ガス圧:8×10−4Torrである。酸素ガスを導入する理由はLaNiO膜中の酸素欠損を減らす目的である。
さらに、第一バリア層10の上に圧電体膜60となるチタン酸鉛系圧電体薄膜をゾルゲル法により形成した。具体的には、出発原料として酢酸鉛三水化物、チタンイソプロポキシド、ジルコニウムプロポキシドを用い、溶媒として2メトキシエタノールを使用した。
まず、酢酸鉛三水化物を2メトキシエタノール中に溶解させ、137℃で蒸留し結晶水を排出させる。次に、所定の組成(この場合は質量割合が、Pb/Ti/Zr=100/47/53)になるように秤量したZrとTiのアルコキシドを、上記脱水した酢酸鉛溶液に加え、127℃で還流させることによりPb、Ti、Zrに複合アルコキシド溶液を調製した。この溶液を用い、(111)面が膜厚方向に配向するPtコーティング層をもつPt/Ti/SiO/Si基板上に3000rpmでのスピンコート法により薄膜を作成した。ついで、これを乾燥した後、400℃および450℃の2種類の温度条件でそれぞれ保持時間:3分間、有機物熱分解を10〜25回繰り返した後、昇温速度30℃/secで700℃、5分間の焼成をO雰囲気中で行い、膜厚300nm〜1μmのPb(Ti0.47Zr0.53)O
薄膜をPt/Ti/SiO/Si基板からなる積層薄膜上に形成した。
ここで、第二バリア層材料として30mol%のTiO、70mol%のTiCの材料粉末を用い、均一混合後HIP法によりスパッタリング・ターゲット状に焼結してその組成が(TiO0.3(TiC)0.7なるスパッタリング・ターゲットを形成し、このターゲットを用いて第二バリア層をスパッタリングより成膜した。
ターゲットの仕込みの状態では、酸化物と炭化物の混合物であり、焼結後もその状態はほぼ変わらないものと思われるが、膜となった状態ではランダムなネットワークを作っており、X線回折測定を行っても回折ピークが現れてくることはなかった。前記の表1には、酸化物と炭化物のターゲット仕込み量で記載しているが、成膜された薄膜としては結晶構造をもっていないことを確認している。
ここで、第二バリア層11の形成条件は、基板温度:300℃、RF投入パワー:300W、Arガス圧:5×10−3Torr、形成した膜厚は10nmである。
第二バリア層形成後、上部電極70となるPt電極を100nmの膜厚で形成した。上部電極70の形成条件は、基板温度:300℃、RF投入パワー:500W、Arガス圧:3〜5×10−3Torrである。
その後、フォトリソグラフィーの技術を用いレジストパターンを形成後、断面で図2となる形状に積層構造のエッチング及びレジストアッシングを行った。図1の上部電極のサイズは、45μm×1mmの短冊状の形状とした。
上記の状態まで形成した後、素子を保護するパシベーション膜を形成しない状態で、分極処理後疲労試験のために以下の条件で繰り返し駆動電圧の印加を行った。第二バリア層側が正の電位、第一バリア層側を負の電位(アース電位)とした。
評価結果は表3に示されるとおりであり、1012回までは、上記条件にて初期値10%以内減衰で確保できることが判った。
《分極処理条件》
印加電圧 40V (0Vから3minでゆっくり電圧を上げ、1min保持
3minで0Vまでゆっくり電圧を下げる。)
分極後の評価 上部電極と下部電極との間に駆動電圧繰り返し印加テストの印加電圧の矩形波1kHzで計測したキャパシタンスを初期値として測定。
《駆動電圧繰り返し印加テスト条件》
印加電圧 DC 0−30V 矩形波(上部電極が正の電位)
印加周期 100kHz
Duty 50%(プラス電位印加の時間割合)
テスト途中の評価 分極後のキャパシタンス初期値を1として規格化し、印加回数毎に各ポイントで分極後の評価と同じ評価をして減衰率を見た。規格化後初期値10%減衰した時点を疲労評価ポイントとした。
その結果、1012回までは、上記条件にて初期値10%以内減衰で確保できることが判った。
〔実施例2〕
実施例1において、スパッタリングターゲットの組成を(TiO0.3(TiC)0.7に代えて、(TaO0.2(TaC)0.8とし、それ以外は実施例1と同様にして、図1の圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
〔実施例3〕
実施例1において、スパッタリングターゲットの組成を(TiO0.3(TiC)0.7に代えて、(ZrO0.5(ZrC)0.5とし、それ以外は実施例1と同様にして、図1の圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
〔実施例4〕
実施例1において、スパッタリングターゲットの組成を(TiO0.3(TiC)0.7に代えて、(VO0.2(VC)0.8とし、それ以外は実施例1と同様にして、図1の圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
〔実施例5〕
実施例1において、スパッタリングターゲットの組成を(TiO0.3(TiC)0.7に代えて、(Nb0.3(NbC)0.7とし、それ以外は実施例1と同様にして、図1の圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
〔実施例6〕
実施例1において、スパッタリングターゲットの組成を(TiO0.3(TiC)0.7に代えて、(MoO0.05(MoC)0.95とし、それ以外は実施例1と同様にして、図1の圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、第二バリア層である(TiO0.3(TiC)0.7を設けないで、圧電体膜60の上に直接上部電極70を成膜した以外は、実施例1と同様にして圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。その結果は、初期値の10%減衰値での繰り返し回数で10回であり、実施例1と比べ2〜3桁低い値であった。
〔比較例2〕
実施例1において、(TiO0.3(TiC)0.7を用いる代わりに、TiC単体を成膜した以外は、実施例1と同様にして圧電膜積層構造体を作製した。ところが、上部電極形成後フォトリグラフィーの工程で誘電体膜とTiC膜との間で膜の剥離が起こり、その後のプロセス継続を断念した。表3の評価結果「×」は、強誘電体との間で膜剥れが発生したため、評価できなかったことを意味する。
〔比較例3〕
実施例1において、(TiO0.3(TiC)0.7を用いる代わりに、(SiO0.3(SiC)0.7を成膜した以外は、実施例1と同様にして圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。また、この例では、Siの酸化物と炭化物では、円形状の剥離が観察された。表3の評価結果「×」は、強誘電体および上部電極との間で円形状に膜剥れが発生したため、評価できなかったことを意味する。
〔比較例4〕
実施例1において、(TiO0.3(TiC)0.7を用いる代わりに、(Cr0.3(CrC)0.7を成膜した以外は、実施例1と同様にして圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。表3の評価結果「×」は、膜の応力により不定形に膜剥れが発生したため、評価できなかったことを意味する。
〔比較例5〕
実施例1において、(TiO0.3(TiC)0.7に代えて、LaNIO3を第二バリア層として成膜した(ただし、膜厚は100nmとした)以外は、実施例1と同様にして圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
〔比較例6〕
実施例1において、(TiO0.3(TiC)0.7に代えて、LaNIO3を第二バリア層として成膜した(ただし、膜厚は100nmとした)以外は、実施例1と同様にして圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
〔比較例7〕
実施例1において、(TiO0.3(TiC)0.7に代えて、IrOを第二バリア層として成膜した(ただし、膜厚は100nmとした)以外は、実施例1と同様にして圧電膜積層構造体を作製し、実施例1と同じ疲労特性テストの評価を行った。評価結果をまとめて表3に示す。
表3から明らかなように、実施例1〜6はそれぞれのテストで、1×1011回以上の繰り返し結果を得ており、特性上満足できるものであることが判った。
〔実施例7〕
炭化物と酸化物の組成量に関して混合割合によるターゲットの比抵抗を調査した。結果を図6に示す。炭化物組成量が20mol%に変曲点があり20mol%未満の炭化物組成量ではでは炭化物を混合した効果が比抵抗の上でも出ていないことがわかる。
〔実施例8〕
実施例1〜6の圧電アクチュエータ構造体を適用して、図4に示す構成の液滴吐出ヘッドを作製したところ、第二バリア層11により疲労劣化が生じない為、素子劣化によるドット抜けや駆動不良のない安定したインク滴吐出特性を有する液滴吐出ヘッドを得ることができた。
また、これら実施例1〜6の液滴吐出ヘッドをインクジェットヘッドとして、図4、図5のインクジェット記録装置に搭載して使用したところ、駆動不良によるインク滴吐出不良がなく、安定したインク滴吐出特性が得られて、画像の抜け等もなく良好な画像品質が獲られた。
(図1、図2において)
10 第一バリア層膜
11 第二バリア層膜
20 ノズルプレート
21 ノズル孔
30 基板
31 圧力室
40 振動板(SiO絶縁膜)
50 下部電極
51 電極密着層
60 圧電体膜
70 上部電極
(図3において)
1 第1の基板
2 第2の基板
3 第3の基板
20 ノズルプレート
21 ノズル孔
30 シリコン基板
31 吐出口
32 流体抵抗部
33 共通液室
34 インク供給口
72 保護基板
73 圧電体膜
74 空間
(図4、5において)
81 記録装置本体
82 印字機構部
84 給紙カセット
85 手差しトレイ
86 排紙トレイ
91 主ガイドロッド
92 従ガイドロッド
93 キャリッジ
94 記録ヘッド
95 インクカートリッジ
97 主走査モータ
98 駆動プーリ
99 従動プーリ
100 タイミングベルト
101 給紙ローラ
102 フリクションパッド
103、115、116 ガイド部材
104 搬送ローラ
105、111 搬送コロ
106 先端コロ
107 副走査モータ
109 印字受け部材
112、114 拍車
113 排紙ローラ
117 回復装置
特開2001‐063047号公報 特開2004‐349712号公報 特開2005‐101491号公報 特開2009‐016741号公報 特開2001−007299号公報 特開2000‐208725号公報 特開2007‐088147号公報

Claims (7)

  1. 少なくとも、基板、振動層膜、圧電体膜、二つの電極膜を有する圧電アクチュエータであって、前記圧電体膜に接触して、Ti,Ta,Zr,V,Nb,Moから選ばれる少なくとも1つの金属元素、酸素元素および炭素元素から構成されるバリア層を設けたことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 基板上に、振動層膜、第一の電極膜、第一のバリア層膜、圧電体膜、第二のバリア層膜、第二の電極膜がこの順番で積層され、かつ該第二のバリア層膜がTi,Ta,Zr,V,Nb,Moから選ばれる少なくとも1つの金属元素、酸素元素および炭素元素から構成されることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記第二バリア層膜を構成する材料における金属炭化物の割合が20mol%以上であることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記第一のバリア層膜を構成する材料が、LaNiOであることを特徴とする請求項2または3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記圧電体膜がチタン酸ジルコン酸鉛からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧電体アクチュエータ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の圧電アクチュエータを備えることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  7. 請求項6に記載の液滴吐出ヘッドを備えることを特徴とする液滴吐出装置。
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