JP2012123191A - 画像形成装置及び電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置本体内の温度を精度良く認識でき、これにより、装置本体への冷却装置による効率の良い冷却動作を実現することができる画像形成装置及び電子装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、過去直近の稼動期間Tにおけるジョブでの稼動環境の変化に応じて予測用パラメータを数値化条件で複数の温度寄与量K(i)に換算し、温度寄与量K(i)の稼動期間Tでの総和を予測温度寄与量Kとして演算し、稼動期間Tの次に稼動するジョブでの稼動環境の推測用パラメータに基づいて数値化条件で冷却装置300の冷却能力調整値Jb5を未知数αとした温度寄与量の第1式Lに換算し、予測温度寄与量Kと第1式Lとを足し合わせて推測温度寄与量の第2式Mに演算し、第2式Mと基準温度寄与量Msとに基づいて冷却能力調整値Jb5を決定し、冷却能力調整値Jb5に基づいて冷却装置300の駆動を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置及び電子装置に関する。
装置本体内に設けられ、かつ、ジョブを稼動することで変化する動作状態等の稼動環境の変化に応じて発熱量が変動する熱源(具体的には加熱定着装置や露光装置等)を有する画像形成装置等の電子装置は、通常は、冷却装置(具体的には冷却ファン)を備え、該冷却装置により装置本体内を冷却するようになっている。
この種の従来の画像形成装置としては、稼動期間内の画像形成(印刷)枚数に応じて、冷却装置の冷却能力を変化させる(例えば、冷却ファンを高速で駆動する高速運転と、低速で駆動する低速運転と、駆動停止する停止運転とのうち何れかの運転に切り替える)構成のものがある。
このような従来の構成では、稼動期間内の画像形成枚数に応じて冷却装置の冷却能力を変化させており、装置本体内の温度を精度良く認識しているわけではないため、冷却装置の冷却能力が不足したり、或いは、冷却装置が過剰に動作して画像形成装置の消費電力や騒音レベルが増加したりするといった不都合がある。
この点に関し、特許文献1には、記録シートの連続印刷が開始される前におけるヒータや発光部、モータ等の熱源への通電停止から通電開始までの経過時間と、該熱源への通電開始から通電停止までの経過時間との計測値を装置本体内の温度の推測に利用している構成が開示されている。
特開2006−133279号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成のように、ヒータや発光部、モータ等の熱源への通電停止から通電開始までの経過時間と、該熱源への通電開始から通電停止までの経過時間との計測値を装置本体内の温度の推測に利用しても、装置本体内の温度を精度良く認識できるとは言い難い。
そこで、本発明は、装置本体内に設けられ、かつ、ジョブを稼動することで変化する稼動環境の変化に応じて発熱量が変動する熱源と、装置本体内を冷却する冷却装置とを備えた画像形成装置及び電子装置であって、前記装置本体内の温度を精度良く認識でき、これにより、前記装置本体への前記冷却装置による効率の良い冷却動作を実現することができる画像形成装置及び電子装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、次の画像形成装置及び電子装置を提供する。
(1)画像形成装置
装置本体内に設けられ、かつ、ジョブを稼動することで変化する稼動環境の変化に応じて発熱量が変動する熱源と、前記装置本体内を冷却する冷却装置とを備えた画像形成装置であって、過去直近の稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する予測用パラメータを予め設定された数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である複数の温度寄与量に換算し、前記複数の温度寄与量の前記稼動期間での総和を予測温度寄与量として演算し、前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する推測用パラメータに基づいて前記数値化条件で前記冷却装置の冷却能力を調整する冷却能力調整値を未知数とした温度寄与量の第1式に換算し、前記予測温度寄与量と前記温度寄与量の第1式とを足し合わせて推測温度寄与量の第2式に演算し、前記推測温度寄与量の第2式と、予め設定された基準温度寄与量とに基づいて前記冷却装置の前記冷却能力調整値を決定し、前記冷却装置の前記冷却能力調整値に基づいて前記冷却装置の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
(2)電子装置
装置本体内に設けられ、かつ、ジョブを稼動することで変化する稼動環境の変化に応じて発熱量が変動する熱源と、前記装置本体内を冷却する冷却装置とを備えた電子装置であって、過去直近の稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する予測用パラメータを予め設定された数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である複数の温度寄与量に換算し、前記複数の温度寄与量の前記稼動期間での総和を予測温度寄与量として演算し、前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する推測用パラメータに基づいて前記数値化条件で前記冷却装置の冷却能力を調整する冷却能力調整値を未知数とした温度寄与量の第1式に換算し、前記予測温度寄与量と前記温度寄与量の第1式とを足し合わせて推測温度寄与量の第2式に演算し、前記推測温度寄与量の第2式と、予め設定された基準温度寄与量とに基づいて前記冷却装置の前記冷却能力調整値を決定し、前記冷却装置の前記冷却能力調整値に基づいて前記冷却装置の駆動を制御することを特徴とする電子装置。
本発明によれば、過去直近の前記稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の前記予測用パラメータを予め設定された前記数値化条件で前記複数の温度寄与量に換算し、換算した前記複数の温度寄与量の前記稼動期間での総和を前記予測温度寄与量として演算することで、前記稼動期間における前記装置本体内の温度を精度良く認識することができる。しかも、前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の前記推測用パラメータに基づいて前記数値化条件で前記冷却装置の前記冷却能力調整値を未知数とした前記温度寄与量の第1式に換算し、演算した前記予測温度寄与量と、換算した前記温度寄与量の第1式とを足し合わせて前記推測温度寄与量の第2式に演算し、演算した前記推測温度寄与量の第2式と、予め設定された前記基準温度寄与量とに基づいて前記冷却装置の前記冷却能力調整値を決定することで、前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の前記冷却装置の前記冷却能力調整値を精度良く得ることができる。そして、前記冷却装置の前記冷却能力調整値に基づいて前記冷却装置の駆動を制御することで、前記装置本体内への前記冷却装置による効率の良い冷却動作を実現することができる。これにより、前記冷却装置の冷却能力が不足したり、或いは、前記冷却装置が過剰に動作して当該画像形成装置の消費電力や騒音レベルが増加したりするといった不都合を効果的に防止することが可能となる。
本発明において、前記冷却装置は、複数の冷却装置とされており、前記複数の冷却装置の駆動を制御する態様を例示できる。
この特定事項では、前記複数の冷却装置により、前記装置本体内を複数箇所で効率的に冷却することができる。
本発明において、前記冷却装置の駆動制御は、前記装置本体内の温度を検知する温度センサによる駆動制御が関与しない駆動制御を行う態様を例示できる。
この特定事項では、前記冷却装置の駆動制御が前記装置本体内の温度を検知する温度センサによる駆動制御が関与しない駆動制御を行うことで、該温度センサを設ける必要がなく、それだけ部品点数を削減でき、コスト削減を実現することができる。
本発明において、前記推測温度寄与量の第2式の値が前記基準温度寄与量を超えた場合に前記冷却装置を駆動させる態様を例示できる。
この特定事項では、前記推測温度寄与量の第2式の値が前記基準温度寄与量を超えた場合に前記冷却装置を駆動させるという簡単な制御構成で、前記冷却装置を効率良く冷却動作させることができる。
本発明において、前記冷却装置は、入力される駆動信号が周期的な駆動信号波とされ、該駆動信号波のデューティ比が変化することで回転速度が変化する冷却ファンであり、前記冷却能力調整値は、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比であり、前記冷却ファンへの前記駆動信号波の前記デューティ比を変化させることにより、前記冷却ファンの回転速度を制御する態様を例示できる。
この特定事項では、前記冷却ファンへの前記駆動信号波の前記デューティ比を前記推測温度寄与量の第2式と前記基準温度寄与量とに基づいて容易に得ることができる上、前記推測温度寄与量の第2式と前記基準温度寄与量とに基づき得られたデューティ比によって前記冷却ファンの回転速度を効率よくかつ確実に制御することが可能となる。
本発明に係る画像形成装置において、前記装置本体内にある駆動源である1又は複数の駆動モータを備え、前記予測用パラメータ及び前記推測用パラメータは、前記ジョブの内容と、記録シートへの画像形成領域と、記録シートの種類と、前記駆動モータの駆動数と、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比との各パラメータを含み、前記予測用パラメータは、当該画像形成装置の動作状態をさらに含み、前記稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて、該ジョブの内容と、記録シートへの画像形成領域と、記録シートの種類と、前記駆動モータの駆動数と、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比と、当該画像形成装置の動作状態との前記各予測用パラメータを前記数値化条件で前記複数の温度寄与量に換算し、前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の、該ジョブの内容と、記録シートへの画像形成領域と、記録シートの種類と、前記駆動モータの駆動数と、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比との前記各推測用パラメータから前記数値化条件で前記デューティ比を未知数とした前記温度寄与量の第1式に換算する態様を例示できる。
この特定事項では、前記稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて、該ジョブの内容と、記録シートへの画像形成領域と、記録シートの種類と、前記駆動モータの駆動数と、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比と、当該画像形成装置の動作状態との前記各予測用パラメータを前記数値化条件で前記複数の温度寄与量に換算することで、前記稼動期間における前記装置本体内の温度を高い精度で認識することが可能となる。また、前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の、該ジョブの内容と、記録シートへの画像形成領域と、記録シートの種類と、前記駆動モータの駆動数と、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比との前記各推測用パラメータから前記数値化条件で前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比を未知数とした前記温度寄与量の第1式に換算することで、前記稼動期間の次に稼動する前記稼動環境の前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比を高い精度で得ることが可能となる。
本発明に係る画像形成装置において、画像形成を行う画像形成動作に備える待機状態よりも消費電力が小さい省エネルギモードを備え、前記動作状態の前記予測用パラメータは、前記待機状態での経過時間と、前記省エネルギモードの状態である省エネルギモード状態での経過時間との各パラメータを含み、前記稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて、前記待機状態での経過時間及び前記省エネルギモード状態での経過時間の前記各予測用パラメータを、前記数値化条件で前記温度寄与量に換算し、換算した前記温度寄与量を前記予測温度寄与量に加味する態様を例示できる。
この特定事項では、前記稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて、前記待機状態での経過時間及び前記省エネルギモード状態での経過時間の前記各予測用パラメータを、前記数値化条件で前記温度寄与量に換算し、換算した前記温度寄与量を前記予測温度寄与量に加味することで、前記稼動期間における前記装置本体内の温度を高い精度で認識することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、過去直近の前記稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する前記予測用パラメータを予め設定された前記数値化条件で前記複数の温度寄与量に換算し、換算した前記複数の温度寄与量の前記稼動期間での総和を前記予測温度寄与量として演算することで、前記稼動期間における前記装置本体内の温度を精度良く認識することができる。しかも、前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の前記推測用パラメータに基づいて前記数値化条件で前記冷却装置の前記冷却能力調整値を未知数とした前記温度寄与量の第1式に換算し、演算した前記予測温度寄与量と、換算した前記温度寄与量の第1式とを足し合わせて前記推測温度寄与量の第2式に演算し、演算した前記推測温度寄与量の第2式と、予め設定された前記基準温度寄与量とに基づいて前記冷却装置の前記冷却能力調整値を決定することで、前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の前記冷却装置の前記冷却能力調整値を精度良く得ることができる。そして、前記冷却装置の前記冷却能力調整値に基づいて前記冷却装置の駆動を制御することで、前記装置本体内への前記冷却装置による効率の良い冷却動作を実現することができる。これにより、前記冷却装置の冷却能力が不足したり、或いは、前記冷却装置が過剰に動作して当該画像形成装置の消費電力や騒音レベルが増加したりするといった不都合を効果的に防止することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置を正面より視た概略断面図である。 第1から第6冷却ファンの駆動制御に係る構成要素を中心に示すブロック図である。 画像形成装置にて待機状態と省エネルギモード状態と画像形成状態との間で遷移した時に、第1換算手段、記憶手段、第1演算手段、第2換算手段、第2演算手段及び決定手段に従ってカウンタの処理状態を示す状態遷移図である。 稼動環境を複数の温度寄与量に数値化する各数値化条件の一例である係数を示す表である。 装置本体内の温度と温度寄与量との関係を示すグラフである
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[画像形成装置の全体構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100を正面より視た概略断面図である。
図1に示す画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、記録用紙等のシート(以下、用紙という。)Pに対して多色及び単色の画像を形成するカラー画像形成装置である。画像形成装置100は、原稿読取装置108と、装置本体110とを備えており、装置本体110には、画像形成部102とシート搬送系103とが設けられている。
画像形成部102は、露光ユニット1、複数の現像ユニット2,…、複数の感光体ドラム3,…、複数のクリーニング部4,…、複数の帯電器5,…、中間転写ベルトユニット6、複数のトナーカートリッジユニット21,…及び定着ユニット7を備えている。
また、シート搬送系103は、給紙トレイ81、手差し給紙トレイ82及びシート排出トレイ(以下、単に排出トレイという。)91を備えている。
装置本体110の上部には、原稿(シート)が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の下部には原稿を読み取るための光学ユニット90が設けられている。また、原稿載置台92の上側には原稿読取装置108が設けられている。原稿読取装置108は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また、原稿読取装置108は、装置本体110に対して前側開きで回動自在に取り付けられており、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで載置できるようになっている。
原稿読取装置108は、自動的に搬送される原稿又は原稿載置台92上に載置された原稿を読み取ることができる。原稿読取装置108で読み取られた原稿の画像全体は、画像データとして画像形成装置100の装置本体110へと送られ、装置本体110において画像データに基づき形成された画像が用紙Pに記録される。なお、装置本体110に送られたデータは、大容量記憶装置(具体的にはハードディスク装置(HDD)105)に一旦蓄積されるようになっている。ハードディスク装置105は、当該画像形成装置100に電力を供給する電源装置106を備えた電装ユニット120に設けられている。
画像形成装置100において扱われる画像データは、複数色(ここではブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色)を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像ユニット2,…、感光体ドラム3,…、クリーニング部4,…、帯電器5,…及びトナーカートリッジユニット21,…は、各色に応じた複数種類(ここでは4種類)の画像を形成するようにそれぞれ複数個(ここでは4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)に設定され、これらによって複数(ここでは4つ)の画像ステーションが構成されている。
帯電器5,…は、感光体ドラム3,…の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャー型の他、接触型であるローラ型やブラシ型の帯電器を用いることができる。
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成されている。露光ユニット1には、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、このポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3,…に導くためのレンズやミラー等の光学素子とが設けられている。また、露光ユニット1としては、この他にも、例えば、EL(エレクトロルミネッセンス)やLED(発光ダイオード)等の発光素子をアレイ状に並べた書込みヘッドを用いる手法を採用することもできる。
露光ユニット1は、入力された画像データに応じて、帯電された感光体ドラム3,…をそれぞれ露光することにより、画像データに応じた静電潜像をそれぞれの感光体ドラム3,…の表面に形成する。
トナーカートリッジユニット21,…は、トナーを収容するユニットであり、現像ユニット2,…の現像槽へトナーが供給されるようになっている。画像形成装置100の装置本体110において、トナーカートリッジユニット21,…から現像ユニット2,…の現像槽へ供給されるトナーは、該現像槽における現像剤のトナー濃度が一定になるように制御される。
現像ユニット2,…は、それぞれの感光体ドラム3,…上に形成された静電潜像を4色(Y,M,C,K)のトナーにより顕像化するものである。また、クリーニング部4,…は、現像及び画像転写後における感光体ドラム3,…上の表面に残留したトナーを除去、回収する。
感光体ドラム3,…の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写体として作用する中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、複数の中間転写ローラ64,…及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。
中間転写ローラ64,…は、Y,M,C,Kの各色に対応して4本設けられている。中間転写ベルト駆動ローラ62は、中間転写ベルト従動ローラ63及び中間転写ローラ64,…と共に中間転写ベルト61を張架し、回転駆動されることで、中間転写ベルト61が移動方向(図1中矢印A方向)に周回移動され、それに伴い従動ローラ63及び中間転写ローラ64,…が従動回転される。
各中間転写ローラ64,…は、感光体ドラム3,…上に形成されたトナー像を中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3,…に接触するように設けられている。中間転写ベルト61は、感光体ドラム3,…に形成された各色のトナー像を順次重ねて転写されることによって、表面にカラーのトナー像(多色トナー像)が形成される。中間転写ベルト61は、例えば、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いた無端状のものとされている。
感光体ドラム3,…から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64,…によって行われる。中間転写ローラ64,…には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。中間転写ローラ64,…は、直径8mm〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えば、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)や発泡ウレタン等の樹脂材料)により覆われているローラである。中間転写ローラ64,…は、この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加する転写電極とされている。本実施の形態では、転写電極としてローラ形状の転写電極を使用しているが、それ以外に、ブラシなどの転写電極を用いることが可能である。
既述のとおり、各感光体ドラム3,…上で各色相に応じて顕像化されたトナー像は、中間転写ベルト61上で積層される。中間転写ベルト61上で積層されたトナー像は、中間転写ベルト61の周回移動によって、用紙Pと中間転写ベルト61との接触位置に配置された二次転写機構部を構成する転写ローラ10によって用紙P上に転写される。但し、二次転写機構部の構成としては、転写ローラに限らず、コロナチャージャや転写ベルト等の転写構成を用いることが可能である。
このとき、転写ローラ10は、中間転写ベルト61との間で転写ニップが形成された状態で、トナーを用紙Pに転写させるための電圧(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。転写ローラ10及び中間転写ベルト駆動ローラ62が互いに圧接されることで転写ローラ10と中間転写ベルト61との間には転写ニップが形成される。転写ニップを定常的に得るために、転写ローラ10及び中間転写ベルト駆動ローラ62のうち何れか一方が硬質材料(金属等)で構成された硬質ローラとされ、他方が軟質材料(弾性ゴムや発泡性樹脂等の樹脂材料)で構成された弾性ローラとされている。
転写ローラ10による中間転写ベルト61上から用紙P上へのトナー像の転写にあたり、用紙P上に転写されずに中間転写ベルト61上にトナーが残存することがある。中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となる。このため、中間転写ベルト61上に残存したトナーは、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去、回収される。具体的には、中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触するクリーニング部材(例えばクリーニングブレード)が備えられている。従動ローラ63は、中間転写ベルト61を内側(裏側)から支持しており、クリーニング部材は、外側から従動ローラ63に向けて押圧するように中間転写ベルト61に接触している。
給紙トレイ81は、画像形成(印刷)される用紙Pを予め収容しておくトレイであり、装置本体110における露光ユニット1の下方に設けられている。また、手差し給紙トレイ82には、画像形成(印刷)される用紙Pが載置される。なお、給紙トレイ81及び手差し給紙トレイ82では、図示しないサイズ検知手段(具体的にはサイズ検知センサ)によって、用紙Pのサイズを検知できるようになっている。そして、検知した用紙Pのサイズに関するデータは後述する制御部200(図2参照)に送信される。
排出トレイ91は、装置本体110における画像形成部102の上方に設けられており、画像形成(印刷)済みの用紙Pをフェイスダウンで集積する。
また、装置本体110には、給紙トレイ81及び手差し給紙トレイ82から送られてきた用紙Pを転写ローラ10及び定着ユニット7を経て、排出トレイ91に送るためのシート搬送路Sが設けられている。シート搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の(ここでは第1から第4)搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7におけるヒートローラ71及び加圧ローラ72、排出ローラ31が配置されている。
第1から第4搬送ローラ12a〜12dは、用紙Pの搬送を促進、補助するための小型のローラであり、シート搬送路Sに沿って設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙トレイ81の用紙供給側の近傍に備えられ、給紙トレイ81から用紙Pを1枚ずつピックアップしてシート搬送路Sに供給する。同様に、ピックアップローラ11bは、手差し給紙トレイ82の用紙供給側の近傍に備えられ、手差し給紙トレイ82から用紙Pを1枚ずつピックアップしてシート搬送路Sに供給する。
また、レジストローラ13は、シート搬送路Sを搬送されている用紙Pを一旦保持するものである。そして、レジストローラ13は、中間転写ベルト61上のトナー像の先端と用紙Pの先端を合わせるタイミングで用紙Pを転写ローラ10に搬送する。
定着ユニット7は、未定着トナー像を用紙Pに定着するものであり、定着ローラ対として作用するヒートローラ71及び加圧ローラ72を備えている。ヒートローラ71は、回転駆動されることで、従動回転される加圧ローラ72と共に用紙Pを挟持しつつ用紙Pを搬送するようになっている。また、ヒートローラ71は、内側に設けられた加熱用ヒータ71gによって加熱され、温度検知部71eからの信号に基づき所定の定着温度に維持されるようになっている。加熱用ヒータ71gにより加熱されたヒートローラ71は、加圧ローラ72と共に用紙Pに転写された多色トナー像を用紙Pに熱圧着することにより、多色トナー像を溶融、混合、圧接して用紙Pに対して熱定着させる。
このように構成された画像形成装置100において、用紙Pにして片面印刷が要求されたときには、各給紙トレイ81,82から供給された用紙Pは、シート搬送路Sに沿って設けられた第1搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、用紙Pの先端と中間転写ベルト61上のトナー像の先端を整合するタイミングで転写ローラ10によって搬送され、用紙P上にトナー像が転写される。その後、用紙Pは定着ユニット7を通過することによって用紙P上の未定着トナーが熱で溶融、固着され、第2搬送ローラ12b及び排出ローラ31を経て排出トレイ91上に排出される。
また、用紙Pに対して両面印刷が要求されたときには、前記した片面印刷が終了して定着ユニット7を通過した用紙Pの後端が排出ローラ31とシート搬送路Sの分岐部Saとの間に位置する状態で、排出ローラ31が逆回転することによって用紙Pが第3及び第4搬送ローラ12c,12dに導かれる。そして、レジストローラ13を経て転写ニップに搬送されてきた用紙Pは、裏面に印刷された後、排出トレイ91に排出される。
[冷却装置の駆動制御構成について]
本実施の形態に係る画像形成装置100の装置本体110において、露光ユニット1及び定着ユニット7等の熱源は、画像形成部102を構成する他の構成部材と共に、筐体104(具体的には装置フレーム)内に設けられている。
そして、画像形成装置100は、装置本体110の筐体104内を冷却する冷却装置(具体的には冷却ファン300)を備えている。本実施の形態では、冷却ファン300は、複数の冷却ファン(ここでは第1から第6冷却ファン310,320,330,340,350,360)とされている。
第1から第6冷却ファン310〜360は、冷却能力を調整する冷却能力調整値として、入力される駆動信号が周期的な駆動信号波(具体的にはパルス波)とされ、該駆動信号波のデューティ比が変化することで回転速度が変化する冷却ファン(具体的にはステッピングモータを備えた冷却ファン)とされている。具体的には、第1から第6冷却ファン310〜360は、デューティ比が大きくなるに従って、回転速度が速くなる(すなわち冷却能力が増加する)一方、デューティ比が小さくなるに従って、回転速度が遅くなる(すなわち冷却能力が低下する)冷却ファンとされている。
第1冷却ファン310は、主として定着ユニット7からの熱を放熱するものであり、筐体104の背面側において定着ユニット7の近傍に設けられている。第2冷却ファン320は、主として排出部30からの熱を放熱するものであり、筐体104の背面側において排出部30の近傍に設けられている。
第3冷却ファン330は、主として画像形成部102の上側部からの熱を放熱するものであり、筐体104の背面側において画像形成部102の上側部に設けられている。第4冷却ファン340は、画像形成部102の下側部からの熱を放熱するものであり、筐体104の背面側において画像形成部102の下側部に設けられている。
第5冷却ファン350は、電源装置106からの熱を放熱するものであり、筐体104の背面側において電源装置106の近傍に設けられている。第6冷却ファン360は、主としてハードディスク装置105からの熱を放熱するものであり、筐体104の背面側においてハードディスク装置105の近傍に設けられている。
(制御部について)
図2は、第1から第6冷却ファン310〜360の駆動制御に係る構成要素を中心に示すブロック図である。
画像形成装置100は、複数の駆動モータ107,…と、操作部109と、制御部200とをさらに備えている。
複数の駆動モータ107,…は、駆動伝達機構(図示せず)を介して画像形成部102及び用紙搬送系103を駆動するものである。
操作部109は、ユーザやサービスマン等の操作者の入力操作による画像形成装置全体の各種設定情報や各機能を動作させるための情報、画像形成処理条件等の入力データといったジョブの情報であるジョブ情報を受け付けることにより、受け付けた入力データを制御部200に送信する。
なお、ジョブ情報としては、次の画像形成動作に備える待機状態での消費電力よりも小さい消費電力の省エネルギ(以下、単に、省エネという。)モードにしたか否かの省エネモード設定情報、画像形成する枚数の枚数情報、両面画像形成を行うか否かの両面画像形成情報、基準となる標準紙より厚い厚紙を画像形成する厚紙画像形成モードにしたか否かの厚紙画像形成モード設定情報等を例示できる。
操作部109は、ここでは、装置本体110の外装カバーにおける正面上部に設けられた操作パネルとされている。操作部109には、ディスプレイ装置等の表示部109a及び入力部109bが設けられている。入力部109bは、ここでは、複数の入力キー(図示せず)を有し、操作者によりキー入力操作可能なキー入力操作部とされている。また、表示部109aは、入力部109bからの入力内容や操作指示、メッセージ、或いは装置全体の動作状況を表示するようになっている。ここでは、表示部109aの表示画面には、操作者による入力操作を受け付けるタッチパネルが設けられている。このタッチパネルは、入力部として作用する。
制御部200は、複写機能、プリンタ機能などの各機能の動作を制御し、また、操作部4からの入力情報を管理する部分である。制御部200は、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置201と、記憶部202とを備えており、処理装置201にて各種制御プログラムを記憶部202から読み出し、読み出した該制御プログラムを実行させることで、各種構成要素を制御するようになっている。また、記憶部202には、後述する基準温度寄与量Ms及び第1から第3テーブルTB1〜TB3の各記憶領域が設けられている。
詳しくは、処理装置201は、第1換算手段P1と、記憶手段P2と、第1演算手段P3と、第2換算手段P4と、第2演算手段P5と、決定手段P6と、駆動制御手段P7とを含む手段として機能するようになっており、内部メモリ201aを有している。記憶部202は、各種制御プログラムや必要な関数を記憶しており、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)や書き換え可能な不揮発性メモリ等の記憶手段により構成されている。
図3は、画像形成装置100にて待機状態と、省エネモードの状態である省エネモード状態と、画像形成動作を行っている状態である画像形成状態との間で遷移した時に、第1換算手段P1、記憶手段P2、第1演算手段P3、第2換算手段P4、第2演算手段P5及び決定手段P6に従ってカウンタの処理状態を示す状態遷移図である。なお、待機状態は、具体的には、駆動系が停止し、定着温度が画像形成するときの温度に維持されている状態である。この待機状態では通常は表示部109aが表示状態にある。また、省エネモード状態は、具体的には、駆動系が停止し、定着温度が画像形成するときの温度よりも低い温度に維持されている状態である。この省エネモード状態では通常は表示部109aが非表示状態にある。
装置本体110において、露光ユニット1及び定着ユニット7等の熱源は、ジョブを稼動することで変化する稼動環境の変化に応じて発熱量が変動するようになっている。
装置本体110内の温度変化に関与する予測用パラメータ及び推測用パラメータは、ここでは、画像形成する枚数といったジョブの内容であるジョブ内容J1のパラメータJa1,Jb1と、用紙Pのサイズといった画像形成領域J2のパラメータJa2,Jb2と、用紙Pの種類J3のパラメータJa3,Jb3と、駆動モータ107,…の駆動数J4のパラメータJa4,Jb4と、印刷中の冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5のパラメータJa5,Jb5とを含んでいる。
本実施の形態では、予測用パラメータは、動作状態J6のパラメータJa6として、待機状態J61での経過時間の予測用パラメータJa61と、省エネモード状態J62での経過時間の予測用パラメータJa62とを含んでいる。
図3においては、過去直近の稼動期間T(この例では7分(420秒))間に画像形成装置100がどのように動作したかを、ジョブ内容J1と、画像形成領域J2と、用紙Pの種類J3と、駆動数J4と、デューティ比J5と、動作状態J6とで切り分けて示してある。
第1換算手段P1は、過去直近の稼動期間Tにおけるジョブでの稼動環境の変化に応じて装置本体110内の温度変化に関与する予測用パラメータJa1〜Ja6を予め設定された数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である複数の温度寄与量K(i)(iは1からnまでの整数、nは2以上の整数)に換算する。図3の例ではnは「10」とされている。詳しくは、第1換算手段P1は、稼動期間Tにおけるジョブでの稼動環境の変化に応じて、ジョブ内容J1と、画像形成領域J2と、用紙Pの種類J3と、駆動数J4と、デューティ比J5と、動作状態J6(具体的には、待機状態J61での経過時間及び省エネモード状態J62での経過時間)との各予測用パラメータJa1,Ja2,Ja3,Ja4,Ja5,Ja6(Ja61,Ja62)を数値化条件で複数の温度寄与量K(i)に換算する。
記憶手段P2は、第1換算手段P1にて換算した複数の温度寄与量K(i)を内部メモリ201a(図2参照)に記憶する。詳しくは、ファン制御のためのカウンタが処理装置201の内部メモリ201aに設置されており、記憶手段P2は、内部メモリ201aにおいて複数の温度寄与量K(i)をカウントアップする。
第1演算手段P3は、記憶手段P2で内部メモリ201aに記憶した複数の温度寄与量K(i)の稼動期間Tでの総和を予測温度寄与量K(=K(1)+…+K(n))として演算する。
第2換算手段P4は、稼動期間Tの次に稼動するジョブでの稼動環境の変化に応じて装置本体110内の温度変化に関与する推測用パラメータJb1〜Jb5に基づいて数値化条件で冷却ファン300の推測用パラメータJb5に対応する冷却能力調整値(ここではデューティ比J5)を未知数αとした温度寄与量の第1式Lに換算する。詳しくは、第2換算手段P4は、稼動期間Tの次に稼動するジョブでの稼動環境の、ジョブ内容J1と、画像形成領域J2と、用紙Pの種類J3と、駆動数J4と、デューティ比J5との各推測用パラメータJb1〜Jb5から数値化条件でデューティ比J5を未知数αとした温度寄与量の第1式Lに換算する。
第2演算手段P5は、第1演算手段P3にて演算した予測温度寄与量Kと第2換算手段P4にて換算した温度寄与量の第1式Lとを足し合わせて推測温度寄与量の第2式M(=K+L)に演算する。
決定手段P6は、第2演算手段P5にて演算した推測温度寄与量の第2式Mと、予め設定された基準温度寄与量Msとに基づいてデューティ比J5を決定する。詳しくは、決定手段P6は、処理装置201の内部メモリ201aに設置したカウンタに基づいて次のジョブ中の第1から第6冷却ファン310〜360への駆動信号波のデューティ比J5の未知数αを決定する。
駆動制御手段P7は、決定手段P6にて決定したデューティ比J5に基づいて第1から第6冷却ファン310〜360の駆動を制御する。詳しくは、駆動制御手段P7は、デューティ比J5を変化させることにより、第1から第6冷却ファン310〜360の回転速度を制御する。具体的には、駆動制御手段P7は、推測温度寄与量の第2式Mの値が基準温度寄与量Msを超えた場合に第1から第6冷却ファン310〜360を駆動させる。なお、基準温度寄与量Msは、記憶部202(図2参照)に予め記憶されている。
ここで、第1から第6冷却ファン310〜360への駆動信号波のデューティ比J5のパラメータJa5,Jb5とは、第1から第6冷却ファン310〜360の風量(冷却能力)を表すパラメータである。また、第1から第6冷却ファン310〜360への駆動信号波のデューティ比は、複数の段階に段階的に増加させた値であり、ここでは、0%、50%及び100%としている。
すなわち、駆動制御手段P7は、第1から第6冷却ファン310〜360の回転速度(回転速度)を段階的に切り替えるようになっている。具体的には、駆動制御手段P7は、デューティ比J5を100%として第1から第6冷却ファン310〜360を高速で駆動する高速運転(High)と、デューティ比J5を50%として第1から第6冷却ファン310〜360を低速で駆動する低速運転(Low)と、デューティ比J5を0%として第1から第6冷却ファン310〜360の駆動停止する停止運転(Off)とのうち何れかの運転モードに切り替えるようになっている。
図3に示す例では、過去直近の稼動期間T(7分(420秒))間に画像形成装置100が以下のように稼動している。
A4サイズの用紙Pの4枚連続での片面画像形成(6秒)→待機状態(40秒)→A3サイズの用紙Pの2枚連続での片面画像形成(9秒)→待機状態(60秒)→A3サイズの用紙Pの2枚連続での両面画像形成(20秒)→待機状態(30秒)→省エネモード状態(130秒)→A4サイズの用紙Pの3枚連続での片面画像形成(5秒)→待機状態(30秒)→省エネモード状態(90秒)
従来の手法において、過去直近の稼動期間T(7分間)に画像形成した用紙Pの枚数のみをカウントする場合には、カウンタは単に11(=4枚+2枚+2枚+3枚)をカウントするだけである。
これに対して、本実施の形態では、カウントアップにおいて稼動環境(具体的にはジョブ内容J1、画像形成領域J2、用紙Pの種類J3、駆動数J4、デューティ比J5、動作状態J6(待機状態J61での経過時間、省エネモード状態J62での経過時間)の各予測用パラメータJa1〜Ja6を数値化条件で複数の温度寄与量K(i)(i=1〜n:n=10)に数値化し、複数の温度寄与量K(i)(i=1〜10)を換算する。本実施の形態では、各数値化条件に係数を与えている。
図4は、稼動環境を複数の温度寄与量K(i)に数値化する各数値化条件の一例である係数を示す表である。なお、稼動環境に対する各数値化条件を示す係数は、記憶部202(図2参照)の第1テーブルTB1に予め記憶されている。
図4に示すように、ジョブ内容J1に対する係数は、画像形成のために設定した用紙Pの枚数に対応する値であり、ここでは、1枚で「1」、2枚で「2」、3枚で「3」、4枚で「4」といった値となっている。
画像形成領域J2に対する係数は、用紙Pのサイズに対応する値、及び、片面又は両面を示す値であり、ここでは、「A4サイズ」で「1」、「A3サイズ」で「2」といった値となっており、「片面」で「1」、「両面」で「2」とされている。
用紙Pの種類J3に対する係数は、用紙Pの厚み(坪量)に対応する値であり、ここでは、基準とする「薄紙(標準紙)」で「1」、薄紙より厚い「厚紙」で「1.4」とされている。詳しくは、用紙Pの種類J3において薄紙の場合と厚紙の場合とでは、定着温度やマシン負荷が違うため、厚紙と薄紙とを比較して1.4倍の温度上昇に寄与するとしている。つまり、厚紙1面は薄紙1.4面相当の温度寄与量となり、薄紙の係数「1」に対して厚紙の係数に「1.4」を与えている。
駆動モータ107,…の駆動数J4に対する係数は、駆動モータ107,…の数に対応する値(具体的には底を所定値(例えば1.1)として駆動モータ107,…の数(既定個数を除く)をべき乗の指数部とした値)であり、ここでは、0個(既定個数を含めると1個)で「1.1」の「0」乗(1.10)、1個(既定個数を含めると2個)で「1.1」の「1」乗(1.11)、2個(既定個数を含めると3個)で「1.1」の「2」乗(1.12)、3個(既定個数を含めると4個)で「1.1」の「3」乗(1.13)といった値となっている。詳しくは、オプション装置の有無や、原稿読取装置108のスキャナー部の使用や用紙Pの排出方法といった複数種類の駆動パターンによって変化する駆動モータ107,…の数について、既定個数では1個、それに駆動モータが1つ加わるごとに「1.1」倍の温度上昇に寄与するとし、底の所定値に「1.1」を与えている。これに従い、駆動モータ数が3個(既定個数を含めると4個)である場合には、係数は「1.13」となる。
デューティ比J5に対する係数は、冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5に対応する値であり、ここでは、「100%」で「1.0」、「50%」で「1.3」、「0%」で「1.5」とされている。詳しくは、ジョブ中の冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比に関しても、温度上昇に大きく寄与するので、100%の動作時を基準として、50%の動作時では1.3倍相当の温度上昇、0%の動作(停止動作)時では1.5倍相当の温度上昇に寄与するとし、100%の動作時の係数「1」に対してそれぞれに「1.3」、「1.5」の係数を与えている。
動作状態J6(待機状態J61での経過時間)に対する係数は、(待機状態での経過時間(秒))/10に掛け合わせる値であり、ここでは「0.2」とされている。動作状態J6(省エネモード状態J62での経過時間)に対する係数は、(省エネモード状態での経過時間(秒))/10に掛け合わせる値であり、ここでは「−0.1」とされている。詳しくは、画像形成時と待機時と省エネモード時とでは、それぞれ定着温度に違いがあるものの、何れも温度変化に寄与する。その温度寄与量を画像形成時の温度寄与を基準として10秒あたり待機時では0.2倍、省エネモード時で−0.1倍としている。ここで、省エネモード時に係数が「−0.1」としているのは、省エネモード時に定着ヒータへの温度調整が低温調整又はオフ調整され、マシン負荷も小さいため、大気によって自然空冷されることを想定したものである。温度寄与量は、(経過時間)/10×(係数)で求められる。なお、待機状態での経過時間(秒)及び省エネモード状態での経過時間(秒)は、処理装置201に設けられたタイマ機能によって計測される。
図3に示す例について、ジョブを稼動することで変化する稼動環境の変化を次の(1)〜(10)の経過過程に分けて以下に説明する。
(1)の経過過程:A4サイズの用紙Pの4枚連続での片面画像形成
画像形成した用紙Pの枚数は「4枚」であり、ジョブ内容J1の予測用パラメータJa1(4枚)に対する係数は「4」とされている。
用紙Pのサイズは「A4」であり、画像形成領域J2の予測用パラメータJa2(A4)に対する係数は「1」とされている。
用紙Pの画像形成面は「片面」であり、画像形成領域J2の予測用パラメータJa2(片面)に対する係数は「1」とされている。
用紙Pの種類は「薄紙」であり、用紙Pの種類J3の予測用パラメータJa3(薄紙)に対する係数は「1」とされている。
駆動モータ107,…の数は「0」であり、駆動数J4の予測用パラメータJa4(0)に対する係数は、「1.10」とされている。
デューティ比J5は「50%」であり、デューティ比J5の予測用パラメータJa5(50%)に対する係数は「1.3」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(1)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(1)=4×1×1×1×1.10×1.3=5.2
(2)の経過過程:待機状態で40秒経過
待機状態での経過時間は「40秒」であり、動作状態J6(待機状態J61での経過時間)に対する係数は「0.2」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(2)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(2)=(40/10)×0.2=0.8
(3)の経過過程:A3サイズの用紙Pの2枚連続での片面画像形成
画像形成した用紙Pの枚数は「2枚」であり、ジョブ内容J1の予測用パラメータJa1(2枚)に対する係数は「2」とされている。
用紙Pのサイズは「A3」であり、画像形成領域J2の予測用パラメータJa2(A3)に対する係数は「2」とされている。
用紙Pの画像形成面は「片面」であり、画像形成領域J2の予測用パラメータJa2(片面)に対する係数は「1」とされている。
用紙Pの種類は「薄紙」であり、用紙Pの種類J3の予測用パラメータJa3(薄紙)に対する係数は「1」とされている。
駆動モータ107,…の数は「2」であり、駆動数J4の予測用パラメータJa4(2)に対する係数は、「1.12」とされている。
デューティ比J5は「50%」であり、デューティ比J5の予測用パラメータJa5(50%)に対する係数は「1.3」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(3)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(3)=2×2×1×1×1.12×1.3=6.3
(4)の経過過程:待機状態で60秒経過
待機状態での経過時間は「60秒」であり、動作状態J6(待機状態J61での経過時間)に対する係数は「0.2」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(4)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(4)=(60/10)×0.2=1.2
(5)の経過過程:A3サイズの用紙Pの2枚連続での両面画像形成
画像形成した用紙Pの枚数は「2枚」であり、ジョブ内容J1の予測用パラメータJa1(2枚)に対する係数は「2」とされている。
用紙Pのサイズは「A3」であり、画像形成領域J2の予測用パラメータJa2(A3)に対する係数は「2」とされている。
用紙Pの画像形成面は「両面」であり、画像形成領域J2の予測用パラメータJa2(両面)に対する係数は「2」とされている。
用紙Pの種類は「厚紙」であり、用紙Pの種類J3の予測用パラメータJa3(厚紙)に対する係数は「1.4」とされている。
駆動モータ107,…の数は「3」であり、駆動数J4の予測用パラメータJa4(3)に対する係数は、「1.13」とされている。
デューティ比J5は「0%」であり、デューティ比J5の予測用パラメータJa5(0%)に対する係数は「1.5」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(5)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(5)=2×2×2×1.4×1.13×1.5=22.4
(6)の経過過程:待機状態で30秒経過
待機状態での経過時間は「30秒」であり、動作状態J6(待機状態J61での経過時間)に対する係数は「0.2」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(6)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(6)=(30/10)×0.2=0.6
(7)の経過過程:省エネモード状態で130秒経過
省エネモード状態での経過時間は「130秒」であり、動作状態J6(省エネモード状態J62での経過時間)に対する係数は「−0.1」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(7)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(7)=(130/10)×−0.1=−1.3
(8)の経過過程:A4サイズの用紙Pの3枚連続での片面画像形成
画像形成した用紙Pの枚数は「3枚」であり、ジョブ内容J1の予測用パラメータJa1(3枚)に対する係数は「3」とされている。
用紙Pのサイズは「A4」であり、画像形成領域J2の予測用パラメータJa2(A4)に対する係数は「1」とされている。
用紙Pの画像形成面は「片面」であり、画像形成領域J2の予測用パラメータJa2(片面)に対する係数は「1」とされている。
用紙Pの種類は「厚紙」であり、用紙Pの種類J3の予測用パラメータJa3(厚紙)に対する係数は「1.4」とされている。
駆動モータ107,…の数は「1」であり、駆動数J4の予測用パラメータJa4(1)に対する係数は、「1.11」とされている。
デューティ比J5は「0%」であり、デューティ比J5の予測用パラメータJa5(0%)に対する係数は「1.5」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(8)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(8)=3×1×1×1.4×1.11×1.5=6.9
(9)の経過過程:待機状態で30秒経過
待機状態での経過時間は「30秒」であり、動作状態J6(待機状態J61での経過時間)に対する係数は「0.2」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(9)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(9)=(30/10)×0.2=0.6
(10)の経過過程:省エネモード状態で90秒経過
省エネモード状態での経過時間は「90秒」であり、動作状態J6(省エネモード状態J62での経過時間)に対する係数は「−0.1」とされている。
かかる稼動環境で行われた動作の際に発生する温度変化に関与する予測用パラメータを前記した数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である温度寄与量K(10)に換算してカウントアップを行う。
すなわち、K(10)=(90/10)×−0.1=−0.9
そして、過去直近の稼動期間T(7分間)での温度寄与量K(1)〜K(10)の総和を予測温度寄与量Kとして以下の計算で求める。
予測温度寄与量K={画像形成時温度寄与量[K(1)+K(3)+K(5)+K(8)]}+{待機時温度寄与量[K(2)+K(4)+K(6)+K(9)]}+{省エネ時温度寄与量[K(7)+K(10)]}=(5.2+6.3+22.4+6.9)+(0.8+1.2+0.6+0.6)+(−1.3−0.9)=41.8
以上の計算で求めた「41.8」が過去直近の稼動期間T(7分間)に装置本体110(マシン)内の温度上昇に寄与した相当量となる。このカウント値によって、記憶部202(図2参照)に予め記憶されている第2テーブルTB2(後述する図5のグラフのデータを記憶したテーブル)を参照し、装置本体110内の温度を検知する温度センサを用いずに、現在の装置本体110内の温度を予測することが可能となる。
さらに、次に行われるジョブ(操作部109にて入力されたジョブ情報(具体的にはA3サイズの用紙Pの3枚連続での両面画像形成といった情報))についても、稼動環境(具体的にはジョブ内容J1、画像形成領域J2、用紙Pの種類J3、駆動数J4、デューティ比J5の各推測用パラメータJb1〜Jb5)からデューティ比J5を未知数αとした温度寄与量の第1式Lに換算する。
図3の例では、画像形成する用紙Pの枚数は「3枚」であり、ジョブ内容J1の推測用パラメータJb1(3枚)に対する係数は「3」とされている。
用紙Pのサイズは「A3」であり、画像形成領域J2の推測用パラメータJb2(A3)に対する係数は「2」とされている。
用紙Pの画像形成面は「両面」であり、画像形成領域J2の推測用パラメータJb2(両面)に対する係数は「2」とされている。
用紙Pの種類は「厚紙」であり、用紙Pの種類J3の推測用パラメータJb3(厚紙)に対する係数は「1.4」とされている。
駆動モータ107,…の数は「3」であり、駆動数J4の推測用パラメータJb4(3)に対する係数は、「1.13」とされている。
デューティ比J5は「未知数α%」であり、デューティ比J5の予測用パラメータJb5(未知数α%)に対する係数は「d」とされている。
かかる稼動環境で行われる動作の際に発生する温度変化に関与する推測用パラメータから前記した数値化条件でデューティ比J5を未知数αとした温度寄与量の第1式Lに換算する。
すなわち、(第1式L)=「3×2×2×1.4×1.13×d」=「22×d」
そして、予測温度寄与量K=41.8と、第1式Lとを足し合わせて推測温度寄与量の第2式Mに演算する。
すなわち、(第2式M)=K+(第1式L)=41.8+22×d … 式(1)
この式(1)の第2式Mの値が、次ジョブ加味温度寄与相当量となる。このとき、記憶部202に予め記憶されている第2テーブルTB2を参照するが、第2テーブルTB2は、後述する図5に示す装置本体110内の温度と温度寄与量との関係から導き、装置本体110内の温度マージンを確保するために必要な設定値となる。
図5は、装置本体110内の温度と温度寄与量との関係を示すグラフである。なお、装置本体110内の温度と温度寄与量との関係は、記憶部202の第2テーブルTB2に予め記憶されている。なお、装置本体110内の温度と温度寄与量との換算は、ここでは、テーブルを用いているが、所定の換算式を用いてもよい。
図5に示す関係おいて、装置本体110内の温度の限界値が80℃(図5の破線参照)とすると、温度寄与量が基準温度寄与量Ms(=79)を超えると、温度マージンが不足と判定する。
この場合、式(1)の第2式Mで算出した値が、温度マージンが不足する温度寄与量である基準温度寄与量Ms(=79)になった時に温度マージンが不足するので、以下の式を計算する。
41.8+22×d=79 … 式(2)
式(2)により、d=1.69という結果が導かれる。
Figure 2012123191
表1は、冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5に対する数値化条件(係数)dの範囲と、デューティ比J5の未知数αの設定値との関係を示す表である。なお、冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5に対する数値化条件(係数)dの範囲と、デューティ比J5の未知数αの設定値との関係は、記憶部202(図2参照)の第3テーブルTB3に予め記憶されている。
式(2)により得られたd(=1.69)から、記憶部202に予め記憶されている第3テーブルTB3(表1参照)を用いてデューティ比J5の未知数αの設定値を求める。
すなわち、d=1.69≧1.5となり、次に稼動するジョブでの冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5は0%(停止運転(Off))という結果が得られる。
また、装置本体110内の温度の限界値が50℃(図5の一点鎖線参照)である場合は、温度寄与量が基準温度寄与量Ms(=44)になった時に温度マージンが不足するので、以下の式を計算する。
41.8+22×d=44 … 式(3)
式(3)により、d=0.1という結果が導かれる。
前述と同様に、式(3)により得られたd(=0.1)を記憶部202に予め記憶されている第3テーブルTB3(表1参照)を用いてデューティ比J5の未知数αの設定値を求める。
すなわち、d=0.1≦1.0となり、次に稼動するジョブでの冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5は100%(高速運転(High))という結果が得られる。
なお、表1に示すように、デューティ比J5の未知数αの設定値は、ここでは、0%、50%、100%の3種類の設定値であるが、冷却ファン300を2種類又は4種類以上のデューティ比で駆動する場合には、2種類又は4種類以上の設定値であってもよい。この場合、冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5に対する数値化条件(係数)dの範囲は、未知数αの設定値に応じて設定することができる。また、冷却ファン300のデューティ比は、0%、100%といった2段階や、0%、33%、66%、100%といった4段階、0%、25%、50%、75%、100%といった5段階というように、均等に分けられていてもよい。但し、それに限定されるものではなく、任意に分けられていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、過去直近の稼動期間Tにおけるジョブでの稼動環境の予測用パラメータJa1〜Ja6を予め設定された数値化条件で複数の温度寄与量K(i)に換算し、換算した複数の温度寄与量K(i)の稼動期間Tでの総和を予測温度寄与量Kとして演算することで、稼動期間Tにおける装置本体110内の温度を精度良く認識することができる。しかも、稼動期間Tの次に稼動するジョブでの稼動環境の推測用パラメータJb1〜Jb5に基づいて数値化条件で冷却ファン300のデューティ比J5を未知数αとした温度寄与量の第1式Lに換算し、演算した予測温度寄与量Kと、換算した温度寄与量の第1式Lとを足し合わせて推測温度寄与量の第2式Mに演算し、演算した推測温度寄与量の第2式Mと、予め設定された基準温度寄与量Msとに基づいて冷却ファン300のデューティ比J5を決定することで、稼動期間Tの次に稼動するジョブでの稼動環境のデューティ比J5を精度良く得ることができる。そして、冷却ファン300のデューティ比J5に基づいて冷却ファン300の駆動を制御することで、装置本体110内への冷却ファン300による効率の良い冷却動作を実現することができる。これにより、冷却ファン300の冷却能力が不足したり、或いは、冷却ファン300が過剰に動作して画像形成装置100の消費電力や騒音レベルが増加したりするといった不都合を効果的に防止することが可能となる。
また、本実施の形態では、冷却ファン300は、第1から第6冷却ファン310〜360とされており、第1から第6冷却ファン310〜360の駆動を制御するので、第1から第6冷却ファン310〜360により、装置本体110内を複数箇所で効率的に冷却することができる。
また、本実施の形態では、冷却ファン300の駆動制御は、装置本体110内の温度を検知する温度センサによる駆動制御が関与しない駆動制御を行うことで、該温度センサを設ける必要がなく、それだけ部品点数を削減でき、コスト削減を実現することができる。
また、本実施の形態では、推測温度寄与量の第2式Mの値が基準温度寄与量Msを超えた場合に冷却ファン300を駆動させるので、簡単な制御構成で、冷却ファン300を効率良く冷却動作させることができる。
また、本実施の形態では、冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5を変化させることにより、冷却ファン300の回転速度を制御するので、冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5を推測温度寄与量の第2式Mと基準温度寄与量Msとに基づいて容易に得ることができる上、推測温度寄与量の第2式Mと基準温度寄与量Msとに基づき得られたデューティ比J5によって冷却ファン300の回転速度を効率よくかつ確実に制御することが可能となる。
また、本実施の形態では、稼動期間Tにおけるジョブでの稼動環境の変化に応じて、ジョブ内容J1と、用紙Pの画像形成領域J2と、用紙Pの種類J3と、駆動モータ107,…の駆動数J4と、冷却ファン300への駆動信号波のデューティ比J5と、画像形成装置100の動作状態J6との各予測用パラメータJa1〜Ja6を数値化条件で複数の温度寄与量K(i)に換算するので、稼動期間Tにおける装置本体110内の温度を高い精度で認識することが可能となる。また、稼動期間Tの次に稼動するジョブでの稼動環境の、ジョブ内容J1と、用紙Pの画像形成領域J2と、用紙Pの種類J3と、駆動モータ107,…の駆動数J4と、冷却ファン300のデューティ比J5との各推測用パラメータJb1〜Jb5から数値化条件で冷却ファン300のデューティ比J5を未知数αとした温度寄与量の第1式Lに換算することで、稼動期間Tの次に稼動する稼動環境の冷却ファン300のデューティ比J5を高い精度で得ることが可能となる。
また、本実施の形態では、稼動期間Tにおけるジョブでの稼動環境の変化に応じて、待機状態J61での経過時間及び省エネモード状態J62での経過時間の各予測用パラメータJa61,Ja62を、数値化条件で温度寄与量K(i)に換算し、換算した温度寄与量を予測温度寄与量Kに加えるので、稼動期間Tにおける装置本体110内の温度を高い精度で認識することが可能となる。
なお、本実施の形態では、電子装置として画像形成装置について説明したが、装置本体内に設けられ、かつ、ジョブを稼動することで変化する稼動環境の変化に応じて発熱量が変動する熱源と、装置本体内を冷却する冷却装置とを備えた電子装置(例えば、画像読取装置、定着装置、露光装置やシート搬送装置等)であれば、何れの電子装置であってもよい。
100 画像形成装置
107,… 駆動モータ
110 装置本体
300 冷却ファン(冷却装置の一例)
310〜360 第1から第6冷却ファン
J1 ジョブ内容
J2 画像形成領域
J3 種類
J4 駆動数
J5 デューティ比(冷却能力調整値の一例)
J6 動作状態
Ja1〜Ja6 予測用パラメータ
Jb1〜Jb5 推測用パラメータ
K 予測温度寄与量
K(i) 複数の温度寄与量
L 温度寄与量の第1式
M 推測温度寄与量の第2式
Ms 基準温度寄与量
T 稼動期間
α 未知数

Claims (8)

  1. 装置本体内に設けられ、かつ、ジョブを稼動することで変化する稼動環境の変化に応じて発熱量が変動する熱源と、前記装置本体内を冷却する冷却装置とを備えた画像形成装置であって、
    過去直近の稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する予測用パラメータを予め設定された数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である複数の温度寄与量に換算し、
    前記複数の温度寄与量の前記稼動期間での総和を予測温度寄与量として演算し、
    前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する推測用パラメータに基づいて前記数値化条件で前記冷却装置の冷却能力を調整する冷却能力調整値を未知数とした温度寄与量の第1式に換算し、
    前記予測温度寄与量と前記温度寄与量の第1式とを足し合わせて推測温度寄与量の第2式に演算し、
    前記推測温度寄与量の第2式と、予め設定された基準温度寄与量とに基づいて前記冷却装置の前記冷却能力調整値を決定し、
    前記冷却装置の前記冷却能力調整値に基づいて前記冷却装置の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、
    前記冷却装置は、複数の冷却装置とされており、
    前記複数の冷却装置の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置であって、
    前記冷却装置の駆動制御は、前記装置本体内の温度を検知する温度センサによる駆動制御が関与しない駆動制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか一つに記載の画像形成装置であって、
    前記推測温度寄与量の第2式の値が前記基準温度寄与量を超えた場合に前記冷却装置を駆動させることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか一つに記載の画像形成装置であって、
    前記冷却装置は、入力される駆動信号が周期的な駆動信号波とされ、該駆動信号波のデューティ比が変化することで回転速度が変化する冷却ファンであり、前記冷却能力調整値は、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比であり、
    前記冷却ファンへの前記駆動信号波の前記デューティ比を変化させることにより、前記冷却ファンの回転速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置であって、
    前記装置本体内にある駆動源である1又は複数の駆動モータを備え、
    前記予測用パラメータ及び前記推測用パラメータは、前記ジョブの内容と、記録シートへの画像形成領域と、記録シートの種類と、前記駆動モータの駆動数と、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比との各パラメータを含み、前記予測用パラメータは、当該画像形成装置の動作状態をさらに含み、
    前記稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて、該ジョブの内容と、記録シートへの画像形成領域と、記録シートの種類と、前記駆動モータの駆動数と、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比と、当該画像形成装置の動作状態との前記各予測用パラメータを前記数値化条件で前記複数の温度寄与量に換算し、
    前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の、該ジョブの内容と、記録シートへの画像形成領域と、記録シートの種類と、前記駆動モータの駆動数と、前記冷却ファンへの前記駆動信号波のデューティ比との前記各推測用パラメータから前記数値化条件で前記デューティ比を未知数とした前記温度寄与量の第1式に換算することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置であって、
    画像形成を行う画像形成動作に備える待機状態よりも消費電力が小さい省エネルギモードを備え、
    前記動作状態の前記予測用パラメータは、前記待機状態での経過時間と、前記省エネルギモードの状態である省エネルギモード状態での経過時間との各パラメータを含み、
    前記稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて、前記待機状態での経過時間及び前記省エネルギモード状態での経過時間の前記各予測用パラメータを、前記数値化条件で前記温度寄与量に換算し、換算した前記温度寄与量を前記予測温度寄与量に加味することを特徴とする画像形成装置。
  8. 装置本体内に設けられ、かつ、ジョブを稼動することで変化する稼動環境の変化に応じて発熱量が変動する熱源と、前記装置本体内を冷却する冷却装置とを備えた電子装置であって、
    過去直近の稼動期間におけるジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する予測用パラメータを予め設定された数値化条件で該温度変化に寄与する相当量である複数の温度寄与量に換算し、
    前記複数の温度寄与量の前記稼動期間での総和を予測温度寄与量として演算し、
    前記稼動期間の次に稼動するジョブでの前記稼動環境の変化に応じて前記装置本体内の温度変化に関与する推測用パラメータに基づいて前記数値化条件で前記冷却装置の冷却能力を調整する冷却能力調整値を未知数とした温度寄与量の第1式に換算し、
    前記予測温度寄与量と前記温度寄与量の第1式とを足し合わせて推測温度寄与量の第2式に演算し、
    前記推測温度寄与量の第2式と、予め設定された基準温度寄与量とに基づいて前記冷却装置の前記冷却能力調整値を決定し、
    前記冷却装置の前記冷却能力調整値に基づいて前記冷却装置の駆動を制御することを特徴とする電子装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014109728A (ja) * 2012-12-03 2014-06-12 Ricoh Co Ltd 情報処理装置、機器制御方法、及び機器制御プログラム
JP2014157266A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2018124454A (ja) * 2017-02-01 2018-08-09 株式会社リコー 画像形成装置及びその制御方法

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