JP2012122764A - バイオセンサを用いる測定方法およびバイオセンサ - Google Patents

バイオセンサを用いる測定方法およびバイオセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】コストがかかる回路やトランジスタ部分を複数回使用できるバイオセンサを提供する。
【解決手段】本発明によると、基材と、前記基材上に配置されたソース電極及びドレイン電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極にオーミック接触して前記基材上に配置された半導体膜並びに前記半導体膜上に接触する第1の絶縁膜を有するトランジスタ部と、前記第1の絶縁膜上に配置された導電膜とを有し、前記導電膜は、前記トランジスタ部から着脱可能であることを特徴とするバイオセンサが提供される。また、前記導電膜上に第2の絶縁膜が配置されても良い。
【選択図】図3

Description

本発明は、バイオセンサに関し、特に、電界効果トランジスタを利用したバイオセンサに関する。
血液や細胞等の生体試料やその中の特定成分について迅速かつ簡便に濃度等を測定する方法として、電気化学的検出手段によるバイオセンサが実用化されている。その一つとして、電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor、以下、FETという)を用いたバイオセンサが知られ、特にISFET(Ion-sensitive FET)と呼ばれている。ISFETを用いたDNAやタンパク質等の生体成分、細胞などを用いた検出系への応用が盛んに研究されている(例えば、特許文献1)。
被測定物と接触する容器は、検体検査や治療用細胞の検査に用いる場合はもちろん、創薬スクリーニングに用いる場合においても、使い捨て、すなわち一度使用した容器は被測定物に汚染されるため廃棄するのが一般的である。滅菌して再利用することは、相当高価な部材を用いる場合を除き極めて稀である。これは、一度使用した容器は、滅菌した場合においても、以前に測定したサンプルによるコンタミネーションのおそれがあるためである。ISFETは、従来のプラスチック容器と比較して高価であり、これを使い捨てにした場合に、コスト高であるとの問題があった。
特開2006−138761号公報
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、コストがかかる回路やトランジスタ部分を複数回使用できる技術を提供する。
本発明の一実施形態に係るバイオセンサは、基材と、前記基材上に配置されたソース電極及びドレイン電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極にオーミック接触して前記基材上に配置された半導体膜並びに前記半導体膜上に接触する第1の絶縁膜を有するトランジスタ部と、前記第1の絶縁膜上に配置された導電膜とを有し、前記導電膜は、前記トランジスタ部から着脱可能であることを特徴とする。
前記バイオセンサは、前記導電膜上に配置される第2の絶縁膜を有し、前記第2の絶縁膜は、前記導電膜とともに前記トランジスタ部から着脱可能であってもよい。
前記バイオセンサの前記第2の絶縁膜は、イオン感応膜であってもよい。
前記バイオセンサは、少なくとも前記第2の絶縁膜における前記被測定物が配置される周囲に配置された隔壁を備えてもよい。
前記バイオセンサは、前記第2の絶縁膜上に細胞接着阻害領域を設けてもよい。
前記バイオセンサは、前記ソース電極及び前記ドレイン電極と絶縁され、かつ、前記被測定物に可変電圧を印加する参照電極を備えてもよい。
前記バイオセンサは、前記基材、前記半導体膜、前記ソース電極、前記ドレイン電極及び前記導電膜のうち1つ以上が透明であってもよい。
前記バイオセンサの前記トランジスタ部は、前記第1の絶縁膜上に保護膜を有してもよい。
前記バイオセンサは、前記トランジスタ部を複数有し、前記導電膜は複数の前記トランジスタ部を覆って配置されてもよい。
前記バイオセンサの前記導電膜は、水平方向の導電性が垂直方向の導電性よりも低くてもよい。
前記バイオセンサの前記導電膜は、前記トランジスタ部に対する粘着性または接着性を有してもよい。
また、本発明の一実施形態に係るフィルムは、センシング部を有するフィルムであって、
基材と、前記基材上に配置されたソース電極およびドレイン電極と、前記ソース電極および前記ドレイン電極にオーミック接触して前記基材上に配置された半導体膜並びに前記半導体膜上に接触する第1の絶縁膜を有するバイオセンサのトランジスタ部と着脱可能であり、前記センシング部に導電膜を有することを特徴とする。
前記フィルムの前記センシング部は、前記導電膜上に配置され、被測定物が配置される第2の絶縁膜を有してもよい。
前記フィルムの前記導電膜及び前記第2の絶縁膜の少なくともいずれかには、その表面を覆う着脱可能な保護フィルムが設けられてもよい。
本発明により、トランジスタ部分を再利用可能なバイオセンサを提供し、バイオセンサを用いた測定を、従来よりも低コストで行うことができる。
また、本発明により、被測定物を設置する領域の表面修飾を、設置領域をトランジスタ部分から分離した状態で行うことが可能となり、回路やトランジスタ部分に影響を与えること無く被測定物を設置する領域の表面修飾が可能となる。ここでいう表面修飾とは、例えば、後述する親水性膜や、被測定物を結合させるための機能性分子等を固定化したり、表面の特性を変えるために行う化学的な処理、その他の加工のことを指す。
さらに、本発明により、被測定物に応じた感応膜を容易に選択可能なバイオセンサが提供される。
本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図及び上面図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサであって、第1の絶縁膜上が平坦であるバイオセンサを示す断面図である。 図1のバイオセンサのトランジスタ部と導電膜及び第2の絶縁膜とが分離した状態を示す図である。 図3のバイオセンサのトランジスタ部と導電膜及び第2の絶縁膜とが分離した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサのトランジスタ部に保護膜を設けた例を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図であって、トランジスタ部が2つある場合を示す図である。 図4のバイオセンサのトランジスタ部と導電膜及び第2の絶縁膜とが分離した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバイオセンサを多数配置した例を示す上面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながらいくつかの実施形態として説明する。なお、本発明は、これらの実施形態に限定されることはなく、種々の変形を行なって実施することが可能である。また、図面においては、幅および高さなどは誇張している場合があり、実際の幅および高さなどの間の割合を正確に示していない場合がある。更に、同様の機能を有する部材には同じ符号を用い、説明を省略する場合がある。
図1は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図(図1(a))及び上面図(図1(b))である。図1(b)におけるI−I断面線による断面が図1(a)に対応する。バイオセンサ100は、基材101と、ソース電極102と、ドレイン電極103と、半導体膜104と、第1の絶縁膜105と、導電膜106と、第2の絶縁膜107とを有する。なお、図1(b)において、第1の絶縁膜105、導電膜106、第2の絶縁膜107は省略されている。本発明の一実施形態に係るバイオセンサは、薄膜トランジスタとして形成してもよい。
本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100においては、ソース電極102と、ドレイン電極103と、半導体膜104と、第1の絶縁膜105とにより、トランジスタ部100a(図3及び図4参照)が構成される。
基材101は、その上にソース電極102、ドレイン電極103、半導体膜104、第1の絶縁膜105、導電膜106および第2の絶縁膜107を配置できる絶縁性の材料である。例えば、ガラスなどの無機材料や、PENまたはPETなどのプラスチック(ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ナイロン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂)に代表される有機材料であってもよい。後に説明するように、基材101は透明であることが好ましい。
また、基材101の形状は特に限定されることはなく、平板、平膜、フィルム、多孔質膜などの平坦な形状、シリンダ、スタンプ、マルチウェルプレート、マイクロ流路などの立体的な形状であってもよい。フィルムを使用する場合には、その厚さは特に限定されることはないが、例えば、1μm以上1mm以下であってもよい。
基材101がフレキシブルな材料である場合には、基材101を曲げることが可能となり、測定時のFETセンサの設置などの自由度が増加する。また、ロールトゥロールでのバイオセンサ100の形成が可能となり、低コストでのバイオセンサ100の製造が可能となる。
なお、基材101上に他の絶縁膜が配置され形成されていてもよい。この場合には、FETセンサはその基材101上の他の絶縁膜上に形成される。基材101が導電性を有する場合に、基材101を流れる電流を小さくすることなどができる。また、この場合には、他の絶縁膜の材料は透明であることが好ましい。
ソース電極102は、基材101上に配置されている。ソース電極102の材料には、例えば、ITO(インジウム錫オキサイド)、ZnO(酸化亜鉛)、SnO(酸化錫)などの導電性材料を用いることができる。
ドレイン電極103も、基材101上に配置されている。ドレイン電極103は、ソース電極102と離隔して基材101上に積層される。ドレイン電極103の材料には、ソース電極102と同様の材料を使用することができる。特に、ソース電極102とドレイン電極103とが同時に基材101上に配置されて形成される場合には、ソース電極102の材料とドレイン電極103の材料とを、同じものとすることができる。
半導体膜104は、基材101上に配置されている。また、半導体膜104の両端に、ソース電極102とドレイン電極103とが配置されている。そして、ソース電極102とドレイン電極103とは、半導体膜104にオーミック接触している。ソース電極102とドレイン電極103との間の距離は、例えば、5μm以上10μmとすることができる。また、場合によっては、20μm以上、特に100μmとすることもできる。
半導体膜104の材料としては、アモルファス酸化物を用いることができる。そのようなアモルファス酸化物の主成分は、InMZnOと表すことができ、ここに、Mは、Ga(ガリウム)、Al(アルミニウム)、Fe(鉄)のうち少なくとも1種である。この中でも、アモルファス酸化物としては、MがGaであるInGaZnO系のものを用いるのが好ましい場合もある。InGaZnO系のアモルファス酸化物は、室温から150°C程度の低温で成膜が可能であることから、基材101が耐熱性に乏しいプラスチックやガラスにより構成されている場合でも使用することができる。また、InGaZnO系のアモルファス酸化物には、必要に応じて、Al、Fe、Snなどが加えられていてもよい。
半導体膜104の別の材料としては、ZnOを主成分とする酸化物半導体を用いることができる。ZnOを主成分とする酸化物半導体には、真性の酸化物亜鉛のほかに、必要に応じてLi、Na、N、Cなどのp型不純物およびB、Al、Ga、Inなどのn型不純物がドーピングされた酸化亜鉛であってもよい。また、Mg、BeなどがドーピングされたZnOが添加されていてもよい。さらに半導体膜104は、Snを添加したITO、IZO(インジウム亜鉛オキサイド)またはMgO(酸化マグネシウム)などの酸化物半導体を材料として構成されていてもよい。
なお、後に説明するように、半導体膜104は透明であることが好ましい。
バイオセンサ100の半導体膜104に形成されるチャネルが、電子をキャリアとして形成される場合には、バイオセンサ100はN型であるといい、ホールをキャリアとして形成される場合には、バイオセンサ100はP型であるという。
ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104の厚さは、適宜選択することができる。例えば、その厚さを20nm以上200nm以下とすることができる。また、ソース電極102およびドレイン電極103と半導体膜104とのオーミック接触を良好なものとするために、半導体膜104の基材101上における厚さをソース電極102およびドレイン電極103の厚さよりも大きくし、図1に示すように半導体膜104の両端がソース電極102およびドレイン電極103を覆うようになっていてもよい。
本発明においては、半導体膜104の基材101上における厚さをソース電極102およびドレイン電極103の厚さよりも大きくすることに限定されることはない。例えば、図2に示すように半導体膜104の厚さをソース電極102およびドレイン電極103の厚さと同じまたはそれ以下とすることもできる。このようにすることにより、ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104の上に配置される第1の絶縁膜105を平坦なものとすることができる。これにより、例えば、導電膜106と第2の絶縁膜107の形成を良好なものとすることができ、第2の絶縁膜107に亀裂やピンホールなどが発生することを防止することができる。また、後述する隔壁108の配置も容易に行なえる。
第1の絶縁膜105は、半導体膜104と接触して配置される。例えば、第1の絶縁膜105は、ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104を覆う。また、接触とは、物理的な接触ではなく、電気的な接触を意味していてもよい。また、第1の絶縁膜105は、ソース電極102、ドレイン電極103および半導体膜104を覆う。第1の絶縁膜105の材料としては、SiO(酸化珪素)、SiN(窒化珪素)、SiO(酸化窒化珪素)などのシリコン酸化物もしくはシリコン窒化物を用いることができる。第1の絶縁膜105の厚さは適宜選択することができる。例えば、その厚さを50nm以上1μm以下とすることができる。また、後に説明するように、第1の絶縁膜105は透明であることが好ましい。
第1の絶縁膜105上に、導電膜106が第1の絶縁膜105と接触して配置される。また、導電膜106は、第1の絶縁膜105を介して間接的に半導体膜104と接触して配置される。例えば、導電膜106は、第1の絶縁膜105を覆う。導電膜106の材料は、金属膜、金属酸化物膜、金属微粒子や金属ファイバーがバインダーに分散された膜、金属が絶縁体物に埋め込まれた膜、導電性の有機材料、イオン液体等のイオン導電性の材料等であることが好ましい。例えば、金属膜には金を用いてもよく、金属酸化物膜にはITOを用いてもよい。導電膜106は透明であることが好ましい。
第2の絶縁膜107は、感応膜として用いられる。第2の絶縁膜107は、導電膜106を介して間接的に第1の絶縁膜105と接触して配置される。また、第2の絶縁膜107は、導電膜106及び第1の絶縁膜105を介して間接的に半導体膜104と接触して配置される。例えば、第2の絶縁膜は、導電膜106を覆う。また、第2の絶縁膜107は、被測定物120に含まれるサンプル、例えば細胞、DNA、糖鎖、タンパク質のいずれか1以上を含む生体関連物質、を配置可能な材料により構成されている。第2の絶縁膜107の上面の領域のうち、半導体膜104におけるチャネルが形成される領域の上に、被測定物120に含まれる生体関連物質が配置される領域を、以下では配置領域と呼ぶことにする。
第2の絶縁膜107として、イオン感応膜を用いることができる。例えば、SiO、SiN、Ta(酸化タンタル)、Al(酸化アルミニウム)などにより構成される膜である。イオン感応膜の材料は、測定したいイオン種に応じて適宜選択することができる。また、必要に応じて、イオン感応膜に細胞、DNA、タンパク質、糖鎖を固定するために表面が修飾されていてもよい。また、後に説明するように、第2の絶縁膜107は、透明であることが好ましい。
第2の絶縁膜107は、配置領域に対応する箇所にのみ設けられてもよい。この場合、位置合わせを容易にするために、トランジスタ部100a及びセンシング部100bにアライメントマーク等の位置合わせに用いることが可能な工夫がなされていても良い。
本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100は、導電膜106と第1の絶縁膜との間で着脱可能に構成されている。
図3は、図1のバイオセンサ100のトランジスタ部と導電膜及び第2の絶縁膜とが分離した状態を示す図であり、図4は図2のバイオセンサ100のトランジスタ部と導電膜及び第2の絶縁膜とが分離した状態を示す図である。
図3及び図4を参照すると、トランジスタ部100aと、導電膜106及び第2の絶縁膜107とが、第1の絶縁膜105と導電膜106との間で分離している。本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100においては、トランジスタ部100aとは別に、導電膜106及び第2の絶縁膜107を形成し、トランジスタ部100aに対して導電膜106及び第2の絶縁膜107を着脱する。導電膜106及び第2の絶縁膜107からなる膜を、以下で、便宜上センシング部100bと呼ぶこととする。
第2の絶縁膜107は、測定環境を良好に保つため、数百nm以下の膜厚であることが好ましいが、数百nm以下の膜厚の場合には、第2の絶縁膜107のみをトランジスタ部100aから分離した状態で保持したり、トランジスタ部100aと着脱したりすることは困難である。そこで、1μm以上の膜厚を有する導電膜106を第2の絶縁膜107とともに用い、これにより導電膜106及び第2の絶縁膜107から成るセンシング部100bをトランジスタ部と分離した状態で保持し、トランジスタ部100aと着脱することが可能となる。この場合、第2の絶縁膜107は、導電膜106上に、例えばスパッタリングにより成膜される。
なお、センシング部100bを着脱することが可能であるとは、バイオセンサ100において、センシング部100bの作成時に、トランジスタ100a上にセンシング部100bを成膜するのではなく、トランジスタ部100aとは別にセンシング部100bを形成し、センシング部100bの形成時には、トランジスタ部100aとセンシング部100bとは分離した状態であり、センシング部100bを所望の時点でトランジスタ部100aに積層可能であること、及び積層後において、所望の時点、例えばバイオセンサ100により測定を行った後において、センシング部100bをトランジスタ100aから取り外すことができることをいう。センシング部100bが導電膜106及び第2の絶縁膜107により構成されている場合には、導電膜106及び第2の絶縁膜107とは一体としてトランジスタ部100aへと積層したり、トランジスタ部100bから取り外されたりすることとなる。具体的な着脱方法については、以下で説明する。
センシング部100bを、トランジスタ部100aに対して積層する方法は、適宜選択可能である。トランジスタ部100aに対してセンシング部100bを熱や圧力等を加えて機械的に圧着してもよい。また、導電膜106に導電性の材料からなる接着部材を用いて、接着してもよく、導電性の材料からなる粘着部材を用いて、粘着してもよい。導電性の材料からなる接着部材は、例えば導電性のフィラーを接着性のバインダーに分散した導電性接着剤でもよく、また、導電性の材料からなる粘着部材は、例えば導電性のフィラーをゲル等の粘着材料に分散した導電性の粘着材料でもよい。機械的な圧着を行う場合には、例えば、センシング部100bとトランジスタ部100aとをクリップ等のバネを用いて圧着する方法が用いられる。通常、クリップ等のバネは、基材の周辺部に設けられる。センシング部100bの剛性が低く、中央部まで圧力が加わらない場合には、後述する隔壁をセンシング部100bの周辺部まで設けて、隔壁とトランジスタ部100aの間で圧着する方法が用いられる。接着や粘着を行う場合には、冶具等を用いて位置合わせした後に一定時間圧力を加えれば良い。この際、熱や光を加えて、粘着や接着を促進しても良い。また、センシング部100bとトランジスタ部100aとの間に気泡が残らないよう真空中で接着、粘着しても良い。
導電膜106は、複数の導電材料を積層する構成でもよい。例えば、下部を粘着部材や接着部材として構成し、上部にITOを積層した構成としてもよい。
なお、本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100は、対象とする被測定物120の種類によっては、第2の絶縁膜107を設けずに、導電膜106上に被測定物120を配置してもよい。この場合、導電膜106には、例えば、金属膜や、金属酸化物膜が用いられる。金属膜は、金であってもよく、金属酸化物膜はITO等であり、透明な導電膜でもよい。導電膜106上に被測定物120を配置する場合には、導電膜106における生体関連物質が配置される領域を、配置領域と呼び、以下の第2の絶縁膜107の配置領域に関する説明が援用される。
トランジスタ部100aから、センシング部100bを取り外す方法としては、機械的にセンシング部100bを剥がしてもよく、薬剤等により導電膜106やセンシング部100b全体を溶解させて剥がしてもよい。
なお、剥がす際には必ずしも導電膜106とトランジスタ部100aの界面で剥れる必要はなく、再接続の際に導通さえ取れるならばトランジスタ部100aの表面に粘着部材や接着部材等の導電膜106の一部が残っても良い。
トランジスタ部100a及びセンシング部100bには、位置合わせのためのアラインメントマークを設けてもよい。
本発明の一実施形態に係るフィルムは、バイオセンサに用いられる図3及び図4に示されるセンシング部100bを有するフィルムであり、トランジスタ部100aと着脱可能なフィルムである。トランジスタ部100a及びセンシング部100bの構成は、上述したとおりである。
本発明の一実施形態に係るフィルムにおいて、センシング部100bの表面を保護するための保護フィルムを、センシング部100bの導電膜106側の表面及び第2の絶縁膜107側の表面のいずれか又は両方に設けても良い。保護フィルムを設けることにより、センシング部100bをトランジスタ部に固着するまで保存しておく際に、表面の物理的な損傷や、空気等に表面がさらされることなどによる表面状態の変化を防ぐことができる。保護フィルムとして、たとえば導電膜106に接着部材や粘着部材を用いる場合には、剥離紙を用いてもよい。保護フィルムは、導電膜106及び第2の絶縁膜107のいずれか又は両方に対して、着脱可能である。ここで、着脱可能とは、所望の時点、例えばセンシング部100bを生成し保存する際には、保護フィルムをセンシング部100bに対して接着・粘着あるいは圧着しておくことができるとともに、センシング部100bを所望の時点、例えばバイオセンサ100の一部として使用する際には、保護フィルムをセンシング100bから剥離することができることをいう。
図5は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100のトランジスタ部100aに保護膜109を設けた例を示す断面図である。
図5に示すように、本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100において、第1の絶縁膜105上に、保護膜109を成膜してもよい。保護膜109を設けることにより、トランジスタ部100aがセンシング部100bと分離した状態においてトランジスタ部100aが空気と接触することにより劣化することを防止することができるとともに、トランジスタ部100aからセンシング部100b剥がす際に、トランジスタ部100aの損傷を防止することができる。
本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100の複数のトランジスタ部100aを、一枚のフィルム状のセンシング部100bにより覆ってもよい。
図6は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの断面図であって、トランジスタ部が2つある場合を示す図であり、図7はそのトランジスタ部とセンシング部とが分離した状態を示す図である。図6及び図7に示すように、2つのトランジスタ部200及び210を、1つのセンシング部220により覆ってもよい。
このとき、導電膜106は、隣接する複数のトランジスタ部100a間での混信を防ぐために、垂直方向にのみ高い導電性を有してもよい。混信を防ぐためには、隣り合うトランジスタ部100a間よりも長い水平距離では絶縁性となる材料、例えば、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)を用いてもよい。導電膜106として、シリコンに複数の金属細線を貫通配線として垂直方向(厚さ方向)に配向して、垂直方向に異方導電性を有するような異方性の導電シートを用いてもよい。また、導電膜106が垂直方向にのみ高い導電性を有するように、ニッケルナノチューブや導電性高分子等の線状の導電性材料を垂直方向に配向させて用いてもよく、カーボン系の導電繊維を垂直方向に配向させて用いてもよい。垂直方向にビアを設けて、導電性材料をめっき等で充填してもよい。その他、これらに限られず、垂直方向にのみ高い導電性を有するような材料を導電膜106に用いることができる。
上記異方導電性を有する材料の配向箇所は、導電膜106全体でもよく、導電膜106の一部、例えば導電膜106の配置領域に対応する箇所のみに配向して、配置領域に対応しない箇所は電気的に絶縁してもよい。配置領域に対応する箇所にのみ異方導電性を有する材料を配向する場合には、センシング部100bとトランジスタ部100aとにアラインメントマークを設けて位置合わせがなされることが好ましい。
導電膜106に異方導電性を有する材料を用いることにより、隣接する複数のトランジスタ100a間での混信を防ぐことができる。
なお、導電膜106に用いる材料に異方導電性がない場合でも、隣り合うトランジスタ部100a間の距離が導電膜106の膜厚に対して十分に大きい場合には、導電膜106の導電率自体を制御することで、垂直方向には信号を伝えつつ、混信の影響を最小限にすることができる。
なお、導電膜106に異方導電性を有する材料を用いる場合においても、導電膜106は透明であることが好ましい。
バイオセンサ100を用いた測定を行う場合、ソース電極102及びドレイン電極103と絶縁された参照電極(図示せず)を用いる。参照電極は、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと、等電位であってもよい。このために、参照電極は、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと導電性の材料を用いて接続されている。参照電極は、ソース電極102に配線などにより接続されている。あるいは、参照電極が接地され、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと接地されていてもよい。
本実施形態に係るバイオセンサを用いて測定を行なうには、配置領域を含んだ領域に被測定物120を配置する。そして、参照電極を被測定物120に挿入などして接触させる。その後、電源(図示せず)により、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加し、ソース電極102とドレイン電極103との間に流れる電流値を測定する。その電流値の測定は、電源(図示せず)と直列に接続される電流計(図示せず)などにより行なわれる。また、電流値の時間変化も測定されてもよい。
なお、被測定物120を配置領域から移動しないようにするために、第2の絶縁膜107上に隔壁108が設けられていてもよい。隔壁108の材料は特に限定されないが、例えば、ガラスやプラスチックなどを挙げることができる。また、隔壁108を上面から見た場合の形状は任意のものを用いることができる。隔壁108は、上面から見た場合の形状が略正方形、矩形、円形、楕円形、一部が凹状となった形状など用途に応じて様々な形状としてもよい。
本発明の一実施形態に係るバイオセンサは、第2の絶縁膜107の配置領域が細胞接着特性を有するとともに、第2の絶縁膜107における配置領域に隣接した領域が細胞接着阻害特性を有してもよい。
すなわち、第2の絶縁膜107の配置領域は、細胞を接着させる強度の高い物質によって形成される細胞接着性領域であるとともに、配置領域に生体関連物質を滞留させるために配置領域の外周に沿って細胞接着阻害性領域が形成されてもよい。
ここで、「細胞接着性」とは、細胞を接着する強度、すなわち細胞の接着しやすさを意味するとともに、「細胞接着性を有する」とは、細胞の接着性が良好な特性を有すること意味し、「細胞接着性領域」とは、細胞接着性が良好な領域を意味する。また、「細胞接着阻害性を有する」とは、細胞の接着性が悪い特性を有することを意味し、「細胞接着阻害性領域」とは、細胞の接着性が悪い領域を意味する。したがって、細胞接着性領域を有する配置領域と細胞接着阻害性領域とがパターン化された基板上に細胞が含まれた被測定物120を滞留させると、配置領域には細胞が接着するが、細胞接着阻害性領域には細胞が接着しないため、配置領域には細胞がパターン状に配列されることになる。
また、細胞接着性は、接着しようとする細胞によって異なる場合もあるため、細胞接着性を有する/または細胞接着性が良好とは、ある種の細胞に対する細胞接着性が良好であることを意味する。したがって、第2の絶縁膜107上には、複数種の細胞に対する複数の配置領域が存在する場合、すなわち細胞接着性が異なる配置領域が2水準以上存在する場合もある。
具体的には、細胞接着性領域は、第2の絶縁膜107の表面全体に炭素酸素結合を有する有機化合物を含む細胞接着阻害性の親水性膜を形成し、次いで、細胞の接着が望まれる領域に対して酸化処理及び/または分解処理を施すことにより当該領域に良好な細胞接着性を付与して細胞接着性領域に改変する。なお、前記処理を施さない部分は細胞接着阻害性領域である。
また、細胞接着性領域は、炭素酸素結合を有する有機化合物を低密度で含む親水性膜で形成されていてもよい。この場合には、細胞接着性領域は、炭素酸素結合を有する有機化合物を高密度で含む親水性膜が細胞接着阻害性を有するのに対して、前記化合物を低密度で含む親水性膜は細胞接着性を有することを利用したものである。なお、第2の絶縁膜107の表面に前記化合物が結合しやすい第一領域と結合しにくい第二領域とを設け、該第2の絶縁膜107の表面に前記化合物の膜を形成することにより、第一領域は細胞接着阻害性領域とし、第二領域は細胞接着性領域としてもよい。
一方、細胞接着阻害性領域は、炭素酸素結合を有する有機化合物により形成される親水性膜により形成される。当該親水性膜は、水溶性や水膨潤性を有する、炭素酸素結合を有する有機化合物を主原料とする薄膜であり、酸化される前は細胞接着阻害性を有し、酸化及び/または分解された後は細胞接着性を有するものであれば材料は特に限定されない。この炭素酸素結合とは、炭素と酸素との間に形成される結合を意味し、単結合に限らず二重結合であってもよい。炭素酸素結合としてはC−O結合、C(=O)−O結合、C=O結合が挙げられる。
また、親水性膜の主原料としては、水溶性高分子、水溶性オリゴマー、水溶性有機化合物、界面活性物質、両親媒性物質等が挙げられ、これらが相互に物理的または化学的に架橋し、第2の絶縁膜107と物理的または化学的に結合することにより親水性膜となる。具体的な水溶性高分子材料としては、ポリアルキレングリコール及びその誘導体、ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリメタクリル酸及びその誘導体、ポリアクリルアミド及びその誘導体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、双性イオン型高分子、多糖類、等を挙げることができる。分子形状は、直鎖状、分岐を有するもの、デンドリマー等を挙げることができる。より具体的には、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールの共重合体、例えば、Plutonic F108、Plutonic F127、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(メタクリロイルオキシエチルフォスフォリルコリン)、メタクリロイルオキシエチルフォスフォリルコリンとアクリルモノマーの共重合体、デキストラン、及びヘパリンが挙げられるがこれらには限定されない。具体的な水溶性オリゴマー材料や水溶性低分子化合物としては、アルキレングリコールオリゴマー及びその誘導体、アクリル酸オリゴマー及びその誘導体、メタクリル酸オリゴマー及びその誘導体、アクリルアミドオリゴマー及びその誘導体、酢酸ビニルオリゴマーの鹸化物及びその誘導体、双性イオンモノマーからなるオリゴマー及びその誘導体、アクリル酸及びその誘導体、メタクリル酸及びその誘導体、アクリルアミド及びその誘導体、双性イオン化合物、水溶性シランカップリング剤、水溶性チオール化合物等を挙げることができる。より具体的には、エチレングリコールオリゴマー、(N−イソプロピルアクリルアミド)オリゴマー、メタクリロイルオキシエチルフォスフォリルコリンオリゴマー、低分子量デキストラン、低分子量ヘパリン、オリゴエチレングリコールチオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、2−〔メトキシ(ポリエチレンオキシ)−プロピルトリメトキシシラン、及びトリエチレングリコール−ターミネーティッド−チオールが挙げられるがこれらには限定されない。
なお、親水性膜は、処理前は高い細胞接着阻害性を有し、酸化処理及び/または分解処理後は細胞接着性を示すものであることが望ましい。
また、親水性膜の平均厚さは、0.8nm〜500μmが好ましく、0.8nm〜100μmがより好ましく、1nm〜10μmがより好ましく、1.5nm〜1μmが最も好ましい。平均厚さが0.8nm以上であれば、タンパク質の吸着や細胞の接着において、基板表面の親水性薄膜で覆われていない領域の影響を受けにくいため好ましい。また、平均厚さが500μm以下であればコーティングが比較的容易である。
本実施形態に係るバイオセンサでは、配置領域が細胞接着性を有し、配置領域以外が細胞接着阻害性を有することにより、生体関連物質を第2の絶縁膜107の配置領域に選択的に設置することが可能で、被測定物120、特に被測定物120中の生体関連物質の電気的特性を的確に検出することができ、高精度の測定が可能となる。
細胞接着阻害領域と細胞接着領域によって定められる細胞接着のパターンと、配置領域との位置合わせをするため、トランジスタ部100a及びセンシング部100bにアライメントマーク等の位置合わせに用いることが可能な工夫がなされていても良い。
上述した第2の絶縁膜107上への隔壁108の設置や、第2の絶縁膜107の上面の加工や表面修飾は、第2の絶縁膜107がトランジスタ部100aと着脱可能であるから、第2の絶縁膜107をトランジスタ部100aから分離した状態で行うことができ、これにより、トランジスタ部100aへと影響を与えることなく第2の絶縁膜に対する加工や表面修飾を行うことができる。
ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加するために、ソース電極102とドレイン電極103とに電源に接続するには、例えば、ソース電極102とドレイン電極103のそれぞれの端部に電極パッドを接続し、これらの電極パッドと電源とを接続し、ソース電極102に接続された電極パッドと参照電極とを接続してもよい。
特に、参照電極が、ソース電極102およびドレイン電極103のいずれかと等電位であれば、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧が印加されていなければ、被測定物120には実質的に電圧が印加されていない状態となる。したがって、ソース電極102とドレイン電極103との間に流れる電流値の時間変化を測定する場合には、ソース電極102とドレイン電極103との間に電圧を印加してからの時間変化を測定すればよいので、測定が簡単に行なえる。
また、上述した基材101、半導体膜104、第1の絶縁膜105、導電膜106および第2の絶縁膜107の材料の中から透明な材料を選択できる。ここで、透明とは、第2の絶縁膜107上に配置された生体関連物質や、生体関連物質を含んだ被測定物120が、顕微鏡などの光学的な観察機器を用いて基材101の側から観察可能とすることができる程度に透明であればよい。また、透明には、半透明は含まれないこととしてもよい。したがって、基材101、半導体膜104、第1の絶縁膜105、導電膜106および第2の絶縁膜107を透明とすることにより、被測定物120の上部(基材101側と反対側)から光を照射して、基材101側より生体関連物質や、生体関連物質を含んだ被測定物120を観察することができる。例えば、倒立型顕微鏡を用いて基材101側より生体関連物質や、生体関連物質を含んだ被測定物120を観察することができる。被測定物120としては、細胞などの生物関連物質を含んだ溶液や培地が好適である。また、必要に応じて明視野観察の他に位相差顕微鏡、微分干渉顕微鏡を用いることも可能である。したがって、配置領域に配置された被測定物120、特に被測定物120中の生体関連物質の電気的な特性の測定と、生体関連物質や、生体関連物質を含んだ被測定物120の観察とを両立させることができる。
さらに、ソース電極102、ドレイン電極103を透明にすることにより、より広い視野を確保することができる。
前記センシング部100bおよび隔壁108は、マイクロプレートの形状をしていても良い。この場合、センシング部100bがマイクロプレートの底面に位置し、さらに、トランジスタがアレイ状に配置された基材と接続されている。
前述したように、複数のトランジスタ部100aをフィルム状のセンシング部100bにより覆うことができるところ、図8に示すように、本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100を1枚の基材上に多数配置してアレイを形成し、マイクロプレート1000を作成してもよい。マイクロプレート1000においては、各バイオセンサ100上に設けられた隔壁108内に被測定物120を配置し、各被測定物120における化学反応や合成反応といった特性を測定する。なお、隔壁108は、図8においては円形状で示したが、これに限られないことは前述のとおりである。このマイクロプレート1000において、トランジスタ部100aとセンシング部100bとが着脱可能な上述した本発明の一実施形態に係るバイオセンサ100を用いることにより、第2の絶縁膜107の成膜が容易になるとともに、多数のトランジスタ部100aを再利用することができ、コストを大きく減らすことができる。
100 バイオセンサ、100a トランジスタ部、100b センシング部、101 基材、102 ソース電極、103 ドレイン電極、104 半導体膜、105 第1の絶縁膜、106 導電膜、107 第2の絶縁膜、108 隔壁

Claims (14)

  1. 基材と、
    前記基材上に配置されたソース電極及びドレイン電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極にオーミック接触して前記基材上に配置された半導体膜並びに前記半導体膜上に接触する第1の絶縁膜を有するトランジスタ部と、
    前記第1の絶縁膜上に配置された導電膜と
    を有し、
    前記導電膜は、前記トランジスタ部から着脱可能である
    ことを特徴とするバイオセンサ。
  2. 前記導電膜上に配置される第2の絶縁膜を有し、
    前記第2の絶縁膜は、前記導電膜とともに前記トランジスタ部から着脱可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ。
  3. 前記第2の絶縁膜は、イオン感応膜であることを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサ。
  4. 少なくとも前記第2の絶縁膜における被測定物が配置される領域の周囲に配置された隔壁を備えることを特徴とする請求項2および3のいずれかに記載のバイオセンサ。
  5. 前記第2の絶縁膜上に細胞接着阻害領域を設けたことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のバイオセンサ。
  6. 前記ソース電極及び前記ドレイン電極と絶縁され、かつ、被測定物に可変電圧を印加する参照電極を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のバイオセンサ。
  7. 前記基材、前記半導体膜、前記ソース電極、前記ドレイン電極及び前記導電膜のうち1つ以上が透明であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のバイオセンサ。
  8. 前記トランジスタ部は、前記第1の絶縁膜上に保護膜を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のバイオセンサ。
  9. 前記トランジスタ部を複数有し、前記導電膜は複数の前記トランジスタ部を覆って配置されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のバイオセンサ。
  10. 前記導電膜は、水平方向の導電性が垂直方向の導電性よりも低いことを特徴とする請求項9に記載のバイオセンサ。
  11. 前記導電膜は、前記トランジスタ部に対する粘着性または接着性を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のバイオセンサ。
  12. バイオセンサに用いるセンシング部を有するフィルムであって、
    基材と、前記基材上に配置されたソース電極およびドレイン電極と、前記ソース電極および前記ドレイン電極にオーミック接触して前記基材上に配置された半導体膜並びに前記半導体膜上に接触する第1の絶縁膜を有するバイオセンサのトランジスタ部と着脱可能であり、
    前記センシング部に導電膜を有する
    ことを特徴とするフィルム。
  13. 前記センシング部は、
    前記導電膜上に配置され、被測定物が配置される第2の絶縁膜
    を有することを特徴とする請求項12記載のフィルム。
  14. 前記導電膜及び前記第2の絶縁膜の少なくともいずれかには、その表面を覆う着脱可能な保護フィルムが設けられていることを特徴とする請求項13記載のフィルム。
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