JP2012122703A - 飛翔体射出装置 - Google Patents

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【課題】飛翔体の射出に伴う加速度を効果的に低減させることができる飛翔体射出装置を提供する。
【解決手段】飛翔体射出装置10は、有底円筒状をなす発射筒11の内底部に発射薬13が収容されたガス発生器12を配設するとともに、該ガス発生器12より開口部側に飛翔体16が収容されて構成されている。そして、ガス発生器12と飛翔体16の後端部との間に、発射薬13の燃焼による燃焼ガスが膨張するための膨張室15が設けられ、かつ飛翔体16の外周面と発射筒11の周壁11b内周面との間に燃焼ガスの一部を放出する隙間17が形成されている。発射筒11は開口部が上になるように傾斜配置されるとともに、飛翔体16の後退を規制し、膨張室15を形成するように飛翔体16の後端部が規制部材で支持されている。膨張室15の長さは、発射筒11の内径の0.2〜3倍であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば砲弾等の飛翔体を射出させるためのもので、簡易な構成で飛翔体の加速度を低減させることができる飛翔体射出装置に関する。
砲弾等の飛翔体の射出装置は、発射筒の内底部に発射薬又はガス発生剤を有するガス発生器が固定されるとともに、それより開口部側には飛翔体が配置されて構成されている。この飛翔体射出装置において、発射薬を使用した場合には発射薬の燃焼圧力をある程度高くしなければ、発射薬が不完全燃焼することから、飛翔体の加速度を低減させることはできなかった。また、ガス発生剤を使用した場合にはそのガス発生剤を高圧で燃焼させ、生成した燃焼ガスを減圧して発射筒内に噴出することはできるが、初期圧力が高くなるため、飛翔体の加速度を抑えることが困難であった。加速度が大きいと飛翔体の電子機器等が破損する可能性が高かった。
この種の飛翔体射出装置として具体的には、次に示すような発射速度変更装置が知られている(特許文献1を参照)。すなわち、この発射速度変更装置は、発射筒に装填された発射装薬の燃焼ガスにより発射する飛翔体の発射速度を増減変更するためのもので、発射装薬と飛翔体との間に燃焼ガスの圧力を増減調整するためのガス圧力調整体を配設したものである。かかる発射速度変更装置によれば、発射装薬を増減することなく、飛翔体の発射速度を容易に変更することができるとともに、余剰の発射装薬を生じさせるおそれがない。
特開2009−299912号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、飛翔体の底部外周面に弾帯が配設され、その弾帯で発射筒内が仕切られている(特許文献1の段落番号0009及び図1)。そのため、圧力調整用空間(α2)内の圧力は短時間のうちに上昇して装填用空間(α1)内の圧力と同じになり、速度調整を行うことはできてもその効果は少なく、加速度調整を行うことは難しい。言い換えれば、圧力調整用空間は装填用空間内の余剰の燃焼ガスを流し込む緩衝容器に過ぎない。
しかも、圧力調整用空間の端部が弾帯によって塞がれていることから、圧力調整用空間内の燃焼ガスが飛翔体と発射筒との間の隙間に流れることはない。従って、特許文献1に記載されている発射速度変更装置の構造では、飛翔体の加速度を有効に低減させることは困難であった。
そこで、本発明の目的とするところは、飛翔体の射出に伴う加速度を効果的に低減させることができる飛翔体射出装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、第1の発明の飛翔体射出装置は、有底筒状をなす発射筒の内底部に発射薬が収容されたガス発生器を配設するとともに、該ガス発生器より開口部側に飛翔体を収容したものである。そして、前記ガス発生器と飛翔体の後端部との間に、ガス発生器に収容された発射薬の燃焼による燃焼ガスが膨張するための膨張室を設けるとともに、飛翔体の外周面と発射筒の内周面との間に燃焼ガスの一部を放出する隙間を形成することを特徴とする。
第2の発明の飛翔体射出装置では、第1の発明において、前記発射筒は開口部が上になるように傾斜配置されるとともに、飛翔体の後退を規制し、膨張室を形成するように飛翔体の後端部が規制部材で支持されていることを特徴とする。
第3の発明の飛翔体射出装置では、第1又は第2の発明において、前記発射筒の軸線方向における膨張室の長さは、発射筒の内径の0.2〜3倍に設定されていることを特徴とする。
第4の発明の飛翔体射出装置では、第1から第3のいずれか1項の発明において、前記飛翔体の外周面と発射筒の内周面との間には、一定の隙間を形成するようにスペーサを介在させたことを特徴とする。
第5の発明の飛翔体射出装置では、第1から第4のいずれか1項の発明において、前記発射薬は、初期の圧力増加が低く、燃焼時間の経過とともに圧力が漸増する漸増型の燃焼パターンを示すように、円筒状に形成されるとともに、その外周面に不燃剤によるコーティング層が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に係る本発明では、ガス発生器と飛翔体の後端部との間に、ガス発生器に収容された発射薬の燃焼による燃焼ガスが膨張するための膨張室が設けられるとともに、飛翔体の外周面と発射筒の内周面との間に燃焼ガスの一部を放出する隙間が形成されている。このため、発射薬の燃焼により生成した高圧の燃焼ガスが膨張室で膨張してその圧力が低減される。さらに、膨張室に入った燃焼ガスの一部は、飛翔体と発射筒との間の隙間から放出される。従って、前記膨張室と隙間の相乗的な作用に基づいて燃焼ガスの圧力が有効に低下し、飛翔体の加速を抑えることができる。
よって、本発明の飛翔体射出装置によれば、飛翔体の射出に伴う加速度を効果的に低減させることができる。
本発明の実施形態における飛翔体射出装置を模式的に示す断面図。 (a)は飛翔体をその軸線と直交方向に延びる支持突起で支持した状態の飛翔体射出装置を示す断面図、(b)は飛翔体をその軸線方向に延びる支持ピンで支持した状態の飛翔体射出装置を示す断面図、(c)は飛翔体を円筒状のリングで支持した状態の飛翔体射出装置を示す断面図。 飛翔体の加速度と経過時間との関係を示すグラフ。 (a)は飛翔体が片寄って配置された状態の飛翔体射出装置を示す断面図、(b)は(a)の4b−4b線断面図。 (a)は飛翔体がスペーサで保持された状態の飛翔体射出装置を示す断面図、(b)は(a)の5b−5b線断面図。 (a)は円筒状をなす発射薬の外周面に不燃剤のコーティング層を形成した状態の発射薬を示す斜視図、(b)は円筒状をなす発射薬を示す斜視図、(c)は円板状をなす発射薬を示す斜視図、(d)は丸棒状をなす発射薬を示す斜視図。 発射薬の燃焼圧力と経過時間との関係を示すグラフ。 飛翔体の加速度又は発射薬の燃焼圧力と経過時間との関係を示すグラフ。 飛翔体の加速度と経過時間との関係を示すグラフ。
以下に本発明を具体化した実施形態を図1〜9に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、飛翔体射出装置10を構成する発射筒11は有底円筒状をなし、その底壁11a内面の中心にはガス発生器12が取着されている。ガス発生器12内には発射薬13が収容され、該発射薬13の燃焼によって燃焼ガスが発生するように構成されている。発射薬13としては、無煙火薬、コンポジット火薬等の一般的な発射薬や推進薬が用いられる。発射薬13の形状としては、図6(a)に示すような円筒状でその外周面に不燃剤のコーティング層14が形成された形状、図6(b)に示すような円筒状、図6(c)に示すような円板状、図6(d)に示すような丸棒状等が採用される。このような形状の発射薬13がガス発生器12内に1本ないし複数本収容されている。
図1に示すように、発射筒11内のガス発生器12より開口部側には燃焼ガスが膨張する膨張室15を介して砲弾等の飛翔体16が配置されている。この飛翔体16は、前部が尖頭部16a、中央部が円柱状をなす飛翔体本体16b、さらに後部が円錐台部16cとなっている。飛翔体本体16bの外周面と発射筒11の周壁11b内周面との間には一定の隙間17が設けられている。そして、発射薬13の燃焼で生成した高圧の燃焼ガスにより飛翔体16を発射筒11から射出させるように構成されている。このとき、高圧の燃焼ガスは膨張室15で膨張してその圧力が低下すると同時に、膨張室15内の燃焼ガスの一部が飛翔体本体16bと発射筒11の周壁11bとの間の隙間17から放出され、膨張室15における燃焼ガスの圧力がさらに低下するようになっている。
上記飛翔体16の支持、言い換えれば膨張室15の形成及び隙間17の形成について説明する。
図2(a)に示すように、発射筒11の周壁11b内周面には発射筒11の中心に向かって延びる規制部材としての支持突起18が周方向に90度間隔をおいて突出形成されている。この支持突起18による支持によって飛翔体16の自重による後退が規制されるとともに、膨張室15の容積が決定されるようになっている。膨張室15の容積は、飛翔体16の後端部と発射筒11の底壁11a内面との長さLと発射筒11の内径dとに基づいて算出される容積〔π(d/2)×L〕からガス発生器12及び支持突起18の容積を差し引いた容積である。
図2(b)に示すように、発射筒11の底壁11aには貫通孔19が周方向に90度間隔をおいて開口され、これら貫通孔19に規制部材としての支持ピン20が挿通されてその先端部が飛翔体16の底面に当接するように構成されている。この支持ピン20によって飛翔体16の後退が規制されると同時に、膨張室15の容積が決定される。このように構成した場合には、支持ピン20の挿通長さを変更することにより、膨張室15の容積を増減させることができる。
図2(c)に示すように、発射筒11の底壁11a内面上にはガス発生器12を取り囲むように規制部材としての円筒状をなすリング21が配置され、そのリング21上に飛翔体16が支持されている。該リング21には複数の長円状をなす連通孔22が形成され、これら連通孔22から発射薬13の燃焼ガスが吹き出されるようになっている。このリング21によって飛翔体16の後退が規制されるとともに、膨張室15の容積が決定される。なお、図2(a)〜図2(c)に示すように、発射筒11は通常その開口部が上になるように傾斜配置されている。
前記発射筒11の軸線方向における膨張室15の長さLは、燃焼ガスの発生速度、飛翔体16の形状や質量、許容される最大加速度等によって決定されるが、概ね発射筒11の内径dの好ましくは0.2〜3倍、さらに好ましくは0.5〜2倍に設定される。この値が0.2倍より小さい場合、膨張室15に基づく機能が十分に発揮されず、飛翔体16の加速度を効果的に低減させることが難しくなる。その一方、3倍より大きい場合、発射筒11の長さが長くなって飛翔体射出装置10が大型化するため好ましくない。
図4(a)、(b)に示すように、飛翔体16と発射筒11との間の隙間17が小さく(数ミリ以下)、飛翔体16がガタついてもよい場合には、発射筒11内に飛翔体16をそのまま載置し、隙間17が周方向に均一に形成されていなくてもよい。一方、図5(a)、(b)に示すように、飛翔体16と発射筒11との間の隙間17が大きく、飛翔体16の固定が必要な場合には、飛翔体16の外周面と発射筒11の周壁11bの内周面との間に複数のスペーサ23を介在させる。この場合、飛翔体16を発射筒11の軸線に沿って配置することができ、隙間17を周方向に均一に形成することができる。
さて、飛翔体16の加速度は、飛翔体16の質量が一定である場合、膨張室15内の燃焼ガスの圧力に比例することから、飛翔体16の加速度を低減させるためには膨張室15内の燃焼ガスの圧力を低下させることが必要である。さらに、膨張室15内の燃焼ガスの圧力は、燃焼ガスの発生量と燃焼ガスの放出量との差に比例し、膨張室15の容積に反比例する。従って、膨張室15内の燃焼ガスの圧力を低下させるためには、飛翔体16の射出に差し支えない範囲で膨張室15の容積を大きくするとともに、前記隙間17を大きくして燃焼ガスの放出量を大きくすることが有効である。
飛翔体16の発射速度を同一にする条件下で、膨張室15の大小による飛翔体16の加速度は図9に示すようになる。すなわち、図9の実線に示すように、膨張室15の容積が小さい場合には発射薬13の燃焼初期における加速度が大きいため最大加速度が大きい。図9の破線に示すように、膨張室15の容積が中程度の場合には発射薬13の燃焼初期における加速度が抑えられ、最大加速度は膨張室15の容積が小さい場合に比べて小さくなる。図9の一点鎖線に示すように、膨張室15の容積が大きい場合には発射薬13の燃焼初期における加速度は十分に抑えられ、最大加速度は最も低くなる。
図3に示すように、前記隙間17の大きさによって飛翔体16の発射に伴う加速度を変えることができる。すなわち、図3の実線に示す隙間17がない場合に比べて、図3の破線に示す小さい隙間17を設けた場合の方が飛翔体16の加速度は低減され、さらに図3の一点鎖線に示すような大きい隙間17を設けた場合の方が飛翔体16の加速度は一層低減される。
加えて、発射薬13の種類、例えば燃焼パターンの異なる発射薬13によって膨張室15内の燃焼圧力を変え、飛翔体16の加速度を変化させることができる。前記図6(a)の形状を有する発射薬13の場合には、図7の(a)に示すように、発射薬13の内周面と端面のみが燃焼することから、燃焼圧力が初期には低く、時間の経過とともに燃焼圧力が増大する漸増型の燃焼パターンを示す。これに対し、図6(b)に示す円筒状の発射薬13の場合には、図7の(b)に示すように、燃焼圧力が時間の経過とともに若干低下するが、ほぼ一定のフラット型の燃焼パターンを示す。図6(c)及び図6(d)の形状を有する発射薬13の場合には、図7の(c)及び(d)に示すように、燃焼圧力が初期には高く、時間の経過とともに燃焼圧力が次第に低下する燃焼パターンを示す。
上記漸増型の燃焼パターンを示す発射薬13と、フラット型の燃焼パターンを示す発射薬13に関し、燃焼圧力又は加速度と経過時間との関係について説明する。図8に示すように、漸増型の燃焼パターンを示す発射薬13の燃焼圧力は、図8の実線に示すように時間の経過とともに若干上昇する一方、フラット型の燃焼パターンを示す発射薬13の燃焼圧力は図8の破線に示すように時間の経過とともに若干低下する。漸増型の燃焼パターンを示す発射薬13を使用した場合の飛翔体16の加速度は、図8の一点鎖線に示すように前半で抑えられて低くなる一方、フラット型の燃焼パターンを示す発射薬13を使用した場合の飛翔体16の加速度は、図8の二点鎖線に示すように前半の加速度が高くなる。
次に、前記のように構成された飛翔体射出装置10について作用を説明する。
さて、図1に示すように、飛翔体16を射出するに当たって発射薬13を燃焼させると、ガス発生器12と飛翔体16の後端部との間に膨張室15が設けられていることから、生成した高圧の燃焼ガスがガス発生器12から膨張室15内へ吹き出され、その膨張室15内で膨張する。従って、燃焼ガスの圧力は膨張室15の大きさに応じて急激に低下する。
さらに、飛翔体16の外周面と発射筒11の周壁11b内周面との間には所定の隙間17が形成されていることから、膨張室15に吹き込まれた燃焼ガスの一部はその隙間17を流れて放出され、その分膨張室15内の燃焼ガスの圧力は低下する。従って、膨張室15に基づく作用と隙間17に基づく作用とが相俟って、膨張室15内の燃焼ガスの圧力は顕著に低下し、その状態が維持され、飛翔体16の加速が抑えられる。
具体的に、飛翔体16の発射速度を同一にする条件下で、表1に示すように膨張室15の長さ、隙間17の寸法及び発射薬13の量を変化させた場合について試験を行った。すなわち、比較例1では膨張室15及び隙間17を設けず、比較例2では長さ100mmの膨張室15を設けたが、隙間17を設けず、比較例3では膨張室15を設けることなく、1mmの隙間17を設け、比較例4では膨張室15を設けることなく、2mmの隙間17を設けた。一方、実施例1では長さ100mmの膨張室15を設けるとともに、1mmの隙間17を設けた。実施例2では長さ100mmの膨張室15を設けるとともに、2mmの隙間17を設けた。発射速度は、いずれも40m/sに設定した。そして、常法に従って、飛翔体16の加速度(最大加速度、G)を測定した。その結果を表1に示した。
Figure 2012122703
表1に示したように、比較例1と比較例2を比べると、膨張室15を設けることにより、最大加速度は143Gから109Gに低下した。実施例1と比較例3を比較すると、膨張室15と隙間17の両方を設けることにより、最大加速度を134Gから101Gに低下させることができた。さらに、実施例2と比較例4を比較すると、膨張室15と隙間17の両方を設け、かつ隙間17の寸法を2mmに設定することにより、最大加速度を126Gから92Gにまで低下させることができた。
以上の実施形態により発揮される効果を以下にまとめて記載する。
(1)本実施形態の飛翔体射出装置10では、ガス発生器12と飛翔体16の後端部との間に膨張室15が設けられるとともに、飛翔体16の外周面と発射筒11の周壁11b内周面との間に隙間17が形成されている。このため、発射薬13の燃焼により生成した高圧の燃焼ガスが膨張室15に吹き込まれ、急激に膨張してその圧力が低下する。なおかつ、膨張室15に到った燃焼ガスの一部は、飛翔体16と発射筒11との間の隙間17を通って放出される。従って、膨張室15と隙間17に基づく作用が相乗的に働き、燃焼ガスの圧力が有効に低下し、飛翔体16の加速を抑えることができる。
よって、本実施形態の飛翔体射出装置10によれば、膨張室15と隙間17という簡易な構成で飛翔体16の射出に伴う加速度を効果的に低減させることができ、飛翔体16の射出に伴う取扱性を向上させることができる。
(2)発射筒11は開口部が上になるように傾斜配置されるとともに、飛翔体16の後退を規制し、膨張室15を形成するように飛翔体16の後端部が規制部材で支持されている。このため、膨張室15の大きさを保持することができ、膨張室15の機能を十分に発揮することができる。
(3)発射筒11の軸線方向における膨張室15の長さLが発射筒11の内径の0.5〜2倍に設定されることにより、発射筒11を大型化させることなく、適切な大きさの膨張室15を形成することができ、飛翔体16の加速度低減効果を有効に発揮することができる。
(4)飛翔体16の外周面と発射筒11の周壁11b内周面との間にスペーサ23を介在させることにより、飛翔体16と発射筒11の間にスペーサ23の大きさに応じた一定の隙間17を形成することができ、膨張室15から燃焼ガスの一部を、隙間17を介して円滑に放出することができる。
(5)発射薬13は円筒状に形成されるとともに、その外周面に不燃剤によるコーティング層14が形成されている。この場合、発射薬13はその内周面と端面からのみ燃焼するため、初期の圧力増加が低く、燃焼時間の経過とともに圧力が漸増する漸増型の燃焼パターンを示し、飛翔体16の加速度は燃焼初期に抑えられ、最大加速度を低減させることができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して実施することもできる。
・ 前記飛翔体16の後端部を支持する支持突起18や支持ピン20を発射筒11の周方向に180度対向するように2本設けたり、周方向に120度間隔をおいて3本設けたりすることもできる。
・ 前記図6(a)に示す発射薬13において、不燃剤によるコーティング層14を発射薬13の端面にも形成し、又は内周面にも形成して燃焼面積を調節するように構成することも可能である。
・ 発射薬13を多角筒状に形成することができ、またその外周面に不燃剤によるコーティング層14を形成することができ、或いは多角柱状等に形成することもできる。
・ ガス発生器12は発射筒11の底壁11aではなく、飛翔体16の後部に取り付けることもできる。
10…飛翔体射出装置、11…発射筒、12…ガス発生器、13…発射薬、14…コーティング層、15…膨張室、16…飛翔体、17…隙間、18…規制部材としての支持突起、20…規制部材としての支持ピン、21…規制部材としてのリング、23…スペーサ、L…膨張室の長さ、d…発射筒の内径。

Claims (5)

  1. 有底筒状をなす発射筒の内底部に発射薬が収容されたガス発生器を配設するとともに、該ガス発生器より開口部側に飛翔体を収容した飛翔体射出装置であって、
    前記ガス発生器と飛翔体の後端部との間に、ガス発生器に収容された発射薬の燃焼による燃焼ガスが膨張するための膨張室を設けるとともに、飛翔体の外周面と発射筒の内周面との間に燃焼ガスの一部を放出する隙間を形成することを特徴とする飛翔体射出装置。
  2. 前記発射筒は開口部が上になるように傾斜配置されるとともに、飛翔体の後退を規制し、膨張室を形成するように飛翔体の後端部が規制部材で支持されていることを特徴とする請求項1に記載の飛翔体射出装置。
  3. 前記発射筒の軸線方向における膨張室の長さは、発射筒の内径の0.2〜3倍に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の飛翔体射出装置。
  4. 前記飛翔体の外周面と発射筒の内周面との間には、一定の隙間を形成するようにスペーサを介在させたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の飛翔体射出装置。
  5. 前記発射薬は、初期の圧力増加が低く、燃焼時間の経過とともに圧力が漸増する漸増型の燃焼パターンを示すように、円筒状に形成されるとともに、その外周面に不燃剤によるコーティング層が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の飛翔体射出装置。
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