JP5697373B2 - 発射装薬 - Google Patents
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Description
本発明に係る発射装薬は、りゅう弾砲などの重火器用の発射装薬として用いることができ、同一モジュールにて1〜5又は6モジュールの射撃を行なうために使用されることができる。
本発明の一実施形態である発射装薬の断面図を図3に示す。本発明の発射装薬は、図1に示す従来技術の発射装薬の構成部材である発射薬を主発射薬とし、その主発射薬よりもガス発生速度の速い1種類以上の初速安定化用発射薬を付加した構成を有する。
該初速安定化用発射薬の具体的な形状としては、球状、棒状、円柱状、単孔管状、7孔管状、19孔管状、6角19孔など、主発射薬よりも燃焼初期のガス発生速度が速くなる形状であればどのようなものであってもよい。
該初速安定化用発射薬と主発射薬を組み合わせた場合の燃焼開始前の単位重量あたりの発射薬表面積は、主発射薬のみの場合の燃焼開始前の単位重量あたりの発射薬表面積を100%とするとき、120〜180%の範囲とする。ここで、該初速安定化用発射薬と主発射薬を組み合わせた場合の燃焼開始前の単位重量あたりの発射薬表面積とは、1つのモジュール内に配置した該初速安定化用発射薬と主発射薬の全発射薬表面積を、全発射薬重量で除した表面積のことをいう。
そのため、飛翔体の初速を安定化させるために本発明の発射装薬が有すべきガス発生速度の範囲は、主発射薬と該初速安定化用発射薬それぞれのガス発生速度の範囲ではなく、主発射薬と該初速安定化用発射薬を組み合わせて燃焼させた際に発生する燃焼ガスのガス発生速度として規定する必要がある。
以下、飛翔体の初速を安定化させるために必要な、主発射薬と該初速安定化用発射薬を組み合わせて燃焼させた場合のガス発生速度の範囲の求め方を説明する。
(発射装薬の製造方法)
初速安定化用発射薬を含む発射装薬を、以下の方法で製造した。
主発射薬については、その組成はトリプルベース、組成比率は代表的なM30組成(ニトロセルロース(28.00重量%)、ニトログリセリン(22.50重量%)、ニトログアニジン(47.70重量%)、安定剤(1.5重量%)、消炎剤(0.3重量%))とし、形状及び寸法は、6角19孔、外径は13.5mm、長さは13.5mm、孔径は0.5mmとした。製造方法は、原材料を溶剤とともに捏和機に仕込み均質になるまで混合、捏和し、それ以降は公知の溶剤圧伸方法を用いて製造した。
初速安定化用発射薬についても、その組成は主発射薬同様トリプルベース、組成比率もM30とした。形状及び寸法は、単孔管状、外径は1.2mm、長さは8.0mm、孔径は0.2mmとした。製造方法については主発射薬同様であった。
点火薬については、黒色火薬(等級1)5g、CBI(多孔質又はフレーク状のシングルベース火薬)5gを使用し、それらを絹製の袋に入れて点火薬筒の内側に設けた。
初速安定化用発射薬は、絹製の袋に充填した後、点火薬筒の外側に主発射薬と分離して配置し、その後、焼尽部品の内部に主発射薬を充填することで、本発明の発射装薬を製造した。
図3に、このようにして得た発射装薬の断面図を示す。
次に、発射薬および初速安定化用発射薬の基本的なガス発生速度を確認するために、密閉ボンブ装置を用いて燃焼試験を行なった。この密閉ボンブ装置(燃焼室容積249cc)を用い、密閉空間の中で発射薬を燃焼させた際に発生するガスの圧力−時間履歴を求めた。
密閉ボンブ試験で使用した発射薬量は、主発射薬と初速安定化用発射薬を合計した発射薬全体重量が0.2g/ccとなるようにし、初速安定化用発射薬の重量は、主発射薬と初速安定化用発射薬を合計した発射薬全体重量の0質量%、4質量%、9質量%、13質量%、17質量%とした。密閉ボンブ試験で得られた圧力−時間履歴の結果を図7に示し、燃焼初期を5〜45MPa間として、その間の平均ガス発生速度を算出した結果を、以下の表1に示す。
主発射薬と初速安定化用発射薬の重量をそれぞれ発射薬全体重量の96質量%、4質量%とし、その他は前述した製造方法に基づき発射装薬を試作した。
次に、本発明の効果を確認するため試験装置を用いて射撃試験を行った。試験装置は、155mm火砲に模して作られた短砲身を用い(砲身長約3m)、先ず飛翔体を燃焼室前方に装填した。飛翔体の質量は約43kgであった。次いで、発射装薬を1モジュール燃焼室に装填した。砲尾に付設されている閉鎖装置を閉鎖した後、火管を発火させ発射装薬を燃焼させた。
その際に、短砲身から飛翔する飛翔体の初速計測、及び燃焼室内の圧力−時間曲線の計測を行った。飛翔体の初速については、短砲身から3ヶ所の一定位置に設置した金属箔を塗した箔的より飛翔体の存速を算出し、そこから砲口離脱時の飛翔体の初速を算出した。また、燃焼室内の圧力−時間曲線の計測は、ピエゾセンサーを用いて燃焼室後方及び燃焼室前方での圧力を測定した。
主発射薬及び初速安定化用発射薬の重量をそれぞれ発射薬全体重量の91質量%、9質量%とし、その他は参考例1と同様に発射装薬を試作して飛翔体の射撃試験を行なった。実施例2で得られた飛翔体の初速ばらつきの標準偏差についても、参考例1と同様に、比較例1の場合に対する割合で、表2に示す。表2から、実施例2の飛翔体の初速ばらつきの標準偏差は、比較例1の標準偏差の25%であった。
主発射薬及び初速安定化用発射薬の重量をそれぞれ発射薬全体重量の87質量%、13質量%とし、その他は参考例1と同様に発射装薬を試作して飛翔体の射撃試験を行なった。実施例3で得られた飛翔体の初速ばらつきの標準偏差についても、参考例1と同様に、比較例1の場合に対する割合で、表2に示す。表2から、実施例3の飛翔体の初速ばらつきの標準偏差は、比較例1の標準偏差の20%であり、実施例2の場合よりも若干ではあるが初速ばらつきが軽減されることが確認された。
主発射薬及び初速安定化用発射薬の重量をそれぞれ発射薬全体重量の83質量%、17質量%とし、その他は参考例1と同様に発射装薬を試作して飛翔体の射撃試験を行なった。実施例4で得られた飛翔体の初速ばらつきの標準偏差についても、参考例1と同様に、比較例1の場合に対する割合で、表2に示す。表2から、実施例4の飛翔体の初速ばらつきの標準偏差は、比較例1の標準偏差の22%であり、実施例3とほぼ同等の初速ばらつきであることが確認された。
参考例5として、初速安定化用発射薬の配置位置を変更した場合の効果を確認するための試験を行なった。
参考例5では、前記(発射装薬の製造方法)に従って得られた主発射薬、焼尽部品、点火薬筒、点火薬、及び初速安定化用発射薬を用いた。
参考例5では、初速安定化用発射薬の位置を、図6に示すように、点火薬から離れた位置に配置した。表2に示すように、初速安定化用発射薬の重量は、実施例2と同様に発射薬全体重量の9質量%とした。
参考例5の飛翔体の初速ばらつきの標準偏差は、比較例1の標準偏差の30%であり、初速安定化用発射薬の配置位置を変更しても初速ばらつきを抑制する効果があることが確認された。
参考例5で使用した発射装薬を用いて、図8に示すような6モジュールを使用した飛翔体の射撃試験を参考例5と同様に行なった。
参考例6で得られた飛翔体の初速ばらつきの標準偏差についても、参考例1と同様に、比較例1の場合に対する割合で、表2に示す。表2から、参考例6の飛翔体の初速ばらつきの標準偏差は、比較例1の標準偏差の28%であり、高い初速安定性があることが確認された。また、負差圧等の異常圧力については、比較例2と同程度の10MPa以下であり、問題のないことが確認された。
比較例1では、前記(発射装薬の製造方法)に従って得られた主発射薬、焼尽部品、点火薬筒、及び点火薬を用いて、図1に示す従来技術の発射装薬を試作した。表2に示すように、比較例1の発射装薬は、初速安定化用発射薬を使用しないものであった。比較例1で用いた主発射薬の重量は、参考例1の主発射薬と初速安定化発射薬の合計重量と同じとし、比較例1についても参考例1同様に射撃を実施した。
比較例1で用いた発射装薬と同じものを6モジュール使用して、参考例1と同様に射撃を実施した。
2 点火薬
3 焼尽容器
4 点火薬筒
5 初速安定化発射薬
Claims (1)
- 発射薬、点火薬、焼尽容器、及び点火薬筒を主たる構成品とする発射装薬において、該発射薬として主発射薬とともに、該主発射薬よりもガス発生速度の速い1種類以上の初速安定化用発射薬を、該点火薬筒の外側に隣接して主発射薬とは分離して配置してあり、該初速安定化用発射薬の組成は、該主発射薬と同じ組成であり、かつ、該初速安定化用発射薬の重量は、該主発射薬と該初速安定化用発射薬を合計した発射薬全体重量の4.0%〜17.0%の範囲にあり、そして前記初速安定化用発射薬と前記主発射薬を組み合わせた場合の燃焼開始前における単位重量当りの発射薬表面積は、主発射薬のみの場合の燃焼開始前における単位重量当りの発射薬表面積を100%としたとき、140%〜180%の範囲にあることを特徴とする発射装薬。
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