JP2012122212A - トンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置 - Google Patents

トンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トンネル覆工コンクリート面に密着させる養生部材として、保温性、保湿性、及び可撓性に優れた市販の非通気性の保温シートを用い、当該非通気性の保温シートを、膨張させたバルーンで支持する構成としたトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置を提供する。
【解決手段】脱型後のトンネル覆工コンクリートに対する養生方法であって、縦材1aと横材1bとを骨組みしてなるアーチフレーム1の外周部に複数のバルーン2を設け、前記複数のバルーン2の外周部に前記アーチフレーム1を覆うように非通気性の保温シート3を張設し、前記複数のバルーン2を膨張させることにより、前記非通気性の保温シート3を、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリート20の表面形状に沿うように密着させて養生する。
【選択図】図1

Description

この発明は、トンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置の技術分野に属し、更に云えば、養生部材として非通気性の保温シートを用いたトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置に関する。
従来、山岳トンネルにおける覆工コンクリートは、施工サイクルを確保するために、打込みから15〜20時間程度の早期に脱型され、その後の養生は行わない場合が多かった。これは、トンネル貫通前において、トンネル構内の湿度が70%以上を保持し、セメントの水和反応を阻害する乾燥雰囲気でないことや、養生を行わない条件下であっても設計基準強度を満足しているとの実績があり、特に養生は必要ではないとの考えによるものである。
しかし、近年では、トンネル構内の換気の改善等が行われ、コンクリート打設後における覆工コンクリート表面の温度低下や乾燥が進みやすい状況にあり、山岳トンネルにおける覆工コンクリートにおいても、その品質や耐久性を確保するべく、通常のコンクリートと同様に、脱型直後における初期の養生を行うことが重要であると考えられるようになった。
以上の点を踏まえ、近年、覆工コンクリートのひび割れ(表面のひび割れはもとより、貫通ひび割れも含む。以下同じ。)等をできるだけ防止し、また強度(初期強度、長期強度)を増大させるための保温養生及び/又は湿潤養生を行うことにより、覆工コンクリートの品質や耐久性を改善する発明が種々開示されている(例えば、特許文献1〜5を参照)。
特に、最近では、水分供給や大掛かりな装置を必要とせず、簡易な設備により管理・移動も容易でコスト削減に寄与する、バルーンを用いた養生技術が注目されている(例えば、特許文献1、2参照)。
前記特許文献1には、流体の供給によりアーチ状に膨らんで覆工コンクリート面に対しほぼ一様に外周面が密着する養生バルーンと、この養生バルーンをその内周面で支持して搭載するほぼ門形の移動台車とを備えた、脱型後の覆工コンクリートの養生装置が開示されている(請求項1の記載等、および図1〜図4を参照)。
前記特許文献2には、流体の供給によりバルーンを覆工コンクリート面に沿ってアーチ状に膨らませて、そのアーチ状に膨らんだバルーンの外周面を覆工コンクリート面に対しほぼ一様に密着させた状態に保持する、脱型後の覆工コンクリートの養生方法が開示されている(請求項1の記載等、および図1〜図3を参照)。
特開2005−299323号公報 特開2005−90146号公報 特開2000−73696号公報 特開2004−285803号公報 特開2008−223372号公報
上記特許文献1、2に係る養生装置および養生方法は、共通して、バルーンを養生部材として用い、アーチ状に膨らませたバルーン自体の外周面を直接、覆工コンクリート面に対しほぼ一様に密着させた状態に保持しなければならない構成であるが故に、下記するような問題があった。
1)アーチ状に膨らませたバルーンの外周面を覆工コンクリート面に一様に密着させるには、バルーンをトンネル長手方向に隙間なく規則的に敷き並べる必要があり、精緻な取り付け作業を要求され、手間がかかるという問題があった。
特に、隣接するバルーン同士の境界部を覆工コンクリート面に一様に密着させるには、膨らませた後の隣接するバルーン同士の外周面を面一となるように製作する必要があるなど、バルーンの製作にあたり緻密な製作作業が要求され、コストが嵩むという問題があった。例えば、上記特許文献2には、図3と図6に示したように、バルーン同士の境界部をラップさせる構成で製作する技術が開示されてはいるが、大変煩わしいことに加え、不経済に過ぎる。
2)膨張させたバルーンの外周面を覆工コンクリート面に直接密着させる構成で実施するので、覆工コンクリート面との摩擦等によりコンクリート表面に傷をつけたり、バルーンが破損し易いという問題があった。上述のとおりバルーンは特注品であるため、やはり経済性の点で問題がある。
3)通常、バルーンは白色、又はクリーム色等の不透明部材で製作されるため、膨張させたバルーンの外周面が果たして覆工コンクリート面に一様に密着しているか否かの確認ができなかった。例えば、特許文献1には、明細書の段落[0019]に、「養生バルーン20の覆工コンクリート1への密着状態は、移動台車11の前後の作業階段17を使って作業員により確認する。」との記載はあるものの、この程度の確認では、所要の厚みをもって膨張させたバルーン外周面の覆工コンクリート面への密着状態はとうてい視認できず、せいぜいバルーン内周面の膨張状態に基づいた推認程度に止まり、不十分であった。
また、仮に、作業員がバルーン外周面の覆工コンクリート面への密着状態が不十分との感触を得ても、この段階ではバルーンに供給するエア量を調整することくらいしかできず、バルーンの位置や形態をフレキシブルに変更する等の事後的な微調整作業はできなかった。
本発明の目的は、トンネル覆工コンクリート面に密着させる養生部材として、保温性、保湿性、及び可撓性に優れた市販の非通気性の保温シートを用い、当該非通気性の保温シートを、膨張させたバルーンで支持する構成とすることにより、前記問題をすべて解消したトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置を提供することにある。
上記背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法は、脱型後のトンネル覆工コンクリートに対する養生方法であって、
縦材と横材とを骨組みしてなるアーチフレームの外周部に複数のバルーンを設け、前記複数のバルーンの外周部に前記アーチフレームを覆うように非通気性の保温シートを張設し、前記複数のバルーンを膨張させることにより、前記非通気性の保温シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載したトンネル覆工コンクリートの養生方法において、前記非通気性の保温シートの上面に、吸水した水を逃がさず養生水として利用できる湿潤養生シートを重ね合わせ、前記複数のバルーンを膨張させることにより、前記湿潤養生シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載したトンネル覆工コンクリートの養生方法において、前記複数のバルーンは、前記アーチフレームの外周部のトンネル長手方向へ連続的に、又は断続的に配置し、各バルーンは、アーチ状に膨張するように前記アーチフレームの外周部のトンネル周方向に沿って設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載したトンネル覆工コンクリートの養生方法において、前記複数のバルーンは、前記アーチフレームの外周部のトンネル周方向へ連続的に、又は断続的に配置し、各バルーンは、マット状又は柱状に膨張するように前記アーチフレームの外周部のトンネル長手方向に沿って設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明に係るトンネル覆工コンクリートの養生装置は、脱型後のトンネル覆工コンクリートに対する養生装置であって、
前記養生装置は、縦材と横材とを骨組みしてなるアーチフレームと、前記アーチフレームの外周部に設けられた複数のバルーンと、前記バルーンの外周部に前記アーチフレームを覆うように張設された非通気性の保温シートと、前記アーチフレームの下部に設けられた車輪とからなり、膨張させたバルーンが前記非通気性の保温シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生する構成とされていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記非通気性の保温シートの上面に、吸水した水を逃がさず養生水として利用できる湿潤養生シートが重合されており、膨張させたバルーンが前記湿潤養生シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生する構成とされていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記複数のバルーンは、アーチフレームの外周部のトンネル長手方向に連続的に、又は断続的に配置され、各バルーンは、アーチ状に膨張するように前記アーチフレームの外周部のトンネル周方向に沿って設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5又は6に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記複数のバルーンは、アーチフレームの外周部のトンネル周方向に連続的に、又は断続的に配置され、各バルーンは、マット状又は柱状に膨張するように前記アーチフレームの外周部のトンネル長手方向に沿って設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項5〜8のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記複数のバルーンは、予め加熱された空気や水等の流体により膨張させていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、予め加熱された空気や水等の流体の流体の温度は、トンネル覆工コンクリートの表面と内部の温度差に起因するひび割れを低減することが可能な温度に調整していることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記非通気性の保温シートは、凸部を形成するキャップシートと、キャップシートの底部側に貼り合わせた平坦なバックシートとで形成された気泡緩衝シートで、当該凸部の頂部をトンネル覆工コンクリートの表面へ向けた状態でバルーンの外周部に張設されていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記非通気性の保温シートは、凸部を形成するキャップシートと、キャップシートの底部側に貼り合わせた平坦なバックシートと、バックシートの裏面側に積層状に貼り合わせた平坦な外層シートとで形成された気泡緩衝シートで、当該凸部の頂部をトンネル覆工コンクリートの表面へ向けた状態でバルーンの外周部に張設されていることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記非通気性の保温シートは、凸部を形成するキャップシートと、キャップシートの底部側に貼り合わせた平坦なバックシートと、バックシートの裏面側に積層状に貼り合わせた平坦な外層シートと、前記凸部の頂部に貼り合わせた平坦なライナーシートとで形成された気泡緩衝シートで、当該ライナーシートをトンネル覆工コンクリートの表面へ向けた状態でバルーンの外周部に張設されていることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記非通気性の保温シートは、発泡ポリスチレンシート、発泡ポリエチレンシート、発泡ウレタンシート等の発泡シートであることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記非通気性の保温シートは、発泡ポリスチレンシート、発泡ポリエチレンシート、発泡ウレタンシート等の発泡シートと、該発泡シートの片面側に積層状に貼り合わせた平坦な外層シートとで形成されており、前記発泡シートをトンネル覆工コンクリートの表面へ向けた状態でバルーンの外周部に張設されていることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項12又は13又は15に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記外層シートは、アルミ蒸着フィルム又はアルミ箔であることを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項5〜16のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記養生装置は、移動式コンクリート打設型枠装置の後部に連結されていることを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項5〜17のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置において、前記車輪は、前記アーチフレームを支持する支保部材の下部に設けられていることを特徴とする。
本発明に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置によれば、以下の作用効果を奏する。
1)バルーン2(12)を膨張させることにより、非通気性の保温シート3を、打設型枠を取り外した(脱型後の)トンネル覆工コンクリート20の表面形状に沿うように一様に隙間なく密着させて養生することができる。
前記非通気性の保温シート3は、二層或いは三層構造で構成されている気泡緩衝シート若しくは無数の気泡を有する発泡シートであるため、熱伝導率が低く、熱伝導によるトンネル覆工コンクリート20の表面の温度低減の抑制ができる。また、非通気性の保温シート3をトンネル覆工コンクリート20の表面に密着させることから、熱対流によるトンネル覆工コンクリート20の表面の温度低減の抑制もできる。さらに、外層シート33(アルミ蒸着フィルム又はアルミ箔)が装着された非通気性の保温シート3を用いる場合には、熱放射によるトンネル覆工コンクリート20の表面の温度低減をも抑制することができる。
よって、トンネル覆工コンクリート20の表面の保温養生を効果的に行うことができ、トンネル覆工コンクリート20の表面と、該コンクリート20の内部(奥部)との温度差を低減することができる。その結果、表面と内部の強度発現や体積変化の均質化が図れ、内部拘束に伴うトンネル覆工コンクリート20の表面のひび割れ(温度ひび割れ)を抑制することができる。さらには、トンネル覆工コンクリート20の強度(初期強度、長期強度)を増大させることも期待できる。
また、非通気性の保温シート3は非通気性であり、水蒸気を通さないことから保湿性にも優れている。よって、湿潤養生を効果的に行うことができ、コンクリート表面からの水分の蒸発を低減できる。その結果、水分の蒸発に伴うコンクリートの体積減少を抑制でき、内部拘束もしくは外部拘束に伴うトンネル覆工コンクリート20のひび割れ(乾燥収縮ひび割れ)を抑制することができる。さらにはトンネル覆工コンクリート20の強度(初期強度、長期強度)を増大させることも期待できる。
上述した効果は、非通気性の保温シート3とトンネル覆工コンクリート20との間に湿潤養生シート(請求項2、請求項6記載の発明)を介在させて実施することにより更に高めることができる。
以上のように、本発明に係る養生装置および養生方法によれば、簡易な構成で、保温養生および保湿養生を効果的、且つ経済的に行うことができ、ひいては品質、耐久性に優れたトンネル覆工コンクリート20を実現することができる。
2)トンネル覆工コンクリート20の表面に直接密着させるのは非通気性の保温シート3又は湿潤養生シート(請求項2、請求項6記載の発明)であり、バルーン2(12)は、いわば非通気性の保温シート3の支持部材に過ぎない。
よって、隣接するバルーン2、2同士は連続的に隙間なく設ける必要はなく、経済的である。これに伴い、隣接するバルーン2、2同士の外周面を面一に製作する必要もまったくなく、簡易、且つ経済的にバルーン2を製作できる。
また、バルーン2は、アーチフレーム1の外周部に載置するだけで良好な膨張状態と膨張形態を保持できるので、取り付け作業に手間もかからない。
さらに、バルーン2は、トンネル覆工コンクリート20の表面に非通気性の保温シート3を介し間接的に密着しているに過ぎない構成なので、トンネル覆工コンクリート20との摩擦等により当該コンクリート20の表面に傷をつけたり、バルーン2が破損する虞もない。破損する虞のある非通気性の保温シート3又は湿潤養生シートは安価な市販品なので、取り替えも容易で、経済的である。
3)非通気性の保温シート3は、薄く(3〜4mm程度)、しかも可撓性に優れているので、バルーン2(12)を膨張させた後の当該非通気性の保温シート3の密着状態を、弛みの有無等で即座に確認できる。また、非通気性の保温シート3は、バルーン2の押圧力で張設されているだけなので、万一、密着状態が不十分な部位を確認した場合は、作業員の手作業により容易に微細な補整をフレキシブルに行うことができ、ひいてはトンネル覆工コンクリート20の表面形状に沿うように一様に隙間なく密着する状態を実現でき、非常に良好な保温養生および湿潤養生を行うことができる。湿潤養生シート(請求項2、請求項6記載の発明)を併用する場合も同様の効果を奏する。
4)加えて、前記バルーン2(12)を、請求項9に記載したような、予め加熱された空気や水等の流体により膨張させて実施する場合は、トンネル覆工コンクリート20の表面温度を上昇させ、その内部の温度との差を小さくして実施できるので、前記温度ひび割れを更に抑制することができる。さらに前記予め加熱された空気や水等の流体の温度をトンネル覆工コンクリートの表面と内部の温度差に起因するひび割れを低減することが可能な温度に調整して膨張させて実施する場合は、トンネル覆工コンクリート20の表面温度を、その内部の温度と同等程度にすることができるので、前記温度ひび割れを飛躍的に抑制することができる。
5)その他、実施例2のように、非通気性の保温シート3(及び湿潤養生シート)の張設状態を直線状に支持する線材5を用いる場合は、上記作用効果に加え、より確実にトンネル覆工コンクリート20の表面形状に沿うように一様に隙間なく密着する状態を実現できる。また、前記線材5の支持効果により、バルーン2(12)、2(12)同士の配置間隔をさらに広げて設置できるなど、バルーン2の省力化、小型化に寄与することができる。
実施例1に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置を正面方向から見た立断面図である。 実施例1に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置を側面方向から見た立断面図である。 A〜Cはそれぞれ、非通気性の保温シートのバリエーションを示した正面図である。 膨張させたバルーンにより非通気性の保温シート(誇張して図示)がトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させた状態の一部を示した拡大図である。 実施例2に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置を正面方向から見た立断面図である。 実施例2に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置の枢要部を側面方向から見た拡大図である。 実施例3に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置を正面方向から見た立断面図である。 実施例3に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置を側面方向から見た立断面図である。 実施例1〜3に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置のバリエーションを示した立断面図である。
次に、本発明に係るトンネル覆工コンクリートの養生方法および養生装置の実施例を図面に基づいて説明する。
図1と図2は、本発明に係るトンネル覆工コンクリートの養生装置10の実施例を示している。
前記養生装置10は、脱型後のトンネル覆工コンクリート20の表面を養生するための装置である。
この養生装置10は、縦材と横材とを骨組みしてなるアーチフレーム1と、前記アーチフレームの外周部に設けられた複数のバルーン2と、前記バルーン2の外周部に前記アーチフレーム1を覆うように張設された非通気性の保温シート3と、前記アーチフレーム1の下部に設けられた車輪4とからなり、膨張させたバルーン2が前記非通気性の保温シート3を、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリート20の表面形状(内側面形状)に沿うように密着させて養生する構成とされている。
また、本実施例に係る養生装置10は、移動式コンクリート打設型枠装置の後部に連結され、当該打設型枠装置の移動に伴い、トンネル構内の地面21に敷設されたレール19に沿って追従可能な構成とされている。
ちなみに、図1中の符号17は送風管を示し、符号18は、アーチフレーム1から垂下されたリング状の送風管支持部材を示している。この送風管支持部材18は、トンネル長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられている。
以下、養生装置10の構成をさらに具体的に説明する。
前記アーチフレーム1は、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリート20の表面形状と比して一回り小さい類似形状で、トンネル長手方向へ所定の間隔をあけて並設された複数の金属製の縦材1aと、前記複数の縦材1aを溶接、ボルト等の接合手段で固定する複数の金属製の横材1bとを骨組みしてなる。縦材1aと横材1bの材質は金属製に限定されず、ポリ塩化ビニル製やグラスファイバー製で実施することもできる。
ちなみに、本実施例に係る縦材1aは、トンネル覆工コンクリート20の表面との間隔を200mm程度確保したアーチ形状で、且つアーチフレーム1の前端部と後端部に相当する部位に計2本、および中間部に2本の計4本をほぼ等間隔に並設している。
なお、前記間隔は200mm程度に限定されず、バルーン2の膨張形態に応じて適宜増減される。勿論、縦材1a、横材1bの使用本数もアーチフレーム1の大きさに応じて適宜増減される。
また、前記アーチフレーム1(養生装置10)のスパンは10.5mで実施している。これは、通常、移動式コンクリート打設型枠装置の長さが10.5mであり、トンネル覆工コンクリート20が、通常10.5mの長さを1スパンとして施工されることに対応させたものである。脱型した移動式コンクリート打設型枠装置が1スパン前進する毎に養生装置を1スパン分前進させながら養生する構成で実施している。
なお、アーチフレーム1の形態は実施例に限定されず、例えば、図示例に係るアーチフレーム1を2連、3連に連結して実施することもできる。アーチフレーム1の1スパンも10.5mに限定されず、適宜増減される。
前記複数のバルーン2は、図2に斜線部で示したように、アーチフレーム1の外周部のトンネル長手方向に断続的(又は連続的)に4体配置され、各バルーン2は、図1に示したように、アーチ状に膨張するように前記アーチフレーム1の外周部のトンネル周方向に沿って設けられている。
本実施例にかかるバルーン2は、アーチフレーム1の外周部のトンネル長手方向に、膨張させた状態で10〜20cm程度の間隔S(図2参照)をあけて断続的に配置されている。各バルーン2は、幅が1.5m〜2.5m程度で、膨張させると、図1に示したように、非通気性の保温シート3を、前記トンネル覆工コンクリート20の表面に隙間なく密着させるように取り付けられている。
前記バルーン2には、変化追従性と耐久性に優れた材質が好適に用いられる。ちなみに、本実施例に係るバルーン2は、前記送風管17に用いる材質と同じポリ塩化ビニルが用いられている。
なお、前記バルーン2は、特に固定手段を講ずることなく、前記アーチフレーム1の外周部のアーチ形状に沿って載置するだけで、良好な膨張状態と膨張形態を保持することができる。勿論、アーチフレーム1の縦材1aと一致する曲率で湾曲されたベニア板等の薄板部材をアーチフレーム1の外周部に固定し、当該薄板部材に両面接着テープを貼り付け、その上にバルーン2を接着固定する等の固定手段も適宜採用することもできる。
前記非通気性の保温シート3は、図3A〜Cに例示したような、市販の気泡緩衝シートが好適に用いられ、当該非通気性の保温シート3の端部同士を一部ラップさせる等して互いに貼り合わせて前記アーチフレーム1の全体を十分に覆う程度の大きさに形成し、前記バルーン2の外周部にバランスよく載置されている。勿論、非通気性の保温シート3(気泡緩衝シート)は、バルーン2の外周部に両面接着テープ等の接着手段で貼り付けて実施することもできる。
ちなみに、図3Aに係る非通気性の保温シート3は、キャップシート31と、キャップシート31の底部側に貼り合わせた平坦なバックシート32とで形成された気泡緩衝シートで、前記キャップシート31の凸部(多数の円柱体)の頂部を前記トンネル覆工コンクリート20の表面へ向けた状態でバルーン2の外周部(上面)に載置されて実施される。この非通気性の保温シート3によれば、保温性に優れた養生を行うことができる。また、キャップシート31とバックシート32がポリエチレン製であることから保湿性にも優れた養生を行うことができる。
図3Bに係る非通気性の保温シート3は、前記キャップシート31と前記バックシート32に加え、バックシート32の裏面側に積層状に貼り合わせた平坦な外層シート(アルミ蒸着フィルムやアルミ箔)33とで形成された気泡緩衝シートで、前記キャップシート31の凸部の頂部を前記トンネル覆工コンクリート20の表面へ向けた状態でバルーン2の外周部に載置されて実施される。この非通気性の保温シート3によれば、図3Aに係る非通気性の保温シート3に外層シート33を設けているので、さらに保温性及び保湿性に優れた養生を行うことができる。
図3Cに係る非通気性の保温シート3は、前記キャップシート31と前記バックシート32と前記外層シート33に加え、前記キャップシート31の凸部の頂部に貼り合わせた平坦なライナーシート34とで形成された気泡緩衝シートで、前記ライナーシート34の上面を前記トンネル覆工コンクリート20の表面へ向けた状態でバルーン2の外周部に載置されて実施される。この非通気性の保温シート3によれば、図3Bに係る非通気性の保温シート3にライナーシート34を設けているので、さらに保温性及び保湿性に優れた養生を行うことができる。
ちなみに、本実施例では、この図3Cに係る非通気性の保温シート3が用いられている。
次に、上記構成の養生装置10を用いて行うトンネル覆工コンクリート20の養生方法について説明する。
上記構成の養生装置10を、移動式コンクリート打設型枠装置1の移動に伴い追従して前進させて、打設型枠を取り外して露出させたトンネル覆工コンクリート20を養生する養生区間で停止させる。
前記養生装置10のアーチフレーム1の外周部に設けた前記4体のバルーン2を、電動送風機(図示略)を作動させてほぼ同時に膨張させる。
そうすると、前記4体のバルーン2はそれぞれ、図1、図2、更には図4に示したように、前記トンネル覆工コンクリート20の表面との間隔(本実施例では200mm程度)を隙間なく埋めるように十分に膨張する。これに伴い、バルーン2の外周部に設けた前記非通気性の保温シート3の凸部(本実施例では、ライナーシート34)が、トンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように一様に隙間なく密着し、トンネル覆工コンクリート20を速やかに養生することができる。
この密着状態を電動送風機を作動させつつ、2日間程度の養生を行う。養生期間は、さらに後部に連結される前記養生装置10の台数を増やすことで適宜増やすことができる。
以上説明したように、この実施例1に係る養生装置および養生方法によると、非通気性の保温シート3として用いた気泡緩衝シートは三層構造で構成されているため、熱伝導率が低く、熱伝導によるトンネル覆工コンクリート20の表面の温度低減の抑制ができる。また、非通気性の保温シート3をトンネル覆工コンクリート20の表面に密着させることから、熱対流によるトンネル覆工コンクリート20の表面の温度低減の抑制もできる。さらに、気泡緩衝シートの裏面側には外層シート33(アルミ蒸着フィルム又はアルミ箔)が装着されており、熱放射によるトンネル覆工コンクリート20の表面の温度低減をも抑制することができる。よって、トンネル覆工コンクリート20の表面の保温養生を効果的に行うことができ、トンネル覆工コンクリート20の表面と、該コンクリート20の前記温度ひび割れを抑制することができ、さらにはトンネル覆工コンクリート20の表面の強度(初期強度、長期強度)を増大させることも期待できる。
加えて、前記バルーン2を、予め加熱された空気や水等の流体により膨張させて実施する場合は、トンネル覆工コンクリート20の表面温度を上昇させ、その内部(奥部)の温度との差を小さくして実施できるので、前記温度ひび割れを更に抑制することができる。さらに前記温風又は温水の温度をトンネル覆工コンクリート20の表面と内部の温度差に起因するひび割れを低減することが可能な温度に調整して膨張させて実施する場合は、トンネル覆工コンクリート20の表面温度を、その内部の温度と同等程度にすることができるので、前記温度ひび割れを飛躍的に抑制することができる。
外層シート33を除く、キャップシート31、バックシート32、及びライナーシート34はポリエチレン製であることから非通気性であり、水蒸気を通さないことから保湿性にも優れている。よって、湿潤養生を効果的に行うことができ、乾燥によるトンネル覆工コンクリート20の表面の前記乾燥収縮ひび割れを抑制することができ、さらにはトンネル覆工コンクリート20の強度増大も期待できる。
このように、実施例1に係る養生装置および養生方法によれば、簡易な構成で、保温養生および保湿養生を効果的、且つ経済的に行うことができ、ひいては品質、耐久性に優れたトンネル覆工コンクリート20を実現することができる。
その他、この実施例1に係る養生装置および養生方法によれば、以下のような作用効果も奏する。
トンネル覆工コンクリート20の表面に直接密着させるのは非通気性の保温シート3であり、バルーン2は、いわば非通気性の保温シート3の支持部材に過ぎない。
よって、隣接するバルーン2、2同士は連続的に隙間なく設ける必要はなく、経済的である。これに伴い、隣接するバルーン2、2同士の外周面を面一に製作する必要もまったくなく、簡易、且つ経済的にバルーン2を製作できる。
また、バルーン2は、アーチフレーム1の外周部に載置するだけで良好な膨張状態と膨張形態を保持できるので、取り付け作業に手間もかからない。
さらに、バルーン2は、トンネル覆工コンクリート20の表面に非通気性の保温シート3を介し間接的に密着しているに過ぎない構成なので、トンネル覆工コンクリート20との摩擦等により当該コンクリート20の表面に傷をつけたり、バルーン2が破損する虞もない。破損する虞のある非通気性の保温シート(気泡緩衝シート)3は安価な市販品なので、取り替えも容易で、経済的である。
非通気性の保温シート3は、薄く(3〜4mm程度)、しかも可撓性に優れているので、バルーン2を膨張させた後の当該非通気性の保温シート3の密着状態を、弛みの有無等で即座に確認できる。また、非通気性の保温シート3は、バルーン2の押圧力で張設されているだけなので、万一、密着状態が不十分な部位を確認した場合は、作業員の手作業により容易に微細な補整をフレキシブルに行うことができ、ひいてはトンネル覆工コンクリート20の表面形状に沿うように一様に隙間なく密着する状態を実現でき、非常に良好な保温養生および湿潤養生を行うことができる。
図5と図6は、本発明に係る養生装置及び養生方法の異なる実施例を示している。
この養生装置10は、上記実施例1に係る養生装置10について、さらに、アーチフレーム1の全長(本実施例では10.5m)に相当する長さの金属製の線材5を、バルーン2と直交する方向に、トンネル周方向に所定の間隔をあけて複数(本実施例では13本)配置して実施している。各線材5は、バルーン2の外周部における当接部(例えば、バルーン2の幅方向中央部)に両面接着テープ等で点付けし、その上に前記非通気性の保温シート3を張設している。
この実施例2によれば、上記実施例1で説明した作用効果(上記段落[0039]〜[0042]参照)に加え、図6に示したように、膨張させたバルーン2の外周部に取り付けられた線材5が、非通気性の保温シート3を弛みなく直線状に支持することができるので、より確実にトンネル覆工コンクリート20の表面形状に沿うように一様に隙間なく密着する状態を実現できる。また、前記線材5の支持効果により、上記実施例1と比して、バルーン2、2同士の配置間隔をさらに広げて設置できるなど、バルーン2の省力化、小型化に寄与することができる。
図7と図8は、本発明に係る養生装置及び養生方法の異なる実施例を示している。
この養生装置11は、上記実施例1で説明した養生装置10と比して、バルーン2の配置および形態が相違する。それ以外の構成は、上記実施例1に係る養生装置10と同様なので、同一の符号を付してその説明を省略する。
この実施例3に係るバルーン12の配置は、いわば、上記実施例1に係るバルーン2の向きと真逆である。すなわち、この実施例3に係るバルーン12は、図7と図8の斜線部で示したように、アーチフレーム1の外周部のトンネル周方向に断続的(又は連続的)に複数配置され、各バルーンは、マット状(又は柱状)に膨張するように前記アーチフレーム1の外周部のトンネル長手方向に沿って取り付けられている。
具体的に、前記バルーン12は、幅が1m〜2m程度で、アーチフレーム1の外周部のトンネル周方向に、膨張させた状態で10〜20cm程度の間隔S(図7参照)をあけて断続的に7体配置されている。各バルーン12は、膨張させると、非通気性の保温シート3を介して前記トンネル覆工コンクリート20の表面に隙間なく膨張するように取り付けられている。前記バルーン12の材質は、上記実施例1に係るバルーン2と同じポリ塩化ビニルが用いられている。
なお、この実施例3に係るバルーン12は、前記アーチフレーム1に、紐、或いは金属製の針金等の線材で位置決め固定されている。
したがって、この実施例3によれば、上記実施例1と同様に、膨張させたバルーン12が、前記非通気性の保温シート3を、トンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように一様に隙間なく密着する状態を実現できるので、やはり上記実施例1と同様の作用効果を奏する(上記段落[0039]〜[0042]参照)。
また、上記実施例2に倣い、アーチフレーム1のアーチ部に相当する長さに湾曲した金属製の線材(図示略)を、前記バルーン12と直交する方向に、トンネル長手方向に所定の間隔をあけて複数配置して実施することもできる。このような構成で実施することにより、前記作用効果に加え、前記湾曲した金属製の線材が非通気性の保温シート3を弛みなく支持することができるので、より確実にトンネル覆工コンクリート20の表面形状に沿うように一様に隙間なく密着する状態を実現できる。また、前記線材5の支持効果により、バルーン12、12同士の配置間隔をさらに広げて設置できるなど、バルーン2の省力化、小型化(円柱状、楕円柱状)に寄与することができる。
以上に実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
例えば、前記非通気性の保温シート3の上面に、吸水した水を逃がさず養生水として利用できる湿潤養生シート(図示の便宜上省略)を重ね合わせ、前記複数のバルーン2(12)を膨張させることにより、前記湿潤養生シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリート20の表面形状に沿うように密着させて養生することもできる(請求項2、請求項6記載の発明)。要するに、非通気性の保温シート3とトンネル覆工コンクリート20との間に湿潤養生シートを介在させて実施することもできる。この場合、上述した作用効果(段落[0039]〜[0042]参照)を更に高めることが期待できる。ちなみに、前記湿潤養生シートの材質は、吸水性、可撓性に優れたアクリル繊維等が好適である。
また、前記非通気性の保温シート3は、気泡緩衝シートのほかに、発泡ポリスチレンシート、発泡ポリエチレンシート、発泡ウレタンシート等の発泡シートでも同様に実施でき、同様の作用効果を奏することができる。前記発泡シートと、該発泡シートの片面側に積層状に貼り合わせた平坦な外層シートとの組み合わせでも同様に実施でき、同様の作用効果を奏することができる。
さらに、上記実施例1〜3に係る養生装置10、11は、アーチフレーム1を自立式で実施しているがこの限りでなく、図9に示したように、アーチフレーム1を支保部材6で支持する構成で実施することも勿論できる。この場合、車輪4は支保部材6の下部に設ける等の設計変更は適宜行われる。
1 アーチフレーム
1a 縦材
1b 横材
2 バルーン
3 非通気性の保温シート(気泡緩衝シート)
4 車輪
5 線材
6 支保部材
10 養生装置
11 養生装置
12 バルーン
17 送風管
18 送風管支持部材
19 レール
20 トンネル覆工コンクリート
21 地面
31 キャップシート
32 バックシート
33 外層シート(アルミ蒸着フィルム、アルミ箔)
34 ライナーシート

Claims (18)

  1. 脱型後のトンネル覆工コンクリートに対する養生方法であって、
    縦材と横材とを骨組みしてなるアーチフレームの外周部に複数のバルーンを設け、前記複数のバルーンの外周部に前記アーチフレームを覆うように非通気性の保温シートを張設し、前記複数のバルーンを膨張させることにより、前記非通気性の保温シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生することを特徴とする、トンネル覆工コンクリートの養生方法。
  2. 前記非通気性の保温シートの上面に、吸水した水を逃がさず養生水として利用できる湿潤養生シートを重ね合わせ、前記複数のバルーンを膨張させることにより、前記湿潤養生シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生することを特徴とする、請求項1に記載したトンネル覆工コンクリートの養生方法。
  3. 前記複数のバルーンは、前記アーチフレームの外周部のトンネル長手方向へ連続的に、又は断続的に配置し、各バルーンは、アーチ状に膨張するように前記アーチフレームの外周部のトンネル周方向に沿って設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載したトンネル覆工コンクリートの養生方法。
  4. 前記複数のバルーンは、前記アーチフレームの外周部のトンネル周方向へ連続的に、又は断続的に配置し、各バルーンは、マット状又は柱状に膨張するように前記アーチフレームの外周部のトンネル長手方向に沿って設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載したトンネル覆工コンクリートの養生方法。
  5. 脱型後のトンネル覆工コンクリートに対する養生装置であって、
    前記養生装置は、縦材と横材とを骨組みしてなるアーチフレームと、前記アーチフレームの外周部に設けられた複数のバルーンと、前記バルーンの外周部に前記アーチフレームを覆うように張設された非通気性の保温シートと、前記アーチフレームの下部に設けられた車輪とからなり、膨張させたバルーンが前記非通気性の保温シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生する構成とされていることを特徴とする、トンネル覆工コンクリートの養生装置。
  6. 前記非通気性の保温シートの上面に、吸水した水を逃がさず養生水として利用できる湿潤養生シートが重合されており、膨張させたバルーンが前記湿潤養生シートを、打設型枠を取り外したトンネル覆工コンクリートの表面形状に沿うように密着させて養生する構成とされていることを特徴とする、請求項5に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  7. 前記複数のバルーンは、アーチフレームの外周部のトンネル長手方向に連続的に、又は断続的に配置され、各バルーンは、アーチ状に膨張するように前記アーチフレームの外周部のトンネル周方向に沿って設けられていることを特徴とする、請求項5又は6に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  8. 前記複数のバルーンは、アーチフレームの外周部のトンネル周方向に連続的に、又は断続的に配置され、各バルーンは、マット状又は柱状に膨張するように前記アーチフレームの外周部のトンネル長手方向に沿って設けられていることを特徴とする、請求項5又は6に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  9. 前記複数のバルーンは、予め加熱された空気や水等の流体により膨張させていることを特徴とする、請求項5〜8のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  10. 予め加熱された空気や水等の流体の流体の温度は、トンネル覆工コンクリートの表面と内部の温度差に起因するひび割れを低減することが可能な温度に調整していることを特徴とする、請求項9に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  11. 前記非通気性の保温シートは、凸部を形成するキャップシートと、キャップシートの底部側に貼り合わせた平坦なバックシートとで形成された気泡緩衝シートで、当該凸部の頂部をトンネル覆工コンクリートの表面へ向けた状態でバルーンの外周部に張設されていることを特徴とする、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  12. 前記非通気性の保温シートは、凸部を形成するキャップシートと、キャップシートの底部側に貼り合わせた平坦なバックシートと、バックシートの裏面側に積層状に貼り合わせた平坦な外層シートとで形成された気泡緩衝シートで、当該凸部の頂部をトンネル覆工コンクリートの表面へ向けた状態でバルーンの外周部に張設されていることを特徴とする、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  13. 前記非通気性の保温シートは、凸部を形成するキャップシートと、キャップシートの底部側に貼り合わせた平坦なバックシートと、バックシートの裏面側に積層状に貼り合わせた平坦な外層シートと、前記凸部の頂部に貼り合わせた平坦なライナーシートとで形成された気泡緩衝シートで、当該ライナーシートをトンネル覆工コンクリートの表面へ向けた状態でバルーンの外周部に張設されていることを特徴とする、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  14. 前記非通気性の保温シートは、発泡ポリスチレンシート、発泡ポリエチレンシート、発泡ウレタンシート等の発泡シートであることを特徴とする、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  15. 前記非通気性の保温シートは、発泡ポリスチレンシート、発泡ポリエチレンシート、発泡ウレタンシート等の発泡シートと、該発泡シートの片面側に積層状に貼り合わせた平坦な外層シートとで形成されており、前記発泡シートをトンネル覆工コンクリートの表面へ向けた状態でバルーンの外周部に張設されていることを特徴とする、請求項5〜10のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  16. 前記外層シートは、アルミ蒸着フィルム又はアルミ箔であることを特徴とする、請求項12又は13又は15に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  17. 前記養生装置は、移動式コンクリート打設型枠装置の後部に連結されていることを特徴とする、請求項5〜16のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
  18. 前記車輪は、前記アーチフレームを支持する支保部材の下部に設けられていることを特徴とする、請求項5〜17のいずれか一に記載したトンネル覆工コンクリートの養生装置。
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